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(参考資料) 【開発の概要】 波長スイッチング光ネットワークは、情報通信
(参考資料) 【開発の概要】 波長スイッチング光ネットワークは、情報通信のネットワーク基盤としてより大容量で、堅 牢なネットワークである必要があります。そのため、万が一大規模災害が発生し、通信回線に複 数の障害が生じたとしても、高速に障害復旧でき、可能な限り通信サービスの継続性を確保でき るような制御技術が求められます。 従来の光ネットワークでは、通信回線の障害時にあらかじめ用意した予備回線へ高速に迂回 スイッチングさせる 1+1 プロテクション技術が使用されています。この場合、仮に予備回線が同 時に障害になった場合、通信サービスは回線断となってしまいます。そこで、多重障害時にも、 可能な限り通信サービスを障害復旧させる技術として、今回、経路制御技術、経路迂回技術、異 種光ネットワーク制御技術の開発を行い、図 1 に示すように波長スイッチング光ネットワーク装 置 9 台にこれらの技術を実装し、各々の装置が光ファイバによって接続されたネットワークテス トベッドを構築しました。 検証の結果、多重障害時においても経路がある限り障害箇所を迂回しながら通信サービスを 継続させることに成功しました。図 1 は、障害箇所 1、2、3 に順に障害が発生しても、それぞれ を迂回する経路を選択し、可能な限り回線を継続したことを示しています。経路制御技術につい ては、IETF で標準化されている GMPLS の OSPF-TE に波長ラベルの定義を拡張実装することによ り、利用可能な波長情報を各ネットワーク装置間で共有し、どの波長を使って光回線を設定すれ ばよいか、利用可能な経路を自動探索できるようになりました。また、経路迂回技術については、 障害情報を高速に光回線の始点装置へ通知する機能と、経路の自動探索結果を基に、RSVP-TE(*7) を用いて高速に予備回線を設定し、サービスを迂回させる機能を実装し、多重障害時でも通信サ ービスを継続させることが可能となりました。さらに、異なるシステム間(マルチベンダ間)や 既存の光伝送システムとの相互接続性について検証を行い、異なる光ネットワーク間においても 連携制御可能であることを確認いたしました。 GMPLS control network (Out-of-band) 回線端点 Transponder (OTU2e) Vendor A (ROADM) 10GbE tester as Client Vendor A (OXC) WDM equipment Vendor B (WXC) WDM line @L-band Vendor C (WXC) 10GbE@1310nm 障害箇所(数字:障害 発生模擬の順番) Translucent domain 現用経路 1 迂回経路1 3 迂回経路3 迂回経路2 2 Transparent domain 回線端点 図 1. 相互接続実験の概要