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岐 阜 県

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岐 阜 県
企業における省エネルギー対策のススメ
岐
阜
県
もくじ
第 1 章 省エネの推進体制を構築しましょう・・・・・・・・・・・・・・1
第 2 章 自社のことを把握しましょう・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第 3 章 無理なくできる省エネ対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
第 4 章 省エネ対策に活用できる様々な取り組み・・・・・・・・・・・・22
はじめに
我が国の社会経済は、昨今の不況から緩やかな回復を続けていましたが、東日本大震災により
一時的な落ち込みの状況にありました。しかし、現在はこれらの落ち込みを乗り越えて増勢を
維持しつつあります。これらは東日本大震災からの復興需要や経済対策等が大きな要因である
かと思われます。しかしながら、エネルギーや環境問題などの中長期的な課題はまだまだ改善
の余地がある状況下にあります。
中小企業のエネルギー起源二酸化炭素排出量は、
産業部門では 11%、
業務部門では 43%であり、
我が国のエネルギー起源二酸化炭素排出量の 12.6%を占めています。中小企業が省エネルギー
活動などを通じて二酸化炭素の排出量の削減に取り組むことは、エネルギーコストの削減へと
繋がる大きな効果を生み出すことになります。
しかしながら、
中々取り組みが進んでいないことも現状としてあり、
これらの理由としては
「何
をすると、どの程度二酸化炭素排出量が下がるのかが具体的にわからない」といった声が大き
くあります。
本パンフレットは、中小企業の省エネ担当者が省エネの重要性を把握し、より一層の省エネを
進めていただくことで、企業の業績の向上に繋がることの一助になることを願い作成したもの
です。
本パンフレットでは、なるべく具体的な効果を分かり易くとりまとめました。中小企業の省エ
ネ活動の参考資料として、ご活用頂ければ幸いです。
岐阜県の地域特性
岐阜県は、北部の飛騨地域には、御嶽山、乗鞍岳などの標高 3000mを超える山々が連なって
います。一方、南部の美濃地域は濃尾平野に木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)が流れてい
ます。その標高の差から、気候は地域によって大きく差があり、岐阜市の平年気温が 15.5℃、
北部の高山市の平年気温では 10.6℃というように、県内でも気温が大きく異なります。気象
庁のデータによると、降水量では高山地域が年間を通じて多く、日照時間では美濃地域の方が
多いことがわかります。
冷暖房にかかるエネルギー量は、地域の気象特性によって変わります。効率的に省エネを実施
するためには、地域の気象特性を把握している必要があります。
飛騨地方
豪雪地帯で冬は大雪に
なるなど、とても寒い。
暖房のエネルギー消費
が大きいと思われる。
岐阜県各地の 2013 年平均気温
美濃地方
低い山に囲まれているというこ
ともあり、夏は暑く冬は寒いう
え、気温の日較差も大きい。特
に、東濃の多治見市などでは国
内最高気温となる年もある。
岐阜県各地の 2013 年月別日照時間
第1章
省エネの推進体制を構築しましょう
企業の経営は、性格の異なる様々な部門から構成されていますが、エネルギーの管理に関して
は、
業務部門もしくは施設設備の管理に携わる担当者が中心となることが一般的かと思います。
しかし、実際に省エネ対策を取り組んでいくにあたっては、他の社員の一人ひとりが省エネ推
進者としての意識をもって取り組むことが重要です。社員全員が省エネに対する自社の問題意
識を共有し、一体となって取り組んでいくことが大きな力となります。
省エネ対策の推進者を配置して役割を明確にしましょう
継続的で効果的な活動を行っていくには、省エネ対策の推進体制を構築し、推進の責任者や担
当者を配置していくことが重要です。まずは、社内に推進体制の組織を整備して、支社ごとや
部署ごとに担当者の配置・役割を明確にしましょう。
以下は、推進体制の一例です。自社の業務形態や組織体制に応じて、省エネ対策を実行するに
あたっての体制を構築していきましょう。
1
PDCAサイクルで継続的に取り組みましょう
● 対策内容の見直し(対策効果や社員
の負担などを考慮)
● 省エネルギー対策推進体制の構築
● 省エネ対策の実施方針や実行・評
● 改善措置(社内周知の強化、BEMS
の導入、サーキュレータやスイッチ
付きテーブルタップなど必要備品
の配備)
価等の計画を明確化
● 全従業員への周知徹底(掲示物、
イントラネット、朝会等での告知
など)
● 全員参加の省エネルギー対策の実践
● 空室・不在時のこまめな消灯
● 空調設定温度の維持
● パソコンの省エネモード設定
● 昼休み時間帯の照明消灯
● 空調運転時間のルール化
● 退社時に機器類の電源切
● エネルギー使用状況の分析(グラフ化
による前年度比較)
● 実施状況の点検(責任者による点検や
対策機器の電力測定など)
● 優れた対策内容の抽出と情報共有(部
署ごとにおける報告や社内表彰など)
計画した推進体制を継続させていくためにも、実行力のあるPDCAサイクルを作成・実行し
定着させていくことが重要です。
2
第2章
自社のことを把握しましょう
企業におけるエネルギーの割合
効果的な省エネルギー対策を実行していくためには、自社で使用されている設備毎のエ
ネルギー使用量を把握することが重要です。
以下に、経済産業省で整理されている部門別エネルギー消費におけるグラフを示します。
グラフは空調負荷及び照明・コンセント・換気等で消費した燃料・熱・電気を一次エネ
ルギーに換算したエネルギー使用量割合を示しています。右のグラフは、この内、オフ
ィス専有部門の消費先割合を示したものです。最も大きいのが照明、次いでコンセント
が大きな割合を示しています。
部門別エネルギー消費割合
出 典 : 中 小 企 業 の 支 援 担 当 者 向 け 省 エ ネ 導 入 ガ イ ド ブ ッ ク ( 平 成 23 年 3 月
経済産業省関東経済産業局)
建物用途別エネルギーの割合
 デパート・スーパーは、売り場に設置されている照明器具の比率が多くなります。
 ホテル・病院は、給湯を多く使用するために熱源の比率が多くなります。
 集会場は多く人が集まるため、空調に関わる「熱源・熱搬送」の比率が多くなりま
す。 特に、熱源が他の建物と比較して比率が多いです。
 学校は、空調する部屋は尐なく使用期間も短いですが、照明・コンセントの消費量
も尐なく、個別空調が主となるため「熱源」の比率が多くなります。
3
エネルギーの建物用途別設備消費割合
出 典 : 中 小 企 業 の 支 援 担 当 者 向 け 省 エ ネ 導 入 ガ イ ド ブ ッ ク ( 平 成 23 年 3 月
4
経済産業省関東経済産業局)
毎月のエネルギー使用量を把握しましょう
自社のエネルギー使用量のデータを整理して課題発見や効果検証に活
用することで、より一層省エネの効果が高まります。エネルギー使用
量の管理表を作成して毎月の結果を記録し、できればグラフ化による
「エネルギー見える化」を行うことで、課題に気づきやすくなります。
モニター企業の電気使用状況
また、BEMS(Building Energy Management System)を導入することで、設備毎のエ
ネルギー使用状況の把握が行え、運転管理や設備更新等の積極的な省エネ対策にも繋が
ります。設備毎の電力使用量の見える化だけであれば、市販で安価な測定器が多くあり
ますので、一度実践してみてください。
ある事業所における時間別
消費電力量(設備別・全日平均)
5
チェックポイント
月別のエネルギー使用量を前年同月と並べて比較しましょう。
事業所におけるエネルギー消費の変動傾向や省エネルギー対策が確認できます。前年
に比べ使用量が増加している場合は、労働時間の増加、設備の増強、気象条件の影響
等を考慮した上で、必要に応じて省エネルギー対策の見直しを行いましょう。
エネルギー使用量の実施について、社内広報などで従業員に周知しましょう。
従業員の理解が深まり、協力を得やすくなります。
使用料の把握の仕方
毎月のエネルギー使用量は、電
気、都市ガス、水道などの請求
書や検針票に記載された数値か
ら把握できますし、最近ではイ
ンターネット上で過去の使用状
況を教えてくれるサービスも充
実してきています。こういった
情報をどんどん活用していきま
しょう。
明細書の見方
出典:中部電力 HP
■ 各エネルギー会社の HP によるサービス画面
中部電力 HP:https://bizene.chuden.jp/clubbizene/index.html
6
東邦ガス HP:http://www.tohogas.co.jp/
参考:デマンド監視装置の導入
電気料金のうち、基本料金は契約電力で決まります。この契約電力を決めるのが最大需
要電力=デマンド値※です。デマンド料金制度と言われるものです。
デマンド料金制度とは、過去 1 年間(当月と前 11 ヶ月)のデマンド値の最大値により電気
料金の基本料金が決まる制度です。
そのため、いくら節電を行っていても、一度でも大きなデマンド値が計測されてしまう
と、以降一年間の電気料金に大きく影響することになります。
以下に、デマンド監視装置を導入する前後の契約電力変化のイメージを示します。
デマンド料金制度のしくみ
引用:中部電気保安協会HP
このように、デマンド監視装置を導入することにより過去 1 年間(当月と前 11 ヶ月)のデ
マンド値の最大値が抑えられ、翌月からの契約電力が下がることがわかります。その後
も継続してデマンド値の最大値を低く推移させることができれば、デマンド監視装置に
よる契約電力の低減効果はより大きなものとなります。
また、デマンド監視装置によっては、電力使用状況の把握が可能なタイプもありますの
で、省エネ対策の効果を確認することが出来るなどのメリットもあります。
※デマンド値(30 分最大需要電力)
電力会社の電気料金算出に使われる電力値で、30 分単位での平均電力(単位:kW)を表し
ます。
7
一次エネルギーへの変換のしかた
部署の活動内容によっても、活用するエネルギーの種類や使用方法は異なります。部署
間での比較にはエネルギー使用量などを延床面積で除した「原単位」が有効です。特に、
電力以外に複数の燃料等を使用している場合は、熱量換算を行った上で比較します。
※電気やガスなどは、エネルギー供給会社毎に発熱量の換算値が変わります。
より正確な数値を算出する場合には各社の値を使用してください。
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省エネについて考えたとき、毎日長時間使うものとして、照明と空
調が上げられます。しかし、照明をすべてLEDに取り替えたり、
空調を新しいものに交換するにはとても費用がかかるため、すぐに
とりかかることは難しいかもしれません。ここでは、導入する際に
気をつけておきたいポイントを解説します。
一般的にエアコンの取り替え時
期は、導入から 20~25 年が目安
だと言われています。
更新時に考えてほしいのが、ト
ータルコストのことです。導入
時の設備費用(イニシャルコス
ト)を抑えたいばかりに、電気
代(ランニングコスト)のかか
古いタイプのエアコン
比較的新しいエアコン
る効率の悪いエアコンを購入した結果、10 年 20 年と考えたときに、トータルコストが
かさんでしまうことがよくあります。
自社でのエアコンの使用状況(特に暖房にも良く利用する場合には、空調の電力使用量
が大きくなります)をよく把握し、トータルコストを見極めて購入することが大切です。
どの機器がより省エネ効果が高いかを見極める際の指標となるのがAPF ※ と言われて
いる数値です。
(※「通年エネルギー消費効率」のことで、日本工業規格(JIS)が定
める環境下でエアコンを運転した場合の運転効率を示した数値)
実際に購入する際は、こうした数値を参考にしながら、どの程度の省エネ効果があるの
かを算定しながら、複数のメーカーを比較して選ぶのがよいでしょう。10 年以上更新さ
れていない空調設備は、大幅な省エネ効果が期待できます。また、高効率エアコン導入
には、補助制度もあるので、活用するのも一つの手だといえそうです。
エアコンの室外機も工夫次第で運転効率が大きく変わります。エアコンの室外機は周辺
の空気の温度により効率が大きく変わってきます。
そのため、よしずによる日よけや、風通しの良い場所に置くことで、仮に周囲の温度を
9
5 度下げることができたら、10%前後のエネルギーを低減することができると言われて
います。このほかにも、室外機の強制一斉停止で消し忘れの防止や、設定温度の自動リ
セットを行うことも、省エネ効果があるといわれています。
メーカー各社の急速な技術開発で、業務用でも
今や蛍光灯や白熱灯に取って代わる光源となっ
たLEDには「①寿命が長い」、「②消費電力が
尐なく済む」といった特徴があります。エネル
ギーと電気料金の節約につながることから、最
近は照明を蛍光灯からLEDに切り替える事務
所が増えています。
必要のないところは電気をつけない工夫
暗くなりすぎないように
LEDに交換する際に覚えておきたいのが、
「初期照度」という言葉です。事務所の照明
設計をする際は、光源寿命末期に照度が低下することを見込んで、器具の台数の割増を
検討します。この割増率が蛍光灯器具とLED器具では変わってきます。蛍光灯器具の
割増率は約 30%と言われていますが、LED器具の場合、光源の劣化が尐ないため割増
率は 10%程度に抑えることが可能です。
ただし、LEDも電力は消費します。そのため、調光機能を付加するなどして、職場ご
とに最適な照度に調整することが更なる省エネ対策に有効となります。
事務所等における最適な照度基準は労働安全衛生規則やJIS規格などを確認しながら、
作業場に応じた設計をしてください。但し、照度が暗すぎる事務所はもちろん問題です
が、明るすぎる事務所もやはり問題です。エネルギーを無駄に使うだけでなく、ランニ
ングコストも無駄にかかってしまうからです。適切な照度を把握することが、適切な省
エネ行動への第一歩となります。
10
第3章
無理なくできる省エネ対策
企業による省エネ対策で必要なことは、全員参加の省エネルギー活動の実践です。そ
のためにも、無理なく長く継続出来る省エネ対策をご紹介します。
省エネ対策による効果の検証
岐阜県では、実際の企業においてエネルギーの使用状況を調査し、簡単に出来る省エネ
対策による効果について検証してみました。
以下に、大きな効果が確認された結果を示します。
昼間の照明の消灯
事務所スペースの照明を休憩時間(1時間とする)に消灯した結果
昼休みの消灯による使用電力の削減
モニターによる実施結果
年間 6,669 円の削減
モニター設備の概要
・消費電力 65W Hf 蛍光灯を使用
・設備 24 台(一部間引き対策を実施)
・年間 316kWh/年の省エネ効果
(稼働日:250 日、電力単価:21.09 円/kWh)
※実際の数値には小数点以下も含まれているため、記載されている式と値が合わない場合があります
パソコンのスリープモードによる効果
年間1台
スリープモード設定による電力消費量の変化
モニターによる実施結果
34 円の削減
モニター設備の概要
・ノートパソコンを使用
・昼休み消費電力削減量 6.4Wh/日
・年間 1.6kWh の省エネ効果
(稼働日:250 日、電力単価:21.09 円/ kWh)
h)
※実際の数値には小数点以下も含まれているため、記載されている式と値が合わない場合があります
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冷蔵庫の設定温度による効果
庫内温度の設定変更による電力消費量の変化
モニターによる実施結果
年間 4,812 円の削減
冷蔵庫内の温度調節を冬季、中
小へ
モニター設備の概要
・冷蔵庫容量 135L(1998 年式)
・年間 228kWh の省エネ効果
(稼働日:365 日、電力単価:21.09 円/ kWh)
※実際の数値には小数点以下も含まれているため、記載されている式と値が合わない場合があります
温水洗浄便座の使用方法による効果
使用機器の年式の違いもありますが、男性用は、女性用と使用回数も違うことから、それほど大きな効果
は見られていませんが、深夜の待機電力は確実に削減されています。
便座温度の設定変更による電力量の変化(女性用トイレ)
モニターによる実施結果
年間 450 円の削減
女性用トイレの
弱へ
モニター設備の概要
・1998 年式 分離型
・年間 21.3kWh の省エネ効果
(稼働日:冬季 168 日、電力単価:21.09 円/kWh)
※実際の数値には小数点以下も含まれているため、記載されている式と値が合わない場合があります
便座温度の設定変更による電力量の変化(男性用トイレ)
モニターによる実施結果
年間 98 円の削減
男性用トイレの
弱へ
モニター設備の概要
・2012 年式 分離型
・年間 4.65kWh の省エネ効果
(稼働日:冬季 168 日、電力単価:21.09 円/kWh)
※実際の数値には小数点以下も含まれているため、記載されている式と値が合わない場合があります
12
建物用途毎の省エネ対策項目の設定
自社の建物の管理や設備を確認して、省エネ対策推進者によって省エネを実践する項目
を抽出しましょう。実践する際に費用対効果を検証しておくと実施に向けたやる気を引
き出せます。
オフィスビルによる省エネのポイント
オフィスビルにおいては、照明・コンセントが
全体の42%と大きな割合を占めていることが
わかります。また、時間帯によるエネルギー消
費のトレンドから省エネ対策のポイントを抽出
することが出来ますので、自社のトレンドを把
握しておきましょう。
出典:(財)省エネルギーセンター
簡単に出来る省エネチェックポイント
管
理
□
省エネ推進組織の整備
空
調
□
室内の温度を適正に調整する(政府推奨温度を参考とする)
□
中間期・冬期は、外気冷房をする
□
冬期以外は給湯を停止する
□
使用量の尐ない時間帯は循環ポンプを停止する
□
不使用室は消灯する
□
昼休みは消灯する
□
自販機を夜間停止する
□
変圧器の負荷率を管理し、相間バランスを取る
□
電気室の温度設定を見直し、冷房負荷・換気動力を軽減する
給
湯
照明・電気
13
建
昇
降
築
□ 建物東面のブラインドを管理し、朝の冷房負荷を軽減する
機
□ 土休日及び夜間のエレベータの運転台数を調整する
空調・給湯
空
調
□
ボイラーや燃焼機器の空気比を調整する
□
ボイラーのブローの適正化及び水質を管理する
□
冷凍機の冷水出口温度設定と補機・搬送動力を
合わせた効率を管理する
□
複数設置された熱搬送ポンプは、負荷に応じた運転台数に調整する
□
冷凍機の冷却水温度を管理して冷凍機の効率を上げる
□
CO2 濃度を管理し、必要最小限の外気取り入れを行う
□
冷暖房開始時には外気取り入れを停止する
□
冷暖房終了時間前に熱源機を停止し、装置内の熱を有効利用する
□
外気冷房が有効な期間は全熱交換器のバイパス運転を行う
□
空調機立ち上り時間の短縮を図る
14
商業施設による省エネのポイント
商業施設においては、空調(熱源)が 31.4%、
照明・コンセントが 27.8%と大きな割合を
占めていることがわかります。
出典:(財)省エネルギーセンター
簡単に出来る省エネチェックポイント
エネルギー管理体制の構築
□
□
□
全員参加の省エネ活動を展開する
PDCA サイクルを確立する
テナント店舗と連携する
エネルギーデータの管理
□
□
データを 比較分析する
地球温暖化対策報告書を活用する
照明設備の省エネルギー対策
店内をメリハリのある明るさにしましょう
□
□
ショーケース照明の点灯を見直す
スポット照明を上手に活用する
高効率照明を上手に活用しましょう
□
□
LED ランプを上手に選定する
LED 照明器具に更新する
15
空調・換気設備の省エネルギー対策
食品売り場の空調運転は時間・場所を限定しましょう
□
□
食品売り場の空調運転を見直す
出入口付近の空調運転を見直す
店内への外気侵入を抑えましょう
□
□
□
□
□
開放営業を見直す
自動ドアの無駄な運転を防止する
自動ドアの開閉動作を調整する
作業場の換気運転を見直す
全熱交換器を上手に活用する
冷凍冷蔵設備の省エネ対策
ショーケースの運用管理を習慣にしましょう
□
□
□
□
□
□
□
□
温度管理基準を見直す
エアーカーテンの気流を乱さない
清掃を励行する
除霜(デフロスト)装置を調整する
室外機の設置状況を改善する(冷凍機別置型)
冷凍冷蔵設備の高効率化を図 る
クローズドタイプ(扉付き)のショーケースを採用する
計画的にショーケースを更新する
エネルギーの見える化
デマンド監視装置を活用しましょう
□
□
□
店舗の電力量を時間別に把握する
デマンド目標値を設定する
目標達成のための運用対策を具体化する
16
ホテル・旅館による省エネのポイント
ホテル・旅館においては、給湯と照明の割合が大
きいことが分かります。ホテルの給湯負荷のピー
クは 22 時前後になることが多いです。
簡単に出来る省エネチェックポイント
出典:(財)省エネルギーセンター
エネルギー管理体制の構築
□
□
□
責任者による省エネルギー体制を構築する
目標値の設定・目標値との比較を行う
全員参加による省エネルギーを推進する
エネルギーデータの管理
□
□
□
□
□
毎日・毎月のエネルギーを管理する
エネルギーデータをグラフ化する
原単位によるエネルギー管理を行う
空調設備の設計条件を調査する
機器類の選定条件を調査する
管理標準の設定
□
□
□
建物・施設で実際に運用されている基準を文書にまとめる
「管理標準」を設定する
省エネルギーの目標管理を実施する
ボイラーの省エネルギー
□
□
ボイラーの稼働台数の適正化を図る
燃焼空気比の適正化を図る
17
冷凍機・冷温水発生器の省エネルギー
□
□
□
冷水設定温度緩和による省エネ運転を行う
運転台数を見直し・削減する
冷凍機の高効率機への更新を行う
空調設備の省エネルギー
□
□
□
□
空調設定温度を緩和する
フィルター等の掃除を行う
エアコンの高効率化を行う
ポンプ、ファンのインバータ化を行う
照明設備の省エネルギー
□
□
□
□
適正照度を維持する
点灯・消灯時間を管理する
高効率照明器具、高輝度誘導灯の導入を行う
不要箇所はこまめに消灯する
OA 機器・自販機の省エネルギー
□
□
OA 機器の待機電力を削減する
自販機の省エネルギー化を図る
受変電設備の省エネルギー
□
□
□
負荷の平準化を図る
負荷管理と受電力率の改善を図る
デマンド警報装置を設置する
給水・給湯設備の省エネルギー
□
□
□
給水圧の適正化を図る
自閉式水栓を採用する
節水型シャワーヘッドを採用する
18
省エネ効果の試算方法
省エネ項目毎に条件を設定し、簡易的に省エネ削減量を算出できる計算式を紹介します。
※「中小企業の支援担当者向け省エネ導入ガイドブック(平成 23 年 3 月
経済産業省関
東経済産業局)」を参考に作成。
(40W2 灯用尾タイプで 6,000lm を得るための消費電力
19
出典:(社)日本照明器具工業会)
20
この他、止水栓を調節することでも節水・省エネに繋がります。
21
第4章
省エネ対策に活用できる様々な取り組み
無料省エネ診断の活用
自らが実践できる省エネ対策には限界があります。外部の専門家によるアドバイスを受
けることで新しい知見をえることが出来ます。
財団法人省エネルギーセンターでは、
「省エネ・節電ポータルサイト」で中小企業向けの
省エネ・節電に対するサポートを行っています。
この様な機関のサービスを有効に活用していきましょう。
■
一般財団法人 省エネルギーセンター
URL: http://www.shindan-net.jp
22
省エネ診断のフロー
出典:(財)省エネルギーセンター
中小企業が受けられる様々な融資
岐阜県では、県内の中小企業者を対象に、経営の活性化、安定のために必要な事業資金
を円滑に調達していただくための岐阜県中小企業資金融資制度(県制度融資)を設けて
います。その中に、地球環境の保全・改善や電力需給対策等の環境に配慮した設備の導
入を支援するメニューとして「新エネルギー等支援資金」を設けております。
※詳細は取引先金融機関にご確認いただくか、岐阜県中小企業資金融資制度のページを
ご覧願います。
23
各省庁の補助・支援制度
■ 住宅・建築物の省エネ改修推進事業
国土交通省
http://www.mlit.go.jp/index.html
住宅・建築物ストックの省エネ改修等を促進するため、民間事業者等が行う省エネ改
修工事・バリアフリー改修工事・耐震改修工事(戸建住宅及び共同住宅のみ)に対し、
国が事業の実施に要する費用の一部について支援することにより、既存住宅・建築物
ストックの省エネ化の推進及び関連投資の活性化を図る。
■ エネルギー使用合理化事業者支援事業
経済産業省
http://www.meti.go.jp/
工場・事業場における高効率設備への入替や製造プロセスの改善等の既存設備の省エ
ネ改修により省エネ化を行う際に必要となる費用を補助する。
■ 住宅・ビルの革新的省エネ技術導入促進事業
(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業)
経済産業省
http://www.meti.go.jp/
建築物の省エネ化を推進するため、ZEB(※)の実現に資するような省エネル
ギー性能の高い建物(新築・既築)に対し、高性能設備機器等の導入費用を補助す
る。 (※ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略)
岐阜県
商工労働部
新産業振興課
電話番号:058-272-8835
- 平成 26 年作成 -
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