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関税評価制度 - 日本関税協会

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関税評価制度 - 日本関税協会
輸出入者のための
関税評価制度
平成27年10月8日
東京税関 業務部
首席関税評価官
はじめに・・・
関税評価とは・・・
「輸入貨物の課税価格を法律の規定に従って
決定すること」です
◆
◆
◆
◇
関税定率法【第4条~第4条の9】
関税定率法施行令【第1条の4~第1条の13】
関税定率法施行規則【第1条】
関税定率法基本通達【第2節「課税価格の決定」】
我が国は、「1994年の関税及び貿易に関する一般協定第7条の実施に関する
協定(通称:WTO関税評価協定)」の規定に従って、関税定率法等にその評
価制度を定めている。
2
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
課税価格の決定の原則
現実支払価格
加算要素
課税価格の決定の原則により課税価格を決定することが
できない輸入貨物
原則的な方法によれない貨物の課税価格の決定方法
課税価格を計算する際の換算レート
評価申告書の記載要領
加算要素の一括加算
3
1.課税価格の決定の原則
【関税定率法第4条第1項】
輸入貨物の課税標準となる価格は、当該輸入貨物
に係る輸入取引がされた場合において、当該輸入取
引に関し買手により売手に対し又は売手のために、当
該輸入貨物につき現実に支払われた又は支払われる
べき価格に、その含まれていない限度において運賃等
の額を加えた価格とする。
現実支
加算
課税
払価格
要素
価格
4
1.課税価格の決定の原則
輸入貨物の課税価格(取引価格A+B)
【関税定率法第4条第1項】
5
1.課税価格の決定の原則
【定率法基本通達4-1(1)】
◆輸入取引とは?
「輸入取引」とは、本邦に拠点(住所、居所、本店、支店、事務所、
事業所その他これらに準ずるもの。)を有する者(個人であるか法人であ
るかを問わない。)が買手として貨物を本邦に到着させることを目的として
売手との間で行った売買であって、現実に当該貨物が本邦に到着すること
となったものをいい、通常、現実に貨物を輸入することとなる売買がこれに
該当する。
↓
【輸入取引に該当】
関税定率法4条1項を適用して課税価格を決定
【輸入取引に非該当】
関税定率法4条の2以下を適用して課税価格を決定
6
本邦に拠点
を有する者
輸入取引
1.課税価格の決定の原則
【定率法基本通達4-1(3)】
◆買手・売手とは?
輸入取引における「買手」とは、本邦に拠点を有する者であって、当該拠
点において実質的に自己の計算と危険負担の下に売手との間で輸入貨物
に係る輸入取引をする者をいい、輸入取引における「売手」とは、実質的に
自己の計算と危険負担の下に買手との間で輸入貨物に係る輸入取引を
する者をいう。
具体的には、買手及び売手は、自ら輸入取引における輸入貨物の品質、
数量、価格等について取り決め、瑕疵、数量不足、事故、不良債権等の
危険を負担する者とする。
⇒ 輸入取引の場合のみ「買手・売手」が存在。
(必ずしも「輸入者・輸出者=買手・売手」ではない)
7
1.課税価格の決定の原則
●輸入取引の例
輸入者
(本邦)
貨物
貨物
貨物代金
代金
代金
×
輸入の委託者
(本邦)
輸出者
(X国)
貨物
×
売買契約
輸出の委託者
(X国)
輸入取引
売手
買手
8
1.課税価格の決定の原則
【関税定率法第4条第3項、定率法施行令第1条の9】
加工委託(逆委託加工契約)
貨物
委託者
材料等(無償)
受託者
加工代金
本邦にある委託者から委託を受けた受託者が直接又は間接に提供された原料
又は材料を外国において加工又は組立て(加工等)をし、当該製品が本邦に
到着することとなる場合には、当該取引を輸入取引と、当該委託者を買手と、当
該受託者を売手と、当該加工等の対価として現実に支払われた又は支払われる
べき額を輸入貨物につき現実に支払われた又は支払われるべき価格とそれぞれみ
なして、「課税価格の決定の原則」の規定を適用する。
9
2.現実支払価格
【定率法施行令第1条の4】
輸入貨物につき、買手により売手に対し又は売手のために行われた又は行わ
れるべき支払の総額(買手により売手のために行われた又は行われるべき当該
売手の債務の弁済、その他の間接的な支払の額を含む。 )をいう。
現実支払価格とは、買手が売手に対して又は売手のために、輸入貨物に係
る取引の状況その他の事情からみて当該輸入貨物の輸入取引をするために現
実に支払った又は支払うべき総額であり、必ずしも金銭の移転によるものである
ことを要しない。(定率法基本通達4-2(1))
●通常は、現実支払価格=仕入書価格(定率法基本通達4-2(3))
●現実支払価格≠仕入書価格 ⇒ 前払金、割増金、契約金等の別払い、
クレーム求償額、賠償金、立替金等との相殺等
仕 入 書 価 格
減算
要素
別払金
相殺 等
10
=現実支払価格
2.現実支払価格
●現実支払価格≠仕入書価格
【定率法基本通達4-2(3)】
金型費用etc…
研究開発費
INVOICE
UNIT PRICE
QUANTITY
AMOUNT
$50
10pcs
$500
輸入取引をするために
インボイスの他に何らかの
支払いがある?
11
2.現実支払価格
値引きの取扱い
値引き後の価格が現実支払価格となるもの
● 数量値引き(定率法基本通達4-3)
● 現金値引き、前払い値引き(定率法基本通達4-4)
値引き後の価格が現実支払価格とならないもの
● 相殺、弁済(定率法基本通達4-2(3))
(クレームによる相殺値引等)
→ 値引き前の価格が現実支払価格
● 輸入取引に関し特別な事情がある場合(関税定率法第4条第2項)
(処分使用制限、抱合せ販売、特殊関係の価格への影響等)
→ 法第4条の2以下で決定
12
2.現実支払価格
【定率法基本通達4-3・4-4】
●仕入書に値引きがある
数量値引き?
現金値引き?
INVOICE
UNIT PRICE
QUANTITY
DISCOUNT
AMOUNT
C&F $50
10pcs
-$25
$475
課税価格=$475?
13
2.現実支払価格
【定率法基本通達4-2(3)ハ】
〈取引の概要〉
買手
(本邦)
売買契約
(500)
貨物代金(475)
損害賠償金支払(25)
売手
(E国)
債務
損害賠償(25)
第三者
注:相殺値引きの場合は認
められません
14
2.現実支払価格
【定率法施行令第1条の4、定率法基本通達4-2(3)ホ】
現実支払価格に含まない費用
①輸入申告の日以後に行われる据付け、組立て、
整備、役務の費用
②輸入港到着後の運賃、保険料その他の
運送関連費用
③本邦において課される関税、その他の公課
④延払条件付取引である場合の延払金利
注)令1条の4ただし書き その額が明らかである場合に限る
15
2.現実支払価格
据付・組立費用、
日本国内の運賃、
関税・調整金、
延払金利であり、
その額が明らかならば
控除可能
INVOICE
UNIT PRICE DDP
GUNMA
$50
QUANTITY
10pcs
TRANSPORT TO GUNMA $50
AMOUNT
$550
課税価格=$500
※関税FREE
16
2.現実支払価格
報道発表(平成25事務年度の関税及び内国消費税の申告内
容の輸入事後調査結果)事例1
輸入者が支払った価格調整金(インボイス金額以外の
貨物代金)の申告漏れ
輸入者Aは、アメリカの輸出者から電源装置などを輸入しており、
Aは、輸出者との契約により、国内での販売価格に応じて輸入時
の取引価格が見直され、増額となった金額を価格調整金として支
払っていました。本来、この価格調整金は課税価格に含められるべ
きものでしたが、Aは修正申告を行っていませんでした。
その結果、申告漏れ課税価格は56億8,464万円、追徴税額は
3億534万円でした。
17
3.加算要素
イ 仲介料その他の手数料
1号 輸入港までの運賃等
ロ 容器の費用
2号 手数料・容器包装の費用
ハ 包装に要する費用
加算要素
イ 組み込まれる材料・部分品等
3号 無償等により提供される物品・役務
ロ 製造のための金型・工具等
4号 特許権等の使用に係るロイヤルティ等
ハ 製造過程で消費する物品
5号 売手帰属収益
ニ 製造に関する技術・設計(役務)
18
3.加算要素
【定率法基本通達4-8(3)】
輸入港までの運賃等(第1号)
「輸入港に到着するまでの運送に要する運賃」とは、輸入
貨物を輸入港まで運送するために実際に要した運送費用を
いい、輸入貨物の輸出港までの運送費用を含む。
19
19
3.加算要素
【定率法基本通達4-9】
仲介料その他の手数料(第2号)
 仲介料その他の手数料
→ 輸入取引に関して業務を行う者に対し買手が支払う手
数料で買付手数料以外のもの。
・
「売手及び買手のため」に、又は「売手のため」に、輸入取引に関し
て業務を行う者に対し買手が支払う手数料 (加算)
・
輸入取引に関し、買手の管理の下で、買手の計算と危険負担によ
り業務を行う者(買付代理人)に買手が支払う手数料(非加算)
(注)買付手数料かどうかの判断は、定率法基本通達4-9(3)を参照
 容器の費用、包装に要する費用
→ 輸入取引に関し、買手が負担した輸入貨物の容器の
費用又は輸入貨物の包装に要する費用
20
3.加算要素
仲介料その他の手数料(第2号)
委託契約・発注
代理人
買手
貨物代金
(100)+手数料(5)
発注
貨物
貨物代金
@100
売手
売買契約(貨物代金100)
代理人が「売手」又は「双方のた
め」に活動している場合は?
「買手のためだけ」に活動している
場合は??
21
注:代理人と売手が特殊関係
にあったら買付手数料の
可能性は低い
3.加算要素
無償又は値引きして提供された物品等の費用(第3号)
イ.輸入貨物に組み込まれている材料、部分品又はこれらに類するもの
・ 原材料、副資材、ラベル等
ロ.輸入貨物の生産のために使用された工具、鋳型又はこれらに類するもの
・ 機械、設備、金型、ダイス等
ハ.輸入貨物の生産の過程で消費された物品
・ 燃料、触媒等
ニ.技術、設計その他輸入貨物の生産に関する役務
輸入貨物の生産のために必要とされた技術、設計、考案、工芸及び意匠で
あって本邦以外において開発されたもの(定率法施行令第1条の5第3項)
(注)物品等の費用の取扱いは、定率法基本通達4-12(6)を参照
22
3.加算要素
無償又は値引きして提供された物品等の費用(第3号)
買手
A プラスチック原料
B 金型
C 外国から買ったデザイン
売手
(無償提供)
輸入貨物
人形
23
3.加算要素
無償又は値引きして提供された物品等の費用(第3号)
【定率法施行令第1条の5第2項】
 加算する費用の額
買手
無償提供物品(A・B)
① 買手が当該物品を自ら生産した場合
② 買手が当該物品を自己と特殊関係にある
当該物品の生産者から直接に取得した場合
③ 左記①及び②以外の場合
買手が当該物品を取得するために通常
要する費用
当該物品の生産に要した費用
+
+
提供するために要した運賃、保険料その他
の費用
+/-
生産後提供までの価値の増加または減少
※ デザイン(C)については定率法施行令
第1条の5第4項を参照
売手
提供するために要した運賃、保険料その
他の費用
+/-
取得後提供までの価値の増加又は減少
24
3.加算要素
買手が第三者に支払うロイヤルティ(第4号)
特許権等の使用に伴う対価で、次の要件を満たすもの
①
•「輸入貨
物」に係
るもの
②
③
• 「輸入取引に
係る取引の状
況その他の事
情からみて当
該輸入貨物の
輸入取引をす
るために」
• 買手により
直接又は間
接に支払わ
れるもの
25
対象権利
・特許権
・意匠権
・商標権
・実用新案権
・著作権 等
3.加算要素
買手が第三者に支払うロイヤルティ(第4号)
貨物(商標付)
買手
売手
売買契約
貨物代金@50
製造許諾
ライセンス契約(販売許諾)
ロイヤルティ支払
小売価格の10%
26
商標権者
3.加算要素
報道発表(平成25事務年度の関税及び内国消費税の
申告内容の輸入事後調査結果)事例3
輸入貨物に係るロイヤルティの申告漏れ
輸入者Dは、アメリカの輸出者から食品添加物を輸入してお
り、その特許権等に関するロイヤルティを、輸出者の親会社に
支払っていました。本来、このロイヤルティは課税価格に含める
べきものでしたが、Dは課税価格に含めずに輸入申告していま
した。
その結果、その他の申告漏れも含め、申告漏れ課税価格は
3億6,057万円、追徴税額は2,989万円でした。
27
4. 原則により課税価格を決定すること
ができない輸入貨物
輸入取引によらない輸入貨物(定率法基本通達4-1の2(1))
• 無償貨物
• 委託販売貨物
• 賃貸借契約貨物等
特別な事情がある輸入貨物(定率法基本通達4-1の2(2))
• 輸入貨物の処分・使用について制限がある
• 課税価格の決定が困難な条件が輸入取引に付されている
• 売手帰属収益が明らかでない
• 特殊関係により輸入貨物の取引価格に影響を与えている
課税価格の疑義が解明されない(定率法基本通達4-1の2(3))
28
4. 原則により課税価格を決定すること
ができない輸入貨物
1
2
3
4
• 同種・類似貨物の取引価格
• 国内販売価格から逆算した価格
• 製造原価に基づき積算した価格
• 特殊な輸入貨物に係る課税価格
29
輸入者が
希望する
場合、適用
順位の変
更可能
5. 原則的な方法によれない貨物の課税価格の
決定方法
同種・類似の貨物の取引価格による方法(関税定率法第4条の2)
 課税価格 = 輸入取引により輸入される同種・類似の貨物の取引価格
輸入貨物の
課税価格(CIF)
輸入貨物
「同種貨物」とは、形状、品質及び社会的評価を
含むすべての点で輸入貨物と同一である貨物
「類似貨物」とは、輸入貨物と同様の形状及び材質
の貨物であって、当該輸入貨物と同一の機能を有し、
かつ、当該輸入貨物との商業上の交換が可能である
貨物
輸入貨物と同じ生産国で生産されたもの
輸入取引により本邦へ輸入されたもの
運送距離又は運送形態が異
なることにより輸入港までの運
賃等に相当な差異があるときは、
差異により生じた価格差につき
調整。
取引段階又は取引数量の差
異による輸入貨物と同種の貨
物との間の価格差につき調整
輸入貨物の輸出の日又はこれに近接する日(原則
として輸出の日の前後1月以内の日)
同種・類似の貨物
の取引価格
同種・類似の貨物
30
5. 原則的な方法によれない貨物の課税価格の
決定方法
国内販売価格に基づく方法(関税定率法第4条の3第1項)
 輸入貨物等の国内販売
価格がある場合
・国内における最初の取引段階で特殊関係にない者に販売する単価
・異なる単価ごとの販売に係る数量が最大である販売の単価
輸入貨物(又は同種・類似の貨物)の国内販売価格
通常の手数料又は
利潤及び一般経費
国内販売までの
通常の国内運賃等
関税・
消費税等
輸入貨物の課税価格(CIF)
31
輸入された同類の
貨物に係るもの
輸入貨物(又は同種・類
似の貨物)に係るもの
5. 原則的な方法によれない貨物の課税価格の
決定方法
製造原価に基づく方法(関税定率法第4条の3第2項)
 輸入貨物の製造原価が確認できる場合(輸入者と生産者との取引に係る)
輸入貨物と同類の貨物が
本邦へ輸出のために販売
された場合のもの
輸入貨物の製造原価
通常の利潤
及び一般経費
輸入貨物の輸入港
までの運賃等
輸入貨物の課税価格(CIF)
32
5. 原則的な方法によれない貨物の課税価格の
決定方法
特殊な輸入貨物に係る課税価格の決定①
(関税定率法第4条の4、定率法施行令第1条の12第1号)
法第四条から第四条の三までに規定する方法による課税価格の計
算の基礎となる事項の一部がこれらの規定による計算を行うために必要
とされる要件を満たさないためこれらの規定に規定する方法により課税
価格を計算することができない場合において、その必要とされる要件を
満たさない事項につき合理的な調整を加えることにより当該事項が当
該要件を満たすこととなるとき当該要件を満たさない事項につき当該調
整を加えてこれらの規定に規定する方法により計算される価格
原則的な決定の方法の弾力的な適用
同種・類似の決定の方法の弾力的な適用
国内販売価格又は製造原価に基づく方法の弾力的な適用
33
5. 原則的な方法によれない貨物の課税価格の
決定方法
特殊な輸入貨物に係る課税価格の決定②
(関税定率法第4条の4、定率法施行令第1条の12第2号、定率法基本通達4の4-2 )
世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの1994
年の関税及び貿易に関する一般協定第7条及び1994年の関
税及び貿易に関する一般協定第7条の実施に関する協定の規定
に適合する方法として税関長が定める方法により計算される価格
(参考)禁止されている評価方法
・ 本邦において生産された貨物の本邦における販売価格
・ 輸出国の国内市場における貨物の価格
・ 本邦以外の国への輸出のために販売された貨物の価格
・ 最低課税価額
・ 恣意的又は架空の価額
等
34
修理後に再輸入される貨物の課税価格
修理委託契約
故障した工作機械
輸入者
(本邦)
修理済工作機械
修理代金、運賃等
輸出者
(E国)
・ 再輸入は、輸入取引でないことから、4条の2以下の規定を適用する。
・ 4条の2及び4条の3が適用できない場合、4条の4を適用する。
・ 具体的には、輸入者が輸出者に支払う修理代金等に、使用頻度に応
じ て減額された工作機械の残存価格、輸出時の提供に要した費用及
び運賃等を加算した価格となる。
・ 課税価格 = 修理代金+中古機械価格+提供に要する費用
+再輸入時の運賃等
35
6. 課税価格を計算する際の換算レート
【関税定率法第4条の7、定率法施行規則第1条】
輸入申告日の属する週の前々週における実勢外国為替相場
の当該週の平均値に基づき税関長が公示する相場
● 当事者間で合意された外国為替相場の取扱い
現実に支払が行われた通貨に基づいて計算
● 無償提供物品加算の取扱い
円貨で取得していれば円貨、外貨で取得していれば
輸入貨物に係る輸入申告時の公示レート
36
7. 評価申告書の記載要領
評価申告書を提出する場合
• 仕入書価格と現実支払価格が一致しない場合
• 加算要素がある場合
• 売手と買手が特殊関係にあり取引価格に影響をあたえて
いる場合
• 定率法第4条の2以下の規定に拠る場合
• 定率法第4条の5又は第4条の6の規定に拠る場合
37
7. 評価申告書の記載要領
【関税法基本通達7-9(3)】
評価申告書の提出が省略できる場合
• 提出される仕入書、運賃明細書等により課税価格の計算
の基礎が明らか
• 申告に係る貨物の関税が無税(免税)
• 従量税品
• 少額貨物
(仕入書ごとの課税価格の総額が100万円以下で関税法
基本通達7-9(3)ロの(イ)~(ハ)のいずれかに該当するものを除く)
• 特殊関係があるが、取引価格に影響がない場合
38
8. 加算要素の一括加算について
無償提供材料・工具等(4条1項3号イ・ロ)
金型輸出
¥1,000
第1回輸入
2,000個・円
第2回輸入
4,000個・円
第3回輸入 第4回輸入 第5回輸入
4000個・円 6,000個・円 4,000個・円
契約数量
契約単価
39
20,000個
20,000円
8. 加算要素の一括加算について
原則的な加算方法(個々の輸入貨物に按分)
包括評価申告
(¥0.05/個
を加算)
評価加算
¥300
評価加算
¥200
評価加算
¥200
評価加算
¥200
第2回輸入
4,000個・円
第3回輸入 第4回輸入 第5回輸入
4,000個・円 6,000個・円 4,000個・円
評価加算
¥100
金型輸出
¥1,000
第1回輸入
2,000個・円
契約数量
契約単価
40
20,000個
20,000円
8. 加算要素の一括加算について
包括評価申告
(初回輸入申告
に一括加算)
一括加算方法
① 輸入者から希望する旨の申し出あり
② 課税上その他特に支障がない
評価加算
¥1,000
・・・・
金型輸出
¥1,000
第1回輸入
2,000個・円
第2回輸入
4,000個・円
第3回輸入 第4回輸入 第5回輸入
4,000個・円 6,000個・円 4,000個・円 ・・・・
契約個数 ∞
契約単価 1円/個
41
8. 加算要素の一括加算について
一部輸入済;輸入済分は修正申告
未輸入分;原則的な加算方法(個々の輸入貨物に按分)
評価加算
¥300
包括評価申告
修正申告
¥200
評価加算
¥200
評価加算
¥200
修正申告
¥100
輸入済
金型輸出
¥1,000
第1回輸入
2,000個・円
第2回輸入
4,000個・円
第3回輸入 第4回輸入 第5回輸入
4,000個・円 6,000個・円 4,000個・円
42
契約個数 20,000個
契約金額 20,000円
8. 加算要素の一括加算について
一部輸入済;輸入済分は修正申告
未輸入分;要件(輸入者希望、課税上の支障なし)を充足すれば一括加算が可能
包括評価申告
←評価加算
(一括加算)
¥700
修正申告
¥200
修正申告
¥100
輸入済
金型輸出
¥1,000
第1回輸入 第2回輸入
2,000個・円 4,000個・円
第3回輸入 第4回輸入 第5回輸入
4,000個・円 6,000個・円 4,000個・円
43
契約個数 20,000個
契約金額 20,000円
税関HP(http://www.customs.go.jp)
①
「輸出入手続」をクリック
44
②
「輸入貨物の関税評価
事例」をクリック
45
③
「質疑応答事例」をクリック
46
④
各設問 をクリックすると
(答え)が表示される
47
その他 以下のような内容も掲載していますので、
参考にしてください。
○ 事前教示
輸入者等の皆様からの事前教示に対して税関が文書回答した事例
について、原則HPに掲載しています。
○関税評価用語等解説
関税評価に関する法令等の用語について、Q&A形式で説明しています。
○その他
課税価格の計算方法、評価申告制度の概要等も掲載しています。
48
ご清聴ありがとうございました
49
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