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2013 年 10 月 10 日
同志社大学学長 村田晃嗣様
同志社大学学生支援センター登録団体ジャバスタ(¡Ya basta!)
代表 實重隆宏(法学部法律学科 4 年次生)
申入書
拝啓
秋晴の候、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。私達は本学学生支援センター登録団体で
あり、学内問題や奨学金問題などの社会問題について取り組んでいる団体です。昨年 12 月同志社大学(以
下本学)より「2014 年度以降の本学へのバイク通学を禁止する」と発表がなされました。私達はこの発表
について、学生の生活を脅かし学業の継続を困難にする可能性があると考え、本学主催の説明会に足を運
んだり、学生支援センター長(当時)よりお話を伺ったりして参りましたが、その結果到底このバイク通
学禁止に納得はできないとの結論に達しました。そしてこの問題について署名活動を行ったところ 1300
筆上の署名が集まりました。本日はこの署名の結果も踏まえ、バイク通学禁止について再考を求めたく下
記の通り申し入れし、同時にご質問致しますので回答を求めます。お忙しいとは存じますが何卒学生の生
活を第一にお考えいただきますようよろしくお願い申し上げます。なお、この申し入れおよび質問事項へ
の回答は勝手ながら2週間以内にお願い致します。遅れる場合予めご連絡ください。
敬具
記
●申し入れ事項「バイク通学禁止即時撤回を」
同志社大学は「来年度(2013 年度)からの文系学部の今出川キャンパス移転」に伴い「今出川キャンパス
で学ぶ学生の数が 7000 人増加し 2 万人超となる」ことを理由とし、駐輪スペース確保の観点から、周知
期間として 1 年間経過した 2014 年 4 月から今出川キャンパスへのバイク通学を禁止すると発表しました。
本件について大多数の学生が知らない間に、秘密裏に説明会が行われ、その場でも反対意見が噴出しまし
たが、結局それには答えることなく「バイク通学禁止は既定事項だ」として一切交渉の姿勢は見せません
でした。
・ご質問 1「観光施設と学生生活どちらが大事なのですか?」
確かに学生数は増加したことは事実です。しかしながら「学生が増えて場所がない」と言いながら
・
「地域住民のため」との大義名分のもとで京都府警にキャンパス敷地を貸与
・大河ドラマ「八重の桜」放送に伴い、大学内を観光スポットとして整備し、レンガ敷きの「パーパスロ
ード」敷設
・八重の桜にちなんだ「容保桜」の植樹(http://www.unn-news.com/doshisha/article/201303314436)
などが建設・設置され、その為に昨年度まであった自転車は廃止となっています。昨年度の真銅学生支援
センター長は説明会において「美観のため…今出川キャンパスの一つの売りにしようと思っているキャン
パス内の文化財を通る為のパーパスロードを作る、そこには自転車を置かせない」という趣旨を述べてお
り、大学キャンパスを観光スポットとしてアピールするために用地が使われ、その為に学生の生活が犠牲
になっています。当たり前のことですが本学は観光施設でもなければレジャーランドでもなく、教育機関
であり、私達の生活の場です。観光施設の美観の確保よりも学生の生活のほうが大事であることは疑いの
余地もありません。
・ご質問 2「バイク通学禁止によって生ずる通学不能などのデメリットについてどう考えてお
られますか?大学としてどう責任を取るのですか?」
バイクは単なる趣味の乗り物ではありません。バイクは数ある乗り物の中でも圧倒的に高い経済性を誇っ
ており、多くの学生の足として活躍しています。低燃費で低ランニングコストなバイクは学生にとってな
くてはならない存在です。サークル・部活動のためにキャンパス間を移動する学生(キャンパス間のバス
が運行されていますが、毎回長蛇の列でとても全学生が利用できる代物ではありません。
)やアルバイト先
への移動が必要な学生、交通過疎地に住む学生にとってバイク通学禁止は死活問題です。京都は特に鉄道
の便が悪く、バイクの必要性は他の都市と比べても高いと考えます。私のところにも「私は滋賀の山奥に
住んでいて、バイクがなければ通学不能になります」という声が届いています。
バイク通学禁止で、通学ができず勉学の機会を奪われる学生が確実に存在するのです。今の大学の態度は
学生の勉学よりも、桜や大河ドラマや地域住民が大事だと言っているのです。この様な現実を許してはな
らないと考えます。
学生の生活を犠牲にしたキャンパス移転などだれも望んでいません。そもそも学生数が増加したのは大学
が決定したキャンパス移転の結果であり自然現象でもなんでもありません。その責任を学生に転嫁し、デ
メリットを学生に押し付けることが許されるのでしょうか。キャンパスが綺麗になり、ひとつのキャンパ
スで 4 年間一貫した教育を受けられることは確かにメリットかもしれませんが、その為にサークル活動な
どに縛りがかかり、通学が困難になるとあれば本末転倒です。
・ご質問 3「禁止措置を回避するためにどのような努力をしたのですか?」
また、学長は 8 月 1 日付けの本学公式 HP 上の学長日記において「限られた空間で、すべての人が満足す
る解を見出すことはできません。」とおっしゃっていますが、一体いつどのようにすべての人が満足する解
を見つける努力をしたというのでしょうか。学生の意向を一切聞かず勝手にバイク通学禁止を決定し、す
でに決められた事項を伝達するための形だけの説明会を開いただけではありませんか。昨年度私が真銅学
生支援センター長(当時)に尋ねたところ「正直、バイク通学禁止措置が必要か否かは来年度になって学
生が増えてみなければわからない」と述べておられました。そもそもキャンパス移転が完了し学生数が増
えて半年経ちますが、バイク通学を禁止しなければならないような差し迫った必要性があるとも思えませ
ん。バイク通学禁止が本当に必要なのか真剣に検討を行い、禁止措置を回避する努力をなさったとは思え
ません。
・ご質問 4「バイクが危険だから乗せないというのは前時代的であり偏見ではありませんか?」
また、同じく学長日記で「バイク通学による事故を未然に防ぐ意図もあります。
」とおっしゃっていますが、
大学の学長ともあろうお方が本当にこのようなことをお考えなのでしょうか?バイクは危ないからバイク
に乗せないというのは非常に古い考え方です。例えば高等学校における三ない運動(バイクに乗らない、
買わない、免許を取らない)は従来より全国高等学校PTA連合会によって30年前から推進されてきた
運動ですが、
「
(バイクを)規制するのではなく、乗せて指導すべきではないか」との声が近年上がり始め、
定期運行バスや鉄道のローカル線廃止など公共交通機関が減る地方の山間部などでは、バイクが通学の足
になりつつあるという社会環境の変化もあり、昨年より全国高等学校PTA連合会はバイク禁止ではなく
「バイクに限らず、自転車や歩行者を含めた包括的なマナーアップ運動が必要になった」として三ない運
動を廃止し、規制するのではなくバイクの利用を認めた上で、マナー向上を指導する指導方針に転換して
います。高校生ですらバイクの利用が認められつつあるのにもかかわらず、高校生より年齢が高く、収入
も多く、生活範囲が広く、通学距離が長い大学生に対して、単に「危険だから」という理由でバイク通学
を禁止するのは非常に前時代的で偏見に満ちたお考えであるとしか思えず、正直良識を疑います。
この問題については私自身も複数の新聞社から取材を申し込まれており、すでに京都新聞に掲載されるな
ど、社会的関心は高まっています。これ以上同志社大学の名誉と品位を傷つけない為にも一刻も早く撤回
していただきますよう申入れいたします。
以上
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