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大学教育推進プログラム 事業結果報告書

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大学教育推進プログラム 事業結果報告書
87 仙台高等専門学校
大学教育・学生支援推進事業【テーマA】
大学教育推進プログラム 事業結果報告書
大
学
等
名
仙台高等専門学校
取
組
名
称
学生国際交流事業における教育の質の保証
取
組
期
間
平 成 21 年 度 ~ 平 成 23 年 度
(3 年間)
取 組 学 部 等
全学
取組担当者
竹茂
求
Webサイト
http://hirose.sendai-nct.ac.jp/groups/kokusaigp/index.html
本校が推進する学生国際交流事業において、海外協定大学と協力し
取 組 の 概 要
て、本校の専門カリキュラムによく接続した海外研修プログラムを
開発し、協定大学からの研修生に対してはより充実した研修プログ
ラムを開発する。このような双方向型の国際研修プログラム開発に
より、本校の国際交流において、単なる親善交流を超えた教育の質
の保証を目指す。更に、開発した研修プログラムを含む国際交流事
業を他の教育機関へ拡大することを目指す。
1.取組の実施状況等
①取組の実施状況 【2ページ以内】
(1 )取 組 の 実 施 体 制 に つ い て
➊校 長 総 括 の 下 、総 務・教 務 担 当 副 校 長 等 で 構 成 す る 国 際 交 流 室 が 最 高 責 任 組 織 と
し て 、下 部 組 織 の 広 瀬・名 取 両 キ ャ ン パ ス の 国 際 交 流 委 員 会 合 意 の 下 に 、学 術 交 流 協
定 締 結 校 と 連 携 し て 派 遣・受 入 時 期・人 数 を 調 整 。➋国 際 交 流 委 員 会 が 専 攻 長 、企 画
室 等 関 連 教 職 員 と 連 携 し 派 遣・受 入 業 務 を 遂 行 、派 遣 前 後 の 学 生 指 導 と 評 価 は 教 務 企
画 室・専 攻 科 部 会 が 国 際 交 流 委 員 会 と 連 携 し て 実 施 。➌国 際 交 流 委 員 会 が 、視 察 を 含
む 協 定 校 と の 連 携 体 制 で 、研 修 プ ロ グ ラ ム の 開 発 、派 遣・受 入 学 生 の 学 習 と 生 活 を 支
援 。➍ 受 入 は 、キ ャ ン パ ス 内 学 寮 の 一 棟 を 研 修 生 等 の 宿 泊 施 設 を 含 む 国 際 交 流 事 業 の
中 心 拠 点「 国 際 交 流 セ ン タ ー 」と し て 整 備 し 、国 際 交 流 室 の 下 部 組 織 南 寮 管 理 運 営 委
員 会 が 、 指 導 ・ 管 理 。 【 関 連 教 員 は 約 100 名 ( 全 教 員 の 約 8 割 ) 】
(2 )取 組 の 実 施 内 容 に つ い て
本事業では、 海外学術交流協定大学との連携で、学生国際交流における学びの質
を高めて保証 し、留学等の活動における 学生の主体的な学びを引き出す双方向型の
教育法 の提示を目的とした。連携協定校は、フィンランドのメトロポリア応用科学
大 学 ( MUAS) と ト ゥ ル ク 応 用 科 学 大 学 ( TUAS)、 タ イ 王 国 の キ ン グ モ ン ク ッ ト 工 科 大
ラ カ バ ン 校 ( KMITL)、 フ ラ ン ス の リ ー ル A技 術 短 期 大 学 ( IUT A Lille) で あ る 。 学 生
国 際 交 流 は 、 ➊高 専 5 年 生 の 海 外 長 期 ( 5 ヶ 月 ) イ ン タ ー ン シ ッ プ 派 遣 、 ➋協 定 大 学
からのインターンシップ研修生受入(6 週間から 3 ヶ月間)を主対象とした。
・ プロジェクト型研修プログラムを核とする研修の質の保証:教育の質保証におい
て 、 ➊各 学 生 が 専 攻 す る 専 門 性 に 基 づ く 研 究 室 で の 実 験 ・ 実 習 を 重 視 し た プ ロ ジ ェ
クト型の研修プログラム の開発を核とする目標設定をした。研修プログラムは、派
遣学生に対しては卒業研究テーマの継続推進を含め、本校カリキュラムと良く接続
することを、受入研修生に対しては学生のレベルに応じた様々なプログラム提供に
留 意 し た 。 更 に 、 ➋派 遣 学 生 に 対 し 、 本 校 の カ リ キ ュ ラ ム と 専 攻 科 教 育 へ の 接 続 が
良い、英語による授業等の研修プログラムを協定校で数多く受講できるように配慮
し た 。 ➌受 入 学 生 に 対 し て 日 本 語 や 日 本 文 化 の 講 座 開 講 、 本 校 の 英 語 授 業 へ の 参 加
推奨等により、研修の多様化による質向上も図った。
・ 研 修 プ ロ グ ラ ム の 開 発:研 修 プ ロ グ ラ ム 開 発 の た め 、3 年 間 継 続 し て 、教 職 員 の 各
協 定 校 へ の 派 遣 、 協 定 校 か ら の 教 職 員 の 招 聘 に よ り 、 ➊カ リ キ ュ ラ ム 等 の 教 育 体 系 、
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教育施設、地域の文化・環境を互いに視察調査した。派遣・招聘時期を学生の研修
期 間 に 設 定 す る こ と で 、 ➋研 修 状 況 の 相 互 視 察 に よ り 、 協 定 校 間 の PDCA( Plan, Do,
Check, Action) 的 連 携 に よ り 研 修 プ ロ グ ラ ム を 改 善 し た 。 更 に ➌互 い の 協 定 校 で 教
育・研修プログラム等の学校紹介を行い、情報の事前提供による研修の質向上に努
めた。特に、組込みシステムの研修プログラムでは、➍本校教員が海外協定校で講
義し、あるいは招聘教員の本校での講義により、それらの受講生がその後、互いの
協定校に留学してより高度な研修プログラムに取り組むことが可能な、まさに双方
向 で 継 続 的 な 研 修 プ ロ グ ラ ム を 開 発 し た 。【 3 年 間 の 派 遣 教 職 員 は 延 べ 49 名 、 招 聘
教 職 員 は 29 名 で あ る 。 】
・ 学生派遣と受入:派遣校と受入校の連携と調整により、各学生は専攻分野や出身
校での研究テーマを配慮して研究室に配属され、指導教員の下で各研修プログラム
を遂行した。特に受入では、研修生の学力に応じた様々な研修プログラムの提供に
配慮した。研修終了時に、各学生は英語で報告書を提出すると共に、英語で成果発
表を行うことにより研修の修了を認定され、出身校からインターンシップの単位認
定 を 受 け た 。【 本 事 業 に 関 わ る 海 外 協 定 校 へ の 学 生 派 遣 は 3 年 間 で 45 名 ( H21(11)、
H22(18)、H23(16))、協 定 校 か ら の 研 修 生 受 入 は 42 名( H21( 17) 、H22(21)、H23(4))
で あ る 。最 終 年 度 の 受 入 数 減 少 は 、本 校 が 東 日 本 大 震 災 の 被 災 校 で あ る こ と に よ る 。
派 遣 学 生 は 、 各 年 平 均 し て 、 5 学 年 全 体 の 4% に 留 ま る が 、 海 外 教 員 に よ る 、 英 語 で
の 集 中 講 義( 下 記 、研 究 支 援 ➊)と 学 校 紹 介( 研 修 プ ロ グ ラ ム の 開 発 ➌)を 聴 講 し た
広 瀬 キ ャ ン パ ス 学 生 は 延 約 540 名 ( 各 年 、 4・ 5 年 と 専 攻 科 生 全 体 の 約 45% )。 】
・ 研 修 支 援 : 3 年 間 継 続 し て 、 ➊派 遣 学 生 に 対 し て 、 研 究 内 容 の 英 語 で の プ レ ゼ ン
テーション指導、初級フランス語講座、招聘海外教員による英語での専門科目の集
中 講 義 開 講 等 、言 語 能 力 向 上 観 点 の 事 前 研 修 の 充 実 を 図 っ た 。ま た 、➋ 教 材 コ ン テ ン
ツ 作 成 ツ ー ル ( EduCanvas Infinity シ ス テ ム ) を 導 入 ・ 活 用 し た 上 記 講 義 の 復 習 や 、
国際交流センターでの自主学習環境の整備 等、派遣・受入学生の自主学習を含む研修
の 充 実 を 図 っ た 。 派 遣 ・ 受 入 共 に 、 ➌研 修 後 の 英 語 に よ る 報 告 書 提 出 と 発 表 、 そ の 指
導により、研修内容の確実な定着を図った。
・ 学 生 交 流 事 業 の 拡 大: H23 年 度 に は 本 事 業 の 実 績 を 基 盤 に 、東 北 地 区 高 専 と フ ィ ン
ラ ン ド の 2 協 定 校 ( MUAS、 TUAS)と の 包 括 協 定 締 結 等 、 本 校 の 学 生 国 際 交 流 事 業 を 多
地 間 国 際 交 流 事 業 へ 拡 大 展 開 し た ( (3 )社 会 へ の 情 報 提 供 活 動 に つ い て 、 ② 取 組 の
成果、参照)。
(3 )社 会 へ の 情 報 提 供 活 動 に つ い て
➊H21 年 度 か ら 本 校 の HP に 開 設 し た 本 事 業 公 開 用 サ イ ト ( 英 語 ペ ー ジ を 含 む ) で
取 組 内 容 ・ 経 過 ・ 成 果 を 情 報 提 供 し 、 各 実 施 成 果 を 逐 次 本 校 HP の ト ピ ッ ク ス で 発 信
し た( 58 件 )。➋本 事 業 で 展 開 し た 学 生 国 際 交 流 プ ロ グ ラ ム を 他 高 専 に も 展 開 す る た
め、本校主催の「東北・北海道地区高等専門学校海外インターンシップ担当者会議」
を 3 年 回 継 続 開 催 し て 東 北 ・ 北 海 道 地 区 と の 連 携 強 化 を 図 っ た 。 ➌更 に 、 H22,23 年
度 は 各 高 専 の 国 際 交 流 担 当 教 員 か ら 構 成 さ れ る 外 部 事 業 評 価 委 員 会 を 設 置 し 、協 定 校
視 察 を 含 む 事 業 評 価 を 依 頼 し 、評 価 に 基 づ い た 事 業 の 改 善 を 図 っ た 。➍ H23 年 度 は 事
業 の 総 括 と し て 、「 学 生 国 際 交 流 事 業 に お け る 教 育 の 質 の 保 証 」 シ ン ポ ジ ウ ム を 開 催
し 、本 事 業 推 進 に 関 わ っ た 海 外 協 定 校 と 東 北・北 海 道 地 区 高 専 の 関 係 教 職 員 お よ び 海
外 イ ン タ ー ン シ ッ プ 参 加 学 生 に よ る 事 業 報 告・評 価 を 行 い 広 く 公 開 し て 獲 得 さ れ た 成
果の共有化を図った。
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②取組の成果
【1ページ以内】
・ 研修プログラムの質の保証:本学ではこれまで海外協定校との学生国際交流事業
を推進し、様々な教育効果が見られたが、研究主体の留学の成果は、 派遣学生の語
学力の問題や、研修テーマが必ずしも学生の研究志向に合致していないなど、専門
教育の観点から充分な成果が出ない例 も多く見られた。受入学生も、 出身大学や学
年による学力差で、研修成果に大きく差が生じる 問題があった。本事業では、協定
校の教育体系等の調査に基づき、協定校との連携で、学生の研究領域と学力に応じ
た適切な研修プログラムを開発・提供し、派遣前後を含む研修支援体制の構築を目
的 と し た 。 成 果 と し て 、 ➊適 切 で 多 様 な 研 修 テ ー マ 提 供 と 充 実 に よ り 、 本 校 学 生 が
研修成果を国際会議で発表、海外研修生が研修成果を東北大学の研究室ゼミで発表
す る 等 の 顕 著 な 例 を 含 め 、 学 生 に 応 じ た 着 実 な 成 果 が 確 認 さ れ て い る 。 ➋協 定 校 に
お け る 英 語 で の 授 業 ( CCNA3、 組 込 シ ス テ ム 、 ア カ デ ミ ッ ク ラ イ テ ィ ン グ 、 現 地 言 語
等)に参加する事例が急速に増加し、質の高い研修の幅も向上した。➌アンケート
で 派 遣・受 入 学 生 の 全 員 100% が 研 修 プ ロ グ ラ ム に 満 足 を 表 明 し て い る 。➍ 派 遣 学 生
の 英 語 力 は 研 修 前 後 で 、 例 え ば TOEIC-IP(満 点 990)で 平 均 110 点 向 上 、 TOEIC - SW IP(満 点 200)で 平 均 38 点 向 上 し て い る ( H22 年 度 )。
・ 学生交流事業の拡大と外部評価:東北・北海道地区の高専の多くは学生国際交流
を未実施の状況であった。本事業の適正な評価を得て、本事業成果を他高専にも波及
させるため、外部事業評価委員会、及び、東北・北海道地区高等専門学校海外インタ
ーンシップ担当者会議を立上げた。協定校視察を含めた外部事業評価委員の事業内容
調 査 、及 び 、 海 外 協 定 校 教 職 員 の 東 北・北 海 道 地 区 高 専 へ の 派 遣 を 契 機 と し 、包 括 協
定 を 含 む 多 く の 新 学 術 交 流 協 定 の 締 結 に 至 り ( ➊仙 台 高 専 と TUASの 工 学 環 境 ビ ジ ネ
ス 学 部 、➋東 北 地 区 全 高 専 と HMUAS、TUASの 包 括 協 定 、➌東 北 地 区 全 高 専 と IUT A Lille、
➍ 釧 路 高 専 と TUAS、等 )、➎ 北 海 道 4 高 専 の 国 際 化 教 育 高 専 間 連 携 ワ ー キ ン グ グ ル ー
プが発足した。 東北・北海道地区の学生国際交流全体が急激に活性化したことは本
事業の大きな成果であると、外部事業評価委員会が高く評価 した。
・ 教職員・学生の意識改革:海外研修生の指導は相当の準備と時間を要するため、
当 初 、多 く の 学 内 教 員 は 消 極 的 で 、国 際 交 流 委 員 長 が 特 定 教 員 に 個 別 依 頼 し て い た 。
本 事 業 を 通 し て 派 遣 ・ 受 入 が 活 性 化 し た 結 果 、 ➊ 12 名 の 学 生 受 入 に 対 し て 専 門 教 員
の 1/3 に あ た る 15 人 の 教 員 が 自 主 的 に 指 導 を 申 し 出 た 。更 に 、➋ 学 内 の 若 手 6 教 員
が海外協定校での講義を自ら希望する等、 国際交流事業推進への教員による積極的
な支援体制が構築 されてきた。また、海外派遣学生の留学中、留学後において、国
際交流に対する意識向上が顕著である。➌多くの学生が次は国際会議等の舞台で発
表したい等、より高い目標設定をする他、➍留学中は、本校に留学予定の海外協定
校学生に留学前の情報提供等の自主的支援を行い、➎帰国後は、留学経験者中心の
コミュニティを自主的に構築し、受入研修生への日常的支援や、一般学生を巻き込
んでの交流事業計画と実施等、 学生間に、継続的な国際交流の輪が生まれている 。
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③評価及び改善・充実への取組 【1ページ以内】
・ 研修プログラムの評価・改善:派遣と受入共に、➊研修参加学生に対する事後ア
ンケート調査の実施と、➋教職員が協定校を訪問して研修状況の現地視察を行い、
それらに基づく➌協定校間での意見交換により、問題点の把握と改善に努めた。研
修 全 体 に 対 す る 事 後 評 価 ア ン ケ ー ト で は 、派 遣・受 入 学 生 全 員 100% が 満 足 し 、後 輩
への参加を勧めている。また、プロジェクト型研修の内容と成果も海外研修生の全
て 、派 遣 学 生 の 多 く が 満 足 し て い る こ と が 確 認 さ れ た 。一 方 で 、派 遣 学 生 の 一 部( 1/4
程度)は成果が不十分と自己評価した。調査と議論により、研修成果が充分に上が
らない例として、派遣学生が研修で自分の卒業研究を継続推進する場合が多いと分
析した。 研修を個々の学生の研究志向対象に限定すると、協定校に必ずしも当該研
究 に 詳 し い 教 員 が い る と は 限 ら ず 、指 導 が 行 き 届 か な い こ と と 、他 の 学 生 と の 議 論 ・
交流の機会が少なくなる ことが判明した。その為、協定校と相談し、 協定校の指導
教員が、学生の研究に関連する周辺領域から、複数学生の共同作業による研修が可
能な研修テーマを開発・提案するシステムに移行することで上記問題が改善 してい
る。更に、 研修実施内容を定期的に本校の指導教員等にメールで報告させ、チェッ
クに基づいた研修の指導・支援体制を強化 した。
・ 学修成果の評価:個々の研修プログラムに対する取組の達成度や学修成果は、➊
派遣学生については帰国後に学修成果の英語による報告書、及び、卒業論文を提出
させ、一般学生と共に卒業研究発表会で成果を発表させた。それらを、研究指導教
員が評価して単位認定した。➋受入研修生については、研修修了時に英語による成
果 報 告 書 の 提 出 と 、成 果 発 表 会 に お け る 英 語 で の 発 表 に よ り 、校 長 が 修 了 認 定 し た 。
・ 外 部 評 価:➊「 東 北 ・北 海 道 地 区 高 等 専 門 学 校 海 外 イ ン タ ー ン シ ッ プ 担 当 者 会 議 」
を毎年開催して学生国際交流事業に関する情報を交換した。また、➋本校を除く東
北・北海道地区全 8 高専の国際交流担当教員各 1 名から構成される本事業への外部
事 業 評 価 委 員 会 を 設 置 し 、➌ H22 年 度 は 、委 員 の 海 外 協 定 校 派 遣 を 含 む 事 業 視 察 を 依
頼して中間評価を仰いだ。調査に基づく本事業内容への評価は極めて高く、 本事業
を東北・北海道地区高専へ拡大展開する意義と要望が強く打ち出された 。それに基
づき、海外協定校の教職員を東北・北海道地区高専へ派遣し、当該担当者会議での
議論と協定校との調整により、連携拡大の可能性を検討した。結果、東北地方高専
と複数協定校の包括協定を含む 多くの新学術交流協定の締結に至り、東北・北海道
地区の学生国際交流が急激に活性化した (②取組の成果「学生交流事業の拡大と外
部 評 価 」 参 照 )。 ➍ 事 業 総 括 と し て 、 H24 年 3 月 に 仙 台 市 で 「 学 生 国 際 交 流 事 業 に お
ける教育の質の保証」シンポジウムを開催し、海外協定校と外部事業評価委員会に
よ る 評 価 を 仰 ぎ 、研 修 プ ロ グ ラ ム の 更 な る 多 様 化 に よ る 質 の 保 証 に つ い て 議 論 し た 。
こ れ に 基 づ き 本 校 で は 、H24 年 度 か ら 研 修 生 の 企 業 に お け る 実 習 プ ロ グ ラ ム を 加 え て
実施中である。更に、東北・北海道地区高専教員と協定校教員参加の、より質の保
証された研修プログラム開発を目的とした合同セミナーを国内で実施予定である。
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④財政支援期間終了後の取組
【1ページ以内】
本事業申請で、終了後の「研修プログラムの更なる充実と正規教育への活用、協
定大学の科目履修と単位認定、他教育機関への情報提供、大学院進学等キャリア教
育、大学との連携教育・研究への展開」を展望した。
・ 研修プログラムの更なる充実:本事業では、特に、研究室におけるプロジェクト
型 研 修 プ ロ グ ラ ム 開 発 に 焦 点 を 当 て た 。 ➊企 業 研 修 プ ロ グ ラ ム 開 発 は 社 会 要 請 と 期
待される教育効果から、必須の検討事項である。本事業での協定校との協議でその
方 向 性 を 確 認 し 、 既 に H24 年 度 4 月 か ら 本 校 が 受 入 れ た 協 定 校 ( TUAS) 研 修 生 4 名
に 県 内 企 業 で の 研 修 プ ロ グ ラ ム 提 供 を 開 始 し た 。本 研 修 開 発 は 、本 校 の COOP 教 育 セ
ンターと国際交流室が連携し、東北地区高専へ拡大予定である。フィンランドとタ
イ国の協定校と協議し、本校学生の海外企業研修プログラムも予定されている。➋
H24 年 度 秋 に 、4 つ の 協 定 校 と 東 北 ・ 北 海 道 地 区 高 専 の 教 員 参 加 に よ る 合 同 セ ミ ナ ー
を国内で開催し、教育プログラムの開発・改善を予定している。
・ 正 規 教 育 へ の 活 用: ➊本 事 業 で 開 発 し た 組 込 シ ス テ ム 教 育 プ ロ グ ラ ム の 一 部 を 本
校 専 攻 科 の 組 込 シ ス テ ム 関 連 科 目 で 実 施 し 、H24 年 度 か ら 、海 外 研 修 生 参 加 を 開 始 す
る。本校の担当教員が協定校でその基礎講義を継続実施しており、受講生の当該授
業参加はより高度な研修参画となり、本校学生にも海外学生との共同学習の意義が
大 き い 。 ➋受 入 研 修 生 の 本 校 の 英 語 に よ る 授 業 へ の 参 加 を こ れ ま で 以 上 に 推 奨 す る 。
特 に 専 攻 科 の 英 語 演 習 へ の 参 加 は 、海 外 留 学 生 の TA 的 活 用 に よ る 本 校 学 生 の グ ロ ー
バル思考とコミュニケーション能力育成に有効である。➌本校の専門科目で英語に
よる授業を積極的に増やし、海外研修生が本校学生と共に無理なく研修可能な環境
整備に力を入れる予定である。
・ 協定大学の科目履修と単位認定:高専にとって、海外大学での取得単位は学位申
請で学位授与機構から認定されないことが課題である。本校科目との読替単位認定
を至急検討する。
・ 他 教 育 機 関 へ の 情 報 提 供 : ➊東 北 ・ 北 海 道 地 区 高 等 専 門 学 校 海 外 イ ン タ ー ン シ ッ
プ 担 当 者 会 議 の 実 施 に よ る 継 続 的 情 報 交 換 を 決 定 し て い る 。 更 に 、 ➋高 専 機 構 の 留
学 生 交 流 促 進 セ ン タ ー の 事 業 と し て 予 定 の 、国 際 交 流 の「 特 色 あ る 事 例 集 2」発 行( 本
事業取組担当者責任編集)で、本事業成果とノウハウを全高専に情報提供する。
・ 大学院進学等キャリア教育、大学との連携教育・研究への展開:高専機構、及び
協 定 校 の タ イ 国 の KMITL 大 学 と 共 催 で 、H23 年 度 か ら ISTS(International Symposium
on Technology for
Sustainability)を 開 催 し た 。 学 生 を 主 体 と し た 国 際 シ ン ポ ジ
ュ ー ム で あ り 、本 国 際 交 流 事 業 で 海 外 研 修 し た 本 校 専 攻 科 生 も そ の 成 果 を 発 表 し た 。
H24 年 度 か ら 長 岡 ・ 豊 橋 の 両 技 術 科 学 大 学 も 共 催 に 加 わ り ( 本 校 主 管 )、 本 学 生 交 流
事 業 参 加 学 生 を は じ め と し た 高 専 専 攻 科 生・技 科 大・KMITL の 学 生 や 教 員 間 の 研 究 の
連携が期待される。
・ 財政措置:プロジェクト終了後に、本取組の運営基盤が確立しているので、運営
経費は公費支出で対応可能である。
学校紹介
29名
42名
●仙台高専
専門分野の講義
●海外教職員から本校学生へ
新協定締結による事業の拡大
• 東北地区高専、MUAS、TUAS
• 東北地区高専、IUT A Lille 他
• 全国へ情報発信
• より強力な国際交流に拡大
今後の展望
• 研修の学びの質の保証
• 日本文化・社会の深い理解
会
解
• 受入施設の環境整備
• レベルに応じた本校研修プログラム開発
継続的改善
事前指導・支援
●東北・北海道地区高専
• 海外インターンシップ担当者会議
• 外部事業評価委員会
協定大学と連携
教育の質の保証
• 国際的に通用する技術者輩出
• 人材育成へ深い国際貢献
今後の
双方型
国際研修プログラム
開発・改善
49名
45名
専門分野の講義
●本校教員が海外協定校学生へ
学校紹介
●仙台高専の
協定海外大学
ヨーロッパ
• メトロポリア応用科学大学(MUAS)
• トゥルク応用科学大学(TUAS)
• リールA技術短期大学(IUT A Lille)
アジア
• キングモンクット工科大ラカバン校
(KMITL)
• 留学の学びの質の保証
• 異なる文化・社会の深い理解
異なる文化 社会の深い理解
• 事前研修の充実
• 協定校での効果的な研修プログラム開発
●本校からの派遣留学生へ
学生国際交流事業における教育の質の保証(仙台高専)
●海外からの研修生へ
2.取組の全体像
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