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講演資料 [PDFファイル/2.44MB]
6次産業化推進による 新たな山元ブランド創出と産業振興の在り方 宮城大学食産業学部 准教授 老川 信也 1.自己紹介・研究紹介 2.そもそも6次産業化とは 3.山元町としての産業振興 4.6次産業化の先には 5.どのようにして実現するのか 6.資料 食産業情報学研究室 生産から流通・小売など様々な場面における 情報を対象とする 主研究テーマ:トレーサビリティ 提供側:企業の効率化、経営戦略 需給側:消費者への情報公開 食料産業クラスターの概念モデル 地域の食材、人材、技術等の資源を有効に結びつけ、新たな製品、新たな販路、新たな地域ブランド等の創 出など、地域経済を活性化することを目的とした集団を形成し新規ビジネスを創出。 商社 生産機械 生産施設 生産者団体 大学 研究機関 食品機械 中食・外食 種苗・育種 食品加工 食品製造 生産者 流 通 観光産業 小売 肥料・飼料 運輸・輸送 農産物加工 国・自治体 (農政) 金融 国・自治体 (商工) ネット販売 通信販売 農商工連携の概念モデル 農林漁業者と商工業者等が通常の商取引関係を超えて協力し、お互いの強みを活かして売れる新商品・新サー ビスの開発、生産等を行い、需要の開拓を行う。 ○農業者が主体となり、新たな商品・サービスの開発を目指す (生産技術、ノウハウ、機械設備など)例えば:中小企業の技術を活用した新しい品種の開発・生産など ・新たな連携を講じたアグリビジネス(農業を中心とした新たな産業) 中食・外食 生産者 食品加工 食品製造 流 通 小売 ○製造、流通・小売業者が新たなビジネスを展開する (技術、ノウハウ、ネットワーク、特許や商標、販売方法など) 例えば:農林水産物を活用した新たな加工食品、化粧品の開発・製造・販売など。 レストランでの新メニューの提供、農林水産物やその加工品の直売所の設置など。 ・契約栽培、生産者との業務提携、 ・農業者への資本参入、直接的な農業参入 6次産業化の概念モデル 『アグリビジネス』 による取組では、既存のフードチェーンから生産者や生産者団体を中心に、生産に関連 した部分での連携が講じられ、さらに加工、流通、小売・外食などを包括、総称した概念。また、生産者自 身が中心となり、製造・加工や販売を行うなど、生産を中心に事業の多角化を目指す。 生産者団体 農業機械 農業施設 中食・外食 種苗・育種 生産者 食品加工 食品製造 流 通 小売 肥料・飼料 環境・エネルギー ・バイオマス 農産物加工 直売所 道の駅 近年では、これまでの6次産業といった整理か ら、農村(土地)等が持つポテンシャルに着目 し、環境、エネルギー、バイオマスも包含した 広義の6次産業化としている。 3.山元町としての産業振興 4.6次産業化の先には ①人口の増 ②交流人口の増 ①店舗・工場 ②雇用の創出 ③販路の拡大 ④営農の強化 ①観光資源の活用 ②交流人口の増 ①収量増:夏秋いちご ②新たな加工品(町民の健康にも) 5.どのようにして実現するのか① 5.どのようにして実現するのか② 6.資料 ①我が国の食を取り巻く課題 ②トレーサビリティの概要 ③新食品表示法 我が国の食を取巻く課題 食生活の変化 ライフスタイルの変化 食の欧米化、食の多様化 人口動態 国際交渉 少子高齢化の進展 人口の減少 東北地方太平洋側 の壊滅的被害 水産物加工を中心とした 産業への被害 放射能汚染による 農水産物被害 地域経済の衰退 国内農業の衰退 農業者の高齢化 栽培面積の縮小 食料自給率の低下 S40(73%) →H23(39%) (カロリーベース) 新興国の経済成長 東日本大震災・原発事故 農林水産業 中国・インド等の市場成長 GDP10%成長が続き 世界的な食料不足 輸出国から輸入国に 生産国の輸出規制 ロシア、中国、インド、 FTA・EPA交渉 ベトナム、ウクライナetc. 食の海外依存 地域産業 地域経済の衰退 TPP交渉 気候変動 世界的な気候変動 豪州大干ばつ(’06、‘07) 飼料作物農地の転換 米国ハリケーン被害(’05) 米国(とうもろこし)、 ブラジル(サトウキビ)、 豪州、カナダ 地域需要の冷え込み 雇用機会の少なさ 地域就労者の高齢化 環境対策・CO2削減 環境対策 石油代替エネルギー バイオエタノールの増産 放射能汚染の心配 食の安全性 小麦、とうもろこし、大豆、 米、穀物取引相場3~5倍 投機資金の流入 原料価格の高騰 原油価格高騰による 製造・輸送・包材等 価格の上昇 燃料価格の高騰 WTI原油価格相場 投機資金の流入 ・諸外国の金融危機など (’10~ギリシャ’12スペイン) 牛海綿状脳障、 口蹄疫、豚コレラ、 鳥インフルエンザ BSE、相次ぐ表示偽装 製造・販売価格の上昇 金融・経済・リーマンショック(’08米国) 畜産原料の 感染被害 食への安全・安心 原料価格の高騰 世界的な不況 米国は2022年150億ガロンを目標 →輸出分が消える エネルギー 農水産物の出荷停止 地域経済 食への安心 買占め、 消費マインドの停滞 原発事故による 放射能リスク 油脂97%、小麦91%、 畜産物83%、大豆74% (H21カロリーベース) 自由貿易による関税撤廃の動き 締約国間での経済連携 参加には賛否両論 風評被害 製造業の脆弱化 付加価値の低下 大手・中小の格差 二極化の構造 製造業の海外進出 低コストな労働力確保 産業の空洞化懸念 Vs新たな付加価値獲得 食料産業