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平成22年度における景品表示法の運用状況及び表示等の

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平成22年度における景品表示法の運用状況及び表示等の
News Release
平成23年5月24日
消
費
者
庁
平成22年度における景品表示法の運用状況及び表示等の適正化への取組
はじめに
消費者庁は、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある不当な
表示及び過大な景品類の提供行為に対して、景品表示法に基づいて厳正・迅速に対処する
とともに、同法の普及・啓発に関する活動を行うなど、表示等の適正化に努めている。
以下では、平成22年4月1日から平成23年3月31日までの消費者庁における景品
表示法の運用状況等を記載している。
第1 景品表示法違反被疑事件の処理状況
1 消費者庁
(1) 概
況
消費者庁は、景品表示法違反被疑事件について調査を行い、違反する事実がある
と認められたときは、措置命令の名あて人となるべき者に対し、予定される措置命
令の内容等を通知し、意見を述べ、及び証拠を提出する機会を付与し、その内容を
踏まえて措置命令を行っている。
また、措置命令を行うに足る証拠が得られなかった場合であっても、景品表示法
に違反する疑いがあるときは、関係事業者に対し、予定される警告の内容等を通知
し、意見を述べ、及び証拠を提出する機会を付与し、その内容を踏まえて警告を行
い、是正措置を採るよう指導している。
さらに、違反行為の存在を疑うに足る証拠は得られなかったが、景品表示法違反
につながるおそれのある行為がみられた場合には、未然防止を図る観点から注意を
行っている。
平成22年度における調査件数は、前年度から繰越しになっている90件、
年度内に新規に着手したもの1,024件の合計1,114件であり、このう
ち、今年度に処理した件数は855件である。855件の内訳は、措置命令が
20件、警告が2件、注意が590件のほか、都道府県による処理が適当とし
て都道府県に移送したものが2件、公正競争規約により処理することが適当と
して当該公正競争規約を運用している公正取引協議会等に移送して同協議会等
が処理したものが31件、違反事実がなかったなどのために調査を打ち切った
問い合わせ先
消費者庁表示対策課 担当者:佐藤(佑)、下津
電話 03-3507-9233
ホームページ http://www.caa.go.jp/
1
ものが210件となっている。
措置命令件数(平成21年8月以前は排除命令件数。以下同じ。)については、
平成18年度は32件、平成19年度は56件、平成20年度は52件、平成
21年度は12件、平成22年度は20件となっている。
他方、同日に類似の商品・サービスにおける類似の表示について処理したも
のを1事案として計算すると、平成18年度は20事案、平成19年度は16
事案、平成20年度は24事案、平成21年度は11事案、平成22年度は1
7事案となっている。平成19年度及び平成20年度において、事案の数に比
べて措置命令の数が多くなっているのは、1 事案で多数の措置命令を行った
ケースが多いためである(例えば、平成20年度のコピー用紙の古紙配合率に
関する不当表示では、この1事案で8件の命令を行っている。)。
平成22年度に処理したもののうち、公正取引委員会地方事務所・支所による調
査の結果を踏まえて行ったものは、措置命令10件(中部事務所、近畿中国四国事
務所、近畿中国四国事務所中国支所、近畿中国四国事務所四国支所、九州事務所)、
警告2件(北海道事務所、近畿中国四国事務所中国支所)、注意205件、調査を打
ち切ったものが22件となっている。
過去5年間の措置命令・排除命令件数の推移
60
56
措置命令・排除命令
52
50
事案数
40
32
30
20
20
20
16
24
10
12
11
17
0
18年度
19年度
20年度
21年度
22年度
※平成21年8月末日までは公正取引委員会における排除命令件数、同年9月以降は消費者庁にお
ける措置命令件数である。
2
表1
調査件数等の推移
年度
新規件数
前年度からの繰越
職権探知
情報提供(※1)
小計
処理件数
調査件数
措置命令
警告
注意
都道府県移送
協議会処理
打切り等
小計
次年度への繰越し
※1
※2
(単位:件)
平成18
平成19
平成20
平成21
平成22
389
359
288
243
90
255
828
(1,888)
1,083
305
473
(1,561)
778
350
482
(2,000)
832
307
152
(2,999)
459
669
355
(3,718※2)
1,024
1,472
1,137
1,120
702
1,114
32
7
650
67
75
282
1,113
56
19
520
61
61
132
849
52
9
551
65
88
112
877
12
6
396
14
65
119
612
20
2
590
2
31
210
855
359
288
243
90
259
外部から提供された情報のうち、景品表示法違反被疑事案として処理することが適当と思われた情報の
件数。括弧内の数字は外部から提供された情報の総数。
うち食品表示に関係する内容が含まれる情報件数は 818 件。
表2 平成 22 年度における処理事件の商品役務別分類
商品役務
食 品
住居品
被服品
保健衛生品
教養娯楽品
車両・乗り物
土地・建物・設備
運輸・通信サービス
教育サービス
教養・娯楽サービス
その他
合計
措置命令
11
1
4
0
3
1
0
3
0
0
0
警
23
(単位:件)
告
注
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
1
意
173
142
88
60
61
13
10
6
4
17
24
2
598
合
計
184
143
92
60
64
14
10
9
5
17
25
623
(注)関係する商品役務が2以上にわたる事件があるため、本表の合計は表1の合計と一致しない。
3
表3 平成 22 年度公正取引委員会地方事務所・支所等別による調査結果を踏まえた事件処理件数
(単位:件)
公正取引委員会
地方事務所・支所等
北海道事務所
東北事務所
中部事務所
近畿中国四国事務所
中国支所
四国支所
九州事務所
沖縄総合事務局
総務部公正取引室
合計
(注)
[
措置命令
0[
0[
1[
5[
1[
1[
2[
警
0]
0]
0]
1]
0]
0]
1]
告
1[
0[
0[
0[
1[
0[
0[
注
意
合
計
0]
0]
1]
0]
0]
0]
0]
12[23]
5[11]
33[44]
61[36]
14[15]
19[12]
59[15]
13[
5[
34[
66[
16[
20[
61[
23]
11]
45]
37]
15]
12]
16]
0[ 0]
0[ 0]
2[ 3]
2[
3]
10[ 2]
2[ 1]
205[159]
217[162]
]内は平成21年度の件数(以下表5まで同じ)
(2)表示事件
ア 平成22年度の措置命令及び警告は、以下のとおり、すべて表示事件であり、
その件数は合わせて22件である(別紙1参照)。
【措置命令】(計20件)
・ 牛の内臓商品の原材料に関する不当表示
2件
・ 婦人用革靴の原材料に関する不当表示
1件
・ 園芸用シートの透水効果に関する不当表示
1件
・ 焼き菓子の原材料に関する不当表示
1件
・ 水産物の原産国に関する不当表示
1件
・ 農作物の化学肥料の使用に関する不当表示
1件
・ 飲食店で提供される料理の原材料に関する不当表示
1件
・ 食料品の販売価格に関する不当表示
1件
・ 加工食品のメニュー内容及び販売価格に関する不当表示
1件
・ 紳士用シャツの形態安定加工に関する不当表示
1件
・ 牛肉加工食品の原材料に関する不当表示
1件
・ 牛肉料理の原材料に関する不当表示
1件
・ はちみつの採蜜国に関する不当表示
1件
・ 衣料品等の原産国に関する不当表示
1件
・ 中古自動車の支払い条件等に関する不当表示
1件
・ 女性用シューズの素材等に関する不当表示
1件
・ いわゆる「ペニーオークション」サービスに関する不当表示
3件
【警告】(計2件)
・ 商品販売の際に付与するポイントに関する不当表示
・ 家庭教師紹介業の費用に関する不当表示
4
1件
1件
表4
表示事件の内訳
(単位:件)
関 係 法 条
措置命令
第4条第1項第1号(優良誤認)
16[ 9]
0[ 4]
233[201]
249[214]
0[ 0]
-
-
0[ 0]
第4条第1項第2号(有利誤認)
6[ 1]
2[ 2]
350[155]
358[158]
第4条第1項第3号
2[ 2]
0[ 1]
39[ 48]
41[ 51]
0[ 0]
0[ 0]
第4条第2項適用
無果汁
原産国表示
消費者信用
不動産おとり広告
おとり広告
有料老人ホーム
合 計(延べ数)
2[
0[
0[
0[
0[
24[
警
2]
0]
0]
0]
0]
12]
告
0[
0[
0[
0[
0[
2[
1]
0]
0]
0]
0]
7]
注
1[
意
合
0]
27[ 26]
0[ 1]
0[ 3]
11[ 15]
0[ 3]
622[404]
1[
計
0]
29[ 29]
0[ 1]
0[ 3]
11[ 15]
0[ 3]
648[423]
(注)関係法条が2以上にわたる事件があるため、本表の合計は表1の合計と一致しない。
イ
平成22年度においては、焼肉メニュー表示及びクーポン共同購入ウェブサイ
トにおける価格表示の適正化を図るため、関係団体等に対して要請を行った。
案
件
焼肉業者における焼肉メ
ニュー表示の適正化につ
いて(22.10.7)
株式会社外食文化研究所
に対する措置命令及びグ
ルーポン・ジャパン株式会
社に対する要請について
(23.2.22)
要請内容
焼肉業者が加盟する団体に対して、ロース以外の部位の肉を提供
する料理に「○○ロース」等の表示を行うことが景品表示法に違反
することを伝え、傘下焼肉業者への周知及び指導を求めた。
グルーポンサイトにおいて商品を供給していた事業者の価格表
示等について措置命令を行った際に、グルーポン・ジャパン株式会
社に対し、グルーポンサイトにおける表示の適正化のため、同サイ
トを通じて事業者が商品又は役務を供給する際の表示内容の適正
な審査基準の策定、従業員に対する適正な価格表示についての周知
徹底等の措置を講じることにより、景品表示法違反を惹起すること
のないよう要請した。
(3)景品事件
平成22年度における処理状況は以下のとおりである。
表5
景品事件の内訳
関 係 告 示
懸 賞 景 品 告 示
(単位:件)
措置命令
0[ 0]
警
0[
告
0]
注
意
6[ 14]
合
計
6[ 14]
総 付 景 品 告 示
0[
0]
0[
0]
3[
5]
3[
5]
業 種 別 景 品 告 示
0[
0]
0[ 0]
0[
0]
0[
0]
0[
9[ 19]
合 計(延べ数)
0[ 0]
0]
9[ 19]
(4) 審判等
景品表示法が消費者庁に移管された平成21年9月より前に公正取引委員会が
行った行政処分(排除命令)に対して不服がある者は公正取引委員会に対し審判を
請求することができる。また、審判の結果(審決)に対しては東京高等裁判所に取
消訴訟(審決取消請求事件)を提起することができる。平成22年度において、公
正取引委員会に係属中の審判は1件、裁判所に係属中の審決取消請求事件は3件で
5
あった。
表6
審判事件の状況
事件番号
被審人
平成 19 年
(判)第 1 号
㈱ウインズイ
ンターナショ
ナル
表7
事案の概要
㈱ウインズインターナショナルは、
アントシアニンを含有する健康食品
を一般消費者に販売するに当たり、あ
たかも、ブルーベリーエキスの36
パーセントに相当する量のアントシ
アニンが含まれているかのように表
示していたが、実際には、アントシア
ニンの量はブルーベリーエキスの1
パーセント程度にすぎないもので
あった。
関係法条
処理状況
第4条
第1項
第1号
22.8.6
審判手続
打切り
決定
判決
年月日
判決内容
判決の
概要
最高裁
係属中
-
-
審決取消請求事件に関する判決の概要
事件名
ミュー㈱に
よる審決取
消請求事件
(被告:公
正取引委員
会)
㈱オーシロ
による審決
取消請求事
件
(被告:公
正取引委員
会)
審決における
違反事実の概要
ミュー㈱(被審人)は、本件商品をたばこの
先端に付着させ喫煙すれば、ニコチンがビタミ
ンに変化してニコチンが減少する等により、喫
煙による害が軽減されるかのように表示して
いたが、公正取引委員会が当該表示の裏付けと
なる合理的な根拠を示す資料の提出を求めた
ところ、被審人は期限内に当該表示の裏付けと
する資料を提出したものの、当該資料は、当該
表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すもの
であるとは認められないものであった。
※東京高裁における審決取消訴訟(請求棄却
22.11.26)
(判決の概要)
・原告が被告に提出した資料が景品表示法4条
2項の「合理的な根拠」に該当しないとした本
件審決の認定した事実について、それを立証す
る実質的証拠があるか否かが審理の対象とな
る。
・原告が提出した資料はいずれも問題となった
表示を裏付ける合理的な根拠を示すものとい
うことはできない。 等
㈱オーシロ(被審人)は、本件商品をたばこ
の先端に付着させ喫煙すれば、ニコチンがビタ
ミンに変化してニコチンが減少する等により、
喫煙による害が軽減されるかのように表示し
ていたが、公正取引委員会が当該表示の裏付け
となる合理的な根拠を示す資料の提出を求め
たところ、被審人は期限内に当該表示の裏付け
とする資料を提出したものの、当該資料は、当
該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すも
のであるとは認められないものであった。
※東京高裁における審決取消訴訟(請求棄却
6
最高裁
23.3.4
1.上告
棄却
2.上告
不受理
1.本件
上告理由
は、民事
訴訟法に
規定する
事由に該
当 し な
い。
2.本件
申立ての
理由によ
れば、上
事件名
㈱カクダイ
による審決
取消請求事
件
(被告:公
正取引委員
会)
審決における
違反事実の概要
22.10.29)
(判決の概要)
・審理の対象は、被告が本件表示が景表法第4
条第1項第1号に該当する表示か否かを判断
するために資料の提出を求める必要があると
認めるときに該当するか否か、及び原告の提出
した本件資料が当該表示の裏づけとなる合理
的な根拠を示す資料に該当するか否かである。
・本件表示が、実際のものよりも著しく優良で
あることを示し、不当に顧客を誘引し、公正な
競争を阻害するおそれがある表示に該当する
可能性が相当程度存在することが認められ、そ
の該当性を判断するためには、当該表示を裏付
ける合理的な根拠を示す資料の有無を確認す
る必要のあることは明らかである。
・本件資料はいずれもそれ自体が本件表示を裏
付ける合理的な根拠を示す資料に該当するも
のとは認められない。
・提出期限経過後に提出された資料中の新たな
試験・調査によって本件表示を裏付ける根拠を
示そうとする部分は、本件資料が本件表示を裏
付ける合理的な根拠を示す資料たり得るもの
ではない。
・景品表示法4条2項から期限経過後に本件表
示を裏付ける合理的な根拠を示す資料を提出
することができないと解することは合理性が
ある。 等
㈱カクダイ(被審人)は、本件商品を一般消
費者に販売するに当たり、あたかも、当該商品
を携帯電話に内蔵されている充電池の裏に設
置して携帯電話を使用することにより、当該商
品が携帯電話のアンテナとして機能すること
によって携帯電話の電波の受信状態が向上す
るかのように、携帯電話を使用できる時間が長
くなるかのように、また、劣化した充電池の機
能を再生し充電池の交換までの期間が長くな
るかのように表示していたが、公正取引委員会
が、期限を定めて、当該表示の裏付けとなる合
理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、
被審人は期限内に当該表示の裏付けとする資
料を提出したものの、当該資料は、当該表示の
裏付けとなる合理的な根拠を示すものである
とは認められないものであった。
※東京高裁における審決取消訴訟(請求棄却
22.7.16)
(判決の概要)
・本件各資料は、本件表示に係る各効果を客観
的に実証するものではなく、本件表示の裏付け
となる合理的な根拠を示すものであるという
ことはできない。等
7
判決
年月日
最高裁
23.3.10
判決内容
1.上告
棄却
2.上告
不受理
判決の
概要
告審とし
て事件を
受理すべ
きとは認
められな
い。
1.本件
上告理由
は、民事
訴訟法に
規定する
事由に該
当 し な
い。
2.本件
申立ての
理由によ
れば、上
告審とし
て事件を
受理すべ
きとは認
められな
い。
2 都道府県
(1) 概
況
景品表示法第7条は、都道府県知事が、景品表示法違反があると認めるときはそ
の行為の取りやめなど必要な事項を指示することができると規定しており、景品表
示法違反被疑事件は、都道府県によっても処理されている。
最近の都道府県による指示件数は、表8のとおりである。平成22年度において
は、15都道府県において36件の指示が行われている(別紙2参照)
。36件すべ
てが表示事件であり、内訳は、水産品・水産加工食品に関する不当表示が6件(北
海道、静岡県、島根県及び佐賀県)、畜産加工食品に関する不当表示が4件(栃木県、
福岡県及び沖縄県)、はちみつの原材料原産地に関する不当表示が7件(栃木県、新
潟県及び岐阜県)、農産物に関する不当表示が1件(徳島県)、募集型企画旅行にお
ける食事の内容に関する不当表示が1件(和歌山県)、インターネット通販サイトに
関する不当表示が1件(東京都)
、家電量販店の保証内容及び二重価格表示に関する
不当表示が1件(北海道)
、ドラッグストアの二重価格表示に関する不当表示が1件
(栃木県)、金属工芸に使用するピューター(薄い金属板)に関する不当表示が1件
(千葉県)、インターネット上で販売するカシミヤの混用率に関する不当表示が11
件(東京都)等となっている。指示を受けた事業者がその指示に従わないなどの理
由により、都道府県知事から消費者庁長官に対して、措置請求が行われたものはな
い。
なお、ゲルマニウムを使用しているとして健康への効果などを謳ったブレスレッ
ト及びネックレスの広告表示について、5都県(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川
県、静岡県)が連携して調査に当たり、不当表示につながるおそれがあるとして1
6事業者に対し、平成23年3月2日、5都県合同で文書により表示の改善を指導
するとともに、業界団体(7団体)に対しても、表示の適正化に向けて自主的に取
り組むよう依頼した。
過去5年間の指示件数の推移
40
36
35
28
30
26
25
20
21
18
15
10
5
0
18年度
19年度
20年度
8
21年度
22年度
表8
都道府県による指示件数
年
度
都道府県による
指示件数
平成 20 年度
平成 21 年度
平成 22 年度
21 件
(栃木県 3 件)
(静岡県 3 件)
(岐阜県 2 件)
(大阪府 2 件)
(兵庫県 2 件)
(福島県 1 件)
(茨城県 1 件)
(神奈川県 1 件)
(滋賀県 1 件)
(京都府 1 件)
(山口県 1 件)
(福岡県 1 件)
(佐賀県 1 件)
(熊本県 1 件)
26 件
(北海道 1 件)
(栃木県 1 件)
(千葉県 1 件)
(東京都 12 件)
(岐阜県 1 件)
(静岡県 1 件)
(京都府 1 件)
(兵庫県 2 件)
(徳島県 1 件)
(愛媛県 1 件)
(高知県 2 件)
(熊本県 2 件)
36 件
(北海道 2 件)
(茨城県 1 件)
(栃木県 6 件)
(千葉県 1 件)
(東京都 12 件)
(新潟県 3 件)
(岐阜県 1 件)
(静岡県 1 件)
(大阪府 1 件)
(和歌山県 2 件)
(島根県 2 件)
(徳島県 1 件)
(福岡県 1 件)
(佐賀県 1 件)
(沖縄県 1 件)
(2)都道府県との連携
消費者庁は、都道府県における景品表示法の執行力の強化に向けた取組を支援す
るため、平成22年6月に都道府県において景品表示法の執行に従事している職員
を対象とした同法の執行研修を実施したほか、都道府県が行う景品表示法の運用に
関して助言を行うなど、都道府県との協力関係の強化に努めている。
9
第2 表示等の適正化への取組状況
1 公正競争規約
公正競争規約は、景品表示法第11条の規定により、事業者又は事業者団体が消費
者庁長官及び公正取引委員会の認定を受けて設定する表示等の基準(ルール)である。
この基準は、①不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選
択及び事業者間の公正な競争を確保するために適切なものであること、②一般消費者
及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがないこと、③不当に差別的でないこと、
④公正競争規約に参加し、又は同規約から脱退することを不当に制限しないことの4
つがその認定要件となっている。
消費者庁は、商品・サービスの表示方法の複雑化、消費者ニーズの多様化等の状況
の変化を踏まえ、表示の適正化及び過大な景品類の提供の防止が図られるよう、一般
消費者による適正な商品・サービスの選択に資する観点から、公正競争規約の設定・
変更等に関する指導を行ってきている。
平成22年度においては、36の公正競争規約について、景品表示法の消費者庁へ
の移管に伴う所要の変更等について認定を行った。
平成23年4月1日現在の公正競争規約の数は、計104件(景品37件、表示6
7件)である(平成22年度において、うに食品の表示に関する公正競争規約及び写
真機類卸売業における景品類の制限に関する公正競争規約が廃止された)。
2 インターネット等における表示等の適正化への対応
(1)電子商取引表示監視調査システムによる常時監視の実施
消費者向け電子商取引の健全な発展と表示等の適正化を図る観点から、一般消費
者約80名に「電子商取引表示調査員」を委嘱し、インターネット上の広告表示の
調査を委託して、電子商取引表示監視調査システムを通じて問題となるおそれがあ
ると思われる表示について報告を受けている。電子商取引表示調査員からの報告は、
景品表示法違反被疑事件の端緒の発見等に活用している。
平成22年度においては、電子商取引表示調査員から1,205件のインターネッ
ト上の広告表示について報告を受けた。また、平成22年度報告分のうち、景品表
示法違反につながるおそれがあるなどの問題があると認められた178サイト12
5事業者に対し、景品表示法の未然防止の観点から注意を行った。
(2)インターネット上の広告表示適正化に関する国際的取組への参加
インターネットにおいて生じる問題は、国内にとどまるものではないことから、
OECD加盟国を中心とした国々の消費者保護機関等から成るICPEN(消費者
保護及び執行のための国際ネットワーク)の枠組の下で、参加各国の関係当局がイ
ンターネット上の広告表示について共通のテーマを選定し、法令違反の疑いがない
かを一斉に点検する International Internet Sweep Days に参加するなど、諸外国
の関係当局との連携を深めている。
平成22年度においては、9月に、「The Online Generation – targeting online
marketing and advertising to youth」をテーマとして実施された International
10
Internet Sweep Days に参加し、消費者庁は「今だけ○○円」という表示を点検の
対象とした。電子商取引表示調査員から報告を受けた170件について点検した結
果、景品表示法上問題となるおそれがあると思われる表示を行っていた45サイト
41事業者に対し、景品表示法違反行為の未然防止の観点から注意を行った。
3
景品表示法の普及・啓発
消費者庁は、景品表示法の普及・啓発、同法違反行為の未然防止等のために、消費
者団体、地方自治体、事業者団体や広告関係の団体が主催する景品表示法に関する講
習会、研修会等に職員を講師として派遣している。
平成22年度においては、消費者団体、地方自治体、事業者団体等が全国各地で開
催する講習会等に、計92回講師を派遣した。
4 関係行政機関との連携強化等
(1)関係省庁との連携
ア 公正取引委員会との連携
景品表示法第12条に基づき、公正取引委員会は消費者庁長官から景品表示法
違反被疑事件に係る調査権限が委任されている。
景品表示法違反被疑事件処理に当たって、消費者庁と公正取引委員会との間の
連携を図る観点から、昨年5月に公正取引委員会地方事務所長・支所長との会議
を開催したほか、平成23年3月8日、同月9日の2日間にわたり、公正取引委
員会において景品表示法違反被疑事件の調査を行っている同委員会地方事務所等
の景品表示法担当課と消費者庁表示対策課との間で、景品表示法担当課長会議を
開催した。
イ 食品表示に関する関係省庁による連携
不適切な食品表示に関する監視強化等の観点から、平成22年5月28日に、
関係省庁(消費者庁、警察庁、農林水産省)の局長級による食品表示連絡会議が
開催された。また、地域の関係省庁等の担当課長等によるブロック別の食品表示
連絡会議等が開催された。
(2)都道府県との連携
都道府県における景品表示法の執行力の強化に向けた取組を支援するため、景品
表示法の運用に関する助言を行うとともに、平成22年12月から翌年3月にかけ
て、ブロックごとに連絡会議を開催するなど、都道府県との協力関係の強化に努め
ている。
5
景品表示法に関する相談業務
消費者庁は、景品表示法違反行為の未然防止等の観点から、商品・サービスに関す
る表示の方法や具体的な景品類の提供の方法について、事業者等からの相談に応じて
いる。
景品表示法に関して消費者庁(平成21年8月以前にあっては公正取引委員会)が
11
受け付けた相談件数は、表9のとおりであり、平成22年度においては、16,77
2件(前年度19,121件)の相談を受け付けている。具体的な相談内容としては、
商品の効果・性能の表示に関する相談、商品の原産国の表示に関する相談、食品の表
示に関する相談、商品を販売する際の二重価格表示に関する相談、景品類の提供限度
額に関する相談等が挙げられる。
表9
相談件数
年度
相談件数
(単位:件)
平成 18
22,782
平成 19
24,633
12
平成 20
24,213
平成 21
19,121
平成 22
16,772
別紙1
1
平成22年度の措置命令
事件名
事
件
概
要
㈱山方屋は、株式会社益正グループを通じて牛の内臓を袋詰めし
㈱山方屋に対
た商品を販売するに当たり、平成20年10月ころから平成21年
する件
9月ころまでの間、本件商品の包装袋に貼付したシールにおいて、
(22.4.8)
「宮崎牛ホルモン」及び「宮崎牛ホルモンmix」と記載すること
により、あたかも、牛の内臓に「宮崎牛」との銘柄があり、本件商
品には、その正肉が宮崎牛と認められる牛の内臓のみを用いている
1
かのように表示していたが、実際には、
「宮崎牛」との銘柄は正肉に
付されたものであり、牛の内臓に「宮崎牛」との銘柄は存在せず、
また、本件商品に用いていた内臓は、その正肉が宮崎牛と認められ
ない肉質等級が3等級以下の牛や黒毛和種以外の品種の牛の内臓が
混在すると認められるものであった。
㈱益正グループは、
「日本一宮崎牛ホルモンミックス」と称する牛
㈱益正グルー
の内臓を袋詰めした商品及び「日本一宮崎牛もつ鍋「極」
」と称する
プに対する件
牛の内臓を袋詰めした商品等のもつ鍋の原材料を詰め合わせた商品
(22.4.8)
(以下「本件2商品」という。)について、平成20年10月ころか
ら平成21年10月ころまでの間、同社がインターネット上に開設
したウェブサイトにおいて、「他では味わえないブランドホルモン、
しかも今話題の日本一宮崎牛の牛もつのみを厳選して使用したもつ
鍋のこだわりをご紹介」及び「日本一宮崎牛ホルモン100%使用」
2
等と記載することにより、あたかも、牛の内臓に「宮崎牛」との銘
柄があり、また、本件2商品には、その正肉が宮崎牛と認められる
牛の内臓のみを用いているかのように表示していたが、実際には、
「宮崎牛」との銘柄は正肉に付されたものであり、牛の内臓に「宮
崎牛」との銘柄は存在せず、また、本件2商品に用いていた内臓は、
その正肉が宮崎牛と認められない肉質等級が3等級以下の牛や黒毛
和種以外の品種の牛の内臓が混在すると認められるものであった。
㈱シップスは、アメリカ合衆国に所在する、羊革を原材料として
㈱シップスに
用いた靴等で著名な取引先事業者(以下「本件取引先事業者」とい
対する件
う。)が「Cally Slipper」との商品名で販売していた
(22.6.24)
婦人靴(以下「本件商品」という。)を一般消費者に販売するに当た
り、
「ムートンモカシン」との商品名を付して、平成21年6月25
日ころから同年9月14日ころまでの間、
「ZOZOTOWN」と称
するショッピングサイトに掲載したウェブページにおいて、
「ミネト
ンカ:ムートンモカシン」、「素材 羊革」、「またムートンは通気性
に優れていて、水分をすばやく発散してくれますので、いつでも快
3
適な状態を保つことができます。」等の記載を行うことにより、あた
かも、本件商品は、本件取引先事業者がムートンを用いた商品とし
て販売しているものであり、また、本件商品の原材料として、ムー
トンが用いられているかのように示す表示をしていたが、実際には、
本件商品は、本件取引先事業者において、ムートンを用いたものと
して販売されているものではなく、また、原材料として、革には牛
革が、靴の内側の毛状のものにはアクリル繊維がそれぞれ用いられ
ているものであった。
No
13
違反法条
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第1号
事件名
事
件
概
要
コーナン商事㈱は、
「不織布」と称する園芸用シートを販売するに
コーナン商事
当たり、平成20年9月ころから平成22年9月2日ころまで(商
㈱に対する件
品パッケージについては、平成22年6月ころまで)、商品パッケー
(22.9.29)
ジに「様々なシーンに役立つ園芸シートです」及び「●シートの上
から散水OK!」と、店頭ポップに「べたがけやトンネルに最適。」
等と、
「コーナンeショップ」と称する自社ウェブサイトにおいて「べ
4
たがけやトンネルに最適。」
、
「シートの上から水遣りもOK。」等と、
それぞれ記載し、支柱等を使わず地面若しくは作物に直接被せる方
法(べたがけ)でも、一方の畝肩から他方の畝方に差し込んだ支柱
を覆う方法(トンネルがけ)でも本件商品の上から散水して使用で
きる旨表示していたが、実際には、トンネルがけで使用する場合に
は、本件商品の上から散水してもほとんど透水しないものであった。
㈱大藤は、
「あきたこまち米使用純米クッキー」と称する焼き菓子
㈱大藤に対す
及び「コシヒカリ純米クッキー」と称する焼き菓子を他の事業者に
る件
委託して製造させて、あきたこまち純米クッキーについては、秋田
(22.10.13)
市所在の観光土産品卸売業者である株式会社フルゥールに卸し、同
社を販売者として、秋田県内において、また、コシヒカリ純米クッ
キーについては、新潟市所在の観光土産品卸売業者である新潟県観
光物産株式会社に卸し、同社を販売者として、新潟県内において、
それぞれ販売するに当たり、平成18年7月から平成22年8月ま
での間、
① あきたこまち純米クッキーについては商品包装紙の表面及び側
面において「あきたこまち米使用純米クッキー」と、商品本体の
5
包装袋において「純米クッキー」と記載して、あきたこまち純米
クッキーには主原料としてあきたこまちを使用していると認識さ
れる表示
② コシヒカリ純米クッキーについては商品包装紙の表面及び側面
において「コシヒカリ純米クッキー」と、商品本体の包装袋にお
いて「純米クッキー」と記載して、コシヒカリ純米クッキーには
主原料としてこしひかりを使用していると認識される表示
をそれぞれ行っていたが、いずれも小麦粉を主原料としており、そ
れぞれ、米については、あきたこまちの粉末及びこしひかりの粉末
が極めて少量しか使用されていないものであった。
㈱光洋は、平成22年4月3日、同月10日、同月17日、同月
㈱光洋に対す
24日、同月25日、同年5月1日、同月3日、同月4日及び同月
る件
8日(計9日間)に同社が経営する店舗において販売していたサザ
(22.11.30)
エについて、
① 「KOHYO」と称する27店舗にあっては、平成22年4月1
日、同月3日、同月8日、同月15日、同月22日、同月25日、
同年5月1日、同月2日、同月4日及び同月7日にそれぞれの店
舗の周辺に配布した新聞折り込みチラシにおいて「<島根県産他
国内産>活サザエ貝 1個 100円」等との表示
6
② 「マックスバリュ」と称する13店舗にあっては、平成22年5
月1日にそれぞれの店舗の周辺に配布した新聞折り込みチラシに
おいて「<島根県産他国内産>活サザエ貝 (5個入)1P 58
0円」との表示
をそれぞれ行っていたが、
「KOHYO」と称する27店舗において
販売していたサザエのほとんどすべての、また、「マックスバリュ」
と称する13店舗において販売していたサザエのすべての原産国は
大韓民国であった。
No
14
違反法条
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第3号
(原産国
告示)
事
件
概
要
全国農業協同組合連合会は、平成14年から平成21年までの間
に生産され、販売業者を通じて販売された、全農の岐阜県本部にお
いて農林水産省が定めた「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」
に基づく特別栽培米の米袋等に「化学肥料(窒素成分) 栽培期間
7
中不使用」等と窒素成分を含む化学肥料を使用していない旨表示し
ていたが、実際には、全農が、本件商品を生産する者に供給してい
た育苗培土には、窒素成分を含む化学肥料が使用されていたもので
あった。
㈱ジェイアール西日本ホテル開発は、同社が運営する「ホテルグ
㈱ジェイアー
ランヴィア京都」と称するホテル内で同社が運営する「ル・タン」
ル西日本ホテ
と称する飲食店において、
「春の行楽いろどり弁当」と称する料理を
ル開発に対す
提供するに当たり、平成22年4月1日から同月27日までの間、
る件
来店者に提示したメニュー、駅等に配布したチラシ、自社ウェブサ
(22.12.9)
イト及び同年3月31日に配布した新聞折り込みチラシに「よく味
8
の染みた京地鶏と京豆腐に、とろとろ半熟卵を乗せた“鶏すき焼き”」
等と、本件料理の鶏すき焼きには京地鶏の肉及び半熟卵を用いてい
る旨表示していたが、実際には、本件料理の鶏すき焼きに用いられ
ていた鶏肉は京地鶏の肉ではなく、ブロイラーの肉であり、また、
平成22年4月1日から同月12日までの間、半熟卵は用いられて
いなかった。
㈱サンシャインチェーン本部は、自社の店舗、自社の子会社の店
㈱サンシャイ
舗及び自社のボランタリー・チェーンに加盟する事業者の店舗で開
ンチェーン本
店セール又は共通セールを実施するに当たり、新聞折り込みチラシ
部に対する件
において「当店価格」と称する比較対照価格を販売価格に併記して
9 (23.2.4)
いたが、当該「当店価格」は、同社が設定した定番価格を記載した
ものであり、実際に販売する予定の又は販売されていた食料品の価
格ではなかった。
㈱外食文化研究所は、平成22年11月25日及び同月26日に
㈱外食文化研
究 所 に 対 す る 「グルーポン」と称するクーポン共同購入ウェブサイトに掲載され
た「バードカフェ謹製おせち」と称する加工食品に係るウェブペー
件
ジにおいて、
「50%OFF【10,500円】2011年迎春≪横
(23.2.22)
浜の人気レストラン厳選食材を使ったお節33品・3段・7寸(4
人分)配送料込」≫12月31日着」と題し、
① 「メニュー内容」と記載の上、33品のメニュー名
② 「10,500円 通常価格(税込) 21,000円 割引率 5
10
0%OFF 割引額 10,500円」と販売価格に併せて「通常
価格」と称する比較対照価格
を表示していたが、①について、実際には、そのうちの8品中7品
については記載された食材とは異なる食材が用いられたもの又は記
載されたメニューとは異なるものが入れられたものであり、残る1
品については入れられていないものであった。また、②について、
実際には、21,000円という価格は架空のものであった。
㈱レナウンは、取引先小売業者を通じて「STUDIO by D’
㈱レナウンに
URBAN」と称するブランドの紳士用シャツを供給するに当たり、
対する件
平成22年3月26日から同年5月19日までの間、本件商品の下
(23.2.24)
げ札の表面に「形態安定」、裏面に「形態安定 綿の風合いと爽やか
11
な着心地をお楽しみください。洗濯後は軽いアイロン掛けをお勧め
します。」と、また、本件商品の包装袋に貼付されたシールに「形態
安定」と表示していたが、本件商品は形態安定加工が施されたもの
ではなかった。
No
事件名
全国農業協同
組合連合会に
対する件
(22.12.8)
15
違反法条
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第2号
第4条
第1項
第1号
及び
第4条
第1項
第2号
第4条
第1項
第1号
No
12
13
14
15
事件名
事
件
概
要
シンワオックス㈱は、通信販売業者を通じて牛肉加工食品を供給
シンワオック
ス ㈱ に 対 す る するに当たり、平成21年7月ころから同年12月ころまでの間、
通信販売業者のカタログ及びウェブサイト並びに上記牛肉加工食品
件
に同封した商品説明書における「ランクA4以上の高級黒毛和牛、
(23.3.3)
焼肉セット」、「国内産のA4・5の黒毛和牛のみを使用しました」
等と、上記牛肉加工食品には、A4又はA5等級の格付がなされた
牛肉のみを用いている旨表示していたが、上記牛肉加工食品に用い
られていた牛肉の大部分がA4又はA5等級以外の格付がなされた
牛肉であった。
㈱バークジャパンは、自社及び自社のフランチャイズチェーンに
㈱バークジャ
パ ン に 対 す る 加盟する事業者が運営する「アメリカンステーキ ミスター・バー
ク」と称する飲食店(以下「ミスター・バーク」という。
)を通じて
件
霜降ステーキ料理及び健康ステーキ料理を提供するに当たり、遅く
(23.3.4)
とも平成17年以降、ミスター・バークで一般消費者に提示したメ
ニュー、自社ウェブサイトのメニュー及びミスター・バーク各店舗
の周辺に所在する新聞販売店を通じて一般日刊紙に折り込んで配布
したチラシにおいて、
① 霜降ステーキ料理について、例えば、店内メニューにあっては、
その写真を掲載するとともに、
「霜降サーロインステーキ」等と記
載し、当該料理に用いている牛肉は、霜降りといわれる一定の飼
育方法により脂肪が細かく交雑した状態になった牛肉であると認
識される表示を
② 健康ステーキ料理について、例えば、店内メニューにあっては、
その写真を掲載するとともに、
「健康ステーキ」等と記載し、当該
料理に用いている牛肉は、牛の生肉の切り身であると認識される
表示を
行っているが、実際には、霜降ステーキ料理に用いた牛肉は 、
牛脂を注入する加工を行ったものであり、また、健康ステーキ
料理に用いた牛肉は、牛の横隔膜の部分の肉を食用のりで貼り
合わせる加工を行ったものであった。
㈱カンノ蜜蜂園本舗は、自社の店舗及び㈱六甲ハニー農場等
㈱カンノ蜜蜂
園 本 舗 に 対 す の取引先販売業者を通じてはちみつを供給するに当たり、平 成
22年7月9日から平成23年1月29日までの間、本件はち
る件
みつに貼付したラベルにおいて、「六甲山麓からの贈り物 は
(23.3.10)
ちみつ六甲ハニー農場」、「原材料名/アカシヤ蜂蜜(国産)」
等と記載し、本件はちみつの内容物は国産のはちみつである旨
表示していたが、実際には、本件はちみつの内容物は過半が中
華人民共和国産のものであった。
㈱ユナイテッドアローズは、直営店舗、自社が運営するウェ
㈱ユナイテッ
ド ア ロ ー ズ に ブサイト及び他社が運営するウェブサイトを通じて衣料品等
の38商品を販売するに当たり、商品の下げ札又はタグ並びに
対する件
自社が運営するウェブサイト及び他社が運営するウェブサイ
(23.3.24)
トにおいて、例えば、Tシャツについて、「アメリカ製」と記
載していたが、実際には、当該商品の原産国はエルサルバドル
共和国であった。
16
違反法条
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第3号
(原産国
告示
事件名
事
件
概
要
違反法条
㈱ガリバーインターナショナルは、中古自動車を供給するに当た 第 4 条
㈱ガリバーイ
第1項
ン タ ー ナ シ ョ り、
ナ ル に 対 す る ① 買い取り保証付き残価設定ローン(楽のりプラン)を利用した 第 2 号
支払条件について、テレビコマーシャル、ラジオコマーシャル、
件
駅貼りポスター及び自社ウェブサイトにおいて、例えば、平成2
(23.3.28)
1年9月4日ころから同月27日ころまでの間及び同年10月2
日ころから同月25日ころまでの間、全国の放送事業者を通じて
放送したテレビコマーシャルにおいて、
「月々1,900円からク
ルマが買える」との音声及び「月々 ¥1,900~」との映像
を放送し、供給する全ての中古自動車について、楽のりプランを
利用すれば、月々1,900円の支払いのみで当該中古自動車が
購入できる旨表示していたが、実際には、楽のりプランにおいて
月々の支払額を1,900円に設定した場合、別途、頭金及び年
2回のボーナス時に月々の支払額に加算される金額を支払う必要
があり、また、ガリバーが供給する全ての中古自動車について、
楽のりプランを利用できるものではなかった。
② 楽のりプラン利用時の買取保証額増額及びローン金利の引下げ
16
(スペシャルプラン)について、平成21年9月4日ころから同
年10月25日ころまでの間、自社ウェブサイトにおいて、
「月々
1,900円からクルマが買える!」、「今だけのスペシャルプラ
ン実施中! 10月末日まで」及び「買取保証額大幅UP! 約
38%→約45%」と記載し、スペシャルプランの提供期間中に
は、自社の楽のりプラン対象の中古自動車の全てについて、買い
取り保証額を増額する旨表示していたが、実際には、楽のりプラ
ンを利用した場合に、指定する20車種の中古自動車についての
み、買い取り保証額を増額するものであった。
③ 車両保証(あんしん10年保証)について、テレビコマー
シ ャ ル 、 ラジ オ コ マ ーシ ャ ル 、 駅貼 り ポ ス ター 及 び 自 社ウ ェ
ブ サ イ ト にお い て 、 例え ば 、 平 成2 1 年 7 月1 日 こ ろ から 同
月 2 5 日 ころ ま で の 間、 全 国 の 放送 事 業 者 を通 じ て 放 送し た
テレビコマーシャルにおいて、「大きな安心が長く続きます」
と の 音 声 及び 「 ガ リ バー の 「 あ んし ん 1 0 年保 証 」 」 との 映
像 を 放 送 し、 1 0 年 の車 両 保 証 期間 が 適 用 され る 旨 表 示し て
い た が 、 実際 に は 、 設定 し た 条 件を 満 た す 中古 自 動 車 につ い
てのみ、10年の車両保証期間が適用されるものであった。
No
17
事件名
事
件
概
要
違反法条
㈱アシックスは、取引先小売業者等を通じて女性用シューズ及び 第 4 条
㈱アシックス
第1項
女性用スノーボードウェアを供給するに当たり、
に対する件
① 平成22年8月から同年11月までの間、本件シューズの下げ 第 1 号
(23.3.30)
札の表面において、
「WATER RESISTANT はっ水素
材使用」と、裏面において、
「この製品は、甲材料(天然皮革)部
にはっ水性のある素材を使用しております。 雨水やドロハネを
弾き、シミ・ヨゴレ等を防止します。 ヨゴレを吸収しませんの
で、日常のお手入れもかるくふくだけできれいになります。 ま
た当はっ水加工は、天然皮革の繊維組織内に水を弾く特殊な樹脂
をしみこませる加工方法のため長期間はっ水効果を保持します。」
17
と、また、自社ウェブサイトにおいて、
「はっ水レザー」と、それ
ぞれ本件シューズの原材料にはっ水加工が施された皮革が用いら
れている旨表示していたが、実際には、本件シューズの原材料に
はっ水加工が施された皮革は用いられていなかった。
② 平成22年10月及び同年11月、本件ウェアの下げ札 に
お い て 、 「裾 上 げ シ ステ ム 駐 車場 や ト イ レで 大 活 躍 ! ポ
ケ ッ ト の 中の ヒ モ を 引く と 裾 が 上が り 大 切 なウ ェ ア を 汚れ ・
破 損 か ら 守り ま す 」 と、 本 件 ウ ェア に 裾 上 げシ ス テ ム が備 え
付 け ら れ てい る 旨 表 示し て い た が、 実 際 に は、 本 件 ウ ェア に
裾上げシステムは備え付けられていなかった。
第4条
㈱DMM.comは、ウェブサイトを通じて、
「ポイントオー
㈱DMM.co
第1項
クション」と称するペニーオークションサービス(以下「本件
mに対する件
第1号
役務」という。)及び同社が本件役務に出品している商品(以
(23.3.31)
及び
下「本件商品」という。)を供給するに当たり、平成23年1
月ころ、ウェブサイトのトップページにおいて、「業界No . 第 4 条
1出品数 人気商品を格安でGET! 最大99%OFFで
第1項
18
落札できるチャンス!」と記載の上、ノートパソコン等の商品
第2号
の画像とともに「99%OFF」、「98%OFF」等と記載
していたが、実際には、本件役務を利用して落札するためには
落札価格のほかに多額の入札手数料がかかることがあるもの
であり、必ずしも本件役務を利用すれば、本件商品を著しく安
価に手に入れることができるものではなく、また、必ずしも本
件商品の価格が著しく安価になるとはいえなかった。
No
18
事件名
事
件
概
要
違反法条
㈱アギトは、ウェブサイトを通じて、「凄オク」と称するペニーオー 第 4 条
㈱アギトに対
クションサービス(以下「本件役務」という。)及び同社が本件役務に
第1項
する件
出品している商品(以下「本件商品」という。
)を供給するに当たり、
第1号
(23.3.31)
① 遅くとも平成23年1月ころから同年2月ころまでの間、ウェ
及び
ブサイトのトップページにおいて「全品新品保証付 最大9割引 第 4 条
の 新感覚オークション」と、また、当該ウェブサイトにおける 第 1 項
「凄オクとは?」という本件役務を紹介するページにおいて「凄 第 2 号
オクのオークションは、全品0円からスタート!最低落札価格も
ありません! だから、市場価格の60%〜90%引きでの落札も
当たり前!」と
② 平成23年2月ころから同年3月ころまでの間、ウェブサイト
19
のトップページにおいて「最大9割引 スーパーオークション」
と記載の上、液晶テレビ等の画像とともに「83%OFF」、「7
8%OFF」等と、また、当該ウェブサイトにおける「凄オクと
は?」という本件役務を紹介するページにおいて「最大9割引!
平均割引率はなんと約75%!」と
記載していたが、実際には、本件役務を利用して落札するた め
には落札価格のほかに多額の入札手数料がかかることがある
ものであり、必ずしも本件役務を利用すれば、本件商品を著し
く安価に手に入れることができるものではなく、また、必ずし
も本件商品の価格が著しく安価になるとはいえなかった。
第4条
㈱ゼロオクは、ウェブサイトを通じて、「ゼロオク」と称する
㈱ゼロオクに
第1項
ペニーオークションサービス(以下「本件役務」という。)及
対する件
第1号
び同社が本件役務に出品している商品(以下「本件商品」とい
(23.3.31)
及び
う。)を供給するに当たり、遅くとも平成23年1月ころから
同 年 3 月 こ ろ ま で の 間 、 ウェブサイトのトップページにおいて、 第 4 条
「新品の人気商品を激安GET!!」、「ipad¥692」、「J 第 1 項
TB旅行券10万円分¥463」等と記載し、また、当該ウェブサ 第 2 号
イトにおける「ゼロオクって何?」という本件役務を紹介するペー
ジにおいて、「噂の激安オークションサイト ゼロオクの魅力は何
20
といっても 落札金額」、「ヤフオク等の他のオークションサイト
で数万円する商品も なんと最大99%OFF!!」、「最新ノー
トパソコンが!¥1,429」、「何でこんなに安いの!? その
理由は・・・ 1回の入札金額が 1円 だからなんです!! つ
まり、100回入札があっても 落札金額が100円!!」等と記
載していたが、実際には、本件役務を利用して落札するためには落
札価格のほかに多額の入札手数料がかかることがあるものであり、
必ずしも本件役務を利用すれば本件商品を著しく安価に手に入れる
ことができるものではなく、また、必ずしも本件商品の価格が著し
く安価になるとはいえなかった。
No
19
2
No
1
2
3
平成22年度の警告
事件名
事
件
概
要
㈱ザグザグは、
「ザグザグ」と称するドラッグストアで商品を販売
㈱ザグザグに対
するに当たり、平成12年8月ころ以降、店内に掲示したポップ、
する件
新聞折り込みチラシ等において、同社が購入者に対して付与するポ
(22.8.26)
イントについて、「105円で1ポイント換算 通常3倍 土日6
倍」等と表示しているが、実際には、通常販売している商品につい
ては、105円の販売に対して、平日は3ポイント、土曜日及び日
曜日は6ポイントを付与しており、105円の販売に対して1ポイ
ントを付与しているものではなく、
「通常3倍」、
「土日6倍」の表示
は、実態のない「105円で1ポイント換算」を基準とするもので
あった。
㈱サンライズは、家庭教師の紹介に係る役務を提供するに当たり、
㈱サンライズに
遅くとも平成22年10月から平成23年1月までの間、インター
対する件
ネット上に開設したウェブサイトにおいて、
「安心❤宣言 高額教材
(23.2.25)
販売なし 入会金・解約違約金なし 強引な訪問はありません!」
等と記載していたが、実際には、家庭教師の紹介を希望する者が同
社から家庭教師の紹介を受ける際には、
「登録料」と称して、5,0
00円ないし60,000円の料金が徴収される場合があるもので
あった。
関係法条
第4条
第1項
第2号
第4条
第1項
第2号
平成22年度の相談事例
相 談 の 内 容
健康食品をネット通販で販売することを考えている。健康食品の品質等には関係しないのだが、当
社は、その健康食品の原材料である○○の生育期間を短縮する技術の特許を得ているので、
「特許取得
済み」という言葉と特許番号を健康食品のパッケージに記載しようと思っている。問題ないか。
回
答
食品の品質に関係のない特許をパッケージに記載し、これを強調することは、特許取得していない
商品に比べて著しく優良であると一般消費者に誤認させるものであり、景品表示法上問題となる。
相 談 の 内 容
当社は、飲食店を営んでいる事業者である。今般、従来のメニューに加えて大盛り、特盛り、超特
盛りという内容量を増やしたメニューを開発し顧客に提供することを企画している。大盛り、特盛り
という名称を付すときは、並盛りの何倍の量でなければならないという基準はあるか。
回
答
顧客からみて、並盛りが、正常の量であり、かつ、並盛り、大盛り、特盛り、超特盛りのそれぞれ
の間で量が違うということが明確に認識できるだけの分量を設定する必要がある。
相 談 の 内 容
当社は、ドライフルーツの輸入業者である。中国からドライフルーツを輸入し、輸入したドライフ
ルーツを日本国内で5mm程度に刻み、刻むと切り口がベタつくので、米粉をまぶしてパック詰めを
行っている。ドライフルーツとして販売する予定だが、この場合の原産国はどこになるか。
回
答
すでにドライフルーツとなったものを輸入し、日本国内で小さく刻んで米粉をまぶしているだけで
あり、ドライフルーツとしての機能は何も変わっていないことから原産国は中国となる。
20
別紙2
平成22年度における都道府県による指示(公表されたもの)
指示日
都道府県名
22. 5.13
栃木県
22. 5.19
徳島県
22. 6.16
北海道
22. 7.16
静岡県
22. 7.23
栃木県
事件概要
レバー又は砂肝をスモークした商品について、少なくとも平成
20年1月から平成22年3月までの期間、「地鶏栃木しゃもの
薫製」と記載することにより、あたかも、当該商品の原材料は栃
木しゃものレバー又は砂肝が使用されているかのように表示し
ていたが、実際には、栃木しゃもでない鶏のレバー又は砂肝が混
在されていた。【第4条第1項第1号】
精米等について、平成20年6月から平成22年4月までの
期間、生産者直売コーナーののぼり等に「安全安心が問われてい
る今、生産者の顔が見える野菜・果物がいいですよネ!」、
「作っ
た人の顔が見えます。」等と記載し、農産物に生産者名を印字し
たラベルを貼付することにより、あたかも、当該農産物はラベル
に記載された生産者が生産したかなどのように表示していたが、
実際には、記載された生産者は存在しない又は記載された生産者
とは異なる生産者が生産したものなどであった。【第4条第1項
第1号】
水産物加工品について、容器・包装の商品名に「いきいき う
にくらげ」等と記載し、「うに」を最も大きな文字で記載するこ
とにより、あたかも、原材料として相当量の「うに」が使用され
ているかのように表示していたが、実際には、原材料に占める「塩
うに」の比率は、極めて少量であった。
同様に、水産物加工品について、容器・包装の商品名に「い
きいき うに数の子」と記載し、「数の子」を「うに」に次ぐ大
きな文字で記載し、また、一括表示欄の原材料として「ししゃも
卵」と記載することにより、あたかも、原材料として相当量の「数
の子」が使用されているかのように表示していたが、実際には、
原材料に占める「数の子」の比率は、極めて少量であり、かつ、
「数の子」の9倍以上の「からふとししゃも卵」が使用されてい
るものであり、また、「ししゃも卵」は使用されていなかった。
【第4条第1項第1号】
干サクラエビを自社で小分け包装した商品について、平成22
年5月19日から同年6月22日までの間、「静岡県産」と記載
することにより、あたかも、当該商品が静岡県産の干サクラエビ
を使用した商品であるかのように表示していたが、実際には、台
湾産干サクラエビを使用した商品であった。【第4条第1項第3
号】
① はちみつについて、平成21年2月から、販売目的のためメ
キシコ産オレンジ蜜を仕入れ、原材料として使用していたにもか
かわらず、
「はちみつ(国産)」
、
「国産天然はちみつ」及び「ミカ
ン蜜」と記載することにより、あたかも、当該商品が国産のはち
みつを使用している商品であるかのように表示していた。
また、少なくとも平成21年7月から平成22年5月までの
間、中国産アカシア蜜を原材料に混入させたはちみつについて、
「国産天然はちみつ」、「はちみつ(国産)」と記載することによ
り、あたかも、当該商品が国産のはちみつを使用している商品で
あるかのように表示していた。【第4条第1項第3号】
② 他者に製造を委託していたはちみつについて、
「はちみつ(国
産)」、「国産天然はちみつ」と記載することにより、あたかも、
21
件数
1件
1件
1件
1件
2件
指示日
都道府県名
22. 9. 1
島根県
22. 9. 7
東京都
22. 9.15
北海道
22. 9.29
新潟県
事件概要
当該商品が国産のはちみつを使用している商品であるかのよう
に表示していたが、実際には、「中国産アカシア蜜」と「国産ア
カシア蜜」が混在した商品であった。
また、少なくとも平成21年7月から平成22年5月までの
間、当該商品を小売店を通して及びウェブサイトにおいて「栃木
のうまいもの」、
「栃木県産はちみつ」等と広告し、それぞれ一般
消費者に販売していた。
【第4条第1項第3号】
「島根県沖産こしながまぐろ」について、商品の包装の商品名
を、平成21年7月6日に「生ホンマグロ刺身用」、平成21年
7月7日に「ヨコワ刺身(ホンマグロ)」とそれぞれ記載するこ
とにより、あたかも、当該商品がホンマグロであるかのように表
示して一般消費者に販売していた。
また、平成22年1月6日ころから平成22年2月2日までの
間、仕入れた「インドネシア産メバチマグロ」について、商品の
包装の商品名を、「生ホンマグロ刺身用」又は「生ホンマグロ刺
身」と記載することにより、あたかも、当該商品がホンマグロで
あるかのように表示して一般消費者に販売していた。【第4条第
1項第1号】
ダイエット食品など24商品について、自社及び傘下のドロッ
プシッパーのインターネット通販サイトにおいて、「レースク
イーンが15キログラムもDOWN!?専門家配合サプリ」、
「特
価1,980円(2,079円〔税込み〕)希望小売価格9,3
34円」等と記載することにより、あたかも、品質や性能が著し
く優良であるかのように表示し、また、通常よりも特別に安価で
購入できるかのように表示していたが、実際には、価格及び品質
や性能について、その表示の裏づけとなる合理的な根拠を保有し
ていなかった。【第4条第1項第1号及び第4条第1項第2号】
自社の店舗内又は店舗外に掲示したポスター等において、
「何
度でも使える!長期保険証無料進呈! 故障 火災 落雷にも
対応!」などと表示し、あたかも、購入した商品に故障等の不具
合が発生した際に修理等のサービスが何度でも受けられる保証
制度に無料で加入できると一般消費者に認識させる表示をして
いたが、実際には、パソコンの保証に関して、5年間の保証期間
中に一度しか保証を受けられず、保証の上限金額が年々低下する
ものであり、修理費用が3万円以下の故障等については保証の対
象とならず、保証を受けるに当たっては予め3万円の自己負担金
を支払う必要があり、また当該商品の購入金額が保証額の上限で
あるものであった。
また、パソコンの近傍に設置したプライスラベルにおいて、販
売価格とそれよりも高い他の価格を併記する価格表示を行うに
当たり、同社の店舗において過去に販売実績又は販売意図があっ
た通常価格よりも高額に設定した価格を比較対照価格として表
示していたが、当該比較対照価格は最近相当期間にわたって販売
されていた価格とはいえず、当該比較対照価格がどのような販売
価格であるかについての具体的な表示も店舗になされていな
かった。【第4条第1項第2号】
① 平成20年3月から平成22年7月までの間、養蜂場から、
同養蜂場が製造したはちみつと同養蜂場が作成した「原産国日本
(新潟県)」とするラベルを仕入れ、はちみつの産地確認を行わ
ずにこれらを使用することにより、あたかも、当該商品が国産の
はちみつを使用しているかのように表示し一般消費者に対して
22
件数
1件
1件
1件
3件
指示日
都道府県名
22.11.22
栃木県
22.11.22
栃木県
22.11.26
島根県
22.12.20
千葉県
22.12.22
福岡県
事件概要
販売していたが、実際には、当該商品は中国産のはちみつを使用
したものであった。【第4条第1項第3号】
② 平成20年4月から平成22年6月までの間、養蜂場から仕
入れたはちみつを原料に製造した「はちみつ」に、自ら作成した
「原産国日本(新潟県)」とするラベルを使用することにより、
あたかも、当該商品が国産のはちみつを使用しているかのように
表示し、農業協同組合に対して納入していたが、実際には、当該
商品は中国産のはちみつを使用したものであった。【第4条第1
項第3号】
③ 平成21年1月から平成22年7月までの間、県外のA社か
ら仕入れたはちみつを原料に製造した「はちみつ」に、自ら作成
した「はちみつ百花蜜(国産)」とするラベルを使用することに
より、あたかも、当該商品が国産のはちみつを使用しているかの
ように表示し、一般消費者に対して販売していたが、実際には、
当該商品は中国産のはちみつを使用したものであった。【第4条
第1項第3号】
自社が経営する飲食店において、「とちぎ和牛」と表示して一
般消費者に提供していた「とちぎ和牛ロース」、
「とちぎ和牛リブ
ロース」、
「とちぎ和牛ヒレステーキ」
、
「とちぎ和牛シャトーブリ
アン」、
「とちぎ和牛のビーフシチュー」について、実際には、と
ちぎ和牛でない牛肉を使用していた。【第4条第1項第1号】
平成22年9月27日配布の新聞折り込みチラシに、乾電池に
ついては「店頭表示価格(税込)の30%OFF」と、化粧水(本
体)については「当店通常価格2,380円(税込)の品 税込
1,980円」と、化粧水(詰替)については「当店通常価格1,
880円(税込)の品 税込1,680円」と、それぞれ表示し
ていたが、実際には、乾電池については、店頭価格表示298円
を広告対象期間のみいったん398円に引き上げた上で「店頭表
示価格(税込)の30%OFF」と割引率を用いた表示を行い、
化粧水(本体)については、最近時の販売価格(8週間)のうち、
短期間(22日間)において販売されていた価格2,380円を
「当店通常価格」と表示し、化粧水(詰替)については、最近時
の販売期間(8週間)において、実際に販売されていた価格1,
780円よりも高い価格1,880円を「当店通常価格」として
表示していた。【第4条第1項第2号】
「おつゆわかめ(100g)」と称する水産加工食品について、原
産国が中国であるにもかかわらず、原産国名を「中国」と表示せ
ず、また、原料原産地名を「島根県」と表示し、少なくとも平成
21年1月6日から平成22年10月5日の間に1,051袋を
販売していた。【第4条第1項第3号】
平成19年7月26日以降、自社が管理運営するウェブサイト
上のオンラインショップや直営の小売店などで、メタルエンボッ
シングアート(金属工芸)に使用するピューター(薄い金属板)
を販売するに当たり、「ピューター(錫)93%の合金」、「スズ
の合金」又は「毒性のある金属は全く入っていないので、安全に
使用できます。」と表示していたが、実際には、鉛の表面にスズ
をコーティングした商品であった。
【第4条第1項第1号】
平成22年2月1日から同年12月6日までの間、「肉の知伽
良」と称する店舗において、九州産黒毛和牛を「三重県産松阪牛」
又は「松阪牛」と表示して販売していた。また、本年の中元・歳
暮用商品として、九州産黒毛和牛を「松阪牛」と表示して販売し
23
件数
1件
1件
1件
1件
1件
指示日
都道府県名
23. 1.14
和歌山県
23. 1.19
沖縄県
23. 1.20
東京都
23. 2. 4
佐賀県
23. 3. 8
岐阜県
23. 3.29
栃木県
事件概要
ていた。【第4条第1項第1号】
平成22年9月にダイレクトメールによるチラシ送付のほか、
自社ウェブサイト上で広告を掲載し、販売した「紀州南部ロイヤ
ルホテルで食す熊野牛と北海道礼文産うにうまいもんづくし3
日間」と称する旅行商品において、実際に利用者に提供されたの
は「北海道礼文産うに」ではなく、「カナダ産又はアメリカ産の
うに」であった。【第4条第1項第1号】
平成22年8月から10月までの間、同社が運営する飲食店レ
ストランにおいて、「石垣牛」と表示して提供していた料理の一
部に、石垣牛より価格の安い国産和牛を使用していた。【第4条
第1項第1号】
11事業者は、インターネット上の広告・表示又は当該商品の
品質表示タグで、カシミヤの混用率を表示していたが、当該表示
は、実際の混用率を上回る数値が表示されているものであった。
【第4条第1項第1号】
また、前記11事業者のうち2事業者は、販売価格について不
当な二重価格表示を行っていた。【第4条第1項第2号】
平成21年10月ころから平成22年7月末ころまでの間、中
国や韓国で養殖したわかめを原材料とした商品について、「鳴門
産」、
「三陸産」と表示して販売していた。
【第4条第1項第1号】
平成21年12月及び平成22年12月の2か月間に、国産あ
かしや蜂蜜及び国産百花蜂蜜の原材料の一部に中国産あかしや
蜂蜜を使用していたにもかかわらず「国産」と表示し、一般消費
者向けに販売していた。
また、平成21年11月から平成23年2月までの間に、かり
んの蜂蜜漬の原材料の一部に中国産あかしや蜂蜜を使用してい
たにもかかわらず「国内産純粋はちみつ使用」と表示し、一般消
費者向けに販売していた。【第4条第1項第3号】
「純粋はちみつ アカシア 国内産」と称する商品について、
少なくとも平成22年1月から同年12月までの間、「中国産ア
カシア蜜」と「国産アカシア蜜」を混合した原材料を使用してい
たにもかかわらず、
「原産国 国内産」、
「国産純粋」等と表示し、
一般消費者向けに約3,700kg販売していた。【第4条第1
項第3号】
24
件数
2件
1件
11件
1件
1件
1件
(参考1)
平成22年度における都道府県による指示件数の推移
(平成23年4月1日現在)
年度
平成 18
平成 19
平成 20
平成 21
北海道
青 森
岩 手
宮 城
秋
計
1
2
1
1
6
1
12
1
12
1
1
田
山 形
福 島
茨 城
栃 木
群 馬
埼 玉
千 葉
東 京
神奈川
新 潟
富 山
石 川
福 井
山 梨
長 野
岐 阜
静 岡
愛 知
三 重
滋 賀
京 都
大 阪
兵 庫
奈 良
和歌山
鳥 取
島 根
岡 山
広 島
山 口
徳 島
香 川
愛 媛
高 知
福 岡
佐 賀
長 崎
熊 本
大 分
宮 崎
鹿児島
沖 縄
合
合計
平成 22
1
1
3
1
2
2
2
2
1
1
1
1
1
3
2
3
2
3
4
2
1
1
2
2
1
3
1
1
1
1
1
1
1
2
2
2
2
1
1
4
1
1
1
1
2
1
1
1
1
1
1
2
1
1
1
2
1
1
18
28
21
25
26
36
3
0
0
0
1
1
1
2
11
0
3
5
27
4
3
0
0
0
0
2
4
12
2
0
1
3
3
8
0
2
2
2
0
0
2
6
1
2
2
3
5
1
3
1
0
0
1
129
(参考2)
平成23年度(平成23年5月24日現在)の措置命令
事件名
事
件
概
要
違反法条
㈱K&Sトレーディングは、ヤフーオークションサイトにおいて、 第 4 条
㈱ K & S ト
レ ー デ ィ ン グ 平成22年6月21日、同社が出品した中古自動車24台について、 第 1 項
①ア 中古自動車24台は、走行距離計の交換等が行われ、走行距 第 1 号
に対する件
離計が示す数値は、仕入れ時のオートオークション出品票に記
(23.4.8)
載の走行距離数から過少にされていた。
イ 中古自動車24台は、ヤフーオークションサイトの商品説明の
「走行距離」欄に、走行距離計が示す数値の近似値が記載され、
1
出品票に記載された走行距離の数値よりも過少に表示されてい
た。
② 中古自動車4台は、商品説明の「修復歴」欄に「なし」と記載
されていたが、実際には、修復歴があった。
③ 中古自動車1台は、商品説明の「車歴」欄に「自家用」と記載
されていたが、実際には、「リース」として使用されていた。
㈲KUCは、ヤフーオークションサイトにおいて、平成22年6 第 4 条
㈲KUCに対
月21日、同社が㈱K&Sトレーディング名義で出品した中古自動 第 1 項
する件
車32台について、
第1号
(23.4.8)
①ア 中古自動車26台は、走行距離計の交換等が行われ、走行距
離計が示す数値は、出品票に記載の走行距離数から過少にされ
ていた。
イ 中古自動車26台は、商品説明の「走行距離」欄に、走行距離
計が示す数値の近似値が記載され、出品票に記載された走行距
2
離の数値よりも過少に表示されていた。
ウ 中古自動車2台は、走行距離計が示す数値がマイル表示である
ところ、商品説明の「走行距離」欄(キロメートル表示)又は
「車両説明」欄に、キロメートルに換算することなく記載する
ことにより、実際の走行距離数の数値よりも過少に表示されて
いた(1マイル=約1.61キロメートル)。
② 中古自動車9台は、商品説明の「修復歴」欄に「なし」と記載
されていたが、実際には、修復歴があった。
No
26
事件名
事
件
概
要
違反法条
㈱市進ホールディングスは、子会社が経営する「市進予備校」と
第4条
㈱市進ホール
デ ィ ン グ ス に 称する学習塾等(以下「市進グループ学習塾」という。)を通じて大 第 1 項
学入試受験対策に係る役務を提供するに当たり、
第1号
対する件
① パンフレット等において「2010年春 市進教育グループ
(23.4.26)
市進ウイングネット 主要大学合格実績(抜粋)」等と題した平成
22年度大学入学試験合格実績を表示していたが、実際には、㈱
ウィザスが経営する学習塾の受講生及びウイングネット加盟塾(注
1)のウイングネット映像授業(注2)の受講生の大学合格実績を加
算していたものであった。
② ポスター等において「市進予備校 市進ウイングネット 20
3
10年春 主要大学 合格実績」等と題した大学合格実績を表示
していたが、実際には、㈱ウィザスが経営する学習塾の受講生、
ウイングネット加盟塾のウイングネット映像授業の受講生及び市
進グループ学習塾の受講生であってウイングネット映像授業を受
講していない者の大学合格実績を加算していたものであった。
No
(注1)ウイングネット加盟塾とは、株式会社市進ウイングネットとウイングネット映像
授業の利用契約を締結する事業者が経営する学習塾
(注2)ウイングネット映像授業とは、市進グループ学習塾の講師による授業を録画し、
インターネットを通じて提供される映像による授業
㈱市進ウイングネットは、ウイングネット映像授業を提供するに
㈱市進ウイン
グ ネ ッ ト に 対 当たり、パンフレット等において「2010年春 市進ウイングネッ
トグループ 主要大学合格者数速報」等と題した大学合格実績を表
する件
示していたが、実際には、㈱市進ホールディングスの子会社が経営
(23.4.26)
4
する学習塾等の受講生であってウイングネット映像授業を受講して
いない者及び㈱ウィザスが経営する学習塾の受講生であってウイン
グネット映像授業を受講していない者の大学合格実績を加算してい
たものであった。
㈱ウィザスは、自社が経営する「第一ゼミナール」と称する学習
㈱ウィザスに
塾、
「第一ゼミ予備校」と称する学習塾及び「ファロス個別指導学院」
対する件
と称する学習塾において大学入試受験対策に係る役務を提供するに
(23.4.26)
当たり、
「第一ゼミナール」、
「第一ゼミ予備校」及び「ファロス個別
指導学院」の名称が記載された新聞折り込みチラシ等において「2
5
010年度合格速報」と題する大学合格実績を表示していたが、実
際には、他の事業者が経営する学習塾の受講生及び自社が経営する
本件3学習塾以外の学習塾の受講生の大学合格実績を加算していた
ものであった。
27
第4条
第1項
第1号
第4条
第1項
第1号
Fly UP