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東京税関における知的財産侵害物品の差止状況

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東京税関における知的財産侵害物品の差止状況
報道発表
平成 27 年 3 月 4 日
東
京
税
関
輸入差止件数は3年連続で1万件を超える
~平成26年の東京税関における知的財産侵害物品の差止状況~
東京税関における平成26年の偽ブランド品等の知的財産侵害物品の差止状況は、
次のとおりです。
1. 輸入差止件数は 1 万件超の高水準
○
輸入差止件数は 10,134 件(前年比 6.6%減)で、3 年連続で1万件を突破し、輸
入差止点数は 319,963 点(前年比 3.9%増)でした。
○
1日平均でみると約 28 件、約 880 点の知的財産侵害物品を差し止めています。
2. 中国からの知的財産侵害物品が 4 年連続 9 割超、一極集中が継続
○
中国からの知的財産侵害物品の輸入差止件数は 9,233 件(前年比 7.2%減、構成
比 91.1%)、差止点数は 268,045 点(前年比 5.5%増、構成比 83.8%)。中国は件数ベ
ースで平成 19 年以降最大の仕出国となっており、仕出国別の構成比でも平成 23
年以降 4 年連続で 9 割超を占め、中国を仕出しとする貨物への一極集中が続いてい
ます。
3.健康・安全を脅かす知的財産侵害物品の差止めが増加傾向
○
消費者の健康・安全を脅かす知的財産侵害物品(抱っこ紐(ベビーキャリア)、
医薬品、運動・健康器具、自動車用部品等)の差止件数が増加傾向にあります。
【お問い合わせ先】
東京税関 税関広報広聴室
TEL 03-3599-6264
FAX 03-3599-6442
1
平成 26 年における知的財産侵害物品の差止状況(詳細)

平成 26 年の東京税関における知的財産侵害物品の輸入差止件数は 10,134 件で、前年と
比較して 6.6%減少しました。

輸入差止点数は 319,963 点で、前年と比較して 3.9%増加しました。点数の増加は、中国
からの携帯電話及び付属品、身辺細貨類、帽子類等の差止めが増加したことが主な要因で
す。
(注)差止件数・差止点数は、税関が差し止めた知的財産侵害物品に係る一般貨物及び郵便物の件数・点数を
それぞれ計上したものです。
知的財産侵害物品の輸入差止実績(平成22年~平成26年)
件数
件数(件)
点数(万点)
点数
12,000
60
10,663
10,000
10,854
10,134
10,080
50
9,032
8,000
40
35.2
34.5
30.8
6,000
32.0
30
22.4
4,000
20
2,000
10
0
0
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
2
平成 25 年
平成 26 年
○仕出国(地域)別輸入差止実績

輸入差止件数は、中国を仕出しとするものが 9,233 件(前年比 7.2%減、構成比 91.1%)、
次いで香港が 433 件(前年比 10.9%減、構成比 4.3%)、韓国が 179 件(前年比 65.7%増、構成
比 1.8%)となりました。

輸入差止点数は、中国を仕出しとするものが 268,045 点(前年比 5.5%増、構成比 83.8%)、
次いで香港が 31,907 点(前年比 1.7%減、構成比 10.0%)、韓国が 9,033 点(前年比 17.0%増、
構成比 2.8%)となりました。
仕出国(地域)別差止実績
構成比(点数ベース)
仕出国(地域)別差止実績
構成比(件数ベース)
フィリピン
1.0%
韓国
1.8%
タイ
0.5%
タイ
韓国 2.0%
2.8%
その他
1.3%
香港
4.3%
フィリピン
0.4%
その他
1.1%
香港
10.0%
中国
91.1%
中国
83.8%
(注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。

知的財産侵害物品の仕出国については、中国が件数ベースで平成 19 年以降最大の仕出国と
なっています。仕出国別の構成比でも平成 23 年以降 4 年連続で 9 割超を占め、中国を仕出し
とする貨物への一極集中が続いています。
仕出国(地域)別差止件数の推移
(件数)
12,000
10,000
8,000
中国
香港
韓国
フィリピン
タイ
その他
6,000
4,000
2,000
0
H17
H18
H19
H20
H21
3
H22
H23
H24
H25
H26 (年)
○知的財産別輸入差止実績

輸入差止件数は、例年同様、偽ブランドバッグ等の商標権侵害物品が 10,059 件(前年比 6.8%
減、構成比 98.6%)で大半を占めています。次いでキャラクターグッズ等の著作権侵害物品が
128 件(前年比 37.6%増、構成比 1.3%)、デザインを模倣した意匠権侵害物品が 15 件(前年比
7.1%増、構成比 0.1%)となりました。

輸入差止点数は、商標権侵害物品が 286,701 点(前年比 4.6%減、構成比 89.6%)
、次いで意匠
権侵害物品が 28,785 点(前年比約 7.3 倍、構成比 9.0%)
、著作権侵害物品が 4,411 点(前年比
31.7%増、構成比 1.4%)となりました。
知的財産別差止実績構成比
(件数ベース)
知的財産別差止実績構成比
(点数ベース)
意匠権
0.1%
不競法
0.0%
著作権
1.3%
意匠権
9.0%
著作権
1.4%
不競法
0.0%
商標権
89.6%
商標権
98.6%
(注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。
○品目別輸入差止実績

輸入差止件数は、バッグ類が 4,195 件(前年比 25.9%減、構成比 36.4%)
、衣類が 2,010 件
(前年比 17.4%減、
構成比 17.4%)
、
スマートフォン用ケース等の携帯電話及び付属品が 1,220
件(前年比 49.9%増、構成比 10.6%)、靴類が 1,014 件(前年比 52.5%増、構成比 8.8%)
、眼
鏡類及び付属品が 565 件(前年比約 2.3 倍、構成比 4.9%)となりました。

輸入差止点数は、携帯電話及び付属品が 50,494 点(前年比 18.1%増、構成比 15.8%)
、文
具類が 31,598 点(前年比 10.0%減、構成比 9.9%)
、衣類が 27,711 点(前年比 26.8%減、構
成比 8.7%)
、バッグ類が 22,587 点(前年比 36.4%減、構成比 7.1%)
、医薬品が 11,599 点(前
年比 0.5%減、構成比 3.6%)となりました。
品目別差止実績
構成比(件数ベース)
眼鏡類及
び付属品
4.9%
靴類
8.8%
その他
21.9%
品目別差止実績
構成比(点数ベース)
バッグ類
36.4%
文具類
9.9%
その他
55.0%
衣類
8.7%
衣類17.4%
携帯電話
及び付属
品10.6%
医薬品
3.6%
(注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。
4
携帯電
話及び
付属品
15.8%
バッグ
類
7.1%
○輸送形態別輸入差止実績

輸入差止件数は、
例年同様、
郵便物が大半を占めており、
郵便物が 9,110 件
(構成比 89.9%)、
(注) 四捨五入しているため、構成比の合計が
100%とならない場合がある。
一般貨物が 1,024 件(構成比 10.1%)となっています。

輸入差止点数は、郵便物が 211,465 点(構成比 66.1%)
、一般貨物が 108,498 点(構成比
33.9%)となり、件数ベースに比べて一般貨物の割合が多くなっています。
輸送形態別差止実績構成比
(件数ベース)
輸送形態別差止実績構成比
(点数ベース)
一般
貨物
10.1%
一般貨物
33.9%
郵便物
66.1%
郵便物
89.9%
(注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。
5
(トピックス)消費者の健康・安全を脅かす知的財産侵害物品の増加

知的財産侵害物品の中には、消費者の健康・安全を脅かす医薬品、食品、化粧品、電気製
品、自動車及び付属品、運動用具、メガネ等があり、近年はその差止件数が増加傾向にあり
ます。
健康・安全を脅かす侵害物品の差止実績の推移
(件)
(万点)
30
1,200
件数
25
1,000
点数
20
800
15
600
バイク用キャブレター
10
400
5
200
0
0
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26(年)
サングラス
トレーニング用具
美容用ローラー
6

健康被害のおそれのある物品
偽医薬品は、不衛生な場所や方法で製造されたものであるおそれがあり、有害な不純物等
が含まれている可能性が否定できません。そうした不純物等が健康被害を引き起こす可能性
があると指摘されています。

使用中に事故等を起こす危険性のある物品
商標権を侵害する抱っこ紐(ベビーキャリア)は品質・性能が保証されていないため、強
度不足等による乳幼児の落下事故を引き起こす危険性が指摘されています。
7
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