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(株)東翔マネジメント

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(株)東翔マネジメント
平成24年8月7日
生 活 文 化 局
「外国人に高く売れます!」といったトークに注意
~
今も続く原野所有者への被害
~
原野所有者に土地の管理委託契約を締結させていた事業者に業務改善指示
本日、東京都は、過去に原野商法等で北海道の土地を購入させられた消費者に、
「北海道の土地が
動いている。土地を売る気はありますか。
」と訪問の約束を取り付け、水資源やリゾート用地として
すぐ売れるかのように説明し、土地の管理委託契約を締結していた訪問販売事業者に対し、特定商
取引に関する法律(以下「法」という。)第7条に基づく業務改善の指示を行いました。
1
事業者の概要
事業者名
株式会社東翔マネジメント
代表者名
鵜木
所 在 地
大阪府大阪市中央区南船場四丁目6番22号
設
平成19年1月24日
立
慎一
従業員数
5名(代表者含む)
業務内容
土地の管理委託業務(訪問販売)
売 上 高
約2億3千万円(平成 23 年 1 月~12 月)
2
勧誘行為等の特徴
(1) 「北海道の土地が動いている。売る気はありますか。
」と北海道の土地(原野)を所有す
る消費者に電話をかけ、土地の管理委託契約についての勧誘目的を明らかにしないまま、
訪問の約束を取り付ける。
(2) 後日、消費者宅を訪問し、
「北海道の土地を水資源やリゾート用地として中国人やオー
ストラリア人が欲しがっており、買っている。
」と話し、北海道での土地の販売実績等の
根拠がないにもかかわらず、「売り方次第でどうにでも売れる。」
「破格な値段で買ってく
れる。」などと、すぐにでも買い手がつくかのように話す。
(3) そして、土地を売るためには、現地調査や看板設置等の土地の管理が必要であるとして、
土地の管理委託契約を結ばせる。
3
業務改善指示の内容
法第2条第1項に規定する訪問販売による土地管理委託の役務提供契約(以下「土地管理
委託契約」という。
)に係る行為のうち、次の事項を遵守すること。
(1) 勧誘に先立って、その相手方に対し、土地管理委託契約の締結について勧誘をする目的
である旨を明らかにすること。
(2) 土地管理委託契約の締結をしたときは、現地調査、看板設置等役務の具体的な内訳に係
る対価等、法第5条に定められている事項を記載した契約書面を消費者に交付すること。
(3) 土地管理委託契約の締結について勧誘をするに際し、法第6条第1項に定める事項につ
き不実のことを告げないこと。
【問合せ先】
担 当 生活文化局消費生活部取引指導課
電 話 03-5388-3074
4
業務改善指示の対象となる主な不適正取引行為
不適正取引行為
法の条項
「北海道に土地をお持ちであれば売却する気はありますか。今その周辺の物件
が坪6万円くらいで動いています。お宅の土地もそれくらいで売れる可能性が
高いです。」「土地を売りませんか。あなたが持っている北海道の土地がほし
い。400万円くらいで売れる。」などと告げ、勧誘に先立って、土地管理委
第3条
勧誘目的不明示
託契約の締結について勧誘する目的である旨を明らかにしていなかった。
消費者に交付していた「土地管理委託申込書」と題する契約書面に、看板設
置等のそれぞれの役務の対価を記載していなかった。
第5条
書面不備
勧誘をするに際し、北海道における土地の販売実績等、具体的な根拠がない
にもかかわらず、消費者に対して、「売り方次第でどうにでも売れる。500
万円くらいで売れます。」「売るためには土地を管理する必要がある。自分た
第6条第1項
ちがやれば売れます。」
「外国人の団体に土地を見せ、希望があれば商談をして
不実告知
いる。外国人は破格な値段で買ってくれる。」などと、あたかも当該事業者と
土地管理委託契約を結べば、すぐにでも買い手がつくかのように告げていた。
5 今後の対応
(1) 指示の内容に対する業務改善措置について、平成24年8月21日までに都知事あてに報告
させる。
(2) 指示に従わない事実が確認された場合は、所要の手続きを経た上で、業務停止命令を行う。
(参考)
東京都内における当該事業者に関する相談の概要
平均年齢
64歳
平均契約額
約29万円
23年度
43件
同様のトラブルでお困りの方は、下記にご相談下さい。
東京都消費生活総合センター
03-3235-1155(相談専用電話)
(平成 24 年 8 月 3 日現在)
相談件数
24年度
4件
合計
47件
参考資料
相談事例
【事例1】
平成24年2月頃、甲宅に、営業員Aから「北海道に土地をお持ちであれば売却する気
はありますか。今、その周辺の物件が坪6万円くらいで動いています。お宅の土地もそれ
くらいで売れる可能性が高いです。」と電話があった。その土地は30年程前に知人の紹
介で買ったものだった。数日後、近所のファミリーレストランで話を聞いた。営業員Aは
「ニセコ周辺は、水資源や雪質の良いリゾート用地として、外国人に人気があって買われ
ている。坪10万円程で大丈夫です。」と話した。そして「売るためには、測量して区画
をはっきりさせなければ売れない。土地に看板を立て、PRをし、管理費用として29万
4千円かかります。今、北海道は雪が降っているから、現地の調査報告書は8月頃になり
ます。」と説明した。甲は、売れるならと土地管理委託契約を決め、「土地管理委託申込
書」に押印した。営業員Aは、その土地が外国人に人気があり、すぐにでも売れるような
説明をしていたが、後で考えると話がおかしいと思い、翌日解約した。
【事例2】
平成23年11月頃、乙宅に、営業員Bから「土地を売りませんか。あなたが持ってい
る北海道の土地がほしい。400万円くらいで売れる。」と電話があった。土地が売れる
のか疑問ではあったが、訪問を承諾した。数日後、営業員Bが乙宅へ来て「北海道の土地
は、外国人がスキーリゾートとして欲しがっている。」と説明した。乙は、この土地は坪
数が小さいから売れないんじゃないかと聞いたが、営業員Bは「今まで何で売れなかった
か分かりますか。『売りますよ』と皆に伝えないから売れないんです。インターネットの
外国人向けのサイトで土地を宣伝します。何がどういうふうに売れるか分からないです
よ。」と答えた。さらに、「自分は小さな坪数の土地を、びっくりするような金額で売っ
たことがあります。売り方次第でどうにでも売れる。500万円くらいで売れます。」と
説明した。乙は、30年前に業者から無理やり買わされた土地が売れるならと思い、土地
管理委託契約をすることにした。
【事例3】
平成23年10月頃、丙の実家に営業員Cから、北海道の土地について話をしたいと電
話があり、丙は姉夫婦と一緒に話を聞くことにした。その土地は、父が30年前に購入し
たもので、権利書も見当たらず、北海道のどこにあるのかも知らなかった。数日後、営業
員Cが実家に来ると、その土地について「外国人が水(水資源)を欲しがっていて、北海
道の土地は人気がある。水資源目当てに買われている。北海道に営業所があり、そこで土
地の境界を調べてから売る。売るためには土地を管理する必要がある。自分たちがやれば
売れます。」と説明した。総額800万円で売りに出すことになり、そんなに高く売れる
のか疑問に思ったが、北海道の土地の相場を知らないので、専門業者が言うならそれが相
場で。そんなに高い価格で交渉できるのかと思った。丙らは、すぐにでも売れるような説
明を受けたので依頼することを決め、管理費29万4千円の土地管理委託契約を結んだ。
【事例4】
平成23年6月頃、丁宅に当該事業者から電話があり、北海道の土地の売却について話
をしたいと言われた。その土地は、自分が学生の頃に両親が買ってくれたものだったが、
両親も北海道のどこにあるのか知らず、権利書もなかった。数日後、丁宅へ営業員Dが来
ると、「ここはニセコの近くでいい場所だ。外国人は水(水資源)を欲しがっており、今、
彼らがメインで北海道の土地を買っている。外国人の団体に土地を見せ、希望があれば商
談をしている。外国人は破格の値段で買ってくれる。ホームページで彼らも見られるとこ
ろに載せる。」などと、すぐにでも売れるような説明をした。丁は、北海道に別の土地も
所有していたので権利書を見せると、営業員Dは「こっちの方が高く売れる。ニセコより
もっといい土地です。少し下がると思うけど、総額1千数百万円で売りに出します。」と
言った。相場も知らなかった丁はそんなに高く売れるのかと驚いたが、少しくらい安くな
っても売ってくれるならお願いしようと思い、土地の管理委託申込書を書いた。営業員D
は支払いを急いでおり、「申込書より支払いが後になると都合が悪いので、できれば今日
中に払ってもらいたい。」と言った。そこで、営業員Dと銀行へ行き、その場で現金29
万4千円を支払った。
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