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放牧酪農のための生産技術 - JA道東あさひ営農センター

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放牧酪農のための生産技術 - JA道東あさひ営農センター
JA道東あさひ放牧研修会H22.4.28
JA道東あさひ放牧研修会H22.4.28
放牧酪農のための生産技術
放牧を活用した乳生産
放牧が目指すこと!
大
成 果
小
飼料の構成
濃厚飼料
放牧開始時期が決め手
貯蔵飼料
1.高栄養価牧草の採食 2.放牧依存率を高める
3.貯蔵・濃厚飼料の削減
4.低コスト・高収益・省力化
放牧草
北海道立総合研究機構根釧農業試験場
北海道立総合研究機構根釧
小 ← 放牧依存の度合い→ 大
地域技術グループ 石田 亨
図Ⅰ−1 放牧による飼料構成の変化がその成果
に及ぼす効果(模式図)
放牧草地からの乳生産を考える
放牧強度を適正に
8
面積と放牧時間
乳生産量/ha
日乳量/頭
7
生乳生産コスト
30
60
25
50
20
40
放牧への
依存割合
7 0 00
昼夜放牧
3
10
日中放牧
30
20
制限放牧
2
1
0
1
1.5
2 2.5 3 3.5
放牧強度(頭/ha)
5
10
0
0
4
図 放牧強度と乳生産
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
経産牛1頭当たり放牧地面積(ha)
図Ⅱ−1 放牧モデルにおける経産牛1頭当たり放
牧地面積と放牧依存率
回帰式 y=104.53x + 0.39
0.6
飼料費・差引乳代( 円/ 4 %F C M1 0 0k g )
15
4
放牧依存率(%)
6 0 00
5
日乳量(kg/頭)
乳生産量(t/ha)
6
差し引き乳代
飼料費
5 0 00
3 0 00
2 0 00
1 0 00
0
10
20
40
50
60
(天北農試2002年より作図)
放牧酪農の経営目標
放牧を取り入れるための解決すべき課題
1頭当たり所得22万円以上
搾乳施設周辺への土地の集積
所得率30%以上
900
40
所得率
800
35
粗収益
700
30
600
500
25
400
20
300
経営費
金額(千円)
所得率(%)
30
放 牧 依 存 度 (% )
図 放牧依存度と生乳生産コスト
(石田ら1994)
高収益
高
め
る
4 0 00
200
15
100
10
0
放牧
舎飼
地域
飼養形態
高品質な貯蔵粗飼料の確保
放牧草地の植生改善
適切な併給飼料の給与法
優良草種の導入・利用
農業所得
放牧向きの乳牛の育成
繁殖管理
季節による牧草収量の平準
化
低コストな草地管理
低コストな投資計画
13戸
図 経産牛1頭当たり経営収支(天北農試2002年)
放牧をサポートする周辺技術の開発・強化
メドウフェスク(MF)
放牧に利用出来る新しい牧草
放牧適性 (季節生産性、再生力、分げつ密度など)
土壌凍結地帯でも栽培できる
秋の生育が良い
(雪腐病抵抗性、耐凍性など)
家畜のし好性が良く、飼料成
分・消化生に優れる
チモシー>メドウフェスク>ペレニアルライグラス
現在、土壌凍結地帯では、メドウフェスクの「ハルサカエ」
を用いた集約放牧が図られています。
しかし、「ハルサカエ」は、元来、積雪地において採草利用
を主体に育成された品種であり、越冬性や短草利用での
収量性のさらなる改良が必要です。
越冬性
③兼用利用に向かない
採草利用時に株化が進む
牧草密度の低下
出穂茎
越冬後の生育状況
北海15号
ハルサカエ
プラデール
北海15号
プラデール
ペレニアルライグラス(PR)
年次別乾物収量
乾
物
収
量
北海15号
ハルサカエ
プラデール
①簡易更新に向く草種
初期生育が旺盛
(110)
(104)
(91)
ハルサカエ
根釧農試(2006年5月9日)
(1:極不良∼9:極良、3年間平均)
(kg/a)
80 (107) (102)
70
60
50
40
30
20
10
0
2年目
②放牧に適した草種
OG・TYより株化程度が少ない
初期生育が旺盛
ペレニアルライグラス>メドウフェスク>チモシー
越冬性
①簡易更新に向く草種
②放牧に適した草種
草丈50-60cmの下繁草
葉の表面に光沢有り
(88)
積雪地帯の栽培に
適する
道東での栽培は不適
秋の再生草量が多い
3年目
4年目
兼用向け新品種「チニタ」2年後に販売予定
家畜のし好性が良く、
栄養価も高い
表層攪拌法の作業機
作溝法(狭条式)簡易更新機
(草地の簡易更新マニュアル2006より)
表層全面を浅く攪拌後、播種・鎮圧
帯状に耕起・整地する部分耕起もここに分類
シードマチック
パワーハロ
オープナーで作溝
ロータリーハロ
作業幅:180-300cm 条間:15cm
条数:12-20
ディスクハロ
チゼルプラウと整地ローラ
パスチャードリル
播種深:20-40mm
作業能率:0.8-1.0ha/時
コールターで草地切断
ハーバーマット
鎮圧棒(タイン)で鎮圧
播種部とオープナー
作業幅:180-340cm 条間:18cm
作業幅:250cm 条間:8cm
条数:10-19 播種深:表層-100mm
条数:30 播種深:15mm
作業能率:2.0ha強/時
作業能率:2.0ha強/時
更新法別の作業工程(草地の簡易更新マニュアル2006)
条間8cm(30条)
簡易更新によるメドウフェスクの導入
(地下茎型イネ科草優占放牧地)
基本的な作業工程
2年目秋
①(除草剤散布) 作業機:スプレイヤー
②石灰資材散布 作業機:ライムソワ、ブロードキャスタ
④播種(施肥) ⑤施肥 作業機:マニュアスプレッダ、スラリースプレッダ
スカベンジャ等
作業機:作溝播種機
作業機:ブロードキャスタ
広葉雑草の草丈20-30cmになる前に掃除刈実施
初期
管理 ギシギシ類が多い場合は、アシュラム液剤の散布が
効果的・・・・散布後7日間放牧中止
45
リードカナリーグラスの多い
放牧地での簡易更新
MF・RCGの冠部被度(%)
③(堆肥散布)
メドウフェスク増加、裸地減少
MF
RCG
裸地
19
40
16
39
35
14
13
30
28
25
20
19
16
15
10
8
10
17
20
5
0
H20.6.10施工
1年目秋
RCGの減少
2 年目春 2年目夏
経過年
2年目秋
図 M F簡易更新による放牧地植生の推移
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
裸地率(% )
作溝法
地下茎型イネ科が優占してしまった放牧地の
植生改善(簡易更新)
作溝型播種機による施工時の注意点
70
2回目
60 1回目 施工
施工
52
43
37
40
30
年合計乾物収量の無処理区比(%)
200
38
29
2回施工
1回施工
23
20
150
(%)
(%)
50
根釧農試
虹別現地
100
15
10
50
0
0
1回目施工年
2年目
3年目
2回施工時のサイコロ状めくれ
2回追播 1回追播 無処理
4年目
平均値
秋のMF被度(忠類、虹別、中標津)の平均
149%
126%
100%
植生改善で牧草収量増加
更新方法別の播種時施肥量
放牧地の新しい施肥管理法
作溝法では、既存植生による播種牧草の定着抑制を
避けるため窒素を施肥しません。
既存植生を枯殺する場合でもマメ科牧草播種時には、
イネ科牧草による生育抑制を防ぐため窒素を施肥しま
せん。
表 更新方法別の播種時の施肥量( ㎏/10a)
窒素
既存植生
更新法
播種草種
N
完全更新法
全草種
4
表層撹拌法
枯殺 作溝法
イネ科のみ
3
・
部分耕耘法
マメ科あり
0
全草種
0
利用 表層撹拌法
作溝、部分耕耘法 全草種
0
注)穿孔法は当面表層撹拌法に準じます
リン酸
P₂O₅
20
事前の機械調整が悪いとこの様
な事態に・・。コールタ深さ、
機械の角度には注意!!
カリウム 施肥位置
K₂O
8
表面
2.5∼5.0
0∼3
溝内
20
2.5∼5.0
8
0
表面
溝内
(草地の簡易更新マニュアル2006)
放牧草の利用率はどのくらい?
施肥標準量の考え方
1.乳牛が食べた草の量
2,000∼3,000kg/10a(生草)
2.乳牛が落としたふん尿の量を評価
(北海道施肥ガイド2010から抜粋)
表 放牧地の施肥標準
マメ科率1) 基準被食量
標準年間施肥量(kg/10a)
地帯
土壌
区分
kg/10a
N
P2O5 3)
K2O
全道 全土壌 マメ科混生
2,000∼3,000 4 2)± 2 4 ± 1 5 ± 1
イネ科単一的
8±2 4±1 5±1
注1)現行の北海道施肥標準に準じ、マメ科率はマメ科混生草地15-50%、イネ科
単一的草地15%未満。
注2)マメ科牧草からの窒素供給量を4kg/10a期待し、肥料換算窒素の減少量
7.5kg/10aから差し引いた。
注3)土壌診断基準値内では吸収量よりも多めのリン酸を施用する採草地の標準に準
拠し、肥料換算リン酸の減少量2.8kg/10aに1kg/10a分を上積みした。
注4)放牧条件は基幹草種ごとに設定されている条件に準拠する。
注5)施肥配分は、早春、6月下旬、8月下旬の年3回均等分施を基本とし、基幹草種
ごとに設定されている分施法に準拠する。
集約放牧への移行時に導入された技術
草地整備
表 集約放牧における放牧草の利用率
利用家畜
条件
備考
泌乳牛
乾乳・育成牛
放牧取組指針(H21.4)
集約放牧
38%
60%
根釧農試(H20.1)
MF草地(道東) 40%(33∼57%)
上川農試天北支場(H20.1)
PR草地(道北) 50%(25∼81%)
注1)( )は放牧期間を通した季節別利用率の範囲
1.電気牧柵と水槽の新・増設
2.簡易更新による放牧地の植生改善
3.兼用地の確保と効率的な利用
家畜管理
1.早春の放牧馴致と昼夜放牧
2.濃厚飼料の成分変更
3.併給粗飼料給与量の削減
技術習得
春の短草利用で
利用率70%前後
1.低コスト化に向けた投資計画
2.放牧技術の体系化
電気牧柵の設置
木製スノコ設置
給水施設
最低2牧区に1カ所の割合で設置し、細長い牧区(300m
以上)や大きな牧区では牧区内に2カ所設置が望ましい
飲水量は最大70㍑と多量のため大きな水槽と太い給水
パイプが必要
水槽周辺の泥濘化防止には木製スノコが有効
支柱の打ち込み
80 .0
表面3−5cmを土砂で覆う
70 .0
日中放牧
昼夜放牧
飲水量(L/頭・日)
60 .0
50 .0
40 .0
30 .0
20 .0
10 .0
0 .0
5月中
6月中
7 月中
内柵は簡易な1段・外柵は2段張り
牛道の整備
草地の傾斜面の下に設置
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
馴致採食量
非馴致採食量
馴致乳量
非馴致乳量
32
11.3
12.4
12.2
11.4
11.2
8.0
6.6
24
0 0
22
0
0
0 ∼4
5 ∼9
20
1 ∼5
馴致期(日)
6 ∼1 0
1 1∼15
放牧期(日)
時期
図 馴致放牧の効果 (新得畜試1 9 8 7 )
草地・放牧条件
併給飼料の給与
放牧地 放 牧 放牧草 放 牧 放 牧 分 娩
面積 時 間 採食量 依存率 形 態 時 期
(a) (時間) (kg/頭・日) (TDN%)
15
4
4
18 時間制 通年
30
8
8
36 限放牧 通年
50
20
12
53
60
20
12
58
昼夜放 通年
牧
季節
注1)放牧地草量:乾物624kg/10a、TDN70%
2)放牧期間:175日間
3)放牧地面積には兼用地を含む
(天北・放牧の手引き2004)
28
26
2.8
舎飼期
表1
放牧の技術的目標:放牧依存率
表 放牧の技術的目標:放牧依存率
30
実乳量( kg / 頭・ 日)
排水溝を設置する
要
因
10 月中
馴致とは乳牛を外気温に馴らしたり、第一胃内
ルーメン微生物を放牧草に対応させること
成牛の馴致は、放牧未経験牛で2週間∼1カ月
程度、経験牛で9-10日間必要
放牧草採 食量( DM kg / 頭・ 日)
雨でもぬからない様に砂利・
火山灰・ホタテ貝殻等を入れ
路盤のしっかりしたものを整
備する
採食量は変動す
る
乳牛の栄養要求量
9月中
搾乳牛の放牧馴致効果
牛道(誘導路)は家畜をスムーズに移動させるため
幅(5-7m)を広く確保する
放牧草の採食量
8 月中
季節
図 放牧地での季節別の飲水量
図14
放牧地での飲水量の推移
草は舐める程度から
馴致を兼ねた放牧開始
とうもろこしサイレージの利用
高エネルギー粗飼料、嗜好性良好
エネルギー補給で栄養バランス改善
放牧期の給与は困難
解決策
細断型ロールベーラ
の実用化
1∼2日に1個使い切り
小型:300kg
大型:900kg
図 併給飼料給与と放牧草採食量低下の関係(集約放牧マニュアル1995)
30
バルク乳のMUN濃度の変化
飼料の栄養バランス
MUN濃度(㎎/dl)
20
• 蛋白質とエネルギーの摂取量の比
(TDN/CP比)
簡易指標
後
前
給与中
後
前
後
前
給与中
前
後
後
32
31
放牧期のCS給与効果
8.9 12.2 12.6 11.8
夏∼秋(7中∼10下)に給与
1日1頭当たり乾物2∼3kg
22
20
CS給与(乾物2~3kg程度)では放牧草採食量は低下しない
33
とうもろこしロールベールの特徴
飼料費節減や乳生産向上が
期待できる
秋
乳蛋白質率
18
3.3
16
14
12
8.3 15.2 11.1 12.2
3.4
夏
3.2
MUN濃度
10
3.1
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 月
34
留意点
1.CSの給与は
細断型ロールベーラ(圃場梱包・再梱包)
保存性向上
移動可能(1個300㎏又は900㎏)
販売単価(現物19.
販売単価(現物19.4円、乾物54.
4円、乾物54.3円)
給餌作業(手作業・一輪車30分余)
MUN濃度と乳蛋白質率及び放牧草の採食
状況を確認して決定
初めての給与時、CS採食状況を確認
2.CSの貯蔵は
小型
☆鳥獣害への対応が必要
0.45m3
隠れた場所で活動
84c
m
116cm
95cm
ネズミ等の格好のエサ場
大型
0.99m3
82cm
35
36
乳蛋白 質率( %)
平均
MU N 濃 度 ( ㎎ /d l )
TDN/CP比が増加
放牧草の採食量は同程度
バルク乳のMUN濃度低下
栄養バランスを改善
CS給与 10.0 15.2 13.5 13.4
後
CSを乾物で2.2kg/日・頭給与
後
秋
12
前
前
夏
秋
10月
14
前
放牧草の採食量 放牧草の採食量 (㎏/頭/日)
春
夏
8月下∼9月
上
16
10
集乳旬報:バルク乳・・・牛群の管理
乳検情報:個体乳 ・・・
個体の状態 時期
18
給与中
MUN(乳中尿素窒素)濃度の利用
春
5月下∼6月
上
周囲に電牧な
し
上部にテグスなし
上2段の被害は
少ない
空からの攻撃を嫌う
アライグマのオンステージ
当面の防御対策
1.広々配置し天敵活用
2.倉庫や人家から離して
3.周囲を電牧で囲う
4.鳥には上部にテグス・糸
を張る
猫や狐等が通れる広さ
下段ほどネズミの被害
が大きい
賢い対応
1.流通飼料として購入
集約利用で放牧地の生産性が高まる
放牧地ha当たり乳生産量は増加!
乳牛のし好性は・・・・
40
飼料自給率は上がった?
30
8600
9355
1 000 0
8750
放牧地面積 (ha)
省力化できたのかな∼?
収益性は、どうなったかな?
8 000
兼用地(ha)
専用地(ha)
ha当たり
25
6527
5 000
3947
4 000
3041
3 000
10
2 000
1359
5
兼用地の活用
早春の放牧
PR導入
牧草利用率向上
1 000
0
0
乳牛の健康は?
7 000
6 000
5700
20
15
春の余剰草対策
9 000
35
ha当たり乳生産量 (kg)
集約放牧への転換効果は・・・・
導入前 2年目 4年目 導入前 2年目 4年目
E農場 G 農場
図 放牧地面積とha当たり乳生産量
の推移( 20 02∼2 00 6年)
放牧による運動は肢蹄の健康に良い
放牧は乳牛の健康等に良いのか
90
80
100
60
50
80
40
60
30
40
20
20
10
0
0
−2年
導入
1年目 2年目 3年目 4年目
経過年数
図 集約放牧導入と事故率
共済費(指数)
120
70
病傷事故率(%)
共済費の減少
140
80%
60%
5
4
3
2
1
40%
20%
0%
舎飼期
放牧期
図 舎飼い期と放牧期の跛行スコア
(根釧農試2009)
跛行スコ
ア1:佇立時と歩行時の脊部姿勢が真っ直ぐ で、歩行に異常が見られない
2:脊部姿勢が佇立時にまっすぐだが、歩行
時に湾曲する状態
3:歩行に若干の影響が見られ、歩幅が
短い肢がある場合
飛節スコア0∼4の割合
E農場
G農場
E農場
G農場
改善された
100%
100%
跛行スコア1∼5の割合
留萌管内の平均
94∼103%
病傷事故率が減少
80%
60%
4
3
40%
2
20%
1
0
0%
舎飼期
放牧期
図 舎飼い期と放牧期の飛節スコア
飛節スコ
ア0:脱毛や腫れが無い
(根釧農試2009)
1:飛節に毛のない部分が見える
2:擦り傷やわずかな腫脹が見られる
3:明らかな腫脹が見られる
集約放牧への移行に必要な初期投資
経営収支の推移
放牧関連施設
移行・転換時の変化
(資材費のみ)
①電気牧柵(高張力線型):12.2万円/ha
②電牧器セット(本体):9.2万円/セット
③水槽(1セット):3.8万円/ha
生乳代金と農業経営費の両方の減少
④牛道(山砂等の安価な資材):10万円程度
初期投資は、最初の1∼2年に集中
放牧地の植生改善
経営全体への影響
①簡易更新(PR+WC播種):4.2万円/ha (リン酸25kg/ha散布を含む)
100m
経費減少は3年目頃から見られる
100m
子牛用1.3ha
乾乳牛1.0ha
130m
放牧技術の習得により、所得率が向上
100m
2段張
水槽
牛舎
水槽
牛道幅5∼7m
牛道7m巾
バンジーゲート7m
放牧地レイアウトの事例
2段張り
放牧を上手く活用するために
200m
放牧専用
3.4ha
放牧専用地
1.集約放牧とは・・
3.4ha/2牧区当たり費用
電牧:22.4万円
水槽: 6.2万円
更新:14.4万円
放牧依存度が高い程低コスト
放牧草地からの乳生産を最大限に引き出す技術
170m
2段張
水槽
牛舎
2.放牧への転換には・・
牛道幅5∼7m
牛道7m巾
共通経費:電牧器9.2万円、牛道整備約10万円
バンジーゲート7m
1段張り
300m
兼用地
兼用地 7.1ha
3.放牧への移行・転換に必要な期間
水槽
既存放牧経営で2∼3年、転換や新規参入で4∼5年
237m
7.7ha/2牧区当たり
放牧専用
1段張
放牧専用
電牧:28.6万円
水槽: 9.8万円
更新:30.0万円
簡易更新で放牧地植生の改善
放牧に向いた乳牛の育成・管理
4.移行時の収益性
水槽
牛舎
当初は生乳代金と農業経営費の両方が減少
牛道幅5∼7m
牛道7m巾
バンジーゲート7m
牧草を上手く活用するために
牛が好んで食べる草
採食性が良い
嗜好性が良い
1.選択採食できる条件下
1.牧草品質等が良い
草量が十分ある
高栄養価
早刈り・短草
消化率
草種が多い
発酵品質良好
2.牧草品質等が良い
高栄養価
掃除刈の残草処理も確実に!
ADFが少ない
短草利用(放牧草)
マメ科草が多い
植生維持
阻害物質がない
硝酸態窒素が少ない
刺激臭
発酵品質良好
3.牧草のミネラルバランスが良い
4.糖含量が高い
草種・施肥管理
施肥管理
植生
水分含量
表 掃除刈り残渣処理試験区における採食行動割合%
2)
2006年
1)
2007年
処理区
第1回
第2回
第3回
持ち出し区
14
15
15
残置区
11
10
10
有意差
NS
NS
NS
掃除刈り日
7月24日
8月30日
7月3日
行動観察日
8月23日
9月15日
7月25日
注1)持ち出し区は掃除刈後、残渣を持ち出し、残置区は圃場に残した。
注2)2006年と2007年は処理区を反転している。
(畜産試験場 2008年を一部加筆)
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