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地域住民を対象にした帝京大学健康教室

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地域住民を対象にした帝京大学健康教室
帝京大学スポーツ医療研究 第2巻:5−14
平成21年(2010年)2月
地域住民を対象にした帝京大学健康教室
―高齢者を対象にしたエアロビック・トレーニングと
スロー・レジスタンストレーニングが体力と筋力に及ぼす影響―
蛭間栄介、大野京子、神谷正明、高尾昌人
帝京大学
Health and Fitness Class at Teikyo University
―Effects of Combined Resistance Exercise with Slow-Movement
and Cardiovascular Exercise on Physical Fitness
and Muscular Function in Older Adults―
Eisuke Hiruma, Kyoko Ohno, Masaaki Kamiya, Masato Takao
Faculty of Medical Technology, Teikyo University, 359 Otsuka, Hachioji, Tokyo, Japan
Abstract
Purpose: To identify effects of aerobic exercise and resistance exercise with slow-movement and
low-intensity on physical fitness and muscular strength in older adults for 8 weeks.
Methods: Eight males(66.9 ±8.8yrs)and ten females(62.6±5.3yrs)who did not exercise regularly
participated voluntarily in this study. The exercise in this study was consisted of 15 min of warmup, 15 min of aerobic exercise with bicycle ergometer, 35 min of resistance exercise with 50% of 1RM
and slow-movement, and 15min of cooling down. Primary outcome measures included anthropometric
characteristics, graded submaximal aerobic fitness test with YMCA cycle ergometry protocol,
physical fitness test(grip strength, sit-ups, sit and reach, 6 minutes of walking, one-leg balance
test with opened eyes)
, timed up and go test(Up&go test), one repetition maximum(1RM)of 6
separate exercises, and physiological blood profile. This study examined range of motion of knee
and elbow joint, scale of perceived pain during resting(PAIN-rest)and walking(PAIN-walk), and
muscle strengths during training to identify delayed onset muscle soreness(DOMS).
Results: The blood pressures both groups significantly decreased after 16 regimens of exercise
(p<0.05-0.01)
. Both groups did not change aerobic fitness. The male group significantly changed situps(p<0.01)
, sit and reach test(p<0.05), 6 min of walking(p<0.01), and Up&go test(p<0.01). The
female groups, also, significantly improved all measurements of physical fitness test and Up&go
test(p<0.05-0.001)
. Both groups experienced a significant increase in 1RM of 6 exercises after the
8 weeks of the slow and low-intensity resistance exercises without DOMS(p<0.05-0.001). The
muscular strengths of lower extremities both groups increased more than those of upper extremities.
The subjects in this training session did not change the range of motion of knees and elbows, PAINrest and Pain-walk and muscle strength which were identified DOMS.
Conclusions: The present study showed that 1)this low-intensity resistance exercise program with
slow movement in older adults was effective in increasing strength after the 8-week training period
with 2 times per week, 2)the combined resistance exercise and aerobic exercise training program
for 8 weeks was effective in increasing physical fitness and decreasing blood pressure at rest, and 3)
− 5 −
蛭間栄介、大野京子、神谷正明、高尾昌人:地域住民を対象にした帝京大学健康教室
this slow movement resistance program with the low intensity did not induce DOMS.
Key words: DOMS, blood pressure, timed up and go test
キーワード: 遅発性筋肉痛,血圧,アップアンドゴーテスト
目 的
の挙上をおこなう10RM法が推奨されている(23)。また、
筋持久力を向上するためには低強度(50%1RM)の負
日本における健康問題のひとつに、内臓脂肪型肥満
荷が推奨されている。しかし、50%1RMの負荷による
(いわゆるメタボリックシンドローム)人口の増加があ
レジスタンストレーニングにおいても、最大筋力の向上
る。特に、40歳以上では約25%(男性に限ると約50%)
や筋肥大の効果が認められるとの研究報告がある。ひと
以上になると報告されている。メタボリックシンドロー
つは、上肢や下肢の体幹近位部分に特製のベルトを巻い
ムは、高血圧や糖尿病さらに心疾患や脳血管疾患などの
て行うレジスタンストレーニング(以下:加圧トレーニ
循環器疾患へと進行していく傾向にある。さらに、日本
ング)であり、もう1つは低強度でゆっくり行うレジス
よりも深刻な国民の健康問題を抱えている米国では、国
タンストレーニング(以下:スロートレーニング)であ
(11)
。この
る。Takaradaら(32)は、50% 1RMよりも低い強度で行
ため、高齢者に対しての健康維持・増進や自立支援を目
う加圧トレーニングにより、顕著な成長ホルモンの分泌
的にした運動指導や生活習慣の改善が求められている。
が認められ、その結果、筋力の向上と筋肥大が認められ
の健康関連支出の46%が高齢者に使われている
一般的には、動脈硬化性疾患(肥満、高血圧、高脂血
たと報告している。また、スロートレーニングについて、
症、糖尿病)の危険因子に対する予防や改善を目的にし
40% 1RMの強度でゆっくり行う(3秒の短縮性筋活動
た歩行、ジョギング、エアロビックダンス、サイクリン
と3秒の伸張性筋活動)ことで、活動筋への筋血流が減
グ、水泳などの有酸素運動が推奨されている。しかし、
少し、運動後の成長ホルモン分泌が促進されると報告し
近年では、生活動作能力の維持や改善を目的にしたレジ
ている。さらに、12週間継続することで筋力と筋肥大も
スタンストレーニングに関する、多くの研究が報告され
認められたと報告している(12, 31)。蛭間ら(17)らは、女子
ている。習慣的にレジスタンス運動と有酸素運動の両方
大学生に対し50%1RMの負荷で5秒の挙上と5秒の降
のトレーニングをしている高齢者は、運動習慣のない高
下を最大反復回数まで行う下肢のレジスタンストレーニ
齢者よりも筋力、有酸素能力および骨密度が有意に高
ングを週3回で8週間行った。その結果、遅発性筋肉痛
(19-21, 36)
い
(9)
。また、Fatourosら は、高齢男性に対する6ヶ
の発現もなく、最大筋力が向上したと報告している。
月間のレジスタンストレーニング効果とトレーニング中
よって、本研究の目的は、週2回で短期間の有酸素性
止に伴う影響について検討した。その結果、トレーニン
運動と低強度でのレジスタンストレーニングが体力と筋
グの強度(低強度、中程度、高強度)に関係なく筋力と
機能に及ぼす影響について検討することとした。
柔軟性が有意に向上したと報告している。しかし、ト
方 法
レーニング中止による影響は、高強度のトレーニング群
が低強度と中程度のトレーニング群よりも減少率が低
かったと報告している。別の研究では、高齢女性に対す
本研究は帝京大学医学部倫理委員会の承認を得て実施
る5ヶ月間の高強度レジスタンストレーニングにおい
した。被験者は、本研究の内容に関する事前説明会に参
て、体力の向上に加え、QOLと認識能力も改善したと
加し、承諾書にサインをした後、本研究に参加した。そ
(7)
報告されている 。しかし、低強度のレジスタンスト
の後、被験者に対して医師による健康診断を実施した。
レーニングにより、高齢者の身体的機能改善に加え、健
内容は、問診、安静心電図、血圧および事前に回答した
康に関連するQuality of life(QOL)も改善すると報告
アンケートから、本研究のグループエクササイズへの参
(4)
(3)
されている 。Braithら は、レジスタンストレーニン
加の可否を医師が判断した。アンケート用紙は、文部科
グが安静時の血圧を改善する傾向があると報告してい
学省が作成した新体力テスト(65歳から79歳対象)と
る。このように、高齢者に対するレジスタンストレーニ
American College of Sports Medicine(15)が 推 奨 す る
ングは、筋力などの体力の向上に加え、血圧およびQOL
PAR-Q(Canadian Society for Exercise Physiology, Inc.,
や日常生活に必要な認識能力の改善の効果もある。
1994)を用いた。医師により本研究への参加が可能であ
一般的に、筋力向上のためのレジスタンストレーニン
ると判断された対象者男性8名(66.9±8.8歳)と女性10
グ法として、高強度(70から80% 1RM)の負荷で10回
名(62.6±5.3歳)に対して、事前測定を実施した。測定
− 6 −
帝京大学スポーツ医療研究 第2巻(2010年2月)
項目は、1)一般の健康診断で行なわれている安静時に
り求めた推定最大心拍数の50%の負荷で15分間行った。
おける心電図、心拍数および血圧、2)自転車エルゴ
ペダルの回転数は、1分間に50回転とし、運動後には1
メータでの漸増負荷法による運動負荷試験、3)文部科
〜2分間のクーリングダウンを行った。
学省が推奨する新体力テスト(65歳から75歳対象)、4)
レジスタンストレーニングは、下肢筋群(レッグエク
アップアンドゴー・テスト及び5)最大随意筋力とした。
ステンション、レッグカール、レッグプレス)および上
さらに、一般健康診断でおこなわれている6)血液検査
肢筋群(チェストプレス、ラットプルダウン、ショル
も実施した。
ダープレス)とした。トレーニング方法は蛭間ら(17)の
安静心電図は、仰臥安静姿勢における胸部12誘導(日
先行研究に従い、低強度で低速度で実施した。最初の4
本光電社製)により測定した。また、安静時心拍数と安
週間は推定最大挙上重量の40から50%の負荷で各3秒間
静時血圧は、医用電子血圧計(Senoh株式会社製)で測
の挙上・降下動作を10から15回反復し、1セットおこ
定した。運動負荷試験は、自転車エルゴメータを用いて、
なった。後半の4週間は、挙上・降下動作を各5秒で実
A C S M が 推 奨 す る 運 動 負 荷 テ ス ト(YMCA cycle
施した。挙上・降下速度は、トレーニング機器にマー
(2)
ergometry protocol) で 実 施 し た。 運 動 負 荷 試 験 は、
カーを添付し、メトロノームを用いてコントロールし
50Wの負荷から開始し、3分毎に25Wずつ負荷を漸増し
た。正しいフォームと決められた速度での運動ができな
た。自転車の回転速度は、50rpmとした。運動中は、各
くなるまで行った。また、2日間連続で反復回数が15回
2分目に心拍数および自覚的運動強度を計測した。この
以上できた場合に、運動強度を5%増加した。
運動負荷と心拍数をYMCA自転車エルゴメータ運動負
レジスタンストレーニングによる遅発性筋肉痛は、自
荷のグラフ用紙に記入し、近位直線の二次方程式を求め
覚的疼痛スケール(0が疼痛無し、10が最大の疼痛あり)
た。その二次方程式に推定最高心拍数を代入し、最大運
と肘関節と膝関節の可動域より評価した。
動強度と最大酸素摂取量を推定した。これらのデータか
なお、事前と事後測定および8週間の研究プログラム
ら、推定最高心拍数の50%に相当する負荷を有酸素運動
は、医師あるいは看護師の監視下で実施した。安静心電
の運動強度とした。
図および採血は、医師が実施した。
体力テスト項目は、握力、腹筋、長座体前屈、開眼片
すべてのデータは平均と標準偏差で示した。統計学的
足立ち、および6分間歩行とした。握力は、左右両方を
処理は、トレーニング前後の同じ測定項目については
2回測定し、それぞれの最大値を平均して測定値とし
paired t-testを用いて有意差検定をした。さらに、有意
た。腹筋は、30秒間における最大反復回数を測定した。
差が認められた場合は、post hocテストによる有意差検
長座体前屈と開眼片足立ちは2回実施し、良い値を測定
定を行い、危険率は5%未満とした。
値とした。なお、開眼片足立ちの最大値は、
120秒とした。
結 果
アップアンドゴー・テストは、Podsiadl e と Richardson
の方法(29)に従って、実施した。椅子での座位姿勢から
3m離れた場所にある目標物まで歩いていき、スタート
被験者の本研究への参加率は90%以上であった。Table-1
した椅子に戻るまでの時間を計測した。2回測定し、良
は、6種類のレジスタンストレーニングの運動負荷、%
いほうの値を測定値とした。さらに、下半身と上半身の
1RMと反復回数を示している。男性群の第1回目のト
トレーニングに使用するウエイトトレーニングマシーン
レーニングは、40から55% 1RMの強度で7から12回を
(サイベックス社製)6台の最大随意筋力を計測した。
それぞれのトレーニング種目で行なった。女性群の第1
8週間の研究終了後に、事前測定と同じ項目を再度測定
回目のトレーニングは、40から52% 1RMの強度で、8
した。
から13回行った。
これらの事前測定のデータをもとに、週2回で8週間
Table-2は、8週間のトレーニングの前後における身体
のトレーニングを実施した。90分間のトレーニング内容
的特徴の変化を示している。8週間のトレーニングによ
は、5分の体調チェック、15分のウォーミングアップ、
り身長、体重およびBMIに変化は認められなかった。体
15分間の自転車トレーニング、35分間のレジスタンスト
脂肪率は、男性群で6%の減少(p<0.05)
、女性群で7%
レーニング(1〜3分間のレジスタンストレーニングを
の有意な減少(p<0.05)が認められた。除脂肪体重は、
1セットとして、2分の休息を挿んで6種目)
、15分間
両群とも変化は認められなかった。さらに、男性群の収
のクーリングダウンおよび5分の体調チェックとした。
縮期血圧と拡張期血圧は、それぞれ145.3±11.0mmHgか
自転車エルゴメータによる有酸素トレーニングは、前半
ら132.5±13.5mmHgと91.0±10.9mmHgから77.6±12.1
の4週間は50Wの負荷、後半の4週間は運動負荷試験よ
mmHgに減少した。変化率は、それぞれ9%(p<0.05)と
− 7 −
蛭間栄介、大野京子、神谷正明、高尾昌人:地域住民を対象にした帝京大学健康教室
15%(p<0.001)有意に減少した。また、女性群も133.8
また、握力は35.±6.67kgから37.57±7.55kgに5%、開眼
±20.0mmHgか ら126.3±14.8mmHgと85.0±11.1mmHg
片足立ちは61.38±40.68秒から80.86±39.71秒に3.5%向上
か ら76.5±8.4mmHgに そ れ ぞ れ 6%(p<0.05) と10%
したが、有意差は認められなかった。女性群は、すべて
の体力テストおよびアップ&ゴーテストで有意な向上
(p<0.01)有意に減少した。
(p<0.05-0.001)が認められた。
Table-3.は、8週間の研究前後における血液成分の変
化を示している。男性群は8週間のトレーニングで血液
Table-5.は、8週間のトレーニングによる筋力の変化
成分が改善する傾向が認められた。しかし、女性群には
を示している。両群とも、チェストプレス、ショルダー
変化が認められなかった。
プレス、ラット・プルダウン、レッグ・エクステンショ
Table-4.は、8週間のトレーニング前後における高齢
ン、レッグ・カールおよびレッグ・プレスのすべての種
者を対象にした新体力テストとアップ&ゴーテストの変
目で最大挙上重量に有意な向上が認められた。男性群
化を示している。男性群は、腹筋(p<0.01)
、長座体前屈
は、それぞれ24%(p<0.01)、12%(p<0.01)、18%(p<0.05)
、
(p<0.05)と6分間歩行(p<0.01)の値が有意に向上し、
37%(p<0.01)、44%(p<0.01)および36%(p<0.05)増
アップ&ゴーテストの値も有意に短縮した(p<0.01)。
加し、女性群もそれぞれ16%(p<0.05)、23%(p<0.01)
、
Table-1. Description of the resistance training program.
Chest-press
Ex-load
%1RM
(kg)
Shoulder-press
Rat-pull down
Leg-extension
Leg-curl
Leg-press
Ex-load
reps
%1RM
(kg)
Ex-load
%1RM
reps
(kg)
Ex-load
reps
%1RM
(kg)
Ex-load
reps
%1RM
(kg)
Ex-load
reps
%1RM
(kg)
reps
male
mean
SD
21.5
7.9
51.7
8.2
7.1
1.9
21.0
6.6
53.0
6.2
8.1
2.9
19.1
6.1
53.2
8.9
9.2
3.2
23.9
7.2
52.9
6.2
8.7
6.4
18.1
3.9
49.1
11.6
7.6
2.5
26.7
10.1
46.2
6.7
11.2
3.9
female
mean
SD
11.4
5.1
45.2
14.9
10.6
3.9
11.4
3.6
43.5
12.5
11.4
4.5
13.1
3.0
51.1
7.8
9.4
2.4
15.6
3.4
46.4
8.2
9.6
3.4
11.5
0.0
51.1
9.1
8.4
3.0
15.6
5.0
42.5
8.7
13.0
2.8
Values are mean. SD:standard deviations reps:number of repetitions
Table-2. Changes in physical characteristics and blood pressure in male and female subjects after 8 weeks of
exercise(16 regiments).
Blood pressure
Height
(cm)
Systolic
Diastolic
%Body fat
Lean Body Mass
BMI
(mmHg)
(mmHg)
(%)
(kg)
(kg.・m−2)
Pre-training
mean
SD
69.3
8.8
168.21
6.23
66.36
9.10
145.3
11.0
91.0
10.9
20.91
3.81
52.66
8.23
23.3
1.8
Post-training
mean
SD
69.3
8.8
168.21
6.23
65.41
8.84
132.5*
13.5
77.6***
12.1
19.69*
3.44
52.57
7.82
23.0
1.9
Pre-training
mean
SD
62.6
5.3
154.21
7.05
52.51
7.77
133.8
20.0
85.0
11.1
29.69
4.47
36.92
7.42
22.0
2.4
Post-training
mean
SD
62.6
5.2
154.21
7.05
52.20
8.08
126.3*
14.8
76.5**
8.4
27.84*
5.97
37.33
3.51
21.9
2.3
Male
Female
Age
(yrs)
Body
Weight
(kg)
Values are mean. SD:standard deviations
*:p<0.05,**:p<0.01,***:p<0.001 vs Pre-training
Table-3. Changes in blood test after 8 weeks of exercise(16 regimens).
Total
Neutral
Blood
White- Red-BloodHDL
GOT GPT γ-GTP
LDL
Hemoglobin Hematorit MCV MCH MCHC 血小板数
Cholesterol
fat
Sugar
Blood-Cell
Cell
−1
−1
−1
−1
−1
−1
−1
−1
(mg・dl )(mg・dl )
(mg・dl )
(IU・l )
(IU・l )
(IU・l )
(mg・dl )
(mg・dl )
(mg・dl−1)
(mg・dl−1)
(g・dl−1)(%) (fl) (pg) (%)(・ul−1)
mean
SD
229.0
18.9
111.6
23.4
64.9
14.1
29.6
7.4
22.8
9.7
38.3
32.6
104.4
14.5
135.6
24.1
6037.5
787.3
478.9
31.2
14.66
1.02
46.45 97.00 30.63 31.59 22.10
3.07 1.42 0.68 0.59 2.32
Post-training
mean
SD
218.6
21.9
110.8
34.8
59.3
9.4
24.0
4.3
16.6
3.1
30.8
21.8
101.4
5.3
129.3
18.4
5862.5
667.5
465.6
25.8
14.54
0.81
45.03 96.76 31.25 32.29 21.08
2.24 2.01 0.80 0.50 2.88
Pre-training
mean
SD
236.6
21.9
89.9
26.3
81.6
10.9
24.3
6.4
19.8
6.8
19.4
8.2
104.0
27.4
124.8
16.2
5277.8
484.2
448.6
32.2
13.32
0.88
42.71 95.31 29.71 31.18 24.71
2.61 1.99 0.77 0.51 3.18
Post-training
mean
SD
247.1
24.3
93.2
29.9
79.6
6.9
26.4
8.4
20.4
8.2
17.3
4.8
108.4
47.5
134.8
18.3
5155.6
1017.5
443.1
29.7
13.51
0.86
42.30 95.56 30.52 31.92 23.37
2.67 2.12 0.90 0.53 3.80
Female
Male
Pre-training
Values are mean. SD:standard deviations
− 8 −
帝京大学スポーツ医療研究 第2巻(2010年2月)
Table-4. Changes in physical fitness test after 8weeks of exercise(16 regimens).
Sit-ups
(time)
Sit and Reach
(cm)
Opened-eyes Foot-Balance
(second)
6 min walking
(m)
Up&Go test
(second)
Pre-training
mean
SD
35.78
6.67
8.5
6.4
26.89
6.78
61.38
40.68
561.6
81.4
6.619
1.625
Post-training
mean
SD
37.57
7.55
15.0**
6.7
32.45*
6.59
80.86
39.71
621.0**
65.0
5.9525**
1.288
Pre-training
mean
SD
26.13
3.15
6.9
2.4
38.81
4.87
97.25
27.86
457.6
75.5
5.953
0.601
Post-training
mean
SD
27.05**
3.64
10.6***
2.7
42.5**
4.61
120.00*
0.00
560.0**
24.3
5.093**
0.524
Male
Female
Grip Strength
(kg)
Values are mean. SD:standard deviations
*:p<0.05,**:p<0.01,***:p<0.001 vs Pre-training
Table-5. Changes in muscular strength after 8 weeks of exercise(16 regimens).
Shoulder press
(kg)
Rat-pull Down
(kg)
Leg Extension
(kg)
Leg Curl
(kg)
Leg Press
(kg)
Pre-training
mean
SD
31.25
9.60
35.96
7.44
29.96
4.82
32.26
6.06
26.10
5.11
41.66
11.60
Post-training
mean
SD
38.75**
10.43
40.42**
8.96
35.39*
9.15
44.35**
13.66
37.48**
9.91
56.64*
19.88
Pre-training
mean
SD
21.02
5.96
20.95
2.94
22.21
4.23
25.80
3.84
17.73
4.59
24.94
9.77
Post-training
mean
SD
24.45*
7.51
25.70**
3.88
25.52*
4.58
33.01***
3.56
22.91*
4.71
36.36*
9.54
Male
Female
Chest press
(kg)
Values are mean. SD:standard deviations
*:p<0.05,**:p<0.01,***:p<0.001 vs Pre-training
15%(p<0.05)
、28%(p<0.001)
、29%(p<0.05)および
あった。しかし、血液検査については正常値範囲内で
46%(p<0.05)増加した。特に、両群とも下肢筋群に大
あった。このことから、健康ではあるが、体力的にはや
きな向上が認められた。
や低い被験者であった。被検者の本研究への参加率は、
90%以上であった。
考 察
有酸素能力に対するトレーニング効果
ACSMとAHAは高齢者が身体機能の改善するために、
被験者の体力と運動習慣
本研究の被験者は運動習慣がなく、自転車エルゴメー
中程度から高強度で一日20から30分以上、週3から5日
タやレジスタンストレーニングマシーンを使用したこと
の有酸素運動を推奨している(15)。また、有酸素運動の呼
のない男性(69.3±8.8歳)8名と女性(62.6±5.3歳)10
吸循環器に及ぼす効果について、いくつかの研究報告が
名であった。男性群と女性群の平均体脂肪率は、それぞ
ある。有酸素トレーニングは、高血圧症の人々の安静時、
れ20.91±3.81%と29.69±4.47%であり、境界域に含まれ
歩行時あるいは運動時の収縮期血圧を低下し(4, 28, 34-35)、
るグループであった。しかし、男性群と女性群のBMIは、
機能的能力も改善する(13)。Ferketichら(10)は、30分間の
それぞれ23.3±1.8kg・m−2と22.0±2.4kg・m−2であり、正常
高強度(70-80%VO2peak)自転車エルゴメータトレーニン
の範囲であった。男性群の収縮期血圧と拡張期血圧は、
グが、最大酸素摂取量と最大下での運動時間が向上する
それぞれ145.3±11.0と91.0±10.9mmHgであり、軽症高
と報告している。また、Myslivecekら(26)は中高年女性に
血圧であった。女性群は、それぞれ133.8±20.0mmHgと
対しての低強度(40%HRres)の歩行トレーニングが、交
85.0±11.1mmHgの高値正常血圧であった。さらに、複
感神経と迷走神経の働きを改善すると報告している。こ
合的な移動能力を評価するスクリーニングテストである
のように、有酸素運動は低強度でもトレーニングの効果
アップアンドゴーテストの結果は、両群とも5段階評価
が認められる。しかし、最近は有酸素運動とレジスタン
のレベル2(poor)であった。また、呼吸循環器の指標
ス運動を組み合わせたトレーニングが有酸素能力に及ぼ
である6分間歩行の結果も、男性群は10段階評価(10が
す効果に関する研究が多く報告されている。習慣的にレ
最高で1が最低)のレベル5で、女性群はレベル4で
ジスタンストレーニングと有酸素トレーニングの両方を
− 9 −
蛭間栄介、大野京子、神谷正明、高尾昌人:地域住民を対象にした帝京大学健康教室
行っている高齢者は、筋力、有酸素能力および骨密度が
(19-21, 36)
(4)
ンストレーニングによる、筋力や筋パワーの向上および
。Baroneら は、6ヵ月間の
筋肥大のトレーニング効果が認められると報告されてい
週2回における45分間の有酸素トレーニング(60-90%
る。Takaradaら(32)は、血流を制限するために特別な圧
HRmax)と7種類のレジスタンストレーニング(50%
力ベルト(加圧ベルト)を四肢の近位部に装着して行な
1RM,2セット)により安静時の拡張期血圧と運動中
う加圧トレーニングにより、50% 1RMよりも低い運動
高いと報告している
(3)
の収縮期血圧が低下すると報告している。Braithら は、
強度でも筋力の向上と筋肥大が認められたと報告してい
レジスタンストレーニングのみよりも、有酸素運動と組
る。また、Tanimotoら(33)とGotoら(12)の研究において、
み合わせることで安静時血圧の改善により高い効果が認
50% 1RM以下の負荷をゆっくりの運動速度(3秒間で
(27)
められると報告している。Nakamura
らは、高齢者を
の挙上、1秒間の休息、3秒間での降下)で行なうス
対象にした90分間の総合トレーニングプログラム(歩
ロートレーニング直後に、高強度のレジスタンストレー
行、レクリエーション、レジスタンストレーニング)の
ニング直後よりも高い成長ホルモンの分泌があり、ト
運動頻度とその効果について検討した。その結果、週1
レーニング期間終了後には、筋力の向上と筋肥大のト
回又は週2回よりも週3回の総合トレーニングプログラ
レーニング効果も認められたと報告している。本研究で
ムは、コーディネーション、呼吸循環器能力、筋持久力
用いられたレジスタンストレーニングは、蛭間らの先行
およびバランス能力を有意に改善すると報告している。
研究(17)と同様に、50% 1RMの運動強度をゆっくりの運
本研究では、低強度(最初の4週間は50W、後半の4週
動速度(5秒間での挙上、5秒間での降下)で最大反復
間は最大心拍数の50%)の有酸素トレーニングを週2
回数まで行なう方法であった。その結果、先行研究と同
回、15分間行った。本研究の有酸素運動は、先行研究(3, 4,
様に6種目全てのトレーニング種目で等張性最大随意筋
25, 27, 32-34)
(15)
やACSM
が推奨している運動指針よりも短時
間で低強度であり、運動頻度も週2回であった。また、
力の向上が認められた。さらに、上肢筋群よりも大筋群
の多い下肢により高い筋力の向上が認められた。
レジスタンストレーニングを組み合わせた総合トレーニ
つぎに、異なるタイプの筋収縮を伴うレジスタンスト
ングを行ったが、最大下での推定酸素消費量、心拍数や
レーニングによる、筋へのトレーニング効果について検
作業能力の向上は認められなかったことから、有酸素能
討する。Linら(22)は、レジスタンストレーニングにより
力は改善しなかったと考えられる。しかし、安静時血圧
TypeⅡ線維の横断面積が、増加すると報告している。
が有意に減少したことから、抹消循環は改善したと考え
Gueら(14)は、コンセントリック筋収縮を伴うレジスタン
られる。また、呼吸循環器能力の指標として行われてい
ストレーニングよりも、コンセントリックとエキセント
る6分間歩行テストは、本研究の両群に有意な向上が認
リックの両方の筋収縮を伴うレジスタンストレーニング
められた。しかし、この原因は有酸素能力の改善による
においてより高いトレーニング効果が得られると報告し
ものではなく、レジスタンストレーニングによる下肢の
ている。Hortobagyiら(24)は、エキセントリック筋収縮
筋力向上であると考えられる。
のみで行うレジスタンストレーニングは、アイソメト
リック最大筋力が向上する。しかし、コンセントリック
筋に対するトレーニング効果
最大随意筋力や最大パワーは、コンセントリックトレー
ACSMとAHAが身体機能改善のために推奨するレジ
ニングにおいて、より高いトレーニング効果を得ると報
スタンストレーニングは、大筋群を使う8から10種目の
告している。本研究のレジスタンストレーニングにおい
レジスタンストレーニング、10から15回、最低1セット
て、ウエイトの挙上はコンセントリック筋収縮であり、
を週2日である(15)。一般的には、筋力や筋パワーの向
ウエイトの降下はエキセントリック筋収縮のため、2つ
上を目的に行うレジスタンストレーニングの運動強度
の筋収縮で行うレジスタンストレーニングであった。そ
(23)
。また、50%
のため、運動頻度の少ない、週2回で8週間のトレーニ
1RMの強度でのレジスタンストレーニングは、筋持久
ングでも、上肢筋群は15%以上、下肢筋群は30%以上の
は、70から80%1RMが推奨されている
(6)
力が向上すると言われている。Camposら は、超高強
筋力が増加したと考えられる。さらに、Mueller(25)らは、
度(最大反復回数3- 5回,約90% 1RM)と高強度(最
遅発性筋肉痛の発現を最小限にした運動強度で、週2回
大反復回数9-11回,約75% 1RM)のレジスタンスト
のエキセントリック・エルゴメータトレーニングを12週
レーニングにより最大筋力の向上と筋肥大が認められ、
間高齢者を対象に実施した。その結果、筋機能、筋組成、
低強度(最大反復回数20-28回,約50% 1RM)では筋
等尺性最大随意筋力およびエキセントリックコーディ
持久力の向上が認められたと報告している。しかし、最
ネーショションが向上したと報告している。また、速筋
近の研究では50% 1RM以下の運動強度によるレジスタ
線維の指標であるtypeⅡX / typeⅡ比の低下により、
− 10 −
帝京大学スポーツ医療研究 第2巻(2010年2月)
速筋線維の割合が向上したと報告している。しかし、本
ウンよりも、下肢のトレーニング種目であるレッグエク
研究のレジスタンストレーニングは、コンセントリック
ステンション、レッグカールおよびレッグプレスに大き
とエキセントリックの両方の筋収縮で構成され、先行研
なトレーニング効果が認められた。このことは、下肢筋
究と同様にトレーニング期間中には、自覚的疼痛や関節
力が関与する開眼片脚立ち、6分間歩行およびアップ&
可動域の変化が認められなかったことから、遅発性筋肉
ゴーテストにも現れている。しかし、一般的には高強度
痛は発現しなかったと考えられる。その結果、上肢筋群
のレジスタンストレーニングは低強度のレジスタンスト
と下肢筋群に大変高いトレーニング効果が認められた
レーニングよりも、筋力の向上が起こりやすいと考えら
が、除脂肪体重に変化は認められなかった。このことか
れる。また、トレーニング中止による影響は、高強度の
ら、筋肥大を起こしやすい速筋線維の増加は起こらな
レジスタンストレーニング群が低強度と中程度のトレー
(8)
かったと考えられる。しかし、de Vreedeら は、日常
ニング群よりも減少率が低かったと報告している(9)。さ
生活で積極的に身体的活動を行うグループは、高強度で
らに、高齢女性に対する5ヶ月間の高強度レジスタンス
のレジスタンストレーニングをしたグループと同等の筋
トレーニングにより、体力の向上に加え、QOLと認識
力向上は認められないが、身体的機能や筋パワーが向上
能力も改善したと報告されている(7)。Braithら(3)は、高
すると報告している。これは、神経系能力の向上による
強度のレジスタンストレーニングが、安静時の収縮期血
ものであると考えられる。一般に、高齢者はタンパク質
圧が改善すると報告している。このように、高齢者に対
の構成速度が遅いことから、レジスタンストレーニング
する高強度のレジスタンストレーニングは、筋力などの
の効果はTypeⅠ繊維の横断面積増加や神経系の適応に
体力の向上に加え、日常生活に必要なQOLや認識能力
より筋力が向上すると考えられている。しかし、エキセ
の改善の効果もある。しかし、本研究で用いたレジスタ
ントリックトレーニングはコンセントリックトレーニン
ンストレーニングの方法は、低強度でも歩行能力や動的
グよりも筋肥大を引き起こしやすく、神経的適応の効果
バランス、敏捷性などの総合した機能的移動能力を評価
も認められる(16, 18)。しかし、本研究では、レジスタンス
するアップ&ゴーテストの記録や筋力や筋持久力を評価
トレーニングにエキセントリック筋収縮が含まれていた
する6分間歩行が有意に向上した。これらのことから、
が、筋量の増加は認められなかった。その原因としては、
上肢と下肢筋群の筋力改善が体力の向上に関与したと考
(17)
以下の2つが考えられる。1つは、蛭間ら
の先行研究
えられる。
よりも、運動頻度および運動量が少なく、運動速度(各
つぎに、レジスタンストレーニングと循環器の関係に
3秒での挙上と降下)も最初の4週間は早かったことが
ついて検討する。加齢に伴い、安静時や運動時の血圧が
原因である。もう1つは、トレーニング内容は適切で
上昇することが報告されている。そのメカニズムとして
あったが、被検者が高齢者であったために、筋量の増加
は、加齢に伴う冠状動脈の拡張機能の低下により動脈の
が認められなかったと考えられる。よって、本研究での
柔軟性や弾性も低下する。これにより、細動脈の収縮と
最大随意筋力の向上は、神経系の適応あるいはTypeⅠ
拡張機能が低下し、末梢血流を阻害する。よって、加齢
繊維の増加によるものと考えられる。また、高齢者のレ
に伴う血圧の上昇は、末梢血管抵抗の増加が原因である
ジスタンストレーニングと筋線維に及ぼす影響について
と考えられている。本研究のような、低強度でゆっくり
は、さらなる研究が必要である。
と行うレジスタンストレーニングは活動筋群の静脈血流
つぎに、レジスタンストレーニングと体力や身体能力
量を減少させ、活動筋内に血液を滞留させることで普段
は、握力が低
あまり活動していない筋内の末梢血管を刺激する。この
いほど身体機能の低下や日常生活動作障害の発生が高い
ことが、末梢血管抵抗を減少し、安静時血圧を改善した
(30)
の関係について検討する。Rentanenら
(26)
と報告している。また、Newmanら
も握力や脚筋力
の低下が生存率の低下に関与していると報告している。
と考えられる。
最後に、レジスタンストレーニングと柔軟性の関係に
また、下肢筋力の低下により機能的な可動性も低下する
ついて検討する。Fatourosら(9)は、高齢男性に対する6 ヶ
と報告している(5)。さらに、加齢に伴う筋力の低下は、
月間のレジスタンストレーニング効果とトレーニング中
性別に関係なく上肢よりも下肢に見られると報告してい
止に伴う影響について検討した。その結果、トレーニン
(1)
(31)
は、3種類の異なる筋収縮でのレジ
グの強度(低強度、中程度、高強度)に関係なく筋力と
スタンストレーニングにより、階段の挙上・降下テスト
柔軟性が有意に向上したと報告している。本研究におい
や80m歩行テストのタイムが有意に短縮したと報告して
ても、同様の傾向が認められた。しかし、本研究のそれ
いる。本研究では、男女とも上肢のトレーニング種目で
ぞれ15分間のウォーミングアップとクーリングダウンに
あるチェストプレス、ショルダープレスとラットプルダ
おいて、柔軟体操やストレッチングを行なっていたこと
る 。Symonsら
− 11 −
蛭間栄介、大野京子、神谷正明、高尾昌人:地域住民を対象にした帝京大学健康教室
2-10, 2005.
も、本研究の被検者の柔軟性が向上した要因であると考
9.Fatouros I, Kambas A, Katrabasas I, Leontsini D,
えられる。
Chatzinikolaou A, Jamurta A, Douroudos I,
結 論
Aggelousis N, and Taxildaris K. Resistance training
and detraining effects on flexibility performance in
the elderly are intensity-dependentent. J Strength
以上の結果から、1)低強度でエキセントリック筋活
Cond Res 20: 634-642, 2006.
動が長いタイプのレジスタンストレーニングは、筋力を
向上する、2)週2回で8週間の有酸素トレーニングと
10.Ferketich A, Kirbe T, and Always S. Cardiovascular
レジスタンストレーニングは、総合的な体力を向上し、
and muscular adaptations to combined endurance
安静時血圧を改善する、および3)本研究で行ったレジ
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