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第 40 講 衣食住
基礎からわかる地理 第 40 講 衣食住 衣・食 ① 衣 ・気候によって衣類は特徴が異なる。 ・文化によって形状や配色が異なる。また使用される場面も特徴がある。 ※主な民族衣装 韓服 韓国の伝統的な民族衣装(男性ズボン:パジ 女性スカート:チマ) アオザイ:ベトナムの女性の民族衣装 サリー:インド・スリランカの民族衣装 ② 食 ・食は、周囲の農業(気候)や宗教などによって大きく異なる。 ・一般的にアジアでは多雨地域では米、乾燥地域では小麦を食べる。 ・熱帯ではイモ類の消費が多い。乳製品や肉類は欧米での消費が多い。 ※主な地域食 魚醤 魚を塩漬けにして発酵させた調味料 (ベトナム:ニョクマム タイ:ナンプラー ジャワ島:トラシ) キムチ:朝鮮料理における漬け物の総称 フォー:米の粉で作った平麺 チャパティ:小麦の全粒粉に食塩を入れた生地を作り、発酵させないでのばし熱し た石板等で焼いたもの。 ナ 277 ン:小麦の生地を発酵させて直火で焼いたもの。タンドールという釜を使 う。 第 40 講 衣食住 クスクス:小麦から作る粒状の食材。 サモサ:様々な具材を香辛料で味付けし、小麦粉で作った生地で三角形に包み揚げ たもの。 トルティーア:トウモロコシの粉を練ってのばし、焼いたもの。 278 基礎からわかる地理 住居とその他 ① 住 居 ・気候にあわせた住居が工夫される。また周囲の植生等により材料も変化する。 ※世界の様々な住居・設備 オンドル 韓国の伝統的家屋にみられる床暖房。 穴 居 中国の河南省や甘粛省でみられる地下住居。 ゲ ル モンゴルでみられるドーム状の屋根を持つテント 高床式 湿気や動物の被害を避けるための住居。 アドベ 日干しレンガの家。 サウナ フィンランドで発明された蒸し風呂。 イズバ ロシアの伝統的かおく。太い丸太作り。 イグルー イヌイットの冬の住居。氷や雪を固めて作る。 ② その他の文化 ※地域の音楽・行事 カーニバル ヨーロッパのカトリック社会で行われる祝祭。 フラメンコ スペインのアンダルシア地方で発展。 ジャズ アメリカの黒人が発展させた音楽。 サンバ ブラジルの伝統的民族舞踊。 タンゴ アルゼンチンで生まれた舞踏会用ダンス音楽。 レゲエ ジャマイカで誕生。 279 第 40 講 衣食住 280 基礎からわかる地理 次の問に答えよ。 (1)朝鮮半島の伝統的民族衣装を答えよ。 (2)アオザイはどこの国の民族衣装か答えよ。 (3)サリーは、どのような衣装か。 (4)タイで好んで食される魚を塩漬けにし、発酵させた調味料をなんというか。 (5)インドなどで食される小麦を発酵させて生地を伸ばし焼いたものを何というか。 (6)ロシアやウクライナで食される代表的スープ料理を何というか。 (7)トルティーヤの原料は何か、またどの地域で食されるか答えよ。 (8)韓国の伝統的家屋にみられる床暖房を何というか。 (9)イヌイットが冬に雪などを固めて作る住居を何というか。 (10)ブラジルの代表的民族舞踊で、リオデジャネイロではカーニバルの時に好んで演奏さ れる音楽を答えよ。 281 第 40 講 衣食住 次の各文には誤りがある。誤りを訂正し、正しい文に書き換えよ。 (1)朝鮮半島では、チョゴリというズボン(女性ではスカート)を民族衣装として着用する。 (2)中国の北京では米の生産が盛んであり、炒飯や米の麺を好んで食する。 (3)ヨーロッパでは米の文化が流入しなかったため、米料理は普及していない。 (4)東南アジアでは、周囲の石灰岩を利用しロングハウスと呼ばれる複数家族が居住する住 居にすむ。 (5)レゲエはアメリカ南部の黒人労働者の間で親しまれた音楽文化である。 次の問に答えよ。 (1)インドの伝統的料理であるサモサは、ケニアなどでも広く食される。その理由を 30 字 以内で述べよ。 (2)北アフリカやメキシコでみられる乾燥地域での住居では特徴的な材料を使用する。材料 の説明と背景をあわせて 60 字以内で述べよ。 282 基礎からわかる地理 次の図は、肉類の消費量が1人1日当たり 100kcal 以上の国・地域について、牛肉、家禽 の肉、羊・ヤギの肉、豚肉のうち、1人1日当たり消費量が最も多いものを示したものであ る。図を見て、肉類消費の地域性について説明した文として下線部が適当でないものを、次 の①〜④のうちから一つ選べ。(2010 年センター本試) ① アフリカでは、経済水準が低く植物性食物中心の食事になっていることにより、肉類 の消費量が少ない国が多くみられる。 ② アメリカ合衆国やカナダでは、牛肉を食べる習慣も根強いが、家禽の肉の消費量が最 も多くなっている。 ③ 西アジアでは、宗教的な背景から家禽の肉の消費がほとんどみられず、伝統的に羊・ ヤギの肉の消費量が多い国がみられる。 ④ ヨーロッパの多くの国では、古くからの混合農業1部門として豚の飼育が盛んである ため、豚肉の消費量が最も多くなっている。 283 第 40 講 衣食住 284