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日本貿易振興機構配付資料

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日本貿易振興機構配付資料
日印経済関係の現状とEPAへの期待
2011年7月4、5日
日印EPAセミナー
ジェトロ・アジア大洋州課
河野 敬
Copyright © 2011 JETRO. All Rights Reserved. 禁無断転載
インドの一般概況
国名
India = Bharat (Japan = Nippon)
人口
12億1,019万人'2011年(
面積
329万K㎡'日本の約9倍(
言語
ヒンディー'公用(、英語'準公用(、他21言語
民族
アーリア系、ドラヴィダ系、モンゴル系など
宗教
ヒンドゥ、イスラム、キリスト、シーク、仏教、ジャイナ
気候
大陸性乾燥'北部(、亜熱帯モンスーン'南部(
統治
連邦制'28の州、6の連邦直轄地(
政治
議会制民主主義'上下院(
首都
ニューデリー'デリー準州(
予算
約12.6兆ルピー'11年度(' 国防・農村開発・石油(
文化
クリケット、インド映画、インド音楽、ヨガ
邦人
約5,000人'うち半数がデリー周辺、次がチェンナイ(
時差
-3.5hrs'日本(、+5.5hrs'ロンドン(、+10.5hrs'NY(
アクセス 成田/デリー(JAL)、ムンバイ(ANA)直行便'9時間(
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2
なぜインドなのか? ~ 理想的な人口構成
インド
中国
日本
11億7,311万人
13億3,014万人
1億2,680万人
13億9,605万人
13億9,464万人
1億1,782万人
2010年
2025年
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'出所(米国統計局発表資料よりジェトロ作成
33
なぜインドなのか?
~ 成長が約束された市場
巨大な人口'大阪*神奈川(、巨大な経済'マレーシア(
多層的な内需がけん引する堅固で安定した経済基盤
サービス産業偏重で慢性的な需給ひっ迫
中間層と地方市場の出現による消費ブーム(の前夜)
世界トップの消費者信頼感指数
安定した国際収支構造
実は高い外資開放度(開かれた市場)
FTA周辺国との経済連携の進展(アジアへの接近)
民主主義を基調とした政治とぶれの少ない経済政策
親日的な国民性、日本に対する高い信頼感
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4
なぜインドなのか?
~ 「量」から「質」へ
◇ 急増する識字率'74%(
⇒ 過去10年で2億人強が習得
◇ 平均年齢15歳の若者国家
⇒ 変化に対する許容度・期待
◇ 環境、省エネ、安全への意識向上
⇒ 新制度導入ラッシュ
◇ 人件費の上昇
⇒ 機械化・IT化の波
◇ 亢進する設備稼働率
⇒ 精度と速度と耐久性の追求
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5
国内市場の成長①(エレクトロニクス)
●家電'テレビ、冷蔵庫、洗濯機、扇風機等(、通信'携帯等(は11年も拡大
●パソコンは1,000万台間近 -3台に1台がノートブック'前年比65%増(
●携帯電話加入件数は1億件'06年5月(⇒7億件'10年10月( -月平均1,500万件増
●まだ低い普及率⇒ CTV(27%(、冷蔵庫'20%(、洗濯機'8%(、AC'1%(、PC'1%(
<エレクトロニクス市場の内訳>
1200
947
844
1000
800
600
1099
566
438
軍事用
6%
電子部品
12%
家電
27%
660
産業用
12%
505
コンピュー
タ
13%
400
通信用
30%
200
0
'10億ドル(
03-04
04-05
05-06
06-07
07-08
08-09
09-10
出所9電子部品工業会(ELCINA)
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6
国内市場の成長②'自動車(
● 07-08年は高金利と信用収縮'貸し渋り(の影響で鈍化 ⇒ 09-10年度に急増
● 乗用車の輸出ブレーキ'二輪は50%増( ⇒ 先進国の減税終了と強い国内需要
● 金利低下、可処分所得の向上 ⇒ 多尐の増税・値上げでも販売は好調維持
自動車産業の販売動向
'千台(
18,000
三輪車
二輪車
商用車
乗用車
16,000
526
14,000
440
12,000
404
10,000
308
8,000
232
6,000
182
2,000
0
3,634
4,204
4,812
191
350
360
11,790
284
9,371
200
4,000
365
5,364
137
691
147
675
707
260
902
00年度
01年度
02年度
03年度
6,209
7,056
7,858
7,249
342
7,438
676
531
318
351
468
487
1,061
1,143
1,380
1,548
1,552
1,950
2,520
04年度
05年度
06年度
07年度
08年度
09年度
10年度
出所:自動車工業会(SIAM)
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7
国内市場の成長③'加工食品(
●世界1位の耕作面積を持つ有数の食料生産国
乳製品・畜牛・豆類・紅茶'0位(、果物・野菜・米・小麦・サトウキビ'1位(、食用油'2位(
●現在の食品加工産業規模は1,100億ドル
●未発達な食品加工産業 ⇒ 農水産物の90%が未加工で販売、30-40%が処分
インドの食品産業規模とシェア推移
今後5年間の平均成長率
'注(組織化とは企業による活動を指す
単位9億ドル
インド食品産業の推移
穀物
2002-03
2006-07
2010-11
2014-15
食品産業全体
0+64/
1+///
1+4//
2+///
食品加工産業
6//
74/
0+0//
0+4//
食品加工産業のシェア
3/%
32%
33%
4/%
組織化した加工産業
02/
12/
26/
5//
加工食品
組織化した加工産業のシェア
08%
16%
25%
3/%
酒類
7.9
果物と野菜
6.0
乳製品
水産品
食肉と家禽
出所9食品加工省、Technopak
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単位9%
8.0
3.8
9.4
24.4
12.1
出所9食品加工省、KPMG
8
国内市場の成長④ 'ITソフトウェア-BPO(
● 世界のオフショアBIZを独占55% ⇒ しかし、ITPOは12%、BPOは10%
●輸出は米国62%、英国18%、日本3% ⇒ 非英語圏市場シェアは2割以下
●分野別では、金融40%、ハイテク・通信20%、製造16%、流通9%、ヘルスケア4%
IT-BPO産業の成長
'10億ドル(
70
60
7
強み=人材'250万人(、コスト'1/3(、英語、経験・規模
R&D、ソ
フトウェ
エア
16%
BPO
25%
40
5.2
6
5
4
31.8
30
29.1
24.2
23.1
18.2
13.4
13.2
9.9
8.2
0
輸出
6.4
40.9
4.1
3.6
10
59
50.1
47.5
4.6
ITサー
ビス
59%
6.1
5.8
5.5
輸出の内訳
50
20
'%(
国内
GDP比
16.2
21.9
23.0
2
<インドITの課題>
・米英金融の混乱回復
・非英語圏市場の開拓・
・国内市場の開拓
・製造業との連携
出所9インド・ソフトウェアサービス産業協会'NASSCOM(資料より作成
Copyright © 2011 JETRO. All Rights Reserved. 禁無断転載
3
1
0
9
国内市場の成長⑤ '住宅(
● 08年の金融危機により住宅バブルの崩壊 ⇒ 都市圏の住宅在庫が増加
●一方、潜在的に2,700万軒'政府試算(の住宅不足 ⇒ 低価格住宅開発にシフト
●30万ルピー上限に9.25%の低利融資.開発業者の海外銀行からの借入解禁
●住宅'個人(ローンの回復はスローだが、11年4月の貸出残高は年率17.3%増
タタが09年に発表した低価格住宅'ナノ・ハウス(
26.3㎡.39万ルピー
・都市への人口流入と核家族'約7割(.一人暮らしの増加
・企業勤めで安定した収入'ローンへのアクセス(と可処分所得の向上
Copyright © 2011 JETRO. All Rights Reserved. 禁無断転載
10
国内市場の成長⑥'エネルギー・環境・省エネ(
エ
ネ
ル
ギ
ー
・ウルトラメガワット'4000MW超(発電事業へ民間参入促進
・地理的優位性と低コストを生かした石油精製ビジネス
・20年で1,000億ドル市場とされる原子力発電と関連装置産業
・公共輸送に浸透する天然ガス車両'原油高で自家用も普及(
・意欲的な太陽エネルギー政策、2022年に20,000MWを目標
環
境
・世界3割のシェアを持つインドのCDM市場に外資も積極参入
・2010年より導入されたEURO4基準への対応'特にインフラ(
・ガソリンへのバイオ燃料混入比'5%(の引き上げを検討
・都市過密化に伴う廃棄物処理および下水浄化へのニーズ
・インド版WEEE&RoHSが近々に導入される予定
省
エ
ネ
・2002年制定の省エネ法と認知度の向上
・高い潜在性'ロス30%(、高い単位GDPあたりの消費量
・燃費への高いこだわり → 小型車主体の市場、燃費ノルマ準備
・省エネラベル導入と トップランナー.省エネビル制度の本格検討
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11
進出日系企業分布,725社'のべ拠点数は1,236ヶ所)
'※以下の記載は主な都市のみ(
デリー'135拠点(
家電・機械などメーカーの販売
会社、商社、駐在員事務所など
グルガオン、ラジャスタン
州'デリー近郊('214拠点(
ノイダ'50拠点(
ホンダ'四輪(、ヤマハ、
自動車部品など
コルカタ・近郊'67拠点(
大日本インキ、クボタ、日立
建機、鉄鋼、商社など
スズキ、ホンダ'二輪(、パナソ
ニック、自動車部品、機械商
社、家電など
)近郊に三菱化学
グジャラート州'29拠点(
近年急増!
ムンバイ'143拠点(
チェンナイ・近郊'240拠点(
NYK、山武、ペンてる、
東洋エンジ、商社、金
融、海運、製薬など
日産、味の素、東芝、アロカ、コ
マツ、コベルコ、機械商社、自
動車部品など
アンドラプラデシュ州
'53拠点(
プネ'47拠点(
荏原製作所、シャープ、
ケーヒン、矢崎総業など
自動車部品
〔資料〕在インド日本国大使館資料より作成。
バンガロール'155拠点(
トヨタ、コマツ、ファナック、日
清食品、シチズン、牧野、自
動車部品など
原則、日本企業の支店、駐在員事務所、日本企業が資本参加している企業、日本人がインドで興した企業を集計'2010年10月時点(
12
Copyright © 2011 JETRO. All Rights Reserved. 禁無断転載
12
日本企業による対印投資の方向性'今後の展望(
①既進出自動車メーカーの生産規模拡大と新規メーカー進出に伴う
部品企業の追従投資が加速、工作機械、自動化機器・設備、エンジニア
リングサービスなど周辺産業への投資分野の広がり
② 市場の高付加価値化、部品・技術の高度化に伴う進出ニーズ増加
③出遅れていた食品加工、日用品、ヘルスケアなどの進出機運が高まる
④FTAの進展で東アジアとインドの連結を模索
⑤日系製造業の集積が呼び水となり、サービス、金融、通信の進出も活発化
⑥現地化ならびに戦略商品開発のため、多分野でR&D拠点設置の動き
⑦パナソニック電工、第一三共、野村HD、NTTドコモなど大型M&A案件が顕著化
同業他社の動きを注視
~ 日印FTAとGST導入が契機!?
13
Copyright © 2011 JETRO. All Rights Reserved. 禁無断転載
13
インドビジネスの留意点ー2つのパラメータ
進出日系企業の自己評価
●ボリュームゾーン.売れ筋との乖離は相当に大きい
●品質への強いこだわりと、価格・仕様面での現地適応努力
★ 「インドで何を売りたいかより、インドの誰にどう売りたいかが問題」
製品とサービスに関する意識調査'203社(
1.1
価格
17.1
34.8
29.8
17.1
10.8
1.1
仕様
22.9
39.7
22.9
13.4
11.8
0.6
品質
30.6
0%
45.0
20%
40%
かなり高い
14
高い
16.7
60%
やや高い
同程度
2010年進出日系企業調査'ジェトロ(より
Copyright © 2011 JETRO. All Rights Reserved. 禁無断転載
80%
低い
7.2
11.3
100%
不明
14
インド市場参入のチェックポイント
誰に売るのか?
現地で作れるものか?
技術・品質の差はどれくらいか?
価格差はどれくらいか?
資金は調達できるか?
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15
主要な輸出入製品と貿易相手国'2010年(
・石油製品が最大の貿易商品.輸出入先の多極化.中国・UAEの台頭
・10年は輸出入ともに大増進 → 新興国需要と資源高騰が要因
輸出
輸入
金額
2,170億ドル'31.6%増(
3,220億ドル'25.2%増(
製品
石油製品'16.8%(、宝石・宝飾品
'14.1%(、農水産品'9.8%(、輸送機
器'7.3%(、繊維製品'5.3%(、機械類
'5%(、既製服'4.8%(、医薬品
'4.5%(、金属加工品'3.7%(
原油・石油製品'30.2%(、金・銀
'8.9%(、真珠・貴石'7.8%(、機械類
'6.8%(、電子機器'6%(、有機化学
'3.3%(、鉄鋼品'2.9%(、石炭・コーク
ス'2.8%(、非鉄・スクラップ'2.7%(
相手国
UAE'12.7%(、米国'10.4%(、中国
'7.9%(、香港'4%(、シンガポール
'4%(、英国'3%(、オランダ'2.8%(、
ドイツ'2.8%(、日本'2.1%(、ASEAN
'10.3%(
中国'11.4%(、 UAE'7.6%(、サウジ
'5.7%(、スイス'5.6%(、米国'5.1%( 、
豪州'3.4%(、ドイツ'3.3%(、イラン
'3.1%(、ナイジェリア'3%(、韓国
'2.9%(、日本'2.4%(、ASEAN'8.2%(
(出所)インド商工省発表資料より作成
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16
インドの対日輸入上位品目と関税譲許分類
4年撤廃
10年撤廃
品目
HS番号
総 額
2009-2010
即時撤廃
比率
6,734.18
100.00
除外'一部除く(
品目
HS番号
2009-2010
比率
1
8708
自動車部品
562.47
8.35
16
8414
過給機・気体ポンプ
76.25
1.13
2
9801
プロジェクト輸入
195.58
2.90
17
8479
工作機械
75.89
1.13
3
7225
合金鋼板
172.04
2.55
18
4002
合成ゴム
73.37
1.09
4
7210
鉄鋼板'めっき有(
167.82
2.49
19
8426
クレーン
72.61
1.08
5
8443
印刷機と部品
154.87
2.30
20
8462
鍛造・プレス機
72.3
1.07
6
8905
海上掘削用設備
151.9
2.26
21
8525
カメラ
69.15
1.03
7
8517
電話機・通信機器
139.74
2.08
22
9027
物理・化学分析機器
62.96
0.93
8
7208
鉄鋼板'熱延(
137.45
2.04
23
8904
曳・押航船
62.67
0.93
9
8429
土木機器
124.9
1.85
24
8413
油圧ポンプ
62.55
0.93
10
7209
鉄鋼板'冷延(
110.99
1.65
25
8523
記憶媒体、半導体
58.24
0.86
11
8542
集積回路
109.46
1.63
26
8511
点火プラグ・スターター
56.11
0.83
12
7304
鉄鋼製の管
98.92
1.47
27
8541
ダイオード、トランジスタ
56.1
0.83
13
8482
軸受
94.45
1.40
28
8445
紡績機
54.52
0.81
14
2704
コークス
83.04
1.23
29
8477
成形機
52.19
0.78
15
9018
医療機器
76.44
1.14
30
9031
測定機器
50.26
0.75
(出所)インド商工省発表資料より作成
※自動車部品、一部機器・部品に関しては削減スケジュールが異なる場合があるため、要確認
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インドの対日輸出上位品目
'単位9100万ドル、%(
輸出'FOB(
2008年
原油・石油製品
金額
576.9
2009年
金額
2010年
金額
構成比
伸び率
743.3
1,624.8
35.9
118.6
合金鉄
229.8
73.6
384.9
8.5
423.1
海産物
251.9
219.9
328.2
7.2
49.2
油粕
360.7
210.5
317.5
7.0
50.8
宝石・宝飾品
414.1
259.0
258.1
5.7
△ 0.4
鉄鉱石
230.9
343.5
189.9
4.2
△ 44.7
機械工具類
130.8
93.3
127.6
2.8
36.7
96.8
127.4
2.8
31.7
無機・有機・農業用化学品
107.8
既製服
126.0
134.4
123.1
2.7
△ 8.4
紡ぎ糸・繊維類
112.3
67.0
3,046.0
96.1
4,531.6
2.1
43.6
100.0
48.8
合計'その他含む(
3,609.9
'出所(商工省発表資料より
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18
インドのFTA進捗状況
発効済み
対象国・地域
進捗状況
スリランカ
00年3月発効。インド側は05年3月で、対象品目の引下げスケジュールを完
了。スリランカ側も08年に完了。サービス分野も含めた包括的経済連携協
定'CEPA(の締結交渉中。
シンガポール
05年8月発効。対象分野は、モノ・サービスの貿易、金融、租税、保険・教
育・メディア・観光分野での協力等。インド側の関税引下げスケジュールは
09年6月に完了。追加品目も15年12月までに段階的に撤廃。
ASEAN
10年1月より発効。ASEAN加盟10カ国が既に発効。往復貿易額の75%に
相当する品目について原則13年末までに関税撤廃。
韓国
10年1月より発効。貿易金額ベースでインド側は75%に相当する品目の関
税を8年以内に撤廃する。インド側の除外品目は14.7%。
南アジア
'SAARC(
06年0月に発効。インド、パキスタンは12年末まで、スリランカは13年末ま
でに関税を0%〜5%へ引下げ。LDC'バングラデシュ、ネパール、ブータン、
モルディブ(は、16年末までに0%〜5%に引下げる。
日本
11年7月発効予定。インド側は貿易額ベースで90%に相当する品目につい
て、10年間で関税を撤廃。インド側の除外品目は9.1%。
署名済み
'未発効( マレーシア
00年6月に発効予定。センシティブ品目、1,226品目を除いては、原則2013
年9月末まで'一部は2016年6月末まで(に関税を撤廃する。
Copyright © 2011 JETRO. All Rights Reserved. 禁無断転載
19
日系企業のFTA利用状況
'2010年ジェトロ進出日系企業動向調査(
在インド
インド進出日系企業のFTA/EPAの利用状況
進出国
FTA/EPA
インド
シンガポール
マレーシア
タイ
韓国
輸出あり
1
2
10
3
単位9企業数'社(
輸出
FTA利用中 利用検討中
0
0.0%
1
0
0.0%
2
2 20.0%
3
1 33.3%
0
輸入あり
18
14
44
4
輸入
FTA利用中 利用検討中
2 11.1%
7
3 21.4%
5
18 40.9%
18
1 25.0%
2
在シンガポール、マレーシア、タイ
シン ガ ポール・マレ ーシア・タイ進出日系企業のF TA/EPAの利用状況
進出国
FTA/EPA
シンガポール
ASEAN
マレーシア
タイ
輸出あり
輸出
FTA利用中
利用検討中
輸入あり
単位9企業数'社(
輸入
FTA利用中
利用検討中
142
53
37.3%
20
83
27
32.5%
30
日本
69
23
33.3%
4
124
22
17.7%
67
中国
59
22
37.3%
6
56
6
10.7%
32
韓国
29
9
31.0%
1
19
6
31.6%
10
インド
71
19
26.8%
15
14
3
21.4%
6
ASEAN
122
52
42.6%
14
101
39
38.6%
10
日本
122
42
34.4%
8
173
47
27.2%
10
中国
66
23
34.8%
11
77
23
29.9%
8
韓国
30
15
50.0%
3
25
4
16.0%
18
インド
35
7
20.0%
12
11
2
18.2%
3
ASEAN
271
115
42.4%
66
164
79
48.2%
29
日本
324
92
28.4%
64
404
132
32.7%
95
中国
137
37
27.0%
38
151
40
26.5%
40
韓国
53
11
20.8%
14
52
11
21.2%
10
インド
113
22
19.5%
38
26
8
30.8%
7
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関税の仕組みと計算方法
①基本関税'BCD: Basic Custom Duty(
輸入評価額'C.I.F+C.I.Fの1%(をベースに賦課。税率は原則として0%~10%の範囲内だが、一部例外品あり
②追加'相殺(関税'CVD: Countervailing Duty(
輸入評価額*基本関税額、もしくはMRP'最大小売価格(ベースに賦課。国内物品税と相殺関係'原材料・部品で輸入⇒国内で加工する
場合(。税率は、当該品目に対する物品税と同率'基本税率は10%(
③特別追加関税'SAD: Special Additional Duty(
輸入評価額*基本関税額*追加関税額をベースに一律4%を賦課。国内物品税と相殺関係'原材料・部品で輸入⇒国内で加工する場
合(。小売包装した状態で輸入される製品'MRP適用対象品(に対しては控除。
A-通常の課税方法'CIFベース(
B-特定品への課税方法'MRP課税対象品目(
項目
輸入評価額
税率
金額
100
基本関税'BCD(
10.0%
10
計①
追加関税'CVD(×計①
110
10.3%
11.33
計②
教育目的税×'BCD*CVD(
121.33
3%
0.64
計③
特別追加関税'SAD(×③
合計
計
税率
金額
100
基本関税
10.0%
10
計①
(200)
一定減額(対MRP)@35%
(▲70)
126.85
10.3%
(130)
13.39
計②
教育目的税×'BCD*CVD(
4.88
計
110
輸入品の最大小売価格(MRP)
追加関税'CVD(×130
121.97
4%
項目
輸入評価額
123.39
3%
0.70
合計
124.09
◆Bの課税方法は、加工食品、日用品、ファッション品、電化製品の一部などに適用'原則、小売包装された完成品が対象(
◆部品・原材料輸入⇒国内加工の場合、追加関税'二重線(*特別追加関税'点線(はクレジット扱い'控除対象(
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21
ケース0'輸入品が無加工のまま販売される(
インドにおけるサプライチェーン'MFNで輸入した場合、FTAを使った場合(
日本工場
輸入者倉庫
<チェンナイ>
チェンナイ港
販売代理店
<デリー>
ユーザー
<デリー>
MFNで輸入した場合
価格
=100
•基本関税'10%(
•追加関税
•教育目的税
•特別追加関税
•通関手続料
価格
=128.83
•マージン
•輸送費
•中央販売税 (CST)
価格
=149.94
•マージン
•輸送費
•州VAT
価格
=178.89
価格
=127.65
•マージン
•輸送費
•中央販売税 (CST)
価格
= 148.57
•マージン
•輸送費
•州VAT
価格
= 177.26
FTAで輸入した場合
価格
= 100
•基本関税'9%(
•追加関税
•教育目的税
•特別追加関税
•通関手続料
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22
'ケース0(
ステージ1 : 輸出港'日本( ⇒ インド・チェンナイ港で通関 ⇒ 輸入者倉庫'チェンナイ(
<輸入評価額'CIF価格*CIF価格に対する1%の陸揚げ費用(=INR 100>
コスト項目'税項目(
基本関税'BCD: Basic Custom Duty(
追加関税(CVD: Countervailing Duty) (教育目的税3%含む(
賦課対象
輸入評価額
A
'税(率
10%
10.3%
A
B
累積価格
110
121.33
B – 100
3%
C
121.97
特別追加関税(SAD: Special Additional Duty)
C
4%
D
126.85
通関手続き料*輸入者倉庫までの輸送コスト
CIF価格'99(
2%
E
128.83
教育目的税'Education Cess(
輸入者倉庫での引取り価格
INR 128.83
ステージ2 : 輸入者倉庫'チェンナイ( ⇒ 販売代理店'デリー(
コスト項目'税項目(
賦課対象
E
F
G
H
輸入者マージン
倉庫料
輸送費
中央売上税'CST9Central Sales Tax(
'税(率
5%
5%
3.5%
2%
累積価格
F
135.27
G
142.03
H
147.00
I
149.94
販売代理店'デリー(の買取り価格
INR 149.94
ステージ39 販売代理店'デリー( ⇒ ユーザー'デリー(
コスト項目'税項目(
販売代理店マージン
輸送費
州付加価値税 (VAT) 1 (州内販売)
賦課対象
'税(率
I
J
K
5%
1%
12.5%
最終ユーザーへの販売価格
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累積価格
J
K
L
INR 178.89
157.44
159.01
178.89
ケース1'輸入品が加工された後、販売される(
インドにおけるサプライチェーン'MFNで輸入した場合、FTAで輸入した場合(
日本工場
輸入者兼工場
<チェンナイ>
チェンナイ港
販売代理店
<デリー>
ユーザー
<デリー>
MFNで輸入した場合
価格
=100
•基本関税'10%(
•追加関税
•教育目的税
•特別追加関税
•通関手続料
価格
=128.83
•製造マージン
•CENVATクレジット相殺
•物品税
•輸送費
•中央販売税'CST(
価格
=149.94
•マージン
•輸送費
•州VAT
価格
=225.92
FTAで輸入した場合
価格
= 100
•基本関税'9%(
•追加関税
•教育目的税
•特別追加関税
•通関手続料
価格
=127.65
•製造マージン
•CENVATクレジット相殺
•物品税
•輸送費
•中央販売税'CST(
価格
= 148.57
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•マージン
•輸送費
•州VAT
価格
= 224.49
24
'ケース1(
ステージ1 : 輸出港'日本( ⇒ インド・チェンナイ港で通関 ⇒ 輸入者工場'チェンナイ(
<輸入評価額'CIF価格*CIF価格に対する1%の陸揚げ費用(=INR 100>
コスト項目'税項目(
基本関税'BCD: Basic Custom Duty(
追加関税(CVD: Countervailing Duty) (教育目的税含む(
教育目的税'Education Cess(
特別追加関税(SAD: Special Additional Duty)
通関手続き料*輸入者工場までの輸送コスト
賦課対象
輸入評価額
A
B – 100
C
CIF価格'99(
'税(率
10%
10.3%
3%
4%
2%
'通関後(輸入者工場での引取り価格
累積価格
110
121.33
121.97
126.85
128.83
A
B
C
D
E
INR 128.83
ステージ2 : 輸入者工場'チェンナイ( ⇒ 販売代理店'デリー(
コスト項目'税項目(
製造マージン
CENVATクレジット相殺'輸入時のCVDとSAD(
物品税
輸送費
中央販売税'CST9Central Sales Tax(
賦課対象
E
F
G
H
I
'税(率
50
(-)16.21
10.3%
3.5%
2%
F
G
H
I
J
販売代理店'デリー(の買取り価格
累積価格
178.83
162.62
179.37
185.65
189.36
INR 189.36
ステージ39 販売代理店 ⇒ 最終ユーザー
コスト項目'税項目(
プロフィットマージン
輸送費
州付加価値税 (VAT)
賦課対象
'税(率
J
K
L
5%
1%
12.5%
最終ユーザーへの販売価格
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累積価格
K
L
M
198.83
200.82
225.92
INR 225.92
製造・販売・物流にかかる主な間接税
中央政府管轄'中央税(
基本関税'0%~10%(に加え、追加関税'国内物品税と同率で基本税率は10%(および特別追加関税'4%(から成
関税
る。ただし、部品や原材料として輸入され、国内製造に組込まれる品目の場合、同国内製造品にかかる物品税から、
Custom Duty すでに支払った分の追加関税*特別追加関税税額分の控除が受けられる仕組み。課税評価額は、C.I.F価格+荷揚
げ費用'C.I.F価格の1%(で計算される。
国内でのモノの製造にかかる。課税対象は移動可能 かつ市場性のある物品に限定。製品の出荷時に取引価格に
物品税
課税。税率は原則として10%。これに3%の教育目的税が追徴されるため実効税率は10.3%。原材料・部品仕入れ
時に支払う物品税'追加関税および特別追加関税含む(は製品の出荷にかかる物品税から控除し、差額を納税でき
Excise Duty
る仕組み。最終製品の製造過程に投入された関連サービスにかかるサービス税についても同様に、控除の対象とな
(CENVAT)
る。
各種サービスの提供にかかる。100種類以上の指定サービスが課税対象だが、対象範囲は年々拡大傾向にある。
サービス税
税率は原則10%だが、3%の教育目的税が課されるため、実効税率は10.3%。サービス提供者は、顧客向けサービ
ス提供にかかるサービス税から、投入サービスに対して支払ったサービス税額分を控除し、納税できる仕組み。顧
Service Tax
客サービスを提供するために購入した各種資本財・中間財に対する物品税も控除の対象となる。
州政府管轄'州税(
州税VAT
同一州内での売買行為に対する取引価格に課税。移動可能な物品の販売にのみ課税され、サービスの提供には課
税されない。販売時に徴収する税額'アウトプットVAT( から仕入れ時に支払った税額'インプットVAT(を相殺するこ
とが可能。基本税率は12.5%、生活必需品、部品・原材料、資本財などは5%。
中央販売税
CST
州を跨ぐ物品の売買に売り手州でかかる。賦課・回収は各州でおこなわれる。税率は、仕向け先の州での再販また
は製造・加工に使用される場合、一律2%。それ以外の場合は売り手側の州VATと同率を適用。同州内で支払った
VATと相殺することが可能。ただし、他州からの原材料・部品調達にかかるCSTは、製品販売にかかるVATから控除
できず、製造業者にとっては追加コストとなる。
入境税
Entry Tax
オクトロイ
Octroi
州内での消費・販売を目的とする州外からの物品の搬入にかかる。通常、買い手側が支払義務を負う。各州が指定
する物品もしくは物品分類に対して課せられ、課税対象・税率は州によって異なる。当該製品が最終的に州内で販
売される際にかかる州VATとの間で相殺が可能のため、実質コストとはならない。
一部の州'マハラシュトラ州など(において、地方自治体'市など(や、特定区域内における消費・販売を目的とする物
品の搬入にかかる。原則、毎回の貨物搬入時に徴収。買手側ディーラーが手続きを行う。入境税と異なり、州VATと
相殺することができないため、追加コストとして計上する必要あり。
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参考ケース'輸入品が無加工のまま販売される(
インドにおけるサプライチェーン'MFNで輸入した場合、GSTが導入された場合(
日本工場
輸入者倉庫
<チェンナイ>
チェンナイ港
販売代理店
<デリー>
ユーザー
<デリー>
MFNで輸入した場合
価格
=100
•基本関税'10%(
•追加関税
•教育目的税
•特別追加関税
•通関手続料
価格
=128.83
•マージン
•輸送費
•中央販売税 (CST)
価格
=149.94
•マージン
•輸送費
•州VAT
価格
=178.89
•マージン
•GSTクレジット相殺
•輸送コスト
•CGST8%
•SGST8%
価格
161.68
GST制度
価格
100
•関税10%
•CGST8%
•SGST8%
•通関手数料
価格
130.28
•マージン
•倉庫費
•GSTクレジット相殺
•輸送費
•IGST16%
価格
150.48
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27
日印EPA総括
◇ インド市場参入を検討'再考(する機会
◇ 資本集約型、継続的R&Dを要する製品分野
◇ 削減スケジュールと原産地条件を精査
◇ 他のFTAと併用・連結利用なども検討
◇ インドは国産化を推進している
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28
ありがとうございました。
日本貿易振興機構'ジェトロ(
海外調査部 アジア大洋州課
河野 敬
電話903-3582-5179
FAX903-3582-5309
Mail9 [email protected]
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29
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