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PCによる作図(D2前期)

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PCによる作図(D2前期)
PC による作図( D2 前期)
担当者 三好 誠司∗
1
目的
理工系の技術者や研究者にとって PC を用いた作図能力は不可欠である.本実験実習は
ド ロー系ソフトウェアによる基本的な作図の方法を身につけることを目的とする.
2
ペイント 系とド ロー系
PC による作図のためのソフトウェアは大きくペイント系ソフトウェアとド ロー系ソフ
トウェアに分けられる.
“ ペイント( paint )”には“ 塗る ”という意味があり,
“ ド ロー
( draw )”には“ 線を引く ”という意味がある.その名の通りペイント系ソフトウェアは
画用紙に絵の具を塗るように,色を付けたり線を描いたりするソフトウェアである.これ
に対してド ロー系ソフトウェアは,線を「はじまりの位置,おわりの位置,線の向き( 直
線か,曲線か.曲線ならどんな曲線か )」というようにベクトルデータとして管理する.
ペイント系ソフトウェアとド ロー系ソフトウェアの特徴や代表的なソフト名を表 1 にまと
める.
ペイント系ソフトウェアにはいろいろなものがあるが,それぞれ得意な分野がある.た
とえば,絵の具を使うような絵を描くのが得意なもの,デジタルカメラで撮影した写真な
どの編集・修正が得意なもの,などがある.後者を特に「フォトレタッチソフト 」と呼ぶ
こともある.表 1 にあげたソフトウェアの中では Photoshop と Paintshop Pro がこれに該
当する.
設計図などを描くために,図形のベクトル(数値)管理が特にしっかりした CAD(キャ
ド )と呼ばれるソフトウェアはド ロー系ソフトウェアの一種である.
3
使用するソフト ウェア
本実験実習では SmartDraw を用いる.SmartDraw には便利な機能が豊富に備わってい
る.しかし,SmartDraw 独自の機能を覚えることは本実験実習の目的ではない.むしろ
ここではド ロー系ソフトウェア一般で通用する使い方や考え方を身につけることが重要で
ある.よって,便利であっても特殊と思われる機能はあえて使用せず,基本的な機能に焦
点をあてることにする.
∗
E-mail: [email protected]
1
ペイント 系
基本的な考え
点の集合で絵を表現
ド ロー系
線をベクトルデータとして管
理
代表的なソフト名 Windows 付 属 の ペ イン ト, Illustrator,Corel Draw
(Photoshop),(PaintshopPro)
長 所
操作が容易.ぼかしや重ね塗 拡大しても綺麗な輪郭を保つ
りのような表現も比較的簡単. ことができる.図形を構成す
る点や線を別々に扱えるので
再配置などの修正が簡単にで
きる
短 所
拡 大 す る とギ ザギ ザ( ジャ 使いこなすために若干の慣れ
ギー)が現れる.重ねて描い が必要.ぼかしや重ね塗りの
た個々の物体などを個別に扱 ような表現が難しい
うことができない.
表 1: ペイント系とド ロー系の比較
4
4.1
実習
準備
(1) SmartDraw の起動( 新規図面)
(2) 名前を付けてファイルを保存
(3) SmartDraw の終了
4.2
基本操作
(1) 直線を描く
(2) 直線の太さを変える
(3) 直線を破線にする( 破線の太さを変えるには工夫が必要)
(4) 直線を矢印にする
(5) 円を描く
(6) 楕円を描く
(7) 円の輪郭を太くする
(8) 円を塗りつぶす
(9) 円に網掛けをする
(10) 弧を描く
(11) 長方形を描く
(12) 長方形を回転させる
(13) コピー & 貼り付け
2
(14) Smart Draw のいろいろな機能を試す,グリッド の活用
(15) ライブラリの使用( 回路図を描く)
4.3
発展操作
(1) 重ね順の変更( 図形−背面へ移動)
(2) グループ化( 図形−グループ化.複数の図形をグループ化して回転する)
(3) グループ解除
(4) エクスポート( eps 形式.新規図面にエクスポートしたい図だけを置いて実行)
(5) インポート
4.4
自由作品
以上で習得した操作により自由作品を 1 枚描く.
5
レポート
本実験実習のレポートは以下の要領で作成しなさい.
(1) 表紙を作成する.
(2) 意味を考えながら 1 と 2( 表 1 を含む)を書き写す.
(3) 4.2 で作成した図を項目番号とともに 3 ページ以内で出力し,レポートの中に綴じる.
(4) 4.4 で作成した図を 1 ページで出力し,レポートの中に綴じる.
(5) コンピュータで扱う画像ファイル形式には本実験実習でエクスポートを行った eps 形
式以外にもいろいろなものがある.代表的な画像ファイル形式について特徴を調べて
まとめる.
(6) 建設的な感想や意見を記述する.
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注意事項
• ソフトウェア工学実験室の PC,プリンタ,ネットワーク機器などはていねいに扱う
こと(これは指導教員からの強いお願いです!).
参考文献
[1] SmartDraw の 機 能 無 制 限 30 日 間 試 用 版 や オ ン ラ イン マ ニュア ル 英 語 版 を http://www.panda.co.jp/products/sdraw/から無料でダウンロード 可
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図 1: サンプル 1
図 2: サンプル 2
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