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Case Study 富士通ジャーナルプレミアム 【事例 スクウェア・エニックス様】 ワークスタイル変革を実現する、 次世代コミュニケーション基盤 「最高の『物語』を提供することで、世界中の人々の幸福に貢献する」という理念のもと、世界最高のエンタ テインメントコンテンツ/サービスの創造に取り組むスクウェア・エニックス・グループ様。時代の移り変わり による市場の変化やグローバル化の進展とともに、社内外での円滑なコミュニケーション、新たなワーク スタイルの確立が課題となっていた。そこで、本社移転を契機に、富士通が実践の中で培った次世代コミュニ ケーション基盤を採用。ゲーム開発部門から営業部門まで、社内全体のクリエイティビティを高め、生産性を 向上させる基盤として活用されている。 課題と効果 プロジェクト内や事業グループ間 1 でのコミュニケーション クリエイティビティを向上させる 音声やメッセージなどを 統合する基盤の確立 2 ワークスタイルへの変革 統合コミュニケーションの実現 3 グローバルコミュニケーション展開 拡大する海外の拠点との 連携をスムーズに 導入の背景 コミュニケーションの向上 最適なワークスタイル環境の確立 グローバル化への対応 スクウェア・エニックス 総務部長 の岡田大士郎氏は、 「ゲーム開発 開発スタイルの変化の中で高まる においては、プログラム、映像、 コミュニケーションの重要性 音楽、 ネットワークなど、 1タイトル 日 本 を 中 心 に 世 界 中 で エンタテインメントコンテンツや のゲーム開 発に多 岐にわたる サービスを展開するスクウェア・エニックス・グループ。家庭用 分野の人材が関わっています。 ゲーム機やスマートフォン、ケータイなどのゲームを提供する 少数チームで制作するものから、 デジタ ル エンタテインメント事 業 、ゲ ー ムセンタ ー などの 数百人規模のスタッフを必要と アミューズメント施設向けのゲーム機制作などのアミューズ する大きなタイトルもあります。 メント事業、コミック雑誌や単行本、ゲーム攻略本などゲーム さらに、 マーケティング部門、 社外 関連書籍の出版を担う出版事業、二次的著作物の企画・制作・ のスタッフ、関 係 会 社 、海 外 の 販売やライセンスの管理などを行うライツ・プロパティ等事業の、 企業との連携もあり、 コミュニケーションの重要性は高まる一方 4 つの領域で事業を展開している。現在、事業の中心となって です」 と、ゲーム開発におけるワークスタイルが、ネットワーク化、 いるデジタルエンタテインメントの領域では、大型オンライン グローバル化に伴い大きく変化していると指摘する。 ゲームやソーシャルゲームといったネットワークを利 用した さらに、 ネットワークを活用したコンテンツにおいては、 ユーザー ゲームの 提 供に注 力している。 の意見や要望を聞き、それをゲームの内容やサービスに即座に 反映させるというスピード感の重要性がさらに増しており、その 情報システム部と総務部のメンバーでプロジェクトチームが ためにも開発・運営チームのコミュニケーションの向上は急務と 結成され、約1ヵ月を超えるワークショップを行い、社員一人一人 なっていた。同社の開発現場では従来、集中して作業をできる の働き方を考え、各人に最適なコミュニケーションスタイルを ように個人ブース型の座席が各社員に用意されていたが、 ゲーム 検討した。 開発のスタイルが変化し、 チーム内、 部門間のコラボレーションが 小谷氏は「富士通の提案は、 特に現状課題の分析と整理、 新しい より求められる中では、 逆にコミュニケーション不足という課題が 活用方法の提案について光るものがありました。我々もコミュニ 浮かび上がってきた。 ケーションツールの使いこなしは初めてですので、 異なる働き方に こうした課題の解決のために、同社ではさまざまなコミュニ 応じた新たな使いこなしなども提案していただき、役立ちました」 ケーション向上のための施策を検討。2012 年の本社移転に と富士通の提案を評価する。 合わせ、電話を含むコミュニケーション環境の刷新を決断した。 スクウェア・エ ニックス 情 報システム 部 マネ ージャー の 小川洋一氏は「富士通では、すでに同様のコミュニケーション 基盤が稼働しているということで、導入・運用に関する多くの知見 導入のポイント を持っているということも採用の大きなポイントでした。 トラブル ワークスタイル変革を実現するコミュニケーション基盤 「今回のコミュニケーション 事例や構築・運用のノウハウは大変役立ちましたし、提供イメージ が分かりやすく理解できました」 と語る。 基盤の刷新は、従業員のクリエ イティビティを引き出すことを 目標としています。そこで、統合 導入から構築まで コミュニケ ーションを活 用し、 高速な次世代ネットワーク上に 新たなワークスタイルを創 出 新たなコミュニケーション基盤を構築 する、という観点で検討を開始 今回、スクウェア・エニックスが導入したのは、富士通のリファ しました」 とスクウェア・エニックス レンスであるグローバルコミュニケーション基盤をベースとした、 総務部 オフィスサービス/ファ 富 士 通 統 合コミュニケ ーションサ ービスだ 。本 サ ービスは 、 シリティ チーフの小谷克仁氏は、 Cisco SystemsのVoice and Unified Communications商品群と コミュニケーション環境の再構築 富士通のコミュニケーション商品を融合して提供しているサービス における狙いを語る。 である。このサービスにMicrosoft 製品「 Lync 」を組み合わせ、 本社移転のグランドオープンまで1 年という短い期間の中で 次世代コミュニケーション基盤の構築を実現した。机上の PC で 進められた新しいコミュニケーション基盤の構築。そこでポイント プレゼンス表示を行い、容易に相手とメッセージのやりとりや となったのは、単に老朽化した PBX(構内交換機)のリプレース ビデオ会議を行う環境を整備し、音声コミュニケーションについて にはとどまらず、 プレゼンス管理やインスタントメッセージ、 ビデオ はそれぞれの働き方に合わせ、 会議といったツール類も統合したコミュニケーション基盤の確立、 たとえば 開 発 部 門 で はソフト さらにはグローバル化にも対応できる環境をいかに作るかという フォン、 電話応対の多い部署では 点だ。基盤の構築パートナーには、同社のワークスタイルを分析 IPフォン、他にも携帯電話、PHS し、最適な活用方法を提案することが求められた。 といったデバイスの選択を可能 スクウェア・エニックス 情報システム部 マネージャーの森竜也氏 とした。富士通の統合コミュニ は「音声システム単体では強いベンダーはたくさんいますが、 ケーションサービスと、 Microsoft ネットワークの下位レイヤから上位レイヤまで一貫して 1 つの 製品を最適に組み合わせたハイ システムとして提供できるベンダーはなかなかいません。今回の ブリッド構成とすることで、さま コミュニケーション基盤の構築においては、ネットワークの設計・ ざまなワークスタイルに適した、 構築と音声システムの設計・構築までワンストップで対応できる点 高度なコミュニケーション環境を も重要なポイントでした」 と語る。 実現する。 「構築にあたっては、想定外の出来事もたくさんありましたが、 次ぎ業務の負荷が軽減されたということもあります。現場からは トラブルやバグについては技術的にきっちり解決してもらいま 本来の仕事に注力できると、喜びの声があがっています」 と笑顔 した。また、構築の最中に多くの追加リクエストも出てきましたが、 を見せる。 富士通には柔軟に対応してもらい、最終的にはスケジュール通り 移転後はオフィスレイアウトもユニバーサルデザインとなり、 に基盤の構築は完了しました」 と森氏は評価する。 そこにこれらツール群を組み合わせた統合コミュニケーション ネットワークの切り替えは、富士通のラボによる検証作業を 基盤が融合することで、どこにいても素早く、手軽に、適切な 経て、2012年8月の移転スタートに合わせて一斉に実施。森氏は コミュニケーションが取れるようになった。すでにゲーム開発の 「 切り替えが失 敗していたら、本 社 移 転 そ のものができない 現場では、アイデアやスケジュールなどの共有、意識合わせと という重要なフェーズでしたが、蓋を開けたら非常にスムーズに いった場面で、円滑なコミュニケーションが実現し始めており、 いきました」と語る。 それがクリエイティビティの向上、さらにゲームの品質向上に 2012 年 10 月、予定通りに新本社はグランドオープンを迎え、 繋がる日も遠くない。 新たなコミュニケーション基盤も順調に稼働を開始した。 あわせて、運用工数の削減も実現した。コミュニケーション ツール群のクラウド化ということで、設備の運用保守に関する 導入の効果と今後の課題 工数を削減。また、今回の導入では音声コミュニケーションの 見直しによって、従業員のワークスタイルに適したデバイスを 始まるワークスタイルの変革/ 導入し、ハード電話機の数は従来の 3 割程度削減した。さらに、 今後はグローバル化も推進 携帯電話の内線化の仕組みである FMC(注 1 )を導入して、特に 新コミュニケーション基盤は順調に稼働し続けている。各種 外回りの多い営業部門でよりスピーディで円滑なコミュニケー ツールを統合し、 統一コミュニケーション基盤となった効果は、 単に ションを 実 現し、コ ストに つ い て も 同 様 の 削 減 が 見 込 ま れ コミュニケーションの向上にとどまらない。 ている。 「稼働後まだそれほど経過していませんが」と前置きしつつも 統一のコミュニケーション基盤となったことで、 システムとして 「ワークスタイル変革への効果は徐々に現れてきています」と の重要性は一層高まったが、 システムの堅牢性についても万全だ。 小谷氏は言う。 WAN 障害時の復活機能、停電時の切り替え機能、他のレガシー PC のない場所でも、 カメラとディスプレイのついたIPフォンの PBX 拠点との接続仲介など、幾重にも対策を施し、安心安全な 導入により、相手の顔を見ながらのコミュニケーションが手軽に コミュニケーションを実現している。もちろん、運用に関しては、 行えるようになった。スピーカーフォン機能を利用して、複数で 富士通LCMサービスセンターが、 ワンストップによる設備の運用・ 集まった打ち合わせ等でコミュニケーション効率の改善に大きな 管理を24時間365日実施し、 システムの安定運用を支援する。 効果をあげている。IPフォンはLANケーブルに接続するだけでどこ 同社では今後、国内の他拠点、北米や欧州などの拠点も含めた でも利用可能だ。 「電話会議についてはニーズが非常に高く、 従来 グローバルのコミュニケーション基盤を整備し、 グローバル化に も専用機器の貸し出しで対応していましたが、今回の新基盤では 対応した新たなワークスタイル 特別な機器を使わずにどの電話機からでも行えるようになった への変革を進めていく予定だ。 点が好評です」 と小谷氏。国内の他拠点からも早く設置して欲しい 「 今 後は、外 部とのコミュニ という要望があがっていると言う。 ケーションを伸ばしていく、特に アイデアが浮かんだときに、 プレゼンス機能を利用して相手の グローバルなコミュニケーション 在席確認を行い、そこからチャットで連絡を取ったり、 ビデオ会議 を充実させていきたいと考えて を開始したり、 また、PC上でのドラッグ&ドロップで簡単に電話を います」と小川氏はこれからの かけられるようになり、すぐに意見交換ができると多くの社員に 期待を語る。富士通は総合 SIer 活用されている。ソーシャルネットワーク的な面白さを感じる として、 コミュニケーション分野 という社員も多い。 だけでなく、世界約 190ヵ国で 小谷氏は「ボイスメール機能や自動応答機能の導入によって、 展開するネットワークサービス 不在時にも個人宛てにメッセージを残すことができ、電話取り を はじめ 、デ ー タ セ ン タ ー や 運 用 、サ ービ スデ スクなども 含 め 、幅 広 い サ ービ スを 提 供 富 士 通 の「 統 合コミュニケーションサ ービス」導 入により、 している。北米、欧州、中国・アジアパシフィックに拠点を持つ クリエイティビティを向上させるワークスタイル変革に取り組む スクウェア・エニックスがグローバルコミュニケーションを推進 スクウェア・エニックス。これを基盤として、さらにクオリティの していくにあたり、そ れらのノウハウや知 見を生かした提 案 高いコンテンツやサービスを創造、展開していく。 なども期 待しているという。 注記 (注1)FMC(Fixed Mobile Convergence) :固定通信と移動体通信が融合した通信サービス形態 統合コミュニケーションサービス 電話、モバイル端末、テレビ会議、Web 会議、ボイスメールなど を統合したコミュニケーション基盤を、富士通のデータセンター からネットワーク経由でご提供するサービスです。 データセンター側で 24 時間 365 日の運用サポートを実施。 コスト削減と運用負担の軽減を実現します。 マルチキャリア通信サービス網「FENICS」をご利用いただけば、 お客様の要件に合わせてネットワークを最適化。ワンストップ 対応でお応えします。 株式会社スクウェア・エニックス様 概要 本店所在地 東京都新宿区新宿6丁目27番30号 新宿イーストサイドスクエア 資本金 代表取締役 和田 洋一 従業員数 15 億円( 2012 年 3 月31 日現在) 1,697 人(単体、2012 年 3 月31 日現在) 設立 2008 年 10 月1 日 ホームページ http://www.jp.square-enix.com/ お問い合わせ先 富士通株式会社 〒105-7123 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター http://jp.fujitsu.com/journal/ 2013-04-17-case001-01 富士通コンタクトライン 0120-933-200 受 付 時 間 9 : 0 0 ~ 1 7 : 3 0( 土 曜・日曜・祝日・当 社 指 定 の 休 業日を除く) ©Copyright 2013 FUJITSU LIMITED