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白色腐朽菌のCellobiohydrolase 遺伝子の配列決定

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白色腐朽菌のCellobiohydrolase 遺伝子の配列決定
平成 20 年度 修士論文
白色腐朽菌の Cellobiohydrolase 遺伝子の
配列決定
Sequencing of the Cellobiohydrolase genes of
white rot fungi.
物質・環境システム工学コース
1115011
為則智之
1
目次
1、概要
2、背景・目的
3、実験方法
4、結果
5、考察
6、謝辞
7、参考文献
2
1
要旨
【緒言】
近年、化石資源の枯渇や地球温暖化が重大な問題とされている。化石資源への
依存軽減が急務となっているが、その対策の一つにバイオマス利用が上げられ
る。中でも、自動車等の燃料であるガソリンの代替として、バイオマスから生
産されるバイオエタノールの研究が盛んに行われている。現在、バイオマスを
用いたエネルギー変換は、主にサトウキビやトウモロコシを原料としており、
食糧と競合することから問題視されている。そこで、非食資源である木質バイ
オマスを原料とすることが検討されている再生可能な資源である木質バイオマ
スをエネルギー変換するためには構成成分であるセルロースをグルコース単位
まで加水分解する必要がある。しかし、木質バイオマスはリグニンで被覆され
ておりセルロースをセルラーゼで加水分解するためには酸処理によりリグニン
を分解しなければならないが有害な薬品を使うので環境に対する負荷が大きい。
白色腐朽菌は、リグニナーゼとセルラーゼの両方を生産する担子菌である。本
研究では、白色腐朽菌のセルラーゼ遺伝子の配列決定を目的とした。セルラー
ゼの生産メカニズムが明らかになればセルラーゼを大量生産することが可能で
ある。またセルラーゼ生産を抑制した菌株を作ることができる。
【方法】
Pleurotus ostreatus、P. pulmonarius および Trametes versicolor よりゲ
ノ ム DNA を 抽 出 し た 。 COnsensus-DEgenerate Hybrid Oligonucleotide
Primers(CODEHOP;共通-縮重-ハイブリッド-オリゴヌクレオチド-プライマー)
を近縁種のアミノ酸情報より作成した。供試菌から抽出したゲノム DNA テンプ
レートとして CODEHOP を用いて PCR を行った。増幅された DNA 断片をクローニ
ングし、さらにシーケンスを行った。決定された塩基配列について生物情報デ
ータベース DDBJ/EMBL/GenBank に対して Web ツールを用いて BLAST 検索を行い、
高い相同性を示す情報を検索した。
【結果】
cellobiohidrolaseⅡ(CBHⅡ)および endo-glucanase について CODEHOP を作成
しこれを用いて PCR を行った。その結果 P.ostreatus の結晶性セルロース分解
酵素である CBHⅡ断片 601bp が増幅された。しかし endo-glucanase では DNA 増
幅 が で き な か っ た 。 P.ostreatus の CBH Ⅱ で 増 幅 し た 遺 伝 子 断 片 は P.
sajor-caju CBHⅡと 95%相同性を示した。そこで、この配列情報を参照して
primer を設計し、遺伝子 CBHⅡの全長決定を行った。その結果 P. ostreatus の
CBHⅡ遺伝子配列 4161bp のうち、3015bp の配列を決定できた。P. sajor-caju CBH
3
Ⅱと Moniliophthora perniciosa の cellulose binding domain(CBD)の遺伝子を
比較したところ 1390∼2377bp の部分が CBD だと推定された。
4
2
背景・目的
近年、化石資源の枯渇が原因でそれに変わる代替エネルギーが求められてい
る。それに伴い、バイオマスからのエネルギー変換の技法が研究されている。
現在は、糖化しやすい穀物などの食料バイオマスを用いたエネルギー変換が主
流であり、そのため食料品の高騰につながっている。食糧バイオマスではなく、
非食糧である農産廃棄物や木質バイオマスなどを原料とすればこの現状を打開
できると考えられる。
木質バイオマスからエタノールを生産するには、糖化・発酵の工程の前に、
脱リグニン処理が必要である。(1)木質よりリグニンを除去するとセルロース、ヘ
ミセルロースの多糖が残る。この多糖を単糖に分解したうちグルコースのみが
エタノールの原料となるのである。木質バイオマスセルロース、ヘミセルロー
スはリグニンとよばれる高分子芳香族ポリマーに覆われている。これを酸など
を用いた熱処理で物理化学的に分解し、セルロース、ヘミセルロースを露出さ
せる前処理が必要である。このような技術は、製紙工業でのパルプ製造、漂白
行程で用いられている。しかし、環境面、コスト面、そしてエネルギー面から
考えて糖化後に生物的に発酵させること、化石資源由来のガソリンとコスト比
較されることなどの問題がある。そこで、生物的にリグニンを処理する方法と
して、リグニン分解酵素(リグニナーゼ)とセルロース分解酵素(セルラーゼ)
両方を持つ白色腐朽菌の利用を考えた。白色腐朽菌を用いて生物的に木材を前
処理することで、薬液浸透性を改善したり、糖化酵素の接近性を向上させるこ
とで、木質バイオマスの糖化行程までのコストを削減できるのではないかと考
えられる。
白色腐朽菌とは木材を分解する担子菌(きのこの仲間)の一種である。木質
バイオマスの資源変換において、例えば、リグニン分解能が大きく、セルロー
ス分解能を抑制した白色腐朽菌があれば、効率よく木材を分解できると考えら
れる。もともとセルロース分解能が低い、選択的白色腐朽菌をバイオマス変換
やバイオリファイナリーに利用しようとする例も報告されている(2,3)。もう一方
のアプローチは、形質転換技術を用いて、リグニン分解能を増強し、セルロー
ス分解能を抑制した菌株の作出である。そこで、本研究では、新規形質転換株
作出の足がかりとなる白色腐朽菌のセルロース遺伝子配列の決定を目的とした。
白色腐朽菌のセルラーゼ遺伝子配列はまだ解明されていないものが多い。特
に、本研究で用いる菌株ではまだセルラーゼ配列が決定されていない。他の糸
状菌において、例えば Aspergillus niger や Trichoderma ressei などでは、セ
ルラーゼのアミノ酸や遺伝子配列が報告されているものが複数ある。そこで、
5
すでに報告されているセルラーゼアミノ酸配列から共通して保存されているア
ミノ酸配列を探し出し、この配列に基づいてゲノムをテンプレートする PCR の
ためのプライマーを設計し、遺伝子断片を獲得することとした。
セルラーゼは異なった性質を持つ酵素の総称であり大きく 3 つに分類される。
①セルロースのβ1-4 結合を加水分解するエンド型の酵素であるエンドグルカ
ナーゼ、②セルロースを2糖のセロビオース単位で加水分解するエキソ型酵素
である。セロビオハイドロレース(CBH)、③エンドグルカナーゼやセロビオハ
イドロレースの作用によって生じたセロビオースをグルコースまで分解する酵
素である。β-グルカナーゼである。この3種類のセルラーゼのうち、本研究で
は、CBH 遺伝子配列の決定を目指した。CBH は 3 つのパーツから構成されている。
その一つはセルロースを分解する酵素活性を持つ部分、一つはセルロースバイ
ンディングドメイン(CBD)という結晶性セルロースと選択的に結合する部分、
もう一つはこれらをつなぐリンカータンパク質である(4,5)(Fig.1)
。
CBH は CBD を持っているため、
結晶性のセルロースをよく分解することができる。
CBH の配列が分れば、セルラーゼを干渉、抑制した菌株を得ることができ、そ
の菌株を用いて木質バイオマスを生物的に分解すれば、木質バイオマスからセ
ルロース、ヘミセルロースの回収が可能になると考えられる。
リンカー
cellobiohy
drolase
cellulose binding domain
分解の進行方向
(CBD)
cellulose
Fig.1 CBH の分子構造の概要
6
3
実験方法
3.1 供試菌
ヒラタケ Pleurotus ostreatus NBRC 33211, P. ostreatus NBRC 30160, P.
ostreatus NBRC 6515、ウスヒラタケ P. pulmonariusNBRC 30791、カワラタケ
Trametes versicolor FFPRI 1030 の 5 種類の担子菌を試験に供した。各菌株の
継代培養をポテトデキストロース寒天(PDA)培地に 25℃の暗所にて静置培養し
た。
3.2 前培養
PDA 平板寒天培地で培養した担子菌株から菌体を採取し、Polypepton 2%
Glucose 0.5% Yeast extrant 2.5%を含む YGP 液体培地 20ml に植菌し、25℃で 7
日間静置培養した。
3.3 Genome DNA 抽出
YGP 培地により液体培養した供試菌を吸引濾過し菌体を回収した。回収した菌
体を 2μl エッペンに移し、ジルコニアビーズ Φ7mm を 1 個、Φ0.2 mm を 0.1g
程度加え、25 Hz で 2 分間粉砕撹拌した。粉砕した菌体に TE500µl、フェノール
300 µl、メルカプトエタノール 10 µl、10% SDS 100 µl 加え、さらに 25 Hz で
2 分間粉砕撹拌した。その後、water bath により 50℃で、5分おきに転倒混和
しながら 30 分加温した。これを 12,000 rpm で 10 分遠心分離し、上層を回収し
た後。回収した量に対してほぼ等量の CIA(クロロホルム:イソアミルアルコー
ル=24:1の混合液)を加え(この場合は約 800µl)
、混和した。これを 15,000
rpm で 5 分遠心分離し、上層を回収した後、NaOAc(3 mol)80 µl 加えて混和し、
氷上で 30 分静置した。その後 15,000rpm で 10 分間遠心分離を行い、回収し上
層にイソプロパノール 800 µl を加えて混和し、4℃で1時間放置した。これを
15,000rpm で 10 分間遠心分離し、沈殿を回収した。70%エタノールで回収した
沈殿を wash した後、減圧乾燥させた。乾燥したペレットに TE を 50 µl 加えて
再溶解させた。
7
3.4 生物情報データベースの検索
GenBank に登録されているセルラーゼのアミノ酸配列についての情報収集を
行った。
3.5 COnsensus-DEgenerate Hybrid Oligonucleotide Primers(CODEHOP)の作成
COnsensus-DEgenerate Hybrid Oligonucleotide Primers(CODEHOP)とは、ア
ミノ酸配列を基に遺伝子増幅用プライマーである(6)。他種生物のアミノ酸配列を
参考にするので、コドンの使用頻度の違いを容認するために、プライマー配列
の内側(3 側)に10塩基ほどの縮重配列を有する。
3.4で検索してきたcellulaseアミノ酸配列をClustalW(7,8)を用いて比較、アラ
イメントを行った。セルラーゼのアミノ酸配列の相同性の高い配列ごとにグル
ープ分けした。各グループをBlock makerによりブロック化し、このブロックマ
ップをCODEHOP progdamによりCODEHOPを作成した。作成したプライマーの配列
をTable 2に示した。
Table 1
Cellulase のブロックマップ
Accession
Source organism
Length of
AAL16412
Thermoas aurantiacus
335
--AAA-BBB-----CCCCDD-EEEE----FFF
AAL33630
Talaromy emersonii
334
--AAA-BBB-----CCCCDD-EEEE----FFF
AAL33639
Talaromy emersonii
334
--AAA-BBB-----CCCCDD-EEEE----FFF
AAU12275
Phanerochaete chrysosporium
386
AAA------BBB-----CCCCDD--EEEE----FFF--
BAD01163
Trametes hirsute
384
-AAA-------BBB-----CCCCDD--EEEE----FFF
BAD01164
Trametes hirsute
384
-AAA-------BBB-----CCCCDD--EEEE----FFF-
No.
Blocks*
amino acid
8
Table 2
CODEHOP の配列、方向、Tm(℃)、塩基数の一覧
プライマー名
塩基配列(5
-)
F/R*
Tm
塩基数
Cbh1c-f1
TGATCCCTGACCGCCCGAYTGYRMNGC
F
66.2
25
Cbh1d-f1
AACGTCACCATGTAYHTNGAYGC
F
58.4
23
Cbh1d-f4
CCTGGACGCTGGCCAYGSNGSNTG
F
69.9
24
Cbh1g-r1
CCGATGACGTTGCACCANKYNCC
R
64
23
Cbh1h-r1
TGGAACCAACGCTCGGAGCNTSNGGNG
R
69.2
26
Cbh1hr3
GGGACCAGCTTCTCGAAGTAGKNCTGRAAKACCA
R
67.6
32
Cbh2a-f3
CCCTTTCGAGGGCTACCARYNTRBGC
F
66.1
27
Cbh2a-f6
GCTCCGAGGTCCACACCYTNGCNATNCC
F
69.3
28
Cbh2h-r6
CGACCTAGGCTTCCGAGGTNGCNRARGT
R
69.3
29
Cbh2h-r3
TGTCGGAGGTGCCGTCNSWYTCNCC
R
67.9
25
Cbh2h-r6
GGCTTCAGAGCGTCCTCGWRNCCRCARTG
R
69
29
Cbh2h-r9
GCTCAGCAGTTGCTCGAAGTACKCNTKRAACCA
R
66.8
33
Cbh3a-f2
CGGATCGTCATCGACGCTAAYTGGMGNTG
F
67.1
28
Cbh3a-f4
CCACACCACCAACGGCTACRYNAAYTGYTA
F
65.3
30
Cbh3b-f1
CGCTGACTACGAGGCCACNTAYGGNRT
F
66.6
27
Cbh3d-r1
CGAGGGCATTGGGAGTCRCARTANCC
R
66
26
Cbh3d-r3
TCGACGTTAGCCTCGCCRTYDATRAA
R
61.8
26
Cbh3h-r1
GATGGGGCCCGAACTTGATRTTNSWRWA
R
61.3
27
*:プライマーの方向(フォワードまたはリバース)を示す.
9
3.6 PCR
Takara Ex Taq™を用いた PCR 法にて、CODEHOP より作成した primer を用いて、
供試株のゲノムをテンプレートとしてセルラーゼ遺伝子の増幅を行った。メー
カーのマニュアルに従い、1500 µl エッペンチューブにて PCR 反応液を調製した
(Table 3)。この混合液を 0.2 ml の 8-strip Reaction Tubes に 20 µl ずつ分
注し PCR 反応を行った。PCR 反応の温度サイクルプログラムは次のようなものと
した。
温度サイクルプログラム
94℃, 5 min
94℃, 30 sec
62℃, 40 sec
×13 回
72℃, 60 sec
94℃, 30 sec
55℃, 40 sec
×16 回
72℃, 60 sec
72℃, 5 min
4℃, ∞
Table 3
PCR 反応液
Takara Ex Taq™
0.5 µl
10×Takara Ex Taq™ Buffer
10 µl
dNTP Mixture (2.5mM each)
8 µl
Template DNA
< 1 µl
プライマー FW
0.5 µl
プライマー RV
0.5 µl
DD Water
Total
up to 100 µl
100 µl
10
3.7
電気泳動での PCR 産物の確認
PCR 反応終了後、DNA 遺伝子断片が増幅されたかをアガロースゲル電気泳動に
よって確認した。電気泳動には、1%アガロースゲル、1×TBE Buffer を用い、
エチジウムブロマイドで染色し、UV でバンドを可視化した。
3.8
PCR産物のクローニングおよびシークエンス
増幅されたバンドをゲルより切り出し、スピンカラムを用いて PCR 産物を回
収した。この PCR 産物を p-GEM-T Vector System I(Promega,WI,US)を用い
てベクターに組み込んだ。キットに添付されたマニュアル従い、試薬を調製し、
室温で 1 時間インキュベートした(Table 4)。
Table.4 ライゲーション反応溶液
2×Ligatioin buffer
5 µl
T4 DNA Ligase
1 µl
pGEM Vector
1 µl
DD Water
2 µl
Sample (PCR products)
2 µl
Total
10 µl
Takara E. coli JM109 Competent Cells (Takara, 滋賀)に、PCR 産物を組み
込んだベクターを導入した。導入条件は、コンピテントセル懸濁液とベクター
溶液を約40:2の割合で混合し、氷上で30 分、次に42℃で60 秒、氷中で5 分間
インキュベートした。その後、37℃のSOC 培地を300 µℓ加えた、37℃で1時間
静置培養した。培養した大腸菌懸濁液50 µlをアンピシリン、X-gal、IPTGを含
むLB寒天培地(1%トリプトン、0.5%イーストエキス、1%NaCl、1.5寒天、
100 µg/ml アンピシリンナトリウム、50 µg/ml X-gal、0.25 mM IPTG)に50μl
塗布し、37℃で16時間培養した。培地上に現れた白色のコロニーを形質転換体
と判定した。得られたE. coli転換体はTakara Ex TaqTM (Takara Bio Inc., 滋
賀)を用いたダイレクトPCRによりインサートDNAのチェックを行った。プライマ
ーには、M13(-20)(5 -GTAAAACGA CGGCCAGT)およびM13R(5 -AACAGCTATGACCATG)
を用いた。得られた形質転換体をLB液体培地5 mlに接種し、37℃で16時間振と
う培養した。TaKaRa Miniprep DNA Purification Kitを用い、付属のプロトコ
ール通りプラスミドDNAの抽出・精製を行った。
11
抽 出 さ れ た プ ラ ス ミ ド を テ ン プ レ ー ト と し て BigDye Terminator Cycle
Sequencig Ready Reaction Kit (ABi, CA, USA)および ABI PRISM® 3700 DNA ア
ナライザー(ABi, CA, USA)を用いて塩基配列を決定した。決定されを生物情報
データベース DDBJ/EMBL/GenBank に対して Web ツールを用いて BLAST 検索
(http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)を行い、高い相同性を検索した。
12
4.結果
4.1
CODEHOP を用いた CBH 遺伝子の PCR 増幅
供試菌を用いて PCR を行い CBH の DNA 増幅を行った。CODEHOP の組み合わせを
Table.5∼8 に示す。DNA の増幅が確認できた組み合わせを○で示し、増幅が確
認できない、もしくは非常に短い増幅物しか得られない組み合わせを×で示し
た。
Table 5
P. ostreatus NBRC 6515 を鋳型とした DNA 増幅結果
cbh1c-f1
cbh1d-f1
cbh1d-f4
cbh2a-f3
cbh2a-f6
cbh2b-f1
cbh3a-f2
cbh3a-f4
cbh3b-f1
cbh1g-r1
×
×
×
×
×
×
×
×
×
cbh1h-r1
×
×
○
×
未
×
×
×
×
cbh1h-r3
×
×
×
×
未
×
×
×
×
cbh2h-r3
×
×
○
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r6
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r9
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3d-r1
×
×
×
未
×
未
×
×
×
cbh3d-r3
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3h-r1
×
×
×
未
未
未
×
未
×
Table 6
T. versicolor FFPRI 1030 を鋳型とした DNA 増幅結果
cbh1c-f1
cbh1d-f1
cbh1d-f4
cbh2a-f3
cbh2a-f6
cbh2b-f1
cbh3a-f2
cbh3a-f4
cbh3b-f1
cbh1g-r1
○
×
×
×
×
×
×
×
×
cbh1h-r1
×
○
×
×
未
×
×
×
×
cbh1h-r3
×
×
○
×
未
×
×
×
×
cbh2h-r3
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r6
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r9
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3d-r1
×
×
×
未
×
未
×
×
×
cbh3d-r3
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3h-r1
×
×
×
未
未
未
×
未
×
13
Table 7
P. ostreatus NBRC 30160 を鋳型とした DNA 増幅結果
cbh1c-f1
cbh1d-f1
cbh1d-f4
cbh2a-f3
cbh2a-f6
cbh2b-f1
cbh3a-f2
cbh3a-f4
cbh3b-f1
cbh1g-r1
×
×
×
×
×
×
×
×
×
cbh1h-r1
×
×
○
×
未
×
×
×
×
cbh1h-r3
×
×
×
×
未
×
×
×
×
cbh2h-r3
×
×
○
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r6
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r9
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3d-r1
×
×
×
未
×
未
×
×
×
cbh3d-r3
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3h-r1
×
×
×
未
未
未
×
未
×
Table 8
P. pulmonariusNBRC 30791 を鋳型とした DNA 増幅結果
cbh1c-f1
cbh1d-f1
cbh1d-f4
cbh2a-f3
cbh2a-f6
cbh2b-f1
cbh3a-f2
cbh3a-f4
cbh3b-f1
cbh1g-r1
×
×
×
×
×
×
×
×
×
cbh1h-r1
×
×
×
×
未
×
×
×
×
cbh1h-r3
×
×
×
×
未
×
×
×
×
cbh2h-r3
×
×
○
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r6
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh2h-r9
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3d-r1
×
×
×
未
×
未
×
×
×
cbh3d-r3
×
×
×
×
×
未
×
×
×
cbh3h-r1
×
×
×
未
未
未
×
未
×
14
M
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
M
Table 9
供試菌とプライマ
ー組合せ.
1000
500
供試菌
プライマー
①30160
1cf1-1gr
②6515
1df4-1hr1
③30160
1df4-1hr3
④TV1028
1df4-1hr3
⑤6515
1df4-2hr3
⑥30160
1df4-2hr3
⑦30791
1df4-2hr3
※①∼⑦は Fig. 2 に対応する.
Fig. 2 CODEHOP を用いた PCR 産物の電気泳動像.
M はマーカーを示す.①∼⑦の詳細については、Table 9
を参照.
CODEHOP を用いた PCR で、増幅産物の得られた供試菌とプライマーペアの組合
せを Table 9 に、泳動像を Fig. 2 に示した。多くのバンドが出現しており、そ
の中のバンド強度の大きいものをゲルより切り出し、クローニングおよびシー
クエンスを行った。そのうちで、P. ostreatus NBRC 6515 を鋳型として用い、
cbh1df4-cbh1hr1 のプライマーを使用した DNA 増幅産物のフラグメント約 600bp
の断片(Fig. 2,赤い△)の配列を決定し、遺伝子データベースに登録されて
いる配列から相同性の高いものを検索した。その結果、P. sajor-caju の CBH II
(Accession No. AY050518)と 98%の高い相同性を示した。
15
4.2
P. ostreatus の CBH 遺伝子の塩基配列決定
4.2 で CODEHOP を用いた PCR により増幅された DNA 断片は DBH 遺伝子に非常に
類似した配列(約 600bp で相同性 98%)であった。その起源生物である P.
sajor-caji は供試菌と同属であることから、本研究で得られた DNA 断片も CBH
であると断定し、その塩基配列は P. sajor-caji の CBH 遺伝子とほとんど類似
の配列であると仮定した。そこで、CODEHOP で増幅された DNA 断片は、 P.
ostreatus 6515 の CBH II 遺伝子の中央部分の配列であることを前提とした。P.
ostreatus の CBH 遺 伝 子 の 全 長 塩 基 配 列 を 決 定 す る こ と 目 標 と し て 、 P.
sajor-caju の CBH 遺伝子配列を参考にして、P. ostreatus の CBH を増幅させる
ためのプライマーを設計した。プライマーの配列として採用した部分を Fig.3
に示す。P. sajor-caju の CBH 遺伝子の全長は 4561bp であり、4.1 で決定した
P. ostreatus の CBH 遺伝子断片はその 1561∼2154bp に相当する。その前後の配
列を増幅するプライマーは、それぞれ Primer3 プログラムを用いて作成した。(9)
CBH II を Region A∼F の6つの部分に分け、それぞれを増幅させる為のプライ
マーを Table 10 に示した。尚、最初に決定された中央部分の配列を含む部分を
Region C としている。
Region A
Region B
決定した
CBHの配列
Region E
Region D
Region F
Region C
Fig.3 CBH 用プライマーの位置の概略
16
Table 10 P. sajor-caju CBH II 遺伝子の配列を基に設計した CBH II 増幅用プ
ライマー
プライマー名
塩基配列(5 -)
F/R
Tm
塩基数
CPcdhF1
GAGCACACIGAYTTYGGNTT
F
55.3
20
CPcdhR1
CCACCACCIARIARRCANCC
R
58.4
20
CPcdhF2
CAGACCTCCAACTACGCCAA
F
58.4
20
CPcdhR2
GACCIACRTCNGCCCARTT
R
57.3
20
CBHF F1
GAAATGCAAGGGAAATCGT
F
52.2
20
CBHF R1
TGTTGGCAATGGAAATTCA
R
50.2
20
CBHF F2
CAAAATGCAAGGGAAATCGT
F
52.2
20
CBBHF R2
GTAGTTGGCCAGACCCTTGT
R
58.4
20
CBHF F3
CAAATGCAAGGGAAATCGT
F
52.2
20
CBHF R3
ATTCACCATTGGAAGCCAAA
R
52.2
20
CBHB 1F
TGTATTGCGGGGTTGCTTG
F
56.3
20
CBHB 1R
ACTTTCGTTAGTGGCGGTGA
R
56.3
20
CBHB 2F
CGTATAAAAGGCCCATGGAA
F
54.3
20
CBHB 2R
GAGAGGGCATCAGCCAAGTA
R
58.4
20
CBHB F9
AATTCCGCGTGGAAGTAATC
F
54.3
20
CBHB 3F
AAAGGCCCATGGAATTTAGC
F
54.3
20
CBHB 3R
GCGCGGGCATCACCCAAGTA
R
58.4
20
CBHF F4
AATTCCGCGTGGAAGTAAT
F
54.3
20
CBHF R4
CHHYACHAHAHCHACHAG
R
60.4
20
CBHF F5
CAAATGCAAGGGAAATCGT
F
52.2
20
CBHF R5
TGTTGGCAATGGAAAATTCA
R
50.2
20
CBHF F6
CAAAATGCAAGGGAAATCGT
F
52.2
20
CBHF R6
GTAGTTGGCGAGACCGTTGT
R
58.4
20
CBHB F4
GGGCGAGAGGTTGAGTGAAT
F
58.4
20
CBHB R4
TCCGTGAGCTCTTTTGGTTC
R
56.3
20
CBHB F5
AATTCCGGCGTGGAAGTAATC
F
54.3
20
CBHB F5
CGGTACGAGAGCGACGAG
F
60.4
20
CBHB F6
GAAATGCAAGGGAAATCGT
F
52.2
20
CBHB R6
TGTTGGCAATGGAAAATTCA
R
50.2
20
CBHB F7
CAGAACCTCGCCGTCTTATC
F
58.4
20
CBHB R7
TGAGTGTACCGGCATACCAT
R
56.5
20
CBHB F8
GGGCGAGAGGTTGAGTGAAT
R
58.4
20
17
CBHB R8
TCCGTGAGCTCTTTTCGTTC
R
56.3
20
CBHB F9
CGGTACCAGAGCGACGAG
F
60.4
20
Table 10 に示したプライマーを用いて P. ostreatus 6515 のゲノム DNA をテ
ンプレートとした PCR により、DNA の増幅が確認できた組み合わせを○で示し、
増幅が確認できない、もしくは非常に短い増幅物しか得られない組み合わせを
×で示した。
18
Table 11 P. ostreatus の CBH II 遺伝子増幅を目的とした PCR 結果(供試菌株
は P. ostreatus 6515)
Region A
CBHF-F4
CBHF-F5
CBHF-F6
CBHF-R4
○
×
×
CBHF-R5
○
×
×
CBHF-R6
×
×
×
Region B
CBHF-F1
CBHF-F2
CBHF-F3
CBHF-R1
○
×
×
CBHF-R2
○
×
×
CBHF-R3
×
×
×
Region C
PoCBH-F1
PoCBH-F2
PoCBH-F3
PoCBH-R1
○
○
×
PoCBH-R2
○
○
○
PoCBH-R3
○
○
○
Region D
CBHB-F1
CBHB-F2
CBHB-F3
CBHB-R1
○
×
○
CBHB-R2
×
×
×
CBHB-R3
×
×
×
Region E
CBHB-F4
CBHB-F5
CBHB-F6
CBHB-R4
×
×
×
CBHB-R5
×
○
×
CBHB-R6
×
○
×
Region F
CBHB-F7
CBHB-F8
CBHB-F9
CBHB-R7
○
○
×
CBHB-R8
×
×
×
CBHB-R9
×
×
○
増幅された DNA 断片をクローニングし、塩基配列を決定した。また決定され
た配列を P. sajor-caju の CBH 遺伝子と比較を行った。
19
Table 12 供試菌 P. ostreatus 6515 での決定された CBH II の塩基数及び使用し
たプライマー
Region
増幅されたフラグメント(塩基 bp)
用いたプライマー
A
1∼596
CBH-F-F4−CBH-F-R4
C
1141bp∼1649
PoCBHF1-PoCBHR1
C
2107bp∼2841
PoCBHF3-PoCBHR3
D
2107bp∼2814
CBH-B-F3-CBH-B-R3
E
3519bp∼4188
CBH-B-F4-CBH-B-R4
Region E’
Region A’
CBHF-F4-CBHFR4
決定したCBH
IIの配列
CBH-B-F4-C
Region D’
BH B R4
CBHBF3-CBHBR3
Region C’, C’’
PoCBHF1-PoCBHR1
PoCBHF3-PoCBHR3
Fig.4
決定した CBH II 増幅結果の概略
20
4.3
他菌種における CBH II 遺伝子の PCR 増幅
P. ostreatus 6515 で CBH II 遺伝子断片を増幅を増幅することができたプラ
イマーが他の菌種においても増幅することができるか実験を行った。供試菌は
T. versicolor FFPRI 1030 を用いた。プライマーは Table 12 に示した組み合わ
せで PCR を行った。ここでは、決定されている P. sajor-caju の CBH II 配列
で全長の両端にプライマーが配置される組み合わせで PCR を行い、増幅産物が
得られるか調べた(Fig. 5)。
Forward primer
CBH-F-F4
CBH-F-F5
CBH-F-F6
T. VersicolorのCBH
Reverse
primer
CBH-B-R7
CBH-B-R8
CBH-B-R9
Fig.5 T. versicolor を鋳型とした CBH 用プライマーの位置の概略
21
M
①
②
③
M
Table 12 T. versicolor の CBH II 遺伝子の増幅
を目的とした PCR に用いたプライマーの組合
せ お よ び そ の 増 幅 結 果 ( 供 試 菌 株 は T.
4000
bersicolor FFPRI1030).
CBHF-F4
CBHF-F5
CBHF-F6
CBHB-R7
①
×
×
CBHB-R8
②
×
×
CBHB-R9
×
③
×
Fig. 6 T. versicolor の CBH II 遺伝子の増
幅を目的とした PCR の結果の電気泳動
像.M はマーカーを示す.①∼③の詳細
は Table 12 を参照.
T. versicolor を鋳型とした PCR の結果を Table 12 および Fig. 6 に示した。
○で示したプライマーの組み合わせで DNA の増幅が確認できた。主な増幅産物
は約 4000bp∼1000bp の位置に見られた。そのうち 4000bp のフラグメントにつ
いては T. versicolor の CBH II 遺伝子 AY050518 の約 4600bp と近い長さであ
った。従って、この 4000bp のフラグメントは CBH II である可能性が高い。よ
って、T. versicolor に対しては本研究で製作した P.ostreatus の CBH II の
PCR 増幅用の他のプライマーでも CBH の増幅が有効であると考えられる。
4.4
決定した P. ostreatus 6515 の CBH II 遺伝子の配列
3015bp
本研究で決定した P. ostreatus 6515 の CBH II 遺伝子の配列を以下に記す。
P. sajor-caju の CBH II (Accession NO. AY050518)遺伝子 4614bp に対応させ
て塩基数を示した。
22
> P. ostreatus 6515 cellobiohydrolase II gene, partial (1∼591bp)
AATTCCGCGTGGAAGTAATCCCTAAGGGCAAACCTGCGGCGATGAAGTTGAAGGTCAGAGGGAAGCGGTT
AGAACCCGGTCAGGATGATAGCCTGAAGGTCACGCCCTGGCCTTTGGACCAGGGTGTTGTCGAGGTCAAG
GCGTTCGTACGATAGATACCTACATGCACACGTATCTGCAACAAGTAAACAAAGTATCAATTCTGCAAAC
AGACGTGATCTGCAGCGCTTCCTGCTTCTCAGCGATCGTGCCAAAGTCAAGTTCCTTCCTTCCTTGGTTC
TTTACTTCCTGATACCCCACCGACTTTCAACCGAACGCGTAATGACTTCATTCGCCTAATTTGACGCGCC
TAGTCGCCCCTTGTTGCGGTCTGTACCAGATGACCACGCACATACCGACGTCTTTCCGTTGAGTGACTCG
GTTGAAAGCCGGCTTTTCTACGCACGCCTTCTCGACATACGCAAGGATGCAAGGGAAATCGTATAAAAGG
CCCATGAAATTTAGCATAAGTCCTCACCAGGCCATCTCTACTCCTCCAGATCTAGGATGTTCAAGTTCTC
CACCCTTCTCGGGCTCGTCGCTCTCGTACCG
> P. ostreatus 6515 cellobiohydrolase II gene, partial (1141∼2814bp)
TCCCTACTTTGGGCACGTACTTGGCCGATGCCCTCTCCATTCAACAAAGCACTGGCCGCAAGCAATTGGT
CCAAATTGTCGTTTACGATCTGCCCGACCGTGACTGCGCTGCTTTGGCTTCCAATGGTGAATTTGCCATC
GCCAACAACGGTCTCGCCAACTACAAGAACTACGTCGACCAGATTGTTGCCCAGATTGCCCGTACGTGCT
CCCCCCTTGTTACTTCTGCTCTTGCTGACCTAGTTCGCCTCTCAGAGTACCCTCAAATCCGCGTTGTTGC
TGTTGTCGAACCTGATTCGTTGGCCAACATGGTCACCAACTTGAACGTTGCTAAGTGTGCCGGTGCACAG
GCCGCTTATACCGAGGGTGTCACCTACGCTCTCCAGAAGCTCAACACTGTTGGCGTCTACTCCTACGTCG
ACGCTGGCCATGGGGGGTGGCTCGGATGGCCCGCCAACTTGGGCCCCGCTGCTCAATTGTTCGCTAACCT
CTACACTAACGCCGGATCCCCCTCCTTCCTCCGTGGTCTCGCTACCAACGTTGCCAACTACAACCTCTTG
AACGCTCCTTCCCCAGACCCAGTTACCAGTCCCAATGCCAACTACGATGAGATCCACTACATCAACGTCA
GTGATTGATTCGTGTTAATTTGGACGTCTCTAACGATTTGTATTTTAGGCCCTCGCTCCTGAACTCTCTT
CCCGTGGCTTCCCCGCTCACTTCATCGCCGACCAAGGCCGTTCTGCTGTCCAAGGCATCCGCGGAGCTTG
GGGTGACTGGTAAGTTGCGATCCCACTCAATCACCACCTCGTATTGATTCCGTCTCAGGTGCAACGTCAA
CAACGCCGGCTTCGGTACTCGCCCCACCACCAGCACTGGCTCCTCGCTCATTGATGCCATCGTCTGGGTC
AAGCCTGGAGGAGAGTCCGATGGAACCTCTGACACTTCCGCCGTCCGCTACGACGGTCACTGTGGTCTTG
CCTCTGCCAAGAAGCCCGCGCCCCAAGCTGGCACGTGGTTTCCAGGTAAGAGCCTCCCATACCATCAGAT
AGCTCCCGTGTATTCACACTCTTCCTTCCAGGCTTACTTCGAAATGTTGGTTGCCAACGCCGTCCCTGCT
TTGTAAATACCTAAAACCTTTGTATACCTCTGTAAAAAGGTCTTTGAAAGACCGCGAGCTTATGTTTATT
AGCACTAATGTATCGTTGAATACACGTACAGTCGTTCGTTCCGTACTGAATAAAGCCGCGCTTTCCACAT
ACATTCCAGTCCGCGTAAACTCCCCATGTGAATGTTCCGTTAATTATGCACGTATAGGTGCCGGGGTCAT
ACCACCAACTAGGAAGAAGTTTAAAATAAGTATACGGGTTCAGTATGGATCATCCCATGACAATCGGTAC
CGAGCAAGGGACTCGACTGGCTACTGCTCACCGCACTTGACTACTATCGAACGTCGGGGAAATAGACTCA
ATATCGGTGTCCAAACAATGGTCGTTCACTACGTCTGACTGCCAGCGAAAGGTCGAGAAAGGTCATGTGT
GGTAGAGTTCGGTACTGCTAGGTACGGGTCAGCCTACAATACTCCCGATGAGAATGTTTGTATTGCGGGG
TTGCTTTGAGAGTCGGGGGCTGTTGTGAGAAGTTGAGGGAGAACTAGGGAGAACCTATAGCATCCACCGA
23
CG
> P. ostreatus 6515 cellobiohydrolase II gene, partial (3519bp∼4188bp)
TATAGGGCGAATTGGGCCCGACGTCGCATGCTCCCGGCCGCCATGGCCGCGGGATTGGGCGAGAGGTTGA
GTGAATATCGGCTTCTTTTTCGTAGTGCTCCACAGACTTATCGAGCTGCAAACCAATTGAAACATGGATG
CAGACGACGATGGTTTTGGTACGTACCCGCTATCACCACCACTAACGAAAGTCGACTCGTCAATCATGGC
TATGCATTCTAAGCTGGCCTCGATGAACTTCTGGGCTTCGTTTCCTTTTCGTTTCGTAGAACGCCCATCG
GCATCCATCGTGTTGTCCTCCCCATCATCATCACCCCGTAATCCGCCCTCTAGCATCTCTCTGACCTTAC
TCCTCCCGCCACCTCTAAACACCAGCTGCGTCTCGTCGACAATCTTCCAAAACCTCGCCGTCTTATCCCT
AGCACCCACACTAACACAAGTCTCCAAGCGAAGAGCATCGACGGAAAGAACGTGGTCTTGGTGACCATAC
AAGGTCTCGACATACCCCATTACAGATGGTGTGAGATCGAAGACTTTTAACGTGCGATCAAAAGAGCCTG
AATAAAGTTGATGTGTCGCTTTGCGAAAAGATAATGACTACAGAGGTGTTAACAATAGTTCCCATTCGTA
CTGAACGAAAAGAGCTCACGGAAATCACTAGTGCGGCCGCCTGCAGGTCGACCATATGGGAGAGCTCCCA
ACGCGTTGGATGCATAGCTTGAGTATTCTATAGTGTCACC
//
以上のように、P. ostreatus の CBH II の遺伝子配列の大部分が決定された、
しかし、部分的に未決定なところが残されているので、今後の補完的解析を必
要とする。
4.5 P. ostreatus 6515 の CBH 遺伝子と P. sajor-caju CBH II 遺伝子の比較
P. ostreatus 6515 の CBH 遺伝子の配列 3015bp を決定することができた。
Web ツール ClustalW(http://clustalw.ddbj.nig.ac.jp/top-j.html)により P.
ostreatus 6515 と P. sajor-caju の CBH の比較を行った。(Table 13)
相同性は 96%を示した。この結果より P. ostreatus 6515 CBH II gene と
p.sajor caju CBHⅡ gene は、非常に類似した構造を持っていることが明らか
となった。
24
Table 13 p.ostreatus6515 と p.sajor-caju との CBH の相同性
p.ostreatus6515
AATTCCGCGTGGAAGTAATCCCTAAGGGCAAACCTGCGGCGATGAAGTTGAAGGTCAGAG
p.sajor-caju
AATTCCGCGTGGAAGTAATCCCTAAGGGCAAACCTGCGGCGATGAAGTTGAAGGTCAGAG
************************************************************
p.ostreatus6515
GGAAGCGGTTAGAACCCGGTCAGGATGATAGCCTGAAGGTCACGCCCTGGCCTTTGGACC
p.sajor-caju
GGAAGCGGTTAGAACCCGGTCAGGATGATAGCCTAAAGGTCACGCCCTGGCCTTTGGACC
********************************** *************************
p.ostreatus6515
AGGGTGTTGTCGAGGTCAAGGCGTTCGTACGATAGATACCT-ACATGCACACGTATCTGC
p.sajor-caju
AGGGCGTTGTCGAGGTCAAGGCGTTCGTACGATAGATACCTTACATGCACACGTATCCGC
**** ************************************ *************** **
p.ostreatus6515
AACAAGTAAACAAAGTATCAATTCTGCAAACAGACGTGATCTGCAGCGCTTCCTGCTTCT
p.sajor-caju
AACAAGTAAACAAAGTCTCAATTCTGCAAACAGACGTGATCTGCAGCGCTTCTTGCTTCT
**************** *********************************** *******
p.ostreatus6515
CAGCGATCGTGCCAAAGTCAAGTTCCTTCCTTCC-----TTGGTTCTTTACTTCCTGATA
p.sajor-caju
CAGTGATCGTGCCAAAGTCAAGTTCGTTCCTTCCCTTCCTTGGTTCTTTACTTCCTGATA
*** ********************* ********
*********************
p.ostreatus6515
CCCCACCGACTTTCAACCGAACGCGTAATGACTTCATTCGCCTAATTTGACGCGCCTAGT
p.sajor-caju
CCCCACCGACTTTCAACCGAACGCGTAATGACTTCATTCGCCTAATTTGACGCGCCTAGT
************************************************************
p.ostreatus6515
CGCCCCTTGTTGCGGTCTGTACCAGATGACCACGCACATACCGACGTCTTTCCGTTGAGT
p.sajor-caju
CGCCCCTTGTTGCGGGTTGTACCAGATGACCACGCACATACCGACGTCTTTCCGTTAGGT
*************** *************************************** **
p.ostreatus6515
GACTCGGTTGAAAGCCGGCTTTTCTACGCACGCCTTCTCGACATACGCAAGGATGCAAGG
p.sajor-caju
GACTCGGGTGAAAGCCGGCTTTTCTACGAACGCCTTCTCGACATAACCAAA-ATGCAAGG
******* ******************** **************** *** ********
p.ostreatus6515
GAAATCGTATAAAAGGCCCATGAAATTTAGCATAAGTCCTCACCAGGCCATCTCTACTCC
p.sajor-caju
GAAATCGTATAAAAGGCCCATGGAATTTAGCACAAGTCCTCACCAGGCCATCTCTACTCC
********************** ********* ***************************
25
p.ostreatus6515
TCCAGATCTAGGATGTTCAAGTTCTCCACCCTTCTCGGGCTCGTCGCTCTCGTACCGG--
p.sajor-caju
TCCAGATTTAGGATGTTCAAGTTCTCCACCCTTCTCGGGCTCGTCGCTCTCGTACCGGCT
******* **************************************************
p.ostreatus6515
p.sajor-caju
-----------------------------------------------------------TTCACTCTCGCTGTTGGAGAGTGGGGACAATGCGGTGGCATTAACTACAGTAAGTTTTTA
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor-caju
TTTGGTGTACTGGTCGTGGTGAATCGCGTTCTGATTTCCTCTTACAGCTGGTTCTACCAC
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor-caju
TTGTGATGCTGGATTGGTCTGCAATGTGATCAACGATTATTATCACCAGTGCCTGTGAGT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor-caju
ATTCAAGAAACTTTAAGCCACTGCTGCCAACTCAAAGAAATACAGCCGCGGTGGAACTGT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor-caju
CGCACCTCCAACGTCCTCGTCATCCTCATCTGGACCCTCAGTACCCCCGACCTCAACCAG
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor-caju
CACTTCCTCCGGTCCTCAGCCCACCCCAGACGCAGGCAACCCCTACATTGGCTACGACGT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
AAGTCACGTCCTCTGGTGTCAGTGACTTCACTGAATGTTGTTCCAATAGATCTATCTCAG
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
CCCTTACTACGCTGATGAAGTTGCCGCTGCCGTCTCCGCCATTAGCAACCCTGCCCTAGC
26
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
TGCTAAGGCTGCCTCAGTCGCCAACATCCCCACCTTCATTTGGTTCGACGTCGTCGCCAA
p.ostreatus6515
--TCCCTACTTTGGGCACGTACTTGGCCGATGCCCTCTCCATTCAACAAAGCACTGGCCG
p.sajor
GGTCCCTACTTTGGGCACGTACTTGGCTGATGCCCTCTCCATTCAACAAAGCACTGGCCG
************************* ********************************
p.ostreatus6515
CAAGCAATTGGTCCAAATTGTCGTTTACGATCTGCCCGACCGTGACTGCGCTGCTTTGGC
p.sajor
CAACCAATTGGTCCAAATTGTCGTTTACGACCTGCCCGACCGTGACTGCGCCGCTTTGGC
*** ************************** ******************** ********
p.ostreatus6515
TTCCAATGGTGAATTTGCCATCGCCAACAACGGTCTCGCCAACTACAAGAACTACGTCGA
p.sajor
TTCCAATGGTGAATTTTCCATTGCCAACAACGGTCTCGCCAACTACAAGAACTACGTCGA
**************** **** **************************************
p.ostreatus6515
CCAGATTGTTGCCCAGATTGCCCGTACGTGCTCCCCCCTTGTTACTTCTGCTCTTGCTGA
p.sajor
CCAGATTGTTGCCCAGATCGCCCGTACGTGTTGCCCCCTTGTTACTTCTGCTATTACTGA
****************** *********** * ******************* ** ****
p.ostreatus6515
CCTAGTTCGCCTCTCAGAGTACCCTCAAATCCGCGTTGTTGCTGTTGTCGAACCTGATTC
p.sajor
CCTAGCTTGCCTCTCAGAGTACCCTCAAATCCGCGTTGTTGCTGTTGTCGAACCCGATTC
***** * ********************************************** *****
p.ostreatus6515
GTTGGCCAACATGGTCACCAACTTGAACGTTGCTAAGTGTGCCGGTGCACAGGCCGCTTA
p.sajor
ATTGGCCAACATGGTCACCAACTTGAACGTTCCTAAGTGTGCCGGTGCACAGGCCGCTTA
****************************** ****************************
p.ostreatus6515
TACCGAGGGTGTCACCTACGCTCTCCAGAAGCTCAACACTGTTGGCGTCTACTCCTACGT
p.sajor
TACCGAGGGTGTCACCTATGCTCTCCAGAAACTCAACACTGTCGGTGTCTACTCCTACGT
****************** *********** *********** ** **************
p.ostreatus6515
CGACGCTGGCCATGGGGGGTGGCTCGGATGGCCCGCCAACTTGGGCCCCGCTGCTCAATT
p.sajor
CGACGCTGGCCACGCTGGATGGCTCGGATGGCCCGCCAACTTGGGCCCCGCTGCTCAATT
************ * ** *****************************************
27
p.ostreatus6515
GTTCGCTAACCTCTACACTAACGCCGGATCCCCCTCCTTCCTCCGTGGTCTCGCTACCAA
p.sajor
GTTCGCTAACCTCTACACTAACGCCGGATCCCCCTCCTTCTTCCGTGGTCTCGCTACCAA
**************************************** *******************
p.ostreatus6515
CGTTGCCAACTACAACCTCTTGAACGCTCCTTCCCCAGACCCAGTTACCAGTCCCAATGC
p.sajor
CGTTGCCAACTACAACCTCTTGAACGCTCCTTCCCCGGACCCAGTTACCAGTCCCAATGC
************************************ ***********************
p.ostreatus6515
CAACTACGATGAGATCCACTACATCAACGTCAGTGATTGATTCGTGTTAATTTGGACGTC
p.sajor
CAACTACGATGAGATCCACTACATCAACGTCAGTGATTGTTTCGTGTTAATTTGGACGTC
*************************************** ********************
p.ostreatus6515
TCTAACGATTTGTATTTTAGGCCCTCGCTCCTGAACTCTCTTCCCGTGGCTTCCCCGCTC
p.sajor
TCTAACGATTTGTATCATAG-CCCTCGCTCCTGAACTCTCTTCCCGTGGCTTCCCGGCTC
*************** *** ********************************** ****
p.ostreatus6515
ACTTCATCGCCGACCAAGGCCGTTCTGCTGTCCAAGGCATCCGCGGAGCTTGGGGTGACT
p.sajor
ACTTCATCGTCGACCAAGGTCGTTCTGCTGTCCAAGGCATCCGCGGAGCTTGGGGTGACT
********* ********* ****************************************
p.ostreatus6515
GGTAAGTTGCGATCCCACTCAATCACCACCTCGTATTGATTCCGTCTCAGGTGCAACGTC
p.sajor
GGTAAGTTGCGATCCCACTCTATCACCACCTCGTATTGATTCCGTCTCAGGTGCAACGTC
******************** ***************************************
p.ostreatus6515
AACAACGCCGGCTTCGGTACTCGCCCCACCACCAGCACTGGCTCCTCGCTCATTGATGCC
p.sajor
GACAACGCCGGCTTCGGTACTCGCCCCACCACCAGCACTGGCTCCTCGCTCATCGATGCC
**************************************************** ******
p.ostreatus6515
ATCGTCTGGGTCAAGCCTGGAGGAGAGTCCGATGGAACCTCTGACACTTCCGCCGTCCGC
p.sajor
ATCGTCTGGGTCAAGCCTGGAGGAGAATCCGATGGAACCTCTGACACTTCCGCCGTTCGC
************************** ***************************** ***
p.ostreatus6515
TACGACGGTCACTGTGGTCTTGCCTCTGCCAAGAAGCCCGCGCCCCAAGCTGGCACGTGG
p.sajor
TACGACGGTCACTGTGGTCTTGCCTCTGCCAAGAAGCCTGCTCCCGAAGCTGGTACCTGG
************************************** ** *** ******* ** ***
28
p.ostreatus6515
TTTCCAGGTAAGAGCCTCCCATACCATCAGATAGCTCCCGTGTATTCACACTCTTCCTTC
p.sajor
TT-CCAGGTAAGAGCCTCCCATACCATCAGATGGCTTCCGTGTATTCACATTCTTCTTTC
** ***************************** *** ************* ***** ***
p.ostreatus6515
CAGGCTTACTTCGAAATGTTGGTTGCCAACGCCGTCCCTGCTTTGTAAATACCTAAAACC
p.sajor
CAGGCTTACTTCGAAATGCTGGTTGCCAACGCCGTCCCTGCTTTGTAAATACCTAAAACT
****************** ****************************************
p.ostreatus6515
TTTGTATACCTCTGTAAAAAGGTCTTTGAAAGACCGCGAGCTTATGTTTATTAGCACTAA
p.sajor
TTTGTATACCTCTGTAAAAAGGTCTTTGAAAGACCGTGACTCTATGTTTATTACCACTAA
************************************ **
*********** ******
p.ostreatus6515
TGTATCGTTGAATACACGTACA--GTCGTTCGTTCCGTACTGAATAAAGCCGCGCTTTCC
p.sajor
TGTATCGTTGAATATACGCACACAGTCGTTCATTCCGTACTGAATAAAGCCGCGCTTTCC
************** *** *** ******* ****************************
p.ostreatus6515
ACATACATTCCAGTCCGCGTAAACTCCCCATGTGAATGTTCCGTTAATTATGCACGTATA
p.sajor
ACATACATTCCAGTCCGCATAAACTCCCCATGCGAATGCTCCGTTAATTATGCACGTATA
****************** ************* ***** *********************
p.ostreatus6515
GGTGCCGGGGTCATACC-ACCAACTAGGAAGAAGTTTAAAATAAGTATACGGGTTCAGTA
p.sajor
GGTGCCGAGGTCATACCCACCAACTAGGAAGAAGTCTAAAACT----TACGGATTCAGTA
******* ********* ***************** *****
***** *******
p.ostreatus6515
TGGATCATCCCATGACAATCGGTACCGAGCAAGGGACTCGACTGGCTACTGCTCACCGCA
p.sajor
TGGATCATCCTATGACAATCGGTACCGAGAAAAGGACACGAC----TACCGCTCACCGCA
********** ****************** ** **** ****
*** **********
p.ostreatus6515
CTTGACTACTATCGAACGTCGGGGAAATAGACTCAATATCGGTGTCCAAACAATGGTCGT
p.sajor
ATTGACTACTATCGAACGTCGGGGAAATAGACTCGATACCGGTATCCAAATAATCGACGT
********************************* *** **** ****** *** * ***
p.ostreatus6515
TCACTACGTCTGACTGCCAGCGAAAGGTCGAGAAAGGTCATGTGTGGTAGAGTTCGGTAC
p.sajor
TCACTACGTCTGACTGCCAGCGAAAGGTCTAAAAAGGTCATGTGTGGTAGAGTTCGGTAC
***************************** * ****************************
29
p.ostreatus6515
TGCTAGGTACGGGTCAGCCTACAATACTCCCGATGAGAATGTTTGTATTGCGGGGTTGCT
p.sajor
TGCGAGGTACGGGTCAGCCTACAATACTCCCGATGAG--TGCTTGTATTGCGAGGTTGCT
*** ********************************* ** ********** *******
p.ostreatus6515
TTGAGAGTCGGGGGCTGTTGTGAGAAGTTGAGGGAGAACTAGGGAGAACCTATAGCATCC
p.sajor
TTGAGACTCGGGGGCTGTTGTGAGAAGTTGAGGAAGTACTAGGGATAACCTATAGCATCC
****** ************************** ** ******** **************
p.ostreatus6515
ACCGACG--------------------------------CTATAGGGCGAAT--------
p.sajor
ACCGACGTGTCGCCACAAGACATTCGATTTCGCGGCTGACTACAAGACAAGCCCCGCAAG
*******
*** * * * *
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
TCGGTGTTAAGCATGCCCAGATCAGTTGGGGTGGGAGCCATAACCAAGTCACGGAACGTT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
TAAACAAGTGCCAAGATCGGCGGCACGTGTATATAGAAGTCGATGAAGGGGGGGATGCTT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
GAAATCCGGTTAAAACTGGCGGTTGTGATGTATTTGTGGTAATAGATGCATTATCCTGGT
p.ostreatus6515
---------------TGGGCCCGA------------------------------------
p.sajor
AAATGGACGGATACATAGGCTCAAAAGCTTGCGAGCTACTAGTTCAGCGTCCGAGGTGAA
* *** * *
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
TATACTGCGACATATGAACCGTTGAAGGAGCCCTCCTTTACAGACAGCCACCTCCCAAGT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
CGGTGCTCCTGCCCCACGCCAACGATGAGTAGTATTGACTCGGGTACACCAATTTTATTT
30
p.ostreatus6515
-----------------CGTCGCATGCTC--CCGGCCGCCATGGC---------------
p.sajor
TTTGACAGACGGGTAGCCGTTACCTGCTCGTCCGGTTGCGATGATGATTGCGATGCTAGC
*** * ***** **** ** ***
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
CATGAAGTACTCGATAGGAACCCTTTGGGCGGTGAGAGAAGTTGAAGAGAGTTGATGACG
p.ostreatus6515
----------------------------CGCGGGATT-----------------------
p.sajor
CCTGGGAGAGACAGTTTGCCAGCAAGCTCGAAGGATTTTAGTTTCGGGTCGAGCTTCCAT
** *****
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
ATGCGTATGTCGCCATCCCAGGATCCTGGCGTGCAGTCAGCCTAAGGTAAGCAAGTTGAT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
GGTACGGCATGGTGGAAGTTACCTGACGCAAATATATCTGAATATCGCAGACTTGCCAAA
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
GCGGTCACCCAACGAGGTGTTTGTATGACTCCTTCAGTTTCCGATTGCGCCTCGTTGAGT
p.ostreatus6515
----GGGCGAGAGGTTGAGTGAATATCGGCTTCTTTTTCGTAGTGCTCCACAGACTTATC
p.sajor
CCGTGGGCGAGAGGTTGAGTGAATATCGGCTTCTTTTTCGTAGTACTCCACAGACTTATC
**************************************** ***************
p.ostreatus6515
GAGCTGCAAACCAATTGAAACATGGATGCAGACGACGATGGTTTTGGTACGTACCCGCTA
p.sajor
GAGCTGCAAACCAATTGAAACATGGATGCAAACGATGGTGGTTTTGGTACGTACCCGCTG
****************************** **** * *********************
p.ostreatus6515
TCACCACCACTAACGAAAGTCGACTCGTCAATCATGGCTATGCATTCTAAGCTGGCCTCG
p.sajor
TCACCGCCACTAACGAAAGTCGACTCGTCAATCATGGCTATGCATTCTAAGCTGGCCTCG
***** ******************************************************
31
p.ostreatus6515
ATGAACTTCTGGGCTTCGTTTCCTTTTCGTTTCGTAGAACGCCCATCGGCATCCATCGTG
p.sajor
ATGAACTTCTGGGCTTCGTTTCCTTTTCGTTTCGTAGAACGTCCGTCAACGTCCATCGTG
***************************************** ** ** * *********
p.ostreatus6515
TTGTCCTCCCCATCATCATCACCCCGTAATCCGCCCTCTAGCATCTCTCTGACCTTACTC
p.sajor
TTGTCCTCCCCATCATCATCACCCCGTAACCCGCCCTCTAGCATCTCTCTGACCTTACTC
***************************** ******************************
p.ostreatus6515
CTCCCGCCACCTCTAAACACCAGCTGCGTCTCGTCGACAATCTTCCAAAACCTCGCCGTC
p.sajor
CTTCCGCCACCTCTAAACACTAGCTGCGTCTCGTCGACAATCTTCCAGAACCTCGCCGTC
** ***************** ************************** ************
p.ostreatus6515
TTATCCCTAGCACCCACACTAACACAAGTCTCCAAGCGAAGAGCATCGACGGAAAGAACG
p.sajor
TTATCCCTAGCACCCACACTAACACAAGTCTCCAAGCGAAGAGCGTCGACGGAAAGAACG
******************************************** ***************
p.ostreatus6515
TGGTCTTGGTGACCATACAAGGTCTCGACATACCCC-ATTACAGATGGTGTGAGATCGAA
p.sajor
TGGTCTTGATGGCCATACAAGGTCTCGACATACCCCCATTACAGATGGTGTGAGATCGAA
******** ** ************************ ***********************
p.ostreatus6515
GACTTTTAACGTGCGATCAAAAGAGCCTGAATAAAGTTGATGTGTCGCTTTGCGAAAAGA
p.sajor
GACTTTTAACGTGCGATCAAAAGAGCCTGAATAAAGTTGATGTGTCGCTTTGCGAAAAGA
************************************************************
p.ostreatus6515
TAATGACTACAGAGGTGTTAACAATAGTTCCCATTCGTACTGAACGAAAAGAGCTCACGG
p.sajor
TAATGACTACAGAGGTGTTAACGATAGTTCTCATTCGTACTGAACGAAAAGAGCTCACGG
********************** ******* *****************************
p.ostreatus6515
AAAT--CACTAGTGCGGCCGCCTG--CAGGTCGACCATATGGG------AGAGCTCCCAA
p.sajor
ATACAGCATCTCTGTGGCACATTGGGCCAGTAAAACATTTTATCCACTCGGCCTTCTCAG
* *
**
** ***
** * ** * *** *
*
** **
p.ostreatus6515
CGCGTTGGATGCATAGCTTGAGTATTCTATAGTGTCACC---------------------
p.sajor
CGTCCCAGACG-ACGACCCTCCTATCCCTTCCT-CCACTCACTAGGTATTTTCCGTCAGA
**
** * *
*
*** * * * ***
32
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
ACTGAGGGCCAGGGCAAGCACCTCATCCGTGTGCCCTTTAACGTCGCCCGCTGGCGGAGC
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
CTTACCCTTTCCCTTCCCATTAGAGCGCACCTTAAACAGAGTAGCTAGCTTCTTCCCTGT
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
CGTCATGTCCCACTTAATTATGTGACCCTCTTTTCCGGACGTGAATAGGTACCTCGCAGA
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
TTCGGCAGCGACGGCGGATGTTACAGACAAACGATGGCCTCTCGTTTTCATGGATGACTG
p.ostreatus6515
------------------------------------------------------------
p.sajor
TGGAGGGTCTTCGAAGTTGAACTGAGAGGTTTAGTATAACCATTGATGGATATGCCGGTA
p.ostreatus6515
---------
p.sajor
CACTCACAG
33
総括
本研究では P. ostreatus 6515 における CBH の増幅を行った。CODEHOP を用い
た PCR では CBH 遺伝子の部分配列 601bp を決定することができた。決定した遺
伝子配列についてンターネットの検索システム Blast Basic Local Alignment
Search Tool (BLAST)を用い相同性の高い配列を検索した。検索の結果 P.
sajor-caju CBHⅡと 98%相同性を示した。P. sajor-caju CBHⅡの遺伝子配列を
基にプライマーを設計し、P. ostreatus 6515 の CBH 遺伝子の配列決定を行った。
結果、予測される CBH 遺伝子 4614bp のうち 3015 bp の配列を決定することがで
きた。 P. sajor-caju CBHⅡとの相同性は 95%であった。この結果より P.
sajor-caju CBHⅡ遺伝子と P. ostreatus6515 の CBH II 遺伝子は非常に高い相
同性をもった遺伝子であり、酵素 CBH II の機能も類似していると推測される。
ま た 、 T. versicolor FFPRI 1030 の CBH 遺 伝子増 幅 におい て プライ マ ー
CBH-F-F4,CBH-B-R7 を用いて PCR を行った結果、約 4000bp の DNA 断片が増幅で
きた。このことから、本実験で用いたプライマーを用いて T. versicolor の CBH
を増幅できると思われる。
34
謝辞
本研究をまとめるうえで、長期間にわたりご指導とご鞭撻を賜りました高知工
科大学工学部の堀澤栄准教授に深く感謝いたします。また、実験、学生生活を
おくるにあたり、様々なご助言、指導していただいた高知工科大学の先生方に
厚く御礼申し上げます。
35
参考文献
1.
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Metabolite
of
Ceriporiopsis subvermispora, Suppresses the
Depolymerization of Cellulose by the Fenton Reaction. Biomacromolecules,
6, 2851-2856.
3. P.O. Magalha~ es, A. Ferraz and A.F.M. Milagres. (2006) Enzymatic
properties of two b-glucosidases from Ceriporiopsis subvermispora
produced in biopulping conditions. J Appl Microbiol 101, 480‒486.
4. The cellulose-bindong domain of the major cellobiohydrolase of
thichoderma ressei exhibits true reversibility and high exchange rate
on crystalline cellulose
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5. 片山義博(2002)
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バイオテクノロジー』海青社(197pp).
6. Thompson JD, Higgins DG, Gibson TJ. (1994) CLUSTAL W: improving the
sensitivity of progressive multiple sequence alignment through sequence
weighting, position-specific gap penalties and weight matrix choice.
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Pietrokovski, Claire M. McCallum, Steven Henikoff. (1998)
Consensus-degenerate hybrid oligonucleotide primers for amplification
of distantly related sequences. Nucleic Acid Res. 26(7): 1628-1635.
8. 中村保一(2003)『バイオデータベースとウェブツールの手取り足取り活用
法』,羊土社(203pp).
36
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