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平成26年度の指定管理業務に関する内部評価

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平成26年度の指定管理業務に関する内部評価
平成 26 年度
岩手県立美術館指定管理業務に関する内部評価について
平成 27 年 11 月 13 日
公益財団法人岩手県文化振興事業団 美術館
1
指定管理者による管理の概要及び評価事項等
美術館の設置、指定管理者による管理及び指定管理者が行う業務の範囲等については、美術館条例に次のとおり
規定されています。
第 1 条 美術品及び美術に関する資料(以下「美術品等」という。)を収集し、保管し、及び展示し、併せて美
術に関する調査研究及び普及活動を行い、もって県民の芸術文化の振興に寄与するため、美術館を次のとお
り設置する。
名称:岩手県立美術館
位置:盛岡市
第 1 条の 2 美術館の管理は、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 244 条の 2 第 3 項の規定に基づき教育委
員会が指定するもの(以下「指定管理者」という。
)に行わせる。
第 1 条の 3 指定管理者は、この条例の規定により指定管理者が行うこととされた業務のほか、次に掲げる業
務を行うものとする。
(1)施設及び設備の維持管理に関する業務
(2)その他美術館の利用の促進に関する業務
公益財団法人岩手県文化振興事業団は、平成 18 年度以降、岩手県立美術館の指定管理者として県から指定を受
けて観覧許可や観覧料の徴収及び収納、施設・設備の維持管理、そして利用促進などの業務に携わっており、平成
26 年度は第三期指定管理(3 年)の 3 年度となります。
※ 当事業団は平成 23 年 4 月 1 日をもって、
「財団法人」から「公益財団法人」に移行しました。
本評価は、県と当事業団との間で締結した「岩手県立美術館の管理業務に関する基本協定書」に基づく業務仕
様書に掲げる業務範囲及び業務内容、並びに関連業務において当事業団が取組むこととして提案した事項につい
て、平成 26 年度における実施状況を総括し内部評価したものです。
2
指定管理業務の評価基準
評価は次の基準により行いました。
評価
管理的な業務
企画・立案を伴う業務
5
極めて効果的、効率的に業務を処理できた。
極めて大きな成果(効果)があった。
4
効果的、効率的に業務を処理できた
成果(効果)があった。
3
概ね従前どおりに業務を処理できた。
一定の成果(効果)があった。
2
業務処理において課題が残り、改善の余地がある。 実施上課題が残り、改善の余地がある。
1
業務処理において大きな課題が残り、抜本的見直し 実施上大きな課題が残り、抜本的見直しが必要であ
が必要である。
る。
-1-
内部評価結果
Ⅰ
利用促進への取組み(指定管理業務以外の項目を含む)
当該年度の達成レベル・目標
(1) 企画展及び常設展の観覧者
数目標(72,300 人)を達成す
る。
左の到達(取組み)状況
〇 観覧者総数 46,102 人(目標値の 63.8%)
① 企画展
40,249 人
〔内訳〕
生誕 100 年!植田正治のつくりかた
ジョルジョ・デ・キリコ展
三沢厚彦展 ANIMALS 2014 in 岩手
舟越保武彫刻展 -まなざしの向こうに -
渡辺豊重展
アートフェスタいわて 2014
② 常設展
5,853 人
評価
5,305 人
9,895 人
9,668 人
9,662 人
2,597 人
3,122 人
3
(2) 教育普及事業参加者の総合 〇 総合満足度 98.4%(アンケート調査結果による。)
満足度目標(90%)を達成する。
展示事業に関連して、ギャラリートークや講座、コンサートなど、多く
の団体等の協力を得て各種事業を展開した。
5
〇 3 回開催 観覧者総数 15,597 人
下記の企画展を主導的に開催することにより、学芸職員の能力向上と経
(3) 学芸職員の実践的な能力の 験の蓄積につなげた。
〔内訳〕
向上、維持に資する自主企画展
舟越保武彫刻展 -まなざしの向こうに -
9,662 人
を 1 回以上開催する。
渡辺豊重展
2,597 人
アートフェスタいわて 2014
3,338 人
5
〇 事務の簡素化、効率化により業務に集中できる環境の醸成に努めると
ともに、学芸普及課職員としての専門性をより高めるため、国立美術館や
文化庁、全国美術館会議、美術館連絡協議会主催の研修会等に職員を派遣
(4) 業務(事務)の簡素化、効率
した。
化を図り、学芸普及課職員の専
〔内訳〕
門性を高める調査・研修の機会
教育委員会主催の初任者研修、当事業団の課長・課長補佐研修、当
を確保する。
事業団の一般職員研修、全国美術館会議、美術館連絡協議会、事業
団事務改善研究会、公益法人関係職員研修会、副館長等事務責任者
会議、博物館等連絡協議会研修会、事業団事務改善研究会など
4
〇 参加者総数 498 人
「三沢厚彦展 ANIMALS 2014 in 岩手」に合わせて、県内の高校、特別
支援学校を対象に鑑賞バスツァーを実施した。
〔内訳〕
実施日 9 月 6 日(土)~10 月 8 日(水)
対象者 県内の高校、特別支援学校の生徒
5
(5) 当館から遠隔地に居住する
沿岸地域の住民に展示作品の
鑑賞の機会を提供することを
趣旨とする鑑賞バスツァーを
実施する。
〈業務の総括〉
(1) 展示事業は、年 4 回の展示替えによる常設展、年 6 回の企画展を当初の計画のとおり開催した。
企画展においては、ジョルジョ・デ・キリコ展、三沢厚彦展 ANIMALS 2014 in 岩手、舟越保武彫刻展 -ま
なざしの向こうに -等を開催し、好評を博したが、その他の企画展の観覧者数が下回ったことから、総観覧者
数は当初目標値の 63.8%で、目標値を大幅に下回った。
(2) 教育普及事業については、展示事業に関連した各種事業を展開し、アンケート調査による参加者の満足度は目
的値の 90%を大幅に上回る 98.4%であり、目標値を達成することができた。
(3) 自主企画展等、企画展を主導的に開催することにより、学芸職員の能力向上と経験の蓄積につなげることがで
きた。
(4) 学芸普及課職員の専門性を高めるために、各種の専門研修に職員を派遣してきた。
(5) 三沢厚彦展 ANIMALS 2014 in 岩手に合わせて、沿岸地区など県内の遠隔地の高校生を対象に鑑賞バスツァー
を実施したほか、震災復興支援あーとキャラバンを開催するなど、文化・芸術面からの、震災復興への支援にも
努めた。
-2-
Ⅱ
美術館条例の規定により指定管理者が行う業務
具体の業務
項
目
処理状況
観覧許可申請書等の受理・審査に当たっては、迅速かつ適
正な処理に努め、関係業務を円滑に処理できた。
(1) 許可申請書等様式の作成
開館日数
310 日
(2) 観覧許可(変更)申請書の
年間観覧者数
46,102 人
受理・審査
(3) 観覧許可(変更)の決定
1 日当たり観覧者数
148 人
観覧の許可
開館時からの累計観覧者数
1,059,527 人
及び観覧の
総合受付と総務課との適切な連携により、関係事務を迅速
取 り 消 し に (4) 観覧許可等に係る連絡調整
に処理することができた。
関すること。
ウェブサイトにより団体利用に関する情報を提供すると
ともに、団体が常設展示の解説や作品鑑賞、施設見学、造形
体験などを希望する場合は、学芸普及課と連携のうえ対応し
(5) その他必要な事項
た。
団体対応 計 2,412 人 (一般 264 人、学校 2,148 人)
評価
5
5
4
(1) 観覧料の利用者への周知
(2) 観覧料の徴収及び収納
受付窓口をはじめウェブサイトや展覧会ポスター、チラシ
などに表示し、観覧料の利用者への周知を図った。また、観
覧券の発行を適切に行うとともに、収納した観覧料の確認・
集計を確実に行い、適正な徴収・収納を行った。また、受付
窓口において観覧料を徴収する際は担当者が発行券種や代
金、おつりの額を利用者に明確に伝えることにより確実な執
行を期した。
観覧料収納額 計 23,690,220 円
4
(3) その他観覧許可及び許可の
取り消しのため必要な事項
団体観覧許可申請や観覧料免除申請がなされた場合は記
載内容のチェックを十分に行い、誤りのない適切な処理に努
めるとともに、総合受付と総務課との密接な連携を図り、円
滑に対応することができた。
なお、観覧許可取消しの事例はない。
5
撮影等施設
利用の許可
及び取り消
しに関する
こと
撮影許可申請があった場合は所定の手続きにより速やか
に許可等の決定を行うとともに、美術館の建物の魅力とグラ
ンドギャラリーの広い空間を生かした婚礼等写真撮影場所
の提供(「県民の記念日」を演出する趣旨)や番組取材、刊
行物掲載用写真撮影、CM 撮影などに積極的に協力した。
婚礼写真等撮影許可件数
33 件
番組取材・CM 撮影等許可件数
4件
5
施設及び設
(1) 被害の調査
備に係る損
(2) 施設及び設備の汚損等した
害賠償等の
者に対する損害賠償等の指示
指示に関す
(3) その他必要な事項
ること
該当事案が発生した場合は、事業団事務局及び県教育委員
会事務局生涯学習文化課と連携のうえ、適切な対応をとるこ
ととしている。
26 年度において、損害賠償等に関わる事案が 1 件あったが、
生涯学習文化課と協議し、適切の処理をした。
5
観覧料の徴
収及び収納
に関するこ
と
〈業務の総括〉
(1) 観覧の許可及び観覧料の徴収・収納等について、トラブルなく、迅速かつ適正に処理を行った。
(2) ウェブサイトにより団体利用に関する情報を提供し、団体が常設展示の解説や作品鑑賞、施設見学、造形体験
などを希望する場合は、学芸普及課と連携のうえ適切に対応した。
(団体対応件数は前年度比 63.2%)
(3) 撮影等利用について、利用の多い婚礼写真をはじめ取材や番組制作などへの協力を継続することで、
「身近かで
気軽に足を運べる場所」として親しみやすい美術館のイメージ定着を図った。
(利用許可件数は前年度比 119.4%)
(4) 平成 26 年度には、作品搬入業者の車両が施設を損傷する事故が発生したが、関係機関と協議のうえ、適切に現
状回復した。今後も、安全面をはじめとする利用環境の整備に引き続き配意しながら、円滑な業務推進に努め
ていくこととしている。
-3-
Ⅲ
施設及び設備の維持管理に関する業務
具体の業務
項
目
処理状況
評価
施設の長寿命化及び現有設備を良好な状態で稼動してい
くため、施設設備点検・運転監視担当の電気工事士 4 名、ボ
イラ技士 5 名を含む日中 3 名、夜間1名配置による 24 時間
体制とし、日常管理の徹底や緊急時の適切な対応に努めた。
5
(2) 警備及び清掃、並びに庭園
施設及び設
の管理
備の管理、点
検及び修繕
に関するこ
(3) 施設及び設備の管理に関す
と
る各種届出
機械警備に加えて日中 2 名、夜間 1 名の 24 時間常駐体制
により、確実な警備を行った。また、館内外の清掃や植栽管
理においては、利用者に快適な環境を提供できるよう、適切
な人員配置により業務を円滑に進めることができた。
5
館側と管理委託業者が密接に連携し、法令等に基づく各種
届出等を円滑に行うことができた。
5
(4) その他施設設備の管理、点
検及び修繕のため必要な事項
日常の管理・点検を的確に行うとともにとともに、平成 19
年度策定の長期修繕計画(10 年間)及び平成 22 年度に実施し
た建物劣化診断結果を踏まえ、関係予算の執行状況を考慮し
優先度の高い箇所から効率的に修繕を行った。
5
(1) 緊急時対策、防犯・防災対
策マニュアルの作成
防災管理要綱
(平成 15 年度制定)
災害等対策マニュアル(平成 18 年度作成)
5
(2) 災害時の対応についての随
時訓練の実施
館員の防災意識を高め、緊急時の適切な対応を可能とする
ため年 2 回の防災訓練を実施した。
27 年 1 月 29 日 (木) 10:00 ~14 時
1 回目
防災ビデオによる訓練
27 年 3 月 5 日(木)10:00~、15:00~
2 回目
消火器放射訓練、避難誘導訓練
4
(1) 施設及び設備(工作物及び
備品を含む)の管理及び修繕
施設及び設
備の予防保
全 及 び 事 後 (3) 館内外の巡視点検
保全に関す
ること
(4) 劣化損傷の未然防止及び劣
化損傷に対する取替・補修
施設等の管
理に関する
調査、研究及
び資料の収
集に関する
こと
職員による随時点検を実施し危険個所や課題の把握に努
めるとともに、軽易な事項については速やかに状況を確認
し、補修などの措置を講じた。
館側と管理委託業者が密接に連携し、定期点検や日常点検
結果を共有しながら劣化損傷の未然防止に努めた。課題等が
生じた場合は、観覧者の安全と利便性確保を最優先として速
やかな対応を図った。(経年劣化によりひび割れ等が発生し
た歩道の舗装による危険個所の事前対処等。
)
管理委託業者と美術館との連絡会議を毎月 1 回開催し、管
(5) その他施設設備の予防保全 理委託業者との密接な連携を図り、施設管理等に係る情報交
及び事後保全のため必要な事 換を行うとともに、必要に応じて生涯学習文化課と対応を協
項
議し、施設・設備の保全に努めた。
他県や県内の類似施設の調査や毎年開催されている「都道
府県立美術館副館長等事務責任者会議」への出席などにより
(1) 類似公共施設の情報収集
類似公共施設の情報収集に努め、美術館の管理運営に関する
最新情報の収集に努めた。
展覧会観覧者や教育普及事業、自主事業などの参加者デー
タを蓄積し、事業の振返りや事業の計画に際しての参考にす
(2) 統計基礎資料の作成
るとともに、電気や水道、ガスなどの使用量データを整理し、
環境マネジメントへの取組みや経費節減のための基本デー
タとして活用した。
5
4
5
4
4
〈業務の総括〉
(1) 定期的な情報連絡会議の開催などにより、管理委託業者と密接な連携を図り、施設設備の維持管理等業務を適
切に行った結果、大きな支障を生じることなく、安全かつ快適な鑑賞環境を維持することができた。
(2) 東日本大震災の経験や教訓をもとに、当地域を所管する盛岡南消防署の指導助言を受けながら避難訓練等を実
施しているが、引き続き、一層の充実を図るものとする。
(3) 竣工から約 14 年を経過し、施設・設備の一部に経年劣化が見られることから、管理委託業者と美術館との連
絡会議等の開催により管理委託業者との密接な連携を強化し、劣化損傷の未然防止に努めていく必要がある。
(4) 施設の長命化及び現有設備を良好な状態で稼動するため、引き続き県教育委員会事務局担当課と協議しながら
計画的に補修等を行い、適切な維持管理に努めていく必要がある。
-4-
Ⅳ
その他美術館の利用の促進に関する業務
具体の業務
項
目
処理状況
評価
受付・案内業務を外部委託し、優れた接遇能力を有する人
材を活用しながら来館者への対応や観覧券の販売業務に当
たった。また、各種問い合わせに対しては委託職員及び総務
課の職員が連携しながら、迅速かつ丁寧な対応に努めた。
5
日常のアンケート「お客様の声」をはじめ教育普及事業、
自主事業(コンサート、美術館まつりなど)の際にアンケート
調査を行い、感想や意見等を集約している。併せて、メール
等による意見に応えて利用環境の改善を図った。
アンケート回収等件数
1,589 件
4
要望や苦情等については経営改善会議等で協議のうえ速
やかに対応するとともに、館員及び再委託業者が情報を共有
しながら改善に努めた。
5
(5) 接遇研修等の実施
接遇能力の向上等を目的として「受付看視等業務研修」を
実施した。
参加者数
33 名
4
(1) 美術館ホームページによる
情報提供
展覧会や関連イベントをはじめ、教育普及事業、コンサー
ト等各種イベントに関する情報を随時掲載し、利用者の利便
性向上を図った。
4
(2) 施設の利用促進等の宣伝活
動
「県立美術館」の魅力を広く伝えるべく、展示やイベント関
連の広報を積極的に展開するとともに、取材源としてマスコ
ミ等に関連情報を発信し、館利用の促進に努めた。
4
(3) 催し物ポスターの等の館内
及び掲示板への掲示
館内での掲示とともに県内公共施設や学校などに掲示を
依頼し、展示やイベントに関する広報の充実に努めるととも
に、類似施設等からのチラシ配架依頼に協力し相互の利用促
進を図った。
4
(4) その他広報業務のため必要
な事項
ウェブサイトを充実させ、展示や各種イベントなどの情報
を広く提供した。また、
「広報協力店(登録数 200 超)」によ
る各店舗へのポスター掲示やチラシ配付による広報等を展開した。
4
(1) 駐車場管理
警備業務委託契約に基づく毎日の巡回点検とともに、多く
の来館者が見込まれるゴールデンウィークや「美術館まつ
り」に際しては別途契約を締結し、駐車場案内・整理及び警
備の充実を図った。
(実績 計 1 日:5 人程度配置)
4
インフルエンザ対策としてトイレ等への消毒用アルコー
ル常設、観覧者と直接応対する職員のマスク着用とともに毎
日 1 回、手摺やドアノブ等の消毒を実施した。
また、休館日の弾力的運用により 5 月の大型連休期間、お
盆の期間中の月曜日及び年始の 1 月 3 日を臨時に開館するな
ど、館と再委託業者、レストラン・ショップ業者の協働のも
と、利用者の視点に立った館の運営に努めた。
5
(1) 窓口受付業務
(2) 施設案内及び各種問合せへ
の対応
(3) 利用者に対するアンケート
の実施
施設等の利
用に関する
窓口相談等
に関するこ
と
(4) 要望や苦情、トラブル等へ
の対応
広報業務に
関すること
利用者サー
ビスの向上
に関するこ
と
(2) その他利用者サービスの向
上のため必要な事項
〈業務の総括〉
(1) 展示観覧者及びイベント参加者の状況は次のとおりで、観覧者数は減少したがイベント参加者は増加した。
① 常設展:5,853 人(前年度比 66 人減)② 企画展:40,249 人(前年度比 77,046 人減)
③ 教育普及事業:計 9,250 人(前年度比 641 人増) ④ 自主事業:計 5,684 人(前年度比 2,151 人増)
〔※ 26 年度は、きぼうのてプロジェクト(会期:7/29(金)~8/17(金)を開催した。
(観覧者 3,119 人)
〕
(2) 美術館の魅力を広く伝えるために、展示やイベント関連の広報を積極的に展開した。
(3) 利用者アンケ-トやメール等による要望等への対応に一定の成果を上げることができた。
〔アンケ-ト回収等件数 1,589 件(前年度比 331 件減)〕
(4) 5 月の大型連休期間、お盆の期間、年始の 1 月 3 日の臨時開館など、利用者の視点に立った館の運営に努めた。
(5) 更なる利用者サービスの向上を図るために、アンケ-ト調査の回収率をさらに高めることが今後の課題である。
-5-
Ⅴ
その他の業務(次ページに続く)
具体の業務
処理状況
評価
(1) マニュアルに基づく
取扱いの徹底
(2) 受付と総務課との連
携による円滑な処理
当該業務に関するマニュアル(H15 制定)に基づき、総合受付・案内窓口
と総務課、清掃委託業者等との連携により取扱いの徹底を図った。
また、利用者からの電話等による照会に際しては、当該遺失物の
有無を清掃委託業者等の協力を得て速やかに確認のうえ、その結果
を伝えるなど丁寧な対応に努めた。 取扱件数:計 83 件
4
関 係 法 規 等 (1) 関係法令等の遵守
に 係 る 手 続 (2) 関係通知等に基づく
き等
手続き
建築基準法、消防法、労働安全衛生法、建築物における衛生的環
境の確保に関する法律、ビル衛生管理法、電気事業法、大気汚染防
止法、水道法などにより点検が義務付けられているものについて、
管理等委託業者と密接に連携しながら施設・設備の点検等を適切に
行うとともに、関係通知等に基づく手続きを遅滞なく行った。
4
施設損害賠
償保険等の
加入
管理業務仕様書第 16 に規定する補償額以上の賠償責任保険に加
入済みである(26 年 4 月 1 日付け。)。
「賠償責任保険-企業向総合賠償」(保険期間 H26.4.1-H27.3.31)
(契約の相手方:損保ジャパン)
4
拾得物の管
理業務
項
目
(1) 情報管理及び個人情
報保護の徹底
(2) 環境マネジメントへ
の取組み
その他運営
管理に必要
な業務
(3) 地域社会への貢献活
動
(4) 開かれた美術館づく
り
公益財団法人岩手県文化振興事業団が保有する文書等の開示等
に関する要領、公益財団法人岩手県文化振興事業団個人情報保護規
程及び公益財団法人岩手県文化振興事業団個人情報保護要領の規
定に基づき、個人情報の適正な取扱い確保と個人の権利利益の保護
に配意した取扱いを行った。また、月例の館員会議等において関連
事項の周知や職員が交代で発表する「私のコンプライアンス」の場
を通じて身近な話題を提供し、意識の高揚を図った。
県のシステムに準じて省エネや省資源、グリーン購入、印刷物へ
の植物性インク使用を指定するなどの取組みを継続した。また、展
示・収蔵スペースの適切な温湿度管理と鑑賞環境の維持との両立を
図るとともに、事務室をはじめとする管理区域の冷暖房温度をより
控えめに設定するなど、省エネルギーの取組みを推進した。
◇学芸員等人材育成への協力
博物館実習は、博物館法施行規則第 1 条に基づく大学において修
得すべき博物館に関する科目のひとつで、登録博物館又は博物館相
当施設における実習により修得すべきものとされている。当館はこ
の実習を希望する学生を例年のとおり受入れ、学芸員等人材の育成
に協力した。
・実習期間 平成 26 年 8 月 6 日(水)~10 日(日)
・受入実績 3 名
◇コンサートの開催
展示だけではない美術館の魅力を伝える場としてグランド・
ギャラリーの空間を生かしたコンサート事業を展開し、身近で親し
みやすい美術館のイメージ定着を図り、利用促進につなげた。
ミュージアムコンサート
4 回開催 参加者 391 人
グランド・ギャラリーコンサート 2 回開催 参加者 392 人
◇「美術館まつり」の開催
11 月 3 日(日:文化の日)、恒例の「美術館まつり」を開催し好
評を博した。また、当時は、企画展、常設展を観覧無料とし、ケー
タリングカーによる飲食サービスを提供するなど、美術館を身近な
ものとして親しんでもらえるよう総力を挙げて取組んだ。
主なイベントは次のとおり。
・ギャラリートーク ・コレクショントーク ・コンサート
・シネマ ・ワークショップなど
参加者数
2,806 人
◇「三沢厚彦展」鑑賞バスツァーの実施
沿岸被災地域等遠隔地の高等学校や特別支援学校の児童生徒を
対象に無料鑑賞バスツァーを実施した。
参加者数
498 人
-6-
4
4
4
具体の業務
項
目
処理状況
評価
◇ もりとぴあねっと中央公園クリーンキャンぺーン
周辺の博物館等施設と連携し、盛岡市中央公園の一斉清掃を実
施。
実施日 4 月 11 日、7 月 18 日、11 月 28 日
〈業務の総括〉
(1) 拾得物の管理、関係法規等に係る手続き等、損害賠償保険等の加入の業務については、前年度同様、適切に業
務処理を行った。
(2) 職場のコンプライアンス遵守については、日常における意識啓発に努めるとともに、定例の館内会議において
も、関連事項の周知や職員が交代で発表する「私のコンプライアンス」の場を通じて身近な話題を提供し、意識
の高揚を図り、不祥事例の未然防止を図った。
(3) 地域社会への貢献や親しまれる美術館づくりのため、コンサートや「美術館まつり」等を開催し、多くの来館
者から好評を得た。
(4) 今後については、引き続き、利用促進のためのイベントの強化に努めていく必要がある。
Ⅵ
苦情・要望への対応状況(評価対象外)
具体の業務
項
目
苦情・要望の内容
対応状況
企画展の前売り券の販売が館内に限定さ
(1) 企画展の前売り券 れているため、遠方の来館希望者等から、前 当館を所管する県教育委員会
に関すること。
売り券の館外プレイガイド等での販売を強 へ状況を報告した。
く求められている。
常設展示室受付横のインフ
(2) 案内表示に関する
常設展鑑賞中のシャッター音は鑑賞の妨 ォメーション(看板)に写真撮
こと。
げである。撮影者には注意喚起して欲しい。 影時のマナーについての注意
その他運営
喚起の表示をした。
管理に必要
な業務(苦情 (3) 美術館への誘導案
バス停から美術館までの案内表示がない。
関係機関に改善を申し入れ
等への対応)
内表示に関するこ
中央公園入口の所も文字が小さくてわか た。
と。
りにくい。
今後は、県外からの来館者の
常設展を観覧できなかった。常設展の展示 場合は早期に周知する必要が
(4) 常設展示室内に関
替えの情報はホームページで一か月前には あることから、一か月前にはホ
すること。
周知して欲しい。
ームページに情報掲載するこ
ととする。
〈業務の総括〉
(1) 来館者からの苦情・意見・要望については、館側と館内の委託業者が連携のうえ、速やかに改善を図っている。
(2) また、来館者からの苦情及びその対応状況については、館内での情報を共有し、類似の苦情の再発防止に努め
ている。
(3) なお、指定管理者のみの判断で対応できない要望については、所管の県教育委員会に状況を報告している。
-7-
Ⅶ
東日本大震災津波に関する対応(評価対象外)
具体の業務
項
目
内
容
対応状況
(1) 節電等の取組みと
東北電力による計画
停電への対応
(1) 運営全般に
関すること
【節電、計画停電等への対応】
・指定管理部門と教育部門そして再委託業者が連携し、業
務への影響を最小限に留めながら効果的な節電等に取
組んだ。
・館運営の柱である美術品の保存環境及び鑑賞環境の適正
な維持と省エネルギーの両立を図るため、東京文化財研
究所の専門家による指導助言を受け、変温恒湿方式によ
る収蔵庫の温湿度管理を行っている。
(2) 原発事故に伴う放
射線対応
その他運営
管理に必要
(2) 被災者への
な業務(大震
対応等に関す
災関連)
ること
(3) 文化財レス
キュー活動に
関すること
【放射線対応】
・放射線量の測定を定期的に行い、安全を確認している。
被災者への鑑賞機会の
提供等
【
「三沢厚彦展鑑賞バスツアー」の実施】
沿岸被災地域等遠隔地の高等学校や特別支援学校の児
童生徒を対象に無料鑑賞バスツァーを実施した。
参加者 498 人
【「震災復興支援あーとキャラバン」の実施】
東日本大震災津波の芸術文化面での復興支援を行うた
め、沿岸各地で「アートキャラバン」を実施した。
沿岸地区等県内 4 地区で実施
参加者 417 人
陸前高田市立博物館所
蔵の救出作品の保管
平成 23 年 3 月 11 日の大津波により甚大な被害を受けた
陸前高田市立博物館には、多くの資料が残された。当館で
は、東北地方太平洋地震被災文化財救援委員会作業スタッ
フの構成団体として、平成 23 年度に同博物館の洋画作品
及び書作品の応急処置や保管等の業務を行い、処置済み作
品を当館へ搬入(計 156 点)した。
応急処理した作品は、長期的な保管先が決定するまで当
館で保管している。
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