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「異業種間の技術提携」PDF資料

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「異業種間の技術提携」PDF資料
2001年12月26日
株式会社 イニシア・コンサルティング
1. 製造業界に関する現状認識
原
因
系
結
グローバル競争
国際分業
果
系
空洞化
中韓台企業参入
新興量販店
価格破壊
景気低迷
作業者技能低下
需要停滞
IT技術者の確保
受注減少
大企業の悩み
過剰設備と過剰人員
製品ラインのジレンマ
・ 成長製品と成熟・衰退過程製品
・ ハイテク製品とローテク化製品
資金調達環境悪化
応
系
QCDの研ぎ澄まし
・高品質
・低コスト
・短納期
SCM(在庫削減)
人員削減・設備売却
アウトソーシング
・EMS
Agile management
投資抑制
素早い動きが取れない
系列崩壊
製品短命化
ニーズ多様化
対
商品多様化
技術連携
市場創造型新商品
小企業の悩み
多品種小ロット生産
技術変革の加速
IT(e-商取引)
環境問題
高齢化社会
資源の集中投下
リユース・リサイクル
技術シーズ/アイデアは
あっても開発資源に限界
新ビジネス
・環境ビジネス
・高齢者生活支援
出典: 東京国立博物館図書分類表
2. 崩れる「際」の現状
(1) 自然科学・工学の融合
人文科学
◆ 哲学
論理学
心理学
倫理学
宗教学
美学
思想史
◆ 言語学
◆ 宗教学
◆ 歴史学
考古学
◆ 人文 地 理 学
海洋学
人文地理学
人類学
民俗学
◆ 芸術
◆ 文学
社会科学
◆ 教育学
◆ 経営学
◆ 経済学
◆ 財政学
◆ 社 会 学・社会心理学
◆ 商学
◆ 女性学
◆ 人類学
◆ 法学
◆ 考古学
◆ 健康・スポーツ科学
◆ 文化、文化社会学
◆ 政 治 学・ 政 策 科 学
自然科学
◆ 医学・薬 学・ 社 会 医 学
◆ 数学
◆ 物 理 学・応用物理学
◆ 生 物 科 学 ・ 一 般生 物 学
◆ 地球科学 ・地学・地質学
◆ 天 文 学・ 宇 宙 科 学
◆ 動物学
◆ 化学・ 材 料 科 学
◆ 生 態 学(エコロジー)
◆ ナノ・マイクロ科学
◆ ゲノム科学
◆ プラズマ科学
◆ 複 雑 系科 学
◆ ライフ・サイエンス
◆ コンピュータ・サイエンス
◆ 情報科学
◆ 高エネルギー密度科学
技術・工学
◆ 建築工学・土木工学
◆ 建築学
◆ 機械工学
◆ 電気工学 ・電子工学
◆ 海洋工学・船舶工学
◆ 金属工学・鉱山工学
◆ 化学工業
◆ 製造工業
◆ 家政学・生活科学
◆ プロセス工学
◆ 核融合学
◆ 航空宇宙工学
◆ リサイクル工学
◆ 学 際 の 工 学(後述)
◆ 最近の科学技術発展の特徴は科学と技術の結び付きが極めて強いこと。 実用にほど
遠いと考えられるような基礎的な科学の研究成果が直ちに新しい技術に結実し、また進歩
した技術を利用することにより科学の研究が飛躍的に促進される。
◆ 自然科学と技術・工学の分野では過去の分類体系では扱い切れない分野がどんどん登場。
参考:半導体産業新聞(1999/09/01)をもとに作図
(2) 学際・業際を超えるR&Dの事例
◆ 人工臓器
医薬品
化学
医療
介護
人工心臓
Bio-Electronics
人工血管
◆ 下垂足者用歩行補助装具
◆ 肘関節FES制御システム
Bioメカトロ技術を人工臓器、
医療分野、福祉分野に応用
することを研究する工学。
「人に密着したメカトロニクス」
◆ マイクロマシン
◆ 福祉ロボット
◆ 視覚制御装置(GPSによる)
機械と電気と情報を融合し、
これまでになかった機能を
創出することを研究する工学。
精密
機械
機械
Mechatronic
通信
電子
電気
機器
(3) ハブになる業種
技術の触手の伸び方を見てみると、機械、電気・電子、
化学、医薬品などはハブになり易い業種と言える。
建設
その他
製造
精密
機械
機械
輸送用
機器
通信
電子
電気
機器
金属
製品
鉱業
非鉄
水産
食品
化学
窯業
医薬品
農林
繊維
パルプ
紙
石油
ゴム
鉄鋼
出版
印刷
(4) 業種を跨ぐR&D
公表されている民間企業主体の技術提携の態様を見ると、業際、学際、国際での多様な技術
提携が進められており、特にIT関係、医薬関係での技術提携が多い。
a. 最近の技術提携事例
契約締結
共同開発者
共同開発テーマ
01/10/03
伊藤忠テクノ
サイエンス
日本オラクル
医療開発支援アプリケーション
01/09/28
TOTO
松下電工
住説関連商品の共同開発
01/09/20
ナムコ
セガ
アミューズメント事業分野における
コスト構造の見直しほか
01/09/11
Michelin
Bosch
自動車制御システムの共同開発
01/08/28
マザース
大和総合技研
大阪府立大
小型空力発電装置の共同開発
01/07/16
KDDI
オムロン
テクモ
ISDN利用の超高速通信対戦ネットワーク向けサー
ビスの共同開発
01/05/23
日立
松下電器
ICカード・ソリューションの共同開発ほか広範な
戦略的連携
01/04/11
丸石製薬
持田製薬
鎮痛カプサイシン含有医療用医薬品の共同開発
01/04/10
トヨタ
NEC
デンソー
01/03/12
SCEI
IBM
東芝
(ソニー子会社)
慶応大
車載IPv6の共同開発
新概念に基づくスーパー・コンピュータ・オン・チッ
プの共同開発
01/03/01
オリンパス光
学
三井情報開発
R&D型ベンチャー会社の設立
遺伝子受託解析サービス開始
01/02/23
IMEC
ソニー
無線LANやバイポーラCMOSプロセス技術を
共同開発
契約締結
共同開発者
共同開発テーマ
01/01/22
キッセイ薬品
帝国臓器
切迫早産治療薬の共同開発
00/12/14
アプリックス
ヤマハ
次世代端末向けの音源LSI用
ミドルウェアの共同開発
00/10/12
NEC
日立
次世代光基幹通信システムの共同開発
00/09/26
NHKエンジニアリ
ングサービス
KDD
00/07/06
オークマ
日本ユニシス
新コンカレント・エンジニアリング・
システムの共同開発
00/03/24
TDK
IBM
Bluetoothワイヤレス技術に基づいた
一連のソリューションの共同開発
99/10/13
NTT
Gemplus(仏)
ICカード情報流通プラットフォームの共同開発
99/10/08
日立
GMD FOUS
(独)
ポリシーベースIP(Internet Protocol)
メータシステムの共同開発
98/12/18
松下
三菱
次世代システムLSIの共同開発
98/05/11
山之内製薬
Merck KGaA
(独)
Naイオン・水素イオン交換体拮抗薬
(心筋障害防止用)の共同開発
97/12
NTT
神戸製鋼所
ネットワークオーディオ機器の共同開発
97/05/14
三菱レイヨン
ICI
アクリル樹脂(PMMA)リサイクル
技術の共同開発
97/02/04
日立
三菱電機
97/01/11
大正製薬
EpGenesis米)
喘息治療薬の共同開発
97/01/11
大正製薬
Fibron(米)
抗CTGF(慢性腎不全治療薬)の共同開発
96/10/21
NEC
Lucent
Tech.(米)
システム・オン・チップ(0.18μのCMOSプロセス
技術)
三菱電機
TI(米)
HDTVデジタル放送用高圧縮
MPEG-2の共同開発
1ギガビットDRAMの共同開発
出典:日立プレス・リリース(1995∼現在)
b. 日立製作所にみる技術提携
技術提携先
東芝
富士電機
松下電気
三菱重工
オムロン
TRW
川崎重工
三菱電機
旭光学
ユニシア
ジェックス
富士通
日製産業
昭和電工
NEC
日本油脂
積水樹脂
日立
山洋電気
シャープ
Microsoft
国内外のベンチャー企業、日立
系列の企業などを含む約60社
IBM
HP
Intel
Samsung
明電舎
TI
Oracle
日立がこの7年弱に技術・サービスで技術
提携関係を結んだ企業の数は86社に及ぶ。
熾烈な競争の裏でのしたたかな連携。
出典:日立プレス・リリース(1995∼現在)
日立製作所における技術提携契約件数の推移
40
この2年間に契約件数の著しい
増加が見られる。
30
[9/末現在]
25
20
10
17
技術相互使用
サービス提携など
9
共同開発
3
8
2
10
8
5
0
1
1
1995
4
1
1
1996
1997
1998
1999
2000
2001
3. 技術融合の意義
純血技術
開発自由度
技術シナジー
開発手段の増加
QCDD
ユニークで高度の技術を
保有しない限りは、市場で
大手との対抗が苦しい。
業界標準化の視点
そのような技術を獲得
するには、多額の投資と
長期の開発期間が必要。
大手企業への対抗
手段
輸血技術
1+1=2+αの可能性
開発コストのシェアリングによる
負担軽減(社会的にも合理的)
開発スピードのアップ
スピーディな市場浸透でDe Fact化
差別化維持期間の長期維持
限りある開発資源の持ち寄りで
大手にも対抗可能になるケース
出典:「民間企業の研究活動に関する調査」文部科学省 科学技術・学術政策局(2001/08/09)
4. 技術連携に対する企業経営者の認識
(1) 技術連携の必要性
◆ 連携のニーズを感じている経営者が圧倒的に多く、既に連携している企業は30%ある。
どちらとも
言えない 無回答
7.3%
20.5%
連携が必要になる
かもしれない
連携は
不用
必ず連携が必要になる
23.8%
3.3% 0.7%
既に連携している
現在連携を
検討中
14.6%
29.8%
出典:「民間企業の研究活動に関する調査」文部科学省 科学技術・学術政策局(2001/08/09)
(2) 企業連携の目的
◆ 既に連携しているグループでは、「現事業の効率化」(外注化による得意分野への専念、
情報収集の共同化など)が最も多く、その後に「現事業の拡大」(共同受注、共同販売による
ビジネスチャンス、スケールの拡大など)、「新製品開発」が続く。
「事業の多角化」(異業種への進出や下請専業からの脱却)を目的とする割合は低い。
◆ 未だ連携をしていないグループでは、「事業の効率化」がトップで、「新製品の開発」がこれに次ぐ。
49.1
48.9
未だ連携していないグループ
現事業の効率化
既に連携しているグループ
36.8
現事業の拡大
46.7
42.2
42.2
新製品の開発
13.3
事業の多角化
0
43.3
10
20
30
40
50
5. 技術連携/製品作りの前提
(1) 外部技術動向を見守る眼
― 良きパートナーを見出す前提
学会活動
協会活動
大学・研究機関
異業種技術動向
所属業界内技術動向
関連業界技術動向
インターネット技術情報
本社
特許情報
技術セミナー
技術展示会
社会トレンド
消費者動向
法規制動向
se
AB Re
海外の技術動向は、出先の研究開発機能があると把握しやすくなる。
arch.
研究開発の海外拠点
出典:日立プレス・リリース(1995∼現在)
日立製作所に見るパートナーへのスタンス
技術パートナー (1995∼2001/9までの期間)
◆ 必要とあればライバルとも組む。
◆ グローバルなパートナー開拓。
◆ ベンチャー企業との提携にも積極的。
◆ 良いパートナーとは継続的、反復的連携
8
技術提携契約締結回数
6
( 1995∼2001/9まで)
4
2
電
機
明
日
電
本
舎
ユ
ニ
シ
ス
富
士
通
M
GM
yr
D iad
FO (米
CU )
S(
独
)
C
士
NE
富
ft
ic
ro
so
M
IB
M
優れた情報網
He
wl
wt
tP
ac
日
本 kard
オ
ラ
ク
ル
0
(2) ビジネスの青図
― リーダーシップを確保する前提(自社の目指す開発路線維持)
現行ビジネスの限界 → 技術面での課題
企業側
顧客側
商品イメージに関わる
需給間のギャップ
提供可能な
商品
実現を期待
する商品
ビジネスの青図
◆
◆
◆
◆
◆
顧客ニーズに応え、自らは収益を確保できる;新たなビジネス・セグメントの特定
提供する商品のイメージ
想定される市場での競争関係
商品の浸透力・競争力を高める5P(6P)ミックス
事業展開プラン
技術連携の青図
◆
◆
◆
◆
具体的商品のイメージ(機能・性能、コスト、開発納期)
必要とする技術・素材・部品・技術サービスの特定
分担イメージ、期待できる技術シナジー
連携候補の探索(グローバルな視点での候補探し)
・QCD(品質、コスト、納期)面でも折り合える候補
・現有他事業領域でバッティングの起こらない候補など
◆ 契約事項
出典:「民間企業の研究活動に関する調査」文部科学省 科学技術・学術政策局(2001/08/09)
(3) Win-Winの連携関係
術
技
社
自
両社の強味をギブ&テイクできる連携関係が理想的であり、成功確率が高い。
◆ 提供側として最も自信を持っているのは、「製品の独自性」で、
他
社
「技術力」「品質・精度」が続く。
技
術
◆ 連携相手に求めるものは、「自社にない技術」がトップ。「販売力」や
「研究開発力」の強化にも活路を求めようとしている。
◆ 提供側が何に優位性持つかにより、連携相手に求める優位性が変わり、優位性が「製品の
独自性」や「技術」である場合は、連携相手に「技術」「販売力」を求める傾向が強い。
自社が提供する優位性
相手に求める優位性
82
製品の独自性
67
技術力
0
30
45
情報力
36
研究開発力
55
研究開発力
38
企画・提案力
73
販売力
51
品質・精度
81
自社にない技術
43
企画・提案力
60
90
0
30
60
90
出典:「民間企業の研究活動に関する調査」文部科学省 科学技術・学術政策局(2001/08/09)
6. 技術連携の課題
(1) パートナーの選定
◆ 既に連携している企業では、「業界新聞・雑誌」と「公私の人脈」から探すというのがトップ。
「インターネット」「異業種交流会」「帝国データバンクの企業情報」の活用も多い。
◆ まだ連携していないグループでは、「異業種交流会」からパートナーを見つけるというのが最多。
業界新聞・雑誌
未だ連携していないグループ
既に連携しているグループ
20.8
37.8
14.2
インターネット
20
18.9
同業組合
17.8
28.3
異業種交流会
20
12.3
商工会議所
2.2
11.3
公私の人脈
37.8
27.4
帝国D.Bankの情報
20
21.7
その他
0
13.3
10
20
30
40
技術展示会の開催によるパートナー探し
テーマ:「人と、地球の明日のために」を
テーマに21世紀に向けた東芝の提案を
3分野に分け、100を超える新技術を紹介。
■情報・通信・映像融合分野■
■エネルギー・環境分野■
■部品・材料分野■
開催期間(1997年3月8日∼9日)中に
6万3000人の来場者を集めた。
単独開催方式
顧客動員力を高める共催方式
(2) 何れがリーダーシップを握るのか
優れた技術を手中にしながら実用化への壁に突き当たったようなケースに絶妙の技術連携が
誕生する。
[事例] 日本における光ファイバー実用化
実用化への壁
機械的脆性の問題
● 長距離伝送損失の問題
●
[非鉄金属業]
[窯業]
[情報通信業]
住友電工
日本板硝子
NTT
ケーブル
被覆技術
光ファイバーの
原型開発(1970s)
長波長
[事例] スポーツカーFairlady Zの 開 発(1985)
存在していた問題
●
加速性増強の問題→セラミック・ローター
[自動車]
日産自動車
スポーツカー開発技術
[窯業]
日本特殊陶業、日本碍子
セラミック技術
(3) 成果の分配、知的所有権の帰属
連携(技術供与、導入も含む)の形態に応じた契約を通じて明確化させておく。
□ 共同研究開発契約
□ 研究開発委託契約
□ 技術援助契約書
□ 技術導入契約
□ 技術輸出契約
□ 技術資料提供契約
□ 技術者招聘、派遣役務契約
□ コンサルティング・サービス契約
□ 秘密保持契約
□ 特許実施許諾契約
□ 特許・ペイドアップ・ライセンス契約書
□ ノウハウ開示契約
□ クロス・ライセンス契約
□ 商標使用許諾契約
□ 意匠使用許諾契約
□ コンピュータ・ソフト・ライセンス契約書
■ 成果技術価値
・ライセンス料率
・ペイドアップ
・等価交換
■ 開発費用
・分担方式(共同研究)
・全額分担(委託研究)
・役務料
■ 技術所有権
■ 技術独占性
■ 技術守秘性
■ ノウハウ開示範囲
◆ 技術の供与に先だって、社内的に外へ出せる技術/出せない技術の層別リストの作成、および
およびそのリストの年度ごとの更新をおこなっておくことが必要(Gate Keeper Committee )
◆ 契約内容は事前に厳密な吟味を要するので、法務・渉外部門の支援を仰ぐ必要がある。
[参考] 政府委託研究成果に係わる知的財産権の帰属
法律改正要点
「産業活動再生措置法」 平成11年10月制定
第4章 【研究活動の活発化等】
1.政府資金による委託研究成果に係る知的財産権の取扱
[従来] 政府の委託研究を通じて得られる知的財産権については、国に100%帰属。
↓
[改正] 各省庁の全ての委託研究開発に係る知的財産権について、100%受託企業に
帰属させる。
本措置の対象とする知的財産権は、
◆ 特許権、
◆ 実用新案権、
◆ 意匠権、
◆ プログラムの著作物の著作権、
◆ データベースの著作物の著作権、
◆ 回路配置利用権等
(4) 変化する消費者ニーズの汲み上げ方
◆ 消費者にシステム化された製品を供給する立場になれば、これまでとは違った製品の
見方ができるようになる筈。
◆ また複眼(自社の眼、パートナーの眼)で市場の製品をウォッチするようになる(→ より
正確なニーズの把握、要改善点の把握)。
◆ 顧客側も、単一パーツに対するニーズとは異なる、よりトータルなソリューションを求める
意見を出してくるようになる可能性。
部品A
単一パーツで見る眼
パートナー
パートナー
部品B
自社
自社
最終製品
最終製品
部品A
部品B
システムで見る眼
(5) 技術思想の近似性
技術理念面で余りにもかけ離れた考え方の企業の間での連携は問題を引き起こす可能性がある。
企業理念
技術理念
技術開発戦略
年度研究開発方針
社会
顧客
◆ 安全・安心
(環境・企業倫理)
◆ 社会に有用な価値
◆ QCD
研究開発者
◆ 独創性
技術
◆ それぞれが相手側企業文化から何かを 学び取ろうとする姿勢(自社の企業文化を
見直す好機)。
◆ 分担ではなく、同室での共同作業。
6. 活力あるR&Dの将来像
(1) 左手に独自技術、右手に連携技術
他社が関心を
寄せる技術
長期
開発
高技術
イメージ
技術
公開
外部
技術
迅速
開発
多額
投資
独自
商品
開発投資
増額
収益
拡大
少額
投資
差別化
商品
今後は、これら2種の技術ミックスで開発を上手く回して行く必要性がさらに高まる可能性。
出典:合併前の旧ウェルファイド側の「平成13年3月期決算参考資料」
[参考] 三菱ウェルファーマ社における自社開発と共同開発
開発薬品の内容
開発ステージ
開発方式
自社開発
備考
共同開発
3種混合輸液(中心静脈輸液)
申請中(H8/02)
●
去痰剤
承認取得
低たん白血症治療薬
申請中(H9/10)
ニューキノロン注射剤
申請中(H12/03)
●(富山化学)
痔疾患用薬
フェーズIII
●(レキオファーマ)
MRI造影剤
フェーズIII準備中
3種混合輸液(抹消静脈輸液)
フェーズII
●(味の素ファルマ)
慢性動脈閉塞症
フェーズII
●(旭硝子)
米国にも申請
妊娠中毒症用薬
申請中(H7/12)
●(Aventis)
ドイツ
IgG2欠乏症用薬
申請中(H9/12)
胃炎用薬
申請準備中
●(AstraZeneca)
スウェーデン
多発性筋炎・皮膚筋炎用薬
フェーズIII
●
抗精神病薬注キット
申請中(H12/12)
●
ヘパリンロック
フェーズIII
●
先天性a1PI欠乏症用薬
米国申請中
抗血小板剤
フェーズII(米国)
●(日産化学)
口腔・咽頭カンジダ症用薬
フェーズII(英国)
●(エスエス製薬)
腎移植免疫抑制剤
フェーズII(米国)
●(Novartisと提携)
●(エスエス製薬)
●
沖縄ベンチャー
●
●
他社開発品
スイス
この製薬会社ではむしろ共同開発の方が多いようである。
また国内同業企業と連携する際は、事業規模の比較的似たところ同士で組む傾向。
出典:「産学連携関連資料」産学連携推進小委員会(01/04/27)
(2) 産・官・学提携の今後
産学連携関連制度の改訂推移
1995
「科学技術基本法」
「民活法」
1996
「科学技術基本計画」
国立大教官のコンサルティング兼業の規制緩和
1997
「大学の教員等の任期に関する法律」
「国際的に通用するエンジニア教育検討委員会」
「インターンシップ推進にあたっての基本的考え方」
1998 「大学等技術移転促進法( TLO法)」
「研究交流促進法」
(民間との共同研究施設の国有地の廉価使用)
「インターンシップ全国連絡協議会」
1999
産業技術力強化対策
「中小企業技術革新制度」
「産業活力再生特別措置法」
インターンシップ受入れ企業への助成措置
2000
「国家産業技術戦略」取りまとめ
「産業技術力強化法」
(国立大受託研究などの弾力化、教官などの
役員兼業の規制緩和など)
① 大学教官個人または公・私立大の特許権等を
扱うTLO(20承認機関)への助成金交付。
② 大学・国研等の国有の特許権等を扱うTLO
(1認定機関)→特許料、審査請求料の免除。
① 国の資金による委託研究に関わる知的財産権は、
受託企業に100%帰属させる(ちなみに1999年度の
適用契約は1111件、委託研究契約総額2560億円)
② 承認TLOに対し、当初3年間の特許料、および審査
請求料を1/2に軽減。
① 大学研究活動活性化のための環境整備
・ 国立大の民間資金受入れ円滑化措置。
・産学連携のための大学教官への研究助成制度。
② 研究成果の産業への移転円滑化
・ 国立大教官、国研研究所員の民間企業役員の兼業
規制緩和、TLOの国立大キャンパスの無償使用措置
③ 民間における技術の「実用化」に向けた環境整備
・ 実用化・実証のための民間の応用技術開発への補助
・ 想像的な中小企業への特許料、審査請求料の軽減
出典:文部科学省 「民間企業の研究活動に関する調査報告(平成12年度)」(2001/08)
民間企業と国立大・国研との共同研究
◆ 国立大などにおける民間企業との共研は10年前との比較では、4.4倍に増加。
◆ また国研などにおける民間企業との共研は1.9倍に増加、産・学・官の連携は深まりつつある。
国 立 大 学/国立試験研究機関との共同研究推移
5000
(件)
4000
1005
国立試験研究機関
3000
2000
1000
3129
533
国立大学
583
0
1988
1990
1992
1994
1996
1998
(3)まとめ
◆ 事業の成否をR&Dサイドで考える時、今やそれは資源の投入量によって左右されると
いうより、早い変化の中でのR&Dの進め方をどう考えるかによって決まってくると言える。
◆ R&Dの進め方は、大きく別けるなら、
① 突破型のR&Dアプローチ(Break-through Approach)
事例-1
真空管 → 半導体
事例-2
白熱電球 → 蛍光灯
事例-3
プロペラ機 → ジェット機
事例-4
レコード盤 → CD
② 融合型のR&Dアプローチ(Fusion Approach)
事例-1
機械工学 & 電子工学 → メカトロニクス[コンピュータ化NC機械]
事例-2
光学 & 電子工学 → オプトエレクトロニクス[光ファーバー]
事例-3
食品、医薬品 & 工業化学 → バイオテクノロジ-[遺伝子組換え食品]
事例-4
成型加工技術 & 材料科学 → ナノテクノロジー[マイクロマシン]
◆ 変化の激しい時代(従って競争の激しい時代)に立ち向かうためには、この両者のミックスで
活路を開いていく必要がある。
a. 融合型R&Dアプローチの性格
◆ 顧客側の求めるソリューションを念頭に置いた開発
研究室で孵化させた技術を押し込むような技術・製品開発ではない
顧客の求める利便性を聞き入れた技術・製品開発
◆ 情報感性を高めた開発
顧客のニーズ・ウォンツの正確な把握と技術への翻訳
融合に不可欠な業種横断的、学問分野横断的な情報収集力
必要技術の存在有無確認(社内外)
該当技術の保有者に関する情報
◆ 長期的視野に立った異業種との研究開発面での結び付き
成功体験共有経験は次回への自信
パートナー側のチャネルを活用した市場開拓
b. 新しい研究開発者像
業際、学際、国際を跨ぐことが日常茶飯事的に
行える研究開発者であることが、融合型のR&D
アプローチを行う上に不可欠。
国
際
業
際
学
際
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