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類上皮細胞肉芽腫からなるアレルギー性ピアス肉芽腫
ただいま、ページを読み込み中です。5秒以上、このメッセージが表示されている場 合、Adobe® Reader®(もしくはAcrobat®)のAcrobat® JavaScriptを有効にしてください。 日皮会誌:118(12) ,2415―2419,2008(平20) Adobe® Reader®のメニュー:「編集」→「環境設定」→「JavaScript」で設定できます。 「Acrobat JavaScriptを使用」にチェックを入れてください。 類上皮細胞肉芽腫からなるアレルギー性ピアス肉芽腫 なお、Adobe® Reader®以外でのPDFビューアで閲覧されている場合もこのメッセージが表示さ れます。Adobe® Reader®で閲覧するようにしてください。 西山 瑞穂 金澤 伸雄 山本 有紀 古川 福実 要 旨 年 1 月より右耳垂ピアス孔より滲出液がでるようにな り,近医にて処方されたステロイド剤を外用すると軽 類上皮細胞肉芽腫からなるアレルギー性ピアス肉芽 快するが,再発を繰り返していた.その後結節を形成 腫を認めた 54 歳女性の 1 例を報告する.両耳にピアス したため,4 月に近医整形外科にて摘出したが,まもな を始めて 5 年後に右耳垂に結節を形成したため近医に く同じ部位に結節が再発した.切除組織に類上皮細胞 て切除したが間もなく再発した.病理組織にて非乾酪 肉芽腫を認めサルコイドーシスが疑われたため,5 月 壊死性類上皮細胞肉芽腫を認め,金属パッチテストで 当科紹介受診となった. 金酸と白金酸に陽性を示したことから,金属ピアスに 対する遅延型アレルギーによるピアス肉芽腫と診断し 現 症:右耳垂に直径 1cm 大の表面平滑で淡紅色 のドーム状結節を認める(図 1) . た.近年諸外国にてピアスによりサルコイド様型類上 病理組織学的所見:摘出後間もなく再発しているこ 皮肉芽腫からなるアレルギー性肉芽腫が生じることが とから腫瘍性病変を否定するため,右耳垂結節の再生 報告されており,今後本邦においても同様の症例が増 検を施行した.真皮全層にわたって,部位により軽度 加する可能性があり,適切な診断と治療のため注意を から中等度のリンパ球浸潤を伴い,内部に壊死の形成 要する. を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認めた.ラングハンス はじめに 型多核巨細胞も認めた(図 2) .偏光顕微鏡で観察して も異物は認めなかった. 本邦では近年ピアス型イヤリングの装着が急速に普 臨床検査:組織所見からサルコイドーシスや,抗酸 及しているが,それに伴いトラブルも増加している. 菌や真菌による感染性肉芽腫を疑い,胸部レントゲン ピアスに伴う合併症として,金属アレルギーによる接 撮影,血液検査,ツベルクリン検査を行い,また生検 触皮膚炎,感染症とそれに引き続き肉芽腫の発生がよ 組織のチールニールセン染色,グロコット染色,抗酸 く報告されている1). この際の肉芽腫は組織学的にはケ 菌培養,真菌培養を施行した.胸部レントゲンでは両 ロイドが多く,リンパ球腫が次ぐ.今回,組織学的に 側肺門部腫大等サルコイドーシスを示唆する所見は認 類上皮細胞肉芽腫を認めたピアス肉芽腫の症例を経験 めず,血液検査でも血清アンギオテンシン変換酵素の した.ピアス肉芽腫において類上皮細胞肉芽腫を認め 上昇等特に異常を認めなかった.ツベルクリン反応は ることはきわめて稀であり,我々の知る限り本邦では 強陽性を示したが,チールニールセン染色,グロコッ 初の報告である. ト染色,抗酸菌培養,真菌培養はいずれも陰性であっ 症 例 た. パッチテスト:ピアス部位に結節が出現しているこ 症 例:54 歳,女性. とから,ピアス金属による遅延型アレルギーを疑い, 主 訴:右耳垂結節. 両前腕にパッチテストを施行した.患者は銀によるか 家族歴:父胃がん 母白血病. ぶれを自覚していたが,貼付 48 時間後において塩化金 既往歴:特記事項なし. 酸,塩化白金酸で陽性を示し,臭化銀に対しては陰性 現病歴:2001 年に両耳垂にピアスを装着した.2006 であった(図 3) .無治療で経過を観察すると 7 日後も 紅斑が持続し,特に白金に対して浸潤の増強を認めた 和歌山県立医科大学皮膚科学教室(主任:古川福実教 授) 平成 19 年 3 月 22 日受付,平成 20 年 3 月 31 日掲載決定 和歌山市紀三井寺 811―1 別刷請求先:(〒641―0012) 和歌山県立医科大学皮膚科学教室 西山 瑞穂 ため,同部位から生検を行った.病理組織学的には, 表皮間に細胞間浮腫,真皮層にやや浮腫と血管周囲に 中等度から高度の炎症細胞浸潤が認められたのみで, 明らかな肉芽腫形成は認められなかった.パッチテス 2416 西山 瑞穂ほか ト陽性部はかゆみと浸潤が強く,治療後の瘢痕化が懸 接触皮膚炎,lymphoplasia,浮腫,肉芽腫,表皮囊腫な 念されたため,生検後ステロイド剤外用による加療を ど種々の皮膚障害を生じることが知られている2). 行い,色素沈着を残して治癒した. この中でも接触皮膚炎はもっとも多く見られるもの 以上の臨床所見と検査結果より,金属(金および白 で,ニッケルや金などによる金属アレルギーが多くを 金)に対する遅延型アレルギーによるピアス肉芽腫と 占める2). 現在よく知られているアレルギーをひき起こ 診断した. す金属は,コバルト,ニッケル,クロム,水銀,金, 治療および経過:トラニラスト内服,ステロイド貼 パラジウム,白金の 7 種類であるが2),日本では 1970 付薬,ステロイド局注により改善傾向を認めている. 年代からピアスの流行が見られ,それに伴いニッケル 考 メッキ,またはニッケル合金性ピアスによるニッケル 察 アレルギーが急増した3). ピアスを装着するには耳垂に 近年,ピアス型イアリングの装着が急激に普及して 小さな孔を開け,そのトンネルの表皮化を待たねばな いるが,それに伴うトラブルも増加している.ピアス らない.表皮化が完成するまで 3 週間前後はピアスあ は正常皮膚を開孔し金属という異物を生体に挿入する るいはワイアーを常時装着しなければならないが,そ ため,感染,表在性リンパ節腫脹,金属の局所沈着, の間ピアスあるいはワイアーが皮膚の組織液に直接さ らされ,成分が容易に真皮中に溶け出すため,ニッケ ルアレルギーが成立しやすくなったと考えられる.そ のためトンネルの表皮化が完成するまで,ステンレス 製あるいは銀製,金製のピアスを装着することが推奨 された2).金は非常に溶けにくい金属のため,通常の条 件下では経皮吸収による感作はほとんど生じないもの と考えられていたが,ピアス孔を作るため金製のピア スが使われるようになった 1970 年代後半から金アレ ルギーの症例がすこしずつ報告されるようになった. 金といえども,真皮組織液に直接触れるとイオン化し 金アレルギーが生じるものと考えられ,最近では金ア レルギー患者の急増が大きな問題となっている2). ピアスによる金皮膚炎は,通常ピアス装着後 1 カ月 図 1 初診時の臨床像 右耳垂に直径 1 c m 大の隆起性腫瘤を認める. a b 以内と他の金属アレルギーと比べ早期に発症すること が多い.症状は,ピアス装着部を中心に紅斑,浮腫, c 図 2 耳垂腫瘤の病理組織像 (a )真皮全層にわたって軽度から中程度のリンパ球浸潤を伴い,内部に壊死の形成を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認める (×40 ) . (b)類上皮細胞肉芽腫の拡大像(×20 0 ) . (c )ラングハンス型巨細胞も認める(×20 0 ) . 類上皮細胞肉芽腫からなるアレルギー性ピアス肉芽腫 a 2417 b 図 3 パッチテスト成績 (a )7 2時間後:上から塩化金酸,塩化白金酸,臭化銀酸,生理食塩水. (b)7日後:上から塩化金酸,塩化白金酸. いずれにおいても左右両腕とも塩化金酸,塩化白金酸に陽性を示す. 小水疱などの急性皮膚炎の症状を呈し,症状の強い場 芽腫が報告されており,特に金,白金,パラジウムな 合には滲出液が滴り落ちる場合もある.さらに,急性 どが皮膚にサルコイド様の組織反応を起こすといわれ 皮膚炎症状に加えて,結節性病変を伴うことが特徴的 ている.表 1 に示すように,ピアスによるサルコイド である2).組織学的には,I) 真皮内の密なリンパ球浸潤, 様の皮膚変化はすでに 1983 年 Mann らによって報告 リンパ球浸潤および好酸球浸潤,II)I+リンパ球濾胞 されたが,このときはパッチテストは施行されなかっ 構造, III) I または II+血管内細胞腫大, 管腔内突出, た7).1997 年 Armstrong らは金ピアスによって引き起 IV)I+異物反応,V)II+異物反応といった大きく 5 こされた肉芽腫性接触皮膚炎を報告しているが8), 耳朶 つのパターンに分けられることが知られているが,類 の結節は病理組織学的にサルコイド様の変化を示し, 上皮細胞肉芽腫は含まれていない.結節はピアスの装 金に対するパッチテストにおいて長期に持続する強い 着を中止しても簡単には治らず,長期間にわたって存 反応と,8 週間後の病理組織像で類上皮細胞肉芽腫を 続することが多く,これは金イオンは真皮から容易に 認めた.さらに 2004 年 Casper らはピアス装着による 排除されないという特徴から,真皮内に長期間存続し, 耳介部のサルコイド様型アレルギー性接触性肉芽腫の 長期にわたりアレルギー反応が続くためと考えられて 2 症例を報告している9).2 例とも病理組織像において 2) いる .また,金皮膚炎患者においては,単球,マクロ 中心にフィブリノイド壊死を伴う肉芽腫を認めたが, ファージ内のリソソームにより酸化された金が,自己 感染症は否定的であった.パッチテストにおいて 1 例 蛋白を変性させたりあるいは MHC 分子自身を変化さ では 4 日後にニッケル,白金,パラジウムに陽性とな せたりして局所の免疫反応を誘導するという説4)や, 末 り,白金とパラジウムにおいては 21 日目以降も残存す 梢血単核細胞が金によって 刺 激 さ れ 顆 粒 球 マ ク ロ るとともに急性湿疹様皮膚炎から結節性慢性病変への ファージコロニー刺激因子(GM-CSF)を産生するとの 移行が見られ,組織学的検査にてラングハンス型巨細 説5)がある.古賀らは金皮膚炎患者において,金による 胞を伴う類上皮細胞肉芽腫を認めた.もう 1 例におい リンパ球幼若化試験と末梢血単核球を金存在下で培養 ても,ニッケル,白金,パラジウムに対する長期的陽 した時の培養上清の検討を行い,金刺激に反応して増 性所見と組織学的に類上皮細胞肉芽腫を認めた.2006 殖し,IFN-γ と IL-2 を産生する T 細胞が反応局所にお 年には Goossens らが耳介のピアス装着部位にサルコ いて金に対する遅延型過敏症を引き起こし,皮疹を出 イド様型アレルギー性接触性肉芽腫を認めた 2 症例を 6) 現させることを示唆している . 近年諸外国から,金属に誘発されるアレルギー性肉 報告している10). 2 例とも病理組織像においてフィブリ ノイド壊死を伴う肉芽腫を認め,パッチテストでは 1 2418 西山 瑞穂ほか 表 1 ピアス金属により類上皮細胞肉芽腫を認め,パッチテストにより原因金属が同定された症例のまとめ 患者 性 ピアス肉芽腫 年齢 パッチテスト 臨床像 病理組織像 陽性金属 施行せず 女性 1 4 結節 中心壊死を伴わない 類上皮細胞肉芽腫 女性 2 7 結節 中心壊死を伴わない 類上皮細胞肉芽腫 女性 2 1 隆起性丘疹 女性 2 9 女性 文献 判定・病理組織像 所見なし 7 金 2日後に強陽性・8週間後も持続す る陽性反応,類上皮細胞肉芽腫 8 中心壊死を伴う類上 皮細胞肉芽腫 白金,ニッケル, パラジウム 4日後に陽性.白金,パラジウム は2 1日目以降も陽性所見残存・類 上皮細胞肉芽腫 9 丘疹 中心壊死を伴う類上 皮細胞肉芽腫 白金,ニッケル, パラジウム 長期に持続する強陽性反応・類上 皮細胞肉芽腫 9 2 7 結節 中心壊死を伴う類上 皮細胞肉芽腫 パラジウム 強陽性・所見なし(肉眼的には湿 疹様から肉芽腫様に変化) 10 女性 5 6 結節 中心壊死を伴う類上 皮細胞肉芽腫 パラジウム,ニッケル 強陽性・類上皮細胞肉芽腫 10 女性 5 4 結節 中心壊死を伴わない 類上皮細胞肉芽腫 金,白金 強陽性・血管周囲の炎症細胞浸潤 自験例 例がパラジウムに強陽性,もう 1 例はパラジウムと バリアが破壊され金属が真皮まで直接到達している可 ニッケルに強陽性で 3 週間後も反応が持続し,組織学 能性は否定できない.また金属アレルギーを起こしや 的に類上皮細胞肉芽腫を認めた.しかし,パッチテス すい金属であるコバルト,ニッケル,クロム,水銀, トの後長期にわたって皮膚炎を放置し生検まで行うこ 金,パラジウム,白金の中で,これまでパッチテスト とは倫理的に困難であり,最終的に組織学的に肉芽腫 で肉芽腫の形成が確認されたのは金,白金,パラジウ 形成を確認することは容易ではない.本症例において ム,ニッケルのみである理由として,特にこれらの金 も,パッチテスト施行後長期にわたって反応の増強を 属が真皮から排除されず残りやすいのか,肉芽腫形成 認めたことから,貼付 7 日後の組織学的検査では肉芽 性遅延型アレルギーに関わる T 細胞を誘導しやすい 腫形成を確認できなかったが,後日に生検していれば のか,あるいは単にピアスの材料となりやすいためな 肉芽腫形成を認めた可能性がある.パッチテスト陽性 のか,不明である.また金属による肉芽腫形成に個人 を根拠に,金あるいは白金に対する肉芽腫形成を伴う 差があることなど,まだまだ解決すべき課題は多い. 遅延型アレルギーによるピアス肉芽腫と診断したが, 以上,きわめて稀であり,我々の知る限り本邦では 確定診断のためにパッチテストにおける肉芽腫形成の 初の報告となる類上皮細胞肉芽腫を認めるピアス肉芽 確認が必要かどうか検討が必要であろう.また白金に 腫の 1 例を報告した.ピアス肉芽腫はピアス装着後に ついては,金と同様に溶けにくくアレルギーをおこし 生じる皮内の結節の総称であり,成因や病理組織学上 にくい金属と考えられていたが,外国の 2 症例と自験 異なったものが含まれる1).ケロイドが最も多く,また 例において肉芽腫形成との因果関係が想定されてお リンパ球腫も報告されてきたが,近年諸外国にてサル り,ピアス肉芽腫の原因金属として今後症例が増える コイド様型類上皮細胞肉芽腫がしばしば報告されてお 可能性がある(表 1) . り,今後本邦においても同様の症例が増加する可能性 もっとも,長時間の真皮内への金属の暴露が肉芽腫 がある.パッチテストおよび詳細な病理組織学的検討 を惹起するといっても,実際真皮内に金属イオンが残 により正確な診断を行い,知見を集積することによっ 存しているのかは今のところ未確認であり,今後の課 て,ピアスの皮膚障害に関する正確な情報が普及し予 題となろう.X 線での微量分析や分光法での分子吸収 防や治療に貢献できるものと考える. 分析により金の存在を確認しようというアイデアもあ る7).パッチテストで肉芽腫を形成していることから, 真皮への金属の直接的な暴露は必ずしも必要ないよう にも考えられるが,貼付期間に形成された炎症により 本症例は第 397 回日本皮膚科学会大阪地方会で発表し た. 類上皮細胞肉芽腫からなるアレルギー性ピアス肉芽腫 文 1)加茂理英,中川浩一:ピアス肉芽腫,Derma,81 : 177―180, 2003. 2)漆畑 修,加瀬佳代子:ピアス皮膚炎,皮膚病診 療,20 : 711―714, 1998. 3)安田利顕:ear-piercing,皮膚病診療,8 : 388―391, 1986. 4)Moller H, Larsson A, Bjorkner B, Brunze M: The histological and immunohistochemical pattern of positive patch test reactions to gold sodium thiosulfate, Acta Derm Venerel, 74: 417―423, 1994. 5)Koga T, Imayama S, Hashizume T, Hori Y: Gold stimulated production of granulocyte !macrophage colony stimulating factor by peripheral blood mononuclear cells from a patient with gold contact dermatitis, Contact Dermatitis, 28: 303―304, 1993. 6)古賀哲也,橋爪民子,今山修平,堀 嘉昭,吉家 2419 献 弘:金接触皮膚炎患者における末梢血単核球の金 刺激によるサイトカイン産生,西日本皮膚,54 : 747―750, 1992. 7)Mann RJ, Perchy RDG: Sarcoidal tissue reactionanother complication of ear piercing, Clin Exp Dermatol, 8: 199―200, 1983. 8)Armstrong DKB, Walsh MY, Dawson JF: Granulomatous contact dermatitis due to gold earrings, Br J Dermatol, 136: 776―778, 1997. 9) Casper C, Groth W, Hunzelmann N : Sarcoidaltype allergic contact granuloma:a rare complication of ear piercing, Am J Dermatopathol, 26: 59―62, 2004. 10)Goossens A, De Swerdt A, De Coninck K, Snauwaert JE, Dedeurwaerder M, De Bonte M: Allergic contact granuloma due to palladium following ear piercing, Contact Dermatitis, 55: 338―341, 2006. Allergic Piercing-granuloma Consisting of Epithelioid Cell Granulomas Mizuho Nishiyama, Nobuo Kanazawa, Yuki Yamamoto and Fukumi Furukawa Department of Dermatology, Wakayama Medical University, Wakayama, Japan (Received March 22, 2007; accepted for publication March 31, 2008) We report a case of a 54-year-old woman who developed allergic piercing granuloma. A persistent nodule appeared at the site of piercing on her right earlobe 5 years after metal-piercing in both earlobes. Although resected, the nodule soon reappeared. Because histological examination of the nodule demonstrated the presence of non-caseating epithelioid cell granuloma and patch testing revealed positive allergic responses to gold and platinum, we made the diagnosis of piercing granuloma due to a delayed-type allergy to piercing metals. In foreign countries, increasing cases of allergic piercing granuloma consisting of sarcoidal epithelioid cell granulomas have recently been reported. We should pay attention to the possibility that similar cases can also increase in Japan. (Jpn J Dermatol 118: 2415∼2419, 2008) Key words: piercing granuloma, metal allergy, epithelioid cell granuloma