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平成16年3月の気象 - ふくいアグリネット
平成16年3月の気象 1 要素別実況 官 3月 署 福 井 敦 賀 福 井 地 方 気 象 台 上旬 中旬 下旬 月 上旬 中旬 下旬 月 平均気温 (℃) 差 本年 平年 前年 (℃) 3.6 4.7 -1.1 4.3 8.6 6.3 +2.3 4.6 9.7 8.0 +1.7 8.8 7.4 6.4 +1.0 6.0 4.8 5.9 -1.1 5.8 9.7 7.2 +2.5 5.9 10.6 8.8 +1.8 9.8 8.4 7.4 +1.0 7.3 最高気温 最低気温 本年 平年 本年 平年 7.8 15.3 14.6 12.6 8.8 15.7 14.7 13.1 9.1 -0.1 10.9 2.9 12.9 4.4 11.0 2.5 9.6 1.8 11.0 4.4 12.8 6.6 11.2 4.3 1.0 2.0 3.5 2.2 2.3 3.4 4.7 3.5 降水量 (mm) 日照時間 (h) 湿度(%) 比 比 本 平 本年 平年 本年 平年 (%) (%) 年 年 61.0 47.9 127 34.6 37.5 92 77 75 22.0 40.4 54 58.1 44.7 130 65 71 30.0 59.7 50 65.9 48.9 135 67 71 113.0 148.0 76 158.6 131.1 121 69 72 61.5 50.2 123 34.7 37.4 93 68 70 10.0 46.0 22 58.6 43.5 135 57 68 45.0 55.3 81 64.2 47.8 134 63 68 116.5 151.5 77 157.5 128.7 122 63 69 要素 最高気温 最低気温 最小湿度 日降水量 極値 23.5 ℃ -1.8℃ 12 % 20.0 mm 期日 29日 5日 28日 18日 要素 日最高気温 日平均気温 日最低気温 日 階級 <0℃ <0℃ <0℃ ≧1mm 数 本年 0日 0日 6日 11日 平年 0.0 0.3 7.0 15.9 全天日射 (MJ/㎡) 比 本年 平年 (%) 10.8 10.5 103 14.2 12.1 117 15.0 12.6 119 13.4 11.8 114 最大風速 最大瞬間風速 極値の更新 10.2 m/s 20.8 m/s 日最小相対湿度 第 3 位 17 日 6日 12 % 2004 年 3 月 28 日 日照率 日降水量 日最大風速 日平均雲量 不照 (%) ≧10mm ≧30mm ≧10m/s <1.5 ≧8.5 6日 0日 1日 1日 13日 3日 43 5.6 0.5 1.6 2.1 15.6 4.7 36 2 気象概況 上旬 この期間、冬型の気圧配置の日が多く雪や雨となった。 1 日:西から高気圧が張り出し曇時々晴。2 日:冬型の気圧配置で雨時々曇。3 日:北日本中心の冬型の気圧配置で曇一 時雪。4 日:冬型の気圧配置で雪一時雨。5 日:本州の南海上に中心を持つ高気圧に覆われ晴時々曇。6 日:低気圧が日本 海中部を北東に進み曇一時雨後雪。7 日:冬型の気圧配置で曇時々雪一時晴。8 日:引き続き冬型の気圧配置で雪後曇一時 雨。9 日:気圧の谷が通過し雨後曇一時晴。10 日:本州の南海上に中心を持つ高気圧に覆われ快晴。 (平均気温)福井、敦賀共に「低い」 (降水量)福井、敦賀共に「多い」 (日照時間)福井、敦賀共に「平年並」 中旬 この期間、高気圧に覆われ晴れる日が多く、気温は平年よりかなり高かった。 11 日:前線を伴った低気圧が沿海州付近を東に進み曇時々雨。12 日:前線が本州の南岸に停滞し薄曇。13 日:移動性高 気圧に覆われ晴。14 日:西日本に中心を持つ移動性高気圧に覆われ晴後一時薄曇。15 日:移動性高気圧に覆われ晴。16 日: 引き続き移動性高気圧に覆われ晴一時薄曇。17 日:高気圧に覆われるが西から低気圧が接近し晴後時々曇。18 日:寒冷前 線が本州を南下し雨一時みぞれ後晴。19 日:移動性高気圧に覆われるが上空に寒気が流れ込み晴後薄曇。20 日:弱い気圧 の谷が通過し曇後一時晴。 (平均気温)福井、敦賀共に「かなり高い」 (降水量)福井「少ない」、敦賀「かなり少ない」 (日照時間)福井、敦賀共に「多い」 下旬 この期間、高気圧に覆われ晴れる日が多く、気温は平年よりかなり高かった。 21 日:移動性高気圧に覆われ薄曇一時晴。22 日:低気圧が四国の南岸を東北東進し日中は雨。23 日:日本海に中心を持 つ高気圧に覆われ晴。24 日:移動性高気圧に覆われ曇一時晴。25 日:気圧の谷が近づき曇。26 日:大陸から高気圧が張り 出してきて晴。27 日∼29 日:移動性高気圧に覆われ晴。30 日:四国の南海上を低気圧が東北東進し曇後雨。31 日:大陸か ら高気圧が張り出してきて曇後晴。 (平均気温)福井、敦賀共「かなり高い」 (降水量)福井「かなり少ない」、敦賀「平年並」 (日照時間)福井「かなり多い」、敦賀「多い」 3月 (平均気温)福井、敦賀共に「高い」 (降水量)福井、敦賀共に「少ない」 (日照時間)福井、敦賀共に「かなり多い」 日最高気温 日平均気温 2004年 03月 気象経過図 (℃) 福井 (℃) 20 20 15 15 気 10 5 日最低気温 平年値 敦賀 気 10 5 温 温 0 0 -5 -5 (h) 日 照 時 間 10 5 (mm) (h) 日 照 時 間 10 5 (mm) 50 50 降 40 降 40 30 水 30 水 20 量 20 量 10 10 5 (℃) 10 15 20 25 30 (日) 大野 5 (℃) 20 20 15 15 気 10 5 10 15 20 25 30 (日) 小浜 気 10 5 温 温 0 0 -5 -5 (h) 日 照 時 間 10 5 (mm) (h) 日 照 時 間 10 5 (mm) 50 50 降 40 降 40 30 水 30 水 20 量 20 量 10 10 5 10 15 20 25 30 (日) 5 10 15 20 25 30 (日) 福井地方気象台 気象表 [2004] 平成16年 3月 気 温(差:日別平滑平年値との差) 日 付 平均 差 最高 差 最低 差 ℃ ℃ ℃ ℃ ℃ ℃ 湿 度 平均 平均 最小 雲量 % % 10分比 日照 全天 日 時間 日射量 降水量 Kr MJ/㎡ mm 日最大 積雪 降雪 風 速 深さ 深さ m/s 16方位 cm 天気概況 6h∼18h cm 18h∼翌6h 1 5.1 1.0 8.8 0.5 2.2 1.6 70 51 8.0 3.1 10.3 0.0 6.8 NNW − 0 曇‖晴/雨、△薄曇→晴 2 2.4 -1.9 7.5 -1.0 -0.6 -1.3 83 62 10.0 0.2 6.2 3.5 7.6 − 0 雨‖曇、△を伴 みぞれ→雪/曇 3 2.2 -2.2 5.1 -3.6 -0.8 -1.6 76 51 9.7 3.1 10.6 0.5 4.0 N 3 1 曇/雪 4 1.4 -3.1 4.4 -4.5 0.0 -0.8 88 70 9.0 2.0 8.3 17.0 7.1 N 4 5 雪/雨、△を伴雪→曇 5 3.6 -1.1 8.2 -0.8 -1.8 -2.7 68 46 9.3 6.7 13.6 0.5 7.6 SSE 5 0 晴‖曇 6 3.5 -1.3 8.6 -0.6 0.1 -0.9 77 46 10.0 0.8 5.6 17.0 9.5 SW 12 7 1.2 -3.8 3.9 -5.5 -0.9 -2.0 79 49 9.3 2.0 10.9 17.5 7.5 NNW 26 24 曇‖雪/晴 8 1.5 -3.6 4.4 -5.2 -1.7 -2.9 84 68 9.7 3.6 14.0 3.0 4.2 S 18 7 雪→曇/雨 曇→/雨 9 4.0 -1.3 8.0 -1.8 1.0 -0.4 83 69 7.7 2.8 9.9 2.0 4.7 SSW 8 − 雨→曇/晴 晴 5.1 18.8 8.8 1.1 -0.4 61 34 10.3 7.8 SE 10 10.6 18.8 − 上旬計 35.5 77.7 -1.4 769 87.0 4.3 34.6 108.2 61.0 平 均 3.6 7.8 -0.1 77 8.7 10.8 4.7 9.1 1.0 75 7.6 37.5 10.5 47.9 差・比 -1.1 -1.3 -1.1 2 1.1 92% 103% 127% 11 10.1 7.7 − 2.0 1.5 17.2 7.1 3.1 1.5 75 57 3 最大 21 曇→/雪、△を 晴→曇‖雨 3 曇/雨→雪、雷大雪、雷を伴う −晴 40 平均気温 26 平年値 4.5 N 降水量 13 日照時間 雪/曇 曇 低い 多い 平年並 124% 308% 8.1 NNW − − 曇‖雨 晴/薄曇、霧を 12 6.3 0.5 11.7 1.4 2.5 0.8 73 38 7.7 1.6 11.6 − 4.4 NW − − 薄曇、霧を伴う晴 13 6.7 0.8 14.1 3.6 0.6 -1.2 66 29 2.0 9.3 18.1 − 6.6 NW − −晴 14 7.9 1.8 16.9 6.3 1.2 -0.7 61 16 4.3 9.1 17.4 − 6.2 N − − 晴→/薄曇 晴→曇 15 8.2 2.0 14.3 3.5 3.7 1.7 67 34 2.0 9.9 19.3 0.0 6.1 NNW − −晴 晴 16 12.0 5.7 21.0 10.0 1.7 -0.4 50 16 5.3 9.6 18.2 − 5.6 SE − − 晴/薄曇 薄曇→晴 17 17.9 11.4 21.3 10.2 12.8 10.6 54 44 7.0 5.3 13.8 0.5 10.2 SSE − − 晴→‖曇 曇→雨 18 5.4 -1.2 13.3 2.0 2.1 -0.2 74 53 5.3 3.6 12.3 20.0 9.4 NW − 0 雨/みぞれ→晴 晴 19 5.3 -1.5 12.2 0.8 -1.0 -3.4 59 28 4.3 8.9 20.7 − 6.3 NNW − − 晴→薄曇 晴→曇 20 5.9 -1.0 11.2 -0.4 2.4 -0.1 69 50 6.3 0.8 8.1 0.0 4.4 − − 曇→/晴 晴 中旬計 85.7 153.2 29.1 648 51.9 58.1 141.5 22.0 最大 0 平均気温 かなり高い S 平 均 8.6 15.3 2.9 65 5.2 平年値 6.3 10.9 2.0 71 7.4 44.7 12.1 40.4 10 差・比 2.3 4.4 0.9 -6 -2.2 130% 117% 54% #### 21 6.7 -0.4 8.1 16.9 − 22 5.6 23 7.2 24 12.8 1.0 0.3 -1.6 7.1 -4.9 -0.2 12.4 0.3 10.3 2.7 16.7 25 9.7 1.9 26 8.5 0.5 27 7.0 28 29 14.2 − 少ない 多い 0% -2.4 72 47 10.0 4.3 1.5 87 79 10.0 − 2.2 14.5 1.9 -1.0 79 54 9.0 4.5 14.5 − 4.3 3.7 0.6 71 47 10.0 3.4 13.3 0.0 6.3 11.8 -0.8 7.9 4.7 77 69 10.0 − 7.1 0.0 5.4 NNW − −曇 曇→晴 11.9 -0.9 4.2 0.8 57 27 2.0 11.3 22.7 0.0 9.6 NNW − −晴 晴 -1.2 13.2 0.1 1.7 -1.9 65 35 3.0 10.9 21.2 0.0 5.9 NNW − − 晴→薄曇 快晴 10.4 2.0 19.8 6.5 1.3 -2.5 53 12 0.0 11.7 23.1 − 5.1 N − − 快晴 快晴 15.7 7.0 23.5 9.9 5.8 1.8 47 20 7.7 10.2 21.2 − 7.2 SSE − − 晴→薄曇 薄曇 30 15.1 6.2 18.4 4.5 12.5 8.3 70 48 10.0 0.6 5.2 14.5 8.6 SE − − 曇→雨 曇→/雨 31 10.5 1.3 13.1 8.7 4.9 0.5 59 38 6.3 5.2 17.8 1.0 6.8 NNW − − 曇→晴 晴 30.0 下旬計 106.7 160.7 48.5 737 78.0 65.9 165.2 平 均 9.7 14.6 4.4 67 7.1 15.0 平年値 8.0 12.9 3.5 71 7.5 48.9 12.6 59.7 差・比 1.7 1.7 0.9 -4 -0.4 135% 119% 50% 月 計 227.9 391.6 76.2 2154 7.4 12.6 2.5 69 平年値 6.4 11.0 2.2 72 差・比 1.0 1.6 0.3 -3 平 均 注:最深積雪は毎正時24回観測の最大値 降雪深さは09時、15時、21時の3回観測の合計 13.4 7.5 131.1 -0.5 121% − 薄曇/晴 曇 4.8 N 6.0 NNW − −雨 雨→晴/曇 − − 晴、霧を伴う 薄曇/晴 − − 曇/晴 最大 − 平均気温 1 降水量 1 日照時間 76% 曇→/雨 かなり高い かなり少ない かなり多い #### #### 最大 40 平均気温 26 11.8 148.0 114% NW − 216.9 158.6 414.9 113.0 7.0 5.4 S − 降水量 3 日照時間 快晴 22 降水量 17 日照時間 高い 少ない かなり多い 118% 235% 天気概況記号説明 ‖:時々 /:一時 →:後 △:あられ ▲ひょう 敦賀測候所 気象表 [2004] 平成16年 3月 気 温(差:日別平滑平年値との差) 日 付 平均 差 最高 差 最低 差 ℃ ℃ ℃ ℃ ℃ ℃ 湿 度 平均 平均 最小 雲量 % % 10分比 日照 全天 日 時間 日射量 降水量 Kr MJ/㎡ mm 日最大 積雪 降雪 風 速 深さ 深さ m/s 16方位 cm cm 天気概況 6h∼18h 18h∼翌6h 1 6.5 1.3 11.1 2.3 5.1 3.3 61 43 9.7 2.4 0.0 11.4 N − − 曇/雨 曇/晴 2 3.7 -1.7 7.4 -1.6 0.8 -1.1 73 49 10.0 0.2 10.0 9.6 NW − 0 曇‖雨 曇‖みぞれ→ 3 3.7 -1.8 5.6 -3.5 1.2 -0.8 63 51 10.0 2.6 0.0 8.9 N − 0 曇 曇→/雪 4 2.6 -3.0 5.4 -3.9 0.8 -1.3 78 54 7.7 1.1 15.5 11.4 NNW 1 3 雪‖みぞれ/曇雪→‖晴、△を 5 4.6 -1.2 9.0 -0.5 -0.2 -2.4 62 38 4.7 9.1 0.0 7.9 SSE 2 0 晴/薄曇 6 3.9 -2.0 8.3 -1.3 0.4 -1.9 73 45 10.0 0.2 20.5 9.4 NW 5 雪‖曇、△を伴 3 雨‖雪、△を伴 7 1.4 -4.7 3.8 -6.0 -0.2 -2.6 78 53 10.0 0.2 9.5 10.8 N 10 8 2.3 -3.9 6.3 -3.6 0.3 -2.3 81 54 8.0 2.7 6.0 4.3 NNE 11 9 6.4 0.0 13.1 3.0 2.2 -0.5 65 44 5.0 5.8 0.0 6.3 SSE 3 6.2 18.2 8.0 7.4 4.6 50 34 9.3 SSE 10 12.7 3.7 10.4 − 上旬計 47.8 88.2 17.8 684 78.8 34.7 61.5 平 均 4.8 8.8 1.8 68 7.9 − 最大 曇→/雨 9 雪‖曇、△を伴 雪/曇 5 雪/みぞれ→晴曇/晴 − 晴/曇 快晴 − 快晴 曇 20 平均気温 11 降水量 平年値 5.9 9.6 2.3 70 8.0 37.4 50.2 16 差・比 -1.1 -0.8 -0.5 -2 -0.1 93% 123% 69% 200% 10 日照時間 11 11.3 4.7 15.8 5.4 5.1 12 8.5 1.7 11.7 1.2 13 7.4 0.5 14.6 3.9 14 9.0 2.0 16.9 15 8.3 1.1 14.5 16 13.2 5.9 19.4 17 17.7 10.3 22.6 18 7.3 -0.2 18.1 6.7 19 7.1 -0.6 12.2 0.7 3.2 -0.6 44 20 7.1 -0.7 11.3 -0.4 3.5 -0.4 63 中旬計 96.9 157.1 43.9 低い 多い 平年並 2.2 66 47 9.3 − 0.0 9.4 NNE − − 曇‖雨 曇‖晴 3.6 0.6 55 36 7.7 0.2 − 7.1 NW − −曇 晴 1.7 -1.4 63 32 0.7 9.5 − 9.2 NW − −晴 快晴 6.1 2.7 -0.5 52 17 1.0 10.2 − 6.0 NNE − −晴 晴 3.6 3.9 0.5 64 50 2.0 8.2 0.0 7.6 NNE − −晴 晴 8.3 3.4 -0.1 40 21 7.0 9.7 − 9.4 SSE − − 晴→薄曇 薄曇 11.4 12.8 9.2 55 40 10.0 6.4 0.0 9.6 SSE − − 薄曇 曇→雨 4.0 0.3 72 46 6.0 1.9 10.0 11.1 N − − 雨→晴 快晴 26 4.0 10.3 − 8.0 NNW − − 晴→薄曇 晴→薄曇 40 6.3 2.2 0.0 5.0 NNE − − 曇‖晴/雨 晴 574 54.0 58.6 10.0 最大 − 平均気温 かなり高い 平 均 9.7 15.7 4.4 57 5.4 平年値 7.2 11.0 3.4 68 7.7 43.5 46.0 差・比 2.5 4.7 1.0 -11 -2.3 135% 22% 21 7.2 -0.7 12.5 0.6 1.8 40 10.0 6.2 − 5.5 22 5.9 -2.2 10.1 -1.9 4.3 0.2 82 54 10.0 − 27.0 23 8.6 0.4 13.4 1.2 4.3 0.1 71 49 9.0 8.2 0.0 24 11.3 2.9 14.2 1.8 5.8 1.5 66 54 9.0 2.7 0.0 25 10.4 1.8 12.9 0.3 7.9 3.5 72 54 10.0 − 26 9.9 1.1 13.5 0.7 7.7 3.1 51 30 0.3 11.3 27 9.1 0.2 13.9 0.9 3.8 -0.9 58 39 5.0 9.5 28 10.9 1.8 16.5 3.3 2.6 -2.3 51 25 0.0 11.6 − 6.6 SSE − − 快晴 快晴 29 16.6 7.3 22.6 9.1 11.6 6.6 49 32 10.0 10.3 − 9.7 SSE − − 薄曇 薄曇 30 15.4 5.8 18.2 4.5 13.3 8.1 72 54 10.0 − 18.0 11.1 SSE − − 曇→雨 曇‖雨 31 11.4 1.6 13.6 8.2 9.3 3.9 58 39 4.0 4.4 0.0 10.9 NNW − − 曇→晴 晴 64.2 45.0 下旬計 116.7 -2.2 66 − 曇→/雨 5.8 SSE − −雨 曇‖雨 7.0 NNE − − 薄曇/晴 薄曇→晴 8.4 SSE − − 曇/晴 曇 0.0 4.6 NNW − −曇 曇/雨 − 11.0 NW − − 快晴 晴 − 7.7 N − − 晴→薄曇 晴 72.4 696 77.3 14.7 6.6 63 7.0 平年値 8.8 12.8 4.7 68 7.7 差・比 1.8 1.9 1.9 -5 -0.7 134% 81% 月 計 261.4 406.7 134.1 1954 210.1 157.5 116.5 8.4 13.1 4.3 63 6.8 平年値 7.4 11.2 3.5 69 7.8 128.7 151.5 差・比 1.0 1.9 0.8 -6 -1.0 122% 77% 降雪深さは09時、15時、21時の3回観測の合計 多い #### #### − 薄曇/晴 161.4 最大 − 平均気温 − 47.8 かなり少ない − 10.6 注:最深積雪は毎正時24回観測の最大値 降水量 4 日照時間 NNE 平 均 平 均 6 55.3 0 降水量 0 日照時間 かなり高い 平年並 多い #### #### 最大 20 平均気温 11 17 降水量 14 日照時間 高い 少ない かなり多い 65% 143% 天気概況記号説明 ‖:時々 /:一時 →:後 △:あられ ▲ひょう 平成16年3月25日 福 井 地 方 気 象 台 平成16年3月25日に新潟地方気象台が発表した 「北陸地方 3か月予報」は以下の通りです。 北陸地方 3か月予報 (4月から6月までの天候見通し) <予想される向こう3か月の天候> 向こう3か月の実現の可能性の最も大きい天候は以下のとおりです。 この期間の平均気温は平年並か高いでしょう。降水量は平年並でしょう。 4月 天気は数日の周期で変わるでしょう。 気温は平年並、降水量は平年並、日照時間は平年並でしょう。 5月 天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。 気温は平年並か高い、降水量は平年並、日照時間は平年並でしょう。 6月 平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。 気温は平年並、降水量は平年並、日照時間は平年並でしょう。 <向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)> <<気温>> [北陸地方] 3か月 20 40 4月 5月 6月 20 20 20 40 40 50 30 40 50 低い 30 平年並 高い <<降水量>> [北陸地方] 3か月 30 40 30 4月 5月 6月 30 30 30 40 40 40 30 30 30 少ない 平年並 多い <次回発表予定等> 1か月予報:毎週金曜日 14時30分発表 次回は3月26日 3か月予報:4月22日(木曜日) 14時 なお、最近の天候経過と新しい予測資料をふまえ暖候期の天候について検討しましたが、2月2 5日に発表した暖侯期予報の内容に変更はありません。 8 暖候期予報の見直しについて 1.概要 最近の天候経過と新しい予測資料をふまえ暖候期の天候について検討しましたが、2月 25 日に発表した 暖候期予報の内容に変更はありません。 2.参考(2月 25 日に発表した北陸地方暖候期予報) <予想される夏(6月から8月)の天候> 夏(6月から8月)の実現の可能性の最も大きな天候は以下のとおりです。 6月から7月は平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。その後は平年と同様に晴れの日が多い見込 みですが、曇りや雷雨となる時期があるでしょう。 この期間の平均気温は平年並でしょう。降水量は平年並でしょう。梅雨の時期(6月から7月)の降水 量は平年並でしょう。 <夏(6月から8月)の気温、降水量の各階級の確率(%)> [気 温] 北陸地方 [降 水 量] 北陸地方 20 50 30 30 40 低い(少ない) 30 平年並 高い(多い) <梅雨の時期(6月から7月)の降水量の各階級の確率(%)> [降 水 量] 北陸地方 30 40 少ない 30 平年並 多い 北陸地方3か月予報解説資料 5/5 Ⅰ.水稲 現況 1.種籾休眠への対応 本年のコシヒカリ種子は休眠が深く、発芽不揃いが懸念されることから、各育苗センタ ーで浸種期間を2∼3日延長する予定。浸種前の種子加温も、福井市、福井市南部、若狭 他で実施されている。 3月以降の調査によれば、平均的にはかなり休眠が覚醒してきているようにも見受けら れるが、ロットによっては依然深いものもある(原種、各採種地)。ただし、保管場所によ っても覚醒の仕方が異なる(わずかに暖かいだけで覚醒している)模様なので、楽観はで きない。南越で実施された、カルパーコーティング籾の発芽調査でも、昨年、一昨年に比 べて発芽は遅い。 なお、大野では、保管時の加温によりある程度の休眠打破効果が認められた。ただし、 これにより乾燥が進んだ場合は余計に浸種期間が必要になる。また、10℃以下の低温で の浸種は発芽速度が低下し、それも浸種期間が長くなるほど激しくなる傾向が認められた。 理由は今後の課題だが、この試験によれば12∼14℃くらいで10日間程度の浸種が理 想となる。 2.病害虫発生予想 病害虫名 ばか苗病 苗立枯病 いもち病(苗いもち) 褐条病 もみ枯細菌病 苗立枯細菌病 発生時期(平年比) 初発期:4月中旬(並み) 初発期:4月上旬(並み) 初発期:5月上旬(並み) 初発期:4月中旬(並み) 初発期:4月下旬(並み) 初発期:4月下旬(並み) 発生量(平年/前年) 少 / 並み やや少/ 並み 多 / 多 やや多/ やや多 やや多/ やや多 やや多/ やや多 2.遅植用苗床土の減肥について 5月中旬以降移植の苗については、徒長を防ぎ、根張りを確保することが課題だが、そ のためには施肥量を窒素 1.0g/箱までに控えることがまず有効とされる。(16 年度普及に移 す技術)しかし、現時点でそのための準備を行っているところはない模様である。 4.直播 1)生産体制の見直し 面積拡大に伴い、機械の導入と作業の実施について、見直しが進められている。(具体 的には面積確定後の調整にもよる)全体傾向として、ある程度の面積(50∼100ha)単位 でのコーティング作業実施、また播種オペレーターは固定化の傾向が伺える。JA 本体の 作業受託は、導入初期には有効だが、面積が増加してくると旧来どおりこなしていくこ とが苦しくなり、作業担い手の養成によるスムーズな移行が課題になっている場面もあ る。 2)指導体制構築 奥越、南越、丹生では、各地の中心的人物の抽出により、効率的な情報交換を図るこ とにしている。他の地区でも栽培者全員を均等に対象とすることは不可能なのだが、そ の辺は各地区担当と JA の裁量に委ねられている。 5.越南176号の試作 県下各地で計 16.5ha 試作される予定で、種子は各 JA に渡っている。 6.麦収穫後稲作 坂井郡で約 150ha、他に福井、今庄、二州でも予定されている。品種はキヌヒカリが安 全としたが、春江や二州ではコシヒカリを用いる計画である。 対策 1.コシヒカリ、越南176号の休眠対応 1)育苗 浸種は 10∼15℃の水温で 10 日∼7日、芽の状況を見ながら十分に行う。催芽は籾温 30℃で1日が目安だが、芽の出方によっては少し延長する必要もあるので、ともかく日 程に余裕を持ちたい。 今年は小粒なだけ数が多くなるが、その分最終発芽率も低い(5%前後)ことから、 播種量(g/箱)は、従来とほぼ同じとする。 2)直播 従来、コーティング時に芽が伸びすぎて折れることを懸念するあまり、浸種、催芽が 不十分だった例がある。そうでなくても本年は発芽遅れが懸念されるので、発芽促進の 努力が必要である。 浸種前に 10 日間ほど 27∼40℃に加温する。浸種は 10∼15℃の水温で 10 日∼7日、 芽の状況を見ながら十分に行う。コーティング後の加温処理を行わない場合は、コーテ ィング前に催芽を行う。 2.育苗期の防除対策 (1)健全種子の確保 ほとんどの病原菌は種子伝染するので、種子は無発病圃場から採種したものを用いる。ま た、傷籾や脱ぷ籾(玄米)が混入すると苗立枯病の発生が多くなるので取り除くようにす る。前年、穂いもちの発生が平年より多かったことから、いもち病保菌率は採種地によっ て差があるものの、ハナエチゼンで 0.3%、コシヒカリで 11.5%と中晩生品種で高い傾向に あった。種子消毒剤の効果が上がりにくいとされている玄米まで感染しているものは、ハ ナエチゼンで 0.1%、コシヒカリで 0.9%と高いので注意が必要。 (2)比重選の励行 種子消毒の前に必ず比重選を行って、ばか苗病、いもち病、もみ枯細菌病などの病籾を除 去する。比重はうるちでは 1.13(水 10 ㍑当たり硫安 2.64 ㎏)、もちでは 1.08(水 10 ㍑当 たり硫安 1.50 ㎏)を目安にする。ばか苗病感染籾は比重選を行うことにより約 50%除去で きる。処理後は水洗し、十分に塩分を取り除き、水切りを行う。 (3)薬剤消毒 水稲種籾消毒剤の使用にあたっては、登録内容が変更されていることがあるので、最新の 農薬登録情報を確認する。 種子消毒には湿粉衣、浸漬、吹付け、塗沫の4つの方法がある。 湿粉衣処理:適度の湿り気(種子重の約3%の水分)を与えた籾に、所定量の薬剤を少量 ずつ加え、攪拌して粉衣する。胴回転式ミキサー利用の場合は左右それぞれ 3分間計6分間回転させる。 浸漬処理 :所定の濃度の薬液に、所定の時間浸漬する。液温は 10℃以上で行い、薬液量 は種子量と等量以上とする。なお同一薬剤で何回も消毒を繰り返す場合は、 最初の容量比を籾1:薬液 1.2 の割合にすれば薬液を追加しなくても8回まで 使用できる。浸漬中に2∼3回袋を上下、または攪拌する。低濃度長時間浸 漬法は高濃度短時間浸漬法や湿粉衣などに比べ、効果が劣るので注意する。 塗沫処理 :適当な容器内で種籾を攪拌させながら、乾籾重1㎏当たり、7.5 倍の薬剤希釈 液 30ml を滴下し、種籾に均一に付着させる。 吹付け処理:専用の種子消毒器を使って、乾燥種子重量の 3%量の希釈液を付着させる。 微生物農薬:モミゲンキ水和剤、エコホープは微生物農薬であるので、他剤との混用、近 接処理およびこれらの薬剤を含む薬剤処理済みの種子に使用すると効果が劣 るので、使用にあたっては注意する。 廃液処理等:種子消毒後の籾は有害なので、食用や飼料に供しない。また、使用済みの薬 液は河川や池に流さないで、適正に処理する。 耐 性 菌:褐条病は近年、増加傾向にある。現在、県内で広く使用されているスターナ 剤に対する耐性菌が発生しているので効果低下が心配されている。一般に、 褐条病に対して銅剤は効果が高いとされている。 (4)風乾 薬剤を籾に固着させ、防除効果を高めるために、必ず風乾する。ただし、微生物農薬で あるモミゲンキ水エコホープは水洗、風乾は行わない。 湿粉衣籾:サラシ袋詰めの場合は、風通しのよい日陰に2∼4日おく。また、シートの上 に薄く広げる場合は、日陰に3∼6時間おく。 浸漬籾 :シートの上に薄く広げ、日陰に2日間おく。袋詰めによる風乾はしない。 (5)浸種 浸種は停滞水中で十分行う。河川や湖沼、ため池の水は使わない。換水は浸種中に2∼ 3回静かに行い、浸種開始から3日間は水を取りかえない。20℃以上では浸種しない。 (6)催芽 催芽は 30℃以下で行い、催芽揃いのよい状態にする。ヘルシード剤、スポルタック剤、 トリフミン剤、テクリードC剤、モミガードC剤やこれらの混合剤を使用したときは、播 種後初期生育が遅延することがあるので、十分にはとむね状態にする。はとむね催芽器を 使用すると、褐条病など細菌性病害が催芽時に感染し、思わぬ多発をするので使用しない 方がよい。 (7)育苗期の防除 もみ枯細菌病、苗立枯細菌病、褐条病は発病すると防除対策がないので予防に努め、種 子消毒と併せて育苗期の防除を行う。 苗立枯病には、各種のカビが関与し、症状、防除薬剤が異なるので防除指針を参考にし て播種前、播種後に薬剤処理を行う。また、前年発生を認めた育苗箱や古い育苗箱は消毒 する。 (8)ムレ苗 ムレ苗はピシウム菌によっておこる病気で、緑化期から2葉期にかけて5℃前後の低温 に遭遇したり、床土のpHが 5.5 より高いと、根の機能が低下し、発生しやすい。潅水は水 道水を使い、育苗初期から中期にかけて過潅水を避ける。薬剤による予防法は防除指針を 参考にする。タチガレエース粉を育苗場所の地表面に前もって散布する方法もある。 (9)耕種的防除 同じ病原菌密度でも肥培管理によって発病程度に差がでるので、適正に管理する。 床 土:前年の発病土は使用しない。床土の pH 4.5∼5.1 程度とする。pH が高いともみ枯 細菌病、ムレ苗が発生しやすく、pH が低いと苗立枯細菌病、トリコデルマ菌によ る苗立枯病が発生しやすくなる。 施肥量:極端な多肥栽培、少肥栽培を行わない。多肥栽培するともみ枯細菌病、苗立枯細 菌病、褐条病などが多くなる。 播種量:厚まきすると、病気の発生は多くなる。 覆 土:覆土を十分におこなう。覆土から種籾が出ていると苗いもちが発生しやすい。 水管理:過潅水、過湿を避ける。過湿条件下ではもみ枯細菌病、苗立枯細菌病、褐条病、 苗いもちなどが発生しやすく、乾燥状態ではトリコデルマ菌による苗立枯病が発 生しやすい。また、乾燥、過湿を繰り返すと苗や根の活力が低下し、フザリウム 菌による苗立枯病が発生しやすくなる。河川や湖沼の水を灌水するとムレ苗や苗 立枯細菌病などが発生することがあるので使用しない。 温度管理:夜間は5℃以下に、昼間は 25℃以上にならないように、暖房、換気に努める。 温度が高いほどもみ枯細菌病、苗立枯細菌病、褐条病、苗いもちなどが発生しや すい。緑化期以降に低温にあうとフザリウムによる苗立枯病(10℃以下の低温)、 ピシウム菌による苗立枯病やムレ苗(5℃以下の低温)、リゾプス菌による苗立枯 病が発生しやすくなる。 施設環境:育苗施設内や周辺に被害わらや籾殻は苗いもちなどの伝染源となるので、除去 する。 3.本田初期病害虫の防除対策 (1)育苗箱施薬 粒剤の苗箱施薬を行ってから田植えを行うと、葉いもちや田植え直後から発生するイネ ミズゾウムシ、イネドロオイムシ、ニカメイガなど各種病害虫を防除できる。山間・山沿 いや常発地では育苗施薬を行っておく方がよい。特に、被害のでやすい遅植えでは、効果 的である。 育苗箱施薬剤の使用にあたって、薬害回避のため、薬剤施用後軽く灌水し、努めて早く 田植えを行う。軟弱徒長苗、老化苗には使用しない。砂質土壌、漏水田では使用しない。 田植え後、早く入水するなど注意が必要。 主な長期残効性葉いもち防除箱施用剤の葉いもちに対する効果を図1に示した。これま での農業試験場の試験成績から、葉いもち防除効果の最も高いのは Dr.オリゼ剤で、出穂直 前まで葉いもちの発生を抑制できる。デラウス剤、ウイン剤の葉いもちの防除効果は Dr. オリゼ剤に比べ劣るが、穂いもちの効果は Dr.オリゼに比べ認められる。ビーム剤は残効期 間が短く、7月上旬以降に追加防除が必要と考えられる。いもち病の発生は気象条件に影 響されるので、多発年には追加防除が必要となる。また、昨年の県内の EDDP 剤耐性いも ち病菌比率は 34%と高い。フジワン剤は EDDP 剤と交差耐性を示し、効果低減が懸念され るので使用を控える。 発病株率(%) 100 7月6日 7月27日 80 60 40 20 0 デラウス Drオリゼ ウイン ビーム ジャッジ 図1 箱施用剤の葉いもち防除効果(H10) 本田オリゼ 無散布 (2)側条施薬による本田病害虫防除 側条肥料に薬剤(側条オリゼメート顆粒水和剤、パダンSG水溶剤)を混和することによって、 本田の葉いもちやイネミズゾウムシ、イネドロオイムシを防除することができる。 使用にあたっては、混用できない肥料がある。移植後、活着するまで田面を露出させな い。田植え後早く入水する。軟弱徒長苗、老化苗には使用しないなど注意する。 (3)直播栽培における防除 播種前にカルパーにアドマイヤー水和剤を混用することによって本田害虫を防除できる。 また、タチガレン粉剤、タチガレエース粉剤を添加して、粉衣すると苗立ちが安定する。 (4)遅植栽培と病害虫 移植時期が遅れると、苗いもち、葉いもち、穂いもち、稲こうじ病、白葉枯病、ニカメイ ガ、イネツトムシ、イネアオムシのほか、ヒメハモグリバエ、イネミズゾウムシ、イネド ロオイムシなど本田初期害虫の被害が受けやすくなる。しかし、縞葉枯病、萎縮病、黒す じ萎縮病、紋枯病、ばか苗病、もみ枯細菌病、斑点米カメムシ類などは早植えに比べ被害 は少なくなる。2003 年坂井地区の直播栽培と普通期移植栽培における病害虫の発生状況を 示した(図2)。対策として、育苗箱施薬は効果的である。 発生面積率(%) 70 移植 直播き 60 50 40 30 20 10 0 穂いもち 紋枯病 小粒菌核病 ごま葉枯病 葉鞘網斑病 35 30 25 20 15 10 5 0 稲こうじ病 図2 2003年移植栽培と湛水直播栽培における病害虫発生状況 カメムシ類 ヒメトビウンカ セジロウンカ ツマグロヨコバイ クサキリ類 コブノメイガ ヒメハモグリバエ イネミズゾウムシ イネゾウムシ イネツトムシ イネアオムシ ドロオイムシ ニカメイガ2 移植 直播き ニカメイガ1 発生面積率(%) 葉いもち Ⅱ.麦、大豆等 〈実況〉 1.大麦 1)気象と越冬後の生育 年明けの気温は2月中旬までは平年並みで推移してきたが、2月下旬は非常に高く なり1月下旬からの積雪が平坦部では消えた。奥越の消雪は3月初めになった。 しかし、3月上旬には寒気が入って再び積雪があるなど寒暖の差が激しい気象条件 で推移している。消雪後の降水量はやや多い∼平年並みであった。 桜の開花はやや早まる予想であるが、麦の生育は寒暖を繰り返しているせいか3月 中旬の時点での生育基準圃の幼穂長を見る限り全体としてはそれほど早まっていない。 しかし、地域別に見ると、積雪量の影響から嶺北の海岸沿いや嶺南がやや早く、奥越 ではやや遅い傾向がある。 こ の ま ま 極 端 な 寒 暖 が な け れ ば 、 出 穂 期 は 平 坦 部 で 4 月 15∼ 20 日 頃 で 平 年 ・ 前 年 並 み と 予 想 さ れ る 。( 麦 の 生 育 予 測 盤 を 参 照 ) 前 年 は こ の 時 点 で は や や 遅 れ て い た が 、 3∼4月の気温がやや高かったため徐々に前進した。 生育基準圃の草丈は、越冬前が非常に長かったため、3月時点でも全般にやや長く なっている。 茎 数 は 越 冬 前 生 育 が 抑 え ら れ た 15 年 産 よ り か な り 多 い が 14 年 産 よ り は や や 少 な い 。 圃場間差もあるが、全般的に茎数はかなり多い方なので、穂数もやや多くなるものと 考えられる。 大 麦 の 生 育 状 況 ( 麦 生 育 基 準 圃 14 ヵ 所 ) 草 丈 ( cm) 年産 項目 12 月 中 旬 3 月中旬 平均 26.7 21.3 16 年 産 範囲 17.0∼ 38.3 14.5∼ 30.6 平均 13.1 14.8 15 年 産 範囲 6.9∼ 23.4 9.9∼ 22.0 茎数(本/㎡) 12 月 中 旬 3 月中旬 557 641 433∼ 931 428∼ 875 403 212∼ 674 582 303∼ 824 2)消雪期追肥と穂肥の施用 消 雪 期 追 肥 は 嶺 南 地 区 で 2 月 11 日 頃 か ら 、嶺 北 平 坦 部 で は 2 月 15 日 頃 か ら 施 用 さ れ 、2 月 22 日 頃 が 平 坦 部 で の 施 用 最 盛 期 で あ っ た 。奥 越 地 区 で は 消 雪 が 2 月 末 に ずれ込んだため 3 月初旬から施用に入ったが、3 月上旬の寒波で再び積雪があった ため、施用時期が 3 月中旬以降に遅れた圃場もある。 施用量は、越冬前の草丈がかなり長く茎数 も 多 か っ た た め 、N 成 分 1 ∼ 2 kg/ 10a 程 度を目安と呼びかけたが、減肥した圃場もあ れ ば 当 初 の 予 定 通 り 3 kg 程 度 施 用 し た 圃 場 もある。全般的には施用量はやや減少してい る。 穂肥は嶺南や坂井地区などで3月中∼下旬 頃、その他の平坦部では3月下旬頃を中心と して施用された。奥越では4月上旬から施用 が始まる見込みである。 3)除草剤処理と雑草発生 例 年 、雑 草 多 発 に よ る 減 収 が 見 ら れ る が 、16 年 産 麦 に つ い て も 同 様 で あ る 。し か し、各地区で散播圃場も含めて除草剤の効果実証圃が設けられており、3月時点で も除草剤の効果がかなりはっきり確認できる。 除草剤試験の事例で、左写真は播種直後の除草剤処理あり、右写真はなし。 スズメノカタビラは除草が難しい雑草だが、初期段階できちんと除草剤を 効かせておけば、この事例のように雑草の量も違ってくる。右写真のように 多発してしまうと追肥の効果が失われ、麦の生育はますます劣っていく。 雑草多発で麦が消えた圃場→ (対策) 1.大麦 1)穂肥の施用 平坦部では既に穂肥1回目は施用されている所が多いが、山間地でまだ施用されて い な い 圃 場 は 幼 穂 長 7 ミ リ を 確 認 し て 施 用 す る 。施 用 量 は N 成 分 2 kg/ 10a を 標 準 と して、茎数や葉色を考慮して加減する。 本年は茎数が多いので2回目の穂肥は状況を見て施用することとなるが、1回目の 10∼ 15 日 後 ( 平 坦 部 で 4 月 初 旬 頃 ) に 施 用 す る 。 特 に 葉 色 が 淡 い 場 合 に は 施 用 し て 、 今 後 出 穂 期 頃 ま で 葉 色 を 5 ∼ 6 ( SPAD 値 で 40∼ 45) に 維 持 す る よ う に し た い 。 穂肥1 →茎立ち期の生育で判断 施用量 (N成分 備 考 kg/10a) 施 用 時 期 : 幼 穂 7 mm 頃 5 .5 以 下 3 500 以 下 越冬後追肥の肥効が出てきている 5 .5 超 1 条播 所は施用しない。 5 .5 以 下 2 500 超 5 .5 超 1 5 .5 以 下 3 400 以 下 5 .5 超 1 表面 5 .5 以 下 2 400∼ 600 散播 5 .5 超 1 5 .5 以 下 1 600 超 5 .5 超 0 穂肥2 →出穂10日前頃に判断 葉色 施用量 備 考 (群落) ( N 成 分 kg/10a) 5以下 2 施 用 時 期 : 穂 肥 1 の 10∼ 15 日 後 5∼6 1 6超 0 3葉以上の 茎数 葉色 (群落) 3)排水対策 4月に入ると稲作準備が始まって用水に通水されるが、この時に用水路や隣接水 田等からの漏水が起こりやすいし、パイプラインでは水栓の閉め忘れで圃場に水が 入ることもよくある。 1ヵ所の閉め忘れや漏水でもやがて広範囲に浸水してしまうので、用水に通水し 始めたら圃場を見回って浸水箇所がないか確認し、必要な処置を施す。 4)除草 圃場内に多発している雑草はもはや手遅れ であるが、これから畦畔にカラスノエン ドウ等が発生し、収穫期にかけて圃場周辺部 に侵入してくるので、畦畔の除草を行う。 畦畔から侵入し始めた カラスノエンドウ 5)病害虫発生予想 病害虫名 赤かび病 雲形病 株腐病 発生時期(平年比) 初発期:4月下旬(やや早い) 初発期:4月上旬(やや遅い) 進展期:4月中旬(やや早い) 発生量(平年/前年) 並み / 多 少 / 並み 並み / 少 6)防除対策 赤かび病:開花期から1週間以内に降雨があると発病が多くなるので、穂揃期(開 花 期 ) と そ の 7 ∼ 10 日 後 の 2 回 、 ト ッ プ ジ ン M 粉 剤 、 ト ッ プ ジ ン M 水 和 剤 、 トリフミン水和剤、ストロビーフロアブルで防除する。 麦 角 病 の 伝 染 源 と な る イ ネ 科 雑 草 は 、開 花 結 実 前 に 除 草 を 徹 底 す る 。ま た 、 出 穂 期 と そ の 7 ∼ 10 日 後 の ト リ フ ミ ン 水 和 剤 散 布 は 効 果 が 期 待 で き る 。 雲形病:局部発生であれば防除の必要はない。発生が多い場合は止葉抽出期にバイ レトン水和剤、チルト乳剤を散布する。 株腐病:多発すると倒伏しやすいので、初発時(茎立期∼穂ばらみ期)にクプラピ ットホルテ水を散布する。 小さび病:上位葉で発病すると減収するので、初発時にバシタック水、バイレトン 水を散布する。 Ⅲ 野菜 実 況 1 施設野菜 果菜類 1)トマトは、半促成栽培ロックウール(奥越)は2月12日定植で、草丈70cm、葉 数15枚、2段開花中で、草勢がやや強い。福井では2月下旬頃から定植が始まり、2 段開花始めで、生育は良好であるものの、早い作型で PesP 苗の接木では1段花房と2段 花房の間隔が大きく(葉が5枚展開)生育差が大きい。一部灰色かび病が発生している。 2)ミディトマトは、加温栽培の2月20日定植で、草丈55∼60cm、葉数9∼11 枚で、2段開花始めで、一部軟弱徒長気味の生育となっている。 無加温栽培では3月5日頃から定植が始まり、草丈25∼30cm、葉数8枚前後で、 生育は良好である。 3)キュウリは、3月10∼15日に定植され、葉数7∼8枚、草丈25cm程度で、活 着は良好である。 4)ハウススイカは、丘陵地の早いところで、3月14日から定植が始まった。昨年と同 程度の定植となっている。活着、生育は良好であるが、一部高温による葉焼けが見られ る。 5)プリンスメロンは、3月13日から定植が始まり、子づる5∼15cmとなっている。 高温による葉焼けが一部見られる。 アールスメロンは、モネが2月23日から播種が始まり、3月17日から定植が始ま った。 アンデスメロンは、2月23日から播種が開始され、3月20日から定植が行なわれ ている。 マルセイユメロンは2月25日と3月2日以降に分けて播種され、発芽は良好であっ た。3月20日から定植が始まった。 6)株冷二期どりイチゴは、2月21日頃からハウスビニルの被覆が始まり、3月18日 から開花始めである。 7)坂井町の半促成(加温)イチゴは、現在4番花出蕾中である。アブラムシが微発して いる。 葉根菜類 1)ホウレンソウは、2月中旬より生育が促進し、1月上旬播種と下旬播種の収穫がほぼ 同じになった。現在生育は良好である。 2)ハウスダイコンは、2月20日∼3月5日にかけて播種され、一部高温による葉焼け が見られる。現在本葉3∼4枚程度で、間引きが始まっている。 2 露地野菜 果菜類 1)露地スイカは、3月5日から播種、3月20日以降接木が行なわれ、3月18日から マルチ掛けが行われている。4月上旬から定植の予定である。 2)ピーマンは2月10日から播種が始まり、3月10日に接木された。生育は概ね順調 である。苗立枯れ病が少発している。 3)若狭のナス苗は本葉3枚程度で4月下旬から5月上旬に定植の予定である。 葉根菜類 1)カンショは、2月5日から水耕育苗が始まり、摘心して挿し芽増殖中である。地床育 苗は3月2日から開始された。 2)南越のブロッコリーは、2月下旬∼3月中旬に播種が行なわれ、生育は順調である。 芦原町のブロッコリーは 3 月20日頃から定植されている。 3)奥越のネギは2月27日に播種され、生育は順調で、定植は4月中下旬の予定である。 4)春ダイコンは、トンネル栽培で3月10日から播種が始まったが、降雪の影響で滝谷 では平年より5日程度播種が遅れた。発芽は良好であるが、一部高温による葉焼けが見 られる。 5)春ニンジンの播種は降雪の影響で平年より5日程度遅く、3月10日から開始された。 越冬野菜 1)松岡のタマネギは、草丈20cm、葉数5∼6枚程度となっている。越冬後の追肥は 3月中旬に施用した。白色疫病が一部発生している。 2)ラッキョウは、1年掘りで3月上旬から、3年子で3月中旬から越冬後の追肥防除が 行なわれた。一部で積雪による葉の傷みが見られる。 また、白色疫病が一部で発生しており、葉先枯れの部分に灰色かび病菌が多く付着して いる。 3)一寸ソラマメは、若狭では3月初旬からトンネル除去が始まり(ピークは13日頃)、 草丈30cm前後、葉数12枚程度で生育順調で、生育は平年よりやや早い。一部でア ブラムシの発生が見られる。 丘陵地では草丈15cm、本葉3∼6枚、分枝数3∼5本で、圃場によるバラツキが大 きい。 水田転換畑では、3月の積雪により葉の傷みがかなり見られる地域があり、赤色斑点 病が中発している。福井では草丈30cm、本葉12枚、分枝数10∼12本で、1段開 花始めとなっている。 坂井町のハウス栽培では、草丈63∼72cm、6段開花中である。なお、試験品種の 「駒栄」は草丈が10cm 程度高く、開花段数も1段多い。 4)春どりキャベツは、10月下旬∼11月上旬定植(春空)で本葉12∼14枚、11 月上・中旬定植(SE)で、本葉10∼14枚となっており、生育は順調である。 5)勝山水菜は積雪の影響で収穫遅れが見られた。根こぶ病が局中発している。 6)奥越の加工イチゴは、葉数4.5∼5.5枚である。 7)ニンニクは草丈17cm、葉数3.5枚で、年内に生育の良すぎたものほど回復に時 間がかかっている。追肥は3月15日頃施用した。さび病が微発している。 対策 4月は、トンネル栽培の果菜等の定植やダイコンの播種が続く。この時期の晴天日は温 度変化が大きくなることから、夜間の低温や日中の高温による生理障害を発生させやすい ので、ハウス野菜の温度管理やトンネルの換気に十分留意する。また、遅霜や春先の強風 も野菜に被害を及ぼすことが多いので注意する。 1 施設野菜 1)果菜類 (1)トマト ・3段花房開花期に追肥開始となるので、草勢をみながら追肥の時期を決める。なお、草 勢が強すぎる場合は灌水だけを行って追肥を数日遅らせるが、追肥を省略するとその後 の草勢低下が大きくなり、上段の着果が悪くなるので留意する。 ・3段花房開花期以降の追肥は、液肥を用いる場合には各段花房の開花期に窒素成分 1∼ 2kg/10a 程度を、灌水を兼ねて施用する。なお、一度に多量の追肥を行うと、スジグサレ 果等の発生を助長するので注意する。 ・マルハナバチを導入して交配着果を行う場合は、夜間の低温によって花粉の発現が悪く なるので最低気温が 12℃を下回らないように保温を徹底する。また、ハチは高温に弱い ので、ハウス内気温 25℃を目安に、晴天日にはハウス換気を徹底する。なお、マルハナ バチの導入後も、バイトマークが確認できなければホルモン処理を行う。 ・着果数は、1∼2 段花房は 3∼4 果、3 段花房以上は 4∼5 果を目安にし、奇形果や変形果 等を幼果のうちに摘除して、草勢の維持に努める。 ・ミディトマトは、5 葉より下に着いた花房を摘除する。また、2 本整枝とする場合は、主 枝と一番下の花房直下から発生した強い腋芽を伸ばして仕立てる。なお、2 本の枝の生育 が異なる場合は、生育の早い枝をやや倒して、茎頂部の高さを揃える。着果促進のため ホルモン処理を 3∼4 日間隔で行うが、奇形葉の発生を防ぐためホルモン剤が周囲の葉に かからないようにする。 (2)キュウリ ・主枝 6∼7 節位までの雌花と 4 節までの側枝を早めに摘除して初期生育を促す。なお、草 勢が弱い場合には主枝 8∼9 節位までの雌花を摘除して、着果による負担を軽減する。 ・主枝の着果数は 10 本程度を目安とし、ダブル着果で主枝の着果数が多くなりすぎる場合 は、草勢低下を防ぐために 1 果を摘除する。 ・主枝は 20∼22 節程度で摘心する。また、側枝は 1∼2 節で摘心する。 ・外気温が 10℃以上になる頃までは内張カーテンを利用し、午後早めにハウスを閉めて最 低気温 12℃程度を目標に保温を徹底する。しかし、夜温が高すぎると初期収量は多くな るものの、草勢低下が大きくなり、中段での側枝の発生が悪くなって総収量を低下させ るので注意する。 ・追肥は収穫開始と同時に始め、その後は 400∼500kg/10a 程度を収穫する毎に窒素成分で 1∼1.5kg/10a 程度を追肥する。 (3)スイカ ・大玉生産に必要な着果節位までの生育量を確保するため、ハウスを早めに閉めて保温を 徹底する。なお、トンネルは霜害防止のため、晩霜の心配が無くなる 4 月中旬頃まで残 しておく。 ・2 本整枝の場合は、子づる 3∼4 本が 30∼40cm に伸びた頃に揃った子づる 2 本を残して 他の子づるを摘除する。また、子づるが 1m 程度に伸びたら、孫づるを摘除しながらつる 先を揃えるように子づるを引き戻す。さらに、子づるの先端部 18∼20 節位に雌花が確認 できるようになった頃(開花 1 週間程度前)に、着果節位までの孫づるを摘除する。な お、草勢が弱い場合は、やや早めに孫づるの摘除を行い、開花までに草勢を回復させて おく。 (4)メロン ①プリンスメロン ・生育の揃った主枝 3 本を残し、孫づるを 5 節まで早めに摘除しておくが、草勢が弱い 場合は 6∼7 節まで孫づるを摘除して着果節位を上げ、着果させる孫づるは開花前に 2 葉を残して摘心しておく。 ・灌水は、根群の発達を促すため晴天日の早朝に行って地温を回復させ、夜間低地温に ならないようにする。また、開花後は果実肥大を促進するため、やや多めに灌水する。 ②アールス系メロン ・定植時の地温確保のため、定植 2∼3 日前に灌水して地温を回復させておき、定植時に は早朝地温を測定して 18℃以上であることを確認する。 ・定植後は日中 25∼30℃を目安に換気を行うとともに、夜間の保温を徹底する。 ③マルセイユメロン ・最低地温 16℃以上を目安に定植後も暖かい日が続く日を選んで植える。 ・本葉 2.5∼3枚が展開する頃が定植適期である。 ・本葉3枚を残して早めに摘心する。 ・定植後はつるの誘引のみを行い、整枝は一切行わない。 2)軟弱野菜 (1)ホウレンソウ、コマツナ ・温度の上昇とともに葉が伸びやすく収穫適期幅が短くなるので、収穫遅れや品質低下を 防ぐため収穫労力を考慮して播種面積を決め、計画的に播種するとともに、播種密度を やや低くくする。 ・ホウレンソウはべと病予防のため抵抗性品種を用いる。なお、抵抗性品種を利用できな い場合は灌水を控えてハウス換気を行うとともに、防除薬剤の予防散布を行う。 2 露地野菜 1)果菜類 (1)スイカ、メロンは 4 月上中旬、ナスは 4 月下旬に定植時期になる。活着や初期生育 が遅れないようにするため、圃場準備を早めに行う。 また、トンネルを設置して地温を高めておく。定植は、晴天日の午前中に行い、速 やかにトンネルを閉じて保温を徹底する。なお、苗は定植 1 週間程度前から徐々に外 気に馴らしておく。 (苗の馴化の手順例) 1 日目 夜間、トンネル上部を 15cm 程度開放したままにしておく。 2 日目 夜間、トンネル上部を 30cm 程度開放したままにしておく。 3 日目 夜間、トンネルを全開しておく。 4 日目 電熱温床の通電を止め、夜間トンネルを密閉しておく。 5 日目以降 電熱温床の通電を止め、夜間トンネルを全開しておく。 (2)一寸ソラマメは、開花始期に追肥を行ない、土壌水分を確保して莢の肥大を促す。 2)葉菜類 (1)春キャベツ ・結球始期に追肥、中耕を行って結球の肥大を促進する。 ・追肥が遅れると裂球の原因になり、圃場の乾燥は心腐れ症の原因になるので注意する。 3)根菜類(ダイコン) ・発芽促進や抽台防止のため、播種までに十分地温を確保するため圃場準備を早めに 行う。 ・播種後好天が続くことが予想される日を選んで播種する。 ・トンネルは、生育前半は抽台防止のために密閉するが、トンネル内部の水滴の付着が 悪いと葉焼けを発生しやすいので、適宜灌水を行う。 ・換気は急激に行うと葉が著しく萎れて葉焼けを発生させるので、徐々にトンネルの換 気穴を多くしたり、裾の開度を大きくする。 ・トンネル内に水滴が着かない場合は、換気を大きくしておく。 4)ネギ類 ・タマネギ、ニンニク、ラッキョウは、球の肥大が始まる 4 月中旬頃までに追肥を行う。 ・遅い追肥は、葉を過繁茂にして病害等の発生を多くするとともに貯蔵性を悪くするの で注意する。 ・4 月からさび病の発生がみられるようになるので、早期防除を徹底する。 (資料) 本県主要野菜の共販取扱高の推移 (平成16年3月20日現在) 平成15年 平成14年 平成13年 平成12年 平成11年 出荷量 金額 出荷量 金額 出荷量 金額 出荷量 金額 出荷量 金額 (t) (千円) (t) (千円) (t) (千円) (t) (千円) (t) (千円) ○ 春ダイコン 1,588 134,118 1,807 212,227 1,869 162,770 1,807 185,066 1,894 207,075 ○ 秋冬ダイコン 3,547 183,909 3,151 273,430 4,125 280,375 3,636 324,784 4,047 258,547 カブ 266 66,301 250 68,554 320 68,426 287 79,151 278 79,896 ニンジン 285 22,048 239 29,571 245 22,310 282 33,852 269 31,502 ハクサイ 278 7,726 236 10,038 342 13,679 346 14,342 369 14,946 97 37,339 37 14,729 60 13,000 64 15,390 53 14,074 219 73,031 228 77,257 275 74,058 266 88,522 289 88,026 京菜 小松菜 つまみ菜 146 38,892 166 47,541 200 50,595 214 58,338 228 62,489 ○ キャベツ 655 32,479 806 56,573 1,116 67,495 1,347 74,953 1,423 84,034 ほうれん草 355 206,118 409 230,743 437 224,275 420 248,019 405 239,210 ネギ 314 93,968 344 109,939 316 102,069 278 83,923 261 88,165 59 26,878 61 29,619 64 25,322 56 27,821 60 24,587 シュンギク ブロッコリー 94 19,311 33 11,902 17 4,458 11 3,390 7 1,872 446 94,675 458 102,570 507 110,769 536 123,991 532 127,720 ○ ナス 342 87,113 428 109,954 544 117,639 646 121,956 544 141,337 ○ ミディトマト 246 141,735 244 178,275 229 165,786 251 184,468 227 170,600 1,169 255,032 1,259 316,494 1,210 275,060 1,134 277,199 1,186 326,458 キュウリ ○ トマト ピーマン 30 5,832 24 4,951 28 5,866 29 6,202 28 6,717 152 39,362 169 55,209 192 43,506 143 34,032 160 50,097 カンショ 165 44,296 201 51,474 203 42,656 190 41,823 215 53,861 ○ サトイモ 1,298 241,187 1,239 294,134 1,100 270,427 1,078 283,014 1,491 289,828 プリンスメロン 74 21,946 95 27,944 138 39,253 146 40,062 184 59,111 アムスメロン 19 3,507 25 4,655 28 8,044 35 7,648 39 8,618 388 155,263 410 181,736 379 158,597 402 164,855 399 178,396 4,371 374,957 5,562 559,726 6,454 748,489 6,079 774,275 6,245 641,203 ○ 一寸そらまめ アールスメロン ○ スイカ 合 計 ○は県推進品目 16,603 2,407,023 17,881 3,059,245 20,398 3,094,924 19,683 3,297,076 20,833 3,248,369 Ⅳ 花き 実況 1 キク 奥越では秋植え夏ギク株への不織布パスライトによるべたがけ作業が、平年並みの3月 から開始された。 福井では秋植え夏ギクの生育は全般的に早く、2月18日から追肥作業が行われた。 南越の秋植え小ギクは、草丈10∼15cmで葉掻き作業が終了した。整枝作業は4月 上旬となる見込み。施設の中輪ギクは2月下旬∼3月中旬に出荷終了した。 若狭の秋植え6月咲きギクは、芽立ちが良好で3月上旬に追肥作業が行われた。7月咲 きギクの追肥作業は3月中旬に行われたが、やや芽立ちは悪い。 奥越の春植え夏秋ギク親株ハウスの生育は順調である。病害虫では、白さび病やアザミ ウマ類の発生は少ない。 福井や丹生の8月咲きの挿し芽は3月中下旬から始まった。 小浜の共同育苗では、早いもので3月16日より採穂して貯蔵された。病害虫の白さび 病やアブラムシ類は小発生である。 2 ユ リ 奥越のシンテッポウユリの生育は順調である。1月下旬播種で本葉1枚である。2月下 旬播種で本葉1枚展開中である。 春江のオリエンタル系ユリは、1月20日定植で草丈60cmの出蕾期である。 3 トルコギキョウ 坂井のピッコロシリーズの12月5日定植物は一部で立枯病が発生した。年明けに播種 された苗の生育は順調である。 南越では、半促成作型のメロウシリーズは、草丈10∼15cmで昨年に比べ生育は遅 い。季咲き作型物は 3 月中に定植されたが、活着が不十分であった。 4 ストック 坂井では「ピンクアイアン」の出荷が3月18日で終了した。 福井のカルテットシリーズは、10月中旬定植物で草丈60∼70cmとなり、3月上 旬∼中旬に出荷された。12月播種の2月中旬定植物で草丈10cm程度である。 南越では、カルテットシリーズの 9 月下旬定植物は3月上旬に出荷終了した。10月上 旬 定 植 物 は 草 丈 7 0 ∼ 8 0 cm で 出 荷 中 で あ る 。 5 その他 丹生のスイセンは、3月追肥作業が実施されている。南越のフリージアの早生品種「ラ ビット・レッド」は3月上旬から出荷され、中生品種「アラジン」は4月上旬から出荷見 込みである。 対策 1 秋植え夏秋ギクの栽培管理 1 ) 古 い 茎 葉 を 除 去 し て い な い 圃 場 は 、病 害 虫 の 一 次 発 生 源 と な る の で 、た だ ち に 地 際 部 から除去する。 2 ) 春 肥 を 施 用 し て い な い 圃 場 で は 、直 ち に 有 機 化 成 2 0 0 k g / 1 0 a を 施 用 し 、畦 溝 の溝さらえを兼ねて2∼3㎝土寄せを行う。 3)芽の伸長初期より黒斑病、褐斑病、白さび病等の防除を徹底する。 2 秋植え夏秋ギクの摘心栽培 1 ) 7 月 下 旬 以 降 に 開 花 す る 品 種 は 開 花 時 期 の 調 節 と 品 質 向 上 の た め 、生 育 し た 冬 至 芽 の 下葉3∼4枚を残し摘心する。 2 ) 1 本 の 冬 至 芽 か ら 2 本 に 仕 立 て る た め 、2 0 c m 目 の ネ ッ ト で は 3 ∼ 4 本 の 冬 至 芽 を 残すようにする。 3)摘心の1週間前に、窒素成分で5kgの化学肥料を施してから土寄せする。 4 ) 摘 心 2 、3 日 前 に 速 効 性 の 液 肥 5 0 0 倍 を 必 ず 施 用 す る 。摘 心 後 も 灌 水 と 根 付 け 肥 を 兼ねて、液肥をたっぷり施す。 3 春植え夏秋ギクの定植と管理 1) 施設育苗の苗は、定植の1週間以上前から、換気、夜間低温管理など露地の環境に 慣らしておく。 2 ) マ ル チ を 行 う 場 合 は 定 植 の 数 日 前 よ り か け て お き 、で き る だ け 地 温 を 高 く す る よ う に 努力する。 3)低温が継続する場合は定植を急がずに好天をまって、晴天日の午前中に定植する。 4)定植前に苗箱での弁当肥や定植後の根つけ肥として硝酸性の液肥を必ず施す。 4 トルコギキョウの管理 1 ) 本 葉 4 ∼ 5 枚 に な る と 茎 立 ち を 始 め る の で 茎 立 ち 前 に 定 植 す る 。定 植 時 に 根 を 切 る と 生育が悪くなるので注意する。 2)定植床は定植7日前からハウスを閉め、地温を上げるように努力する。 3 ) 栽 植 密 度 は 1 5 c m ×1 0 c m の 6 条 植 え と す る 。密 植 す る と 、中 心 部 の 日 射 や 風 通 し が 悪 い の で 葉 色 が 薄 く な り 、ま た 水 分 も 不 均 一 に な り や す い の で 、ボ リ ュ ー ム 不 足 や病気の発生など品質低下の原因となる。 4 ) 定 植 後 の 灌 水 は 活 着 を 良 好 に し 、初 期 生 育 を 促 進 さ せ る た め 根 が 張 る ま で 十 分 灌 水 す る。草丈が15∼20cmごろに花芽分化が始まるが、この時期は水分が不足すると 切り花長が短くなる。 5)活着後の生育の状態を見ながら液肥を中心に追肥する。 5 シンテッポウユリの初期管理 1)育苗期間中は週1回液肥施用と病害虫防除を定期的に行う。 2)日中の換気は20∼25℃で行い、日光を十分に当てる。 3)定植は本葉3∼4枚時の苗質で行い、老化苗にならないようにする。 4 ) 定 植 後 4 5 ∼ 6 0 日 間 は 茎 立 ち せ ず に 葉 数 を 増 加 す る( 2 0 ∼ 2 5 枚 )よ う で あ れ ば 、 良品質の切り花が期待できる。 5 ) 定 植 後 5 0 ∼ 6 0 日 間 は 灌 水 と 液 肥 施 用( 1 0 日 に 1 回 程 度 )を 積 極 的 に 行 い 、栄 養 生長を旺盛にさせる。 6)晩霜の恐れがある場合は不織布のべたがけを行う。 6 枝物花木の管理 一年草雑草では小さいうちに除草剤を散布すると効果が高い。 Ⅴ.畜産 実況 1.平成15年度第23回石川・福井合同肉牛販売会成績(16年3月6日) 販売会全体 福井県 枝肉 肉質等級 枝 肉 枝肉 肉質等級 枝 肉 重量 (頭) 単 価 重量 (頭) 単 価 (kg) ≦3 4 5 (円) (kg) ≦3 4 5 (円) 和牛♀ 353 7 5 1 1,618 355 4 3 1 1,614 〃 ♂ 416 11 9 4 1,728 425 6 5 4 1,757 2.平成15年度第24回石川・福井合同肉牛販売会成績(16年3月18日) 販売会全体 福井県 枝肉 肉質等級 枝 肉 枝肉 肉質等級 枝 肉 重量 (頭) 単 価 重量 (頭) 単 価 (kg) ≦3 4 5 (円) (kg) ≦3 4 5 (円) 和牛♀ 359 3 5 5 1,933 368 1 3 2,133 〃 ♂ 425 10 11 3 1,877 423 9 8 2 1,840 3.第46回福井県若狭子牛共励会成績(16年3月19日) 販売価格(千円) 平 均 出品 販売 平均 平均 日齢 最高 最低 平均 生体単価 頭数 頭数 日齢 体重 体重 頭 頭 日 Kg kg 円 雌 22 18 308 265 0.87 510 235 376 1,418 (前年同月) (25 23 316 257 0.82 441 210 329 1,281) 去勢 33 33 298 270 0.92 522 183 390 1,452 (前年同月) (45 42 292 261 0.90 491 201 359 1,386) 対策 1.乳用牛 ボディコンディションスコア(BCS)は、乾乳期3.25∼3.5で乾乳から泌乳初期の変化 は マ イ ナ ス 0 .5 ∼ 0 .7 5 程 度 で あ る こ と が 理 想 と さ れ て い る 。 B C S は 飼 料 摂 取 と 乳 生 産 の バランスを正確に表すので、定期的にチェックすれば飼養管理で改善すべき点が見えてくる。 1)泌乳初期の牛でBCSが低下しすぎていないか 分娩後しばらくは身を削りながら泌乳するが、スコアの変化がマイナス1以上では、体脂 肪の動員が多すぎる。産乳のために体脂肪が動員され過ぎるとケトージスになり、栄養状 態 が不良ではよい発情もこない。分娩時の疾病を防ぎ、ルーメン機能を高めて食い込みを良 く する。 2)泌乳後期までにBCSを調節すること BCSを1段階(体重では50∼70kg程度)回復するには150∼200日必要とされているが、 分娩間隔が長すぎると逆にBCSが上がり過ぎてしまう。乾乳期にはBCSの変化が少な い 方が良いので、分娩のトラブルを防ぐためにも泌乳後期までにBCSを調節する。 3)BCSの均一な牛群作りを目指す 個体間でBCSの格差が大きい場合は個体に原因があると考え、早急に原因を探る。初産 牛でばらつく場合は育成期の管理が統一されていないことも考えられる。群内のばらつき が 多いと異常牛を見つけ出すのも困難となるので、BCSの均一な牛群が理想である。 2.肉用牛 肥育牛はステージに合わせて濃厚飼料を増やしていくが、たまに食い止まりと言われる食 欲の減退がみられる事がある。その原因には、血中ビタミンAの低下もあるが、以外と増 飼 のスピードが速すぎるために、食い止まりを起こす場合が多い。この様な時には以下の方 法 で対応すると良い。 1)発酵飼料の利用 増 飼 を中 止 し 、 給与 量 を 1kg程 度 減 ら し、 そ の 代 わり に ビ ー ル粕 等 を 含 んだ 発 酵 飼 料 を 500g∼1kg給与する。飼料中の発酵菌がルーメン内の消化を助け、食欲が出るようになる。 商品名:「デイリーパワー」「ジャンボリー」など 2)吸着剤の利用 異常発酵したルーメン内では毒素が発生し、胃の蠕動運動を妨げる。吸着剤はその毒素 を吸い付けて、体外に排出させる働きがあり、胃運動を正常に戻す効果がある。 商品名:「ソフトシリカ」「ゼオライト」など 3)薬剤の利用 健胃薬には消化酵素や中和剤を含んでいるが、酵母や善玉菌が含まれているものがある。 これらが発育し、悪い菌の増殖を抑えることにより、ルーメン内の環境を改善する事がで きる。商品名:「トルラミン」「ビオペア」など 食欲が回復した場合は、同じ間違いを繰り返さないために、残しの量や便の状態、餌 へ の寄りつきの早さなどを参考にしながら、前回よりも緩やかなペースで増飼する。 3.豚 農場内から病原菌を駆逐することは、簡単なことではない。同様に、農場内への新たな病 原菌の侵入を長期的に防止することは、さらに困難である。農場の防疫は細かい基礎的な こ との積み重ねであることを改めて認識すべきである。 以下にあげる豚舎および防疫設備の管理基準はSPF豚農場の一部分であるが、一般の農 場でも有効な基準である。 1)農場内道路は、舗装もしくはそれに準じた措置をとる。 2)農場外の雨水や汚水が場内に流入しないように設備する。 3)農場の外周にフェンス等を設置し、部外者や野犬、野獣等の侵入を防ぐ。 4)豚舎は金網等で野鳥等の侵入を防ぐ構造とする。 5)導入豚の検疫施設を保有する。 6)外部に通ずる門扉は、やむを得ず使用するとき以外は閉鎖し、施錠できること。 7)農場の入口に車両消毒装置を設置する。(外部車両の農場内乗り入れは原則として禁止す る。) 8)農場外に出荷車両や飼料運搬車等の外部車両専用の車両洗浄設備を設置する。 4.鶏 気候が暖かくなるにつれて、内外寄生虫、細菌類の繁殖が旺盛になる。近年、養鶏産業の大 規模化に伴い使用管理が機械化され、鶏体から離れた外部寄生虫は自動集卵機・給餌機・除糞 機により容易に鶏舎全域に運搬され、爆発的に発生する。ワクモなど外部寄生虫の防除対策と して、鶏舎構造別に以下の点に留意する。 1)鶏舎構造に関わらず、鶏の導入前には鶏舎を十分洗浄・清掃する。過去に外部寄生虫 が 発生した所であれば、殺虫剤を舎内の壁の隙間、ケージの下などを中心に噴霧する。 2)開放鶏舎では窓や入り口に網を張り、野鳥の侵入を防止する。 3)平飼鶏舎では敷料やネストに月 1 回殺虫剤の散布を行う。 4)開放ケージの低床式では老朽化している鶏舎が多く、ワクモが隠れやすいため、他の 鶏 舎構造以上に清掃・除糞を行う。 5)開放ケージの高床式ではケージが多段式となり、寄生虫の駆除は困難になるため、若 鶏 の導入時に予防的に殺虫剤を鶏に応用し、その後ケージに収容する。 6)ウィンドウレス鶏舎での発生は稀であるため、過去に発生があった鶏舎以外は導入時 に 鶏を観察し、寄生の有無の確認後、ケージに収容する。 5.衛生 『高病原性鳥インフルエンザ(続報)』 2 月 27 日に京都府丹波町において高病原性鳥インフルエンザを疑う事例が発生したことを うけ、同日県庁に高病原性鳥インフルエンザ防疫等対策本部および嶺南振興局に現地対策本部 が設置され、情報収集や養鶏農家への緊急巡回指導が行われました。本県では名田庄村が防疫 措置を実施する移動制限地域の半径 30km 以内に一部地域が入るため、防疫等の重要性から1 養鶏場に対し、鶏卵の出荷等について自粛が要請されました。 なお、本事例は、2 月 28 日に(独)動物衛生研究所における病性鑑定の結果、高病原性鳥イ ンフルエンザと決定されました。また、2 月 29 日の鶏インフルエンザ防疫対策等本部会議で福 井県全域を移動制限区域外とすることが決定されたので、名田庄村の養鶏農家については、移 動自粛の解除が決定されました。 丹波町の国内 3 例目の発生農場は約 25 万羽と大規模採卵鶏飼養であり防疫措置が進展しな いまま、同一町内でブロイラー飼養農家(約 2 万羽飼養)で高病原性鳥インフルエンザが疑わ れる4例目の事例(3 月 4 日)が発生しました。直ちに初動防疫措置がとられ 3 月 11 日には防 疫措置が完了しましたが、3 例目の発生農場の防疫措置が 3 月 22 日にようやく完了し、現在移 動制限解除に向けての清浄性確認検査がおこなわれています。 この間、高病原性鳥インフルエンザ防疫マニュアルの見直し(平成 16 年 3 月 10 日一部改正) があり、また京都府や大阪府で死亡したカラスから高病原性鳥インフルエンザウイルスが分離 され、一般住民の不安を増大する結果となっています。このため、環境省や農林水産省等関係 省庁が連携し、国民の不安を解消するため死亡鳥のサンプル検査とあわせ、カラスやドバトを 捕獲し全国的な検査を実施することになりました。ウイルス検査は高病原性鳥インフルエンザ 防疫マニュアルに基づき、家畜保健衛生所が実施することになり、当所では搬入された検体に ついて検査を行っています。 また、家畜伝染病予防法に基づき、当分の間、鶏、あひるおよびうずらを 1,000 羽以上飼養 する農場は、1週間に 1 回死亡羽数等の状況を県に報告することが義務付けられました。なお、 本県では毎日報告を求めています。本病の場合は、病態から速やかに初動防疫措置をとること が大変重要ですから、異常鶏がみられた場合はただちに家畜保健衛生所に連絡をお願いします。 6.飼料作物 1)トウモロコシの早播き栽培は、多収な中晩生品種の導入、台風による倒伏回避等の 点から安定している。播種は、有利性を生かすため、平均気温が10℃以上(4月中 旬)になったらできるだけ早くする。 福井県飼料作物奨励品種(夏作物・平成15年3月改定) <トウモロコシ> 極早生 パイオニアデント3790(RM95) 早 生 セ シ リ ア ( R M 1 1 5 )、 ゴ ー ル ド デ ン ト KD6 7 0 ( R M 1 1 7 ) 中 生 ゆめそだち(RM125) <ソルガム> サ イ レ ー ジ ソ ル ゴ ー ( 兼 用 型 )、 ビ ッ グ シ ュ ガ ー ソ ル ゴ ー ・ 甘 味 ソ ル ゴ ー ( ソ ル ゴ ー 型 ) BMRスイート(スーダン型) <スーダングラス> ヘイスーダン、スーダングラス乾草、サマーベーラ細茎 <ローズグラス> カタンボラ、カロイド <ギニアグラス> ナツカゼ Ⅶ IT活用 1 ハードウェア (1)PC 3月分参照 (2)デジタルカメラ 3月分参照 (3)その他 データのバックアップデバイスとしては、従来から MO や CD-R/RW ドライブなどがあったが、ここ数 ヶ月で DVD-R/RW(+ドライブ含む)などの DVD を媒体にした装置の価格下落が顕著である。バックア ップデバイスが手元にない場合、DVD-R/RW ドライブの単体価格が1万数千円で入手できるものもある ので、CD-R/RW ドライブと比較しても十分検討に値する。ただ、メディアが DVD-R/RW、 DVD+R/RW、 DVD-RAM など5種類存在しているので、それぞれのメディアの長所・短所をよく理解した上で機種を選択され たい。 2 ソフトウェア (1)メーラー(電子メールソフト) 3月分参照 (2)画像処理ソフト 3月分参照 (3)ちょっと役立つソフトウェア Exif Reader デジカメで撮影された画像ファイルについて、詳細な撮影条件等(シャッタースピード、露出、測 光条件等)を表示してくれるソフトである。従来は、スタンドアロン版しかなく、確認のたびことに いちいち立ち上げなければならなかったが、現在、プロパティ版もリリースされている。プロパティ 版は当該画像を右クリックして、プロパティを選択すると ExifReader のタブが出てくるので、そこを 見れば画像に埋め込まれた撮影時の詳細なデータが表示されるので、非常に便利である。修正された 画像では、確認できず、あくまでも原画状態での確認のみである。 3 PCウイルス対策 (1)流行しているPCウイルス メールの添付ファイルで感染する性質のウイルスは、相変わらず非常に多くなっている。添付ファ イルを伴って送信されてくるため、前月に述べたのと同様、添付ファイルは絶対に実行してはならな い。添付ファイルとしては、現時点では.pif という拡張子がついたものが多いようだ。 (2)対策上の注意 昨年の夏(8月中旬以降)に、MS Blaster とか Nache(Win2000 と Win_XP が対象)といったトロイ の木馬型ウイルスが大流行したのは記憶に新しい。しかし、このウイルスはシステムを入れ替えたり、 再インストールを行うと、当該の修正プログラム(セキュリティパッチ)がインストールされていな い状態に戻るため、インターネットに接続する場合は、オフライン状態でできれば修正プログラムを 適用してから接続しなければならない。ケーブルテレビなど、一部閉鎖的なトラフィックを経由して インターネットに接続する場合は、上記のウイルスによる不正パケットが充満して、トラフィックそ のものに悪影響を及ぼすため、注意したい。 4 システムの再インストール 常日頃から、PCウイルスの感染には留意するのは当たり前であるが、それでも未知のウイルスに 感染しないという保証はない。よって、産直を行うにあたって重要なデータ(顧客管理関係など)は 定期的にバックアップを行う必要がある。また、不幸にもウイルスに感染してしまった場合やハード ディスクが不具合になった場合、データバックアップが行われていれば、最小限の時間と手間でデー タを復帰できる。その場合のコツを以下に紹介する(例として、WIN2OOO や WIN_XP の場合と仮定)。 ただ、これまでの経験上、作業が全て終わるまでに4∼5時間程度がかかる(マシンの構成やスキル の程度による)ので、作業中のメールチェック体制を考慮しておく。1台体制では難しいので、どう しても運用上は2台で行えるのが最善の体制ではないだろうか。あくまでも、下記内容はコツであり、 具体的な手順になっていない。マシン環境は千差万別であることから、実際に自分でやってみないと、 わからないところが多いと思う。 (1)データのバックアップ バックアップすべきデータとしては、メールの設定・データ、メールのアドレス帖、各種画像、ブ ラウザのお気に入り、作りかけの HTML ファイルなどがある。まず、バックアップするにあたり、これ らのファイルの在り処を確認する。確認後、それらのファイルをバックアップしておく機器(ハード ディスク D ドライブや CD-R/RW メディア等)に各々コピーアンドペーストする。この作業は、一度や れば、バックアップする機器の構成や使用するソフトが変わらない限り、ほぼ毎回同じ作業を行うこ とになるので、例えば「ふたごのハードディスク」などのソフトを使って、作業を簡略化することが 可能である。 (2)システムリカバリー(既製品の場合) ファイルのバックアップ作業が終わったら、システムが書き込まれていたハードディスクの領域を 一度初期化(イニシャライズ)してよいことになる。特に、トロイの木馬型PCウイルスに感染して しまうと、当該ウイルス除去ツール等でも除去がうまくいかない場合が多く、やはり一度初期化して しまうほうが確実で速い。メーカー品PCの場合は、 「リカバリーCD」という付属品が必ず付いてい るはずである。それを使って、OS の再インストール含めた俗にいうシステムリカバリーを行う。リカ バリーの手順は、製品のマニュアル等に詳しく書いてある。リカバリーを行うと、各種設定などは工 場出荷時(購入時)に戻ることになる。 (3)システム再インストール(自作品やショップブランドPCの場合) 自作品やショップブランドPCなどで行う場合、まずマザーボードの BIOS 設定に入り、「Boot Squence」なる項目(デバイスの起動順序)の中で、第一起動デバイスを「CD-ROM」とする。BIOS か ら抜ける時に、設定を保存して再起動する。次に、WIN2000 や WIN_XP のシステム CD-ROM を CD-ROM ど ライブに入れ、PCを再起動する。再起動後、OS のシステム CD-ROM の内容が読み込まれる時間がし ばらくあり、その後、システム再インストール画面が出てくる。ここで、データファイルを置くため のパーティションが行われていない場合は、システムの領域を一旦開放したあと、システムをインス トールする領域を適宜確保する。次に、ハードディスクを初期化するフォーマットを選択する画面に 移る(NTFS か FAT32 か) 。WIN2000 や WIN_XP の場合、システムを入れるディスク領域は NTFS で初期化 すればよい。それらを設定後、ハードディスクの初期化が始まり、続いてシステムのインストールが 行われる。システムインストール後に、コントロールパネルから「管理ツール」→「コンピュータの 管理」→「ディスクの管理」で、データ領域を設定してやる。その際、ドライブ名やディスクの初期 化などを適宜行う。パーティションを行った場合、この作業を必ず行う必要があり、行わないとハー ドディスクの動作が一部おかしくなる傾向がある。併せて、システムインストール後、コントロール パネルから「システム」→「デバイスマネージャー」で、ドライバーがインストールされているかを 確認しておく。ドライバーがインストールできなかったデバイスは、手動でドライバーをインストー ルする必要がある。ドライバーをインストールする場合は、当該メーカーやチップセットメーカーの サイトからダウンロードできることが多いので、サウンドカードやビデオカードの機種(チップセッ ト)を手元にメモしておくとよい。 (4)バックアップデータのリストア (1)でバックアップされたファイルをPCに書き戻す(リストア)。特に、メーラーに OutlookExpress を使っている場合、 「インポート」作業を行わないと、メールの設定・内容が元に戻せない。また、ア ドレス帖は別に書き戻してやる必要があるようだ。この点においても、becky!のデータハンドリング は抜群に使いやすく、群を抜いている。 5 インターネット産直 (1)画像 顧客(消費者)に最もアピールしやすいのが、画像になるのだが、アイデンティティの確立度を図 る上で画像の巧拙というのが端的な尺度となる。画像は、ちょっとしたコツで、見違えるほど素晴ら しいものが撮れるようになる。今までの行政主導の講習会は基本的に無料であるが、今後画像撮影の 習得については、農業者自らのスキルとして取り組む必要があるので、少人数有志による現地講習を 有料で行っていくことが求められる。有料であれば、受講する側も教える側も無料のそれとは比較に ならないほど、真剣に取り組むことは確実である。 (2)SEO タイトルタグと META タグの中の、KEYWORD とか DESCRIPTION 等の中に記述する文字列は密接に関連 している。例えば、<TITLE>お茶の産直 月岡農園</TITLE>の場合、KEYWORD に「産直,お茶,おいしい, 通販」と入れたとすると、google ではランク評価が異常に落ちることがあるので注意しなければなら ない。この場合は、「産直,お茶,おいしい」でよく、「通販」という文字列は農業者自らが行うネット 産直では、顧客のターゲットしては「不適切」な文字列と考え、使わないことにしたい。 6 参考となるリソース (1)web becky!(電子メールソフト:シェアウェア) http://www.rimarts.co.jp/becky-j.htm Exif Reader(デジカメ画像撮影条件表示ソフト:フリーウェア) http://www.rysys.co.jp/exifreader/jp/ ふたごのハードディスク(ファイルバックアップソフト:フリーウェア) http://homepage1.nifty.com/tsware/download/futago/ NPO 法人アグリコミュニケーション(インターネット産直農業者のスキルアップには不可欠) http://www.agrico.org/ (2)メーリングリスト 福井産直ML(県内インターネット産直実施農業者と関係機関有志によるメーリングリスト) http://www.farm-hashimoto.com/fukui/ (3)文献 やらなきゃ損する農家のためのインターネット産直(冨田きよむ著:農文協) ISBN4-540-01182-0 産直農家のデジタル写真入門(冨田きよむ著:農文協) ISBN4-540-03254-2 CD-ROM「農家のインターネット産直シリーズ」第1巻∼3巻(農文協) ISBN4-540-03251-8 マーケティング原理∼戦略的アプローチ∼(フィリップ・コトラー著:ダイヤモンド社) ISBN4-478-50023-1