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資料3 北海道の水産業・漁村を取り巻く情勢

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資料3 北海道の水産業・漁村を取り巻く情勢
資料3
北海道の水産業・漁村を
取り巻く情勢
平成26年10月
水産林務部
これまで取り組んできた主な施策
1 水産資源の適切な管理
〔公的資源管理と自主的な資源管理〕
○TAC(漁獲可能量制度)やTAE(漁獲努力量の総量管理制度)の管理制度の活用などによ
る資源管理の推進
・TAC魚種の漁獲量を管理するための道計画策定及び漁獲管理、TAC協定の運用などを
実施
○資源管理のあり方検討会
・水産資源の回復と漁業生産量の維持増大の実現を検討するために国が開催
・国は、資源水準が悪化している日本海のスケトウダラについては、厳しい管理措置を
講じる一方で、漁業者の窮状を緩和する措置や漁業経営合理化のための措置を総合的
に検討するべきと方向性を提示
○漁業者の自主的な資源管理の推進
・日本海の重要魚種ホッケの資源水準が悪化し、道北系群のホッケを対象とする漁業者
全体が漁獲努力の削減を実施(H24下期~H27上期の3年間)
トン
日本海北部系群スケトウダラ漁獲量の推移
80,000 72,122
57,309
60,000
40,000
11,524
9,538
20,000
0
トン
H9 10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
※H24,25は暫定値
300,000
道北系群ホッケ漁獲量の推移
205,086
200,000
151,225
147,246
62,968
100,000
46,295
0
H9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
※H25は暫定値
○適切な資源管理の推進
・ホッケやマガレイなど主要23魚種(延べ47海域)の資源評価や管理方策を、「資源管
理マニュアル」として取りまとめ、漁協や漁業者等へ周知して 理解を深めてることで
資源管理を促進
○資源水準・動向の推移(23魚種47海域)
H16
高水準
水 中水準
準
低水準
増加
横ばい
動
向 減少
不明
H17
8 17% 11 23%
H18
(海域数)
H19
9 19% 10 21%
H20
H21
9 19%
9 19% 13 28%
H22
H23
H24
H25
9 19% 10 21% 12 26%
23 49% 21 45% 19 40% 21 45% 23 49% 24 51% 19 40% 21 45% 20 43% 18 38%
15 32% 15 32% 19 40% 16 34% 15 32% 14 30% 15 32% 17 36% 17 36% 17 36%
4
9% 12 26%
7 15%
8 17%
8 17%
8 17%
1
2%
2
4%
4
9%
5 10%
22 47% 22 47% 21 45% 20 43% 32 68% 27 57% 26 55% 25 53% 22 47% 23 49%
13 28% 11 23% 16 34% 16 34%
7 15%
2
4%
3
6%
3
6%
3
6%
9 19% 14 30% 14 30% 10 21%
4
9%
3
6%
6 13%
6 13%
6 13% 11 23% 13 28%
1
○沿岸漁業の沖合漁業の協調による資源管理の推進
・沿岸漁業と沖合底びき網漁業との資源管理協定の締結や、国・道・沿岸・沖合漁業者
による「四者協議」等の場を通じ、資源の合理的な利用と適切な管理を促進
○資源管理協定
管理方法
対象魚種
スケトウダラ
マガレイ
ソウハチ
ヒラメ
マツカワ
区分
海域区分
えりも
日本海 オホーツク海
以東
内容
体長又は
全長制限
体長又は
全長制限
体長30㎝又は全長34cm未満のものが1揚網当た
り20%を超える場合は漁場移動又は海中還元
体長15㎝又は全長18cm未満のものが1揚網当た
り20%を超える場合は漁場移動又は海中還元
全長35㎝未満のものは漁獲しない、漁獲した場合
全長制限
は海中還元
全長35㎝未満のものは漁獲しない、漁獲した場合
全長制限
は海中還元
えりも
以西
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○遊漁者の資源管理に対する理解と取組の推進
・遊漁団体が行う教育研修事業への支援、釣りをする場合の禁止事項などをまとめた啓
発冊子「フィッシングルール Rule&Manner」を活用した啓発・指導を実施
・サケ・マスの資源保護と漁場利用調整を目的に、船釣りライセンス制を実施
○ライセンス制承認状況
H16
サクラマス
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
1,374
1,211
1,093
1,023
1,031
984
948
856
792
750
秋サケ
126
116
158
200
189
189
152
150
142
140
地区数
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
○密漁取締体制の強化と漁業秩序の維持
・毛ガニの密漁や高価なナマコ等を狙った悪質で組織的な密漁が増加の傾向にあり、取
締船を配備し取締を強化
○密漁事犯の件数の推移
区分
摘発件数
撤去漁具
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
内水面
164
219
212
133
103
71
39
54
56
海
面
227
198
253
193
268
260
242
238
320
か
ご
3,356
2,342
1,296
318
709
440
350
283
284
あ
み
0
1
1
7
0
0
0
1
0
〇漁業取締船の配備状況
北王丸
定
係
港
稚内港
竣 工 年 月 日
H11.3
船
質
鋼
総 ト ン 数
499トン
全
長
59.52m
推 進 機 関
2,500PS×2
最 高 速 度
16ノット
※「ほっかい」は現在、代船建造中
海王丸
函館港
H22.12
鋼
306トン
55.20m
1,808PS×2
16ノット
ほっかい(※)
室蘭港
H4.9
軽合金
109トン
35.08m
1,940PS×2
29ノット
ほくと
釧路港
H25.9
軽合金
171トン
46.00m
2,937PS×2
32ノット以上
2
2 栽培漁業の推進
○海域の特性に応じた栽培漁業の推進
・栽培漁業基本計画に基づき計画的に種苗生産・放流や技術開発を実施
○種苗放流実績
単位:千尾(粒)
魚種
H16
ヒラメ
H21
H22
H23
H24
H25
2,342
1,902
1,076
2,311
1,100
2,310
マツカワ
173
1,177
1,219
1,105
1,107
891
クロソイ
629
655
572
427
519
326
ニシン(日本海)
2,684
2,482
2,480
2,630
2,420
2,500
ニシン(湖沼性)
1,743
2,518
1,759
2,849
2,545
2,120
マナマコ(5mm以上)
152
995
1,699
2,432
2,275
集計中
51,628
44,706
49,160
40,059
41,884
集計中
4,384
3,745
3,134
2,970
3,082
集計中
エゾアワビ
727
735
686
681
627
集計中
ホタテガイ
2,943,673
3,201,948
3,163,560
3,145,223 3,240,301
集計中
エゾバフンウニ
キタムラサキウニ
えりも以西海域のマツカワ、日本海北部のニシンは、資源管理や種苗放流により生産量
が増えており、事業化に向けた運営体制の構築を推進
・ヒラメ、マツカワや日本海ニシンなどの種苗放流事業への支援のほか、基礎的調査や
種苗放流による効果調査等を実施
(トン)
2500
ニシン漁獲量と放流数の推移(日本海)
(千尾)
3000
漁獲量
2000
(トン)
150
2000
1000
1000
(千尾)
1,500
漁獲量
放流数
放流数
1500
マツカワ放流数と漁獲量の推移
100
1,000
50
500
500
H24
H22
H20
H18
H16
H14
H12
H10
H8
H6
S60
0
S40
0
0
0
H12
H15
H18
H21
H24
・サケ・マスふ化放流計画の策定などの増殖事業の統括管理、民間ふ化放流事業の技術
指導のほか、来遊が減少している秋サケについて、放流時の海洋環境調査などによる
放流適期の把握や稚魚飼育施設の改良に対する支援を実施
・コンブの生産回復を図るため、コンブ作業の省力化を可能とする器具の開発や高水温
に強い母藻を使った群落形成の実証
(万尾)
4,000
海域別サケ来遊数の推移
(全道万尾)
8,000
コンブ漁獲量の推移
35,000 30,139 28,583
5,642 5,371
5,278
30,000
6,000
4,806
24,066
4,212
25,000
3,975
3,910
3,872
3,753
18,450
4,000 20,000
15,000
15,508
2,000 10,000
5,000
0
0
H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
H4 H6 H8 H10 H12 H14 H16 H18 H20 H22 H24
6,058
3,000
2,000
1,000
0
オホーツク
えりも以東
日本海
えりも以西
根室
全 道
※H25は速報値
3
○豊かな生態系を目指した水産環境整備の推進
・新たな藻場造成技術を活用し、ニシン、ハタハタ、ソイ類などの産卵や稚魚の育成の
場となる藻場造成を推進
・生態系全体の生産力の底上げを目指し、水産生物の生活史に対応した幼稚仔、成体の
保護生育の場となる増殖場や魚礁などの整備を推進
・魚礁や増養殖場の整備、荒廃したコンブ漁場の回復を目的とした底質改善などを実施
・藻場造成の一手法として、自然石の嵩上げによってウニ類の食圧を抑制する技術を調
査研究するとともに、施肥による藻場再生試験を実施
○公共事業による漁場開発面積
面積(ha)
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
魚礁設置
6,417.4
994.7
834.9
770.9
953.0
907.6 1,058.0
藻場造成
715.1
16.6
17.1
9.1
345.1
318.9
干潟造成
12.0
7.0
1.7
1.1
1.0
産卵礁
1,106.5
211.6
170.8
219.5
その他
184.7
47.1
35.1
19.9
合計
漁場数
8,435.7
H23
H24
898.3
943.2
5.1
3.2
2.9
4.6
7.4
0.0
0.9
0.4
0.0
0.0
1.9
137.6
132.1
137.7
97.4
94.7
27.1
71.4
21.2
20.8
19.5
21.0
28.7
22.0
21.8
1,277.0 1,059.6 1,020.4 1,457.9 1,379.3 1,221.1 1,020.3 1,069.5
100
100
88
H25
88
76
74
67
62
833.5 1,418.8
887.2 1,521.3
66
97
※H25は大型補正があったため、開発面積等が大きく増加している。
4
3 担い手の育成及び確保等
○情報の提供や地域主体の受入体制づくりなど新規就業者の確保の促進
・漁業研修所による総合研修のほか、U・Iターン等を対象とした入門研修を実施
・北海道漁業就業支援協議会と漁業就業支援フェアを共催して実施
本道における男子漁業就業者の年齢構成の推移
100%
22%
29%
36%
37%
40%
40%
32%
33%
35%
37%
41%
40%
37%
35%
75%
50%
45%
43%
25%
33%
28%
24%
23%
26%
27%
28%
28%
S63
H5
H10
H15
H20
H22
H23
H24
0%
15~39歳
40~59歳
60歳以上
○漁業研修所による研修人数の推移
区分
H16 H17 H18 H19 H20 H21
総合研修
35
43
43
39
44
30
(総合)
総合研修
2
4
(基礎)
漁業就業促
127 202 158 169 146 146
進研修
つくり育て
る漁業技術
92
28
18
31
36
54
研修
合計
254 273 219 239 228 234
※「総合研修(基礎)」は平成20年度から実施
H22 H23 H24 H25
43
38
35
42
6
3
3
3
114 114
87 112
121
32
34
38
284 189 157 195
〇道内における漁業就業支援フェアの開催状況
H21
H22
H23
H24
H25
寿都1回
札幌1回
札幌1回
札幌1回
札幌1回
旭川1回
旭川1回
旭川1回
旭川1回
旭川1回
函館1回
函館1回
函館1回
函館1回
函館1回
新規就業支援フェアを通じた新規漁業就業者の推移
新規就業者
(内訳:人)
120
100
(新規就業者:人)
300
256
246
220
226
80
212
195
203
211
216
250
200
60
150
40
100
20
50
0
0
H17
H18
H19
就・転職者Iターン者数
H20
H21
H22
H23
H24
漁業就業支援フェアを通じた新規漁業就業者数
H25
新規就業者
5
4 安定的な水産業経営の育成
○漁業経営の改善の促進
・安定した経営体の育成を図るため、漁業経営の改善の促進や地域漁業と水産加工業と
の連携を促進する取組を実施したほか、各種資金の融通や利子補給などによる支援を
実施
・燃油価格高騰等による操業コストが増大する中、経営の安定を図るため、関係団体と
連携を図りながら、国の漁業経営セーフティーネット構築事業等への漁業者の加入を
促進
・H23から資源管理や漁場改善に計画的に取り組む漁業者に対する漁業共済等を利用し
た経営安定対策が実施されており、計画の策定支援により漁業者の加入を促進
○資源管理・漁業経営安定対策の取組状況
燃油価格の高騰(釧路港A重油)
121.1
末端価格UP
円/リットル
120
H20.7一斉休漁
91.1
89.9
100
101.7
93.1
75.8
80
60
56.6
40
20
0
H19
H20
(千円)
H21
H22
H23
H24
H25
本道漁船漁家漁労所得の推移
7,000
6,138
本道の勤労者世帯実収入
6,000
3,000
H20
本道の農家農業所得
3,251
3,033
(件)
H21
H22
H23
本道の漁労所得
船外機
174
414
607
110
コンブ乾燥機
124
176
190
0
26
13
1,814
1,835
1
9
20
0
2,343
LED、HID集魚
灯
2,146
漁船新造
2,000
1,000
○燃油高騰に対する主な取組
(省エネ機器導入支援等)
5,934
5,000
4,000
H26
・漁業種類ごとの資源管理計画の策定状況
計画数 参加漁協 参加者数
漁業種類
(件)
数
(統・隻)
さけ定置網漁業(春・秋)
76
63
812
こんぶ漁業
33
33
6,366
ほたてがい桁網漁業
19
19
243
その他漁業
193
53
2,824
合計
321
71 10,245
(H26.6末現在)
・当該対策に加入している漁場改善計画の状況等
計画数
参加者数
漁業種類
参加漁協
(件)
(統・隻)
ほたて貝養殖
こんぶ養殖
11
15
1,535
うに養殖
(H26.3末現在)
全国平均の漁労所得
0
H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24
○組合員1人当たりの生産額
日本海海域
H14
H24
太平洋海域
増減
H14
H24
オホーツク海海域
増減
H14
H24
漁 業 生 産 量 ( ト ン ) 342,478 201,971
770,304 671,734
390,848 414,697
41.0%
12.8%
漁業生産額(百万円)
63,277
50,226
沿 海 地 区 漁 協
正組合員数(人)
9,283
5,955
組合員1人当たり生産量
( ト ン / 人 )
37
142,207 127,146
20.6%
10.6%
35.9%
11,508
34 -8.1%
67
54,967
22.5%
2,252
75 12.6%
174
8,914
増減
全道
H14
H24
6.1% 1,503,630 1,288,401
70,495 28.2%
260,451
11.1%
23,043
207 19.4%
65
2,002
増減
14.3%
247,867 -4.8%
16,871
26.8%
76 17.0%
組合員1人当たり生産額
6.8
8.4 23.7%
12.4
14.3 15.4%
24.4
35.2 44.3%
11.3
14.7 30.0%
( 百 万 円 / 人 )
注:栽培漁業は、対象種をサケ・マス(沿岸のみ)、ヒラメ、マツカワ、ホタテガイ、コンブ、ウニ、アワビ、カキとして算出
沿岸漁業は、大臣許可・承認漁業及び小型さけ・ます流し網漁業、小型さけ・ますはえ縄漁業を除いたものとして算出
注:沿海地区漁協には無線組合及び養殖組合を含まない。
6
5 協同組合組織の経営の安定
○合併漁協の経営安定など漁業協同組合の経営基盤の強化
・水産業協同組合組織の経営の安定を図るため、組織及び事業基盤の強化を促進したほ
か、合併漁協などに対して支援
・関係機関と連携し、経営不振漁協の財務改善計画の策定指導や進行管理を実施
○年度末漁業協同組合数の推移
年度
H16 H17 H18 H19
漁協数
94
86
81
77
○繰越欠損金保有漁協の推移
年度
H16 H17 H18 H19
漁協数
18
15
11
H20
74
H20
12
11
H21
74
H21
H22
72
H22
9
H23
H24
72
H23
8
72
H24
9
H25
72
H25
11
9
6 安全かつ良質な水産物の安定的な供給
○漁獲から加工・流通に至る品質管理や衛生管理の推進
・ホタテガイ等二枚貝について、全道19海域における貝毒検査及び貝毒原因プランク
トンのモニタリング、貝毒発生時の出荷規制を実施
・福島第一原発事故による本道水産物への影響を監視するため、定期的に海水及び水産
物の放射性物質の検査を実施し、検査結果をウェブサイトなどを通じて広く公表
・水産物鮮度保持の技術や有効性をまとめた「生鮮水産物鮮度保持マニュアル」をウェ
ブサイトに掲載するなど、普及を推進
・ 放射性物質は、不検出、または基準値(100ベクレル/kg)を大幅に
下回る。
10
7
5
韓国
中国
H25
H24
H23
0
H22
○検体数:615検体
福島原発事故
H21
○魚種数:36魚種
15
14
15
H20
合計
ホタテガイ、ウバガイ(ホッキガイ)、カキ、アサ
リ、ツブ類、ウニ、ナマコ、コンブ
○魚種数:8魚種
○検体数:99検体
(サケ・スケトウダラ・ホタテガイ)
H19
定着性魚種
水産物の輸出量の推移
H18
沿岸性魚種
スケトウダラ、マダラ、カレイ類、ホッケ、カジカ
類、アイナメ類、ソイ類、キチジ(キンキ)、シ
シャモ、ハタハタ、ニシン、エイ類、ホテイウオ
(ゴッコ)、イカナゴ(コウナゴ)、コマイ、サク
ラマス、ワカサギ、タコ類、ケガニ、エビ類
○魚種数:20魚種
○検体数:423検体
20
H17
シロサケ(時鮭)、カラフトマス、スルメイカ、サ
広域回遊性魚種 ンマ、ブリ、シロサケ(秋鮭)、マイワシ、サバ類
○魚種数:8魚種
○検体数:93検体
(万トン)
H16
魚種(検体数)
H15
区分
H14
○水産物モニタリング実施結果(平成25年度)
その他
○漁業生産活動や水産物流通の拠点となる漁港・流通加工施設の整備
・就労環境や漁業生産の効率化、流通の円滑化など持続的な水産物供給体制の確立を図
るため、流通拠点である漁港の整備を推進
○水産物の安定的な供給
・長時間運転など運転手の労働環境が問題となり、国により労働基準に違反した運送業
者に対する罰則が強化されたことから、輸送量を確保できなくなり、産地では問題が
深刻化
7
7 水産物の競争力の強化
○地域ブランドの創造などによる水産物の積極的な販路拡大の促進
・漁協等によるブランド化のほか、学校給食への供給の取組などに支援
・上海、台湾など主要輸出国に対し、関係団体と連携してPRに取り組むほか、欧米で
浸透する水産エコラベル(MSC認証)の取得を支援(ホタテガイ 25年5月)
・EU向けホタテガイ漁場指定海域の拡大
・国の制度等を活用し、HACCP認定取得に対する支援
○学校給食向け製品の供給状況
H17
道内学校向け
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
約4万食 約24万食 約26万食 約44万食 約54万食 約63万食 約64万食 約80万食 約76万食
道外学校向け
-
-
-
-
-
約7万食 約16万食 約11万食 約5万食
道内の対EU輸出ホタテガイ生産海域(6海域)
水産エコラベル(MSC認証)ロゴマーク
宗谷北東部
宗谷南部
宗 谷
網走北部
網走中部
網走南部
留
萌
オホーツク
上 川
空 知
石 狩
後 志
胆
振
噴火湾北西部
檜
山
海域名
噴火湾北西
部
十 勝
宗谷北東部
宗谷南部
網走北部
日 高
網走中部
網走南部
渡 島
市町村名
根 室
海域指定年月
長万部町・八雲町
釧 路
平成15年2月
稚内市・猿払村
浜頓別町・枝幸町
雄武町・興部町・紋別市
湧別町・佐呂間町・北見
市
網走市
平成24年8月
平成25年11月
平成24年8月
対EU-HACCP認定施設数(道内) 13施設
ホタテ加工場
サケ加工場
魚油加工場
保管庫
平成17年9月
7社9施設
1社1施設(※)
1社1施設
2社3施設
※サケ加工場はホタテ加工場と同一施設であり合計数
は一致しない。
平成25年8月
家庭での魚介類の消費は、ここ10年間で2割以上減少
万円
魚介類等購入金額の推移(北海道)
(食費)
12
90
85
食費
10
(%)
20.0
8
15.0
14.5
14.1
6
65
H12
H14
H16
H18
魚介類
H20
H22
肉・乳卵
H24
魚介類購入額の比率
11.9
10.0
6.1
70
17.9
比率
80
75
魚介類等の購入比率
外食費の
調理食品購入額の比率
8.8
5.0
0.0
S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 H21 H24
・国によりTPP協定交渉が進められているが、関税を撤廃された場合の北海道における
水産物の生産額への影響は446億円の減少と算出されており、先行きが懸念
・外国人技能実習生の受入れ人数枠や期間の延長など外国人材の活用について、国の
「日本再興戦略」により示された。
・本道の外国人技能実習生約5,000人のうち、約3,000人(6割)が水産加工に従事してい
る。
・ブリなど海洋環境の変化により,増大した水産物に対する流通対策等を業界団体と連携
して実施
8
8 水産資源の生育環境の保全及び創造
○海域や河川、湖沼の環境保全対策の推進
・漁場環境のモニタリングを実施し、データを蓄積
・河川や漁場の環境保全対策等を協議する場として、関係機関・団体と連携した「流域
協議会」などを設置
・グリーン・ニューディール基金等を活用し、道自ら流木等の処理を行うとともに、市
町村が行う流木等の処理に対して支援
・外来魚の駆除、ダムの改良など生態系保全のための取組を実施
○流域ネットワーク協議会数
○沿岸環境調査
年度
H16
調査点数
H22
29
年度
H25
30
H16
H22
協議会数
30
49
H25
65
64
○グリーン・ニューディール基金事業等による漂着物処理金額
年度
H21
金額(千円)
30,825
H22
H23
H24
124,252
216,908
H25
63,685
340,265
○外来種捕獲状況
魚種名
(尾)
H16
H17
H18
ブルーギル
1,508
6,396
1,362 16,314 18,018 24,837 20,544 14,683
9,923 13,841
ブラウントラウト
1,862
2,322
4,270
3,179
1,227
63
8
-
-
3,433
8,726
ブラックバス
計
H19
H20
H21
2,928
H22
3,185
H23
1,064
337
H24
H25
593
5,632 19,493 20,946 28,022 21,608 15,020 11,150 14,434
※ブラックバスは19年5月駆除完了
○豊かな海と森づくりの推進
・道、市町村、漁業団体で構成する「北海道環境・生態系保全対策協議会」を設置し、
漁業者を中心に、藻場・干潟等の保全活動を支援
・磯焼け対策連絡会議を開催し、情報交換を行うとともに、栄養塩の添加やウニの密度
管理による藻場再生手法の確立に向けた実証事業を実施
・ダムの改良など水産生物の生息環境を守る取組の実施のほか、「北の魚つきの森」に
おける植樹活動、漁協女性部等による「お魚殖やす植樹活動」を支援
治山ダム(スリットダム)数の推移
(累計基数)
うち、既存ダムのスリット化
○環境・生態系保全活動支援事業
(活動組織数)
干潟・
浅場
藻場
計
133
143
19
21
23
25
29
H21まで
H22
H23
H24
H25
114
H21
44
13
57
H22
48
20
68
1,100,000
1,000,000
H23
48
20
68
H24
48
20
68
H25
60
22
82
184
157
200
160
120
80
40
0
1,012,065
植樹本数累計
900,000
800,000
700,000
670,986
600,000
500,000
H16
H18
H20
H22
H24
9
9 環境と調和した水産業の展開
○水産系廃棄物の適正な処理や再生利用、環境に配慮した事業活動の促進
・水産系廃棄物の排出状況や循環利用の実態を調査
・ザラボヤ等有害生物対策のため、発生状況の情報提供や除去した付着物の処理に対
し、国費事業の活用を促進
・ホタテ貝殻など廃棄物の循環利用は、全体で約97%と高水準で推移しているが、
漁具・漁網はコストや手間の問題などから再生利用が進んでいない状況
○水産系廃棄物発生量の推移
(単位:トン)
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
ホタテウロ
28,519
25,769
27,425
27,733
29,681
33,140
30,533
29,822
28,972
イカゴロ
10,526
9,753
9,590
11,524
8,078
9,299
9,324
10,967
7,873
貝殻等
180,603
200,540
184,854
166,312
187,127
181,272
173,860
152,847
149,283
付着物
38,419
36,567
47,970
49,420
53,024
79,768
49,686
39,722
40,534
198,701
174,116
148,042
127,506
100,863
95,397
106,747
92,249
108,884
1,776
1,858
2,228
1,904
1,499
1,412
1,876
3,388
1,209
458,544
448,603
420,109
384,398
380,272
400,287
372,026
328,995
336,755
95.4%
91.9%
94.8%
97.0%
97.9%
97.6%
97.2%
96.4%
96.6%
魚類残さ等
漁網
合計
循環利用率
*「貝殻等」はホタテ貝殻にその他の貝殻等(ウニ殻等)を含む。
*「魚類残さ等」には、ヒトデを含む。
○トド、アザラシなどと漁業との共存対策の促進
・トドの管理についてトドの絶滅回避と漁業被害の軽減を目標とした採捕管理とする
ことやトド駆除、漁業者ハンターの育成に対する支援を実施
・漁業被害防止を図るため、小定置網等の強化網の導入や追い払いに対して支援
・被害が多い刺し網については、強化網の効果を実証
・オットセイについて、漁業被害軽減に有効と考えられる手法を用いた実証調査を実施
・「北海道アザラシ管理検討会」(環境生活部)により、保護管理計画の策定などを検討
・近年、トドに加えてアザラシやオットセイの被害が顕在化
し、増加傾向となっています。
(百万円)
海獣類による漁業被害額の推移
3,000
アザラシ
2,500
(2,289)
オットセイ
トド
2,000
(1,808)
285
1,500
137
(1,919)
290
154
391
411
(2,174)
270
406
(2,797)
(2,311)
489
367
329
332
1,000
1,979
500
1,386
1,354
H20
H21
1,608
1,498
1,612
H22
H23
H24
1,023
380
0
H元
H10
H25
10
10 快適で住みよい漁村の構築
○自然災害対策など安心して暮らせる漁村の形成
・耐震岸壁の整備、漁港施設の機能強化や長寿命化を推進
・漁船・海洋レジャーの海難事故防止の普及啓発や海難救助における漁業者負担への支
援を実施
○耐震岸壁等の整備状況
完
実施漁港
成
整 備 中
標津漁港ほか計19港
三石漁港ほか計7港
○海難事故発生及び救難所出動状況
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
救助船隻数
20
27
18
24
16
16
23
15
11
8
救助出勤回数
62
52
46
50
40
37
45
36
35
27
2,930
1,914
1,150
1,413
808
1,291
1,316
1,709
1,687
874
救難所出動人数
11 活力ある漁村の構築
○海を生かした特色ある地域づくり
・離島の漁業集落が行う漁場の生産力の向上の取組などを「離島漁業再生支援交付金」
により支援
○離島漁業再生支援交付金事業の実施状況
年
度
H17
実施市町村数
集落協定の締結
集落協定数
状況等
集落協定参加漁業世帯数
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
5
5
5
5
5
5
5
5
5
9
9
9
9
9
9
9
9
9
1,575 1,534 1,500 1,456 1,404 1,362 1,310 1,255 1,218
漁場の生産力の向上に関する
集落協定に基づ 取組
き実施された取
集落の創意工夫を活かした取
組数
組
29
35
37
30
28
29
30
30
52
6
13
9
19
15
15
14
19
23
○水域の健全な利用
・サケ・マスの資源保護と漁場利用調整を目的に、船釣りライセンス制を実施
・海面における漁業者と遊漁者等のトラブルを防止し、海面利用のルールなどについ
て、漁業者代表や遊漁者代表等により協議するため、海面利用協議会を開催
○ライセンス制承認状況
H16
サクラマス
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
1,374
1,211
1,093
1,023
1,031
984
948
856
792
750
秋サケ
126
116
158
200
189
189
152
150
142
140
地区数
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
○海面利用協議会の開催状況
全道域の北海道海面利用協議会のほか、10地区に設置
H21
開催回数
H22
9
H23
5
H24
9
H25
10
9
11
12 食育や水産業・漁村に対する道民理解の促進
○水産業・漁村についての総合的なPR活動の展開
・小中学生を対象に、青年部や女性部と連携して、食育のための出前授業を実施
・消費者の水産業に関する知識を深めるため、DVDを作成し、小中学校等に貸出
○出前授業の開催状況
H17
参加人数
回数
水林部
石狩
後志
檜山
渡島
胆振
日高
十勝
釧路
根室
オホーツク
宗谷
留萌
合計
1
4
12
305
4
305
7
5
1
157
161
62
2
1
10
35
59
30
345
1,436
回数
1
2
6
5
4
1
6
2
9
3
8
9
56
H23
H25
参加人数
回数
参加人数
35
4
44
82
2
114
387
6
429
118
8
151
142
5
200
29
237
6
198
2
83
160
2
159
313
3
87
123
3
119
116
7
113
313
5
553
2,055
53
2,250
13 水産業の振興に関する技術の向上
○試験研究の体制づくり
・平成22年4月 (地独)北海道立総合研究機構の設立
・水産業・漁村に関する施策は多岐にわたり、試験研究に対する道民のニーズも多様化
していることから、社会情勢の変化に対応した共同研究や受託研究を実施
○技術の普及
・全道6海域に総括及び主任普及指導員を配置し、広域課題に対応しているほか、水産
試験場や関係機関との連携を強化し、効率的に技術を普及
○共同研究等の推移
(件数)
H16
H22
○普及活動課題数の推移
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
H25
共同研究件数
11
10
12
増殖
94
89
80
75
86
78
66
69
63
受託研究件数
13
47
24
資源管理
39
31
31
35
31
35
56
58
57
担い手育成
25
22
22
22
20
21
24
23
23
養殖
漁場環境・保
全
種苗生産
22
21
20
20
27
19
16
16
17
14
14
16
14
14
14
17
17
17
10
10
11
8
6
10
15
12
12
漁業経営
41
37
38
22
20
21
21
21
21
2
4
4
2
21
21
237
231
○研究ニーズ要望数
要望件数
H24
H25
173
259
資源管理部門
38
51
資源増殖部門
77
119
内 加工利用部門
訳
さけます部門
31
48
6
15
内水面部門
21
26
流通・加工
情報関連
合計
247
228
222
198
204
198
215
12
本道水産業・漁村を取り巻く主な情勢変化
○生産量の推移
・生産量は減少傾向にあり、近年130万トン前後で推移し、H25は約123万トン、生産額
は2,500億円前後で推移し、H25は約2,860億円となっています(なお、H25は速報
値)。
トン
百万円
漁業生産量の推移
1,800,000
1,600,000
290,201
300,000
1,400,000
1,207,681
1,200,000
247,867
250,000
オホーツク
オホーツク
200,000
1,000,000
800,000
漁業生産額の推移
350,000
1,574,994
えりも以東
600,000
100,000
えりも以西
400,000
200,000
えりも以東
150,000
えりも以西
50,000
日本海
0
日本海
0
H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
日本海
えりも以西
えりも以東
オホーツク
H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
日本海
えりも以西
えりも以東
オホーツク
○主要魚種の単価の推移
・概ね、ホタテガイやサケは上昇傾向、ヒラメやスケトウダラは下降傾向にあり、コン
ブは横ばいに推移しています。
(円/Kg)
600
(円/Kg)
2,000
主要魚種の単価の推移1
500
主要魚種の単価の推移2
1,600
400
1,200
300
800
200
400
100
0
0
H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
ほたてがい
さけ
H13H14H15H16H17H18H19H20H21H22H23H24H25
すけとうだら
こんぶ
ひらめ
○海域間格差の増大
・海域別の平均生産額では、日本海1:太平洋2:オホーツク5と地域格差が拡大して
います。
H15
7,603
オホーツク海海
域
11,884
22,049
H25
9,277
15,916
日本海海域
組合員1人当たり生産額
(千円/人) ※H25は速報値
海域生産額の比率(格差)
太平洋海域
46,785
H15
1
:
2
:
3
H25
1
:
2
:
5
13
○安定した栽培漁業の推進
・種苗放流や養殖に取り組んでいるサケ、ホタテガイ、コンブといった栽培漁業対象魚
種の生産量が本道総生産の約5割を占めています。
(%)
本道漁業生産に占める栽培漁業生産の割合
80.0
56.7
55.6
60.0
37.6
40.0
45.1
20.0
48.9
生産量の割合
生産額の割合
14.6
0.0
S60
S63
H3
H6
H9
H12
H15
H18
H21
H24
○輸出額の推移
・輸出は、相手国の需要動向や為替の変動、原発事故の影響等により不安定な面もあり
ますが、ユネスコの無形文化遺産に魚介類を中心とする和食文化が登録されたことな
どの影響もあり、秋サケやホタテガイなどを中心に増大しています。
(億円)
道内港からの主要な水産物輸出金額の推移
600
531
342
400
200
92
92
0
H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
スケトウダラ
(億円)
サケ
サンマ
ホタテガイ
ナマコ
その他
道外港からの主要な水産物輸出金額の推移(推計値)
400
307
268
300
200
186
153
146
100
0
H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
干貝柱
冷ほたて
すけとうだら
14
○漁業就業者数・経営体の推移
・漁業就業者数は現時点で目標の24,730人を上回っていますが、高齢化や後継者不足に
より漁業経営体・就業者とも長期的な減少傾向にあります。
・就業フェアにより、H17~H25年に計59名が道内外から就業(8割以上が日本海地域)
し、新規就業者は毎年200人程度で推移しています。
(経営体数、人)
50,000
漁業就業者数・経営体数の推移
43,688
人口(千人)
5800
北海道人口
40,000
38,334
就業者
33,568
32,878
29,890
5700
区分
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
31,970 31,310 31,730 5600
漁家子弟
180 162 149 164 172 144 149 134 131
30,000
23,222
20,000
経営体
20,880
18,927
16,500
10,000
○新規漁業就業者の内訳
5500
漁家子弟以外
5400
うち就業
フェア
5300
14,780 13,400
12,920 12,910
5200
合計
40
64
46
82
84
68
54
77
85
1
5
1
0
9
17
10
4
12
220 226 195 246 256 212 203 211 216
5100
0
5000
S63
H5
H10
H15
H20
H22
H23
H24
15
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