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原子力発電所事故に伴う損害賠償請求について 第1 不法行為制度 1
原子力発電所事故に伴う損害賠償請求について 第1 1 不法行為制度 目的 損害の公平な分担 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、こ れによって生じた損害を賠償する責任を負う(民法 709 条) 要件 ①故意・過失 ②損害 ③因果関係 原告が立証しなくてはならない 2 原則 過失責任主義 予見可能性があったのに、あるいは、予見すべきであった(予見義務)のに、 これを回避する義務(結果回避義務)を怠った 高度に専門的な場合、立証が困難なことも多い 3 因果関係・・・相当因果関係 条件関係(事実的因果関係)では十分でない 「相当」とは? すべてが賠償されるわけではない ・被害者側の事情、過失相殺 ・第三者の行為の寄与 ・間接被害者 ・損益相殺 ex.赤信号を渡って事故に遭った場合、100%の賠償は受けられない (過失相殺) ⇒被害者側の注意、損害を小さくする努力も必要 双方の当事者が公平と思えることはあまり多くないが、どこかで線を引かなければ ならない 第2 1 原子力損害賠償法 目的(1 条) ①被害者の保護 ②原子力事業の健全な発達 2 特徴 ①無過失責任(3 条) 「異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によって生じたものである」ときは責任 を負わない(3 条但し書き) ・・・事業者の免責 *JCO 臨界事故とは異なる *「一義的な賠償責任は東京電力にある。被害者に十分な補償ができるよう、政府 の支援策を検討したい。 」 (海江田万里原発災害支援担当大臣、4 月 11 日、15 日) *「東電と国との関係の意味では当然、東電が一義的に責任を持っている。東電に 一義的な負担はお願いすることになる。国としても被害者に対する補償がなされ るよう責任を持って進める。」 (枝野幸男官房長官、4 月 21 日) ②無限責任主義 ・・・責任の範囲を限定していない 諸外国の原子力法制と比較すると珍しい 「原子力損害」 ①原子核分裂の過程の作用により生じた損害 ②核燃料物質の原子核分裂の連鎖反応により生じた原始核分裂生成 物の放射線による損害 ③核燃料物質もしくは核燃料物質によって汚染されたものの毒性的 作用により生じた損害 損害の範囲 人的損害(死亡・負傷) 物的損害(物の毀損・滅失) ex.土地家屋、家財、避難費用、避難生活のための特別の費用 経済的損害(営業損害) ③賠償責任の厳格化と集中・・・原子力事業者だけが責任を負い、たとえば原子力施 設の設備や機器を製造した者、核燃料の物質を供給した者は責任を負わない 被害者が用意に賠償責任の相手方を知り得る 機器や資材を提供する関連事業者を免責し、安定的に資材を提供できるようにする 諸外国でも多く取られている法制 ④損害賠償措置の強制 基金を用意しなければ原子炉の運転はできない 原子力損害賠償責任保険契約(8 条) 日本原子力保険プール(共同引受機構) 地震、噴火の場合、正常運転による場合、後発損害の場合はカバーされない →原子力損害賠償補償契約 政府(10 条) 一工場、一事業所、一原子力船あたり 1200 億円(保険の出る金額) それを超えるものについても責任は生じる ⑤国家の補完責任 損害賠償措置によって填補されない場合 事業者免責の場合 政府は被災者の救助及び被害の拡大の防止のために必要な措 置を講ずる(17 条) 限度額超過の場合 政府が国会の議決に基づいて原子力事業者に対して損害賠償 を行なうための援助を行なう(16 条) (文部科学省ウェブサイトより) 3 原子力損害賠償紛争審査会(文部科学省内)(18 条) 紛争に関する和解の仲介 紛争当事者による自主的な解決に資する一般的な指針の策定 必要な調査及び評価 *4 月 11 日設置 4 月 15 日第 1 回会合、4 月 22 日第 2 回会合 *賠償に関する全体の指針は 7 月ごろの予定 JCO 臨界事故の際も設置された 賠償請求 約 8000 件 うち指針をベースに賠償対象となったのは約 7000 件 JCO が支払った損害賠償総額 約 154 億円(なお、損害賠償措置は、10 億円だが 超過分は親会社住友金属鉱山が資金援助) 紛争審査会に持ち込まれたケースは 2 件、いずれも和解成立せず 訴訟 11 件 第3 どこまでの損害がどのように賠償されるか 人的損害(生命・身体) 物的損害(財物の破損等) 純粋経済損失(営業損害等) ・出荷制限 政府の指示によるので賠償される ・出荷自粛要請 政府の指示によるので賠償される ・風評被害(引取拒否、価格低下) 第三者の行為が介在し、どこまでが事故の影響によるものかの 判断が困難 *後述 ・出荷自粛 自分で自粛してしまったものについては、認定されにくい ・作付け制限 指示によるものなら補償はある 本来かかるはずの経費でかからなかったものは差し引かれる 仮に作ったとしてどのくらいできるかは証明しにくい ・耕作自粛 指示のない場合は微妙 どんな損害がありうるか ①作った作物の売り上げ(野菜、米、花卉、畜産) 売り上げ減少・・・得られなかった利益(粗利率により算定した判例あり) かかった経費・・・利率の計算によって損害を算定する場合は、そこからまかなわれ るべきであった経費は補填されうる 種苗、肥料、農薬、飼料、機械のリース・ローン、保管費用、出荷・梱包の費用 ②作る予定だった作物(野菜、米、花卉) 見込みの売り上げに対する見込みの利益 「かかるはずだった経費」は含まれない ③売り上げがなくてもかかる経費(親となる家畜や果樹の維持など)は、必要性を説明し、 経費の証明とともに請求する 対策 ① 記録しておく ② 転売や出荷など、損害をなるべく少なくする努力をする 応援のために買ってくれる人も中にはいる 「最小限にするようにがんばったがダメ」・・・損害認定につながる ◇風評損害について 商品の安全性に対する信頼が損なわれ、営業活動が阻害される 実際の汚染の有無は関係ない しかし、どこまでが風評による損害かを認めるのは難しい 報道機関の報道や、購買者の心理という第三者の行為が介在 競業者の存在、市場の不況などもありうる →相当因果関係の問題 第4 東海村 JCO 臨界事故 <経過> 1999 年 9 月 30 日 10 時 35 分ごろ事故発生、20 時 30 分ごろ 10km 県内圏内退避要請 死傷損害・・・従業員 3 名 放射線障害、環境損害はほとんど生じていない 風評被害が大きく問題になった 1999 年 10 月 1 日 1999 年 10 月 22 日 屋内退避要請解除 科学技術庁 原子力損害調査研究会を設置 1999 年 10 月 27 日から翌年 3 月 29 日までの間に 17 回開催 1999 年 12 月 15 日 「原子力損害調査研究会の中間的な確認事項 -営業損害に対する考え方-」 (中間的確認事項)を発表 2000 年 3 月 29 日 「原子力損害調査研究会最終報告書」発表 最終報告書で論じられた各損害項目に対する考え方 1 身体傷害 2 人体の検査費用(費用のかかった場合) 3 避難費用 避難のために現実に支出した交通費、宿泊費、宿泊に付随して出した費用 4 物品の検査費用 検査を実施して安全を確認することが必要かつ合理的であり、又は取引先の要 求等により検査の実施を余儀なくされたものと認められ、平成 11 年 11 月末ま でに検査を実施した場合 賠償額は合理的な範囲内のものに限られる(海外の検査機関で検査を実施した 場合等の必要性が問題となった) 5 財物汚損 価値を喪失した部分、減少した部分 売買契約の解約、担保拒絶、価格下落 合理性があれば認められる余地がある 賃料減額、賃貸借解約 6 合理性があれば認められる余地がある 休業損害 屋内退避勧告がなされた区域内に居住地または勤務先がある給与所得者、アル バイト、日雇い労働者に生じた減収 屋内退避勧告が解除された 10 月 2 日以降も、合理的期間経過後まで 7 営業損害(風評被害) 「売り上げ総利益(粗利益)の算定については、請求者の決算書類等に基づい て行われることを原則とすべきであるが、大量・迅速処理を行う必要から、必 要な範囲で統計的資料を併用することもやむを得ない」 「損失の公平かつ適正な分担を図る見地から、具体的な事実関係に応じて、過 失相殺や原因競合等の法理論を適用すべき場合(たとえば、その性質から廃棄 の必要性が認められない商品等を軽率な判断で廃棄してしまったために営業活 動に支障が生じた場合など)もあり得る。」 8 精神的損害 特段の事情がない限り損害とは認められない *「避難による精神的苦痛もある程度認める前提で指針を作るべき」 (能見善久 学習院大学教授、原子力損害賠償紛争審査会長) *但し、営業休止、減収等の経済損害に伴う精神的苦痛については認められな い見込みが高い ◇営業損害について(中間的確認事項より) いわゆる原子核分裂過程の作用、放射線の作用、毒性的作用等による人的物的損害を伴 わないもので、危険感・恐怖感、マスコミ報道、避難勧告等の行政当局の対応等の諸要 素によって生じたもの ・原子力損害に含まれるか? ⇒含まれる 1 原賠法の目的の1つは被害者の保護であり、また、立法過程では、損害の範囲を を制限せず、相当因果関係の範囲にある損害はすべて賠償するとの見解が表明さ れている 2 放射線被害には不可知のものも多く、特にわが国では一般国民の放射線、放射能、 原子力に対する恐怖感・危険感が特に著しい。 3 一般に、財物の価値の評価や人の購買行動等においては、当該取引に関与する「人」 の心理的・主観的な要素が重要な役割を果たしている。原子力損害の対象範囲確 定にあたって、これらの主観的要素を排除するのは妥当でない。 ・営業損害に関する相当因果関係の判断基準(暫定) 1 不安感の沈静時期は 11 月一杯程度 (11 月 4 日科学技術庁事故調査対策本部による報告、11 月 13 日 14 日 住民説 明会があり、マスコミを通じてこれらの内容も周知されたと考えられるため) 2 本件事故の発生場所から半径 10km の範囲内で生じた営業損害 (茨城県が自宅退避要請をした範囲) 3 平均的・一般的な人の認識を基準として、当該行為者またはその相手方等が取引 拒絶等の行為に及ぶこともやむを得ないものと評価され、現実に減収のあった取 引等 ⇒特段の反証のない限り、本件事故との間に相当因果関係があるものと推認する 第5 損害賠償請求の準備 ⇒文部科学省資料(現状の指針は事業遂行が不可能になったことにより生じた損害まで) <証明のポイント> 1 事故前の売り上げが、事故によってどれぐらい減ったか(マイナスの被害) 2 事故によって発生した特別の費用(プラスの被害) 3 損害を小さくする努力をしたこと 1 売り上げの減少の資料 ・ 事故前の売り上げの資料(会計資料、税務申告資料など) ・ 報道発表後の売り上げの推移(日付と量) ・ 取引先からの連絡(文書やメールであればその文書、口頭や電話の場合は日時、相手、 内容をメモしておくのでもよい) ・ 市場での価格 ・ 返送された作物の伝票 ・ 報道資料(特定の品目や特定の狭い地域、本来は影響の弱い地域に対して、特別な事情 が発生した場合などは、そのことを報道した資料。 ) ・ 報道資料(風評被害が発生していることを報じるもの。) ・そもそも収穫しなかった場合は、収穫できていたと思われる作物量の資料 例)これまでの収穫・売り上げの資料、面積と作付けの資料 実際の農場や作物の写真 など *但し、自粛の場合、認定がやや厳しくなるおそれあり 2 事故によって発生した特別の費用 返送料、検査等の対策を講じた費用、洗浄量など 3 損害を最小限にする努力をしたことの証明 ・取引先からの拒絶の証明 ・販売促進のための広告、イベントなどの証明 ・直販のためのウェブサイト、メールのやり取り 第6 参考判例 ■敦賀原発風評被害事件判決 名古屋高裁金沢支部判決平成元年 5 月 17 日 日本原子力発電株式会社 放射性物質を含む汚水が敦賀湾に流出 大きく報道され、福井県などが安全宣言を出した後も魚介類の価格下落、取引低迷が 続いた 金沢港の魚市場で仕入れて、福井市や敦賀市の市場や個人商店に卸していた仲買人、 運送業者が民法不法行為責任を追及して提訴 ⇒1審・2審とも原告敗訴 ①買い控え現象があったかどうか ・敦賀産の魚介類について、消費者の買い控え現象が生じ、価格下落による影響が出 たことは認める ・石川県沖などで取れた金沢産魚介類についても買い控え現象が起きたとまでは認め られない ・敦賀市場を経由するものは、敦賀産と同列に扱われると主張するが、金沢で獲れて 敦賀で水揚げされるものと、金沢で水揚げされたものは違う ②売り上げが減少したか ・敦賀産あまえびは買い手がつかなかったが、金沢産あまえびは通常の値段で取引さ れていた ・売上高の減少が一部認められるが、総漁獲量とも関係があるのであって、事故によ る影響かどうか、売り上げ数値の月別比較からは必ずしも明らかではない ③相当因果関係 ・敦賀湾内の浦底湾に放射能漏れが生じた場合、漏出量が数値的には安全でその旨公 的発表がなされても、消費者が危険性を懸念し、敦賀湾産の魚介類を敬遠したくな る心理は、一般に是認できる ・それによる売上減少による関係業者の損害は、一定限度で事故と相当因果関係ある 損害というべき ・敦賀湾から遠く離れた金沢産の魚まで敬遠するかどいうと、そのような心理状態は、 一般には是認できるものではない ・個別の消費者の心情的な判断の結果であって、事故の直接の結果とは認めがたい ・同一条件のもとで、常に同様の状態になるとは言いがたい、予見可能性がない (反復継続性の条件) ■納豆のケース1(東京地裁平成 18 年 2 月 27 日判決) JCO の臨界事故後、茨城県の名産としての納豆の売り上げが減少した 実際には全国各地の工場で作っているが、製造工場の表記はアルファベットのみで、 消費者には、パッケージに記載されている販売製造業者の本社住所(茨城県)しか知 りえない ⇒2 件とも原告勝訴 ① 本件事故により営業損害があったか 物理的汚染などはないが、一般消費者が納豆商品を買い控える心理経過をたどったと いえる 風評被害のあったことが新聞等で報道され、風評による被害を前提にした宣伝活動が 行われていた 納豆売り上げが減少することにより生じた営業損害は、事故と一定の相当因果関係が ある ② 時間的限界 消費者の買い控えは、心理的状態に基づくものであり、一定の時間的限界がある この事件では事故発生から 2 ヶ月が相当 (政府が出した安全宣言、住民説明会の時期、報道状況などを総合的に考慮) ③ 損害額 事故発生後 2 ヶ月間に原告が得られたであろう売上額をもとに、実際に得た売上額を 控除し、これに粗利益率を乗じて得られる金額 ■納豆のケース2(東京地裁平成 18 年 4 月 19 日判決) 時間的な範囲について、事故発生後 5 ヶ月とした 損害賠償請求手続の流れ(文部科学省ウェブサイトより) 資料1 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110422-00000080-san-soci 原発20キロ圏内 文科省審査会、東電に全額賠償要求 避難費用、営業損害 産経新聞 4 月 22 日(金)7 時 56 分配信 東京電力福島第1原子力発電所の事故で、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が作 成した原発から半径20キロ圏内の住民らに対する賠償指針案の概要が21日、判明した。 避難費用や想定される営業損害を全額賠償するよう東電側に求めている。審査会は22日 の第2回会合で指針案を示す方針。 文科省関係者によると、指針案では、20キロ圏内の住民が、避難先へ移動するための 費用や家財道具の移動費用について、全額賠償するように求めている。避難先で滞在する ホテルの宿泊費用も対象としている。 20キロ圏内以外でも、政府の指示で避難を余儀なくされた場合については、同様の賠 償を求めるという。 営業損害については、避難がなかった場合に想定される収益を全額賠償とした。営業が できなくなった事業者については想定された利益を全額、企業などに通うサラリーマンに ついては支給が予想された給与などの全額賠償を求める。 また、避難の指示はないが、屋内退避区域となっている30キロ圏内の営業損害につい ても、20キロ圏内と同様の損失が生じているという理由から全額賠償対象となった。3 0キロ圏外でも政府の指示で出荷停止となった農水産物については、予想された売り上げ を全額賠償対象としている。避難に伴う精神的苦痛についても、損害賠償額の算出方法を 示す方針だ。 事故の影響は風評被害など広範囲に及んでいるが、政府の指示で生じた損害は、事故と の因果関係がはっきりしているため、審査会では先行して賠償指針案を示すことにした。 22日の審査会で審議されたうえで、了承されれば、東電や被害者側に示される見通し。 指針の全体像は7月までに示されることになっているが、難航も予想される。 原発事故の賠償交渉は、事業者の電力会社などと被害者側の住民らの間で行われ、賠償 額の負担しきれない部分を国が支援する仕組み。審査会は、賠償交渉をスムーズに進める ため指針を定める組織で、今月11日に原子力損害賠償法に基づき、文科省に設置された。 資料2 http://www.mext.go.jp/a_menu/anzenkakuho/baisho/1304760.htm ・補償のために、どのようなことをすればよいですか。 (答) 原子力発電所の事故により生じる原子力損害に関して、事故との相当因果関係※が認め られるものについては、原子力損害の賠償に関する法律に基づき、損害に対して適切な賠 償が行われることとなります。 ※社会通念上相当と認められる範囲で因果関係が認められるものとする考え方 請求される方は、今後、東京電力が開設する被害申出窓口に、 「被害申出書」を提出して いただくことになりますので、現時点で分かる範囲で被害内容等を把握してください。 その後、被害申出書を提出された方に対して、被害額の算定の確認書類を含む「被害明 細書」を提出していただくことになりますので、可能な限り、実際に支出したことを証明 する領収書等を保管しておいてください。 想定される損害内容と賠償請求に際して必要になると見込まれる書類は以下のとおりで す。 ※今後、東京電力が開設する窓口において、詳細な情報提供がなされる予定です。 1.身体傷害(体のケガや病気に関するもの) ■診断書 医師による診断書 ■医療機関からの領収書 医療行為に対して支払った金額を確認する資料として、病院等の医療機関からの領収書 ■同意書 保険会社がケガや病気の症状を確認する必要がある場合に、医療機関に問い合わせること に対する同意書 ■診療報酬明細書 医療行為にかかった費用の詳細を確認する資料 ■交通費明細書 通院にかかった交通費の詳細を確認する資料 2.財物損害(家財、商品、建物・什器備品等の損害に関するもの) ■損害品の写真 損害状況を確認する資料 ■被害品の数量確認資料 伝票等、被害品の数量が確認できる資料 ※主に事業をされている方の場合 ■被害品の単価確認資料 伝票等、被害品の単価が確認できる資料 ※主に事業をされている方の場合 ■廃棄処理費用確認資料 領収書等、廃棄処分の費用が確認できる資料 ■買い換え費用確認資料 領収書等、廃棄処分後に同性能の物品を購入するために要した費用を確認できる資料 ■修理費用見積書 汚染の除去等に要した費用を確認できる資料(被害にあわれた方が用意) 3.避難費用(汚染地域からの緊急的な避難に要したもの※必要と認められたもの) ■交通費明細書 避難にかかった交通費の詳細を確認する資料 ■宿泊費用確認資料 領収書等、宿泊費用を確認できる資料 4.健診/検査費用(放射線の影響等を検査するために要したもの※必要と認められたもの) ■医療機関からの領収書 検査に対して支払った金額を確認する資料として、病院等の医療機関からの領収書 ■交通費明細書 検査にかかった交通費の詳細を確認する資料 ■検査費用の領収書 検査機関による検査を受けた際にかかった費用を確認する資料 5.休業損害(給与所得者が休業によって給与が減額された場合) ■休業証明書 ケガや病気による休業によって給与所得が減額されたことを確認する資料 ■源泉徴収票 事故以前の給与水準を確認する資料 ■所得証明・納税証明書 ■確定申告書 休業証明書・源泉徴収票で損害額が確認できない場合の確認資料 6.営業損害(事業遂行が不能になったことによる損害が生じた場合) ■確定申告書 事業の売上額等を確認する資料 ■決算書類 事業内容や売上額等を確認する資料 ■過去 1 年の売上実績 帳簿等、直近の売上額等を確認する資料 ■事故後の売上実績 帳簿等、事故後の売上額等を確認する資料 ■営業上の追加費用 ・代替費用 伝票や帳簿等、事故の影響により営業を継続するために追加的・緊急的に要した費用を確 認する資料 ■営業再開に伴う費用 伝票や帳簿等、営業を再開するにあたって追加的に要した費用を確認する資料 資料3 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110418-00000789-yom-bus_all 原発事故での農家被害額申告、28日から 読売新聞 4 月 18 日(月)18 時 58 分配信 東京電力は18日、福島第一原子力発電所の放射性物質漏えい事故で、野菜の出荷停止 など、農家らが被った損失について、将来の賠償支払いに備えて被害額の申告を28日か ら受け付ける方針を明らかにした。 東電は、被害額を生産者ごとに管理し、賠償支払いの際に事務処理を円滑に進めること を目指す。申告の受付窓口は、避難住民への仮払金に関する電話相談窓口((電)0120・ 926・404)と同じだ。 東電が、18日に農林水産省で開かれた生産者団体などとの連絡会議で表明した。被害 額の申告を受け付ける対象は、出荷停止のほか、漁業の操業自粛、風評被害などによる損 失も含める。 連絡会議では東電に対し、避難住民と同じく農林漁業の関係者にも賠償の仮払いを求め る意見が出た。これに対し東電は、原子力損害賠償紛争審査会が決める指針が出るまでは 賠償の仮払いは難しいとの見解を示した。 最終更新:4 月 18 日(月)18 時 58 分