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週間マーケット展望( 10月 19日 ~ 10月 23日)

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週間マーケット展望( 10月 19日 ~ 10月 23日)
週間マーケット展望( 10月 19日 ~ 10月 23日)
展望
先週は、週明けから中国経済の減速懸念が高まったことを背景に、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・ク
ロス円は軟調な動きとなった。特に、貿易上の関係が深い NZドルや豪ドルは、ここまで対ドルで 1週間以上の上昇が
続いていたが、反落となった。また、ドルは米当局者のハト派的発言を受けて軟調な動きが続いた。ユーロは、ECBの
政策委員会メンバーの一人が、追加緩和が必要だと発言したことを受けて、全ての主要通貨に対して下落する場面もあ
った。
今週は、全般的にやや軟調な動きも予想される。世界経済の鈍化懸念も出ており、今後の主要国の金融政策にも注目
が集まっている。米国では早期利上げ観測が後退しており、日本や欧州では追加緩和の可能性も予想されている。その
中で、今週は ECB理事会が予定されており、結果や総裁の会見に注目したい。また、米企業の第 3
・四半期決算発表や、
本邦企業の中間決算発表も始まるが、この結果も両国の月末の金融政策に影響する可能性もあることから注目したい。
また、週明けには、中国の GDPをはじめ主要な経済指標の発表が予定されており、序盤から波瀾な展開となる可能性も
想定しておきたい。
ドル/円
先週は、週明けから複数の米当局者のハト派的発言や、米経済指標が軒並み悪化したことを受けて、米国の早期利上
げ観測が後退したとの見方が広がり、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。ドル/円は、一時 118.07まで下落
し、8月 24日以来の安値を付ける動きとなった。しかし、新規失業保険申請件数が、42年ぶりの低水準を 7月中旬以
来再び記録したことや、消費者物価指数でコア指数が予想を上回ったことを受けて、米経済に対する悲観的な見方が後
退したとの見方が広がり、週末には 119円台後半まで反発した。
今週は、上値の重い展開が予想される。世界的な
景気減速感が強まるなかで、米国の主要な経済指標の結果も悪化するケースが目立っており、米国の早期利上げ観測も
後退している。年内の可能性がやや後退して来年 3月との声も高まりつつある。今週は、米住宅関連の指標発表が複数
予定されており、結果には注意したい。また、米企業の第 3
・四半期決算発表が本格化しており、こちらの結果にも注
目したい。
118.00 ~
120.50
ユーロ/円
先週は、週明けから新規材料に乏しく、小動きの展開が続いた。ただ、週央には、ECBの政策委員会メンバーでもある
ノボトニー・オーストリア中銀総裁が「インフレ率は ECBが目指す水準を明らかに下回っており追加の措置が必要だ」
と発言したことを受けて、ユーロは主要通貨に対して下落する動きとなり、ユーロ/円は週明けの 136.93から 134.80
まで下げる動きとなった。ただ、週末には値を戻す動きも見られた。
今週は、軟調な展開が予想される。今週の最
大の注目は、22日の ECB理事会と理事会後のドラギ総裁の会見である。9月のユーロ圏のインフレ率は、原油価格の大
幅下落を背景に 6ヵ月ぶりにマイナス圏に落ち込んでおり、追加緩和観測が高まっている。ただ、原油価格はやや持ち
直していることもあり、追加緩和に慎重な見方もある。そのため、今回は様子見で追加緩和は先送りされる可能性も考
えられる。追加緩和決定ならユーロ売りだが、追加緩和を見送った場合でも、総裁が会見で次回以降の可能性を示唆し
たと受け取られる発言があったなら、軟調な動きとなる可能性も想定しておきたい。
133.99 ~
136.96
1
ポンド/円
先週は、週明けは小動きの展開となったものの、英消費者物価指数がマイナスに落ち込んだことで主要通貨に対して
軟調な動きとなり、ポンド/円は 184円台から 181円台まで下落し、10月 2日以来の安値まで下げる動きとなった。し
かし、週央に発表された英失業率(ILO方式)が 2008年第 2四半期以来の低水準となり、賃金上昇率も若干加速した
ことから堅調な動きとなり、再び 184円台後半まで上昇する動きとなった。 今週は、底固い展開が予想される。物価
の低下は引き続き原油価格の低迷が原因と考えられるが、原油価格も下げ止まっていることや、それ以外の英経済指標
は堅調な結果が続いていることから、下値は限定的と考えられる。そして、先週末に英中銀金融政策委員会の委員の一
人が、英金利は早い時期に引き上げられるとの見方を示したことから、今後の経済指標の結果次第では、利上げを支持
する委員が増える可能性も考えられる。今週は、22日に英小売売上高の発表が予定されており、市場予想では前回以
上の伸びが予想されていることから、結果には注目したい。ただ、週明けには中国の経済指標の発表が予定されている
が、中国や新興国経済の問題は英経済への影響は限定的であり、英経済は国内主導の成長が続くとの見方もあることか
ら、悪化した場合でも下値は限定的と考えられる。
182.35 ~
186.04
豪ドル/円
先週は、週明けに中国経済の減速懸念を背景に株価が軟調な動きとなり、投資家のリスク回避の動きが強まったこと
や、豪州の企業関連の経済指標が低下したことを受けて、豪ドル/円は軟調な動きとなった。その後、米経済指標の鈍
化や、米当局者のハト派的発言を背景に、米国の早期利上げ観測が後退したとの見方から、豪ドルは底固い動きとなっ
た。
今週は、堅調な展開が予想される。米国の経済指標の鈍化や、当局者のハト派的発言から、米国の年内利上げ
に不透明感が広がっていることから、底固い動きが考えられる。ただ、懸念の残る中国経済だが、19日にはGDPなど主
要な経済指標の発表が予定されており、結果が芳しくない場合には再び中国株の下落につながる可能性もあり、結果発
表には注意したい。
85.81 ~
87.50
南アフリカ・ランド/円
先週は、週明けから中国経済の減速懸念を背景に株価が軟調な動きとなり、リスク回避の動きが広がり、ランド/円
は軟調な動きとなった。また、南アフリカ国庫庁の議会報告で、南アは債務が増える一方で成長が鈍っており、格付け
が投資適格級以下の水準に引き下げられるリスクが高まっていると指摘したことも影響した。しかし、米国の利上げ時
期の後退観測や、株価上昇を背景に、週末には 9.15まで上昇し、9月 1日以来の高値を付ける動きとなった。
今
週は、堅調な展開が予想される。南ア国内の問題は山積(労使、電力問題等)しているが、目先の米国の利上げ観測が
後退したことや、中国の経済の不安がやや後退したことから、底固い展開が考えられる。また、世界ビール最大手が 2
位の SABミラー買収で原則合意したことで、南ア経済に最大 70億ランド(約 5億 2100万ドル)の資金流入(SABミラ
ーはヨハネスブルク市場に上場されている)が見込まれるとの報道もあり、目先は堅調な動きも考えられる。ただ、週
明けの中国の重要な経済指標の結果には注意したい。
8.82 ~
9.30
提供:SBIリクイディティ・マーケット株式会社
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