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第4章 温室効果ガス排出量の削減目標 [PDFファイル/289KB]

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第4章 温室効果ガス排出量の削減目標 [PDFファイル/289KB]
第4章 温室効果ガス排出量の削減目標
1 目標設定の考え方について
本計画における温室効果ガスの削減目標は、県内の温室効果ガス排出量の 98%を占める二酸化炭素に
ついて設定するものとし、全国規模で削減を目指す産業・工業プロセス部門は除いて、二酸化炭素排出
量が多く増加率の高い家庭、業務、運輸の各部門を対象とすることとします。
家庭、業務、運輸の各部門の目標設定にあたっては、国の中期目標及び部門別目標が検討中であり公
表されていないことから、今後の地球温暖化対策の施策を考慮して、例えば、高効率給湯器や空調など
の省エネ機器の買い換え・交換、電気自動車などの次世代自動車の普及、公共交通機関の利用等による
二酸化炭素の削減可能量を積算して設定します。
2 産業部門について
本県においては、産業部門からの二酸化炭素排出が多くなっていますが、産業部門は従前から自主的
にエネルギーの利用の効率化に努めていることから、基準年からの二酸化炭素排出量は減少しています。
また、産業・工業プロセス部門については、それぞれの業界団体での自主行動計画等により、2010 年度
までの削減目標(図表 4-1)を掲げ、温室効果ガスの排出抑制対策を計画的に行っています(図表 4-2)
。
また、エネルギーの使用の合理化に関する法律の改正(平成 17 年 8 月改正、平成 18 年 4 月施行)に
より、エネルギー使用量が多い工場・事業場については、エネルギー使用状況の定期報告と省エネ目標
達成のための中長期計画の作成・提出、エネルギー管理者の選任等が義務づけられ、計画的・自主的な
エネルギー管理が強化されています。
自主行動計画について
日本経団連及び業界団体が、それぞれの業種において2010年度を目標に二酸化炭素排出量の削
減目標を定めた計画で、策定業種は、当初28業種から現在35業種まで拡大が図られており、排出
量ベースで産業部門及びエネルギー転換部門の温室効果ガス排出量の8割をカバーしている。
京都議定書目標達成計画において、
「自主行動計画は産業・エネルギー転換部門の対策の中心的役
割を果たすもの」と位置づけられている。
45
図表 4-1 自主行動計画における二酸化炭素削減目標(関係団体のみ)
部門
団体・企業名
飲料・飼料・たばこ
ビール酒造組合
パルプ・紙・紙加工
日本製紙連合会
化学工業
日本化学工業協会
石油製品・石炭製品
石油連盟
ゴム製品
日本ゴム工業会
窯業・土石製品
セメント協会
鉄鋼業
日本鉄鋼連盟
電気・精密機械器具
電機電子4団体
日本自動車工業会
日本自動車車体工業会
輸送機械器具
削減目標
2008~2012年度のビール工場におけるビール類生産時の平均CO 2排出量を1990年度比で10%削
減する。
2008年度から2012年度の5年間平均で、製品当り化石エネルギー原単位を1990年度比20%削減
し、化石エネルギー起源CO2 排出原単位を16%削減することを目指す。(2007年9月改定)
1)2008~2012年度の平均として、エネルギー原単位を1990年の80%にするよう努力する。
[ただし、今後エネルギー原単位悪化要因が顕在化した場合には、87%程度になり得る。]
2)本社ビル、営業所等の業務部門での省エネ活動のガイドラインを設定し活動を開始する。
3)政府主導の省エネ国民運動を促進する「化学産業の推進する家庭部門での省エネ活動」を、
日化協の全会員を対象として募集し、活動を開始する。
4)「日本の化学産業が保有する省エネルギー・環境に関する技術集」を作成し、途上国等の省
エネ技術を必要としている人々に提供する。
5)省エネ新素材の開発・普及を継続して行う。
2008年度から2012年度の平均値として製油書エネルギー消費原単位を1990年度実績から13%低
減する。
地球温暖化対策として、生産活動に伴う燃料および電力使用におけるCO 2の削減について、コ
ジェネ設置等によるCO2排出削減の効果が適切に評価可能な火力原単位方式による算定方法を
採用した上で、工業会として当面下記の目標を定め、この実現に努力する。
また、将来的にLCAを踏まえたCO2の削減について取り組むこととする。
・2010年度におけるエネルギー原単位を1990年度に対して8%削減する。
・2010年度におけるCO2排出量を1990年度に対して6%削減する。
<上記は、一昨年度に引き上げた(H19年10月改定)目標である。>
2010年度におけるセメント製造用エネルギー原単位(セメント製造用熱エネルギー+自家発電
用熱エネルギー+購入電力エネルギー)を1990年度比3.8%低減させる。
なお、上記目標は、2008~2012年度の5年間の平均値として達成することとする。
2007年度フォローアップより、2006年度まで「3%程度」としていた目標表記を「3.8%」と明確
にした。
粗鋼生産量1億トンを前提として、2010年度の鉄鋼生産工程におけるエネルギー消費量を、基
準年の1990年度に対し、10%削減する。(上記目標は、2008~2012年度の5年間の平均値とし
て達成する。)
2008~2012年度の平均として、実質生産高CO2原単位を1990年度比で35%改善する。
2008年度~2012年度におけるCO2総排出量(平均値)を、1990年度の25%減とする。
(2009年度フォローアップより、22%→25%に目標を引き上げ)
(社)日本経済団体連合会 環境自主行動計画2010年度フォローアップ結果〈2009年度実績〉より抜粋
図表 4-2 自主行動計画における二酸化炭素削減実績(関係団体のみ)
団体・企業名
目標とする指標
基準年
実績値
2000
実績値
2005
実績値
2006
実績値
2007
実績値
2008
実績値
2010
目標値
/見通し
ビール酒造組合
CO2排出量(万t-CO2)
112
108.0
87.3
84.8
78.4
59.9
101.3
日本製紙連合会
エネルギー使用原単位指数
1
0.93
0.85
0.81
0.79
0.79
0.79
日本化学工業協会
エネルギー使用原単位指数
1
0.91
0.86
0.84
0.84
0.87
0.80
石油連盟
エネルギー使用原単位指数
1
0.87
0.84
0.85
0.85
0.86
0.87
エネルギー使用原単位指数
1
0.94
0.91
0.89
0.90
0.93
0.92
日本ゴム工業会
CO2排出量(万t-CO2)
セメント協会
エネルギー使用原単位指数
日本鉄鋼連盟
エネルギー使用量(原油換算万kl)
電機電子4団体
CO2排出原単位指数
日本自動車工業会
日本自動車車体工業
会
CO2排出量(万t-CO2)
196
191
221
213
219
187
183
1
0.98
0.95
0.97
0.96
0.96
0.96
6,288
5,761
5,837
5,964
6,138
5,568
5,662
1
0.71
0.69
0.66
0.67
0.56
0.60
844
680
682
660
657
508
632
(社)日本経済団体連合会 環境自主行動計画2010年度フォローアップ結果〈2009年度実績〉より抜粋
46
3 二酸化炭素排出量の削減目標
(1) 目標設定の考え方について
二酸化炭素排出量削減の具体的目標数値は、下の各区分における「削減量積算内訳」に記載する対策
メニューを実施したときに得られる削減量の合計を元に算出しました。
(2)家庭部門における削減目標
家庭から排出される年間二酸化炭素排出量を 2015(平成 27)年度までに 2008(平
成 20)年度から約7%削減する(105 千 t-CO2 の削減)
(2008 年度排出量 1,417 千 t-CO2、2015 年度排出量 1,312 千 t-CO2)
【削減量積算内訳】
対策メニュー
太陽光発電の設置
高効率給湯器の普及
空調の高効率化
照明の高効率化
その他家電の高効率化
省エネ行動の実施
(単位:千t-CO2)
機器の普及率等
導入戸数(H20:38 戸に 1 台→H27:10 戸に 1
台)
高効率給湯器普及率(H20:5%→H27:10%)
高効率エアコン更新世帯(30 千世帯)
削減量
高効率照明更新世帯(10 千世帯)
高効率冷蔵庫、テレビ、洗濯機更新率(6%)
冷暖房の設定温度調整及び待機電力の削減の取組
率(30%)
6
11
計
54
18
7
9
105
(3)業務部門における削減目標
業務部門から排出される年間二酸化炭素排出量を 2015(平成 27)年度までに 2008
(平成 20)年度から約4%削減する(47 千 t-CO2 の削減)
(2008 年度排出量 1,326 千 t-CO2、2015 年度排出量 1,279 千 t-CO2)
47
【削減量積算内訳】
対策メニュー
(単位:千t-CO2)
削減量の算定方法
太陽光パネルの導入量(H20:4 千 kwh→H27:
太陽光発電の設置
19 千 kwh)
高効率給湯器の普及
高効率給湯器に更新(3 千事業所)
空調の高効率化
高効率空調に更新(3 千事業所)
照明の高効率化
高効率照明に更新(3 千事業所)
省エネ診断による運用改 各事業所において省エネ診断を受診、運用改善取
善、省エネ行動の推進等 組率(15%)
計
削減量
9
2
14
9
13
47
(3)運輸部門における削減目標
運輸部門から排出される年間二酸化炭素排出量を 2015(平成 27)年度までに 2008
(平成 20)年度から約6%削減する(176 千 t-CO2 の削減)
(2008 年度排出量 2,818 千 t-CO2、2015 年度排出量 2,642 千 t-CO2)
【削減量積算内訳】
対策メニュー
クリーンエネルギー自動
車の普及
燃費改善
公共交通機関の利用
(単位:千t-CO2)
削減量の算定方法
電気自動車やハイブリッド車などの普及台数
(H20:4 千台→H27:55 千台)
エコドライブ取組率(25%)
自家用自動車→バス、鉄道転換率(5%)
計
削減量
28
104
44
176
家庭、業務、運輸の 3 部門について定めた削減目標の達成に向けた取組については、次の 5 章におい
て他の部門も含めた本県の温室効果ガス削減に向けた取組の内容を記述しています。
48
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