Comments
Description
Transcript
メキシコ カリフォルニア半島 サボテン探査行 西三河カクタスクラブ 川合
メキシコ カリフォルニア半島 サボテン探査行 西三河カクタスクラブ 川合保 かねてよりずっと行ってみたかった「メキシコ・サボテン旅行」に行ってきた。 【日程】 2010 年 2 月 15 日(月)~2 月 26 日(金)の日程で、岡崎(家)~中部国際空港(セントレア)~ 成田~ロサンゼルス~ロスカボス(カリフォルニア半島最南端)~(レンタカーで北上、2,277km)~ティフ ァナ~(グレイハウンドバスで)~ロサンゼルス~成田~セントレア~岡崎(家) メキシコは 2 月 17 日入国~23 日出国。ガイドさんは 2 月 18 日朝~22 日夜まで(23 日朝にホテルで別れた)。 【費用】 先ずは、先立つもの=かかった費用(夫婦2人分) 飛行機¥212,180、タクシー・バス¥21,390、ガイド料(含む飛行機、ホテル、食事)$2,051.00、ホテル$818.96、 食事$415.17、レンタカー$1954.45、ガソリン$323.70、ボートチャーター(2 回)$251.00、グレイハウンド バス・タクシー$35.50、荷物重量超過料(2 回)$100.00 〆て\788,935 也。 【準備】 バハ・カリフォルニア(カリフォルニア半島)にサボテンを見に行こうと思った時、 「サボテンの自 生状況をよく知っているガイドさんがいれば最高だなと考え、土井会長さんに「ガイドさんを紹介して頂けな いか」とお願いしたところ、何とあの村主康瑞さんに依頼してくれた! 村主さんからは、 「地図を準備しておくと良い」等のアドバイスを戴いた。ガイドさんは、現地のロドリゴ・ゴ ンザレスさん&日本人留学生の通訳さんと云うことでロドさんがガイド兼運転手をしてくれるという。 ロドリゴさんにメールを送ったらすぐに返事が来た。メキシコ最初と最後のホテルの予約をして、ロドさんと 逢うタイミングの調整をしていた折、日本出発の1週間前に、電話がきて通訳さんの手配が出来ないが良いか (ロドさんの英語はカタコトだが・・・)?。僕達夫婦は、英語は大丈夫だし、スペイン語も少々なら出来るので、 通訳は無しでいくことにした。(結果的には全然問題なかった) 出発数日前に、村主さんから、ご自分が回った時のデータを記入した地図(極楽ポイントと呼んでいた)を送 って戴いた。(本当に良く気がきく方だ。)旅行中は十分に活用させて戴いた。 2/17(水) ロス~(飛行機)~ロスカボス。 空港でレンタカー:オフロードも走れる最高の車を借りた。 自 分で運転して、最初の宿(ホテル)に行き、カクティ・ム ンドというサボテン公園(展示場?)に行った。観光客用 のものらしく、手入れもあまりされていない感じだったが、 適度な水分と十分な日光と温度があれば、素晴らしい刺が 出るものと、金鯱の肩から出ている仔を見て思った。サボ テン栽培への参考になる。自生地を知ることは必要だと思 うし、見られたら最高だ。今回の旅行の目的はそこにもあ った。 夜、ガイドさんのロドさんからホテルに電話があり、伝言 が残っていたので、一安心だ。 本日の走行距離:49km 2/18(木) 朝、朝食を済まして、ガイドのロドさんを待っていたが時間になっても来ない。事前に村主さん から聞いていた携帯に掛けてみるが「この番号は使われていません。正しい番号をダイアルして下さい」のメ ッセージ。メキシコでは電話をかける地域によって余分な番号を入れると聞いていたので、ホテルのクラーク に聞きながらいろいろ試したが繋がらない。半ば諦めて待つことにしようと思った時に、同行の妻から「ロド さんが来たよ」。 この日からの運転はロドさんに任せた。 途中、話した中で判明したことは、①1週間前に携帯の番号を変えた、 ②時差を考慮していなかった、 (ロド さんの住んでいるモンテレイとロスカボスは時差が1時間ある。) 旅行の前にメールで、サボテンに興味のない妻と一緒の旅行なので「海も見たい」 「岩絵も見れたら嬉しい」と 伝えておいたのを良く覚えていてくれて、国道 19 号線 を北上しながら、適宜太平洋の波を見たり、休憩を兼 ねて海岸で遊んだりした。 19 号線沿いの両側にはカルドンと呼ばれる武倫柱が自 生し、2~5m 位の高さで林立し分枝もしている。 一旦、太平洋から半島を横切ってコルデス海(湾)側 に出て(ラパス)、国道1号線を北上しながら半島横断 し、太平洋に戻る。 【写真の日付は日本時間のため、現地より 15 時間早い(翌 日表示になっている)】 ガイドさんの仕事は「Landscaping」と言っていたが、い わゆる「開発」などで壊される自然界の植物を別の所へ移 して、保護したり、地形改良(造園業の大掛かりなもの か?)等をするのだそうだ。 車窓から見える枯れ草についての一講釈があり、外来種の 草だが水分が少なくてもよく育ち、家畜・酪農には牧草と して良いが、非常に強く、砂漠地帯にまでも繁殖してきて いる。枯れても茂っているので火事になりやすく、たくさ んの植物が火災で被害が出ている。 その後、入鹿の自生地を見たが、今はゴミ捨て場になっていて、 まるでかつての東京の夢の島を見ているようだ。それでも入鹿は けなげに繁殖している。横に伸びた後ろの方は枯れてきていて踏 みつけても潰れるだけで弾力もない。先端は成長しているトゲが 美しい。 「翌日 島に渡るためのボートを調達する」と言 って鯨観光用の予約をした。 「鯨は 15~30 分みて、 すぐに島に渡ろう」との説明だった。「マミラリ アから分れたコヘミア(コケメア?)属が自生しているから、是非とも見るべきだ。」とガイ ドさんは言っていた。 プエルト・サンカルロスで宿をとる。 夕食は、海の幸がおいしかった。個人的には特に「カヨデアチャ」と呼ばれる貝柱の料理で、 昔メキシコ出張の折に食べた味が 25 年以上忘れられず、いろんな料理方法があり、その日 4 種類位頼んだ中に発見できた。 本日の走行距離:533km 2/19(金) 典型的な豆ペーストを使ったメキシコの朝食を食べて、8時で予約していた鯨観光の舟に乗り、 まずは簡単に鯨を見ようと船出。初めはイルカの群れがきて、鯨の潮吹きなども見て、 (それでも優に1時間は 過ぎた)島に向かったが途中で別の鯨の群れに当たり、潮吹きだけでなく、ジャ ンプ・反転の大技も見ることができた。これは予定外のラッキーだったが、結局 2時間以上鯨を観ていた。 渡った島はマグダレナ島。最初の上陸では、コヘミアは見つからず。オプンチア、 入鹿の仲間で這わない当麻閣、マミラリア、シリンドロプンチア、多肉各種。 (名 前を特定できないのは川合の不勉強の所為です) 一度、舟に戻り少し北側へ移動しながら、コヘミアを探す。岩の合間の小さな株 を見つけて、2度目の上陸。島を登るにつれて大きな群生株がある わあるわ。丁度花の時期で朱赤の花の形は確かにマミラリアではな い。 サンカルロスに戻ったのは昼過ぎ。昨晩と同じ店で昼食。またカヨ デアチャを食べた。 昨日とは別の(近くだけれ ど)所で、入鹿の自生とフ ェロの自生を見た。ここも やはりゴミ溜めと化して いたが、サボテン達は雑 草・雑木の中でもけなげに精一杯生きていた。 さて今日は半島を横切ってコルテス海を北上してムレヘに向かう。 途中で脇道に逸れて山に登っていく。そこでコヘミアのもう 一つの種(白花)を見つけた。花は咲いていなかったが、一 日に赤花種と白花種を見るのは珍しいとのことだ。山頂付近 に自生していることが判っていたのかと訊いたら、 「全くの偶 然だ」と言っていた。 特に目新しいものは無く、武倫柱の林立する山間の道をひた すら走る。鯨(と島)で時間を喰い過ぎた。 宿は途中のモーテルに 20:00pm 頃にチェックイン。(何か有 名な処らしい)すぐに夕食(夜食?)をとり、ビールを飲ん で、明朝の時間を決めて、寝る。 本日の走行距離:345km 2/20(土) 朝食を済ませ、一旦ムレヘの町に出て、再び西進、半島を横断し、南バハカリフォルニア州最北 端の都市ヘレロネグロを過ぎてから北上。州境を過ぎると バハカリフォルニア州(半島の北半分)で、1時 間の時差があり、時計を1時間前に戻す。ロスと同じ時間帯になった。 地図にもハッキリとは載っていない斜めの道に入る手前で、ガソリンを補充。ポンプもメータも無し。ポリタ ンクから$20.00 分入れてもらう。 ブージャムツリー(多肉で観峰玉?)が多くなった砂漠を東に向かって、半島の横断に入る。道らしい道では なく、両側(と言うより周り全て)にはブージャム初め多肉の灌木が生い茂る。サボテンはといえば、武倫柱、 上帝閣、時々フェロが見える。 1時間半位かかって砂漠を走破し、横断用国道1号の横 道?(バイアデロスアンヘレスに続く)に辿り着いた。 再び、国道の両側には何百何千本の武倫柱が辺り一面に 3~5m の雄姿を聳え立たせている。 コルテス海岸沿いのモーテルに着いて、夕食の後、我ら のガイドさんは、この近くでボートを持っているという 友人に、翌日のフェロの島への予約をするため会いに行 くと言って出て行った。 本日の走行距離:589km 2/21(日) 朝食の時、昨夜訪ねて行った友人には会えなか った!と落胆していたが、食事中にウエイターと話して、 近くの漁師のオッサンと話を付けたから、フェロの島へは 渡れることになった。 ホテルから波止場までは2台の車で行き、6人乗り位の釣 り舟でフェロの島の1つへ渡った。 フェロ、マミ、武倫柱、シリンドロプンチア、 ・・・。島に は2時間弱いた。自由に見て回って良いよと言われたが、 ビデオと写真とで、そんなに大きな島ではなかったが、全 島は見て回り切れなかった。 島~波止場に戻る途中に他の幾つかの島も見たが、島全体がフェロ、柱がうじゃうじゃ生えていた。 「通常は島に上陸するのには役所の許可が要る」との事だったが、生憎く(運良く) 「今日は日曜日で役所は休 日だから OK なのだ」とか言っていた。 今日は半島を北上・横断してエンセナダまで 570km 位走る。道の両側に はフェロが多く見られた(大小織り交ぜてゴロゴロしている。) 走り出して暫くすると雨に降られてしまったが、短時間で小降りになり殆 ど止んでしまった。赤刺フェロ(刈穂玉、神仙玉等)の自生地が道路際に あり、車を停めて斜面を見て歩いたが、そ れはもう目の醒めるような鮮やかな赤で、 言い様の無い位感激してしまった。昔サボ テンを始めた中学生位の頃、フェロにも心 が動いたが、今回のこの赤刺の鮮やかさには大 感激で、またフェロを集めてみようかと心が動 いた。が、日本で、自分の技術で、これだけの 赤は出せないなァと即挫折である。 (でも、いつ かは・・・) バハカリフォルニアも北部へくると武倫柱の体格が大きい。太いし背が高い。 5m 以上がザラに目につくようになった。勿論多肉のブージャムも太くて高い。 国道の両側にはフェロがゴロゴロある。 車を停めて少し入った所には、マミやミルチロ(竜神木の仲間)、当麻閣も多い。 昼食に寄ったホテル&食堂の道路に面した花壇?にとっても大き な L80cm×H80cm×W40cm 位の綴化サボテンが植えてあった。 3m 位 の 柱の綴化 もあった。 野には当 麻閣の綴 化もあっ た。 今日はか なり多く の種類の サボテン 達と逢う ことがで きた。シリ ンドロプ ンチアの 大株、ミルチロの大株、マミラリアの開花球、エキノセレ ウス群生株、フェロの大株1本立ち、柱の各種サイズ(自 然界での実生株)等々。 本日の 宿は、時 間的に 余裕が 無くて、 エンセ ナダを 諦め、太 平洋を 臨むサンクインチンにした。日本出発前に村主さん から「途中の宿は予約しないで、その都度探す方が良い」とのアドバイスを受けたが、確かにそうだ。 本日の走行距離:452km 2/22(月) サボテン自生地探索旅行の最終日だ。 朝、ホテルを出た時にはかなりな雨が降っていた。北 部は別の種類のフェロがたくさんあるヨと云うことで 期待をしながら走ったがあまり見つからなかった。今 日は半島の横断はしないが、半島の付け根辺りを東西 に走る国道2号線沿い、ティファナの東方、メヒカリ 方面にフェロの群生地があると言う。太平洋岸の都市 エンセナダから国道3号に乗り、北東にショートカッ トして、ビールの銘柄と同じ名前の都市テカテに向かう。 テカテから国道2号をメヒカリ方向に東進し、フェロを探 すがなかなか見つからない。半ば諦めかけて(私だけか? ガイドさんは予定の行動だったみたい)車を戻し、ティフ ァナに向かい有料道路に乗って西進し始めたら、ガイドさ んが、 「ここの裏側を見てみよう」と路側帯(舗装してない) に停車した。山壁の反対側へ回ると、あるわあるわ、フェ ロの大小、赤刺・黄刺がうじゃうじゃ生えている。 車窓からフェロが見える。 ガイドさんの話に依れば、 「本 土の方には別の種類のサボテ ン・多肉がまだまだいっぱい ある。今度(次に)は、他の サボテンの仲間の人達とツア ーを組んで来たらどうか?キ ューバもお勧めだよ。メロが ある。」僕達は、次回はキューバにメロを観に行こうと意気 投合した。 レンタカーを返すのがもう夜で、レンタカー屋の空港営業 所 で 、「 2,277km 走 っ た か ら 、 乗 り 捨 て 代 金 が か な り ($1,045.65)かかるよ。」と言われたが、それも最初の契 約内容で承知済み。 (レンタカー代金の半分以上が乗り捨て費用。)次回は、少し大回りになっても、借りた所 に返そう。 出国前に予約してあったティファナのホテルは、最初自分達夫婦だけのつもりだったので、1部屋しか予約し てなかったが、急拠ガイドさんの分も追加してもらった。ホテルクラブ会員レートで部屋をとることができた。 (定価$240➔会員$98) 夕食の後、ツアーの清算(ガイド料、飛行機代、初日のホテル代等)、翌朝の打合せ、などをして、さらに明日 の出国・米国入国の準備を済ませてから、メキシコ最後の夜を眠った。 本日の走行距離:309km 2/23(火) 朝食を3人で済ませてから、ガイドさんがタクシーを手 配してくれて、出国手続き事務所までのことを運転手に事細かに指示 してくれていたので、スムースに到着した。 出国手続きのために人の行列の後ろに並んで待ったが、メキシコでも 早朝はさむい。待って並んでいる列の人に朝食スナック・コーヒーを 売る店が出ていた。買って食べている人もいる。慣れたものだ。 メキシコからの出国手続きは至って簡単で、米国への入国手続きは知 らん間に済んでいた。 (そもそもやらなかったのかも知れない。 )サボ テンの種子果実を持っている僕はドキドキものだったが・・・。 出国前に予約したグレイハウンドバスの1本早いバスに乗り込んで2時間半でロスまで運んでもらった。 メキシコのサボテンを目の当たりに見ることができて、ツアーを満喫した。次回はキューバでメロ。 2010.5.5(水)(終わり) 旅行の経路 2/22(月) 2/21(日) 2/20(土) 2/19(金) 2/18(木) 2/17(水)