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ESVS(ヨーロッパ血管外科学会)にちょこっと行ってきました

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ESVS(ヨーロッパ血管外科学会)にちょこっと行ってきました
全国循環器撮影研究会誌
寄
Vol.25 2013
稿
ESVS(ヨーロッパ血管外科学会)にちょこっと行ってきました
関西循環器撮影研究会
国立循環器病研究センター 放射線部
横山 博典
2012 年 9 月 17 日から 23 日まで Eropean Society for Vascular Surgery(ヨーロッパ血管外科学会:
ESVS)に行く機会を得たのでご紹介いたします。
ESVS は RSNA などの国際学会にくらべ規模は非常に小さな学会ですが、演題の採択率は非常に厳
しく、今回日本人の演題が採択されたのはたったの 3 題だけだと聞いております。
ではなぜ、筆者が参加したかと言えば、採択された 3 題の内 1 題が当センターの放射線部医師の演
題であり、共同演者として出席が叶ったからです。
今回の ESVS は第 26 回大会としてイタリアのボローニャで 2012 年 9 月 19 日より 21 日まで開催
されました。
会場風景とプログラム表紙
福田医師の発表スナップ
学会での発表内容は演題名“Value of Automated 2D-3D Image Overlay System Utilizing
Subtraction of bone Marrow Image for EVAR.”で、当センター放射線部医長の福田哲也医師が発表
を行いました。内容はステントグラフト内挿術での CT 画像を用いてオーバーレイを行った3D-Road
map の臨床評価であります。この手法により造影剤の削減と治療時間の短縮が図れました。
プログラムは4会場で、計 47 の発表セッション、シンポジウムやワークショップが行われ、時間
的には余裕のある配分がなされていました。
もっとも筆者が関心を持っていたステントグラフト内挿術のセッションはプログラム全体の中では
少なく、会期中は比較的時間に余裕があったのでボローニャ市内見学や高速鉄道で日帰り圏内のフィ
レンツェやベネチアへも少しばかり足を伸ばしたりしました。
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寄 稿
折角ですので簡単にボローニャについて紹介さ
せて頂きます。
斜塔としてピサの斜塔が有名ですがボローニャ
にも斜塔があり斜塔の頂上から取った町並みの風
景です。
赤茶けた町並みが歴史を感じさせますが、他の
イタリアの都市と同じように大聖堂を中心にまと
まっていました。町の規模は大きくないので徒歩
でゆっくり回ることができました。ただ、物乞い
が多くいて何度も言い寄られて来たのには辟易し
斜塔から俯瞰した市街地
ました。
ボローニャ地方はイタリアの北部に位置しており、ローマ、フィレンツェ、ベネチアやミラノへの
鉄道アクセスではその中心で交通の要衝として発達し、牛や豚の飼育が盛んで隣町のパルマは生ハム
やチーズで世界にその名を知られていることはご存じの通りです。因みにイタリア料理のボロネーゼ
の言葉はボローニャからの由来です。
また、ボローニャはヨーロッパ最古の大学があることで有名であ
り、市街地にはかつてのボローニャ大学の一部が復元され、その中
には世界初の人体解剖が行われた解剖学階段教室が復元されていま
す。
現在の大学は学生数が 10 万人を越す総合大学で、その規模はイ
タリア第 2 位とのことです。
駆け足でボローニャの案内をいたしましたが、学会報告よりもボ
ローニャ案内が中心となってしまいました。タイトルに“ちょこっ
と”を付けたゆえんです。
ESVS は外科学会であるため余り我々にはなじみはありませんが、
ステントグラフト内挿術に関しては非常に興味をそそるセッション
でした。次回の ESVS はハンガリーのブダペストで開催されます。
ご関心のある方はぜひお越し下さい。
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世界最古の解剖室(復元)
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