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搾乳ロボットが始動

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搾乳ロボットが始動
平成19年度 第1号
発行所
小豆総合事務所農業改良普及課
(小豆農業改良普及センター)
〒761 - 4301 小豆島町池田2519 - 2
TEL 0879 - 75 - 0145 FAX 0879 - 75 - 2477
URL http://www.pref.kagawa.jp/shozu/nokai/
E-mail shozunokai @ pref. kagawa. lg. jp
新たな産地の動き
搾乳ロボットが始動
堆 肥 舎
(写真上)搾乳ロボット
(写真左)堆肥の袋詰めの様子
小豆島町坂手の酪農家徳本修さんの牛舎で
搾乳ロボットが稼動し始めました。搾乳ロボ
ットとは、乳牛の搾乳作業を全自動で機械が
行うもので、これまで朝晩の 1 日 2 回、手作
業で乳頭の洗浄からミルカーの着脱、消毒ま
で行っていた搾乳作業を、ロボットが 24 時
間体制で行います。これにより搾乳にかかる
労働時間の短縮と労働負荷の軽減が図られま
す。
搾乳ロボットは、日本で導入が始まり約 10
年が経過して、全国に普及しつつありますが、
導入費用が高いため、まだ稼動実績は少なく、
四国では初の事例となります。徳本さんは、
現在ご両親と本人の 3 人で作業をしています
が、将来的な労働力の安定を図ろうと、農業
改良資金を活用して導入しました。
現在、経産牛を 42 頭飼養し、従来のミル
キングパーラー方式と比べ搾乳にかかる労働
時間は 1/5 まで短縮し、搾乳作業が大変楽に
なったということです。また1日の搾乳回数
が増えるため、乳量の増加も期待できます。
さらに牛個体毎の乳量、乳質、給餌量などの
データをパソコンで管理するため、牛の健康
状態を常に把握することが可能です。余裕の
できた時間は、牛の管理や子牛の育成、堆肥
の生産等に活用して生産性の向上に取組んで
います。
稼動し始めたばかりで、システムトラブル
時の対応や乳頭の形状が悪く自動搾乳できな
い牛の更新など、まだ課題はありますが、試
行錯誤を繰り返しながらゆとりある経営を目
指していきます。
1
平成19年度 第1号
人と環境にやさしい米づくりを目指して
安田東條農業集団33名がエコファーマーの認定を受ける
安全なお米を安心して食べてもらうために
小豆島町安田地区の安田東篠農業集団(代表:古
郷新氏)では、美味しく、安全なお米を安心して食
べてもらおうと、平成 19 年 4 月にエコファーマーの
認定を受けました。
農業集団では地域住民からの「新米販売の要望」
を受けて、平成 15 年から直売を実施してきました。
その販売量は 150 袋/30 kgとそれほど多くはありま
せん。ただ、最近ではこのお米の評判を聞いて、地
域住民はもちろん、リゾートホテル、レストランか
安田の郷 新米販売会盧
らの購入者もあり、その広がりがみられます。
販売についてはほぼ順調に経過していますが、さら
に安心して買ってもらうためにはどうすればいいの
か、一昨年から集団内で話し合いを進めていました。
その結果、買って食べる人の安全はもちろん、環境
にもやさしいお米が作れないかという結論に達しま
した。
そのため、一昨年から堆肥施用による土作りに努
め、これに伴って化学肥料や化学農薬の使用量を半
減させたお米作りの試験を行い、栽培技術について
安田の郷 新米販売会盪
確立することができました。
その技術について、集団内構成員で話し合いをした結果、今年4月に 33 名がエコファーマーの認定
を知事から受けました。
減農薬・減化学肥料栽培の具体的内容
今年、エコファーマーとして取り組む水稲栽培は、
使用する化学農薬や化学肥料を基準の半分以下にしま
す。
特に,化学農薬を半分以下にするために、60 ℃のお
湯を使って、病害虫を防除する方法に取り組みます。
また、化学肥料を半分以下にするために、地区内の
酪農家の協力を得て、堆肥散布を全員が行っています。
温湯消毒実験
『エコファーマー』とは、持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律(持続農業法)に基
づいて、作物の栽培計画を作成し、県知事から認定を受けた農業者の愛称です。すなわち『土づくり、
減化学肥料、減化学農薬』の3つの技術を一体的に取り組む農業者のことです。
化学肥料・化学農薬を大量に使用することによって、環境汚染や農地の生産力の低下が大きな問題
になっています。そのため、環境に配慮しつつ農地の生産力を維持・増進する農業が重要性を増して
います。
2
平成19年度 第1号
キクの補完品目導入に向けて
∼ワックスフラワー・ライスフラワー∼
ワックスフラワーとライスフラワーは、農試小豆分場が、小
豆地域のような温暖、少雨で、日照量の豊富な島嶼部に適した
経済性の高い品目として着目し、数年前から優良系統の選抜と
栽培技術の検討を行ってきました。
普及センターでは、これら両品目をキクの補完品目として位
置づけ、小豆分場の協力を得ながら、巡回指導、講習会、展示
ほの設置などを行い、普及推進しており、昨年度から、6 戸の
生産者が約10 aで栽培に取組んでいます。
栽培講習会の風景
ワックスフラワー
蘆オーストラリア原産のフトモモ科の常緑低花木。
蘆分厚くロウ細工のような鈍い光沢があり、その
様子から「ワックスフラワー」の名前がつけら
れた。
蘆花は、春(4∼6月)ごろ咲く。
ライスフラワー
ワックスフラワー
ライスフラワー
蘆オーストラリア原産のキク科の低小木。
蘆米粒状に見えるつぼみを密集して付け、その様
子から「ライスフラワー」の名前がつけられた。
蘆葉には特有の芳香がある。
蘆花は、春(4∼6月)ごろ咲く。
低コスト、省力栽培が可能です
蘆病害虫の発生が少なく、防除経費及び防除労力が少なくなります。
蘆露地栽培であるので、施設費、暖房費は不要です。
蘆栽培管理作業は軽労働であるので、高齢者や女性でも簡単に栽培できます。
本年度市場出荷したところ、両品目とも国内外の他産地の
端境期での出荷であったため、引き合いが強く、単価面でも
良かったことから、今後、生産振興に向けて引き続き技術支
援を行うとともに、JAと連携をとりながら販売促進に努めま
す。
ワックスフラワー出荷時の箱詰めの状態
栽培について興味のある方は普及センターにお問い合わせください。
3
平成19年度 第1号
各地の話題
● 香川県農業士等に認定された方をご紹介します
5月 18 日に香川県農業士等認定式が開催され、今回、管内で新たに3名が認定されました。
また、今上氏は、認定期間が満了し、19 年3月末をもって香川県農業士を退任されるとともに、長
きにわたり地域農業の振興に多大な貢献をされたことから、名誉農業士の称号が贈られました。
今後のますます
のご活躍を期待
いたします。
多田
初 氏
漓土庄町豊島
滷イチゴ
澆農業士
今上 皓司氏
藤原 充浩氏
佐々木 秀樹氏
漓土庄町馬越
滷カンキツ
漓土庄町笠滝
滷イチゴ
澆青年農業士
漓土庄町肥土山
滷イチゴ
澆青年農業士
漓住所
滷基幹品目
澆区分
「農業士」とは
優れた農業経営の実践や地域の社会活動に活躍されている農業者や、農業の担い手として活躍が期待
される青年農業者を「香川県農業士」、「香川県青年農業士」として認定する制度です。
現在、県内で140名(管内:15名)の農業士、42名(管内:4名)の青年農業士が、それぞれの地
域で活躍しています。
● むらの技能伝承士をご紹介します
平成 19 年度、小豆郡内で新たに石床正美氏
【衣生活部門】
〈主な技能内容〉
和裁、着付け、リフォーム
(古着物のリフォーム、道
中着、半纏、帯、小物等)
(小豆島町)が、「香川県むらの技能伝承士」に認
定されました。
農村地域の人的、文化的資源が見直されてい
る今、伝承士の方々の地元に密着した活躍の場
は、着実に広がってきています。
今後のますますのご活躍を期待いたします。
● 人事異動のお知らせ ∼新スタッフの紹介∼
転出者紹介(氏名のみ)
・所 長 宮崎 正幸
・副主幹 佐々木 裕
・主 任 古市 幸司
【所 長】
白井 美和
4
【園芸・オリーブ部門担当】【果樹・オリーブ経営担当】
よろしくお願いいたします。
主任 村尾 昭二
副主幹 松本 由利子
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