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FM - JFMA 公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会
1 ● 研究部会紹介 ● 【FM財務評価手法研究部会】 ・研究テーマ FM財務評価に関連する情報の交換、知識人の講演、見学会などを行っている。今年の活 動テーマは、①IFRS(国際会計基準)のFM財務への影響、②グローバルな施設資産の連 結マネジメントの状況調査、③「FM財務評価ハンドブック」の改訂準備で、月1回の定期的 な部会を開催している。 ・部会員紹介 部会長:松成和夫(プロコード・コンサルティング) 副部会長:大山信一(三井住友建設株式会社) 部会員:安嶋義真(富士通)、一箭憲作(コクヨ)、浦川誠(興和不動産)、河合義一(ISS)、 坂口秋吉(大林組)、鈴木正彦(CMTBファシリティーズ)、田中淳逸(三幸エステート)、 田中日出夫(佐藤ファシリティーズコンサルタンツ)、仲谷光司(都市未来総合研究所)、 中津元次(中津FMコンサルティング)、延沢慶行(みずほファイナンシャルグル-プ)、 東裕之(みずほファイナンシャルグループ)、百嶋徹(ニッセイ基礎研究所)、 矢澤圀雄(日本メックス)、ほか ・活動概要 講演:「不動産リポート2011について」 仲谷光司氏(都市未来総合研究所) 「CREマネジメントについて」 百嶋徹氏(ニッセイ基礎研) 「IFRSの動向について」 河合義一氏(ISS) 「明治ビジネススクールとCRE研究について」 村木信爾氏(明治大学) 「日本郵政のCRE戦略について」 齋藤隆司氏(日本郵政) 討議:「日本企業の施設資産グローバルマネジメントについて」 「FM財務評価ハンドブックの改訂準備について」 見学:日本HP本社ビルの見学 公益社団法人 日本ファシリティマネジメント協会 FM財務評価手法研究部会 2 ・活動内容 ●本FORUMでの発表内容: 「施設不動産のグローバル・マネジメントとFMを活用する企業改革」 日本企業は、経済停滞、人口減少化、大震災からの復興、BCPの再構築など、大きな経営環境の 変化に対して、抜本的な改革を迫られている。企業改革の大きな課題は、「グローバルな競争力の確 保」であろう。本発表は、グローバルな競争力確保という改革課題をFMの視点から考え、FMを活用 する企業改革について、その現状と取り組むべき課題をまとめたものである。「グローバルな競争力」 とは、①グローバルに優れた製品・サービスの確保、②グローバルに優れたガバナンスの確保、であ る。①の課題と連携するFMの課題は、研究開発の拠点となる優れた施設やワークプレイスの構築が あり、②の課題と連携するFMの課題が、保有・賃借を含めた施設資産の最適化、ファシリティコスト の削減、環境負荷軽減などである。財務部会でのヒアリング調査によれば、施設資産については、多 くの日本企業が「現場重視」で事業部や子会社主導状況であり、グローバルなガバナンスが効いてい ない。いっぽう、外資企業は、グローバル・リアルエステート部門が確立され、全体最適化をめざした マネジメントが行われている。日本企業のFMの改革は、FM担当組織の役割改革を含めたガバナン スの改革が必要で、グローバルな競争力確保に必要不可欠な課題と考える。 施設不動産のグローバル・マネジメントの現状 外国企業 内国企業 連結経営 グループCEO主導 事業部・子会社主導 連結不動産の ガバナンス グループCEO・CFO 事業部・子会社 CRE管理体制 GRE部門で統括マネジメ ント CRE/FM部門による統括 マネジメント未確立 連結施設資産管理 統括マネジメント実行 事実上個別管理 連結施設データ ベース 構築・活用 財務諸表作成用/未構築 利用度評価 定期に実施 未実施 不動産契約 GRE部門主導 事業部・子会社 公益社団法人 日本ファシリティマネジメント協会 FM財務評価手法研究部会 3 FM財務評価手法研究部会の活動 FM財務評価手法研究部会の具体的な活動は、①FM財務評価手法の更新、②FM財務の関連情報の学習、③FM 財務評価手法の普及などです。①の財務評価手法の更新では、すでに評価手法として確立され、使われている4 つの財務評価手法(下図参照)のさらなる改良に努めています。②の関連情報、周辺知識の学習では、識者をゲス トに迎えての講演や見学会を実施しています。③の普及活動では、10年以上継続している年に2回程度開催する 「FM財務セミナー」、FM財務評価ハンドブックの発行(下図参照)などを行っています。 4つのFM財務評価手法 1・ファシリティコスト評価 ・年間の経費的支出のデータ把握と評価 → ファシリティコストの削減をめざす ・MNコストチャート評価 ・1㎡当たりファシリティコスト評価、1人当たり面積評価、1人当たりファシリティコスト評価 2・施設資産評価 ・保有する施設資産の評価 → 施設資産の効率化をめざす ・MN資産チャート評価 ・無駄な施設資産の削減(売却)、不活用施設資産は有効活用 3・施設投資評価 ・新築・大規模改修などの投資プロジェクトの評価 → 投資金額の削減、施設資産の効率化 ・新築/改築、自社ビル/賃借ビル、設備更新方法などで有利なプロジェクトの評価 4・ライフサイクルコスト評価 ・長期にわたる施設の維持保全計画の評価 ・LCC評価、FCI評価、パフォーマンスインデックス評価、ニーズインデックス評価 FMの財務は、目標管理の3大構成要素のひとつです FMの業務は、目標管理というPDCAのFMサイクルを回すことに集約されます。そのFMサイクルの中で、重要な 役割を果たすのが評価の段階です。定量的に現状を把握し、目標を設定し、継続的な改善へとつなげる材料を 提供する各種の評価技術が使われます。 FM財務評価手法研究部会は、FMの中でも代表的な評価技術である財務評価手法を研究し、普及活動を行う研 究部会です。 ファシリティを経営資源として 経済的なコストで 生産性の高いファシリティを 最小必要なものをタイムリ-に 提供すること ・品格性評価 ・快適性評価 ・生産性評価 ・信頼性評価 ・環境保全性評価 ・満足度評価 FM財務目標 FM品質目標 財務目標 品質目標 供給目標 ・ファシリティコスト評価 ・施設資産評価 ・施設投資評価 ・ライフサイクルコスト評価 FM供給目標 ・需給対応性評価 ・施設利用度評価 公益社団法人 日本ファシリティマネジメント協会