...

2009/11/18 1 膝痛と腰痛の予防

by user

on
Category: Documents
17

views

Report

Comments

Transcript

2009/11/18 1 膝痛と腰痛の予防
2009/11/18
膝痛と腰痛の予防
東前橋整形外科
院長
釜谷邦夫
日本体育協会公認スポーツドクター
日本整形外科学会認定医
理学療法士 音部繁治
平成21年11月13日
於・長野原町
膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅰ) スポーツ傷害の理解
Ⅱ) 膝関節と腰椎の構造
Ⅲ) 膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅳ) 膝痛と腰痛の予防
1) スポーツコンディショニング
(成長期のスポーツ障害の予防)
2) 最近のスポーツ傷害予防の取り組み
Ⅴ) 傷害予防のリハビリテーション
Ⅰ) スポーツ傷害の理解
スポーツ障害(広義)
障害(狭義)
慢性的に積み重なる小さな外力によって
積
引き起こされる身体の損傷
傷害・外傷
主に一回の大きな外力によって引き起こされる
身体の損傷
1
2009/11/18
代表的な スポーツ傷害(外傷)
肩鎖関節脱臼
鎖骨骨折
肩関節脱臼
代表的な 成長期のスポーツ障害
脳震盪
脳挫傷
急性硬膜下血腫
頚椎・頚髄損傷
脊椎・脊髄損傷
肋骨骨折
腰椎分離症
腰椎椎間板 ル ア
腰椎椎間板ヘルニア
肩の投球障害
膝内障
半月板損傷
前十字靭帯損傷
膝内側々副靭帯損傷
肘関節脱臼骨折
オスグッド病
膝蓋靭帯炎
腓腹筋々肉損傷
アキレス腱断裂
足関節捻挫
足関節脱臼骨折
野球肘
シンスプリント
脛骨疲労骨折
前腕骨折
橈骨末端骨折
突き指・指骨々折
踵骨々端症
扁平足障害
疼痛性外脛骨
よ く 行 わ れ て い る スポーツ 種 目
子供が参加しているスポーツ
小学生のスポーツ活動に関する調査
(文部省)スポーツドクターに対するアンケートより(平成8年)
30
全体
25
男子
20
女子
15
10
5
陸上
ソフトボー ル
剣道
バレーボー ル
ミ ニバスケ ット
サ ッカー
水泳
野球
0
Osgood病
足関節捻挫
腰痛症
手指捻挫・骨折
野球肘
踵骨々端症
膝内障
扁平足障害
134人
103
82
81
58
37
36
13
42.9
33.0
26.3
26 0
26.0
18.6
11.9
11.5
4.2
12
9
3.8
2.9
(外脛骨障害)
N=14,685 例のうちの上位6種目まで百分率で示す
膝蓋靭帯炎
シンスプリット
部位別・種目別発生頻度
体育大生の部位別・種目別発生頻度
上段:外傷 下段:障害(件)
中・高校生のスポーツ活動に関する調査
(文部省)スポーツドクターに対するアンケートより(平成8年)
種 目
部 位 頭部
顔面
サッカー
ラグビー
足関節捻挫
膝周囲打撲・捻挫
突き指
膝内側側副靭帯損傷
半月板損傷
腓腹筋筋肉損傷
前十字靭帯損傷
763人
591
557
461
299
255
200
94.7%
73.3
69.1
57.2
37.1
37.1
24.8
野球
陸上競技
柔道
体幹
頚椎
2
1
1
10
3
1
1
3
1
9
2
2
剣道
1
5
3
1
1
6
1
1
2
2
1
バレーボール
バスケットボール
水泳
体操競技
4
計
%
3
2
1
3
1
7
2
24
4
13
3
15
1
9
肘
手指 骨盤
大腿
関節 手関節 股関節
4
1
1
2
6
1
3
2
2
4
1
1
2
5
7
6
28
8
2
1
2
2
1
1
7
1
7
14
2
3
2
2
1
7
1
2
2
1
10
8
18
1.9
19
4
23
2.4
9
2
2
2
17
93
110
11.8
7
4
3
1
2
15
10
8
8
9
2
5
1
3
1
6
1
28
4
3
1
2
1
1
31
1
32
3.4
前腕
上腕
2
1
1
テニス
外傷・障害
その他 肩
腰椎
の腰椎 甲帯
3
0
3
0.3
2
13
7
7
1
2
61
44
105
11.3
膝
12
8
8
2
8
2
5
27
29
5
1
1
5
4
7
4
下腿
2
5
1
2
4
6
3
3
1
2
1
1
5
8
13
1.3
1
24
20
44
4.7
1
7
6
3
56
34
90
9.6
1
0
6
6
0.6
1
49
7
56
6.0
6
9
1
1
2
85
62
147
15.8
足部
足指
25
2
11
6
6
7
1
15
7
29
5
9
11
3
12
6
1
4
11
3
24
2
16
1
2
1
12
21
16
37
3.9
165
16
181
19.4
1
1
1
1
3
足
関節
1
13
4
36
28
64
6.8
(n:1437人) 鹿屋体育大学、 93年度までの調査による。
2
2009/11/18
再発を繰り返しやすいスポーツ障害・外傷
膝と腰のスポーツ障害・外傷
1.競技特性にその原因があるもの
2.アライメントや関節弛緩性に由来するもの
a. コンタクト・衝突によるもの
1) 膝内側側副靱帯損傷
2) 足関節捻挫
3) 大腿部打撲など
b. 繰り返し力学的な負担が患部に加
わってしまうもの
1) 筋疲労が原因となるスポーツ障害
a) いわゆる肉離れ
b) 筋性腰痛など
2) 腱への繰り返しストレスが原因となるもの
a) 腱板損傷
b) 膝蓋靱帯炎など
3) 骨へのストレスが原因となるもの
a)
骨疲労骨折、坐骨疲労骨折など
b) 骨端症など
c) 脊椎分離症など
a. 過度の関節弛緩性
1) 靱帯損傷
2) 骨・軟骨障害など
b. 動的アライメント異常やフォームの特徴が
関与してしまうもの
1) 靱帯損傷
2) 腸
靱帯炎や鵞足炎
3) 軟骨障害など
Ⅰ) スポーツ傷害の理解
Ⅱ) 膝関節と腰椎の構造
Ⅲ) 膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅳ) 膝痛と腰痛の予防
1) スポーツコンディショニング
(成長期のスポーツ障害の予防)
2) 最近のスポーツ傷害予防の取り組み
Ⅴ) 傷害予防のリハビリテーション
3.受傷により、患部の力学的耐性・構造体の
欠損が起こってしまうもの
a. 軟部組織の強度低下
1)腱板損傷
2)反復性肩関節脱臼
3)足関節捻挫など
b. 関節構成体の機能低下によるもの
1)反復性肩関節脱臼
2)半月板損傷後の軟骨障害など
膝関節の構造
膝関節の構造
膝関節の靭帯損傷
側面像
大腿四頭筋
前十字靭帯
外側半月板
外側側副靭帯
膝蓋骨
大腿骨
後十字靭帯
後十字靭帯
内側半月板
前十字靭帯
内側側副靭帯
腓骨頭
前腓骨頭靭帯
膝蓋靭帯
脛骨
脛骨結節
内側半月板
外側半月板
腓骨
脊椎の構造
上関節突起
脊椎の構造
横突起
上関節突起
椎体
椎間板
横突起
棘突起
下関節突起
棘突起
椎弓
下関節突起
椎体
横突起
上関節突起
棘突起
3
2009/11/18
脊椎の構造
脊椎の構造
広背筋
後鋸筋
広背筋
広背筋
腹直筋
外腹斜筋
外腹斜筋
胸腰筋膜
内腹斜筋
内腹斜筋
外腹斜筋
外腹斜筋
内腹斜筋
腹横筋
膝と腰のスポーツ障害・外傷
前十字靭帯損傷
Ⅰ) スポーツ傷害の理解
Ⅱ) 膝関節と腰椎の構造
Ⅲ) 膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅳ) 膝痛と腰痛の予防
1) スポーツコンディショニング
(成長期のスポーツ障害の予防)
2) 最近のスポーツ傷害予防の取り組み
Ⅴ) 傷害予防のリハビリテーション
膝関節の靭帯損傷
前十字靭帯損傷
側面像
大腿骨
後十字靭帯
前十字靭帯
前腓骨頭靭帯
脛骨
腓骨
4
2009/11/18
前十字靭帯損傷のMRI
膝関節の関節鏡所見
正常のACL
前十字靭帯損傷
膝関節の靭帯損傷 ACL再建術
内側々副靱帯損傷
内側々副靱帯
半月板損傷
膝周囲の靱帯炎・骨端障害
膝の圧痛点
腸脛靱帯炎
膝蓋靱帯炎
オスグッド病
鵞足炎
膝蓋下脂肪体炎
5
2009/11/18
オスグッド病
オスグッド病
膝伸展機構と骨軟骨障害
後十字靭帯
前十字靭帯
大腿四頭筋
有痛性
分裂膝蓋骨
外側半月板
外側側副靭帯
内側半月板
内側側副靭帯
腓骨頭
膝蓋骨
膝蓋靭帯炎
膝蓋靭帯
オスグッド病
内側半月板
脛骨結節
腸脛靱帯炎
外側半月板
腸脛靱帯炎
大腿直筋
外側広筋
腸脛靱帯
大腿二頭筋長頭
短頭
腸脛靱帯炎
膝蓋靱帯炎
着地衝撃の緩衝のため膝屈曲が生じる際、
大腿四頭筋が短縮すると強い伸張ストレスを受ける
6
2009/11/18
鵞足炎
腰椎分離症
腰椎分離症は先天的素因に加え、力学的な慢性的な運動負荷
が加わったために生ずる疲労骨折である。
症状は運動時の腰痛である、まれに安静時にも痛みが起こるが、
おもに寝返りや起き上がり時の体の動きによる。
アスリートに圧倒的に多く、運動の強度と時間に比例して発症す
る。スポーツの種目には関係せず、あらゆる種目のスポーツに起こ
。
種目
関係 ず、
ゆ 種目
る。
a;薄筋 c;縫工筋 主に膝の内旋に作用
b;半腱様筋 主に膝の屈曲に作用
腰椎分離症
腰椎分離症はParsに生じる疲労骨折であると考
えられている。基盤には先天性素因がある。
白人男性6.4%、黒人男性2.8%
白人女性2.3%、黒人女性1.1%
アジア人の頻度は3.5∼4.0%程度
分離症は先天的素因に加えて力学的な慢性的
な運動負荷が加わったために生じる疲労骨折で
ある。
腰椎分離症の頻度
スポーツ選手の発生頻度をみると、10%以上の高い
頻度である。殆どが中高生時代に発症している。
女子体操選手
トップクラスのバレーダンサー
投てき競技
新体操
ボート競技
プロ野球選手
プロサッカー選手
大相撲の力士
11%
32%
27%
%
17%
17%
27%
32%
20%
腰椎分離症
腰椎分離症
一日練習量
一週間の練習日
腰椎分離の発生
平均 1時間20分
平均 3.5 日
1.0 %
平均 1時間50分
平均 5 日
1.8 %
平均 2時間20分
平均 7 日
9.5 %
A地区(スイミングスクール)
小・中学生
94名
B地区(一般スポーツ)
小・中学生
109名
C地区(一般スポーツ)
初期
進行期
終末期
CT像による腰椎分離症の病期分類
小・中学生
568名
7
2009/11/18
腰椎分離症のCT像
小学4年生 モーグル 第5腰椎分離症
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアはアスリートに限らず一般的な整形外科疾患
である。腰痛と下肢痛を主な症状とするが、若年者では腰痛と体幹
から下肢のスティフネスを症状とする。
6ヵ月後
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板変形促進因子
遺伝子因子
年代別椎間板変性頻度
糖尿病
動脈硬化
スポーツ活動
肥満
禁煙
労働・振動
正常椎間板
腰椎椎間板ヘルニア
変形
膝と腰のスポーツ障害・外傷
競技種目別の椎間板変性率
(いずれかの椎間板に変性を認める選手の率)
Ⅰ) スポーツ傷害の理解
Ⅱ) 膝関節と腰椎の構造
Ⅲ) 膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅳ) 膝痛と腰痛の予防
1) スポーツコンディショニング
(成長期のスポーツ障害の予防)
2) 最近のスポーツ傷害予防の取り組み
Ⅴ) 傷害予防のリハビリテーション
8
2009/11/18
障害・外傷の予防
コンディショニングの要素
筋力
障害の発生要因
柔軟性
外的要因 ― 環境・ルール・用具・プロテクター
内的要因 ― コンディショニング
・基礎体力を発達させる
・整形外科的メディカルチェック
・トレーニング計画を念入りに
・正しいフォームの習得
・常に正しい姿勢を保つ
・ウォーミングアップとクーリングダウン
・テーピング
・過度なトレーニングを控える
・疲労の蓄積
・栄養摂取(不足・過剰)
・水分調整
スポーツ外傷の予防
外的要因
① 環境を整える
グラウンドの整備・天候への配慮
② 用具を身につける
プロテクターの装着
③ ラフプレーをしない、させない
競技ルールを整備し、それを守る
④ 集中力の持続
外傷から身を守る注意を持続する
① 基礎体力を発達させる
アライメント
関節不安定性
関節弛緩性
タイトネス
骨密度
身体組織 除脂肪体重
体脂肪
身体的因子
コンディショニング要素
神経系
視機能
神経筋協調性
バランス
代謝系
有酸素系
解糖系
無酸素系
技術
オーバートレーニング・
免疫学
暑熱・寒冷環境
高所馴化
時差対策
環境的因子 移動対策(航空医学)
食生活・睡眠
用具 ウエア・シューズ
枕
器具・施設・サーフェイス
対人関係
心理的因子 ストレス
過緊張
スポーツ障害の予防
コンディショニング−内的要因
① 基礎体力を発達させる
② 整形外科的メディカルチェック
③ 過度なトレーニングを控える
④ トレーニング計画を念入りに
⑤ ウォーミングアップと
クーリングダウンは入念に
⑥ 正しいフォームの習得
⑦ 常に正しい姿勢を保つ
⑧ 障害予防のためのテーピング
⑨ シューズ
トレーニングの原則
年齢に応じた学校での運動指導の主眼
技術の習得・持久力をつける・筋力を養う・柔軟性を保つ
9
2009/11/18
タイトネス
② 整形外科的メディカルチェック
イ) FFD(finger floor distance)
タイトネス
イ) FFD(finger floor distance)
ロ) SLR(straight leg raising)
ハ)尻あがり
ROM(関節可動域)
MMT(徒手筋力検査)・背筋力・握力…
タイトネス
ロ) SLR(straight leg raising)
③ 過度なトレーニングを控える
至的練習量の決定
個人差・性差 ・体格の違い・体力の違い
↓年齢に応じた働きかけ
タイトネス
ハ)尻あがり
④ トレーニング計画を念入りに
疲れにくい体をつくる
運動をすることのもうひとつの意味は、
心肺持久力を向上させることです。
心臓や呼吸器系の働きが向上する
ことによって、疲労した筋肉に酸素や栄養を
送り届け、より早く、効果的に疲労から
回復させられるようになります。
運動の強度・持続時間・頻度
10
2009/11/18
ケガをしにくい体をつくる
体に充分な筋力が備わっていると、腱や靭帯に
無理なストレスがかかるのを防ぐことができます。
また柔軟性があれば、筋、腱や靭帯に無理なスト
レスが加わることが避けられるため、外傷や障害
を起こしにくくなります。
疲労すると体のさまざまな調整力とバランス力が
衰えて、長時間安全に、効率的に運動をすること
が困難になります。
持久力がつくことによって、安全に、効率的に
運動が行えるようになります。
睡眠と栄養の摂取
筋肉の成長に必要なたんぱく質の量
一般的な高校生:
1.2g/㎏/日
一般成人:
1.08g/㎏/日
スポーツ活動している人:
スポ
ツ活動している人: 2.0g/㎏/日
2 0g/㎏/日
牛乳200mlにはカルシウム200mgとたんぱく質6g、
ビタミンやミネラルを多く含む果物も重要です。
運動の直後、できれば30分以内に良質のたんぱく質を
摂取することが大切です。
運動と栄養と睡眠のスポーツライフのリズムを確立しま
しょう。
ケガからの回復を早める
運動は外傷や障害を受けた後の
リハビリテーションで利用されます。
運動を行うことで、関節をとり囲んでいる
筋肉や軟部組織は正常な状態に戻り、
障害を受ける前より強くなることが多いのです。
栄養の摂取
1.骨づくりとカルシウム摂取
骨のカルシウムは骨格の物理学的強度を保ち、全身の細胞に対するカルシ
ウム供給のための貯蔵庫として働く。国民一人当たりの平均摂取量は540mg。
摂取量は成長期の骨量の増加に影響を及ぼし、青年期のピークボーンマスの
主要な決定要因と考えられている。
女子選手が陥りやすい3主徴(female athlete triad)
無月経・摂取障害・骨粗鬆症
2.貧血予防と鉄摂取
・スポーツ選手に多くみられる運動性貧血は、
そのほとんどが鉄欠乏性貧血
・Hbの0.3g/dlの低下は、最大酸素摂取量の1%、
持久力を2%程度低下させる
3.月経異常と栄養
・精神的・身体的ストレス
・体重(体脂肪)の減少
・ホルモン環境の変化
朝食の重要性
柔軟性を持った筋肉と腱をつくろう
小学生の15%、
中学生の20%、
高校生の30%、
大学生の70%が
朝食を抜いている調査結果は
大変な事実です。
朝食はその一日のスタートの
エネルギーを供給します。
朝の低体温を改善して、脳の活動を高め身体のウォーミングアップ
をしてくれるのです。
早寝早起きなど、朝食をとるための努力が必要。
柔軟性のトレーニングパフォーマンスの発揮にも
ケガの防止にも不可欠。
「身体の柔らかさ」即ち柔軟性とは関節の可動域が
どのくらい広いか、筋肉がどのくらい柔らかいか
ということ。
11
2009/11/18
子どものスポーツ指導のポイント
特に成長期の子供(小学校高学年∼高校)で身長が急激に伸びる時期
…growth spurt ,growth rush 成長速度曲線(男子の身長)
Cm/年
この時期に骨の成長に筋肉や
腱の成長が、追いつかないため、
筋肉や腱が過緊張の状態になる。
この状態がタイトネスであり、
誤 たトレ
誤ったトレーニングによって
ングによ て
障害を引き起こすことがある。
15
10
5
7
10
15
歳
また、筋肉を激しく使うスポーツでは、筋肉を収縮させて運動することが
多く、筋肉の柔軟性のない体の固い状態でトレーニングしても、
理想的なフォームは作ることができない。
試合前のウォーミングアップ
何のために運動し、それによってどんな利益が得れるかを
何のために運動し、
子供たちが正しく理解することが大切です。
子供たちが正しく理解することが大切です
。
これが子供たちに運動の大切さを教える上でとても
重要なポイントです。
重要なポイントです
。
勉強とスポーツの両立「
勉強とスポーツの両立
「文武両道
文武両道」
」はとても大切
はとても大切です
です。
。
体づくりのための食事と睡眠、
体づくりのための食事と睡眠
、正しいスポーツライフを作る
ことが大切です。
ことが大切です
。
年齢に応じたスポーツ指導が必要です。
年齢に応じたスポーツ指導が必要です
。
関節や筋肉の柔軟性が大切です。
関節や筋肉の柔軟性が大切です
。
クーリングダウンについて
クーリングダウンの目的
基本的には普段通りのウォーミングアップでよいが
① ある程度チーム全体で行ったら、
各個人で行う時間を設ける
② 各スポーツの特性を意識してプログラムする
ボールタッチのフィーリングも大切
③ ウォーミングアップのタイミングが大切
基本的なクーリングダウンの方法
① 5∼10分のウォーキングや軽いジョギングによって
静脈血を心臓に戻す
② 腰をおろしてリラック
腰をおろしてリラックスした状態で、使った筋肉を
した状態で、使った筋肉を
それぞれ20∼30秒ストレッチする
③ 入浴によって、血液の循環を良くして筋肉を
リラックスさせる
運動によって生み出された老廃物を、できるだけ速やかに筋肉内から
排除する。
筋肉を動かすことによって静脈に圧力をかけて、
血液を心臓に押し戻す(ミルキング・筋ポンプ)。
筋肉をストレッチする(筋肉をしっかり引き伸ばしておく)。
一般的に運動は、筋肉を収縮させるものが多く、
運動後放置しておくと筋肉は縮まって固くなる。
クーリングダウン時にストレッチを実施すると、
組織の温度が高く、安全に効率的に行うことができる。
膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅰ) スポーツ傷害の理解
Ⅱ) 膝関節と腰椎の構造
Ⅲ) 膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅳ) 膝痛と腰痛の予防
1) スポーツコンディショニング
(成長期のスポーツ障害の予防)
2) 最近のスポーツ傷害予防の取り組み
Ⅴ) 傷害予防のリハビリテーション
12
2009/11/18
スポーツ傷害予防研究の4つのステップ
①
②
障害の発生状況
・発生率
・重症度
障害原因の解明
・内的要因
・外的要因
④
③
予防の効果判定
ステップ1を繰り返す
予防プログラムの導入
スポーツ傷害発生原因の総合モデル
内的要因
年齢(成長・加齢)
性別
体格(体重.体脂肪.骨密度)
健康状態(過去の怪我.関節弛緩性)
体力(筋力.パワー.関節可動域)
解剖(アライメント.骨形成)
技術(体幹安定性)
心理(競争心.意欲)
障害を起こす
可能性のある
選手
Bahr,R .Br.J.SportsMed.
2005
障害を起こす
危険性のある
選手
外的要因
競技特性(指導.ルール)
保護する用具(ヘルメット)
Oslo Sports Trauma Center 1992
ACL損傷の予防プログラム
バイオニクス実験からの情報から
ACLに負荷をかける条件
1)膝伸展位、2)大腿四頭筋の緊張、
3)膝関節外反位、4)脛骨内旋トルク
膝周囲筋の活動 タ ン
膝周囲筋の活動パターン
ハムストリングの活動が小さく大腿四頭筋の活動が大き
いと脛骨は大きく前方へ移動する。(女子おいてその
差が大きい)
ビデオ分析など
危険肢位としては膝関節の外反位、下腿の回旋位、
足部の回内そして膝と股関節の伸展位
ビデオ分析による外傷発生機序の検討
1)受傷状況の分析
受傷した選手の行動
相手との位置関係
試合状況
ボールの位置
2)関節の角度変化
3)関節の角度変化の他覚的評価
道具(シューズ.スキー)
環境(天気.グランド状況
障害を発生
きっかけとなるイベント
プレイの状態
(ストップ.着地.タックル)
相手の状態
体全体のバイオメカニクス
関節のバイオメカニズム
ACL損傷の予防プログラム
神経筋コントロールトレーニング
・バランスボードなどを利用して関節固有感覚を
向上させる
・着地時の姿勢をコントロールする
コア・スタビリティが下肢の傷害予防に重要
体幹や股関節の筋力を強化することにより
危険肢位を防ぐ
疲労によって股関節が内転・外旋位を取りやすくな
るのを防ぐ
ACL損傷の予防プログラム
ビデオ分析−サッカー
外傷発生時の状況 ―攻守が切り替わって速攻が行わ
れた時
外傷発生時のプレー タックルが最も多い
外傷発生時のプレー―タックルが最も多い
受傷者―中盤の選手に外傷が多く発生する
注意点―外傷は選手がボールのみに注意を向けて、
ボールを捕ろうとしている相手に向けられていな
い時
(Arnason Am.J.Sports Med 2005)
13
2009/11/18
腰痛の運動療法の目的
ACL損傷の予防プログラム
ビデオ分析−女子ハンドボール
膝においては非接触型 20/20
ボールを保持した状態での攻撃中の受傷 19/20
フ イント動作( l
フェイント動作(plant-and-cut
d
movement))
ジャンプシュート後の片脚着地
(伸展位+強い外反+外旋位もしくは内旋位)
120チーム(1,837名)に外傷予防トレーニングとして
ウォームアッププログラムを作成
結果 外傷発生1/2に減少
① 脊柱アライメントの最適化:
・最適な骨盤傾斜角の保持
・体幹・股関節周囲筋群の柔軟性
② 腰椎の動的安定性向上
・腰椎ローカル筋(深部筋、コアマッスル)
の強化
・神経系統の教育・訓練
(ローカル筋の使い方の学習)
③ 筋持久力(有酸素運動能力)の向上
(Olsen ノルウェ− Br.J.Sports Med.2003∼5)
腰椎アライメントと腰痛の関係
a:椎間関節性腰痛の増悪
b:椎間板性腰痛の増悪
腰椎分離症
腰椎運動時において右第5腰椎関節突起間部に発生する応力分布
筋の疲労
水分摂取の目安
筋小細胞
筋小胞体 <通常>
脱水(高張性脱水)の予防
低ナトリウム血症(低張性脱水)の予防
水分摂取量
ナトリウム 糖質
運動中(ml/h) 運動前(ml) (食塩)
(0 1∼0 2%) (4∼8%)
2007 ACSM 2%以上の脱水に 500∼1000 250∼500 (0.1∼0.2%)
適量
適量
ならないように (個人差に応じた適量を)
ACSM=American College of Sports Medicine(全米スポーツ医学会)
年
団体 水分摂取の目安
りん
Ca
筋グリコーゲンの低下
活性酸素の増加
乳酸の増加
(Phの低下)
筋小胞体 <疲労時>
筋小細胞
Ca
Ca―Pi
リン酸がカルシウムと一時的に結合することで筋収縮が阻害される
14
2009/11/18
膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅰ) スポーツ傷害の理解
Ⅱ) 膝関節と腰椎の構造
Ⅲ) 膝と腰のスポーツ障害・外傷
Ⅳ) 膝痛と腰痛の予防
1) スポーツコンディショニング
(成長期のスポーツ障害の予防)
2) 最近のスポーツ傷害予防の取り組み
Ⅴ) 傷害予防のリハビリテーション
Ⅴ) 傷害予防のリハビリテーション
理学療法士=PT(physical therapist)
音部繁治
の実技指導です!
参考文献
スポーツコンディショニング ケガを防ぐ体づくり
イラストで分かるストレッチングマニュアル
子供のスポーツトレーニング
スポーツ医学からみた
年代別・性別スポーツ指導
ウィダ のスポ ツ メディスン バイブル
ウィダーのスポーツ・メディスン・バイブル
ベースボールマガジン社
大修館書店
森永製菓株式会社健康事業部
文光堂
森永製菓株式会社健康事業部
ジュニア期のスポーツ障害と予防
少年写真新聞社
臨床スポーツ医学 Vol.24 No.5
スポーツ外傷・障害予防のためのトレーニング法
文光堂
臨床スポーツ医学 Vol.25
予防としてのスポーツ医学
文光堂
種目別スポーツ障害の診断
南江堂
15
Fly UP