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金属部分のバリで指を切り、布団も破れた布団干し

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金属部分のバリで指を切り、布団も破れた布団干し
報道発表資料
相談解決のためのテストから No.15
平成 24 年 2 月 2 日
独立行政法人国民生活センター
消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。
金属部分のバリで指を切り、布団も破れた布団干し
1.依頼内容
が わ じ
「布団干しの金属部分で指を切り、同じ箇所で布団の側地も破れてしまった。危険かどうか
調べてほしい。」という依頼を受けました。
2.調査
苦情品は 4 枠ある布団干しで、4 枠のうち 2 枠にハンガーがかけられるように波状のフック
が金具で取り付けられた構造でした(写真 1 参照)。申し出箇所の金具を観察したところ、1mm
程度の凸状のバリが見られ、他の箇所の金具にもバリがありました。
写真 1 布団干しの外観
フック
申し出箇所の金具
フックの構造
金具
凸状バリ
金具
約 1mm
また、破れた布団を調べたところ、長手方向のほぼ中央部分の側地に 4mm 程度の穴があいて
いました。そこで、金具に布団が引っかかり破れることがあるのか、苦情品に布団をかけ、金
具に引っかかるようにスライドしたり引っ張ったりして調べました。その結果、相談者が使用
1
していたものと同材質の布団では破れる状況は再現しませんでしたが、バリなどに引っかかり
やすいと思われるタオルケット(綿パイル)では、申し出箇所のバリで引っかかりが確認されま
した。
写真 2 金具に繊維が引っかかった様子
金具のバリに繊維が引っかかることがあった(タオルケット)
さらに、この金具のバリの危険性を調べるために、玩具安全基準を参考に鋭利度のテストを
行いました。その結果、申し出箇所のバリは鋭利と判断されました。さらに、苦情同型品の 3
検体についても調べたところ、2 検体で鋭利と判断される金具がありました。
以上、苦情品の金具には 1mm 程度の凸状のバリがあり、布団の破損状況から、そのバリに布
団が引っかかり破れたものと考えられました。また、そのバリについて玩具安全基準を参考に
鋭利度を調べたところ、鋭利であると判定され、指を切る可能性がありました。さらに、申し
出箇所以外の金具にもバリや鋭利と判定された箇所が見られたことから、バリ取りなどの仕上
げ加工が不十分であり改善が望まれました。
3.解決内容等
テスト結果の報告を受けた販売者は、商品の検品強化と、部品の改善を実施しました。また、
相談者には、苦情品の返品・返金と、側地が破れた布団代が支払われました。
本件問い合わせ先
商品テスト部:042-758-3165
<title>金属部分のバリで指を切り、布団も破れた布団干し(相談解決のためのテストから
2
No.15)</title>
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