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NPO 国際奉仕団主催東北震災被災地ツアー 国際奉仕団スタッフ 山﨑
NPO 国際奉仕団主催東北震災被災地ツアー 国際奉仕団スタッフ 山﨑健一 2013 年 7 月 29 日から 8 月 2 日の間、国際奉仕団主催の東北震災ツアーに同行しました。 今回の企画の第 1 の目的は亘理キリスト教会を通し、仮設住宅で暮らす皆様を励ます為、屋台 を出し焼き鳥、かき氷等を提供し交わりを深める。そしてその人たちが希望されている縁台を寄 付する事でした。第 2 の目的それは震災から2年以上たった今、現地はどの様に変化しどんな問 題があるのかを体験することでした。特に今回のツアーは、一度も現地に行ったことの無い人、 これからの時代を担う若い人達がこの状況を自分達の目で見て体験して頂く事でした。1日目は 仮設住宅で暮らす人々に、屋台で食事を提供し、震災の時のお話を聞き、暫しの間交わりの時を 持ちました。少しの時間でしたがギターとタンバリンを使って、仮設住宅内を歌いながらまわり ました。そして集まってくださった皆様と一緒に歌い、とても楽しいひと時が持てたことは私達 にとっても喜びの時でした。 2日目は気仙沼から南三陸の被災地を視察しました。私は震災直後から何度もこの地を訪れて いますので、徐々にではありますが復興の兆しを見る事が出来ましたが、初めて震災地を訪れた 若い人には大きな衝撃があった様に見受けられました。3日目、私達一行は原発の影響を受けて いる福島県側を視察しました。そこは、放射能汚染で立ち入り禁止区域となっているなみえ町で したが、許可を頂き入る事が出来ました。そこで目にしたのは酷いという言葉しか出ない光景で した。楽しい生活の場であったはずの町が、ゴーストタウンとなっているのです。その駅前には 私達のバスより新しいバスが放置され、自販機の中には、売り物だった飲み物がそのまま残され ていました。近隣の何か所かを見ましたが同じ光景が広がっています。私達の今いる町に、一人 も人が居なかったらどうでしょうか。 私はこの光景を見るまでは、原発を無くす事には否定的でした。ここまで進んだ現代で、今更 原発を廃止するのには多くの弊害があると感じていたからです。しかし、その考えはこの光景を 見た瞬間変わりました。人を幸せにするべきものが、町を破壊し多くの人を不幸にするのなら不 用だと、考え方が 180 度変わりました。そして、そんな被災地に不釣り合いなはずのパチンコ屋 が沢山営業していました。何故でしょうか、それはある地域の人は、多額の補償金を頂き、働く ことを止めて遊興に毎日を使っているそうです。様々な意見はあるでしょうが、この様に人間の 生き方を根底から壊すものは、やはり持つべきではないと実感したツアーとなりました。更に私 達は原発が肉眼で見える 5 キロ地域迄バスを進めました。風の影響でしょうかここの放射能レベ ルは大阪以下のレベルでした。しかしこの漁村だったと思われる跡地にもやはり人の影は無く、 壊れた建物、漁船、自動車などが放置してありました。確かに自然災害により多くの犠牲はあり ました。しかし本当の災害は人災であり、これからも被災者は増え続けるのではないでしょうか。 皆さん被災地に行って見てください。国際奉仕団では引き続き東北震災支援活動は続けて行く予 定です。 又この様なツアーを企画すると思いますので、次回は是非ご参加ください。この災害に関心を 無くさないで見続けようではありませんか。これが被災地の多くの方の願いでもあるのです。 住田惠司(奈良県王寺町在住 香芝チャペルメンバー) 今回、国際奉仕団の事業の一つとして計画していた被災地視察ツアーに多く の皆さんのご支援をいただき、実現にいたったことを感謝します。歴史的な大 震災の時代に生きたものとして一人でも多くの方に震災の状況を肌で感じてい ただきたい、被災者の声を直に聞いていただきたいという願いを持って準備を させていただきました。今回は北は気仙沼から南は福島県浪江町までの被災地 を視察することが出来ました。被災した建物が撤去され、更地になってるとこ ろが増えつつありますが、以前のような町の姿がいつよみがえるのかという思 いは被災者のすべての方が待ち望んでおられることでしょう。福島県側では放 射能汚染で町自体がゴーストタウン化している状況です。生まれ育ったところ に帰るに帰れない、仮設住まいがいつまで続くのか、多くの方が希望を持つこ とができず、不安と焦燥感にかられておられることでしょう。今回は仮設住宅 を訪問し、綿菓子やかき氷のプレゼントやマッサージの施術 などで、ふれあいの時を持たせていただきました。三々五々 集まって来られ、短い時間でしたが、お話を聞くことができ ました。その中で、人生ドラマを語ってくださった老婦人の ことが忘れられません。ご自身のことを詩にあらわして「恋と愛に生きる孤独 の女の一生」という題で新聞社に投稿されたそうです。最初の男性との出会い、 次の男性との出会いと死別、そして最初の男性を尋ねていくが会うことを許さ れず、今回の震災で経営していた料理屋を失い、生きる希望も失い、鬱病に悩 まされ、閉じこもりの生活から、今は外に出るまでに回復され、心の重荷をと つとつと語ってくださいました。このような方がきっとたくさんおられること でしょう。そんな方々の話を聞くボランティアの働きの大切さを教えられまし た。また仮設住宅コミュニティ支援の一環として縁台をプレゼントすることが できました。閉じこもりがちの生活が続く中で縁台に座って隣近所の方との交 わりの道具として用いられることを願っています。材料代を支援させていただ き、教会の牧師先生の心のこもった手作りの縁台です。隣近所で笑い声が聞こ える日が来ることを願っています。今回参加した高校生の佐々木千浩君が困っ ている漁師さんのことを聞いて、無関心ではおれず、徹夜の漁師さんの仕事を 二晩も手伝って、聖書にある良きサマリヤ人の心で漁師さんを助けていました。 これからも国際奉仕団の事業として若い方に呼びかけてボランティアを続けて いきたいと願っております。引き続き皆様方のご支援をよろしくお願いします。