Comments
Description
Transcript
避難所運営マニュアル(PDF形式:1597KB)
も く じ ○はじめが肝心 ........................................................................................................ 1 ○あなたの避難所 .................................................................................................... 1 ○指定緊急避難場所と指定避難所 .................................................................... 2 (1)指定緊急避難場所 ..................................................... 2 (2)指定避難所 ........................................................... 2 1 災害時における市民と行政との役割 ...................................................... 4 (1)自助の役割 ∼自らの身は自分で守る∼ ................................. 4 (2)共助の役割 ∼自分たちのまちは、自分たちで守る∼ ..................... 4 (3)公助の役割 ........................................................... 4 ア 地震時の活動体制 ............................................................................................... 5 イ 風水害時の活動体制 ........................................................................................... 6 ウ 緊急事態等の活動体制 ........................................................................................ 8 エ 国民保護関連の活動体制 .................................................................................... 8 (4)対策本部の設置 ....................................................... 9 (5)避難所の開設 ......................................................... 9 (6)大規模水害における避難所の開設 ...................................... 10 ◎避難所の浸水想定と、洪水時指定緊急避難場所を兼ねる避難所 ........................... 11 2 避難するにあたって ................................................................................... 12 (1)避難路の安全性の確認 ................................................ 12 (2)要配慮者(避難行動要支援者)の避難 .................................. 12 (3)避難における留意点 .................................................. 12 災害等発生から避難所までのフロー ........................................................................ 13 3 避難所の基本的事項 ................................................................................... 14 (1)避難所とは .......................................................... 14 (2)避難所の機能 ........................................................ 14 (3)避難所での生活 ...................................................... 14 (4)要配慮者 ............................................................ 15 (5)男女のニーズの違い .................................................. 15 (6)動物の適正な飼育 .................................................... 15 (7)帰宅困難者 .......................................................... 16 4 避難場所運営委員会 ................................................................................... 17 (1)避難場所運営委員会の設立 ............................................ 17 (2)避難場所運営委員会の構成 ............................................ 17 (3)避難場所運営委員会の平常時の役割 .................................... 19 5 避難所の運営(時系列) .......................................................................... 20 (1)災害等初動期(開設∼報告) .......................................... 20 (2)避難所の運営(運営期) .............................................. 20 (3)避難所の閉鎖(復旧・復興) .......................................... 22 6 避難場所運営委員会の各班の役割分担 .............................................. 23 総務班、情報班、救護班、食糧班、物資班、環境班 ...................... 23 避難場所担当職員 .................................................... 32 7 8 9 施設の利用方法等 ........................................................................................ 34 防災倉庫の主な備蓄物品(共通品) ................................................... 36 様式等 ............................................................................................................... 36 ○はじめが肝心 大地震が発生したら 1 先ず、自分や家族、周りの人の安全を確保してください。揺れている間はむやみに動 かず、ケガをしないようにし、揺れが収まったら、火の元を確認してください。 3 となり近所に声をかけ、初期消火や倒壊した家に閉じ込められた人の救助を行い、 二次災害の防止に努めてください。 4 自宅が倒壊や損壊した場合、地域の方々と指定された避難所に避難してください。 本市では、市域に震度5弱以上の地震が起きた場合、職員が参集し、状況に応じて避難 所を開設します。 台風や集中豪雨などによる大規模水害に備えて 1 各河川の洪水ハザードマップをチェックし、自宅から、より近い浸水想定区域外の高 台や指定緊急避難場所を確認してください。 2 テレビ・ラジオ・インターネット等で気象庁等からの災害情報を確認してください。 3 河川が増水し大規模水害の恐れがある場合、市は避難準備情報や避難勧告を発令し、 場所と状況に応じて浸水想定区域外の避難所を開設するため、早めに避難します。 4 避難所に避難するときは、非常食の入った非常用持出袋のみならず、各家庭にある調 理不要の食べ物の持ち込みなどを心がけてください。 5 既に浸水が始まっている場合は、避難所(避難場所)への避難よりも、自宅の上層階 で待機するほうが安全な場合があります。河川の近くでは、氾濫水は 50cmくらいの深 さでも、勢いが強く、歩くのが困難な場合があります。緊急避難として、高い堅牢な建 物に留まることや、高いところでの救助を待つ必要があります。 ○あなたの避難所 施 設 名 所 在 地 電話・FAX 番号 あなたの職務 ※近くの指定緊急避難場所・指定避難所(洪水時) 施 設 名 所 在 地 電話・FAX 番号 ※災害時に避難する場所は、日頃から家族などと話し合い、各自で確認しておきましょう。 1 ○指定緊急避難場所と指定避難所 東日本大震災では、地震発生後に学校などの避難場所に避難した方が、津波に襲われて しまうことがありました。このようなことから、災害対策基本法が改正され、避難生活の ための避難所と、災害の種別に応じ、その災害の危険から命を守るための緊急時の避難場 所を区別して指定することになりました。 (1)指定緊急避難場所 災害の危険から命を守るために緊急的に避難をする場所のことです。 さいたま市では、「地震」「洪水」「崖崩れ」「大規模な火事」の4つの災害 を対象として、その種別ごとに指定しています。 一時的な緊急避難のための安全確保を図る場所であるため、災害時に滞在 し、生活するための物資の備蓄はしておりません。 一定以上の広さ(概ね1ヘクタール以上)のある都市公園や緑地のほか、 学校(校庭)などを指定しています。特に、「大規模な火事」を対象とするも のを「広域避難場所」と呼んでいます。 なお、「洪水」の場合は、原則として、河川が氾濫した際に浸水が想定され る地域(浸水想定区域)以外の場所を指定していますが、例外的に、大規模 な水害に備えて、浸水想定区域内においても、学校の校舎3階以上を指定し ている場合もあります。 (2)指定避難所(以下、本マニュアルでは「避難所」と表記します) 災害の危険性があり避難した住民が、一定期間滞在する生活環境を確保す る施設を指します。 さいたま市では、指定避難所が生活空間であることから、屋内に居住スペ ースの確保ができる公立学校などの公共施設を指定し、食糧・生活用品など の災害用物資を備蓄しています。 本マニュアルは、それぞれの避難所において、避難場所運営委員会を組織 し、その運営を行うことについて記載しています。 なお、公民館等の一部の指定避難所は、居住スペースが個室とすることが 可能であることなどから、要配慮者優先避難所と位置づけ、高齢者、障害者 や妊産婦等を優先して使用できるものとしています。 2 避難場所等の種類と用途 種 類 用 途 指 定 緊 急 切迫した災害の危険から緊急に逃れ、身の安全を確保することができ 避 難 場 所 る場所。地震や洪水、大火災等の異常な現象の種類ごとに指定する。 災害対策基本法の改正(平成 25 年 6 月)により、円滑かつ安全な避 難を促進することを目的に指定。 広域避難場所 指定緊急避難場所の一つ。 災 害 時に 火 災 が延 焼拡大して地域全体が危険になったときに避難す る場所のことで、その大きさは、原則としておよそ 10 ヘクタール以 上の面積を有する場所とする。 ただし、幹線道路、鉄軌道等、耐火建物等により、火災の輻射熱から 身体を守ることができる場合は、5ヘクタール以上の面積とする。各 避難所のように避難生活をする場所としての位置づけはない。 一時集合場所 地域の自主防災組織等が、災害時に自主的に参集し、その後、最寄り の指定避難所に誘導する、といった防災活動を開始するための集合場 所。地域の住民が災害時に一時的に退避するための場所としても機能 する。 指定避難所 災害時に、住宅の焼失、倒壊等により生活の場を失った者への収容・ 保護及び一時的にも生活が可能となる機能を有する施設。災害対策基 本法の改正(平成 25 年 6 月)により、被災者等を滞在させるために 必要かつ適切な規模を有する施設を指定。 要 配 慮 者 優先避難所 指定避難所のうち、要配慮者(障害者、高齢者、乳幼児等の災害弱者) を優先して受け入れる施設。 二次避難所 発災後、直ちに開設するのではなく、避難者を指定避難所だけでは受 入れることが困難となった際に利用する施設。 福祉避難所 避 難 者の 中 で も高 齢者や障害者の方など特別な配慮を必要とする者 (要配慮者)に対して、特別な配慮をする避難所施設。 平成 20 年6月に厚生労働省により「福祉避難所設置・運営に関する ガイドライン」が策定されている。 特別な配慮の内容は、 ①相談等に当たる介助員等の配置(概ね 10 人の対象者に対して1人) ②高齢者、障害者の方などに配慮したポータブルトイレなどの器物の整備 ③その他日常生活上の支援を行うために必要な消耗器材の整備、 などがある。 福祉避難所は、災害時に、必要に応じて開設される避難所施設であり、 原則として最初から避難所施設として使用することはない。福祉避難 所の開設期間は7日以内となっている。 身近な地域の 自 治 会館 や マ ンシ ョンの集会場を自主防災組織によって運営される 防 災 拠 点 一定の条件が整った任意の避難施設。 防災拠点である指定避難所を補完する施設として位置付ける。 一時滞在施設 帰宅困難者を一時的に受入れるために開放する施設。主要駅付近の大 規模収容施設(公共施設、民間施設)を中心に拡充を図る。 3 1 災害時における市民と行政との役割 災害時の応急対応がうまく機能するには、普段からどれだけ準備をしていた かによります。まさに、「備え」が大事だということです。また、「普段から使 っていないものは、いざというとき使えない。」とも言われます。日ごろの備え と訓練を通じた経験がいざというときに役に立ちます。 大規模な災害が起きた場合、行政だけで対応ができるものではありません。 地域の方々と力を合わせ一緒に取り組んでいかなければ、被害を最小に止める ことはできません。 本市では地域における防災が機能するためには、自治会、自主防災組織によ る地域におけるコミュニケーションが重要であると考えています。 このため、平常時から自治会、自主防災組織の方々にご協力をお願いすると ともに、自主防災組織が未結成の地域には、その結成促進に力を入れています。 いつ発生するかわからない災害に対して、 「自助、共助、公助」の連携がとて も大切であり、市民と行政が一体となった地域ぐるみの防災体制を築いていく 必要があります。 市民 自主防災組織等 被害の最小化 行政 (1)自助の役割 ∼自らの身は自分で守る∼ 建物の耐震化・不燃化、家具・備品等の転倒・落下防止、ブロック塀・ 門柱等の転倒防止、平時から避難所や避難経路の確認、備蓄 (2)共助の役割 ∼自分たちのまちは、自分たちで守る∼ 自主防災組織の活動、災害時における要配慮者(避難行動要支援者)の 安否確認、避難所における活動支援 (3)公助の役割 本市では平時から都市基盤整備、ライフラインの安全化、非常用物資の 備蓄や自主防災組織への支援を行うとともに、大地震や風水害等の災害が 発生した場合、市民の安心・安全を守るため、以下の体制で対応します。 4 ア 地震時の活動体制 活動体制フロー図(地震) 地 震 震度4の地震が発生した場合 発 生 1)震度5弱以上の地震が発生した場合 2)相当規模の災害が発生した場合 3)東海地震の警戒宣言が発令された場合 4)その他市長が必要と認めた場合 災害警戒本部設置の準備体制 1)震度4の地震で被害が発生した場合 2)東海地震注意情報が発表された場合 災害警戒本部の設置 災害による被害が大規模となり、全組織 による対応が必要となった場合 災 害 対 策 本 部 の 設 置 ●震災における避難勧告、指示 【避難勧告】 地震が発生又は発生するおそれがある場合に人の生命や身体を災害から 保護し、その他災害の拡大を防止するため特に必要があると認められるとき 【避難指示】 避難を必要とする状況が特に急を要すると認めるとき 5 イ 風水害時の活動体制 活動体制フロー図(風水害) 豪雨、大雨、洪水等発生 熊谷地方気象台から市域を対象とする大雨、洪水等に関する気象警報が発表された場 合、又は被害の発生が予想される場合 風水害警戒本部設置の準備体制 次の場合において本部長が必要と認めた場合 1)国土交通大臣又は埼玉県知事から、水防警報の指示が発表された場合 2)国土交通省、気象庁から荒川、入間川、利根川、江戸川洪水予報(警報)が発表さ れた場合 3)埼玉県、気象庁から芝川、綾瀬川洪水予報(警報)が発表された場合 4)市民等から水害に関する情報が複数入った場合 5)河川情報センターから堤防の決壊等の市域に大きな被害が発生する情報が入った場合 6)熊谷地方気象台から、市域を対象とする大雨、洪水に関する気象警報が発表され、 災害が発生するおそれがある場合、又は台風の接近により被害のおそれがある場合 7)特別警報の発表が見込まれる場合 8)その他、必要と認められる場合 ◎市 域 内 雨 量 観 測 所 降 雨 指 標* =積算雨量 150mm 以上の予想又は実況 ◎関連水位観測所河川水位指標 ** =危険度レベル 3 以上 風水害警戒本部の設置 次の場合において本部長が必要と認めた場合 1)災害救助法が適用される災害が発生した場合 2)複数の地区で甚大な災害が発生し、さらに市内全域に拡大するおそれがあるとき 3)特別警報が発表された場合 4)その他、市長が必要と認めた場合 ◎市 域 内 雨 量 観 測 所 降 雨 指 標* =積算雨量 150mm 以上かつ時間雨量 15 ㎜以上の 予想又は実況 ◎関連水位観測所河川水位指標 ** =危険度レベル 3 以上かつ危険度レベル 4 になること 災害対策本部の設置 * 過去 24 時 間 の 積算 雨 量: 市 内気 象 情 報に よ る雨 量 観測 所の雨 量 ( 市内 雨 量計 の 雨量 情報) 国土 交通 省 荒川 上 流河 川事 務所 及 び 埼玉 県 河川 砂 防課 が発表 す る 洪水 情 報 ** 6 ●風水害における避難準備情報、勧告、指示 【避難準備情報】 災害のおそれがあり、事態の推移によっては、避難の指示等を実施する 必要が予想されるとき 【避難勧告】 当該地域又は土地建物等に災害が発生するおそれがある場合 【避難指示】 条件がさらに悪化し、避難すべき時期が切迫した場合、又は現場に残留 者がある場合 ○災害時の避難準備・勧告等、伝達方法と住民に求める行動 種別 伝達内容 伝達方法 住民に求める行動 避 難 準 備 ①勧告者 防災行政無線 ・要配慮者(避難行動要支援者)等、 特に行動に時間を要する者は、 ②避難準備 情 報 広報車 計画された避難所等への避難行 すべき理由 サイレン標識等 動を開始 ③危険地域 口頭伝達 ・支援者は支援すべく行動を開始 ④携帯品 テレビ ・上記以外の者は、家族との連絡、 その他の注意 非常用持出品の用意等、避難準 データ放送 備を開始 ラジオ 避 難 勧 告 ①勧告者 ウェブサイト ・計画された避難所等へ避難行動 ②避難理由 を開始 エリアメール 避 難 指 示 ③避難所 (緊急速報メール) ・避 難 勧 告発 令 後 で 避難 中 の 住 民 は、直ちに避難行動を完了 (緊急避難場所) ツィッター ・未だ避難していない対象住民は ④避難経路 フェイスブック 直ちに避難行動に移るととも ⑤避難後の市の に、そ のい とま がな い場合 は 生 指示連絡等 命を守る最低限の行動 ●河川の水位による洪水予報と避難勧告等の目安 7 リ ー ド タイ ム (例 ) 荒 川 ( 治水 橋 )3 時 間 ウ 緊急事態等の活動体制 (周辺住民に避難指示を出す場合) 活動体制フロー図(緊急事態等) 緊急事態等発生 危機レベルの判定 ①特定の局・区で対処する緊急事態発生 ②全庁的に対応する必要がある緊急事態の発生が予想 ③全庁的に対応する必要がある緊急事態の発生 危機対策本部の設置 エ 国民保護関連の活動体制 (市が想定する事態 ( 注 1 ) で本市市民が避難する場合) 活動体制フロー図(国民保護関連緊急事態等) 緊急事態等発生 危機レベルの判定 ①特定の局・区で対処する緊急事態発生 ②全庁的に対応する必要がある緊急事態の発生が予想 ③全庁的に対応する必要がある緊急事態の発生 危機対策本部等の設置 武力攻撃事態等及び緊急対処事態 国による事態認定 ( 注 2 ) 国民保護対策本部等 ( 注 3 ) の設置 (注1) 国民保護関連 の 市が想定する事 態 ・武力攻 撃事態 着上陸侵 攻、ゲリラ・ 特 殊部隊による攻 撃、弾道 ミサイル 攻撃、 航空攻 撃 ・緊急対 処事態 大規模集 客施設等への 化 学剤などの散布、大量輸 送交通機 関の走 行中の 爆破、核燃料 物質の高 速道路運送中 の 爆破、都心にお けるテロ の発生 (注2) 事態認定 発生した 事態の種類、規 模、被害等に 応じて、国 が武力攻 撃あるいは緊 急対処事態とし て認定す ること (注3) 国民保護対策 本 部等 国の指示 に基づいて、 国 民保護措置等(避 難、救 援 等)を行うため 、国民保 護法によ り 立ち上げ る対策本部 8 (4)対策本部の設置 消防庁舎3階災害対策室に設置する意思決定機関です。 災害対策本部 市の災害対策等、活動方針等を決定するため、本部員会議 危機対策本部 を開催します。 区災害対策本部 区危機対策本部 区の区域における災害等対策等を迅速かつ適切に実施す るため、区役所に設置されます。 (5)避難所の開設 地震災害により住居を失い、あるいは避難しなければならない者を収容保 護するため、風水害により住居地が危険となった時や自宅を流出により失っ た時、あるいは、避難を要する緊急事態等発生時に避難しなければならない 者を収容保護するため、速やかに避難所を開設します。 なお、災害時における避難所の統括(開設閉鎖、避難者誘導指示、情報提 供、備蓄管理等)については、各区の災害対策本部が行います。 【開設の方法】 ア 市内には各区1か所のほか、防災センター(大宮区)、埼玉県庁(浦和区) の計12か所に地震計が設置されています。市内のいずれか1か所でも震 度5弱の地震が観測された場合には、全ての避難所に避難場所担当職員が 自主参集し、区災害対策本部長の判断で必要な避難所を開設します。震度 5強以上の地震が観測された場合は、全避難所を一斉に開設します。 イ 風水害時には、必要な避難所に対して開設を指示します。なお、大規模 な水害の場合は、次節に記載しています。 避難を要する緊急事態等が発生した際には、市(区)危機対策本部から開設 する避難所を指示します。避難所の統括については、前段と同様とします。 ウ 指定避難所のみでは、避難者を受け入れることができない場合は、コミ ュニティセンター・文化施設等の二次避難所を活用します。また、協定に 基づき、埼玉県へさいたまスーパーアリーナの利用を依頼します。 エ 駅周辺の避難所は、帰宅困難者が多数立ち寄る状況が考えられるため、 地域住民と共存できるように工夫する必要があります。なお、民間施設な どと協定を締結し、帰宅困難者を受け入れる一時滞在施設の確保を進めて いるほか、大宮駅と浦和駅に帰宅困難者対策協議会を設置しています。 9 (6)大規模水害における避難所の開設 荒川等の河川の氾濫(越水・破堤)による大規模水害の発生が想定される 場合については、原則として、洪水ハザードマップにおける浸水が想定され ない地域(浸水想定区域外)の避難所の開設を決定します。 浸水想定地域内の居住者は、居住する地域や区に関わらず、浸水想定区域 外に開設した避難所に避難することになります。 なお、大雨などにより、家屋に浸水被害があるものの、大規模水害が想定 されていない場合は、浸水想定区域内の避難所を開設することもありますが、 河川の増水の際には、浸水想定区域外へ移動することが前提となります。 具体的に開設する施設は、市災害対策本部と区災害対策本部が連携し、避 難準備情報や避難勧告を出す前に決定することになります。 避難準備情報が発表されたら・・・ 要配慮者(特に避難行動要支援者)は、避難準備を始めることになります。 万が一に備え、洪水時の指定緊急避難場所(校舎3階以上を含む)を兼ね ている避難所のみの開設となります。なお、更なる河川の増水が見込まれる 場合は、校舎3階以上を指定緊急避難場所とする避難所に集まった避難者は、 浸水想定区域外への広域的な避難を行います。 避難勧告が発令されたら・・・ 浸水想定区域内の居住者は、広域的な避難を始めます。 校舎3階以上を指定緊急避難場所とする避難所は閉鎖し、避難者は、広域 的な避難を行います。また、万が一の逃げ遅れのため、指定緊急避難場所と なる上層階への立ち入りができるよう校舎昇降口や通路の開放や、進入でき る旨の表示などをしておきます。なお、浸水想定区域外の避難所は、事前に 開設し、広域的な避難をした方の受け入れを行います。 避難指示が発令されたら・・・ 切迫した洪水から命を守るため、浸水想定区域に残された住民は、直ちに 指定緊急避難場所や堅牢な建物の上層階に避難する必要があります。 ☆ 注意! ☆ 大規模な水害が発生した又は発生が想定される場合は、浸水が想定されるエリア の指定避難所は開設せず、浸水が想定されていないエリアに避難することを原則と しますが、万が一の逃げ遅れに備え、一部の学校では校舎3階以上を指定緊急避難 場所に指定しています。 ただし、上層階の指定緊急避難場所への避難は、あくまでも洪水の危険から命を 守るための緊急的な避難であり、滞在して避難生活を行うところではありません。 上層階においては、水が引くまで孤立し、救助を求めざるを得ないことになりかね ません。切迫した状態、緊急時のやむを得ない状況ではない場合は、洪水が迫る前 に、浸水想定区域外の離れたエリアや高台への避難を行うようにしてください。 なお、堅牢なマンションの上層階に自宅(自室)があるなど、想定される浸水深 よりも高い場所に居られる場合は、指定緊急避難場所や指定避難所への避難よりも、 自宅内で待機(在宅避難・屋内安全確保)したほうが安全な場合があります。 在宅避難のために、日ごろから3日分以上(推奨7日分)の食糧や生活用品を整 えておくことが必要です。 10 ◎避難所の浸水想定と、洪水時指定緊急避難場所を兼ねる避難所 各河川の洪水ハザードマップによる、避難所の浸水想定と洪水時指定緊急避難場所 を兼ねる施設の取扱いは以下のとおりです。( 平成 28 年 3 月現在) なお、随時、河川管理者により想定の見直しが行われます。 ※「緊」は、指定緊急避難場所としての洪水時の利用可否。 浸水想定区域内 ※要配慮者優先避難所(各公民館、ふれあい福祉センター、大宮北特別支援学校)を除く。 11 / 指定外 / 指定外 西)栄小、大宮西中 北)東大成小、日進小、日進北小、宮原小、植竹 小、大砂土小、大宮別所小、つばさ小、日進 中、宮原中、植竹中、大宮北高、県立大宮中 央高、県立大宮ろう学園 大)大宮小、大宮東小、大宮南小、大宮北小、三 橋小、大成小、上小小、大宮東中、大宮南中、 大宮北中、三橋中、大成中、県立大宮高 見)大砂土東小、片柳小、七里小、春岡小、大谷 小、島小、海老沼小、大砂土中、片柳中、春 里中、七里中、大谷中、大宮八幡中、県立大 宮商業高、県立大宮東高 中)与野本町小、上落合小、大戸小、下落合小、 与野西北小、与野東中、与野西中、県立いず み高、県立与野高 浦)高砂小、常盤小、木崎小、仲本小、本太小、 北浦和小、仲町小、上木崎小、岸町小、針ヶ 谷小、大東小、常盤北小、常盤中、木崎中、 本太中、市立浦和高、県立浦和高、県立浦和 西高、県立浦和第一女子高、埼玉大学附属小 南)谷田小、南浦和小、浦和別所小、大谷場小、 大谷口小、善前小、岸中、白幡中、大谷口中、 埼玉大学附属中 緑)三室小、尾間木小、原山小、大門小、野田小、 道祖土小、中尾小、大牧小、芝原小、原山中、 東浦和中、美園中、三室中、尾間木中、 県立浦和特別支援学校 岩)岩槻小、太田小、柏崎小、和土小、新和小、 慈恩寺小、河合小、東岩槻小、西原小、城南 小、岩槻中、城南中、慈恩寺中、柏陽中、 桜山中、県立岩槻商業高、県立岩槻高 浦)浦和駒場体育館 南)文化センター、 緑)さくら草特別支援学校、プラザイースト、 岩)岩槻文化公園体育館、コミュニティセンター いわつき、市民会館いわつき 緊 ○ 可 × 不可 西)三橋総合公園体育館、 健康福祉センター西楽園、 桜)埼玉大学総合体育館、 岩)老人福祉センター槻寿苑、 ふれあいプラザいわつき ● 校舎3階以上 西)指扇小、馬宮西小、植水小、大宮西 小、指扇北小、指扇中、馬宮中、植 水中、土屋中、県立大宮光陵高、県 立大宮南高 大)大宮西高 中)八王子中 桜)土合小、大久保小、栄和小、大久保東 小、新開小、神田小、中島小、土合 中、大久保中、上大久保中、県立浦 和工業高 南)西浦和小、辻小、文蔵小、沼影小、 浦和大里小、向小、辻南小、南浦和 中、内谷中、浦和南高 岩)川通小、川通中 西)馬宮東小、宮前小、宮前中、 県立大宮武蔵野高 北)泰平小、泰平中、土呂中、 県立大宮工業高 大)桜木小、芝川小、桜木中、第二東中 見)見沼小、蓮沼小、東宮下小、春野小、 春野中 中)鈴谷小、与野八幡小、与野南小、 与野南中 桜)田島小、田島中、県立浦和北高 浦)大原中 南)大谷場東小、大谷場中 緑)県立浦和東高、美園小 岩)城北小、徳力小、上里小、城北中、 西原中、県立岩槻北陵高 浸水想定区域外 緊 2 避難するにあたって (1)避難路の安全性の確認 避難所を確認して、あらかじめ避難経路を決めておきます。 建物やブロック塀の倒壊、河川の氾濫や道路冠水等、危険を予測し、複数 のルートを決めておきます。 なお、緊急事態等発生時において、漏出した物質等により被害が及ぶ恐れが ある場合は、市危機対策本部から避難路を指定する場合があります。 (2)要配慮者(避難行動要支援者)の避難 要配慮者は、情報の入手や理解が困難なおそれがあるため、自主防災組織 等の支援者は、安否を確認し、必要な情報を伝達するとともに避難を呼びか け、安全なルートを確認しながら、避難所へ誘導します。 また、風水害が発生してからでは、要配慮者は逃げ切れない危険性があり、 市では、 「避難準備情報」を発表しますので、早めの避難を心がけてください。 ※要配慮者【災害対策基本法第8条】 高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する方 ※避難行動要支援者【災害対策基本法第49条の10】 要配慮者のうち、災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に 自ら避難することが困難な者であって、その円滑かつ迅速な避難の確保を 図るため特に支援を要する方 (3)避難における留意点 避難時は、マイカーを避け徒歩により避難する。また、服装は動きやすい 服装とし、携帯品は貴重品並びに食糧(1日分)及び身の回り品等とする。 <避難時の留意点> ①避難する前に、もう一度火元を確かめ、ブレーカーも切り、ガスの元栓も 締める。 ②ヘルメットや防災ずきんで頭を保護する。 ③荷物は最小限のものにする。 ④外出中の家族には連絡メモを。 ⑤避難は徒歩で。乗用車は厳禁。 ⑥お年寄りや子供の手はしっかり握って。 ⑦近所の人たちと集団で、まず決められた集合場所に。 ⑧移動するとき、狭い道・塀ぎわ・川べり等は避ける。 ⑨避難は市が指定した避難所へ。 避難時の携帯品 必需品 携帯ラジオ、懐中電灯、ヘルメット(防災ずきん)、非常食、水、 生活用品、衣類、救急薬品、常備薬 貴重品 通帳類、証書類(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福 祉手帳等を含む)、印鑑、現金 12 災害等発生から避難所までのフロー 災害発生 一時退避 自主防災組 織等の活動 建物の倒壊等 火災の発生 初期消火・要救助者の救出 避難の勧告・指示 有 延焼火災の発生 無 危 険 要 因 の 解 除 一時集合場所へ集合 緊急避難場所(公園等)へ集合 火災の鎮火 避難場所 運営委員会の の活動 自宅へ帰宅 避難所 へ避難 校庭の中央付近の安全な場所に避難 避難所の損壊状況確 認 ・建物(体育館や教室) ・電話、放送設備等の通 信 回線 ・電気・ガス・水道 安全対策の実施 ・危険物の除 去 ・危険区域への立入禁止 措置等 避難者を施設 内へ収容、部屋割り 避難者の受付(名簿作成) 区災害対策本 部へ状況報告 ・負傷者の応 急救護 ・要配慮者の保護 避難場所 運営委員会の設 置 <班ごとに役割分担> 備蓄物資、食糧等配 布、仮 設トイレ設置 生活ルール策定、応急手 当、情報収集 二次避難所 (コミュニティセンター、文化施設等) 13 要配慮者 優先避難 所 (公民館等) 重傷者の後方 医療機関への 搬送要請 医療救護 所 (各区役所ほか) 福祉避難 所の開設 (社会福祉施設等) 3 避難所の基本的事項 (1)避難所とは 避難生活を営むことのできる場所で、災害による家屋の損壊、滅失により避難を必 要とする、あるいは被害を受ける恐れがあり、危険を回避する地域住民、交通機関の 停止による帰宅困難者(市外在住者を含む)、災害や事件事故発生地域又は避難 対象区域等からの一時的な避難者、その他、災害により生活の自立が困難で ある者を臨時に収容することを目的としています。 ※さいたま市では、市立小・中・高等学校及び県立高等学校など教育施設を中心に、 258 か所(うち公民館等 60 か所は要配慮者優先避難所)を指定しています。 (2)避難所の機能 避難所は、災害時等において、住民の生命の安全を確保するために必要な 場所として、さらには一時的に生活をするための施設として重要な役割を果 たす場所です。 ア 生活場所 家屋の損壊等により、自宅での生活が困難な者に対し、一定期間にわた って、就寝や起居、トイレ、風呂の場を提供します。 イ 備蓄物資 避難者に対し、食糧や毛布等の提供を行います。 なお、在宅避難者を含む緊急物資の集積場所となります。 ウ 健康面の確保 避難者の健康相談等の巡回サービスを提供します。 エ コミュニティ 近隣住民同士で連帯感がわき、互いに励まし、助け合い、効果的な組織 活動を行うことができます。 在宅避難者を含む、被災に関する情報の発信・収集場所となります。 (3)避難所での生活 ア 発災直後(発災から2∼3日目まで) 大地震により街中が一変し、大勢の避難者が避難所にやってきます。 鉄道をはじめ、電気、ガス、水道、電話などのライフラインが寸断し、 都市生活が混乱します。避難所への収容者も地域住民のほかに帰宅困難 者の受入れなども想定され、避難者数はピークを迎えます。 また、情報もスムーズに行き渡らず、避難場所運営委員会が機能しない 場合には、管理運営もしっかりと決まっていない時期が続き、避難所が 混乱します。 14 イ 避難生活期(3日から2∼3か月まで) 避難所での生活期です。 避難所の生活に慣れるに従い、水や食糧、トイレ、風呂、ごみ処理など の衛生関係、プライバシーの問題、健康管理など避難者から多くの要望や 問題が持ち上がります。 ウ 終息期(発災3か月から避難所を閉鎖する時期まで) 災害が終息したり、避難所が統合されたり、仮設住宅が建設されたりし て長かった避難所生活が終息を迎える時期です。 学校も通常の授業を開始します。長期にわたる避難所生活では新たな問 題も発生します。 (4)要配慮者 「要配慮者」とされる方々にとっては、急激な生活変化となることから、 支援にあたっては十分な配慮が必要となります。また、避難者一人ひとりの 人権を尊重し、プライバシーの確保を図るよう努めていきます。 避難所において、避難生活に困難を生じることが予想される高齢者、障害 者のうち、介護(ケア)を必要とする方を市内の社会福祉施設に受け入れて いただくよう協定を締結しています。 (5)男女のニーズの違い 被災時の男女のニーズの違い等、男女双方の視点に十分に配慮されるよう 努めていきます。特に女性への暴力や性犯罪の防止の観点から、さまざまな 配慮を検討しておくことが必要となります。 避難所運営の意思決定に女性が関わることも重要です。 (6)動物の適正な飼育 飼い主とともに避難した動物(盲導犬、聴導犬、介助犬を除く)に関して は、避難所の円滑な運営を図るため、飼い主から住所、氏名、動物の種類及 び数を届け出てもらい、避難場所運営委員会の環境班長に報告します。 避難した動物の取り扱いについて、避難所では様々な価値観を持つ人が共 同生活を営むことに鑑み、居室への動物の持ち込みは原則禁止とし、敷地内 の屋外に飼養専用スペースを設置し飼養させることとします。ただし、施設 に別棟の倉庫等があるなど収容能力に余裕がある場合には、当該避難所に生 活する避難者の同意のもとに、居室以外の部屋に専用スペースを設け飼養さ せることができます。 動物への給餌、排泄物の清掃等の飼育・管理は、当該動物の飼い主が全責 任を負うものとします。また、居室以外の専用スペースで飼養した場合、撤 去後に当該動物の飼い主が施設を現状復旧させる全責任を負うものとします。 15 (7)帰宅困難者 帰宅困難者を避難所に受け入れる場合、無用な混乱を避け、円滑に運営す るためには、地域住民と帰宅困難者のそれぞれの避難事情を考慮し対応する 必要があり、帰宅困難者を避難所で受け入れる際には、次のとおり行います。 ア 入退出情報の管理 物資の適切な調達と配分及び避難所の安全対策を考慮して、帰宅困難者 について入退出の管理を行います。避難所の運営スタッフの人数や混雑の 程度などを踏まえ、避難者カードに記入してもらい、地域住民と区別して 入退出管理用の名簿を作成します。 イ 生活物資の提供 帰宅困難者に対しても、地域住民と同様に食糧・毛布といった生活物資 を提供します。原則として地域住民と帰宅困難者に平等に分配します。 ウ 避難スペースの取扱い 地域住民用と帰宅困難者用の利用スペースを分離しておきます。屋外ス ペースや近隣の利用可能な施設も、活用方法を検討します。 エ 情報の提供 各地の被害状況、公共交通機関の復旧状況、道路の通行制限情報、天気 予報、災害用伝言サービス及び災害用伝言ダイヤルの利用方法等の情報提 供を検討します。 オ 要配慮者 帰宅困難者のうちの傷病者、妊産婦、障害者などの要配慮者については、 地域住民の要配慮者と同様の利用環境を確保します。 カ 地域住民の理解 避難所の円滑な運営のためには、地域外の帰宅困難者を受け入れること について、地域住民の十分な理解を得ることが不可欠となります。そのた め、公共交通機関の運休や道路被害等により多数の帰宅困難者が発生し、 支援が必要となっている状況を地域住民に十分説明し、助け合いの精神を 醸成することが重要になります。 ※さいたま市では駅付近の大規模収容施設(公共施設、民間施設)を中心に、 協定を締結し、「帰宅困難者一時滞在施設」としています。 また、帰宅困難者の発生の規模により、必要に応じて、二次避難所の開設 も考慮します。 16 4 避難場所運営委員会 (1)避難場所運営委員会に求めるもの(熊本地震を経て) 平成28年熊本地震の避難所では、余震が続く中、ボランティアの受け入れ ができず、支援物資の集積拠点では、仕分けや配送作業の人員不足が深刻な課 題となりました。また、避難所以外の場所での車中泊やテント生活を余儀なく される避難者が多く、避難所外に避難している方の把握に追われ、職員が不足 したことから、被災地の避難所運営は、自治会やボランティアを中心に行わざ るを得ないのが現状でした。熊本市からの要請を受け、本市では被災地の14 避難所に各2名の避難所応援職員を派遣しました。 この教訓から、避難場所運営委員会では訓練などを通じて、運営リーダーや 市職員が避難所の運営に携われない場合であっても、訓練に参加した住民が「何 が必要か」「何をすべきか」など、訓練などを通じて、見たり、聞いたりした ことを、災害時に生かせるようにすることが避難所運営に必要不可欠なことと 改めて考えさせられます。 平常時から役割分担や施設の利用方法などを定めることにより、いざとなっ た場合には、運営リーダーや市職員が不在の状況であっても対処できるように していただければと願います。 (2)避難場所運営委員会の構成 ①運営リーダー(自治会長など積極的にかかわっていただける方から選出) ②運営副リーダー(避難所周辺の自治会等から選出) ③施設管理者 数名(校長、教頭、所長等) ④避難場所担当職員 原則5名程度(近隣在住職員など) ⑤その他避難所に関係する団体の長など <さいたま市防災アドバイザー> さいたま市では、避難場所運営委員会等の支援のために、無償で活動する防災士を養成 し、「さいたま市防災アドバイザー」として認証しています。 防災アドバイザーとは、災害に強いまちづくりを目指し、地域の防災力向上と減災のた めに自ら率先して活動し、地元の自治会や自主防災組織及び避難場所運営委員会などに対 し助言や運営の協力を行っていく人達のことです。 <さいたま市防災ボランティアコーディネーター> 避難所等 に おけ る被災 者のニ ーズを把 握しボ ランティ アと結 び つけ る役割を 担う人 達 のことです。 災害発生時には、被災地に災害ボランティアセンターが立ち上げられ、ボランティアが 被害者支援活動を行います。 災害ボランティアセンターの運営には、広域レベルの団体や組織が関わり、一般のボラ ンティアセンターとは異なった行動原理・役割・機能・認識・配慮及びコネクションなど が必要とされることから、一定の経験やスキルを有したコーディネーターの存在が不可欠 となります。 そのため、いつ、どの場所に、どのような作業が、何人ぐらい必要なのかなどの被災者 のニーズと、応急対応、復旧・復興支援のために市内外から来られるボランティアの方々 との架け橋となり、調整を図る役割を担うのが、ボランティアコーディネーターです。 17 避難場所運営委員会の運営組織 避難場所運営委員会 運営リーダー 運営副リーダー 総務班 ・避難者の誘導 ・生活ルールの作成 ・防犯対策 ・ボランティア受入・管理 運営副リーダー 情報班 ・情報収集・伝達 ・問い合わせ対応 ・郵便物・宅配物の取次ぎ 運営副リーダー 救護班 ・応急手当(すり傷等) ・医療機関への搬送補助 運営副リーダー 食糧班 ・食糧の受け入れ、配布、管理 ・炊き出しの実施、給水補助 運営副リーダー 物資班 ・物資の受け入れ、配布、管理 運営副リーダー 環境班 ・トイレの設置 ・清掃計画の作成 ・ごみ等の管理 ・ペットの問題 ・仮設の風呂やシャワーの管理 施 設 管 理 者 避難場所担当職員 施設管理者 ・施設の維持管理 (学校長等) ・避難所運営への協力 避難場所 担当職員 ・避難者からの意見のとりまとめ ・災害対策本部との連絡調整 ・生活ルールの作成 ・食糧・物資などの配布 ・課題、問題などへの対応 ボランティア 受入・管理支援 助言 運営協 力 さいたま市防災アドバイザー ・避難所の開設 ・災害対策本部との連絡調整 ・避難者名簿管理 ・記録 ・取材対応 ・ボランティア受入・管理 さいたま市防災ボランティアコーディネーター 18 (3)避難場所運営委員会の平常時の役割 避難場所運営委員会は、災害時における避難所の円滑な運営ができるよう、 平常時には、次の事項について協議し活動します。 ア 運営委員会の運営に関すること。 イ 避難所のマニュアル作成に関すること。 ウ 避難所に必要な資機材、備蓄品の維持管理に関すること。 ・施設の利用方法の決定(P34 参照) ・防災倉庫の備蓄品の確認 ・避難所標識の確認(標示板・誘導板・案内図) エ 避難誘導体制の確立に関すること。 オ 情報、連絡体制の確立に関すること。 カ 訓練の実施に関すること。 キ その他運営委員会の目的達成に必要な活動に関すること。 防災倉庫確認 避難所標識 避難所運営訓練 19 5 避難所の運営(時系列) (1)災害等初動期(開設∼報告) ア 開設責任者(開設) 避難所の開設責任者は、原則として避難場所担当職員の班長とします。開設に 遅れる又は、参集できない場合には、副班長又は施設管理者(校長等)が代行し ます。なお、避難場所運営委員会の構成員及び避難者が協力して開設を行います。 イ 施設の開錠 ①避難スペースを開錠するのは、原則、避難場所担当職員とします。 ②開錠できない場合には、鍵の管理者の到着を待ちます。また、この間、避難者を 避難所敷地内にとどまるよう誘導し、建物内への勝手な立入りは禁止します。 ウ 施設の点検 ①避難所内の施設の被害状況を点検し(安全確認)、避難所として開設できるか を確認します。(様式4「避難施設開設チェックリスト」を参照) ②設備が使用可能な状態であるか確認します。 電話・災害用PHS・FAXなどの通信回線や、電気・ガス・水道、室内損壊 状況などの確認、危険区域立入禁止措置等の安全対策、危険物の撤去等を行い ます。 ③施設内の放送設備等の使用方法を確認します。放送設備が使用できない場合 には、防災倉庫内に保管のトランジスタメガホンを使用します。 エ 避難所の開設状況等の報告 避難所の開設状況等の報告は、原則として区災害対策本部へ避難場所担当職 員が行います。ただし、平日日中等の発災で、避難場所担当職員が到着する前 に施設管理者が避難所を応急開設した場合は、施設管理者から区災害対策本部 へ開設状況等を報告します。 【様式4】「避難施設開設チェックリスト」と【様式5】「避難施設被害状況チェックリスト」との違い 【様式4】は、避難所開設時に、受入にあたり避難場所担当職員がすべき事項をチェックするものです。 【様式5】は、施設管理者の到着後に、教室等の使用を検討する場合等に用いるものです。 ※施設管理者が独自にチェックリストを作成している場合、【様式5】を使用する必要はありません。 (2)避難所の運営(運営期) ア 運営の基本事項 ①避難所の運営は、原則、避難場所運営委員会の運営リーダーを中心に各班に より運営を行います。 ②避難場所担当職員は、運営本部の事務局的な立場として、各班からの報告を 受け、区災害対策本部との連絡調整や要請を行い、各班の活動を補助します。 ③避難場所運営委員会の構成員以外の避難者は、各班の活動に積極的に参加す るよう促します。 ④避難所の開設後、二次災害等の危険にさらされた場合、避難場所担当職員は、 区災害対策本部の指示を仰ぎ、避難者を安全な場所に避難誘導します。 20 イ 避難者の受け入れ ①施設の安全確認後、開設準備が整い次第、避難者を施設内に誘導します。 ②様式2「避難者カード」により、避難者の受付を行います。 避難者カードについて は、状況に応じ一旦簡易な受付を行い、避難者が落 ち着いた後に記入してもらうなどその場の状況を考慮して行います。 ③避難スペースの割当てを決めて、避難所内に誘導します。 ④要配慮者は、所定の場所へ収容します。 ⑤集まった避難者カードを基にして、できるだけ早期に様式3「避難者台帳」 を作成し、報告します。 ⑥自動車の乗り入れは原則として認めませんが、止むを得ない場合は、避難者等 の通行の妨げにならない位置に駐車させます。 路上駐車は緊急車両等の通行の妨げとなるため厳禁とします。 ⑦避難者がいない場合は、避難所周辺の被害状況を報告し、指示があるまで 待機します。 ※各種様式は、防災倉庫内の「避難所開設用書類一式」に保管されています。 ※避難者カード・避難者台帳は、災害救助法適用の際の重要な資料となります。 ウ 避難所運営会議 必要に応じて、運営リーダー・担当職員・施設管理者等において「避難所運営 会議」を開催し、役割分担・情報の共有・問題点の有無などを確認して、状況に 応じた協力体制を検討し、自主的かつ円滑な避難所運営にあたります。 エ 食糧・物資の利用及び要請 ①物資については、防災倉庫等に備蓄しているものを活用します。 ②必要に応じて食糧・物資の支援を要請します。 ③食糧・物資の支援を要請する際は、在宅被災者分も要請します。 食糧・物資等の支援を行う在宅被災者は、避難所に直接来所して、避難者台帳 に登録することや避難場所運営委員会に参加している自治会や自主防災組織 からの報告によって把握します。 オ 避難者割振りの要請 ①収容人数に余裕がある場合には、受入れ可能な避難者数を報告します。 ②収容しきれない場合、または施設が危険な状態である場合は、他の避難所への 避難者振り分けを要請します。 カ 秩序の維持 ①避難所の生活ルールを出入口に掲示します。 ②避難者を可能な限り自治会ごとにまとめ、避難所内の区割りを行います。 ③迷惑行為の防止や共同生活の秩序を守るため、トラブルの発生には速やかに 対応します。 ・自分から声をかける。 ・相手の言い分をよく聞く。 ・冷静・理論的に説明する。 ・できること、できないことを明確にする。 ・相手が納得するまで説明する。 ④付近の警察署又は交番に警察官のパトロール立ち寄りを依頼します。 21 キ マスコミ対応 ①避難所へ取材に来たマスコミに対応できるように、発表事項を確認し、発表 内容を整理しておきます。 ②プライバシー保護のため、情報管理には十分配慮し、発表内容にも注意します。 ③取材の申し入れがあった場合は、所属・氏名・取材目的・発表日時及び発表内 容を聞き取り、記録するとともに、報告を行います。 ④マスコミなどから被災者の安否に関する問合わせがあった場合は、事前に公 表して良いか避難者カードにて意向を確認します。 ⑤避難者の居住スペースへの立入り取材は、その部屋の避難者全員の同意を得 た場合のみ許可します。 (3)避難所の閉鎖(復旧・復興) ア 避難所の閉鎖に向けて ①避難所における生活を一旦終了し、帰宅する場合、又は被災地外の肉親、知人 を頼って避難所を移るなど、避難者が退所する際には、必ず申し出るように あらかじめ避難者に周知します。なお、退所者については、「避難者カード」 及び「避難者台帳」に記録します。 ②避難所を縮小・統廃合する場合、学校においては授業の再開を最優先に考え、 その他の施設においては施設運営の再開を最優先に考えます。 ③避難者が少なくなり、避難所の集約のため、他の避難所へ移動することが決 定 し た 場 合 、避難 所 の 移 動に 関す る理 解と 了 承が得 られ るよ う避難 者への 十 分な説明を行います。また、縮小による部屋の移動などにおいても、避難者の 了解と協力を得ます。 ④避難所を移ることが決定した後は、移動の日時、荷物などの搬送のための車両 や人員確保などについて、区災害対策本部と協議、調整を行います。 イ 避難所の閉鎖 ①閉鎖が決定した場合、避難所撤収の準備に取りかかります。 ②避難所の後片付けは、原則、避難場所運営委員会で行います。 ③閉鎖時期や撤収準備などについて、避難者の理解と了解が得られるように 十分な説明を行います。 ④避難施設の正常業務に支障のある物品は、撤去・回収しやすいようにまとめて おきます。 ⑤避難所の閉鎖時期は被災状況や今後の被災予想、残留する避難者に対する 閉鎖の後の対応などを十分に勘案して決定します。 22 6 避難場所運営委員会の各班の役割分担 総 務 班 総務班、情報班、救護班、食糧班、物資班、環境班 ・避難者の誘導 ・生活ルールの作成・居室空間及び 共同利用場所の確保・管理 ・避難者及び支援を必要とする在宅 被災者の名簿作成・管理及びボラ ンティアニーズの把握 ・避難者の入所・退所等の状況把握 ・防火・防犯等、安全の確保 ・運営委員会の庶務・記録 ・災害対策本部との連絡・調整 ・ボランティアの受入・管理 ・他の班の業務に属さないこと 避難所レイアウト チェック欄 □ 共同で利用する空間を確保します。 ①運営本部室、②受付、③掲示板及び掲示場所、④面会室、談話室、 ⑤公衆電話、⑥救護施設(保健室)、⑦調理場所(給食室、校庭)、 ⑧食堂、⑨更衣室、休養室、⑩洗濯場・物干し場、⑪仮設トイレ、 ⑫ごみ置き場、⑬シャワー、⑭喫煙所、⑮駐車場、⑯ペット収容場所 ※応急教育、学校再開に必要な施設を確保し、関係者以外は立入禁止とする。 教訓 ・運動場や中庭などのオープンスペースは、テントや仮設シャワー、仮設トイレ などの仮設建物を設置して、就寝、入浴、排泄、休憩、調理、配給、洗濯、物 干し、駐車、喫煙などさまざまな機能のスペースとして転用された。 ・避難所に授乳や着替えをする場所がなく、女性が布団の中で回りの目を気にし ながら着替えた。 ・女性専用の物干し場がないため、女性が下着を干すことができず、湿ったまま の状態で身に着けるなど、衛生上の問題から、女性特有の症状(膀胱炎・外陰 炎など)で体調を崩す人もいた。 ・男女別の休養室が必要。特に女性専用スペースは、妊産婦等が日中、人目を気 にせず休養したり、女性用品等を配布したり、更衣室や授乳室としても利用可 能である。 23 □ 校庭等に集合待機している避難者を自治会・家族単位等で把握し、部屋 の割り振りを行います。 ※避難スペースの目安は、避難者一人あたりの面積が2㎡です。 ※世帯同士の区画の境界は敷物等で区別します。 ※物資の搬入等が効果的に行われるよう通路等の動線を確保します。 ※状況が落ち着いたら、仕切りや畳を敷くなどして、個人の空間を確保 できるようにします。 教訓 ・住民が逃げ込んだところが避難所となってしまった。地域を異に する住 民の 混 在が、住民による自治組織の運営を困難にし、避難所生活にお ける 自立へ向け ての一体化した立ち上がりを遅れさせる原因になった。 ・乳児の夜泣き等により他の避難者から苦情が出始めたため、乳 児のいる避難世 帯を可能な限り別室に移した。又、本部、医療班等の近くの部 屋を 準備し、本 人の同意のもとに入居させることにも考慮する必要がある。 ・支援物資として間仕切り用パーティションが届いても、プライバシー確保より、 全体が見渡せたり、コミュニケーションが取れたりするほうが 重要 であると判 断され、導入されない避難所もあったが、女性を中心に避難者 にと って、大き なストレスとなった。 □ 収容時には、高齢者、障害者、病弱者等要配慮者とその家族等支援者の ためのスペースを優先的に確保します。 要配慮者の居場所の工夫(例) 車いす利用者 ⇒ 通路にすぐに出やすい通路側に 視覚障害者 ⇒ 自分の位置が把握しやすい壁際に 聴覚障害者 ⇒ 掲示板の近くなど、視覚情報が入手しやすい場所に 筆談用に筆記用具、メモ用紙などを準備 認知症・自閉症 ⇒ 静かで落ち着ける場所 移動が困難な要配慮者については、トイレや水道施設の近くにスペースを 設けるなどの工夫が重要です。 ※避難所での共同生活が困難な要配慮者がいる場合には、避難所施設の中で 居室を別にするなどの配慮をします。さらに避難所での生活が難しい場合 には、要配慮者優先避難所へ移送します。 (要配慮者優先避難所:公民館、大宮ふれあい福祉センター等) 教訓 ・要配慮者(災害弱者)といわれる高齢者、障害者、病弱者等については、避難所 開設時に真っ先に実態を把握しておかなければならない。 ・被災者が脈絡なく避難所入りし勝手に場所取りをしたため、身動きの取れない 状態になり、要配慮者(災害弱者)対策が何一つ打てない状態となってしまった。 ・寒さが避難者(特に高齢者)を直撃した。 ・要配慮者(災害弱者)に対して特別の扱いを行う場合、避難所入所者全員に対し て事前に十分な説明が必要である。 避難者誘導 □ 避難者を自治会等の単位で、室内に誘導します。 24 生活ルール 避難所では多くの人が限られた空間で共同生活をすることになり、トラ ブルも予想されるため、最低限守らなければならない避難所生活のルール を確立しておくことがポイントになります。生活ルールは、公開の場で「自 分たちで決めた」という手続きが必要です。 (例) 生活時間 会議の開催日程。食事、消灯、風呂、洗濯の時間。 生活空間 携帯電話の使用、土足厳禁の場所。 当番 トイレやごみ捨て場の清掃、食事の配給。 プライバシー むやみに他の居室や区画に出入りしない。 放送 ○時で終了。 トイレの清掃 朝○時、昼○時、夜○時に、当番制で行う。 ペット 犬、猫など室内に入れることの禁止。 電化製品 ストーブ、電気毛布、カセットコンロの使用場所。 喫煙 所定の場所以外禁止。 安心・安全の確保 □ 避難所関係者全員にいかなる暴力・犯罪行為も許さないこと、気づいた ら報告するよう喚起し、暴力・犯罪行為を許さない環境づくりに取り組 みます。 □ 被害を受けた場合の相談窓口を設置し、掲示板などで周知します。 □ 暴力・犯罪行為の被害を受けやすい、女性や子供の意見を取り入れ、 巡回警備や防犯ブザーの配布など、暴力・犯罪対策を進めます。 教訓 ・避難所で、知らない人が隣 に寝ていて、身体を触られた、更衣室をのぞかれ た などの相談が寄せられた。 ボランティアの受入・管理 □ ボランティアを円滑に活用するためには、事前に避難者及び在宅被災者 又は、避難所運営の中で支援が必要な項目を把握しておくことが重要で す。「さいたま市防災ボランティアコーディネーター」を活用し、ボラン ティアに依頼したい内容をまとめておきましょう。 □ ボランティアが派遣されて来たら、ボランティアの配置(食糧班・物資 班・環境班など)・役割分担等について話し合います。 教訓 ・避難所には安否消息の問い合わせが殺到、避難者名簿の作成が必要だった。 ・ボランティアは主として食糧の炊出し、物資運搬・仕分けなどに携わった。 25 情報班 情 報 班 ・情報収集、発信、伝達等 ・安否確認等問い合わせへの対応 及び避難者の呼び出し ・郵便物・宅配便等の取次ぎ ・避難者に対する、運営委員会が 決定した事項の伝達 ・取材対応等報道機関への協力 情報伝達 □ 情報を伝達する場合には掲示板を用いるように徹底します。 掲示板は入り口付近の目につきやすい場所に設置します。 □ 皆が知るべき重要な情報は掲示板のほかに居室等にも張り出します。 重要な情報の例としては、 ①本日入手した情報、②市役所の広報、③病院などの情報、 ④ライフライン、⑤電車の運行状況、⑥仮設住宅の入居案内などです。 教訓 ・知り得た情報については早めに伝達する。被災者は自分の立場を知るために、 情報を欲しており、不安解消の効果が期待できる。 ・安否確認問合せ用の掲示板を指定し、常に掲示板に注目するよう徹底させる。 □ 情報には掲載の日時を入れるようにします。 教訓 ・最も効果的な方法が、テレビ・ラジオ・新聞などのマスコミを通じての情報提供 と掲示板を使っての伝達だった。 ・情報収集はもっぱらラジオだった。 □ 障害者や外国人、帰宅困難者等に対して、情報の入手や伝達、正しい 理解ができるように配慮します。 視 覚 障 害 者 音声による具体的な言葉で周辺の状況を伝達します。 聴覚障害者 筆談、手話等目に見える方法で伝達します。 防災倉庫内の聴覚障害者用支援ボード (*) を利用します。 (*) 簡単なコミュニケーションをイラストで表現したカード 避難者用テレビが設置された場合、字幕機能を使用します。 防災倉庫内の多言語表示シート (*) を利用します。 (*) 外 国 人 簡単な案内や掲示内容などを英・中・韓の3か国語で表示したシート 簡単な日本語で、ゆっくり話したり、外国語ができる方の協 力を得たりして対応します。 26 救護班 救 護 班 ・けが、急病等の傷病者に対する応急的な処置 ・医療機関への搬送補助 ・医療補助、介護活動 ・高齢者、障害者等の要配慮者、 外国人に対する支援 ・避難施設内の子どもの保育活動及び支援に 関すること □ 保健室等の適当な場所を確保し、AED や「救急セット」等の場所を 確認します。 □ 呼びかけで、けが、急病等の早急に対応が必要な傷病者を把握します。 □ 避難所に備蓄してある「救急セット」を活用し、傷病者へ応急的な 手当てを行います。 □ 対応が困難なけがや病気の場合は、救急車の手配を行います。 □ 区内の医療救護所や近隣の医療機関の開設状況を把握し、緊急時に 備えます。 □ 高齢者、障害者、病弱者等の要配慮者、慢性疾患で療養の必要な避難者 が、福祉避難所や医療機関に移転できるよう補助します。 教訓 ・当時の避難所で病人を救うために必要だったのは通常の医療だけではなかった。 本当に必要だったのは環境の改善とトイレや食事の介護などの生活支援だった。 ・食生活の悪化から、衰弱やお年寄りの脱水症状が目立った。 ・水分の摂取を極端に減らす人が多かった。 ・体調の不調、精神的不安定を訴える人が増え、それに対するケアや、住宅等の情 報の充実、プライバシーの保護、心身のリフレッシュ等、避難所生活の質的向上 対策が重要となる。 【医療救護所】 災害時には、地震の規模に応じ、各区役所 及び各区1か所の避難所に医療救護所 を設置し、医師会より医師を派遣して いただくよう協定を締結しています。 ●震度5弱・5強の場合は、必要に応じ、 各区役所に1か所に設置。 ●震度6弱以上の場合は、必要に応じ、 上記のほか各区1か所の避難所に設置。 27 区名 西 北 大宮 見沼 中央 桜 浦和 南 緑 岩槻 西 北 大 見 中 桜 浦 南 緑 岩 医療救護 所 区 役 所 大宮西中学 校 区 役 所 日 進 中 学 校 宮 区 役 所 桜 木 中 学 校 沼 区 役 所 大宮八幡中学校 央 区 役 所 与野西中学 校 区 役 所 土 合 中 学 校 和 区 役 所 本 太 中 学 校 区 役 所 内 谷 中 学 校 区 役 所 東浦和中学 校 槻 区 役 所 ふれあいプラザいわつき 食糧班 食 糧 班 ・避難者及び近隣の在宅被災者に対する食糧の配給 ・炊き出しの実施 ・食糧の調達、受入、管理、配布 ・飲料水の調達、受入、管理、配布 ・炊き出しボランティアへの指示 ・不足している食糧の名称及び数量の把握・報告 ・食中毒の防止に関すること 食糧の配給 □ 食糧の配給は「平等」を原則としますが、状況に応じて要配慮者等に優 先的に配布することを検討します。 □ 食糧の配布基準をルールとして定めます。 教訓 ・避難所で配布する 際は、並ばせないようにした。並ばせて 渡すと、困るのは障 害者やお年寄り、赤ちゃんを抱えた人である。 ・市内各地区では水 道、ガス等のライフラインの供給がスト ップしており、各避 難所に食事のみ取りに来る人もあり、数が不足することもあった。 炊き出し □ 炊き出しは多くの人手を要します。できるだけ多くの避難者に声をかけ、 一部の人に負担がかからないようにします。 □ 食中毒に注意をします。生ものは避け、加熱処理をします。夏季は特に 注意します。食器は使い捨て容器を使うようにします。 食糧・飲料水 □ 差し入れによる食糧等は、要配慮者を優先して配布します。 □ 市役所から配布する食糧・飲料水は、避難人員の報告により原則として 人数分が配給されます。配給票などを活用して混乱のないよう、また、 全員に行き渡るよう配給するようにします。 □ 冷蔵庫や冷暗所を確保するようにします。 教訓 ・(神戸市では)大量の弁当・パン類は、関西一円はもとより関東以西の広域から 調達された。一部は空輸されたが、市内に入る道路は渋滞を極め、輸送に長時間 を要した。また、製造年月日不明のものも見受けられた。一方、被災者は、当初 「次にいつ配食があるか分からない」という不安感や、炊き出しによって食べき れない弁当を長時間保存する人も多く、配食後の保管などにも衛生上の問題が見 られるようになった。 28 物資班 物 資 班 ・避難者及び近隣の在宅被災者に対する物資の供与 ・物資の調達、受入、管理等 ・不足している備蓄物資及び救援物資並びに生活必需品 の名称及び数量の把握と報告 ・防災資機材や備品の管理 ・在宅被災者のための物資窓口の設置に関すること 物資の配給 □ 物資の配給は「平等」を原則としますが、状況に応じて要配慮者等に 優先的に配布することを検討します。 □ 毛布など緊急性の高い物資は、高齢者、子どもなど要配慮者を優先に 配布します。 □ 物資の配布基準をルールとして定めます。 □ 女性の物資担当者を配置し、生理用品や下着等の女性用品の配布や 女性が必要とする物資の要望を受け付けます。 教訓 ・物品が役所からたくさん来たが、外でテントを張っている方、全半壊の家に無理 やり住んでいる方がいるのに、学校にいる方だけが避難者だという感覚を持って しまったので、その他の方が非常に困っていた。 ・物資担当者が男性であったため、女性が必要とする物資の要望が出しにくく、女 性の要望に応じた支援物資の供給ができていなかった。また、女性用下着や生理 用品が届いても、男性が配布しているため、恥ずかしさからもらいに行きづらい という声が聞かれた。 生活必需品 □ 避難当初は、備蓄物資以外の生活必需品の確保は困難が予想されます。 差し入れがあった場合、要配慮者や一般避難者の状況を把握して優先順 位をつけ支給するようにします。 □ 自治会単位で支給場所・時間を定めて支給するなど混乱防止に努めます。 □ 応急の食糧、飲料水、生活必需品は避難所に配送されるため、自宅にい る人たちにも配送されてきた物資を配給する必要があります。場所を分 けて配布するなど、支給方法について考慮しておく必要があります。 教訓 ・マスコミに報道された避難所に支援が集中し、避難所間の格差が生じた。 ・しばらくすると、食事が満足に行き渡っていない所もあるが、あるところは 腐っているという状態が目立ってきた。 ・ある地域では地震発生後 10 日頃までが最もひどく、食料は配給されていたが 偏りがあるなど、役所も正確な避難所数や被災者数を把握できていなかった。 29 環境班 環 境 班 ・トイレ、ごみ置場、風呂の設置及び衛生管理 ・トイレの清掃 ・避難施設内の清掃及び整理整頓 ・避難施設内の冷房・暖房等生活環境 ・犬、猫その他愛玩動物の飼育に関する指導 ・生活用水の確保、管理、使用 衛生管理 □ 施設の清掃は、清掃計画を作成し、当番制で行います。 □ 清潔の保持のため、土足厳禁の区域を設定します。 □ 避難者の「手洗い」と消毒を励行し、感染症の予防に努めます。 □ 避難者が連れてくるペットの保管場所を決めます。 生活用水 飲料用 調理用 手洗い 洗 顔 歯磨き ペットボトル飲料水 ◎ ○ 災害用貯水タンクの水 ◎ ○ 給水車の水 ◎ ○ △ 浄排水場施設の水 非常用災害井戸 ◎ ○ △ ろ過水 △ △ ○ ○ プール、河川水 × × × ◎ 風呂 洗濯 トイレ ◎:最適な使用方法 ○:使用可 △:やむをえない場合のみ使用可 ×:使用不可 風呂・シャワー □ 避難所における生活が長引く場合には、風呂やシャワーの確保も大きな 問題となります。近隣の親戚、知人へのもらい湯、公衆浴場の利用を避 難者に対し推奨します。 □ 仮設風呂やシャワーが設置されたときには、平等に利用の機会を割り振 ります。 30 トイレ □ 下水に被害がないときは、避難所施設内のトイレを使用します。 □ 下水に被害があるときや排水用の水を確保できないときは、以下の 災害用トイレを使用します。 ①組立式 仮設トイレ 防災倉庫に保管されています。 ②簡易トイレ 避難所施設内和式トイレの個室などを利用して使用 します。 ③マンホール型 トイレ 地中に便槽を埋め込んだ汲み取り式の仮設トイレで す。全ての市立学校に整備されています。 ④非常用排便袋 避難所施設内の洋式トイレや簡易トイレにセットし て使用します。 ⑤仮設トイレ 市内のレンタルトイレ事業者11社と災害時の協定 を結んでおり、災害時には工事現場などで使用する仮 設トイレを必要な避難所に設置します。 □ 仮設トイレは次の条件に合うような場所に設置します。 ①井戸や食堂に近くないところ。 ②バキュームカーの出入りがしやすいところ。 □ 清掃当番をすぐに決め、衛生点検を行います。 □ 排水の可能なトイレは、プールの水等を利用して使用します。 ごみ処理 □ ごみの集積場は次の条件に合うような場所に設置します。 ①清掃車の出入りがしやすいところ。 ②居室から離れ、臭いが防げるところ。 ③直射日光が当たりにくいところ。 ④屋根があるところ。 □ 清掃当番をすぐに決め、衛生点検を行います。 □ 生ごみの保管に注意します。市によるごみの回収ができないときは、 可能な限り分別して焼却したり埋めたりして減量に努めます。 □ 使用済みの非常用排便袋やおむつは、燃えるごみですが、他の燃える ごみとは別にまとめておきます。 31 避難場所担当職員 避 難 場 所 担 当 職 員 ・総務班が行う避難者及び支援を要する在宅被災者の名簿作成・管理の責任者 ・作成された名簿を区統括班へ提出 避難場所担当職員は、避難者の人数、状況等を把握するため、避難者名簿・ 避難者台帳を作成し、区統括班に提出します。提出された避難者台帳は区統 括班によって集約され、市災害対策本部の避難班を経て、本市全体の避難者 台帳が集約され、危機管理センターに報告されます。 避難者台帳の作成は、発災直後の入所時に行うことは困難であり、個人の 事情も考慮しなければなりません。また、自宅に大きな被害が無くても、ラ イフラインが途絶したような場合は、昼間のみ避難所に来て、夜間は自宅に 帰るといった被災者や、一時立ち寄りの徒歩帰宅者等も予想されますので、 避難者カード等を活用して入退出を管理します。 したがって、発災直後は避難所利用者数を報告することとし、その後、台 帳を作成・更新・報告する等の現実的に実行可能な手順を決めておくものと します。また、復興期に入った場合は、更新頻度を少なくするなども考えら れます。 □ 所定の避難所の開錠 ※自動車の乗り入れは原則として認めないこととしますが、止むを得 ないときは、駐車位置をなるべく端に寄せるようにします。 □ 避難所の施設・設備の点検 ①電話、FAX、PHS 等通信回線、②電気、ガス、水道、放送設備の状況、 ③室内の損壊状況、④危険区域への立入禁止措置、⑤危険物の除去 ※危険箇所は、立入禁止としロープや貼紙で注意を呼びかけます。 □ 避難者の誘導(“総務班の避難者の誘導”の項参照)。 要配慮者を所定の場所に収容します。避難所での共同生活が困難な要配慮 者は、適宜移動させるよう避難班または区総括班へ要請します。 □ 避難者の受付、避難者台帳の作成 防災倉庫内の「避難者カード」により、避難者の受付を行います。 また、「避難者カード」に基づき、避難者台帳を作成します。 教訓 ・開所当初は、どこの避難所においても外部からの安否確認の対応に追われた。 50 音別、部屋別の名簿を作成しておくことが必要である。 ・各地から尋ね人や安否確認の電話が殺到しはじめ、避難者名簿の確認、各避難所 への問い合わせなどに追われることが増えた。 □ 負傷者・病人の対応 保健室等を利用し、けが人の応急措置(すり傷等の措置)を実施します。重 傷者等、緊急に治療を要する者は、医療機関への搬送を手配します。 32 連絡・報告 □ 情報伝達手段の確認 避難所の一般電話・FAX、インターネット、移動系防災行政無線など、 被災状況に応じた、連絡・情報伝達手段を確保します。 □ 避難所の開設報告 総合防災情報システムや「避難所開設状況報告書」等により区統括班に報 告します。なお、報告書は定期的に作成し、迅速に報告します。 □ 放送設備等の利用 放送設備の使用方法等を確認し、放送により、避難者への各種連絡・呼び 出し、本部からの情報伝達や避難所状況の周知等を行います。 □ □ 物資の配送依頼 必要に応じて区統括班へ物資の配送を依頼します。 避難者がいない場合の対応 避難所周辺の被害状況を区統括班に報告し、指示があるまで待機します。 主要連絡先一覧 電 話 (048) 1 災害対策本部情報センター 829-1111 名 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 称 総務局危機管理部防災課 消防局 警防課 消防局 指令課 西区役所総務課 北区役所総務課 大宮区役所総務課 見沼区役所総務課 中央区役所総務課 桜区役所総務課 浦和区役所総務課 南区役所総務課 緑区役所総務課 岩槻区役所総務課 北部建設事務所 南部建設事務所 北部都市公園管理事務所 南部都市公園管理事務所 水道局水道総務課 名 称 20 大宮国道事務所 829-1127 21 829-1126 833-7944 833-1422 620-2613 669-6013 646-3013 681-6013 840-6013 856-6123 829-6015 844-7123 712-1123 790-0115 646-3199 840-6199 646-3178 840-6178 832-1111 22 23 24 25 26 27 28 29 30 30 31 32 33 34 35 36 37 33 荒川上流河川事務所西浦和 出張所 埼玉県さいたま県土整備事務所 さいたま市警察部 浦和警察署 浦和東警察署 浦和西警察署 大宮警察署 大宮西警察署 大宮東警察署 岩槻警察署 東日本旅客鉄道(株) 大宮支社 東武鉄道(株)大宮駅 埼玉新都市交通(株)大宮駅 埼玉高速鉄道(株) NTT(株)埼玉支店 日本通運(株)埼玉支店 東京電力(株)埼玉支社 東京ガス(株)埼玉支店 電 話 (048) 669-1209 861-9129 861-2495 825-0145 825-0110 712-0110 854-0110 663-0110 625-0110 682-0110 757-0110 642-7325 642-7316 642-2773 643-1818 878-5201 830-8828 822-1111 690-7593 838-0111 7 施設の利用方法等 防災計画上の位置付け 門扉 開錠方法 ①運営本部室 ②避難所居室 一 般 用 高 齢 者 用 心身障害者用 乳 幼 児 用 ○要 配 慮 者 については、避 難 所開設当初に実態を把握 し、極 力 、本 部 や医 療 班 等 の近くの部屋を準備する。 ○男女別の更衣室や授乳・育 児 等 のための スペー スの確 保や配置に考慮する。 ③救護所 (保健室) (参考) 医療救護所 ④物資受入れ・ 保管場所 避難場所の運営は、市職員、教職 員 、自 治 会 代 表 者 等 で 行 うこ と を 想定しており、会議室など広いスペー スがよい。 【一般用】体育館⇒2階以上の 余裕教室⇒一般教室の順 【高齢者用・心身障害者用】1階教室 【乳幼児用】外から見えない部屋 【更衣室、授乳室】外から見えない部 屋で、男女各1部屋。休養スペース や女性用品の配布スペースとしても 活用できる。 保健室及び付近の教室等。 ○医 師・看護 師 等で構成 される医 ○震度5弱又は5強の地震の 療救護班が、初動医療を行う。 場合は、必要に応じ各区役所 ○医療 救 護班の編 成 については、 に医療救護所を設置する。 災害状況により医師会等と協議 ○震度6弱以上の場合は、 し、医 療 救 護 所 に 市 で 備 蓄 し て 必要に応じ、各区役所のほか、 いる 50 人用救急箱を活用して 大宮西中、日進中、桜木中、大 応急救護活動を実施する。 宮八幡中、与野西中、土合中、 ○大規模災害時には、多数の負傷 者の発生が予想されるため、 本太中、内谷中、東浦和中、 軽微な負傷者に対し、応急救護 ふれあいプラザいわつきに 活動を行う場所を決めておく。 設置する。 ○食 糧 ・物 資 は、集 積 場 所 か ○食糧、衣類、生活必需品等が搬 ら市内の避難所等へ搬送す 送 さ れ て きた 時 に 、受 入 れ やす る。 い車の進入経路や積み下ろし場 【食糧・物資集積場所】 所を考慮し、保管が必要な物資 西部文化センター・市民会館お については、原則として防災倉庫 おみや・大宮体育館・大宮武道 や教室に保管する。 館・与野体育館・記念総合体育 館・市営浦和球場・浦和競馬場・ 旧岩槻区役所 ○避難者の目につきやすい場所 で、配布する必要があるので、 グラウンドやオープンスペース等 が好ましい。 ⑤物資配布 場所 ⑥給水場所 場 所 決 定 の目 安 ①災害用貯水タンク有り ⇒貯水タンク付近 ○給水は、災害用貯水タンク、 ②非常災害用井戸有り 非常災害用井戸等の応急 ⇒井戸付近 ③上のいずれも該当しない場合 給水場所で実施する。 ⇒応急給水車が停車でき 供給しやすい場所 34 ○避 難 者 全 員 への 情 報 提 供 のた めに、校内放送を実施する必要があ るので、放送施設の利用について お願いする。 ⑦放送設備の 利用の可否 ⑧仮設トイレの 設置場所 ⑨ごみ集積場所 ⑩炊き出し場所 ○被害状況、避難者数及び水 ○衛 生 面を考え、給 水 場 所 や炊き 出 し 場 所 から 離 れた 場 所 で 、か 洗トイレの使用の可否等につ つ宿泊施設から遠くない所(グラ いて避 難 所 の 状 況 を 判 断 ウンド等)とし、女性や子どもの安 し 、 トイレが 不 足 す る 場 合 は 全・安 心に配 慮した場 所 や通 路 廃 棄 物 対 策 班 (災害対策本 を確保する。 部)に依頼する。 ○避難 者及 び周辺の被災 者 の 生 活 廃 棄 物 、 災 害 廃 棄 ○回 収 を容 易 にするために、ごみ 収 集 車 が通 行 可 能 な 道 路 に面 物 の集 積 場 所 を設 置 し、可 した場所とし、ゴミを分別できるス 能 な限 り可 燃 、不 燃 の分 別 ペースを確 保した仮 設 ごみ集 積 をする。 場所を設置する。 ○保健 衛生 面から毎 日収 集 等 を実 施 し、一 時 的 に大 量 に排 出 される段 ボール梱 包 材料等は、再利用とリサイク ルを図る。 ○小・中学校の自校式給食施設 及び学校給食センター施設 ○災 害 時 給 食 の実 施 又 は弁 当 等 の食 糧配 送 体制 が整うまでの を活用し、災害時給食 担当 間 、家 庭 科 教 室 等 において、備 職員(栄養士・調理員)、 蓄品(カセットコンロ)を活用し、炊 食生活改善推進員協議会を き出しを実施する。 中心に婦人会等社会教育 関係団体及びボランティアに よる要員等が、炊き出しを実 施する。 ○都 市 ガスが使 用 できなくなっ た場合、LPガスを利用できる 設備の設置などにより実施す る。 ○平常時は、防災倉庫に保管され ⑪避難者名簿・ ○避難場所担当職員は、 ており、使 用 時 は個 人 情 報 の取 避難者の人数、状況等を 避難場所開設 扱 いに注 意 して保 管 できる場 所 把握するため避 難 者 名簿を 状況用紙 とする。 作成する。 設置場所 ⑫ご遺体の 仮安置場所 ⑬ペット飼養 スペース ○遺体 及び行 方不 明 の状 態 にあり死 亡 し ていると推 定 さ れる場 合、捜 索 及 び収 容を 実 施 する。遺 体 収 容 所 は、 浦 和 西 体 育 館 及 び思 い出 の里 や被 災 現 場 付 近 の公 共施設とする。 ○避難所では様々な価値観を 持つ人が共同生活を営むこ と に 鑑 み 、 居 室 への 動 物 の 持 ち込 みは原 則 禁 止 とし、 敷地内の屋 外に飼養 専用 スペースを設置する。 ○避難所付近で、死亡者が出る場合を 想定し、衛生上及び社会心理上の問 題等を考慮しつつ、その一時収容場 所の用意を学校等の施設管理者と協 議する。 ○なお、居 室 等 人 の 出 入 りが多 い 場所付近の設置は控える。 ○原則、避難所敷地内の屋外。 ○施設に別棟の倉庫 等があるなど 収容 能力に余 裕 がある場合に は、避難者の同意のもとに、居室以 外の部屋に専用スペースを設ける ことができる。 ○避 難 所となる全ての市 立 学 ○マンホール型トイレが設置してある 場合は、設置場所及び基数を確 ⑭ その他 校に整 備 されている。下 水 認する。 (マンホール型トイ 道に直結するタイプではな ○マンホール型トイレのテントなどを レの設置場所等) く、地中に便槽を埋め込んだ 収納する保管庫の鍵が、防災倉 貯留式タイプとなっている。 庫にあることを確認する。 35 8 1) 2) 3) 4) 5) 6) 7) 8) 9) 10) 11) 12) 13) 14) 15) 16) 17) 18) 19) 20) 21) 22) 23) 24) 25) 26) 27) 28) 防災倉庫の主な備蓄物品(共通品) 【 品 目 】 アルファ米(具付き) アルファ米(白粥) クラッカー類 粉ミルク缶(通常) 粉ミルク缶(アレルギー対応) 哺乳瓶 仮設組立式トイレ 簡易トイレ トイレットペーパー 救急箱(50人用) 子供用おむつ 大人用おむつ 生理用品 カセットコンロ カセットガス やかん(ケトル) 毛布 ラジオ ライト ブルーシート(防水シート) 発電機(主に校舎等内) ガソリン缶 電工ドラム トランジスタメガホン リヤカー 避難所開設用書類 災害用PHS 災害用マンホール型トイレ用の工具 ※ 9 (要配慮者優先避難所を除く) 【 標準備蓄数量 】 1300食 300食 600食 1缶 1缶 10本 計 3台 (1台車いす対応) 10個 100ロール 1箱 200枚 150枚 200枚 3台 36本 3個 300枚 1台 2個 10枚 1台 8缶 1台 1個 1台 一式 1台 一式 備蓄品及び数量については防災倉庫によって若干異なります。 様式等 (1)避難所開設状況報告書・・・・・・・・様式1 (2)避難者カード・・・・・・・・・・・・様式2 (3)避難者台帳・・・・・・・・・・・・・様式3 (4)避難施設開設チェックリスト・・・・・様式4 (5)避難施設被害状況チェックリスト・・・様式5 (6)避難場所標識保守点検表・・・・・・・様式6 36 37 避難所運営マニュアル 平成28年5月改定 さいたま市総務局危機管理部防災課 TEL 048(829)1127 FAX 048(829)1968 再生紙使用 この避難所運営マニュアルは850部作成し、 1部当たりの印刷経費は85円(概算)です。 38