Comments
Description
Transcript
平成 22 年度事業報告書
平成 22 年度事業報告書 学校法人 愛泉学園 平成 22 年度事業報告書 学校法人 愛泉学園 1. 法人の概要 (1)設置する学校・学科等 堺女子短期大学(昭和 40 年創設) 美容生活文化学科(平成 15 年度開設) 美容文化コース ビューティーメイクコース 舞台芸術コース 保育士コース(平成 20 年度開設) 堺女子高等学校(大正 11 年創立) 全日制課程普通科 保育進学コース 美容進学コース メイクアートコース アクティブアートコース(芸能技術) フィジカルコース ファッションビジネスコース スタンダードコース アンダンテコース 堺リベラル中学校(平成 21 年 4 月開設) サンシャインコース サンライズコース (2)当該学校・学科等の入学定員、学生数の状況 21 年度(募集年度)及び 22 年度(入学年度) <平成 22 年 5 月 1 日現在> 堺女子短期大学 入学 学 科 (募集) 定員 美容生活文化 学 科 150 志願者 合格者 入学者 入 定 収容 数 数 数 充足率 定員 130 130 121 0.81 310 1 現員 274 収 容 充足率 0.88 堺女子高等学校 入学 普 通 科 (募集) 定員 296 計 志願者 合格者 入学者 入 定 収容 数 数 数 充足率 定員 1,045 1,020 441 1.49 1,650 志願者 合格者 入学者 入 定 収容 数 数 数 充足率 定員 63 52 35 0.58 160 現員 1,019 収 容 充足率 0.62 堺リベラル中学校 入学 (募集) 定員 60 計 現員 75 収 容 充足率 0.47 (3)教職員の概要等 教職員(学長・校長を含む)(平成 22 年 5 月 1 日現在) 堺女子短期大学 学 科 教授 准教授 専任 専任 専任 兼任 4 3 10 35 美容生活文化 学 科 講 師 助 教 助手 計 専任 兼任 専任 専任 兼任 専任 3 0 0 17 35 11 堺女子高等学校(法人本部含む) 普 通 科 教諭 助教諭 講 師 助手 計 職員 専任 専任 兼任 専任 兼任 専任 40 5 32 45 32 18 計 堺リベラル中学校 教諭 計 助教諭 講 師 助手 計 職員 専任 専任 兼任 専任 兼任 専任 3 4 12 7 12 1 2 職員 2. 事業の概要 堺女子短期大学 Ⅰ.改組転換等について (1)改組転換 本学の美容生活文化学科は、頭髪を変化させ、装飾することで人間の美しさを表現する ことを学ぶ美容師養成教育分野(美容文化コース)、顔の形やその人の雰囲気・個性に合わ せて化粧をしたり、爪に着色をしたり、アートを描いたりして美しさを表現することを学 ぶメイクアップ教育分野(ビューティーメイクコース)、アパレルを中心として髪の形や化 粧方法、アクセサリーなどをトータルに捉えてその人の個性や美しさを表現することを学 ぶスタイリスト教育分野(スタイリングメイクコース)、医療、福祉に係る美容理論や技術 を学ぶ医療・福祉教育分野(メディカルケアコース)の 4 つの分野から成るが、その基盤 として生活文化関連の専門的な知識と教養を身につけた人材を育成することを特色として いる。 ただし、平成 16 年度に、併設校の堺女子高等学校にアクティブアート(芸能技術)コー スが設けられたのに伴い、高短一貫教育の視点からスタイリングメイクコースの教育内容 を見直し、平成 19 年度よりカリキュラムの一部を変更して舞台芸術コースに名称変更した。 また、メディカルケアコースの入学者数が伸び悩み状態にあることと、保育・福祉の分 野を充実させることについて協議し、平成 20 年度よりメディカルケアコースに替えて新た に保育士コースを設置することとした。これを受けて平成 19 年 9 月、厚生労働省に「指定 保育士養成施設の指定に関する申請書」を提出し、同 20 年 3 月 11 日付で指定を受け、平 成 20 年度より保育士コースを開設した。 近年の尐子化、長引く経済不況、女子の四年制大学志願者の増加等の影響により、入学 志願者の急減が予想されるため、定員不足が生じる前にこれを打開し、将来の短期大学経 営の健全化と安定化を図るため、平成 22 年度から美容生活文化学科の入学定員 160 名を 150 名に変更した。 (2)研究生制度 平成 17 年度に学生の要望に応えて研究生制度を設置した。これに基づき、21 年度は 4 名、平成 22 年度は 13 名、平成 23 年度は 7 名の研究生が入学した。 (3)女子教育の伝統の継承と発展への取り組み 本学は昭和 40 年に創設されて以来、女子短期大学として史学系と家政系の 2 学科で、こ れまで 7,935 名の卒業生を世に送り出してきた。しかし、近年における文化系志望者の減 尐等のため、平成 16 年度から地域文化学科の学生募集を停止し、平成 18 年度以降は美容 生活文化学科のみの一学科体制(地域文化学科は平成 18 年 4 月 1 日廃止)となって、今日 に至っている。 3 これまで本学は、 「愛と真実の教育・情操豊かな女子教育」という建学の精神と「教養豊 かな自立的人間の育成」という教育理念に基づき、若い女性にニーズの高い美容師・メイク アップアーチスト・ネイリスト・スタイリスト・医療管理秘書士・ホームヘルパー等を養成 し、日本だけでなく世界の美容・ファション・医療・福祉関連業界で活躍できる人材の育成 に努めてきた。のみならず、平成 19 年度からはスタイリングメイクコースを舞台芸術コース に名称変更し、舞台芸術の分野においても活躍できる人材の育成を始めた。さらに、平成 20 年度からは保育・福祉の分野において活躍できる人材を育成すべく、保育士コース(指定保 育士養成施設)を開設した。 Ⅱ.カリキュラム改革等について (1) カリキュラム改革 上記Ⅰ-(1)のような改組転換と平行して随時、大小の改革を実施してきた。 すなわち、1 学科 4 コース制の教育課程を編成し、特に技術の習得を目的とした実習や実 技関連の授業頄目の充実を図り、さらに社会や学生のニーズに合った資格取得を始め、各 種の検定試験と連動させた授業科目を設けるよう努力している。 さらにカリキュラム改革と並行して、卒業認定の在り方についても協議した。その結果、 平成 20 年度卒業生より、規定の 62 単位以上を修得した者には従来通り「卒業証明書・学位 記」を、また各コースのカリキュラムに従って規定の授業科目と単位を修得した者には「卒 業証明書・学位記」と各コースの「修了証」をそれぞれ授与することとした。 平成 23 年度から、主に次の 3 点のカリキュラム変更を行うこととした。①短期大学設置 基準第 35 条の 2 の平成 23 年 4 月 1 日からの施行にともない、学生の社会的及び職業的自 立を図るために必要な能力を培うため、既設授業科目「ライフデザイン演習」を学科共通 で 2 年間必修とし、さらに授業科目「就職対策講座」 (選択)を新設する。②指定保育士養 成施設の修業科目・授業形態・単位数並びに履修方法の改正(平成 22 年厚生労働省告示第 278 号)のため、保育士コースのカリキュラムを大幅に変更する。③美容師試験受験資格取 得を目指して社会人や本学卒業生等が学び直しのため社会人入学・再入学・転入学後、既 に履修した授業科目及び単位のみなし認定枠の拡充を図るため、美容文化コースのカリキ ュラムを変更する。 (2) 取得できる資格等とその支援 本学では、学生の学習目的を明確にすると共に、将来の就職のためのスキルアップを 目指し、さまざまな資格・検定試験等を導入している。平成 21 年度における資格・検定 試験等の結果、以下の表の通りである。なお、平成 21 年度から卒業式において、資格検 定試験成績優秀者を学長表彰(優秀賞)している。 美容師国家試験は、今年度の合格率が全国平均で 91.0%である中、本学は、93.3%で あった。実技試験においては、平成 19 年度・22 年度を除いてすべての年度で 100%の合 格率である。また平成 16 年度・17 年度においては、実技試験・筆記試験両方において、 4 全員合格した実績もある。毎年、全国平均より上であり、授業内容、補講等で確実に成 果が上がっているといえる。 平成 22 年度に実施した資格・検定試験の結果 区 分 名 取得者 (人) 称 美容師試験(国家試験) 資 格 42 保育士資格 6 社会福祉主事任用資格 文部科学省後援 22 社団法人全国服飾教育者連合会 色彩検定3級 IBF国際メイクアップアーティスト認定 73 JMA 日本メイクアップ技術検定2級 40 JMA 日本メイクアップ技術検定3級 21 JMA 日本メイクアップ技術検定4級 6 JMA メイクアップアドバイザー認証資格 2級 14 JMA メイクアップアドバイザー認証資格 3級 21 NPO法人 日本人材教育協会 メイクセラピー検定2級 19 NPO法人 日本人材教育協会 メイクセラピー検定3級 31 ケサランパサランメイクアップ初級者試験 13 NPO法人 日本ネイリスト協会 ネイリスト技能検定2級 7 NPO法人 日本ネイリスト協会 ネイリスト技能検定3級 73 カルジェル修了証 検 定 29 日本パーソナルカラリスト協会 パーソナルカラー検定 2級 16 日本パーソナルカラリスト協会 パーソナルカラー検定 3級 47 財団法人日本ブライダル事業振興協会 アシスタント・ブライダル・ コーディネーター検定 試 験 15 日本和装総合協会3級認定証 2 24 文部科学省後援 財団法人実務技能検定協会 サービス接遇検定2級 28 文部科学省後援 財団法人実務技能検定協会 サービス接遇検定3級 8 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 情報処理技能検定2級 7 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 情報処理技能検定3級 29 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 文書デザイン検定1級 7 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 文書デザイン検定2級 38 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 文書デザイン検定3級 27 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 パソコンスピード検定1級 2 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 パソコンスピード検定2級 7 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 パソコンスピード検定3級 20 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 パソコンスピード検定4級 4 5 検 文部科学省後援 日本情報処理検定協会 パソコンスピード検定5級 定 文部科学省・経済産業省認可 全日本マナー検定協会 マナー検定初級 2 試 文部科学省・経済産業省認可 全日本マナー検定協会 マナー検定中級 17 験 文部科学省後援 ビジネス実務マナー検定3級 1 39 (3) 現代的ニーズ教育 ①情報・メディア教育の推進 教室にインターネットを接続したコンピューター43 台を設置して、全学的に「情 報処理演習Ⅰ・Ⅱ」(各 1 単位・選択)を 1 年次科目として開設し、各種検定試験の 受験を支援している。 平成 21 年度は、情報処理技能検定試験・文書デザイン検定試験・パソコンスピー ド検定の 1 級~5 級等に、延べ 142 名が合格した。 また、図書館のメディアラウンジに 13 台、就職コーナーに 2 台のコンピュータ ーを設置し、いずれもインターネットに接続して、学生が自由に利用できる環境を 整えている。 ②国際理解教育の推進 一般教育科目として全学的に「世界の文化遺産」「英語」等を設置すると共に、グ アムへの修学旅行(2 年次生対象)や希望者によるハワイ研修旅行(全学年対象) 等を実施した。これらによって授業と体験の両面から国際理解を深められるよう 努力している。 ③単位互換制度 平成 13 年度に大阪私立短期大学協会の「大阪カレッジネットワーク」が設立さ れて以来、毎年参画し、年間 5~11 科目の授業を提供してきたが、平成 15 年度に 受け入れ 1 名、平成 17 年度と 22 年度に送り出し 1 名があったのみで、送り出し・ 受け入れともに低調である。これを活性化するためにはどのようにすればよいか、 今後の検討課題である。「大阪カレッジネットワーク」担当者会議においても対応 策について検討中である。 ④高大連携教育交流制度の開設 高等学校と本学双方の教育の活性化を図るために、平成 21 年度から高大連携教 育交流制度を設け、先ず併設校(堺女子高等学校)と交流協定を締結し、科目等 履修生として受け入れを開始した。今後、近隣の公立、私立高等学校へも拡大す る予定である。 ⑤科目等履修生・聴講生制度等の推進 一般社会人や他大学の学生に対する授業公開の一環として、科目等履修生・聴 講生制度を設けている。 平成 22 年度前期・後期には科目等履修生が 3 名在籍した。 6 平成 21 年度から、上記の高大連携教育交流協定締結高等学校在校生を科目等履 修生の対象に加えることとした。平成 22 年度は、 5 科目に 104 名が履修登録した。 ⑥インターンシップの推進 平成 13 年度以来、インターンシップを単位認定(選択・1 単位)して、これを推 進してきた。平成 22 年度卒業生は 12 名の学生が参加した。本学では主に南大阪 地域大学コンソーシアムの「インターンシップ・プログラム委員会」や「(社)大阪 府雇用開発協会」と連携して、学生に参加を呼びかけている。平成 18 年度より美 容文化コース(美容師養成施設)については、ほとんどの学生が美容所等の施設 に就職するため必修(1 単位)としてきたが、平成 20 年度入学生からは他のコース に合わせて選択科目とすることとした。 Ⅲ.入学試験及び広報活動 平成 22 年度に実施した平成 23 年度入学試験の結果は、志願者数 155 名(入学定員の 1.03 倍)、合格者数 155 名(競争率 1.00 倍)、入学者数 151 名(入学定員超過率 1.01 倍) であった。これらをコース別に示すと、以下の通りである。 コース名 志願者数 合格者数 入学者数 美容文化コース 57 57 56 ビューティーメイクコース 62 62 60 舞台芸術コース 18 18 18 保育士コース 18 18 17 155 155 151 計 本学では、多様な入学試験を実施している。その内、AO 入試(5 回)、指定校推薦入試(1 回)、一般推薦入試(3 回)、自己推薦入試(2 回)、社会人入試(3 回)、一般入試(2 回)、再入 学入試(2 回)にそれぞれ志願者があったが、帰国生徒入試、外国人留学生入試においては 志願者がなかった。 AO 入試は、平成 14 年度入学試験より導入してきた。その結果、勉学意欲に富む志願者が 多数集まり、本学の教育水準の向上に資するところ尐なくなかったので、引き続き実施し ている。 平成 23 年度入学試験に向けての広報活動としては、 『大学案内』をはじめとする印刷物等 の発行と配布、 『堺女子短期大学通信』の発行と配布、ホームページの開設、新聞広告、入 試説明会(本学会場)の開催、高校訪問、業者主催の説明会への参加、各高校における入試 ガイダンスへの参加、オープンキャンパスの開催(6 回)、学校入試相談会(2 回) 、資料請 求者への『大学案内』等の送付などを、学園企画広報室を中心に全教職員が協力して行っ た。 その結果は、上述した通りである。尐子化と女子の四年制大学志向の影響を受けながらも、 7 本学の平成 23 年度学生募集は健闘した。 Ⅳ.導入教育と学生生活 (1)新入生に対するオリエンテーション 入学式当日の学長及び学園長による式辞・祝辞における本学の建学の精神・教育理念・ 教育目的・教育目標等の話を受けて、入学式の翌週から 2 日間にわたり、新入生オリエ ンテーションを実施した。 オリエンテーションは、学生を各コースに分け、 『学生生活の手びき』(学生便覧)、 『授 業計画(シラバス)』 、時間割等のプリントを配布して、各コースの担当教員がコースの教 育目標、カリキュラム、授業内容、履修計画の立て方等を説明し、短大生活 2 年間にお ける学習目標(資格の取得や検定試験の受験目標等を含む)を具体化できるよう努めてい る。 なお、各自の履修計画の作成に当たって、オリエンテーション後 1 週間にわたり、ク ラス担任が学生の個別相談に当たっている。また、コースごとのオリエンテーションに おいて、教務課、学生課、事務センター、健康相談室及び図書館の職員が学生生活にお ける個別説明をそれぞれ行っている。 (2) 新入生宿泊セミナー 本学では、毎年 4 月(授業開始約 2 週間後)に新入学生を対象として、教職員と学生及 び学生相互の理解と親睦を深め、大学生活 2 ヵ年の意義や在り方を考えると共に、大学 生としての資質を高める目的で、学外宿泊セミナーを 1 泊 2 日で実施している。これに より、入学当初に実施するオリエンテーションの内容をさらに深化させると同時に、学 問に対する取り組み方や大学生としての自覚・自立などの姿勢を育む機会としている。 今年度は 4 月 15 日と 16 日に実施した。学内での学長講和等終了後、ホテルハイアッ ト・リージェンシー・オオサカに宿泊し、翌日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに 行った。終了後の学生アンケート結果によると、 「親睦が深まった」「友達が増えた」「楽 しかった」等の回答が多く、一応、所期の目的は達成しているものと考えている。 (3) 2 年次生ガイダンス ガイダンス(オリエンテーション)は、教育指導及び学習支援という観点から毎年、前・ 後期の初めに 1・2 年次生を対象として組織的に行っている。コース単位で、学年暦の理 解から科目の履修方法、卒業要件単位の計算、資格取得のシステムや方法、各種の手続 きから図書館の利用法に至るまで、大学生としての基本的ルールを学生に把握させる方 法を採っている。 (4) オフィスアワー 本学では、クラス担任制とは別に、毎週専任教員が時間を決めて、希望する学生を対 象に学習の方法から学生生活における悩みに至るまで、さまざまな相談に応じる「オフ 8 ィスアワー」を開設し、学習支援の効果を高めている。 (5) スポーツフェスティバル 今年度も 7 月 6 日にレクレーションと学生相互及び学生と教職員のコミュ二ケーショ ンの深まりを期待して、全学生・全教職員参加のもとに、学友会主催のスポーツフェス ティバルを大阪府立体育会館において実施した。障害物競争、二人三脚やリレー等の各 種競技で 1、2 年次生各クラスの対抗戦が行われ、大いに盛り上がりを見せた。 (6) 納涼祭 「前期授業をよく頑張った」という学生に対する慰労の意味を込めて、学生課を中心 に全教職員参加のもと、「納涼祭」を前期授業の最終日(7 月 22 日)の授業終了後に実施 した。教職員による模擬店(すべて無料)やジャンケン大会等で日没近くまで大いに盛 り上がった。 (7) 大学祭(かおり祭) 学友会主催の「第 44 回かおり祭」を 11 月 5 日(土)に実施した。入学以来 1 年半に及 ぶ日常の講義や実習の成果を生かした 2 年次生によるヘアーショウ(美容文化コース)・ メイクファッションショー(ビューティーメイクコース)・ファッションショーとダン スショー(舞台芸術コース) ・展示(保育士コース)を初め、1 年次生による各種模擬店、 同窓会コーナー等が催され、本学の学生・教職員はもとより、学生の友人や保護者、高 校生、近隣の人々で大いに賑わった。学生と学外の人々との交流や大学の開放という意 味においても有意義な一日であった。 (8) ライフデザインセミナー ライフデザインセミナーの一環として、平成 21 年 12 月 22 日、第一部生活マナー指 導、第二部はリーガロイヤルホテル堺において、コース料理のマナーを学んだ後、クリ スマスパーティーを実施した。「学生の慰労」と「学生相互及び学生と教職員の交流」も兼 ねていたので、講座終了後、リレーゲーム・ビンゴゲーム等を行い、一同大いに盛り上 がった。 (9) 多様な学生への対応 成績不良者に対して、教科担当教員が補習やレポート作成による学習等の特別指導を 行っている。また、欠席回数の多い学生に対しては、担任が直接話し合うことによって その実態を把握すると共に、学習意欲を維持・回復させる努力をしている。さらに必要 に応じて、保護者を交えて話し合いをするなど、きめ細かな指導を行っている。 9 Ⅴ. 福利・厚生 (1)学生の健康管理への支援 学生の運動習慣と食習慣に関する自覚を促すため、平成 11 年度よりフィットネスクラ ブと提携、平成 13 年度からは栄養バランスのとれた昼食がとれるよう学生食堂のあり方 を見直し、経営努力・教育後援会の援助等により、ともに料金支払い不要のフリーパス 制を実施している。また、平成 16 年度よりトレーニングマシーン、シャワー、サウナ等 を完備したフィットネスルームを開設している。さらに休息空間として、学舎内に学生 ホール、戸外にはテラスを設けている。なお、本学では、毎年 4 月のはじめに健康診断 を実施すると共に、健康相談室を設置し、学生の健康管理に配慮している。学内に心理 カウンセラーも常駐し、学生生活を支援している。 (2)学生寮の新設 本学は、短期大学としては全国でも数尐ない美容師試験(国家試験)受験資格の取得で きる美容文化コースや美を追求するビューティーメイクコース等を開設している。その 関係で、遠方からの志願者が多く、入学後、一人暮らしをする学生が尐なくない。そこ で、平成 19 年 3 月、学生寮(なでしこ寮)を新設した。この寮は鉄筋コンクリート 5 階 建てのワンルームマンションで、本学より徒歩 2 分という絶好のロケーションにある。 27 室ある学生用の各部屋には、セパレートタイプのトイレ・バス、ミニキッチン、エア コン、冷蔵庫、電子レンジ、照明器具、ベッド、カーテン等を設置している。また 1 階 には、寮監を配備し、セキュリティーにも万全を期している。本年度新入生 11 名が入寮 し、新生活を始めている。 なお、一般の宿舎を希望する学生に対しては、従来通り、信頼のおける業者に依頼し て、セキュリティーに充分配慮した宿舎の斡旋を行っている。また、常時、個別相談も 受けられるよう配慮している。 (3)奨学金制度の充実 これまで、日本学生支援機構(旧・日本育英会)による奨学金制度の補完を目的に、経 済的理由によって修学困難となった在学生に対して奨学金を貸与する本学独自の「奨学 金貸与制度」や「私費外国人留学生授業料減免制度」を設けてきた。しかし、近年、経済不 況によって奨学金制度の利用を希望する学生が増加してきたため、平成 17 年度より、み ずほ銀行と提携して「なでしこ奨学金」(教育ローン)制度を新たに開設した。この制度 は、在学期間中の利息分を奨学金として本学が負担するものである。 平成 21 年度における奨学金制度の利用者は、「日本学生支援機構奨学金」が 76 名(第 1 種 5 名、第 2 種 71 名) 、 「なでしこ奨学金」は 0 名であった。 10 (4)キャンパスの拡充・整備 平成 20 年度末に香泉館に隣接する土地約 551 ㎡を法人が購入し、芝生を敷き詰め、 ザ・ガーデンと名づけ、学生の癒し空間として活用している。 Ⅵ.学生の人権・安全への対応 (1)セクシャル・ハラスメント 平成 13 年度より、セクシャル・ハラスメント対策について全学的に取り組んでいる。 、 人権・同和委員会が中心となり、平成 13 年度に「セクシャル・ハラスメントの防止に 関する規則」を制定し、これに基づいて学生用の「セクシャル・ハラスメント相談の手 引き」、教職員用の「セクシャル・ハラスメント防止ガイドライン」を作成・配布した。 また、平成 13 年 12 月には、「キャンパス・セクシャル・ハラスメント」というテーマ で教職員対象の人権問題学習会(講師 島尾恵理 弁護士)を開催した。以後、毎年継 続的にセクシャル・ハラスメント対策を実施してきている。平成 22 年度も学生に対し て「セクシャル・ハラスメント相談の手引き」をクラス担任を通じて配布・説明し、 注意を呼びかけた。また、教職員対象に「アカデミック・ハラスメント」に関する研 修会を開催した。このような取り組みにより、幸い本学では問題は生じていない。 (2)セキュリティーシステム 学外者の侵入によって、本学の学生・教職員が危害や盗難等の犯罪に遭遇すること を防止するために、平成 17 年度から校門に警備室を設置すると共に、校舎を出入りす る際には原則セキュリティーカードを使用しなければならないようにした。また、従 来から学生用個人ロッカーについては、学生個人に鍵を所有させてロッカーの自己管 理に務めさせているが、本年度もその周知徹底を図っている。 (3)個人情報保護対策 従来から、学生・教職員の個人情報の管理については十分注意を払ってきたが、平 成 17 年 4 月 1 日の個人情報保護法の施行に伴い、それを徹底化させることとした。ま ず法人主導のもとに、平成 16 年度に事務ならびに教員組織における個人情報の管理状 態の実態調査を実施、次いで外部講師(NTT マーケティング関西より 2 名)を招いて、 この法律に関する研修会を平成 17 年 3 月 1 日と 5 月 20 日に開催し、法律に関する理 解を深めると共に、個人情報保護に関するマニュアルの作成にも着手した。また、平 成 17 年度以降入学予定学生とその保護者に対して文書(「堺女子短期大学における個 人情報の取り扱いについて」)を送付し、入学手続書類に記載されている個人情報の利 用目的を明示して、これに対する入学予定学生とその保護者の連名で同意(「個人情報 保護法に関する同意書」)を求めている。平成 21 年度より「堺女子短期大学個人情報 保護規程」を定めた。今後も個人情報の適正な管理と保護を行うために万全を期す所 11 存である。 Ⅶ.卒業式 (1)卒業証書・学位記授与式 平成 23 年 3 月 19 日、リーガロイヤルホテル(大阪)において、第 45 回卒業証書・ 学位記授与式を挙行した。卒業生は、美容生活文化学科 129 名(美容師養成施設すなわ ち美容文化コース 45 名及び、指定保育士養成施設すなわち保育士コース 6 名を含む) であった。 (2)卒業記念パーティー 卒業証書・学位記授与式終了後、同ホテルで学友会主催の卒業記念パーティーが開 催された。厳粛であった卒業証書・学位記授与式とは様子が一転し、短大生活の思い 出と社会に旅立つ期待とを胸に、華やかで明るい催しとなった。 Ⅷ.卒業後の進路 (1)進路支援 本学では、これまで免許・資格や技能検定に係る科目の開設、インターンシップ の推進などによって、就職のためのスキルアップを図ってきた。また、四年制大学 への 3 年次編入希望者に対しては、小論文対策講座を開催してきた。さらに、平成 18 年度入学生からは、正課科目として新設した「ライフデザイン演習」や「インタ ーンシップ」を通じて、学生自身の進路選択の模索を支援することとした。1 年次生 対象に後期春休みに就職対策講座を実施した。23 年度入学生から選択科目(集中、1 単位)として開設することとした。 また、学生の要望に応え、平成 10 年度以降、就職活動にも自由に利用できるよう インターネット接続のパソコンの増設に努めてきた。現在、図書館のメディアラウ ンジに 13 台及び就職コーナーに 2 台を設置している。 進路の相談及び指導担当部署は学務部、教務課が進学関係と就職関係全般を担当 している。教務課においては、コース別の就職個人面談、履歴書の書き方・面接セ ミナー、SPI 対策試験、就職模擬試験、各種業界別就職ガイダンス、求人開拓、求 人票の公示などを通じて具体的な支援を行ってきた。 12 (2)進路の結果 平成 22 年度卒業生の就職・進学別の希望者数及び決定者数の状況は、表の通りであ る。主な就職先は、サービス職 56.6%、販売職 30.1%、事務職 6.0%であった。 美容生活文化学科 卒 業 者 数 129 就職希望者数 108 進学希望者数 14 就 職 者 数 83 進 学 者 数 13 (四年制大学) 1 (専門学校等) 12 不明・無業者数 26 Ⅸ.教育改善と研究 (1) 教育改善への取り組み ① 教育協議会・教育研究会の開催 本学では、毎年数回、専任教員と兼任教員とが集まり、教育指導や学習支援、学生生 活支援等に関する実態や問題点、課題、改善策等について協議する機会を設けている。 専任教員と兼任教員の全員を対象とする会合を「教育協議会」と称し、専任教員と学内の 兼任教員を対象とするそれを「教育研究会」と称している。 平成 22 年度は、4 月 9 日にリーガロイヤルホテル堺において、教育協議会を開催した。 テーマは「大学の概要説明」と「教育指導の在り方について」であった。教育研究会は教 授会終了後に行い、FD 活動や学生指導の問題点について話し合った。 ② 学生による授業評価アンケートの実施 授業に対する学生の満足度を計り、以後の授業の改善に役立てるため、専任教員の担 当授業科目を対象に、学生による授業評価のアンケート調査を平成 16 年度から毎年前 期末に実施している。平成 22 年度は、FD 推進委員が中心となって 7 月に実施した。 ③FD 活動の取り組み 平成 20 年度に設立された「近畿地区 FD 連絡協議会」への入会が 6 月 13 日に開催さ れた幹事会で承認された。学内においては「FD 推進委員会」が設立された。今後、本 委員会は、 「近畿地区 FD 連絡協議会」と連携を図りながら、より一層 FD 活動を充実さ せる予定である。平成 22 年度は、上記②の通り、学生による授業評価アンケートに取り 組んだ。 13 (2) 教員の研究活動 ① 研究費等の支給 a. 個人研究費及び個人研修旅費 専任教員に対し、年額で個人研究費 10 万円、 個人研修旅費 5 万円が用意されている。これらの執行については「個人研究費に 関する内規」によっている。 b. 研究費補助 a の個人研究費・個人研修旅費とは別に、大学から特別の研究費 補助が用意されている。今年度は諸般の事情により研究費補助なしとなった。 ② 研究業績等 平成 22 年度は第三者評価対応の関係や、学生指導に多忙を極め、研究活動は必ず しも十分とはいえなかった。 ③ 教員の研究結果を発表する機会の確保 本学では毎年、愛泉学会によって『堺女子短期大学紀要』が刊行されている。平成 22 年度は刊行を中止し、平成 23 年度に第 45 号・第 46 号合併号を刊行することと した。 Ⅹ.地域社会との交流 本学はこれまで、卒業生や地域社会人の要望に応え、科目等履修生制度や聴講生制 度の整備、社会人入学試験の実施、公開講座・公開授業等の実施、地域自治体と近畿 の大学・短期大学との共催による市民大学(堺・泉北市民大学)や大阪ふみんネット への参画等を果たしてきた。しかし、平成 17 年 4 月に地域文化学科の学生募集を停止 したため、同学科の 1 年次に開設していた「地域文化臨地研究」と「地域文化論」が 不開講となり、それまで実施してきた公開授業も中止せざるを得なくなった。好評を 博してきただけに、残念である。平成 22 年度の主な取り組みを列拳すると、以下の通 りである。 ① 大学祭(かおり祭)の活用 例年、大学祭に際して地域住民の入場を認めている が、本年度も当日は大学を公開して、住民と学生との交流を図った。また大学祭の 紹介を兼ねて周辺の商店等へ学生を派遣し、住民との触れ合い強化に努めた。 ② 晶子の詩碑の公開 本学玄関前に設置されている与謝野晶子碑には、表に「山の 動く日」の詩とそのノルウェー語訳が、裏にノルウェー王国女性閣僚 8 名(1986年) と詩碑建立のいきさつが、それぞれ刻まれている。この碑が本学に建立されること になったのは、本学園が晶子ゆかりの堺の地にあり、かつ晶子が通った堺高等女学 校(現・府立泉陽高校)の同窓会「愛泉会」によって設立されたからである。その 14 ため本学では昭和 62 年 4 月 7 日の除幕式以後、晶子をテーマとした授業や公開講 座を開講すると共に、地域の一般社会人にこの詩碑を公開してきた。(社)堺観光 コンベンション協会発行のパンフレット「与謝野晶子文学碑めぐり」等をもとに訪 れる人達には、この詩碑建立の由来や解説を記した本学発行の『晶子碑案内-「山 の動く日」-』を配布し、好評を戴いている。なお、平成 21 年度秋に堺市で開催 された「日本女性会議 2009 さかい」のメインテーマが「山の動く日きたる」であ った。当日参加者による晶子歌碑めぐりツアーの一行が本学の詩碑見学に訪れた。 ⅩⅠ.自己点検・評価と情報公開 (1) 『自己点検・評価報告書』の刊行 自己点検・評価については、平成14年度に自己点検・自己評価委員会(平成 18 年度から自己 点検・評価委員会に名称を変更)を設置し、この委員会を中心に『自己点検・評価報告書』を作 成してきた。この報告書は平成 14 年度以降、大学の改組・転換等で多忙を極めた平成 10 年度か ら同 13 年度を除き、毎年発行している。 本学では、第三者評価(認証評価)制度の実施に伴い、短期大学基準協会(認証評価機関)が 作成した「自己点検・評価報告書作成マニュアル」に準拠した報告書を作成することにしている。 この方針のもとに『平成 20 年度自己点検・評価報告書』を平成 21 年 6 月 30 日に刊行し、理事会・ 評議員会や教職員に配布すると共に、文部科学省、厚生労働省、短期大学基準協会、日本私立短 期大学協会をはじめとする関係諸機関や短大・大学等へ送付した。 なお、相互評価については、四條畷学園短期大学との間で平成 12 年 2 月から平成 15 年 3 月に かけて実施し、その結果を平成 16 年 3 月に『堺女子短期大学・四條畷学園短期大学相互評価報告 書』として刊行したが、その後は実施していない。今後については、現在、検討中である。 (2)平成 22 年度第三者評価(認証評価)の結果 本学は、短期大学基準協会(認証評価機関)による第三者評価(認証評価)を平成 22 年度に受 けた。すなわち、平成 22 年 10 月 13 日~10 月 15 日に評価員 4 名の訪問調査が実施された。そ の結果「堺女子短期大学は、本協会が定める短期大学評価基準を満たしていることから、平成 23 年 3 月 24 日付で適格と認める」という通知を受けた。 (3) 『堺女子短期大学通信』第 22 号の発行 従来、毎年 2 回発行してきた『堺女子短期大学通信』は、諸般の事情によって平成 16 年度から 年 1 回の発行となった。平成 22 年度のそれは 6 月 17 日付で発行し、理事会・評議員会、本学及 び併設の堺女子高等学校の教職員や本学の学生とその保護者へ配布すると共に、文部科学省、短 期大学基準協会、日本私立短期大学協会、短期大学・大学・堺市等へ送付した。さらに、学生募 集活動におけるオープンキャンパスや入試説明会、地域の生涯学習事業に関する催し物等におい ても配布した。なお、この通信の内容は,本学の教育目標、学科・コースの近況報告、人事関係、 諸行事、同窓会便り、教員の研究業績等の紹介、入学試験やオープンキャンパスの案内等であっ 15 た。 (4)ホームページの開設 平成 23 年度生の募集と本学の情報公開の手段として、大学案内や入学試験実施要頄等の記事を ホームページ(http://www.sakaijoshi.ac.jp/)において公開した。さらに、短期大学公表情報コー ナーを開設し、教育研究上の基礎的な情報、修学上の情報等及び財務情報を公開した。 16 堺女子高等学校 【1】 新カリキュラム(新教育課程)のスタートと特色ある教育システム作り (1) インターナショナルコース ① SELHi教育とイギリス語学研修の経験から英語に興味を持つ生徒が増えて、関係の大 学へ進学する生徒が多くなった。 (2) メイクアートコース ① 実習の授業でメイクの基礎を学んだ。また、夏季休暇中を利用して、ホームヘルパー2 級の資格取得をめざした。 ② 学園祭では、1,2年生はメイクに関する展示に取り組み、3年生は美容進学コースと コラボでヘア-メイクショーの舞台発表を行った。 (3) 美容進学コース ① 実習を通して美容の基礎を学習した。 ② 学園祭では1,2年生は美容に関する展示に取り組み、3年生はメイクアートコースと コラボでヘア-メイクショーの舞台発表を行った。 (4) アクティブアートコース ① 「ボーカル」 「楽器演奏」 「音楽理論」 「ソルフェージュ」などの音楽の基礎から応用まで を学習した。 ② 「演技」 「ダンス」 「舞台制作技術」などの芸能技術の基礎から応用までを学習した。 ③ 作詞家もず唱平先生を特別講師として招き、作詞法の授業を受講した。今年度は声優の 大山のぶ代先生の特別授業を実施できなかった。 ④ 3年生は 3 年間の集大成として、2学期にミュージカル、3学期に卒業制作ライブを実 施した。 ⑤ 1,2年生は学園祭で日頃の学習成果を舞台で発表した。 (5) フィジカルコース ① 1年次の夏休み中に「集中講座」を実施し、スキューバダイビングのライセンス(PA DI) 取得した。2年生は修学旅行先であるハワイにてダイビング実習を行った。 (6) ファッションビジネスコース ① 「カラーコーディネイト」「ファッションコーディネイト」「ネイル」「造形」「メイク」 「ショップコーディネイト」「マーケティング」などの授業を職業指導として取り入れ、 生徒の自己表現能力を引き出し、ファッションに関する基礎を学んだ。 ② 色彩能力検定3級、ネイリスト技能検定3級の資格取得を目指し、対策授業を実施した。 ③ 校内店舗(ショップI、000<アイセン>)で販売実習を実施した。 ④ 学園祭では3年生がファッションショーの舞台発表を行った。 17 (7) スタンダードコース ① 2年生の総合学習で生徒の興味に基づいた2つ(パティシエ、アロマセラピー)の講座 を用意し、全員が1年間に2つの講座を受講した。 ② 3年生の選択授業では進路にあわせたクラス編成を実施した。 (8) 保育進学コース ① 保育士としての必要な「ピアノ演奏」や「身体表現」、さらに「朗読」の授業を1年生よ り導入し基礎を学ばせた。また「キッズイングリッシュ」の授業では幼児への英語指導方 法を学んだ。 ② 近くの保育園と提携し、保育実習を実施した。 【2】 教育内容充実のための教育計画の推進 (1) 進路選択のための対策 ① 2、3年生に就職、進学のための特別講座を実施した。 ② 2年生は1月、3年生は6月に進路ガイダンスを実施した。大学、短期大学、専門学校 の入試担当者が参加した。 ③ 2年生は1月、3年生は4月に保護者対象の進路説明会を実施した。 ④ 1,2年生は2,3学期に、3年生は1学期に生徒対象の進路説明会を実施した。 (2) 美容進学、メイクアート、アクティブアート、フィジカル、ファッションビジネス各コ ースは定期的にプロジェクト会議を開催し、授業研究に取り組んだ。 (3) 学園祭では美容進学コースとメイクアートコースの生徒が「ヘアーメイクショー」の舞 台発表に取り組んだ。 (4) アクティブアートコースでは作詞家もず唱平先生の特別授業を実施し、選ばれた作品に 曲をつけてボーカルと楽器演奏で学園祭の舞台で発表した。今年度は大山のぶ代先生の 声優特別授業は実施できなかった。 (5) フィジカルコースではスキューバダイビングのライセンスを取得した。 (6) メイクアートコースでは「ホームヘルパー2級」 「色彩検定2級3級」をめざした。 (7) ファッションビジネスコースでは3年生ではじめての自作のファッションショーに挑 んだ。 (8) スタンダードコースでは生徒の興味関心に基づいた総合学習、進路に基づいた選択授業 を実施した。 (10)保育進学コースでは保育士資格をとるための基礎的な学力、実技力を身につけるため の授業を実施した。保育園での実習を実施した結果、生徒たちの保育に対する意識が 高まった。 【3】 生徒指導の充実強化 (1) 登下校時、生徒指導担当教員が服装や頭髪の指導を実施した。効果は出ている。 (2) 生徒集会を定期的に開き、生活面や風紀に関して注意を促した。 (3) 全教員による校内巡回によって、問題行動を未然に防ぐ効果が出た。 (4) 月2回程度教員でグループを組み、教室の美化、清掃の指導にあたり、生徒の美化意識 を高めることができた。 18 (5) 生徒会の生徒及び教員が毎朝校門であいさつ運動続けることによって、効果が出てきて いる。 (6) 運動クラブの生徒たちが週 1 回放課後、周辺地域の清掃活動を実施。地域住民から感謝 の言葉を頂いている。 【4】授業改善充実のための授業評価とその公開 (1) 各教科は教科会議を定期的に開催し、シラバスの作成と授業の創意工夫を進めることが できた。 (2) 各教科で年 1 回授業を公開し、講評会を実施した。これを機会に授業研究を進めること ができた。 (3) 美容進学、メイクアートコースの実習授業で、複数教員を担当させることによって、教 育効果を高めることができた。 【5】入学生徒数の安定的な確保 (1)大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県の中学校429校を数回にわたって訪問し、学校案 内と募集要頄等を配布することができた。 (2)9月に中学校教員、塾関係者対象の学校説明会を実施し、本校の特色を広めることがで きた。また、8月から12月の休日に中学生、保護者対象の学校説明会、授業体験、個 別進学相談会を7回実施し、延べ人数で中学生1063名、保護者336名の参加を得 ることができた。 (3)結果的に募集定員を越える入学生徒を確保できた。 【6】国際理解教育の推進 (1) 2年生は修学旅行で、12月にハワイへ行き、現地でコース別体験学習を実施した。異 文化を学ぶなど、生徒たちは貴重な経験をすることができた。 (2) 本年度は海外への長期留学をする生徒はなかった。 (3) 海外からの留学生の受け入れは短期、長期ともになかった。 19 堺リベラル中学校 平成21年4月開校。堺リベラル中学校は本学園の建学の精神である「愛と真実の教育」「情 操豊かな女子教育」を基本に、「明朗な女性の育成」・「知性豊かな女性の育成」・「実行力の ある女性の育成」という3つの教育方針のもと「基本的な生活習慣の確立」・「自己表現能力の 向上」・「将来に向けての基礎学力の養成」を目指し、知育・徳育・体育のバランスのとれた教 育を行います。たとえば英語教育では、1年生より発音記号を用いての発音指導やネイティブの 講師による英会話を取り入れ、グローバルな感性を養います。また、選択教科等のダンス・楽器 演奏・演技実習では自分の気持ちを表現させ、自己表現能力を高めさせます。多感で急成長を遂 げていく中学生の個々の才能を引き出し、夢を育ませます。本中学校は生徒一人ひとりの個性を 伸ばし、未来への可能性を広げる中学校としてその役割を担っていきます。 1.設置コース サンシャインコース 併設校 堺女子高等学校への内部進学を希望するコース ダンスレッスン・楽器演奏・演技実習などの自己表現能力を伸ばすコース サンライズコース 国公立高等学校・私立高等学校の受験を目指すコース (ダンスレッスン・楽器演奏・演技実習の授業も年間2単位程度あります。) 2.授業時数表 必 修 教 科 の 時 数 区 分 国語 社会 数学 理科 音楽 美術 保体 第1学年 140 105 140 105 70 70 105 70 175 第2学年 140 105 140 140 35 35 105 70 210 第3学年 140 140 140 140 35 35 105 35 210 道徳の 特別活動の 選択教科の授業 技術・家庭 外国語 総合的な 総授業 授業時数 授業時数 時数 学習の時間 時数 第1学年 35 35 140 70 1260 第2学年 35 35 140 70 1260 第3学年 35 35 140 70 1260 3.教育事業(教育充実のための取り組み) ①生徒の実態に応じた授業方法 ア.授業工夫と改善。 イ.学習意欲の喚起を促した。 ウ.シラバスによる教科・科目の指導目標の達成を目指した。 20 ②教員の資質向上を図り、教師としての教育力・指導力の向上 ア.教育力アップのため教員研修・公開授業を実施。 イ.互いの授業を見学し、評価する取り組みを制度化して実施。 ウ.授業力向上のツールの研究・開発・実施。 4.生徒支援事業 ①生徒・保護者からの信頼感を得る ア.登下校時を中心に大きな声で声がけを行い、生徒を温かく見守った。 イ.生徒は言うまでもなく保護者一人ひとりを大切に考える姿勢をもった。 ウ.子ども安全連絡網による学校連絡を徹底した。 エ.授業参観・個人懇談を年3回実施。 ②学力の定着 ア.学習能力の高い生徒にも遅進者にも満足のいくきめ細やかな授業を目指した。 イ.考査後補習・習熟度別授業・夏期・冬期・春期講習を実施。 ウ.学力補充・居残り再テストの徹底実施。 ③進路指導体制の強化 ア.進路希望に応じた適切な指導を目指した。 イ.外部模試に対する対策(五ツ木テスト対策として寺子屋などの講座を実施) ④個人カルテの作成 ア.生徒の個性・適性・学力の把握に努めた。 イ.個別指導の重要性が感じられた。 5.英語教育の充実 ①特色ある英語教育 ア.発音記号に基づく指導を実施。 イ.辞書引きの徹底指導した。 ウ.英語カルテの作成と活用を目指した。 ②外国人講師による英会話授業の充実 ア.常勤講師による日常的に会話指導を実施。 イ.他教科とのコラボレーションを行った。 6.道徳教育・マナー教育の充実 ①礼儀の意義を理解し、時と場に応じた適切な言動をとる。 ア.挨拶・立ち振る舞いの指導・マナー講習の実施。 イ.給食時における箸等の正しい持ち方を徹底した。 ②人権・福祉・ボランティアの推進 ア.人権新聞の定期的な発行を目指した。 イ.仲間づくりをテーマに自分の周囲にいる人びとのことを思いやる気持ちを養うこと を指導した。 ウ.「自分と他人」の違いを通して、それぞれが持つ「権利」や「個性」を尊重するこ の大切さを学ばせた。 21 と エ.エコキャップの推進活動をした。(ペットボトルのキャップを回収してワクチンに える活動を推進する) 7.主な学校行事 4月 春の校外学年行事 神戸市立フルーツフラワーパークにてバターづくりと バーベキュー・散策 6月 水泳実習 新金岡シティー内コナミスポーツクラブを使用 7月 臨海学校 白浜にて水泳実習と飯ごう炊さんを実施 9月 スポーツフェスティバル 第一体育館で実施 10月 校外学年行事 堺市内の散策・博物館・自転車館・はもの館など 芸術鑑賞会 梅田・劇団「四季」によるウィキッドを鑑賞 11月 文化発表会 学園・成麗館にてダンス・合唱・英語スキットを発表 プログラム ①オープニング 軽音楽部 ②クラス合唱 ③英語好きットの会 ESS部 ④ダンス・バトン部・新体操部 ⑤クラス発表 ⑥クロージング 学年合唱 8.生徒募集対策の強化 ①広報活動(堺リベラル中学校のイメージを構築する) ア.ホームページの充実をはかるなど情報提供を行った。 イ.塾やダンス教室などの関連教室を訪問し、知名度アップをはかるることを目指した。 ②教職員の入試対策への取り組みに対して意識改革を行う ア.プレテストの作成および採点・添削を実施。 イ.体験授業の取り組みを行った。 ③入試説明会・オープンキャンパス ア.塾長対象入試説明会 116塾 148名参加 イ.オープンキャンパス 7/12・8/22・9/27・10/25・11/15 11/28・ 12/12・12/20 計8回実施 9.組織・運営体制の活性化 ①学年・分掌・教科間の連携 主任を中心に学年・教科間の垣根を超えて全員で指導にあたることを目指した。 ②安全で安心な教育環境の整備 項次、整備を続けている。 22 か 財務の概要 1.帰属収入・消費支出 平成22年度帰属収入は1,513,248千円で前年度比99,592千円の増加となった。その要因を 科目別に見ると、学生生徒納付金・補助金・その他(主に退職金財団交付金)の合計金額 は1,489,911千円で前年度比108,251千円の増加となった。手数料・寄付金・資産運用収入 は23,337千円で前年度比8,659千円の減尐であった。 平成22年度消費支出は、1,497,005千円で前年度比53,757千円の増加となった。その要因 を科目別に見ると、人件費については給料の削減額が27,253千円であったが、退職金支出 と退職給与引当金繰入額が81,213千円になったため前年度比53,960千円の増加になった。 教育研究費・管理経費・その他支出は、484,509千円で、前年度比553千円の減尐であった。 その結果、帰属収支差額は16,243千円のプラスとなった。 2.平成22年度計算書類 収支計算書、財産目録、貸借対照表、監査報告書、事業報告書は別に示しています。 23 収入の部 (単位 千円) 20 年度 21 年度 22 年度 学生生徒納付金 887,536 874,666 903,909 補助金 455,358 477,251 518,298 手数料 22,118 21,872 21,434 寄付金 7,370 9,929 1,900 47 195 3 52,538 29,743 67,704 1,424,967 1,413,656 1,513,248 資産運用収入 その他収入 合計 支出の部 (単位 千円) 20 年度 21 年度 22 年度 1,145,926 958,186 1,012,496 教育研究費 288,945 288,411 317,387 管理経費 206,134 188,302 157,471 15,987 8,349 9,651 1,656,992 1,443,248 1,497,005 人件費 その他支出 合計 24