...

2.2 電子図書館の取り組みと課題 - 奈良先端科学技術大学院大学附属

by user

on
Category: Documents
20

views

Report

Comments

Transcript

2.2 電子図書館の取り組みと課題 - 奈良先端科学技術大学院大学附属
2.2 電 子 図 書 館 の 取 り 組 み と 課 題
2.2.1 こ れ ま で の 取 り 組 み
2.2.1.1 著 作 権 処 理 の 基 本 方 針
本 学 電 子 図 書 館 の 構 築 に あ た っ て は 、そ の 創 設 当 初 よ り 、
「著作物の
利 用 の 許 諾 」に つ い て 規 定 し た 著 作 権 法 第 63 条 に 基 づ い て 、電 子 化 す
る雑誌や図書等の個々の著作権者から利用の許諾を得ることを基本と
して許諾交渉を行っている。
また、許諾を得るにあたっては、利用方法や利用の範囲等許諾を得
たい内容や利用の条件を明確にして著作権者に説明した上で、できる
限り承諾書や協定書といった文書の形で許諾を得ることとしている。
2.2.1.2 許 諾 交 渉 体 制 の 整 備
平成6年度~
(1)著 作 権 許 諾 に つ い て の 基 本 方 針 や 諸 問 題 を 検 討 す る た め 、附 属 図 書
館運営委員会の下に著作権専門部会を設置。
(2)許 諾 交 渉 の 際 の 基 礎 と な る 依 頼 文 書 の 様 式 を 作 成 。
(3)著 作 権 者 と 合 意 に 達 し た 際 に 取 り 交 わ す 協 定 書( 許 諾 内 容 及 び 条 件
等について詳細に記述したもの)及びその簡略版である承諾書の様
式を作成。
平成8年度~
(4)著 作 権 料 が 予 算 化 さ れ 、 有 償 で の 許 諾 交 渉 が 可 能 と な る 。
(5)教 職 員 を 東 京 等 に 派 遣 し 、 著 作 権 者 と 直 接 面 談 に よ る 交 渉 を 実 施 。
(6)学 内 生 産 物 で あ る 修 士・博 士 論 文 、テ ク ニ カ ル レ ポ ー ト 等 の 電 子 化
について、承諾書の様式、取扱方法等を決定。
(7)著 作 権 法 及 び 著 作 権 許 諾 条 件 遵 守 の た め 、学 内 利 用 者 に 電 子 化 資 料
利用にあたっての誓約書の提出を義務づける。
平 成 11 年 度 ~
(8)本 学 で 行 わ れ る 講 演・講 義 内 容 の 映 像 デ ィ ジ タ ル 化 及 び デ ー タ ベ ー
ス化について、承諾書の様式、取扱方法等を決定。
(9)電 子 化 資 料 の 充 実・拡 大 を 図 る た め 、著 作 権 許 諾 と デ ー タ ベ ー ス 構
築を専門に担当する専門職員を配置。
- 11 -
平 成 13 年 度 ~
(10)本 学 教 員 が 研 究 代 表 者 と な っ て い る 科 学 研 究 費 補 助 金 研 究 成 果 報
告 書 の 電 子 化 に つ い て 、承 諾 書・委 任 状 の 様 式 、取 扱 方 法 等 を 決 定 。
2.2.1.3 平 成 17 年 度 ま で の 活 動
(1)当 初 、本 学 教 員 の 協 力 を 得 て 、教 員 が 関 係 す る 学 協 会 や 企 業 等 を 中
心に、学協会誌や企業誌について、無償での許諾を基本として交渉
を進めた。
(2)著 作 権 料 が 予 算 化 さ れ た こ と に よ り 、平 成 8 年 度 以 降 、必 要 な 場 合
には、相応の許諾料を支払う方針に転換。
(3)平 成 10 年 度 以 降 は 、 学 協 会 誌 に つ い て は 、 著 作 権 集 中 処 理 機 関 で
あ る 学 術 著 作 権 協 会 を 通 じ て 、ま た 平 成 11 年 度 以 降 、商 業 誌 や 図 書
は、国内の商業出版社や大学出版会を中心に、いずれも有償での許
諾交渉を進めた。
(4)近 年 に お け る 電 子 ジ ャ ー ナ ル の 急 速 な 普 及 等 の 学 術 情 報 環 境 の 急
激な変化に対応するため、インターネットで利用できるものについ
ては、これを積極的に活用し、本学独自での学外資料の電子化は、
これ以上拡大せず、学内著作物の電子化、及び学内での講演・講義
の映像資料のディジタル化の拡充と、その学外公開を進める方向に
方 針 転 換 を 図 る 。( 平 成 14 年 度 )
(5)学 内 限 定 利 用 と い う 条 件 の も と に 本 学 で 電 子 化 し た 資 料 に つ い て 、
学外への公開の可能性を、いくつかの許諾機関に打診する。その結
果、本学で電子化した東京大学出版会の図書について、今後新たに
電子化するものも含め、生駒市の図書館北分館の特定端末からイン
ターネット経由で、北分館の利用者に公開することが東京大学出版
会 よ り 許 諾 さ れ 、 年 度 末 よ り 試 験 提 供 を 開 始 し た 。( 平 成 14 年 度 )
(6)外 国 雑 誌 に つ い て は 、Elsevier Science 社 に 続 き 、Kluwer 社 の 雑
誌についても電子ジャーナルを利用することとし、本学での電子化
を 中 止 し た 。( 平 成 15 年 度 )
(7)東 京 大 学 出 版 会 と 生 駒 市 と 本 学 の 三 者 間 で 協 定 を 締 結 し 、本 学 で 電
子化した東京大学出版会の図書を、生駒市図書館北分館の特定端末
からインターネット経由で、北分館の利用者に公開するサービスを
開 始 し た 。( 平 成 15 年 度 )
- 12 -
(8)平 成 16 年 度 か ら 授 業 ア ー カ イ ブ 構 築 事 業 と し て 、 学 内 で 行 わ れ る
講義について、収録しディジタル化して保存、公開する準備を開始
し 、平 成 17 年 度 か ら 、情 報 科 学 研 究 科 の 協 力 を 得 て 試 行 を 開 始 し た 。
2.2.2 現 状
2.2.2.1 利 用 許 諾 数
平 成 18 年 3 月 末 現 在 の 許 諾 数 は 、 表 1 の と お り 、 図 書 831 冊 、 雑 誌
227 タ イ ト ル で あ る 。図 書 と 雑 誌 に つ い て 、本 学 全 体 の 蔵 書 冊 数 と 比 較
し た 場 合 の 許 諾 率 は 、 図 書 は 2.0% 、 雑 誌 は 19.8% と な る 。
平 成 14 年 度 以 降 、 利 用 許 諾 の 申 し 込 み は 、 既 に 許 諾 を 得 て い る 学 協
会 及 び 出 版 社 に 対 し て の み 行 っ て お り 、図 書 や 雑 誌 の 追 加 許 諾 が 、そ の
主な内容である。
2.2.2.2 現 在 の 取 り 組 み
平 成 18 年 度 に つ い て も 、学 内 著 作 物 及 び 講 演・講 義 の 映 像 資 料 の デ
ィジタル化の拡充とその公開を進めていくことに重点を置いて、以下
のような取り組みを行っている。
(1)学 内 著 作 物 の 電 子 化 の 拡 充 と 学 外 公 開 の 推 進
学位論文、テクニカルレポート、科学研究費補助金実績報告書及
び研究成果報告書等について、各研究科及び関係部署の協力により
引き続き拡充を図るとともに、学外公開を推進する。
(2)学 内 講 演 ・ 講 義 の 映 像 資 料 の デ ィ ジ タ ル 化 と 学 外 公 開 の 推 進
学内で行われる講演・講義の映像資料等について、各研究科及び
関係部署の協力により引き続き拡充を図るとともに、学外公開を推
進する。
(3)既 に 許 諾 を 得 て い る 出 版 社 の 図 書 の 拡 充
既に許諾を得ている出版社の新刊等未購入の図書について、教員
選定により拡充を図る。
(4)国 内 雑 誌 に つ い て
既に許諾を得ているものについて、引き続き電子化を行う。
- 13 -
表1
図 書 ・ 雑 誌 の 年 度 別 許 諾 状 況 ( 平 成 18 年 3 月 末 現 在 )
区 分
平成6-9年度
平成10年度
平成11年度
平成12年度
平成13年度
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
許諾累計
図書(機関数)
冊 数
雑誌(機関数)
タイトル数
申込数
25
─
81
─
許諾数
7
25
40
131
申込数
16
─
38
─
許諾数
4
71
12
19
申込数
7
─
27
─
許諾数
4
94
7
17
申込数
7
─
7
─
許諾数
4
197
4
39
申込数
8
─
9
─
許諾数
4
134
9
18
申込数
3
─
2
─
許諾数
3
129
2
2
申込数
3
─
0
─
許諾数
3
62
0
0
申込数
3
─
1
─
許諾数
3
61
1
1
申込数
3
─
0
─
許諾数
3
58
0
0
申込数 b
75
─
165
─
許諾数 c
35
831
75
227
所蔵数 a
許諾率(%)
41131
c / b
47
c / a
2.0
1149(和724 洋425)
c / b
c / a
45
19.8
2.2.3 新 た な 取 り 組 み
2.2.3.1 電 子 ジ ャ ー ナ ル 等 の 学 術 情 報 基 盤 整 備
「 学 術 情 報 基 盤 の 今 後 の 在 り 方 に つ い て ( 報 告 )」( 平 成 18 年 3 月
23 日:文 部 科 学 省 科 学 技 術・学 術 審 議 会 学 術 分 科 会 研 究 環 境 基 盤 部
会学術情報基盤作業部会)では、第2章「学術情報基盤としての大学
図 書 館 等 の 今 後 の 整 備 の 在 り 方 に つ い て 」に お い て 、
「各大学は共通経
費 化 を 推 進 す る こ と が 必 要 で あ る 。」「 価 格 上 昇 を 続 け る 電 子 ジ ャ ー ナ
ルの購入経費を確保するためには、今後の値上りを見越し、予算確保
- 14 -
に 向 け た 取 組 み が 必 要 で あ る 。」 と 述 べ て い る 。
本 学 で は 平 成 17 年 度 、文 部 科 学 省 報 告 に 先 駆 け て 、学 術 研 究 活 動 を
支えるデータベース、電子ジャーナル等は、本学の研究・教育に不可
欠な基盤ととらえ、下記の学術情報インフラを整備した。
まず、自然科学全般の高品質な雑誌文献を収録し、引用文献情報を
含 む と し て 定 評 の あ る デ ー タ ベ ー ス Web of Science 及 び Journal
Citation Reports 等 を 新 規 導 入 し た 。本 デ ー タ ベ ー ス は 、研 究 活 動 は
元 よ り 業 績 評 価 の た め の 調 査 、統 計 に も 役 立 ち 、平 成 17 年 度 に 行 わ れ
た COE 研 究 拠 点 に 実 施 さ れ た ア ン ケ ー ト 調 査 で も 大 い に 活 用 さ れ た 。
ま た Web of Science 以 外 に も 、 物 質 科 学 オ ン ラ イ ン デ ー タ ベ ー ス
SciFinder Scholar や 大 手 出 版 社 の Elsevier 社 や Springer 社 な ど の
電子ジャーナルについても、最も基本的な学術資源ととらえ、安定的
に提供するため、大学の共通予算で負担する共通経費化方式に変更し
た。
2.2.3.2 電 子 ジ ャ ー ナ ル パ ッ ケ ー ジ の 内 容
平 成 18 年 度 現 在 、本 学 が 提 供 す る 電 子 ジ ャ ー ナ ル は 海 外 誌 4,217 タ
イ ト ル 、 国 内 誌 16 タ イ ト ル で あ る 。 こ の う ち American Chemical
Society 、 IEEE な ど の 学 協 会 、 Blackwell 社 、 Elsevier 社 、 Nature
Publishing 社 、Springer 社 な ど の 商 業 出 版 社 が 提 供 す る 電 子 ジ ャ ー ナ
ルパッケージについては、国立大学図書館協会の電子ジャーナル・タ
スクフォースの活動により、コンソーシアム契約が成立しており、通
常の価格より安価な契約で利用者への提供が可能となっている。
こ れ に よ り 、 American Chemical Society が 25 タ イ ト ル 、 IEEE は
22 タ イ ト ル の ジ ャ ー ナ ル と プ ロ シ ー デ ィ ン グ ス 、 Blackwell 社 は
STM(Science/Technical/Medical)コ レ ク シ ョ ン に 含 ま れ る 401 タ イ ト
ル 、 Elsevier 社 の Life Science コ レ ク シ ョ ン 及 び シ ェ ア ー ド ア ク セ
ス タ イ ト ル に 含 ま れ る タ イ ト ル を あ わ せ て 、 1,846 タ イ ト ル が 利 用 可
能になっている。
Elsevier 社 の シ ェ ア ー ド ア ク セ ス タ イ ト ル と は 、シ ェ ア ー ド ア ク セ
スパッケージ利用の大学それぞれが購入しているタイトルすべてをあ
わ せ た タ イ ト ル が 利 用 可 能 と い う も の で あ る 。Elsevier 社 が 提 供 す る
電子ジャーナル全タイトルを利用できるフリーダムコレクションは非
- 15 -
常に高額なため、本学での導入は困難であるが、現在でも相当数のタ
イトルが利用可能であり、日々多くのアクセスがある。ただし、この
パッケージでは、アクセス可能な年代が契約年を含めた5年分に限定
されている。そのため、毎年アクセス可能年代が繰り上がることによ
り、前年にアクセス可能だった論文が翌年には不可能になるという問
題 が 生 じ て い る 。Elsevier 社 で は 、過 去 の 論 文 へ の ア ク セ ス を 可 能 と
するバックファイルの販売も行っているが、これも高額であり本学で
は導入に至っていない。
ま た 、 Nature Publishing に つ い て は 21 タ イ ト ル 、 Springer 社 は
1,167 タ イ ト ル が 平 成 18 年 度 現 在 、 利 用 可 能 で あ る 。
2.2.3.3 学 内 生 産 物 の 電 子 化 と 機 関 リ ポ ジ ト リ の 構 築
近年、大学内において教員、研究者、学生等が生産した研究成果、
教育用資料等を大学図書館等が中心となり電子的に蓄積保存し、メタ
データを付し、インターネットを通じて広く世界に発信する「機関リ
ポ ジ ト リ( Institutional Repository)」の 取 り 組 み が 世 界 的 な 規 模 で
進みつつある。
リポジトリとは「宝庫」であり、大学という機関で生産された知的
財産、つまり宝を蓄積することからつけられた名称である。カリフォ
ルニア工科大学、マサチューセッツ工科大学、カリフォルニア大学な
どをはじめ、国内では千葉大学、早稲田大学、北海道大学等で先行し
て構築されており、日々増加の一途をたどっている。
研究者にとっては、自らの研究成果の影響力を向上させ得る機会と
な り 、ま た 研 究 成 果 の 管 理 、発 信 、保 存 を 機 関 に 任 せ る こ と が で き る 。
また大学にとっては、大学としての社会に対する説明責任を果たし、
機 関 の 知 名 度 を 向 上 さ せ る 機 会 に な り 、産 学 連 携 の 促 進 に も つ な が る 。
また周辺社会にとっては、その大学の研究動向を迅速に把握できると
いうメリットを持つ。
先にあげた文部科学省科学技術・学術審議会「学術情報基盤の今後
の 在 り 方 に つ い て ( 報 告 )」 第 2 章 に お い て も 、「 機 関 リ ポ ジ ト リ へ の
対応や大学図書館のサービス機能の強化なども重要な課題」として機
関リポジトリの推進を奨励している。
本 学 に お い て は 、学 内 で 生 産 さ れ る 学 位 論 文 、テ ク ニ カ ル レ ポ ー ト 、
- 16 -
科学研究費補助金実績報告書及び研究成果報告書、講演・講義の映像
資 料 等 が 研 究・教 育 の 成 果 で あ り 、こ れ ら を 積 極 的 に 公 開 す る こ と で 、
社会に対する本学の研究・教育活動の説明責任を果たすとともに、先
端的研究成果を迅速に公開することで、大学の知名度・ブランドイメ
ージを高めることにつながる貴重な知的財産である。また体系的に収
集し発信することで、より多くの研究者の目にふれ、研究活動の視認
性を高めるとともに、研究成果を社会に還元し、地域連携、産学連携
をより一層促進することにもつながる。
本 学 に は 、開 学 当 初 か ら 電 子 図 書 館 の 構 築 を 進 め て き た 経 緯 が あ り 、
電 子 図 書 館 の 蓄 積 サ ー バ に は 、論 文 、レ ポ ー ト 等 の 本 文 デ ー タ や 講 演・
講義の映像データなど、豊富なコンテンツが既に蓄積されており、ま
たこれらに対する目録データも図書館システムに登録されている。現
在 で も 、本 学 の Web-OPAC を 通 じ て イ ン タ ー ネ ッ ト 上 に 公 開 さ れ て お り 、
書誌情報までは世界中からアクセス可能である。また、フリーで公開
す る こ と が 認 め ら れ て い る 約 2,500 件 の コ ン テ ン ツ に つ い て は 、 本 文
も 閲 覧 可 能 で あ る 。し か し 、Web-OPAC で の 公 開 に の み に 限 っ て い る 以
上 、ま ず 本 学 の サ イ ト を 見 つ け て も ら い 、Web-OPAC に 何 ら か の キ ー ワ
ー ド を 打 ち 込 ん で 検 索 し て も ら わ な い と 、コ ン テ ン ツ は 見 つ か ら な い 。
検索エンジンにもヒットしないのである。世界に向けて公開するとい
う の で あ れ ば 、DSpace な ど の リ ポ ジ ト リ 構 築 用 の ソ フ ト ウ ェ ア を 導 入
し、機関リポジトリを構築・公開することが急務であり、現在構築の
準備中である。
2.2.3.4 機 関 リ ポ ジ ト リ に よ る メ タ デ ー タ の 発 信
DSpace に 登 録 さ れ た メ タ デ ー タ は OAI-PMH と い う メ タ デ ー タ 一 括 収
集のための標準プロトコルに準拠しており、国立情報学研究所の大学
情 報 メ タ デ ー タ ・ ポ ー タ ル サ イ ト JuNii に 登 録 ( ハ ー ベ ス ト ) が 可 能
になる。これにより世界中のリポジトリのメタデータを収集している
ミ シ ガ ン 大 学 の OAIster に も 登 録 さ れ 、 JuNii 及 び OAIster か ら の 検
索 は 勿 論 、 Google Scholar 等 の サ ー チ エ ン ジ ン を 介 し て も 世 界 中 か ら
本学のコンテンツが検索可能となる。
大学として研究活動の組織的な発信ができ、大学の研究教育成果に
対する視認性とアクセシビリティの向上、研究者の研究影響力(イン
- 17 -
パクト)の向上にもつながる。
2.2.3.5 機 関 リ ポ ジ ト リ 構 築 の 今 後 の 予 定
機関リポジトリ構築時の初期対象コンテンツは、学位論文、科学研
究費補助金実績報告書及び研究成果報告書、テクニカルレポート、講
演・講義の映像資料とする。
今後の課題としては、科学研究費補助金成果報告書など公開の許諾
率が低い資料に関して、教員の方々に極力協力していただけるように
働きかけること、及び学内限定公開コンテンツの学外公開化をはかる
ことなどがある。さらに、著者最終稿を機関リポジトリに登録するこ
とを認めているグリーンジャーナル掲載論文の収集、学内教員の研究
業績情報や講義資料の収集など、さらなる収集範囲の拡張を検討して
いきたいと考えている。
大 学 に お け る 研 究 成 果 等 を 積 極 的 に 学 外 に 発 信 し て い く た め に は 、学
内 生 産 物 の 学 外 公 開 を ど の よ う に 進 め て い く か 、改 め て 学 内 で 意 思 統 一
を 図 る 必 要 が あ り 、ま た 、電 子 化 し た 学 内 生 産 物 を 学 外 に 公 開 す る 際 の
ルールづくりが必要である。
- 18 -
Fly UP