...

えん - 同胞援護婦人連盟は

by user

on
Category: Documents
14

views

Report

Comments

Transcript

えん - 同胞援護婦人連盟は
平 成 26 年 12 月 発 行
第 19 号
えん
「サンタさんだよ」
社会福祉法人
同胞援護婦人連盟
6歳 K ちゃん
わかるは
わかるか
理事長
「おばちゃん
加古 明子
こんにちは!」と、見知った保育園の子どもさん方が口々に言いました。
「こんにちは!まあ、元気なごあいさつ、うれしいわ」と挨拶を返すと、そばにいた一年
生たちが「僕だってできるよ、イチ
ド
礼!」、自分に号令をかけてきっちりとお辞儀を
しました。あれ?一度・二度と思っているかなと、
「二度
礼を二度しました。学校では校長先生のお話の後で、
「一同
礼は?」というと、姿勢正しく
礼!」と一斉に礼をするので
しょう。この子の語彙には、まだ“一同”はない。よく似た語は、回数の一度ですから、
いつか二度や三度があるかな?と思っていたでしょう。いつ、どのようにわかるか、気付
くか、その瞬間に立ち会ってみたいと思いました。
10歳までに、知的経験の土台がつくられるといいます。日本では古くから“ツの字が
とれる( ・ ・八つ 、九つ、 十 )”と、十歳頃に成長の大事な節目があるとみて、一応の生活術
や知恵、考える基を身につけるようにとしてきました。
考えるとは、自分に問いを出し、自分で答えを探っていくこと。真剣に考える時、脳の
中に猛烈な勢いで信号が飛び交い、その営みが経験として身につくといいます。ああ、そ
うか!と合点がいくのは、わずか 0.1 秒だそうです。子どもが考え始め、
“う?”ととまど
ったら、問いつ答えつする絶好のチャンス。勢いづいたわかりたい思いに添って問答を重
ねると、知的好奇心の広がりに驚かされ、その成長が一層愛しく感じられます。
が、他者の“わかる”は、外からは見えません。子どもが“どのようにわかりたいか”
を辿ってみると、事の筋道がはっきり理解でき、意味が判ったという内的思考に繋がるこ
ともあれば、心理的感情的に満足でき、分かると分け持つ共感を得て安心する場面もあり
ます。さらに、もつれていた事情がほぐれて解ったと納得、自信になることもある。
常に、深化・進化の主体は子ども自身、いつどう始まり、どう展開するかはその子次第。
いろいろな段階にある子どもたちの思いを受け止め、複数同時に対応する職員たちの毎
日時々刻々は、すごい!偉い!そして大変!。一人ひとりの子どもが常に、もっと愛され
たい、もっとわかって、ちゃんと私を観ていてと願っています。右で励まし、左で慰さめ、
共に嘆き、助言し、注意を促し、抱き締め、目で合図。ああ、忙しいと思いつつも、人と
人との信頼を築こうとする精一杯の「今を大事に」の努力。まぶしく映ります。実は、オ
トナだって、幾つになっても、万事わかって得心しているとばかりも言えないでしょうに。
“わかる”は一生の課題。 ふと、千の手を持つ千手観音さんがおられる意味を、有難く・・・。
本年も 250 件余り、有形無 形物心さまざまにご支援を賜り、有難く感謝申し上げます。
長い歳月、折々に暖かいお心をかけていただき、日々の実践に勇気が湧きます。
-1–
「 え ん 」 第 19 号
「声 -子どもの意見- 」
児童養護施設こどものうち八栄寮
施設長
大村 正樹
子どもの権利条約には、子どもには自由に自分の意見を表明する権利がある=意見表明
権が謳われている。意見表明権といわれると、身構える方も多いと思う。
「○○してよ」
「○
○は嫌だ」
「○○したい」子どもの声=意見を一つ一つ聞いていたら、子どもがわがままに
育ってしまうのでないか。
しかし、実際のところどうなのだろうか?
日々子ども達はいろいろな姿を出す。いつも元気なのに急にご飯を食べるスピートが遅
くなる子ども、いつもよりちょっと暗い顔をする子ども、急にはしゃぎだす子ども、など
など。
また、こんな体験をしたことはないだろうか。思春期になると親に対して「秘密」をも
つようになる。親には知られたくない、知らせたくないそんな「秘密」。多感な時代である
思春期の故に親への反発である。ところが、
「秘密」にしていた自分の気持ちを親はしっか
りと知っていた。ただ、知らない振りをしていた。そのことを知ったときの驚き。
このように子どもと日々生活をともにする親は、子ども達のちょっとしたしぐさや、顔
色などから、子ども達の気持ち=声=意見をくみとっていないだろうか。
私たち子どもを支援する者も、このような子ども達 の日々のちょっとした様子から、子
ども達の声=気持ちをくみとっていきたい。これが子どもの意見を表明する権利を保障す
る第一歩だと思う。
「母の声 子どもの声」
母子生活支援施設リフレここのえ 施設長
横井 義広
リフレここのえでは、毎年「第三者評価」を受けています。これは、評価会社が、利用
者調査と職員調査を行い、最終的には東京都福祉サービス評価推進機構に提出され、イン
ターネットで東京福祉ナビゲーションに公開されます。その中でいくつか利用者の声をひ
ろってみることにします。
「施設はあなたにとってよいところだと思いますか?」という質
問には、満足、やや満足を合計すると 75%ありました。やや不満、無回答は 25%でした。
自由意見では、「職員が過度に介入し過ぎる。おせっかいかなと感じる。」という意見があ
る一方、
「買い物にいく時子どもを見てくれたり、具合が悪いと買い物に行ってくれる。い
つも気にかけてくれてる。」という意見もありました。リフレここのえでは、実家でありた
いという気持ちがあるので、職員と利用者の距離が近く、わずらわしいと感じる人と、あ
りがたいと思う人まで色々感じ方があるのかなと感じます。
小学生からは、
「帰ってきてテレビが見れない、ゲームができない。」という意見の一方、
「学童保育で、おやつを食べられたり、宿題を教えてくれるからいい。」という意見もあり
ました。中学生になると、「施設に縛られている感じがする。帰宅時間に不満 。」など友人
関係に重きを置く年頃特有の要望がでてきます。これなどは当然のことと感じます。
リフレここのえでは、第三者評価の結果が出たところで、それを聞きっぱなしではなく、
母親向け、子ども向けのフィードバックの時間を設けています。意見の内容によって、利
用者がよく理解していないことや、別の理解をしていること、施設運営の改善につながる
貴重な意見等でることもあり、とても大切な機会だと受け止めています。
“ご馳走さま”・・鏡餅 フライドチキン チョコレート クッキー ケーキ パン 桃
ぶどう みかん すいか いちご ジュース 今川焼 袋菓子 飴
-2-
りんご
「 え ん 」 第 19 号
花の家 保育士
大山 由美
夏休みに始まる女子グループワーク。子どもたちは毎年練習が楽しみで、暑い中よく頑
張っています。練習では『けじめ』
『協力』
『諦めない』の目的を持って取り組んでいます。
今年久しぶりに出場した江戸っ子杯バレーボール大会では、惜しくも準優勝。みんな悔
しさいっぱいで、次は絶対に優勝すると再度決意し努力しました。
そしてついに、練習の集大成を見せる三多摩バレーボール大会がやってきました。始め
は緊張して表情が硬かったものの、勝ち進む中でいつもの練習の成果を発揮できました。
結果は3位でした。悔しい結果になりましたが、中学3年生3人を中心に一人ひとりが頑
張り、たくさんの成長と感動、2つの輝くメダルをもらいました。監督として、優勝させ
てあげられなかった悔しさは残ります。しかし小学1年生から中学3年生までの様々な子
がいる中で、代々受け継がれている八栄寮の素敵なチームを作れたことは、私にとって宝
物です。ありがとうございました。
こどものうち八栄寮
N.T さん (中 3)
今年、女子グループワークでキャプテンになっ
てみて、初めての経験で慣れない所もあったけど、
みんな私について来てくれたので、とても嬉しか
ったです。悔しい所もあったけど、最後まで、み
んなと戦えてすごく楽しかったです。
心理士
本郷 由佳
「C 棟」というのは、私たちが愛着を持つ木造平屋の建物の名前です。今から6年前に、
グループセラピーの一つとしてバンド活動を始めました。千葉から移築した C 棟を片付け、
倉庫に眠っていたドラムセットを運んだのが始まりです。バンド活動を通 して、思春期の
子ども達のエネルギーを創造的に形にし、成長につなげたい、と思いました。
セラピーで子ども達が C 棟を使うようにな
ると、C 棟は秘密基地のような居心地のよい
空間になりました。そして今年度、とてもき
れいに使いやすく改築されました。
そして先日、楽器グループの中高生4人が、
テレビ朝日福祉文化事業団主催の「キラット!楽演祭」で、オリジナル曲のバンド演奏を
披露しました。新しい C 棟で気持ちも新たに、練習に励んだ成果を家族や職員や他の子ど
も達に観てもらえたことは、参加者の心にしみる嬉しい、
誇らしい体験となりました。恵まれた環境に感謝をしな
がら、これからも子ども達が成長できるようなバンド活
動を細く長く続けていきたい、と強く思っています。
※プライバシー保護のため写真を加工しております。
“ご馳走さま”・・お米 カップ麺 サンマ にんじん かぼちゃ じゃがいも 玉ねぎ 胡麻 海苔
こんにゃく 茄子 胡瓜 とうもろこし キャベツ 醤油 油 味噌 砂糖 塩
-3-
「 え ん 」 第 19 号
小学生キャンプ
平成 26 年 7 月 30 日~8 月 1 日
花の家 保育士
岩崎 美菜
夏休みの 3 日間、小学 1~3 年生 6 名と道志川沿い
のキャンプ場に行ってきました。地域のご家庭からも
8 名のお子さんが参加してくれました。毎年恒例のキ
ャンプとはいえ、元気一杯の子ども達を安全に、でも
チャレンジと冒険をしながらどう楽しませる事が出来
るかと職員は準備に力を入れました。川遊び、スイカ
割り、カレー作りにキャンプファイヤー。魚つかみに
もチャレンジし、自分で捕まえた魚を昼食に焼いて食べました。みんなでテントに寝る事
が嬉しくて笑顔で寝袋に包まれる子の多かったこと(笑)。日常の生活では経験出来ないこ
とにも自分の力で挑戦し、子どもたちの表情は自信に溢れてとても頼もしく見えました。
幼児キャンプ
平成 26 年 8 月 24 日~8 月 26 日
太陽の家 児童指導員
宮崎 美公
今年は初めて山梨県にある「愛宕山 (あたご やま) こ
どもの国」に行きました。幼児キャンプは毎年「トト
ロから招待されて行く」という物語をテーマに、トト
ロからの手紙が届く所から始まります。茶色い紙にス
タンプ文字の手紙、旅のパスポート、道中で使える手
作りノートやおやつ等が次々にトトロから届き、その
度に子ども達も大喜び。当日は、竹の皮で包んだトト
ロ型おにぎり弁当、手作りのトトロ型クッキーやおも
ちゃをリュックに詰めて出発!電車やバスでの長旅、
沢山の遊具、夜の散歩、工作教室、科学館…普段出来ない沢山の思い出が出来ました。
夕涼み会
平成 26 年 8 月 30 日
緑の家 保育士
銀 みさと
毎年夏の終わり、お世話になっている方々を
招待し日々の感謝を伝える「夕涼み会」があり
ます。高校生が主体となり会の準備・進行やク
イズ、かき氷の出店を行いました。バンド練習
の成果を発表する子どももいました。太陽音頭
を踊ったり、花火をしたり、食事をしながら夏休みの話、学校の話、昔話に花が咲きまし
た。楽しい時間はあっという間に過ぎ、惜しみながらも会が終わると、始まる学校生活へ
の気持ちのスイッチが入ります。八栄寮は沢山の方々に支えられ、人との繋がりの中にあ
るのだと改めて感じる大切な会になりました。いつもありがとうございます。
日々有難く・・洗剤 歯磨き 石鹸 ウェットティッシュ 文房具 靴下 ベルト
T シャツ 下着 バスタオ ル 可愛いタオル バッグ 大・小布袋
-4-
枕カバー
雑巾 紙
「 え ん 」 第 19 号
学童キャンプ 平成 26 年 7 月 31 日~8 月 1 日
少年指導員
内山 大樹
学童キャンプでは 1 泊 2 日で川遊び、スイカ割り、
カレー作り、キャンプファイヤーをして夏を楽し
みました。リフレは入所期間が 2 年間なので、キ
ャンプも 2 回参加します。初めての子はカレー作
りも慣れない手つきで、緊張もあるせいか疲れも
大きいようですが、2 回目の子は大体のイメージ
が出来ているので率先して手伝ってくれたり他の子をリードしてくれたりと頼もしいです。
入所している短い間にできるだけ、子どもらしい思い出を作ってほしいと思っています。
学童料理教室 平成 26 年 8 月 19 日
少年指導員
高橋 優
リフレここのえの学童保育では、毎年夏休みの行事と
して料理教室を行います。簡単な料理の仕方を覚えるこ
とで、子どもの自立支援に繋げていきます。また、この
日は母親のお弁当を作る負担も減ります。今年は料理教
室を4回行い、その中で餃子を作りました。調理の過程
では、子どもの様々な表情が見られ、新たな一面に気付
かされることもたくさんあります。料理が出来上がると、
料理教室に参加した子どもと職員全員で食卓を囲みます。
手間をかけ協力をして自分たちが作ったものを食べる喜びで、皆幸せそうに食事をします。
母子旅行 平成 26 年 9 月 6 日~7 日
母子支援員
荒井 友里
リフレここのえでは毎年 9 月になると、入所中
の母子全員で母子旅行にでかけます。今年も 1 泊
2 日でディズニーランドへ行ってきました。行き
先は毎年変わりますが 2 年に 1 回はディズニーラ
ンドに行く事になっており、子ども達もお母さん達も楽しみにしています。初めてディズ
ニーランドを訪れる親子も多く、行きのバスから大はしゃぎでした。近くのホテルに宿泊
するため、普段は遊ぶことのできない夜 10 時の閉園まで思う存分遊び回る事ができます。
子ども達はもちろん、お母さんたちが楽しんでいる姿も多く見られました。
お楽しみ・・CD DVD 絵本 ギター 電子ピアノ 打楽器 アンプ グローブ・バット・ボール
ゲームソフト 自転車 折り紙 ぬいぐるみ 書籍 陶芸用粘土
-5-
「 え ん 」 第 19 号
今回のテーマ『声』にちなみ、日頃からわたくし共の法人を支えてくださっ
ている方、関わりのある方からの『声』を聴くページを設けました。感じて
いる事、思い、応援メッセージ等を書いていただきましたのでご紹介します。
アイシン工業
田中 信夫 様
八栄寮が八王子
こどものうちの玄関前の八重桜の紅葉も始まりました。私の工場が
に引っ越してき
横山第一小学校の西隣りで、この時季になるとツタの葉と桜の木の紅
た時からずっと
葉に、ほうきを持つ手を休め、手に取って見る事もしばしばあります。
八栄寮を支えて
(八栄寮の)幼児さん達が(幼稚)園のバスに乗ってゆく所も、ドウ
くださり、園内整
ダンツツジが見事に色づいています。葉の落ちた小枝をよく見ると来
備や修繕をお願
いしています。
年春に芽吹く準備をしています。下から押し出される感じで、太陽の
日を浴び栄養を木に取り入れた葉は役目を終え、落ちてゆきます。正
月のお供えや藁で作った飾り物に使う、譲り葉がありますが、私達も家庭が円満で親 から
子へと次の代へ譲ることから正月の飾りとして使われているようです。
グループホーム虹の家・宇宙の家のご近所(緊急協力家庭)
虹の 家 、宇 宙の 家
島袋 善弘 様
私たちはめじろ台に住む高齢者夫婦の二人暮らしです。数年前八
がめ じ ろ台 に出 来
栄寮の子ども達が引っ越してきた時は、高齢化が進む地域に子ども
た時 か らの お付 き
の声が聞こえるようになり、地域に元気を吹き込むと喜びました。
合い で 、い つも グ
4月には年度がわりで子ども達がそろって顔を見せてくれます。元
ルー プ ホー ムの 子
気な声の子も、隠れるような様子の子もいますが、いろいろな表情
ども 達 を温 かく 見
守っ て くだ さい ま
す。
でそれぞれの成長過程の個性が見えてきます。学校からの帰りの際
など元気な挨拶が返ってくるので、
「挨拶から始まる人間関係」をよ
く教えられていることを感じます。
メンタルボランティア OB
川西 智也 様
臨床心理士。6 年
八栄寮とのご縁が生まれ、もう 10 年以上が経ちました。思春期
間、グループホーム
の子どものメンタルフレンドを続けた6年間は、彼の成長を見守り
でのメンタルボラ
つつも、私自身の思春期を振り返る機会にもなっていたと思います。
をして頂き、その後
現在、寮との関わりは年に一度きりとなりましたが、伺うたびに子
はこどもの日フェ
スティバルのお手
ども達や職員、そして多くのボランティアたちの賑わいにエネルギ
伝いをしてくださ
ーを貰って帰ります。また、顔なじみの職員との近況報告も楽しみ
っています。
の一つです。温かさと活気が、いつまでも続きますように。
各施設在籍者・利用者数
こどものうち八栄寮
リフレここのえ
幼児
10名
乳幼児 13 名
小学生 18名
小学生 13 名
中学生 18名
中高生 6 名
高校生
5 名【計51 名】 【計 20 世帯 52 名】
(平成 26 年 11 月末現在)
八王子市子ども家庭サービス事業利用者数
平成 26 年 6 月~11 月末
ショートステイ
211 名
トワイライトステイ
74 名
合計
285 名
ご招待・・サッカー観戦 サッカー・野球教室 観劇 ボーリング 冨士チャンピオンレース観戦
貸切プール アイススケート ミュージカル観劇 ミニコンサート
-6-
「 え ん 」 第 19 号
横田基地
374 装備即応中隊のみなさま
転勤した同僚から八栄寮の訪問を引き継いで 20 年になります。5
20 年以上前から八
栄寮を応援してく
月 5 日には、横田基地として炭火焼きハンバーガーとホットドッグ
ださり、毎年こども
の模擬店を出店し、12 月には、子ども達と一緒に遊んだり食事をす
の日フェスティバ
るなど、とてもすばらしい日米交流の機会として毎年楽しみにして
ルとクリスマスに
います。クリスマスプレゼントをあげた子どもが 18 歳になって退
子ども達と交流す
寮する際には、自分の子どもの巣立ちを見る様で、とても感動しま
る機会を作ってく
す。これからも楽しい思い出を作っていきたいです。
ださっています。
東京家政学院大学教員
学生時代にボラン
田尻 さやか 様
毎年 12 月 27 日の八栄寮のグランドにひびく「よいしょ!」の声
ティアサークルの
にはいろんな想い、願いが込められています。あの声を聞くと、一
リーダーとして、
年が無事で本当によかったと心から実感し、来年もがんばろうと心
学生ボランティア
を新たにできる、私にとってとても大切な声です。あのにぎやかな
の創成期にご協力
餅つき大会の中 1 年間のできごとの詳細を語り合うことができなく
頂きました。まさ
に学生ボラのパイ
オニア。
ても、「よいしょ」にはみんなの 1 年間がにじみでていて、ずっと
「よいしょ」がグランドでひびきわたることを願っています。
リフレここのえを退所された方からも「声」を頂きました。
家を出て、市役所から女性センターを経てリフレに入所しました。母子生活支援施設で
の生活が始まるということ自体がこれまでの日常からはなじみのないものでした。四畳半
くらいの古くて寂しい最悪の場所というイメージでリフレに来てみると、きれいなマンシ
ョンのようでびっくりしました。
環境の変化に子どもは不安定になり大変でした。私自身施設から出ていける日が来るの
だろうか、お金は貯まるのだろうか、自信もないし一人では無理だと思っていましたので、
住むところやお金の心配をしなくて良いということは、精神的な不安が解消されるのには
重要でした。調停や手続きが進むにつれ少しずつ自立に近づいていき、母親さえしっかり
していれば家族はなんとかなるということを感じた場所です。
リフレでの 2 年間は自分を見つめなおし、自分と向き合う為に私にとっては必要な時間
でした。これからも近くに来たときにはリフレに顔を出し、元気にやっている姿を見ても
らいたいと思っています。
素敵なメッセージを頂戴し、心が温まりました。
皆さまお忙しい中、原稿依頼に快くご協力頂きありがとうございました。
心から感謝申し上げます。
自立支援・・就労体験インターン、講座 英会話教室、教材
子どもひとりずつとの特別お出かけ、生活体験
-7-
海外生活体験、ホームステイ
パソコン、周辺機器 各種奨学金
「 え ん 」 第 19 号
調理専門学校
S・S さん
私は 10 月の始め頃に指定校推薦で調理の専門学校に合格する事ができました。専門学
校に合格するために、学校の授業を大切にし、定期試験は早い段階から勉強をしました。
その結果、好成績を残すことが出来、希望していた専門学校の指定校推薦をとることがで
きました。自分の希望していた専門学校の指定校推薦をもらえた時、私は今まで努力して
きた成果が実を結んだのだなと思い嬉しかったです。
残りの高校生活は悔いの無いように過ごし、専門学校に入学した後も、お客さんに笑顔
を与えることが出来る腕の良い『調理師』になれるよう、一生懸命勉強していき ます。
そしていつか、八栄寮のみんなにおいしい料理を作ってあげたいと思います。
4年制大学
Y・T くん
高校卒業と施設退寮の後、大学進学と自立生活の新たなスタートが始まる。
僕は今年の夏までは就職をするつもりでいた。特にやりたい仕事があるわけでなく、と
りあえず働いて生きていけるようにという考えだった。しかし、施設の職員と進路につい
て話し、生活の為に仕事をするという考えでは仕事への熱意や価値を余り感じられなくな
るだろうと思い、自分の興味のある分野に進学し、それを活かせる仕事に就けば自分にと
ってより良い生活になると考え直した。また、経済面でも奨学金や支援の制度があること
を知り前向きに考えるようになった。大学で学ぶことや人脈なども社会に出てから役立っ
ていくと思った。そして、職員の応援もあって進学することに決めた。
退寮後の生活については、学費、住居、食事、保険、アルバイトなど考えるのが嫌にな
る程、分からない事や大変そうな事がある。しかし、その困難を乗り越えて自分の実現し
たい将来に近づけるのだと思う。
~子どもたちのしあわせのために~
1
郵便振替
:社会福祉法人同胞援護婦人連盟
00110-1-499359
2
ゆうちょ銀行
:社会福祉法人同胞援護婦人連盟
019店
当座
0499359
・折り返し当法人からの領収書をお送りします。
・社会福祉法人に対するご寄附は確定申告で所得控除の対象になります。
・住民税控除についてはお住まいの区市町村へお問い合わせください。
社会福祉法人同胞援護婦人連盟
児童養護施設
こどものうち八栄寮
母子生活支援施設
八王子市
リフレここのえ
子ども家庭サービス事業
編集後記
今年度は、日頃わたしたちを支えてくださ
る方々にスポットをあて、ご紹介させて頂き
ました。「こんな経緯で繋がりができたんだ」
「こんな思いを持っていてくれたんだ」と改
〒193-0944 東京都八王子 市館町 2232-1
めて知り、感謝の気持ちでいっぱいです。
Tel:042-661-5891 Fax:042-667-0006
【広報誌担当 内山大樹・内田紗世】
http://www.yasakaryou.or.jp
ご意見・ご感想を法人宛のお手紙または FAX でぜひお 寄せ下さい。お待ちしております。
株式会社小笠原 (八王子市子安町 2-12-1)様 の印刷協力に感謝申し上げます。
-8-
Fly UP