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1.テストの目的
通常 の繊維製品は 素材 の種類によって程度の 差はあるが 、炎に接す ると燃えるもの であ
る 。 当 セ ン タ ー の 消 費 者 被 害 注 意 情 報 や 通 産 省 の 事 故 情 報 収 集 制 度 報 告 書 に よ る と 、「 湯
が沸 騰し、ガス台 のふ きこぼれを拭いていた ら、袖口か ら肩、背中 にかけて火が走 り火傷
を し た 」「 調 理 中 の ガ ス コ ン ロ の 火 が 衣 服 の 袖 口 に 着 火 し 、 一 瞬 の 内 に 表 面 に 燃 え 広 が り 、
髪 の 毛 を 焦 が し た 」「 車 か ら 降 り て 、 タ バ コ を 吸 お う と し て ラ イ タ ー の 火 を つ け た 瞬 間 、
綿 セ ー タ ー の 腕 か ら 前 身 頃 全 体 に 燃 え 広 が り 、驚 い た 」 等 の 表 面 フ ラ ッ シ ュ に よ る 着 衣 着
火 事 故 例 が あ る 。わ ず か な 炎 の 着 火 で あ わ て て 調 理 中 の 鍋 等 を ひ っ く り 返 し て 火 傷 を 負 う
等 の 二 次 被 害 の 危 険 や 、表 面 の 毛 羽 だ け で な く 地 組 織 ま で 燃 え て 危 険 な 状 態 を 招 く 事 等 も
考えられる。
このようなわずかな炎の着火で短時間に衣服の表面を火が走る現象(表面フラッシュ:
P1 9.写真2参 照)の懸念されるような衣 料品には、安全性上の 配慮として警告 表示を
付けることが必要であると考えられる。
PL法の施行頃から「安全に関するご注意、極度に火に近づけると引火のおそれがあり
ま す の で ご 注 意 下 さ い 」「 毛 羽 が 燃 え や す い の で 、 火 に 近 づ け な い で 下 さ い 」 等 と 言 っ た
表面フラッシュに関する警告表示のついた衣料品が出回っている。
通 常、台所等火 を使 う場所で着用すること が考えられ る衣料品と しては、エプロ ン、割
烹着、セーター、トレーナー、ホームウェア、パジャマ、カジュアルシャツ、バスローブ、
ガウ ン等が上げら れる 。また、表面フラッシ ュしやすい 衣料品の素 材や形状として は、綿 、
レ ー ヨ ン 等 の 易 燃 性 セ ル ロ ー ス 系 繊 維 が 多 く 混 用 さ れ 、か つ 生 地 の 表 面 が 起 毛 等 さ れ て い
て毛羽立ちの多いものが考えられる。
そこで、表面フラッシュしやすいと考えられる上記で述べたような衣料品について、表
面 フ ラ ッ シ ュ に 関 す る 警 告 表 示 の 有 無 、繊 維 の 種 類 や 起 毛 等 の 程 度 、湿 度 と 表 面 フ ラ ッ シ
ュ の 起 き 具 合 、及 び マ ネ キ ン に 着 用 さ せ た 場 合 の 表 面 フ ラ ッ シ ュ の 起 き 具 合 等 を テ ス ト し 、
消費者へ情報を提供することとした。
2.実施期間
・商品の購入時期 平成10年12月∼平成11年1月
・テスト期間 平成11年1月∼平成11年6月
3.テスト対象銘柄
今 回 は 、表 面 フ ラ ッ シ ュ に 関 す る 警 告 表 示 の あ る 衣 料 品 1 2 銘 柄 、及 び 警 告 表 示 は な
いが 、表面フラッ シュ しやすいと考えられる 衣料品12 銘柄、参考 として、綿10 0%
で 起 毛 の な い 衣 料 品 2 銘 柄 を 加 え 、計 2 1 社 2 6 銘 柄 を テ ス ト 対 象 と し た( P 2 2 評 価
表参照)。
4.テスト結果
1)表示
- 1 -
(1)表面フラッシュに関する警告表示
下 げ 札 や 縫 い 付 け に 、表 面 フ ラ ッ シ ュ に 関 す る 警 告 表 示 が つ い て い た 内 容 は 表 1
の通りであった。
表1.表面フラッシュに関する警告表示一覧
銘 柄
№
1
2
3
4
5
下げ札
縫い付け
―
毛羽が燃え易いの で 、火 に 近 づ け な い で下さい。
毛羽が燃えやすいので、火に近づけないでください。
―
火 気 に 近 づ く と 、表 面 の 毛 羽 に 着 火 す る こ と が あ り ま
―
すので、十分ご注意下さい。
タ オ ル 素 材 は 、ガ ス コ ン ロ や 石 油 ス ト ー ブ 等 に 近 づ き
―
す ぎ る と 、わ ず か な 炎 で 毛 羽 に 火 が 走 る こ と が あ り ま
すので火気には十分お気をつけ下さい。
生 地 表 面 の 起 毛 は た い へ ん 燃 え や す い の で 、焚
―
火など火気のある場所に近付けないで下さい。
6
7
炎 に 近 づ く と 、表 面 の 毛 羽 に 着 火 す る こ と が あ り ま す
ので、ご注意下さい。
8
ATTENTION 火 気 ( ス ト ー ブ 、 焚 火 等 ) に 近 づ く
と と表面の羽毛に着火する事がありますので充
分にご注意下さい。
炎 に 近 づ く と 、表 面 の 毛 羽 に 着 火 す る こ と が あ り ま す
ので、ご注意下さい。
9
10
11
12
―
火気に注意
「フラッシュファイヤー」にご注意下さい。
・ ガ ス レ ン ジ 、ス ト ー ブ 、花 火 等 の 炎 に 近 づ く と 、表
面 の 毛 羽 に 着 火 す る こ と が あ り ま す の で 、十 分 に ご 注
意下さい。
・ フ ラ ッ シ ュ フ ァ イ ヤ ー と は ? 生 地 の 表 面 の 毛 羽( 繊
維 )に 着 火 し た 炎 が 、毛 羽 か ら 毛 羽 へ 非 常 に 早 い ス ピ
ードで走るように燃え広がる現象のことです。 ・炎に接触しますと表面の毛羽が燃えることがあり
ますので御注意下さい。
炎に接触しますと表面の毛羽が燃えることがありま
すので御注意下さい。
毛羽が燃え易いので火に
近づけないで下さい。
炎 に 近 づ く と 、表 面 の 毛 羽
に着火することがありま
すので、ご注意ください。
た き 火 、ス ト ー ブ な ど 高 温
の も の へ 近 づ け る 事 は 、絶
対にお避け下さい。
炎に近づくと表面の毛羽
に着火することがありま
すので、ご注意ください。
―
炎に接触しますと表面の
毛羽が燃える事がありま
すのでご注意ください。
炎に接触しますと表面の
毛羽が燃える事がありま
すのでご注意下さい。
注:−は表示がない。
銘柄 №13、14 、1 5、21、23、24 の 6 銘柄は綿やレーヨ ン等の易燃性
セ ル ロ ー ス 系 繊 維 素 材 を 用 い 、生 地 の 表 面 が 起 毛 し て あ り 、表 面 フ ラ ッ シ ュ す る が 、
表面フラッシュに関する警告表示がなかった。銘柄№5∼12の8銘柄は表面フラ
ッシュしないのに、表面フラッシュに関する警告表示があった。
- 2 -
(2)組成表示
本 体 部 分 の 組 成 に つ い て 、J I S L 3 0 1 0 繊 維 混 用 率 試 験 方 法 に よ り 測 定 し
た。表示値及び測定値を表2に示した。
表 2 . 繊 維 混 用 率 試 験 結 果 (% )
銘
№
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
警
告
表
示
あ
り
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
組成表示
柄
警
告
表
示
な
し
本体部分の繊維混用率
下 げ 札
縫 い 付 け
綿 100
綿 100
綿 100
綿 100
ポリエステル 100
ポリエステル 100
本 体 : ポリエステル100
テープ部 分 :綿 60、ポリエステル40
ポリエステル 50、 アクリル 50
ポリエステル 60、 アクリル 40
ポリエステル 60、 アクリル 40
アクリル 95 、 毛 5
アクリル 90 、 毛 10
綿 100
綿 100
綿 100
綿 100
ポリエステル 100
ポリエステル 100
本 体 : ポリエステル100
テープ部 分 :綿 60、ポリエステル40
ポリエステル 50、 アクリル 50
ポリエステル 60、 アクリル 40
ポリエステル 60、 アクリル 40
アクリル 95 、 毛 5
アクリル 90 、 毛 10
綿 100
綿 100
綿 100
綿 100
ポリエステル 100
ポリエステル 100
ポリエステル 100
綿 100
綿 100
綿 100
綿 55、 ポリエステル 45
リブ部 分 :綿 95:ポリウレタン5
綿 100
綿 100
綿 50、 レーヨン 50
本 体 :綿 80、 ポリエステル 20
袖 口 リブ:綿 95、ポリウレタン 5
綿 80、 ポリエステル 20
付 属 部 分 :綿 95、ポリウレタン5
綿 100
綿 100
綿 100
綿 55、 ポリエステル 45
<リブ部 分 >綿 95、ポリウレタン5
綿 100
綿 100
綿 50、 レーヨン 50
<本 体 >綿 80、 ポリエステル20
<袖 口 リブ>綿 95、ポリウレタン5
綿 80、 ポリエステル 20
<付 属 部 分 >綿 95、ポリウレタン5
綿
綿
綿
綿
100
100
100
52.8、 ポリエステル 47.2
綿
綿
綿
綿
100
100
54.1、 レーヨン 45.9
84.7、 ポリエステル 15.3
綿 80、 ポリエステル 20
レーヨン 80、 ナイロン 20
レーヨン 60、 ナイロン 40
綿 8 0 , ポリエステル 2 0
レーヨン 80、 ナイロン 20
レーヨン 60、 ナイロン 40
パイル: 綿 100
地 組 織 :ポリエステル88.1、ポリウ
レタン11.9
綿 78.6、 ポリエステル 21.4
レーヨン 80.4、 ナイロン 19.6
レーヨン 56.5、 ナイロン 43.5
綿 100
綿 100
綿 100
綿 100
25 参 綿 100
26 考 綿 100
品
ポリエステル 55.5、 アクリル 44.5
ポリエステル 66.2、 アクリル 33.8
ポリエステル 64.7、 アクリル 35.3
アクリル 95.0 、 毛 5.0
アクリル 94.0 、 毛 6.0
銘 柄 № 2 1 ( コ ー ル 天 ニ ッ ト 地 ) の 組 成 表 示 は 「 綿 80% ,ポ リ エ ス テ ル 20% 」 で
あ っ た 。し か し 、本 体 部 分 の 実 測 値 は 、全 体( パ イ ル 部 分 と 基 布 部 分 を 含 め た 場 合 )
で は「 綿 68.3% 、ポ リ エ ス テ ル 28.0% 、ポ リ ウ レ タ ン 3.7% 」で あ り 、分 離 で は「 パ
イ ル : 綿 100% 、 地 組 織 : ポ リ エ ス テ ル 88.1% 、 ポ リ ウ レ タ ン 11.9% 」 で あ っ た 。
銘 柄 № 8 の 組 成 表 示 は 「 ポ リ エ ス テ ル 50% 、 ア ク リ ル 50% 」 で あ っ た が 、 実 測 値 は
「 ポ リ エ ス テ ル 55.5% 、ア ク リ ル 44.5% 」で あ っ た 。更 に 銘 柄 № 9 の 組 成 表 示 は「 ポ
- 3 -
リ エ ス テ ル 60% 、 ア ク リ ル 40% 」 で あ っ た が 、 実 測 値 は 「 ポ リ エ ス テ ル 66.2% 、 ア
ク リ ル 33.8% 」 で あ っ た 。
上 記 3 銘 柄 は い ず れ も 、家 庭 用 品 品 質 表 示 法 の 許 容 範 囲( 数 値 が 5 の 整 数 倍 の 場
合 : ±5 % ) を 超 え て い た が 、 他 の 2 3 銘 柄 は 同 法 の 許 容 範 囲 内 で 問 題 は な か っ た 。
2)表面フラッシュの起きにくさ
JI S L109 1繊 維製品の 燃焼性試験方法 C 法(燃焼速度試験 ) の 燃 焼 性試
験 機 の 一 部 を 改 良 し 、 5 ×1 5 c m 、 8 . 5 ×2 5 c m 、 8 . 5 ×3 2 c m の 縦 方 向
の 試 料 片 に つ い て 、表 面 フ ラ ッ シ ュ が 最 も 起 き や す い 条 件 で 試 験 し た 。1 0 5 ℃ で 、
3 0 分 以 上 乾 燥 後 、毛 羽 の 起 き る 方 向 に ブ ラ ッ シ ン グ し て 、垂 直 に 保 持 し た 試 料 片 の
下方 に約16mm の炎 の先端(約5mm)を 0.5秒間(生地表面 の毛羽には着火 す
るが 、生地本体に は着 火しない時間)接炎し 、火炎が1 0、20、30cmの高さ に
到 達 す る 時 間 を 計 測 し て 下 記 の 評 価 区 分 で 、表 面 フ ラ ッ シ ュ の 起 き に く さ を 調 べ 、燃
焼状態を観察した(表3、4参照)。
[評 価 区 分 ]A :表 面 フ ラ ッ シ ュ な し (表 面 フ ラ ッ シ ュ 炎 が 1 0 c m 未 満 ) B :表 面 フ ラ
ッ シ ュ あ り (表 面 フ ラ ッ シ ュ 炎 が 1 0 c m 以 上 、 又 は 表 面 フ ラ ッ シ ュ 炎 が 1 秒 以 上 で 2 0
c m に 達 し た 場 合 ) C : 表 面 フ ラ ッ シ ュ 著 し い ( 表 面 フ ラ ッ シ ュ 炎 が 1 秒 未 満 で 2
0cmに達した場合) D: 表面フラッシュから生地本体の燃焼に発展した場合
(1)新品時
①ネル地のもの
銘 柄 № 1 、1 3 、 1 4 の 綿 1 0 0 % の ネ ル 地 は 、表 面 フ ラ ッ シ ュ 炎 が 1 秒 未 満 で
30cmに達し最も表面フラッシュしやすかった。
②モール糸のもの
銘柄№23のレーヨンの混用割合が80%のモール糸のセーターは表面フラッ
シ ュ か ら 生 地 本 体 の 燃 焼 に 発 展 し た 。ま た 、銘 柄 № 2 4 の レ ー ヨ ン の 混 用 割 合 が 5
7 % の モ ー ル 糸 の セ ー タ ー は ゴ ム 編 み で あ り 、毛 羽 の 長 さ が 短 い こ と も あ り 、着 火
位置によって表面フラッシュしたりしなかったりした。
③中起毛のもの
銘 柄 № 2 と 1 5 の 中 起 毛 の 綿 1 0 0 % の ト レ ー ナ ー 2 銘 柄 は 、表 面 フ ラ ッ シ ュ 炎
が 1 秒 未 満 で 1 0 c m に 達 し 、表 面 フ ラ ッ シ ュ し た 。し か し 、同 じ 中 起 毛 の も の で
も 、ポ リ エ ス テ ル が 約 5 0 % 含 ま れ て い る 銘 柄 № 1 6 の パ ジ ャ マ は 、表 面 フ ラ ッ シ
ュしないことが多かった。
④パイル地のもの
銘 柄 № 4 の 綿 1 0 0 % の パ イ ル 地 の バ ス ロ ー ブ は 表 面 フ ラ ッ シ ュ し て か ら 、生 地
の 燃 焼 に 発 展 し 、 い ず れ も 1 5 秒 前 後 で 3 0 c m の 試 料 片 が 全 焼 し た 。し か し 、ポ
リ エ ス テ ル が 約 2 0 % 混 用 さ れ て い る 銘 柄 № 2 2 の パ イ ル 地 の パ ジ ャ マ は 、縦 縞 で
あることもあり、表面フラッシュ炎が10cmに到達しないことが多かった。
- 4 -
⑤合成繊維の混用割合が多いもの
銘 柄 № 5 ∼ 1 2 の 8 銘 柄 は 表 面 フ ラ ッ シ ュ に 関 す る 警 告 表 示 が あ る が 、ポ リエ ス
テ ル 1 0 0 % 、ポ リ エ ス テ ル と ア ク リ ル の 混 用 や ア ク リ ル と 毛 が 混 用 さ れ て い た 。
い ず れ も 合 成 繊 維 の 混 用 割 合 が 多 く 、炎 を 接 し た 部 分 は 毛 羽 が 焦 げ て 硬 化し た り 縮
れ て 、基 布 の み が 燃 え 残 っ た が 、表 面 フ ラ ッ シ ュ 炎 の 到 達 が 1 0 c m 未 満 で 表 面 フ
ラッシュはしなかった。
⑥低起毛や起毛のないもの
銘 柄 № 1 7 、1 8 、1 9 、の 低 起 毛 の 3 銘 柄 と 参 考 品 の 起 毛 の な い 銘 柄 № 2 5 と
26は殆ど銘柄№。
ま た 、銘 柄 № 2 2 の コ ー ル 天 ニ ッ ト 地 は 畝 の 着 火 位 置 に よ っ て 、表 面 フ ラ ッ シ ュ
したり、しなかったりした。
表3.新品時の表面フラッシュ火炎到達時間
銘 柄
№
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
製品名
パジャマ(男 )
トレーナー(女 )
割烹着 警
告
表
示
あ
り
バスローブ(男 )
ジャケット(男 )
トレーナー(女 )
パジャマ(女 )
ジャケット(女 )
ホームウェアー(女 )
トレーナー(男 )
セーター(男 )
タートルネック(男 )
本体部分の繊維混用率
(% )
起毛の程度
等
10cm
綿 100
綿 100
綿 100
綿 100
ポリエステル 100
ポリエステル 100
ポリエステル 100
ポリエステル 55.5、アクリル 44.5
ポリエステル 66.2、アクリル 33.8
ポリエステル 64.7、アクリル 35.3
アクリル 95.0 , 毛 5.0
アクリル 94.0 , 毛 6.0
ネル
0.5/0.4
0.7 0.8
中起毛
0.5/0.7 -/低起毛
-/0.4
-/パイル:長 い 7.5/6.0 11.6 17.4
起 毛 :フリ-ス
-/起 毛 :フリ-ス
-/起 毛 :フリ-ス
-/起毛
-/起毛
-/起毛
-/起毛
-/起毛
-/-
パジャマ(女 )
警
告
表
示
な
し
綿 100
ガ ウ ン (男 )
綿 100
トレーナー(女 )
綿 100
パジャマ(男 )
綿 52.8 , ポリエステル 47.2
割烹着 綿 100
先 染 め シャツ(女 ) 綿 100
割烹着 綿 54.1 , レーヨン 45.9
割烹着 綿 78.6 , ポリエステル 21.4
パジャマ(男 )
パイル: 綿 100
パジャマ(男 )
綿 78.6 , ポリエステル 21.4
セーター(女 )
レーヨン 80.4 , ナイロン 19.6
セーター(女 )
レーヨン 56.5 , ナイロン 43.5
25 参 割 烹 着 26 考 割 烹 着 品
(秒)
綿 100
綿 100
ネル
ネル
中起毛
中起毛
低起毛
低起毛
低起毛
低起毛
コール天 ニット
パイル:短 い
モール糸 :長 い
モール糸 :短 い
起毛なし
起毛なし
測定長
20cm
0.5/0.4
0.7/0.6
0.8/0.9
-/0.9
-/-/-/-/1.4/-/0.9
0.5/0.7
-/0.9
0.4
0.6
-/-
30cm
0.8
0.8
-/-/9.9 15.6
-/-
-/-/-
注1:−は測定長まで表面フラッシュしなかったもの。
注 2:空 欄 は こ れ 以 下 の 条 件 で 火 炎 の 到 達 が 見 ら れ な か っ た た め 試 験 を 行 わ な か っ た 。
- 5 -
表4.新品時の燃焼状態
銘柄
起 毛 の 程
度等
測定長
20cm
左記に同じ
1
ネル
10cm
フラッシュ炎が到達した
2
中起毛
フラッシュ炎が到達した
3
低起毛
フラッシュ炎が到達した
4
パイル:長 い
少しフラッシュし基布に燃え移
りじわじわ燃えて全焼した
接 炎 部 分 の 毛 羽 が 溶 融 (6 ㎝ )
5
6
警
起 毛 :フリ-ス
告
表 起 毛 :フリ-ス
示
あ 起 毛 :フリ-ス
り
起毛
起毛
10
起毛
11
起毛
12
起毛
接炎部分の毛羽が溶融し基布が
見 え た (5 ㎝ )
接炎部分の毛羽が溶融し基布が
見 え た (5.5cm)
毛 羽 が 縮 れ た (8 ㎝ )
接炎部分の毛羽が溶融し基布が
見 え た (9 ㎝ )
接炎部分の毛羽が溶融し基布が
見 え た ( 3 cm)
接炎部分の毛羽が溶融し基布が
見 え た ( 3 cm)
接 炎 部 分 の 毛 羽 が 燃 え た (3.5cm)
13
14
15
ネル
ネル
中起毛
フラッシュ炎が到達した
フラッシュ炎が到達した
フラッシュ炎が到達した
16
中起毛
警
告 低起毛
表 低起毛
示
低起毛
な
し
低起毛
コール天 ニット
7
8
9
17
18
19
20
21
22
パイル:短 い
23
モール糸:長
い
24
モール糸:短
い
25
26
参 起毛なし
考
起毛なし
品
・フ ラ ッ シ ュ 炎 が 到 達 し た
・接 炎 部 分 が 焦 げ た (5 ㎝ )
接炎部分が焦げた
接 炎 部 分 が 焦 げ た (3.5cm)
フ ラ ッ シ ュ し た が 、火 炎 が 到 達 し
な か っ た (6 ㎝ )
接 炎 部 分 が 焦 げ た (5 ㎝ )
・接 炎 部 分 が 焦 げ た (5 ㎝ )
・フ ラ ッ シ ュ し 基 布 が 燃 え 全 焼
・接 炎 部 分 が 焦 げ た (4 ㎝ )
・フ ラ ッ シ ュ 炎 が 到 達 し た
フラッシュし徐々に基布が燃え
基布の編み地が灰になって残っ
た (全 焼 )
・接 炎 部 分 が 焦 げ た (3.5cm)
・少 し フ ラ ッ シ ュ し 徐 々 に 火 炎 が
到達した
フラッシュしたが火
炎が到達しなかった
(13cm)
フラッシュしたが火
炎が到達しなかった
(14cm)
左記に同じ
左記に同じ
左記に同じ
フラッシュしたが火
炎が到達しなかった
(10cm)
接炎部分が焦げた
(5.5㎝ )
接炎部分が焦げた
(4.5㎝ )
左記に同じ
30cm
左記に同じ
左記に同じ
左記に同じ
左記に同じ
左記に同じ
フラッシュしたが火
炎が到達しなかった
(4.5cm)
着火部分が薄く焦げた
フラッシュしなかった
注:空 欄 は こ れ 以 下 の 条 件 で 火 炎 の 到 達 が 見 ら れ な か っ た た め 試 験 を 行 わ な か っ た 。
- 6 -
(2)起毛の程度等と表面フラッシュの起きにくさ
生地の表面をブラシ掛けした状態で、平面と断面の写真を写真1に示し、起毛の
程度等と表面フラッシュの起きにくさを調べた。
① 銘 柄 № 1 、銘 柄 № 1 3 の 綿 1 0 0 % の ネ ル 地 の パ ジ ャ マ と 銘 柄 № 1 4 綿 1 0 0 %
の ネ ル 地 の ガ ウ ン は 、生 地 の 表 面 の 毛 羽 が 長 く 、毛 羽 の 密 度 が 適 度 に 粗 く 空 気 を 含
みやすい組織で、表面フラッシュは非常に起こりやすかった。
② 参 考 品 の 銘 柄 № 2 5 、2 6 の 2 銘 柄 は 、綿 1 0 0 % で 起 毛 さ れ て い な い た め 、炎
を 接 し た 部 分 の 毛 羽 が わ ず か に 焦 げ る が 、表 面 フ ラ ッ シ ュ し な か っ た 。低 起 毛 ( 極
僅 か な 起 毛 )の 銘 柄 № 3 及 び № 1 7 ∼ 2 0 は 表 面 フ ラ ッ シ ュ し な い こ と が 多 か っ た 。
③銘柄№4のパイル地や銘柄№23のモール糸素材のように毛羽の密度が詰んで
いる 場合は、表面 フラ ッシュして、生地本体 の燃焼に発 展した。ま た、銘柄№21
のコ ール天や銘柄 №2 4 の モール糸の ゴム編み地等畝 の あ るニット地の場合には、
着火位置が畝の凹凸の部位によって表面フラッシュしたりしなかったりした。
④ブラシ掛けの有無と表面フラッシュの起きにくさ
銘柄№4の綿100%のパイル地と銘柄№23のレーヨン混用割合の多いモール
糸 使 い の 生 地 は の 2 銘 柄 は ブ ラ シ 掛 け し な く て も 表 面 フ ラ ッ シ ュ し て 、生 地 本 体 の
燃焼 に発展した。しか し、その他の銘柄 は、全 体的に、逆目(毛羽 の立つ向き)に
ブ ラ シ 掛 け を し て 毛 羽 立 て た 場 合 に 、表 面 フ ラ ッ シ ュ が 起 き る も の で も 、順 目( 毛
羽 の 寝 る 向 き )に ブ ラ シ 掛 け を し て 毛 羽 立 て た 場 合 に は 、表 面 フ ラ ッ シ ュ は 起 き な
いことが多かった。
銘柄№
表面
断面
1
警
告
2
表
示
あ
3
り
写真1−1.銘柄の生地写真(ブラシ掛けし、約2倍に拡大)
- 7 -
銘柄№
表面
断面
4
5
6
警
告
表
7
示
あ
り
8
9
10
写真1−2.銘柄の生地写真(ブラシ掛けし、約2倍に拡大)
- 8 -
銘柄№
表面
断面
警
11
告
表
示
12
あ
り
13
14
警
告
15
表
示
な 16 し
17
18
写真1−3.銘柄の生地写真(ブラシ掛けし、約2倍に拡大)
- 9 -
銘柄№
表面
断面
19
20
21
警
22
告
表
示
23
な
し
24
25
参
考
品
26
写真1−4.銘柄の生地写真(ブラシ掛けし、約2倍に拡大)
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<title>衣料品の表面フラッシュに関する商品テスト結果(1)</title>
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