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PDF版 - トヨタ自動車
2015 年 7 月 16 日 トヨタ自動車株式会社 第 1 回「HSR 開発コミュニティ公募」について 1. 趣旨 トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)が開発中の生活支援ロボットをベースに、障がい者支援、 高齢者支援など、生活においてロボットを利用するための技術に関する研究テーマを公募し、少子・ 超高齢社会におけるロボットの早期実用化を推進していく活動です。トヨタからロボットを貸与し、 研究成果を共有するしくみによって、研究、実証の加速を図ります。 (1) 社会的背景とトヨタの取組み 少子化、超高齢社会による労働力不足が懸念される中、生活支援ロボットが労働力の補完や 新たな産業の創出の手段として期待されています。しかし、まだまだ生活支援ロボットの技術 は未成熟であり実用化が進んでいません。今後、社会をイノベートするようなロボットの早期 実用化が期待されています。 トヨタでは「すべての人に移動の自由を、そして自らできる喜びを」というパートナーロボ ットの開発ビジョンの下、これまでパーソナルモビリティ、歩行リハビリ、移乗支援、生活支 援などのロボット開発を手掛けてきました。 (2) 生活支援ロボット HSR とは 障がい者・高齢者から健常者に至る幅広いユーザの日常生活支援を目的として、2012 年に発 表した移動作業ロボットが HSR(Human Support Robot の略)です。生活シーンに適したロ ボットとして下記のような特徴があります。 ① 自立生活支援/遠隔介護支援の双方を想定 ② 小型・広作業域、安全性、信頼性、操作性などに配慮 ③ 研究開発から実証試験までを一貫して実施しやすいロボット ※HSR の詳細については下記のウェブサイトをご覧ください。 http://www.toyota.co.jp/jpn/tech/partner_robot/family_2.html#h210 (3) HSR 開発コミュニティの意義とねらい 従来は研究機関が個別にハードウェアの製作や基本機能ソフトウェアの実装をすることが多 く、目的の生活支援アプリケーションの開発に十分な時間や労力が充てられないということが ありました。そのため、生活支援のニーズが多岐にわたるにも関わらず、生活支援ロボットの 実用化がなかなか進みませんでした。そこで、研究開発の共通のプラットフォームとして HSR を利用していただき、また成果やノウハウなどを共有していくことで、従来必要だった開発の 手間を削減できるようにします。そして、1.要素技術開発の加速、2.社会実装の促進、の 双方を並行して進めることで、生活支援ロボットの早期実用化を目指すことをねらいとします。 (4) HSR 開発コミュニティの基本方針 HSR 開発コミュニティの基本契約では、HSR 本体およびコミュニティの共有情報を利用して 自由に研究活動を実施していただきます。共同研究成果はコミュニティへ報告していただきま すが、成果はすべて貢献した研究機関に帰属します。 (但し、トヨタが別途、研究費等の負担を 行う場合を除きます。 ) HSR 開発コミュニティでは各参加機関の固有の権利を最大限守りつつ、コミュニティ内では 研究内容をオープンにして相互に協力できる場を提供します。トヨタはコミュニティの活性化 を目指し、以下の基本方針で運営していきます。 (詳細は別途規約にて定めます。 ) ① ソフトウェアやノウハウなどの情報をコミュニティのサーバで共有 ② コミュニティのソフトウェアは、コミュニティ参加者は研究、商用、ともに自由に利用 可能 ③ 研究成果は学会や論文発表等によりコミュニティ外へ発信することを推奨 ④ 実証実験を行う施設等の紹介を通じ、トヨタが実証試験を支援 ⑤ 本コミュニティの活動における貢献度に応じてトヨタがインセンティブを付与 ⑥ トヨタとの共有特許の権利化を積極的に推進 2. 対象 国内の大学・研究機関や企業等において科学技術研究に従事しており、ロボットに関する研究が 遂行可能な研究グループ 3. 対象課題 生活支援全般の領域を対象とします。具体的な課題を以下に示します。 (1) 自立生活支援 障がい者や高齢者の自立生活支援への応用 例)物の運搬、食事・服薬の支援、離れた場所の確認作業、など (2) 遠隔介護支援 障がい者や高齢者の遠隔介護支援への応用 例)遠隔操作による見守り、物の運搬、食事・服薬の支援、健康管理、など (3) 一般の家事支援 広く一般の人の生活支援への応用 例)部屋の掃除、整理・整頓、見回り、など (4) 生活支援の自由テーマ 上記課題に含まれない自由なテーマの設定 4. 研究課題の実施期間 2016~2017 年度(2 年間) ※ 2 年契約の予定。ただし、年度ごとに成果を報告していただき、成果に応じて、途中解約の要 否、あるいは次期契約の要否を判断させていただきます。 5. 公募件数 10 件程度 ※なお、今回の応募状況に応じて、次回の公募を検討します。 6. 選考 (1) 応募内容をもとに、書面により 1 次選考を行います。 (2) 1 次選考を経たテーマについて、応募者と面接を行った後、最終選考を実施します。その際、 研究内容の調整、研究費等の提供をトヨタから打診する場合があります。 (3) 選考基準は、特に以下に重点を置きます。 ① HSR の特徴や優位性を活かしたテーマであるか ② HSR のない生活に戻りたくなくなるようなテーマであるか ③ 実現の見込みがあるテーマであるか ④ テーマ遂行に必要な技術の知見や体制があるか ⑤ ロボットの実用化に熱意があるか 7. その他条件等 (1) 研究形態はトヨタとの共同研究とし、トヨタが運営する HSR 開発コミュニティに加盟してい ただきます。 ※共同研究契約の締結においては、大学・研究機関等の事務局(知的財産本部や産学連携推進 本部等)とも相談させて頂きます。 ※HSR 開発コミュニティの規約につきましては、応募していただく際に、下記の問い合わせ先 までメールにてご請求ください。その際、所属、役職、氏名、電話番号を明記ください。 (2) HSR 貸与費用として、10 万円/月程度、ご負担いただきます。貸与は 2016 年 7 月以降、準 備が整いしだい順次開始予定です。 (3) 大きな成果が期待できる提案については、研究費等をトヨタから拠出する場合があります。 (4) 年度末(2月中頃)に HSR 開発コミュニティの会員合同による共同研究成果報告会の実施を 予定しており、それに合わせて研究成果を報告書にまとめて、報告していただきます。 (5) 本コミュニティの活動で大きな成果をあげた加盟機関には、次年度の研究費補助などを予定 しています。 (6) 共同研究契約は、2 年契約を予定しておりますが、年度ごとに成果を報告していただき、成果 に応じて、途中解約の要否、あるいは次期契約の要否を判断させていただきます。 8. 応募方法 以下の応募用紙に、提案内容、必要事項を記入し、書面にて下記の提出先までご提出ください。 ○応募用紙(PDF 版) ○応募用紙(Word 版) (1) 提出期限 2015 年 9 月 30 日(水)必着 (2) 提出方法・提出先 宅配便あるいは簡易書留など、追跡可能な手段で下記までお送りください。 〒470-0309 愛知県豊田市西広瀬町桐ヶ洞543番地 トヨタ自動車株式会社 パートナーロボット部 HSR 開発コミュニティ公募事務局 宛 ※送付後、その旨を下記の問い合わせ先にメールにてお知らせください。 (3) 結果発表 2015 年 12 月末までに応募者の代表者全員に採択結果を通知します。 ※注意事項 ・オープン情報のみご記入ください。 (機密保持や知的財産の観点から、記入内容は全てオープンな情報と見なします。) ・応募いただいた資料は返却できません。 9. 問い合わせ先 HSR 開発コミュニティ公募事務局(担当:齋藤) 電子メール:[email protected] ※なお、9 月 3 日~5 日に開催される日本ロボット学会学術講演会(於 東京電機大学)の企業展 示にて HSR を出展します。公募に関する質問はその場でもお受けします。 以 上