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「地域資源 × 企業視点」による ブルー・オーシャン戦略

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「地域資源 × 企業視点」による ブルー・オーシャン戦略
Local Resource Expo 2013
「地域資源 × 企業視点」による
ブルー・オーシャン戦略
∼ 農山漁村集落の中に答えがある ∼
つ ・ な ・ ご
275.jp
2013年02月08日
菱川貞義
275研究所とは
社会活動 ビジネス
強いニーズがあるにもかかわらず、これまでビジネスにならなかった社会活動の
ビジネス化を支援する。
あるテーマの社会活動のもと、多様な主体とつながることで実現。
よき社会づくりをコミュニケーションの力で考える。
275研究所は、2008年8月1日に大広の社会貢献活動として発足しました。
275研究所は、みなさん(市民、NPO、企業など社会を構成する多様な主体)がともに、
環境、教育、福祉、医療、文化、まちづくり、芸術など、多様な社会課題に取り組み、
「よき社会」づくりを社会全体で考え実践していけるよう、支援しています。
私たちの得意とすることは、ほどよいコミュニケーションづくりです。
課題に向かうそれぞれの主体が本当に実現したいことを明らかにし、一致できるものは一致し、
一致できないものは異なったままで、共に新たな価値を創造する、「共創」の関係を育みます。
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集落の問題はみんなの問題。
それぞれの集落がそれぞれのカタチで元気になることが、
都市や国、市民や企業の、持続可能な幸せにつながっている。
・・・
ということを感じてほしくて、
多様な主体と集落の協働のきっかけになるような
話題を提供します。
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いま、注目すべきは・・
超ローカル
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提 案
農山漁村は、
自らの集落環境の特質と向き合ってみる。
都市部(企業等)は、
集落環境の特質の中に、
自らが失った価値を探求してみる。
そして・・
集落資源について考えるためのヒント
うちの庭で・・
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クジラは食べてはいけない?
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どうでもいいような話にみえるが・・
赤い色が好き。
青い色が好き。
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ひとつの成功モデルを追い求める先は・・
中山間地
広大な平地
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それぞれのオンリーワンのビジネスを
どのように創っていけるか。
広義のビジネス
協働について考えるためのヒント
過疎・高齢化に苦しみながらも、明るく
元気
に集落再生に取り組んでいる農山漁村。
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地球環境
エネルギー
食
教育
医療
雇用
自給
少子高齢化
子育て
農山漁村の課題は、都市(先進国)が抱えている
「解決の道筋が見えない様々な問題」と
でつながっている。
表裏
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特産品
技術
農業
技術者
商品
生物多様性
技能者
祭り
景観
施設
だから、
企業のCSRや本業と
集落の多様な
補完関係
コンテンツは・・
にある。
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しかし、
協働パートナーとしては、
お互いの存在は遠い。
そもそも、どこにどのような集落があるのか、わからない、
誰と話せばいいのかがわからない、
具体的なビジネスコンテンツが見えない、、
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そこで、
集落と企業の、新しい協働づくりをサポートする、
プラットフォームとビジネスモデル設計図
をつくってみました。
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協働をサポートするプラットフォーム
中間支援組織「NPO法人 いのちの里 京都村」
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「いのちの里京都村」は「過疎化・高齢化が進行した農山村の再生」
という趣旨に賛同する主に都市部の企業等に働きかけて、農山村への
支援をコーディネートし、農山村と都市部の双方の利益に寄与する協
働を生み出すことを目的に活動している。
《この活動は、共に育む「命の里」事業(京都府農村振興課)の一環
として実施している。》
「いのちの里」である農村と農村、そして農村と都市を、
新たな絆でむすび、新たな価値を創造するネットワーク。
いのちの里 京都村 kyotomura.jp
「いのちの里 京都村」マーク(ブランド)
参加者が、食事をしたり、ツアーに参加したり、イベントを楽しむ
ことで、京都の命の里再生に貢献することになる、
商品・サービスに付けられるマーク。
※地域の特産物が活用されている商品、地域経済に貢献する商品、売上の一部が農村再生に使われる商品、など。
「安心とそれぞれの農村らしいこだわりの楽しさ」がある商品・サービスに
「いのちの里 京都村」マークを付けることによって、
お客様に詳細を説明することなく、安心と公益性をアピールできる。
「いのちの里 京都村」のしくみ
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共創ビジョン
協働
農山漁村
未開発
コンテンツ
連携
新しい商品
新しいサービス
新しい社会貢献
新しい生活
農山漁村
農村再生事業
への助成
いのちの里京都村応援基金
都市部
・いのちの里京都村ブランド商品
・旅行・体験
・人材開発
・寄付つき商品
・イベント
・CSRによる農村支援
など
取材・レ
ポート
寄付 「いのちの里 京都村」
公益財団法人 京都地域創造基金
マーク
消費・体験
マーク貼付商品・サービスを
買うことで購入代金の一部が
農村再生事業に活用される。
生活者
都市部
専門
ビジネススキル
広告収入
など
連携
寄付金がどのように集まり、
どのような再生事業に使われ、
また、どのような成果をあげたか、
のプロセスを公開。
「いのちの里 京都村」
ウェブサイト
「いのちの里京都村」マークつき
商品・サービスの紹介
「消費・体験→寄付→農村再生」の見える化
農村部と都市部の協働のフレーム
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農村が不得手としていること
・広報、情報発信
・マーケティング、マネジメント
・設備、流通、販売
・人材 など
農山漁村
変革が求められている
企業等
都市部
(企業等)
・地球環境問題
・グローバル化
・競争の激化
・CSR
(企業の社会的責任)
・人材開発 など
農村がもっている
もったいない魅力コンテンツ
本業による協働
お互いの強みを生かす
新しい商品・サービス
を開発。
お互いの利益に資する
新しいビジネスモデル
を創出。
いのちの里京都村サイト
農村の観光資源や特産品の紹介ではなく、
農村のまちづくりプロジェクト(ビジネスコンテンツ)の紹介。
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事業開発をサポートするビジネス設計図
農村のブルーオーシャン戦略
まず・・
ブルー・オーシャン戦略とは
(Blue Ocean Strategy)
価格や機能などで血みどろの競争が繰り広げられる既存市場を
「レッド・オーシャン(赤い海)」、
競争のない未開拓の新市場を
「ブルー・オーシャン(青い海)」と呼ぶ。
従来戦略が「事業が成功するためには低価格戦略か差別化(高付加価値)戦略のいずれかを
選択する必要がある」としているのに対し、ブルー・オーシャン戦略では、低コストと顧客
にとっての高付加価値は両立し得ると主張。
(顧客にとってあまり重要ではない機能を「減らす」「取り除く」ことによって、企業と顧
客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要、としている)
※任天堂Wiiの開発、整髪機能を削除した理髪店などがブルー・オーシャン戦略事例。
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Rural Blue Ocean
農村のブルーオーシャンのススメ
∼農村と都市との協働型ビジネスモデルづくり∼
農村再生に取り組んでいる集落と、
都会でイノベーション指向をもつ多様な主体との協働がもたらす、
これまでにない、まったく新しいビジネス創造の手法。
グローバルな視点だけで農山漁村をとらえると、課題やニーズが同質化し、単一的なビジネス
モデル(レッドオーシャン:血みどろの市場)を追い求めがちになる。また、ローカルな視点で
は、それぞれの集落は固有の魅力を所持しているが、これを活かした新しいビジネスモデル(ブ
ルーオーシャン:競争のない市場)を構築するには、集落の内部リソースの脆弱さ(マネジメン
ト力や情報発信力など)が問題となってくる。
いっぽう、都市部(企業等)はレッドオーシャンのスパイラルのただ中にあって、ブルーオー
シャンへの脱出を試みているが、既存の環境下では過去の成功モデルからの変革が思うように進
まない。しかし、農山漁村は都市部にとって未知の存在であり、これまで検討すらしてこなかっ
た多様なコンテンツに溢れている。
この両者(農山漁村と都市部)が、ブルーオーシャンを望み、お互いを良きビジネスパートナ
ーとして迎えることができれば、新しい投資やリソースを必要としない、オンリーワンの商品・
サービスを創出することが可能となる。
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農村のブルーオーシャン(都市農村協働ビジネスモデル)開発マップ
協働の力による、
ブルーオーシャンなビジネスモデル
を創造するために、手助けとなるマップ
協働型ブルーオーシャンビジネスモデルづくりマップ「 」
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構築されたビジネスモデルが、
ブルーオーシャンなものになっているか
どうかを検証するマップ
ビジネスモデル「 」検証マップ
リソース
活動の流れ
顧客 A
未解決の、強い社会ニーズ
パートナー
共創ビジョン
自組織
社会価値
社会価値
顧客 B
経済価値
経済価値
顧客 A
パートナー
収益の流れ
もちろん、これは絶対的な手法ではなく、柔軟な取り組みが肝要となる。
顧客 B
例えば・・
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農村のブルーオーシャン事例
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事例1 大原ダーチャプロジェクト(着地型観光)
誰も行った事がない集落へのツアーは市場があると思っても、
企業のチカラだけでは実現できなかった。(CSRからCSRビジネスへの展開)
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協働による、オンリーワンの着地型観光商品
バス会社、旅行会社から、さらなるビジネスパートナーの広がり
旅行会社から集落へのアプローチ → 集落から都市部へのアプローチ
鹿ソーセージへの展開
いのちの里京都村応援メニュー
鹿ネパールカレー
(マスタルカーリー、アチャル、バット)
いのちの里京都村・大原の新鮮・ヘルシーな鹿肉と、京都
国際レストランネットワークのネパール料理人とのコラボ
で誕生した、オリジナルカレー。
○○○円
うち○○円が、いのちの里京都村応援基金に寄付されます。
ヘルシー鹿カレーへの展開
● さらに、こんなメッセージをお届けできます。
獣害対策で狩猟されている鹿は、京都だけで何万頭/年にもなります。
そして、ほとんどの鹿はごみとして処分されています。
NPO法人いのちの里京都村では、この、もったいない鹿を
おいしく、ヘルシーに消費することができれば、
人々の健康増進と食料自給率の向上、さらには、
「鹿肉」という新しい農産物の登場によって、
過疎農村の仕事づくりにも役立つと考えています。
鹿ネパールカレーのスパイスは、京都の鹿に合わせて特別に調合したものです。
京都の地野菜を使ったネパール風漬物も逸品です。
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事例2 五十河人材開発セミナープロジェクト
「待った無し」の変革が求められている現場(過疎農村からの再生事業に取り組んでいる集落)を教材に、
先進のICT も活用し、新しいビジネスプランを構築するワークショップをプログラム。
ビジネスクリエイター開発セミナー・プログラムの流れ
集落、NPO、大学、広告会社がお互いの強みを生かして、先進的な社員研修プログラムを実現。
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「農村のブルーオーシャン」における、顧客との新しい関係
お客様
買ってください。
支援者
支援してください。
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パートナー
協働しませんか。
多様な主体・広範なステークホルダーたちと、
しなやかなネットワークを形成しながら、よりよい社会を共創し、
お互いにとってWin-Winのビジネスを創造することで、
強い社会ニーズに応える。
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