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建築環境システムの歴史

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建築環境システムの歴史
表1 1750∼2003年の約250年間における建築とその環境システムの発達。関連する科学・社会におけるできごとや動力技術の発達も併せて示す。
西暦年
科学・社会・関連文献など
動力その他 アクティブ型技術
建築
照明
J.ワットの蒸気機関(1765)
(熱効率2%未満)
暖房
冷房
換気
B.フランクリンのストーブ
(1760年ごろ)
J.ワットの放熱器(1784)
W.マードックのガス灯
(1792)
1800
温風暖房(人力による気
流)(1821∼1842)
T.トレッドゴールドの「暖
房と換気の原理」(1824)
J.B.フーリエの熱伝導方程式(1822)
エーテル冷媒の冷凍機
(1834∼1871)
S.カルノーの「火の動力」論文(1824)
M.ファラデーによる電磁誘導の法則
(1831)
1850
1900
蒸気機関の熱効率3%程度まで向
上(1830年ごろ)
マイヤー・ヘルムホルツ・ジュール等に W.ケルビンらによる大西洋横断海
水晶宮(1851)
よるエネルギー保存則 (1840∼1860)
底電線(1858)
クラペイロン・ケルビン・クラウジウス等
ベナムズの換気式ガス灯
によるエントロピー増大則 (1830∼
(1860)
J.C.マクスウェルの電磁気方程式
(1864)
W.J.ジェボンズの「石炭問題」
T.エジソンの白熱電灯
(初版1866年、第3版1906年)
(1879)
J.W.ギブスの自由エネルギー(1876) T.エジソンによる火力発電所(1882)
ステファン・ボルツマンの法則(1879∼ N.テスラによる交流モータの発明
1884)
(1882)
H.R.ヘルツによる電磁波の存在証明実
験(1888)
森林太郎(鴎外)の「日本家屋説自抄」
パリ万博・エッフェル塔(1889)
(1888) 「造家衛生の要旨」(1893)
M.ギュイ・A.ストドラによる最大仕事損
R.サリバンのWainwright
失(1889∼1910)
Building(1890)
G.マルコーニの無線通信(1899∼
M.プランクによる放射理論(1900)
1901)
空気冷媒の冷凍機
(1845∼1862)
鋳鉄製蒸気利用暖房放
熱器(1860∼1870年)
T.リードの 「換気の理論と
実際の図説」 (1844)
M.ペッテンコッフェルの
「住居と換気」(1858)
多翼式送風機(1861∼1865)
動力は蒸気機関
多翼遠心ファン(1878)
J.S.ビリングスの
「換気と暖房の原理」(1884)
W.キャリアの空気調和機
(1904)
W.キャリアの遠心冷凍機
(1922)
第1次世界大戦(1914∼1918)
旧丸の内ビル(1923)
藤井厚二「日本の住宅」(1928)
アンモニア冷媒の冷凍機
A.H.バーカーの天井温放
(1927) 炭酸ガス冷媒の
射パネル(1931)
冷凍機(1931)
床暖房の始まり(1931年
ころから)
藤井厚二の聴竹居(1929)
寺田寅彦「涼味数題」(1933)
山越邦彦のDomo
Dinamika(1933)
谷崎潤一郎「陰翳礼讃」(1933)
L.ランダウ・E.リフシッツによる
最大仕事の数学表現 (1938)
第2次世界大戦(1939∼1945)
1950
M.J.アーサイズや木村幸一
郎の日照鏡(1934年ごろ)
F.L.ライトのチューブガラス
(1938)
蛍光灯の実用化(1939)
C.P.ヤグローの必要換気量
(1936)
A.コルマー・W.リーゼの放
射暖房設計法(1938)
広島・長崎への原爆投下(1945)
W.キャリアによる空気調和
の定義(1949)
Z.ラントによる
エクセルギーの命名 (1953)
ニューヨーク Seagram
Building(1958)
吉村順三・奥村昭雄による
「NCRビル」(1962)
V.オルジャイの「Design with Climate」
(1963)
霞ヶ関ビル(1968)
第一次石油危機(1973年)
100万kW級の原子力発電所
(1977年ごろから)
勝田・後藤らの「換気設計」
(1965)
荒谷登の自邸(1978)
直射日光利用の考え方
(1978年ころから)
パッシブ型暖房の考え方 パッシブ型冷房の考え方 シックハウス症候群の顕在化
(1976年ごろから)
(1980年ごろから)
(1980年ごろから)
小玉祐一郎の「つくばの家」
(1983)
槌田敦の「資源物理学入門」(1982)
押田勇雄の「エクセルギー講義」(1986)
地球環境問題の認識
(1990年ごろから)
建築環境を対象としたエクセルギー研
究始まる (1990年ごろから)
井上宇市の「空気調和ハンドブック」(初版 1967)
吉村順三による「軽井沢の家」
(1969)
ニューヨーク 世界貿易セン
タービル(1969∼1974年)
木村建一の「太陽熱の家」
(1973)
D.H.メドウスらの「成長の限界」(1972)
第二次石油危機(1979年)
R.G.ホプキンソンの
「Lighting」 (1963)
パーソナルコンピュータの普及
(1986年ごろから)
インターネットの普及
(1996年ごろから)
奥村昭雄・野沢正光による
阿品土谷病院 (1987)
OMソーラーハウス
(1987年ごろから)
環境共生住宅の研究開発始
まる (1990年ごろから)
個別式暖冷房ユニット(1981年ごろから)
シックハウス症候群への積極
的対策 (1990年ごろから)
港北NTビル(1996年)
岩村和夫らの
「世田谷環境共生住宅」(1997)
2000
勝木渥の「環境の基礎理論」(1999)
宿谷昌則の「自然共生建築を求めて」
(1999)
IEA(国際エネルギー機関)における
エクセルギー研究 (1999∼2003)
「低エクセルギー利用研究」国際会議
の発足(2003∼)
原子力関連の事故頻発 (1995,
1997, 1999, 2002, 2004年)
武蔵工大の横浜キャンパス
(1997)
ハイブリッド換気の考え方
(1995年ごろから)
ニューヨーク の
世界貿易センタービル
テロによる崩壊 (2001年)
低温熱源(低エクセル 高温冷源(低エクセルギー
ギー利用)暖房の考え方
利用)冷房の考え方
LED(Light Emitting Diode)
の建築照明への応用
2003/6/30
2003/7/9
2003/8/1
2003/10/21
2004/08/27 宿谷昌則 作成
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