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資料8 東レ株式会社提出資料(PDF形式:967KB)

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資料8 東レ株式会社提出資料(PDF形式:967KB)
産構審 環境部会
地球環境小委員会 政策手法WG 用資料
2010年8月23日
地球環境問題に対する
製品のライフサイクルアセスメントの重要性
-CO2削減に貢献する新製品・新技術ー
<ご説明内容>
Ⅰ.LCA思想の重要性とLCM環境経営の有効性
( LCA: Life Cycle Assessment/ LCM:Life Cycle Management )
Ⅱ.東レの環境評価ツール
・「CO2削減貢献度」 ・「T-E2A」
Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
Ⅳ.まとめ
東レ株式会社
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
1
Ⅰ.LCA思想の重要性とLCM環境経営の有効性
ライフサイクルアセスメントLCAの重要性
地球環境問題解決の基本的姿勢
・地球環境問題の解決と経済成長(含む雇用の安定)の両立。
・地球規模での環境負荷低減/CO2の削減。
<地球規模でのCO2増加要因と今後の進むべき方向性>
20世紀の時代
人口増加 (16→65億人)
経済成長 ( 4→90億トン)
<石油換算>
豊かな暮らし
地球規模で
必然的に
CO2増加
BAU
今後の進むべき方向性
必然的に更なる
地球温暖化の拡大
・人口増大
・後進国、新興国の経済発展
・世界の人々の生活水準の向上
科学技術に基づいた定量的議論が必要
物の流れを見たCO2発生要因分析とCO2収支を考える
・科学技術に基づいたCO2削減に貢献する
新技術・新製品の開発・展開が重要
・製品や技術にライフサイクルアセスメントLCA思想の導入
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
2
Ⅰ.LCA思想の重要性とLCM環境経営の有効性
ライフサイクルアセスメント(LCA)とは
LCAでは、製品の原料、製造と共に、その製品が社会で使用されて廃棄されるまでの
ライフサイクル全体における環境負荷物質排出量の総量を評価する。
・サプライチェーン全体で考える
・製品の「ゆりかごから墓場まで」を考える
総量:A+B+C+D
環境負荷物質の
排出量
C
GHG(CO2)、NOx、Sox、
有害化学物質‥‥
地球温暖化は
主にCO2に着目
B
A
D
Total
環境負荷物質
排出量の合計
資源採掘→
Feedstock
原料・材料段階
製造
段階
Production
製品としての
Use
使用段階
廃棄段階
Disposal
Z
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3
Ⅰ.LCA思想の重要性とLCM環境経営の有効性
ライフサイクル視点でのCO2排出量
CO2排出量
部門別内訳
既存技術の
LCAの例
(2008年度)
<単位:百万トン>
・産業部門 :420
・工業プロセス: 51
製造の排出量
471
(39%)
自動車LCA
・運輸部門 :236
・家庭部門 :172
・業務その他 :232
使用の排出量
640
(53%)
航空機LCA
・エネルギー転換:78
・廃棄物
:28
その他排出量
106
(9%)
合計:1217
製造
段階
16%
使用(運用)
段階
83%
廃棄
段階
2%
炭素繊維協会(2008)
(ガソリン自動車)
1%
99%
炭素繊維協会(2008)
蒸発法LCA
(海水淡水化用)
4%
96%
・蒸発法データの出典と使用データについて:
(*1)”Life-cycle assessment of desalination technology integrated with energy production system”
R.G.Raluy et al., Desalination 167 (2004) 445-458 より。
(*2)“Life cycle assessment of MSF, MED and RO Desalination Technologies” Gemma Raluy et al.,
Table3よりAssembly/Operation/Final disposalの平均比率を計算に使用
①製造段階のCO2削減
CO2
排出量削減には ②使用段階のCO2削減
(化石燃料レス、軽量化等)
両方の対策が重要
(製造段階のみは不十分)
製品のライフサイクル的視点(LCA分析)が必須である
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
4
Ⅰ.LCA思想の重要性とLCM環境経営の有効性
化学業界の製造段階でのCO2排出量の削減状況
日本企業は1990年以前に大幅な地球温暖化ガス削減を実施して、
世界最高水準のエネルギー効率を達成
出所: 化学工業日報社「戦後50年化学工業の軌跡と未来」(1995年)
(財)省エネルギーセンター「エネルギー・経済統計要覧2005年版」
日化協「2008年度自主行動計画フォローアップ結果」
180
(’90年=100)
エネルギー原単位指数、生産量指数
200
160
エネルギー原単位
140
1975~1990年
に45%減
生産量指数
120
100
80
1990~2008年
に13%減
60
40
'75
'80
'85
<東レが適用した省エネ技術の一例>
'90
プロセス効率化と省エネ技術導入
・超低圧蒸気発電 ・天然ガスコジェネレーション
・N2O燃焼分解
・ボイラー燃料転換
・各プロセス、設備の合理化/効率化
・排出エネルギー回収 ・定常的省エネ活動 ‥‥
'95
1975年~1990年は出荷額ベース
1990年~2008年は生産量ベース
'00
'05
<今後の技術開発>
革新的CO2削減技術開発
継続的
努力
・革新省エネ用ポリマー開発
・革新プロセス技術開発
・最新省エネ新技術、新設備導入 ‥‥
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5
Ⅰ.LCA思想の必要性とLCM環境経営の重要性
LCAに基づくLCM (ライフサイクルマネジメント)環境経営
LCM環境経営
あらゆる産業活動・企業活動において、
製品、技術、サービスをライフサイクル全体で捉え、
LCA視点から環境負荷収支やコストを分析・把握し、
その情報を事業戦略・経営戦略の判断基準にする考え方
環境負荷低減
と
持続的成長
を目指す 実現性ある 取り組み
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Ⅱ.東レの環境評価ツール
<環境面の実態把握>
製品をライフサイクルで環
境面を評価
LCA
環境評価ツール
環境貢献指標
「CO2削減貢献度」
(ライフサイクルアセスメント)
ライフサイクル全体での
CO2削減効果を評価
<経済面の実態把握>
環境評価ツール
製品をライフサイクルで
経済面を評価
エコ効率分析
「T-E2A」
LCC
(TORAY-Eco-Efficiency Analysis)
(ライフサイクルコスト)
ライフサイクル全体で
環境面と経済面の両面を評価
製品・技術別に科学的に定量化/見える化の実現
ライフサイクルマネジメント
東レのLCM実践の考え方と環境評価ツール
LCM
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Ⅱ.東レの環境評価ツール
東レ独自の環境貢献指標「CO2削減貢献度」 (1)
◆ 環境負荷のうち、ライフサイクルとしてのGHG排出量(CO2換算)として評価
<東レの環境配慮型製品のLCA>
200
CO2 150
150
排出量
200
50
①
②
原料・材料
製造
⑦
100
③
100
<既存製品のLCA>
④
50
⑤
⑥
原料・材料
製造
⑧
0
使用
廃棄
既存製品とのLCA的なC02排出量を比較
使用
廃棄
LCA的CO2削減貢献を定量化
CO2 削減量 X
X = { ⑤+⑥+⑦+⑧ }-{ ①+②+③+④ }
CO2 排出量 Y
Y = ①+②+④
CO2削減貢献度 Z
Z=
X=
{ ⑤+⑥+⑦+⑧ }-{ ①+②+③+④ }
Y=
①+②+④
・製造時だけのCO2排出量の議論ではライフサイクルでCO2削減に貢献する産業・素材を潰す
・CO2削減は、LCA的に考えるべき
「COCopyright
2削減貢献度」が有効な指標
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Ⅱ.東レの環境評価ツール
「T-E2A」とは (TORAY
Eco-Efficiency Analysis)
複数の製品やプロセスをライフサイクルの視点で
「環境負荷:LCA」と「経済性:LCC」の双方を比較評価
ライフサイクルで発生する環境負荷・コスト
システム境界
原料・材料
製品システム
製造
使用
廃棄
ライフサイクルで削減できる環境負荷とコスト
ライフサイクル環境負荷(LCA)
ライフサイクルコスト
(LCC)
「環境負荷」・「コスト」双方の製品・プロセス間差分(収支)を試算
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Ⅱ.東レの環境評価ツール
T-E2A : エコ効率マップ
環境に優しいが
高コストな製品
環境に優しく、経済性にも
優れた製品
(
低い
A
B
高エコ効率
製品の競争力が
定量的に評価出来る
1.0
高い)
環境負荷(LCA)
0.5
製品・技術を
ライフサイクル視点で
環境負荷(LCA)と
経済性(LCC)
の位置付けを
定量化・見える化出来る
低エコ効率
環境負荷が大きく
高コストな製品
C
環境負荷 1.5
800種類 1.5
1.0
(高い
0.5
低い)
ライフサイクルコスト (LCC)
LCM環境経営
事業判断
研究開発の方向性
‥‥‥‥
<製造コスト+使用時のコスト+消費者負担+‥‥>
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Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
地球温暖化解決に貢献する炭素繊維
環境負荷低減
軽量化
効率化
MRJ
ボーイング787
クリーンエネルギー製造
回転胴
風車の大型化
航空機
羽根断面
がCFRP(構造重量の50%)
日の丸ジェットもCFRP
1/X はCFRP
軽量高剛性により
直径100mを実現
CFRP
<炭素繊維>1.軽い…比重は鉄の1/4
自動車
2.強い…比強度は鉄の10倍
3.剛い…比弾性率は鉄の7倍
4.錆びない
欧州軽量車はCFRP
代替燃料システム
バス・トラック
CFRP製CNGタンク
<世界のPAN系炭素繊維市場シェア>
1.日本3社で約70%超
2.東レグループシェア 約34%
軽量高強度により
軽量タンクを実現
CNGで低CO2排出量を実現
(CNG:Compressed Natural Gas 、圧縮天然ガス)
軽量高剛性により
高速回転を実現
CFRP
(緑部)
ウラン濃縮回転胴の高速化
燃料電池
軽量電極材として利用
CFRPで内圧700気圧を実現
高圧水素タンク
CFRP
燃料電池
C/C
(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics 、炭素繊維強化プラスチックス)
炭素繊維は使用時の環境負荷低減およびクリーンエネルギー製造に貢献
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Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
ライフサイクル全体でCO2排出削減に貢献
具体例(1): 航空機LCA“炭素繊維協会モデル”
◆ 従来モデルとCFRPモデル
CFRP化
ボーイング767
機体重量(トン)
80
70
60
50
40
30
20
10
0
CFRP :3%
補助翼、スポイラ、昇降舵、
方向舵、エンジンカウル等
その他
CFRP
チタン
スチール
アルミ
ボーイング787と同等機体構造
CFRP :50%
胴体フレーム、主翼、
垂直・水平尾翼等
航空機の機体構造
60→48 トン
(▲20%)
スチール
CFRP
CFRP
アルミニウム
アルミ
チタン
アルミ
従来航空機
CFRP航空機
(ボーイング787重量比に準拠)
機体構造の50%にCFRPを適用し、機体構造を20%軽量化可能
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Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
CO2削減量と「CO2削減貢献度」
【航空機のLCA】
CO2排出量(t/機)
<差分>
CO2 削減量
原材料
使用
使用(運航)
組立
廃棄
組立
原材料~
(10年)
~製造
+
+
製造段階
段階
段階(10年寿命)
廃棄
+ 段階 = <LCA合計>
700 + 3,800+
390,000
+
0
= 395,000
900 + 3,000+
364,000
+
0
= 368,000
+200
▲800
▲26,000
27,000 トン / 機・10年
▲27,000
C02削減貢献度
約 70倍
2,700 t (CO2 削減 / 機・1年)
X 15,000 機 (世界で飛行中の100席以上の旅客用ジェット機)
炭素繊維使用量
20トン/機
潜在的なCO2削減貢献量
4,100 万トン/年
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Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
ライフサイクル全体でCO2排出削減に貢献
具体例(2):自動車LCA“炭素繊維協会モデル”
◆ 従来モデルとCFRPモデル
フード
ルーフ
シートバック
フェンダーサポート
FRカウル
ドアフレーム・ピラー
FRエンジンカバー
ヘッドレストサポート
RRラゲッジパーティション
FRストラットタワーバー
ミッションセンタートンネル
ラジコアサポート
普通乗用車の
平均重量モデル
エンジン部品
CFRP化
クラッシュボックス
車体重量(kg)
1,380kg
1,000
500
CFRP
その他
非鉄金属
鉄鋼
インパクトビーム
アンダーカバー
FRフロアトンネル
FRフロアパネル
1,500
ドアインナー
FRダッシュ
RRラゲッジバックパネル
RRラゲッジサイドパネル
RRラゲッジフロア
アンダーサポートロッド
CFRP適用
174 kg(17 %)
CFRP
970kg
スチール
スチール
968kg
車体重量
1,380→970kg
(▲30%)
0
従来モデル
CFRPモデル
CFRP化により車体重量を30%軽量化可能 (車体重量の17%にCFRPを適用)
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14
Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
CO2削減量と「CO2削減貢献度」
使用
廃棄
組立
組立
原材料~
(10年)
+ 使用(走行)
+
【自動車のLCA】
CO2排出量(t/台)
段階
製造段階
(ガソリン車)
<差分>
CO2 削減量
廃棄
+ 段階 =<LCA合計>
段階(10年寿命)
4
+
1
+
26
+ 0.5
=
31.5
5
+
1
+
20
+
=
26.5
+1
▲6
5 トン / 台・10年
0.5 t (CO2 削減量 / 台 ・1年)
X 37 百万台 (5万㌦以上の世界の乗用車数)
0.5
▲5
CO2削減貢献度
約 2.5倍
炭素繊維使用量
0.1 トン/台
潜在的なCO2削減貢献量
1,900 万トン/年 Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
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Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
ライフサイクル全体でCO2排出削減に貢献
150
大型風車(1.5~2.5MW)
超大型風車(≧2.5MW)
用ブレードのCFRPの優位性
風力発電市場の拡大 (2007→2017年)
・全体市場:約 5倍
・大型風車:約 3倍
・超大型風車:約50倍
(2.5MW~)
100
超大型風車(2.5MW~):50倍
支柱
世界の風力発電導入量(GW:1機当たりの定格出力 X 機数)
具体例(3):炭素繊維風力発電LCA
3Mw級
50m翼
CFRP
高剛性
CFRP
軽量化
50
支柱への
衝突防止
支柱・軸受
の負担軽減
運搬
容易性
大型風車(1.5~2.5MW):3倍
衝突
ガラス繊維:4.6
中型風車(0.75~1.5MW)
0
小型風車(~0.75MW)
2005
2010
2015
(年)
(出典)Composites Industry Monthly (March 2008)
CF:1.4
ガラス繊維の
約30%
ガラス繊維製30m翼
のタワミ量を1と仮定
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Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
CFRP適用風力発電の「CO2削減貢献度」
【 試算事例:3MW(実効発電量 1MW 前提) 】
860g-CO2 / kWh 風力発電量の2020年
製作
廃棄
発電:830g
30g
0.2g
拡大予測からの
(石炭・石油の平均)
出典: 電力中央研究所報告書 (2000-3)
潜在的CO2削減
CFRP適用
5g-CO2 / kWh (発電時は原則ゼロ)
貢献量推定
風力発電の
火力発電の
LCA
出典: VESTAS社報告書 (2006-6)
LCA
CO2 削減量
855 g / kWh
(比較対象は火力発電)
大型風車+超大型風車の場合の
CO2削減貢献ポテンシャル
855 g (CO2 削減量 /kWh)
X 1000kW(3MW基の実効出力) X ライフ20年間 (175,200hr)
3MW 1基当たりCO2削減貢献量
15 万ton/1基・20年
約 22億トン
炭素繊維適用の風車を
約 1/4と見込むと
CO2削減貢献ポテンシャル
約 5億トン
CO2削減貢献度 : 約 2,500倍
(炭素繊維使用量 約3トン/3MW1基)
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17
Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
RO膜エレメントによる海水淡水化の「CO2削減貢献度」
海水淡水化
<現状主力>
<新技術>
蒸発法
RO膜法
日本メーカーの
世界シェア:約70%
<前提>
RO膜エレメント1本当たりの生涯造水量を機能単位として算出
<システム境界>
資源採掘~原料、RO膜エレメント製造、プラント製造、使用、輸送、処分
【 海水淡水化技術における蒸発法とRO膜法のLCA比較 】
資源採掘
~原料
蒸発法
RO膜法
<差分>
製造時
機能単位での造水時のCO2排出量(トン-CO2)
LCA
プラント
廃棄
(合計)
製造
・蒸発法データの出典と使用データについて:
使用
12.4(*2)
0.1
0.01
①
②
0
323.5(*2)
6.4
▲6
CO2削減貢献度
約 1,700 倍
46.3
③
RO膜:0.05
他:0.1
▲277
336(*1)
53
(*1)”Life-cycle assessment of desalination
technology integrated with energy production
system”R.G.Raluy et al., Desalination 167
(2004) 445-458 より。
(*2)“Life cycle assessment of MSF, MED and
RO Desalination Technologies”
Gemma Raluy et al.,Table3よりAssembly/
Operation/Final disposalの
平均比率を計算に使用
CO2削減貢献量 283 トン/機能単位
排出量=①+②+③
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
18
Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
東レ製品のCO2削減貢献量ポテンシャル
主力製品の実績と期待値 (2020年は当社の販売予測量から推定)
<炭素繊維の航空機用途>
2008年実績
約 250万 トン/年
(万トン)
2,000
2007
2008
2010
2015近傍 2020近傍
約1,620
約2,010
2020年期待値 約 1,200万 トン/年
<炭素繊維の自動車用途>
2008年実績
約 20万 トン/年
2020年期待値 約 200万 トン/年
4,000
6,000
8,000
10,000
<炭素繊維の風力発電用途>
2008年実績
2020年期待値
約 440万 トン/年
約 1億 トン/年
<RO膜の海水淡水化用途>
2008年実績
2020年期待値
約 1,300万 トン/年
約 1億 トン/年
20,000
約2.2億トン
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
19
Ⅲ.LCA視点でCO2削減に貢献する素材の具体例
日本化学工業協会・炭素繊維協会との取組み
LCA的にCO2削減に効果のある製品・技術・産業の
日本での育成・強化が日本の国際競争力強化に繋がる
東レは日化協・炭素繊維協会との連携強化
<日化協>
・LCA的にCO2削減効果のある
化学製品や技術の開発、普及を
通じて、社会全体のCO2削減に
貢献する。
・その様な製品のラインナップと
RMVの整備。 R:Reportable
M:Measurable
V:Verifiable
①LED関連材料 ②太陽電池用材料
③断熱材料 ④配管材料
⑤軽量化材料としての炭素繊維
⑥DCブラシレスモータ用部品 ‥‥
<炭素繊維協会>
・炭素繊維はLCA的にCO2削減
に大きく貢献する素材である。
・炭素繊維LCA事例として、「航空
機モデル」、「自動車モデル」を発表し
た。現在「風車モデル」を実施中。
・日本で炭素繊維産業(日本シェア≧70%)
の育成と拡大の推進。炭素繊維事
業の拡大/強化が世界全体の
CO2削減に大きく貢献する。
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
20
Ⅳ.まとめ
地球環境問題の解決に向けて
1.地球温暖化対策には、製品や技術に対し、ライフサイクル全体を考える
ライフサイクルアセスメントLCAが重要である。
そして、LCA視点に基づくLCM環境経営こそ地球環境問題と経済成長
の両立を目指す実現性の高い取り組みである。
2.東レはライフサイクルアセスメントLCAに基づいて環境評価ツール「CO2
削減貢献度」と「T-E2A」を開発した。この環境評価ツールを活用する事
によって環境経営は科学的且つ定量的に推進できる。
更に、この環境評価ツールは社内活用のみならず、産業界、社会に広く
提唱し、普及・浸透を図っている。
3.LCA視点でCO2削減に貢献する製品や産業を日本で戦略的に育成・
強化し、日本の国際競争力を高めつつ、更に広く世界に展開することで
地球規模でのCO2削減を実現することができる。
4.「排出枠割当・取引制度」は国内産業の空洞化を助長し、カーボンリー
ケージにより地球規模ではCO2を増加させる懸念が大きい。
「科学技術立国」の我が国は、環境技術開発によって地球環境改善への
貢献度を高めるべきである。
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
21
ご静聴ありがとうございました
Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All Rights Reserved.
22
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