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第 3 節 防災知識の普及及び訓練

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第 3 節 防災知識の普及及び訓練
風水害・雪害対策編
第 2 章第 3 節
「防災知識の普及及び訓練」
第3節
防災知識の普及及び訓練
【本所】防災安全課、消防本部、教育委員会 【庁舎】総務企画課
【関係機関】
・県(危機管理課、総務部、健康福祉部、商工労働観光部、県土整備部)
・防災関係機関
・市民(町内会、自主防災組織、ボランティア団体)
・医療(鶴岡市医師会、日本赤十字社山形県支部)、各種施設管理者及び企業(防火管理
者、危険物取扱者、病院、福祉施設、ホテル、旅館高層建築物、ターミナルビル等)
1
計画の目的
市は、総合的な災害対策を推進するため、職員に対する防災教育及び訓練を行うとともに、
市民に対する自主防災意識の普及・啓発を図る。また、災害発生時の防災活動を迅速かつ的確
に実施するため、防災関係機関及び住民との協力体制の確立などに重点をおいた実践的な防災
訓練を実施し、災害対応力の強化に努めるものとする。
<達成目標>
市は、全ての職員が災害に関する基礎知識を持ち、平常時の業務から防災面を常にチェ
ックするとともに、市民及び地域に対し、鶴岡市自主防災組織指導者講習会及び自主防災
組織ブラッシュアップ講習会(自主防災組織指導者講習会の受講者を対象に、指導力の向
上を図るための講習会)をはじめとする減災・防災教育を推進する。市民は、「全市民が
防災要員」であることを念頭に置き、家庭や地域でできる減災・防災対策の取組みを実施
するものとする。自主防災組織指導者は、市民が行うべき事前の災害対策を自ら率先して
実行し、地域の防災リーダーとなるものとする。企業(事業所)等は、自らの安全確保や
業務の継続に必要な知識を取得するとともに、社会の一員としてとるべき行動を心得るも
のとする。市民、企業(事業所)等の民間団体及び行政は、力を合わせて鶴岡市の防災体
制強化に向けた取り組みを実践するものとする。
2
各主体の役割及び業務の内容
(1)市の役割
ア 市は、国、県、消防本部、学校、福祉関係者、企業(事業所)等及び町内会等と情報を
共有し、相互に連携して防災教育を推進する。
イ 市は、総合防災訓練等を年 1 回以上実施するように努める。
①市職員の防災教育、防災部門の人材育成
ア 市職員の防災訓練計画
市は、職員に対する防災訓練を計画的に実施し、災害対応力の強化に努める。
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風水害・雪害対策編
第 2 章第 3 節
「防災知識の普及及び訓練」
訓練の名称
訓練内容
実施目標
勤務時間外の災害発生時における市職員の迅速か
非常出動訓練
つ的確な初動体制を確保するために、職員が非常出
原則年 1 回以上
動する訓練
災害対策本部
設置運営訓練
災害発生時における指揮命令系統を迅速に確立し
て応急対策を実施するために、災害対策本部を設置
原則年 1 回以上
し運営する訓練
災害発生時に有線通信が不通になることを想定
無線通信訓練
し、市防災行政無線、県防災行政無線による通信訓
原則年 1 回以上
練
水 防 訓 練
イ
洪水時の水防工法、情報伝達、救援、救護などの
総合的な訓練
原則年 1 回以上
市職員の防災教育および研修
災害発生時に応急対策の実施主体となる市職員には、災害に関する知識と適切な判断
力が求められる。このため、市は、次の事項について関係職員に対し研修、防災訓練等
において防災教育を行う。
a
災害に関する基礎知識
b
鶴岡市地域防災計画の内容と課題
c
災害時の応急対策等
d
応急手当の知識・技術
e
災害時における個人の具体的役割と行動を明示した災害対応マニュアルの作成
f
積雪期の災害対策
ウ 防災訓練
市は、災害発生時において、市民が落ち着いて家族や自らの安全を確保するとともに、
適切な防災対策を実施するために、原則毎年 1 回は総合防災訓練を実施する。なお、訓練
にあたっては、町内会等住民自治組織や自主防災組織、ボランティア団体等が幅広く参加
し、防災関係機関の指導のもとに訓練を体験することで、知識や技術を身につけられる内
容とする。また、災害発生時の被害を軽減するため、迅速かつ的確に 災害に対する防災活
動が行えるよう、関係機関、自主防災組織及び市民が相互協力して、避難指示等の情報伝
達訓練及び避難訓練等を継続的かつ定期的に実施する。
②一般住民に対する防災知識の普及・啓発
ア 普及・啓発の内容
災害発生時には、市、防災関係機関及び市民が一体となり、迅速な防災活動を行い被害
の軽減を図る必要がある。このため、市民が日 頃から「自分たちの地域は自分たちで守る」
という意識を持ち防災活動を行えるよう、下記の事項について防災知識の普及・啓発を図
るものとする。
a
災害に関する基礎知識
b
災害発生時の行動
c
避難場所、避難所及び避難路の周知並びに避難時の知識
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風水害・雪害対策編
第 2 章第 3 節
「防災知識の普及及び訓練」
d
積雪時の対策、自動車運転時の行動、救助・救出活動の知識、応急手当の知識、
初期消火の知識、減災への取り組み及び災害時要援護者の避難支援
イ
普及・啓発の方法
市は、パンフレット、チラシ及びハザードマップ等を作成し各戸に配布するとともに、
テレビ、ラジオ及び新聞等を活用して住民の防災知識の向上を図る。市及び消防本部は、
普及・啓発用資器材の整備に努めるとともに、初期消火、応急手当等の災害初期訓練を
体験することで防災意識の向上を図るものとする。また、町内会等の求めに応じ、情報
の提供とその解説のために研修会を開催する。
ウ 社会教育における防災知識の普及
青少年団体、婦人団体及びPTA等に対し、コミュニティセンター等で実施する各種研
修会や会合などの社会教育の機会に加え、公民館等の社会教育施設を活用する等、地域コ
ミュニティにおける多様な主体の関わりを通じて防災知識の普及・啓発に努め る。
エ
鶴岡市自主防災組織指導者講習会等による地域の防災リーダーの育成
③災害時要援護者等に対する防災知識の普及
災害時要援護者の安全確保を図るには、災害時要援護者自身及び介護者・保護者が防災知
識を持つとともに、災害時においては、地域住民の災害時要援護者への協力が不可欠である
ことから、災害時における相互協力について認識することが必要となるため、市は、災害時
要援護者や介護者向けのパンフレットやチラシ等の発行により防災知識の普及に努める。ま
た、災害時要援護者の安全確保への支援について、地域住民に対しパンフレ ットや広報紙等
により普及活動を行う。
ア
災害時要援護者本人及び家族の学習
イ
民生・児童委員等の地域の福祉関係者の学習
ウ
ケアマネージャー、介護事業者等の防災学習
エ
外国人受入先(企業(事業所)等、学校、観光・宿泊施設等)の防災学習
④企業(事業所)等に対する防災知識の普及
大規模な災害が発生した場合は、地域において企業(事業所)等との連携活動が重要とな
ることから、自衛防災体制の整備・強化指導を通して事業所等に防災知識の普及を図るとと
もに、地域との連携・協力体制の強化を促進する。
ア 啓発内容
災害に備えた普段の心得や地震発生時の心得として、次の事項について啓発を行う。
a 災害の備えについての啓発事項
(a)住宅の安全点検
(b)非常持出品(救急箱、懐中電灯、ラジオ、乾電池等)の準備
(C)3日間の食料、飲料水、携帯トイレ、トイレットペーパー等の備蓄
(d)災害史や災害教訓・伝承、地域の危険情報の把握
(e)地域住民との協力体制の構築
b 危険区域図の周知
想定される被害の危険区域及び避難場所、避難経路等を示した災害予想区(ハザード
マップ)の作成に努め、事業所等に周知する。
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風水害・雪害対策編
第 2 章第 3 節
「防災知識の普及及び訓練」
c 災害発生後の行動等についての啓発事項
(a)応急救護の方法
(b)通信系統の適切な利用方法(災害伝言ダイヤル、災害用伝言板等の活用)
(c)高齢者、障害者等の災害時要援護者への配慮
(d)男女のニーズの違い等男女双方の視点への配慮
イ 啓発方法
パンフレット、リーフレット、ポスター等の配布や、防災ビデオ、地震体験者、防災学
習館の利用、ホームページの活用等を促進するとともに、事業所等に対する防災セミナー
の開催や集団指導に努め、防災知識と防災意識の啓発を推進する。また、緊急時に対処で
きる自衛防災体制及び地域との連携強化による災害時の協力体制の整備を指導する。
(2)県の役割
ア 学校における防災教育の推進
イ 社会教育における防災学習の推進
ウ 災害時要援護者及び保護責任者の防災学習の支援
エ 市に対する防災に関する基礎情報の提供
オ 市職員の防災教育の支援
カ 県職員の防災教育、防災部門の人材育成
キ 県警察本部における防災教育
ク 県民の防災意識の高揚と防災活動の円滑化、防災関係機関の連携強化を図るための総合
防災訓練等の実施
(3)防災関係機関の役割
ア
防災関係機関は、各機関における防災活動の円滑な実施を期するとともに、応急対策
全般への対応力を高めるため、職員の防災教育・研修のほか、災害に関する基礎的な知
識の普及や啓発に努める。
イ
防災関係機関は、市又は県が実施する防災訓練に積極的に参加するほか、各機関
が定めた計画に基づいて訓練を実施する。
(4)学校教育における防災教育・訓練
学校においては、児童・生徒等に対する防災教育の充実を図り、防災訓練の強化及び防災関
係行事等の実施により、災害発生時の対応などの理解を深めることが必要である ことから、 防
災教育を充実させるため、次の事項に留意する。
ア 児童・生徒の発達段階に応じた防災教育を実施するとともに、災害発生時に起こる危険
や災害時の対応、災害史、災害教訓・伝承等について理解させるため、各校の教育計画、
年間指導計画等に明確に位置付ける。
イ 児童・生徒の防災に関する知識を深め、災害時の対応力を高めるための教材や資料を整
備する。
ウ 各地区の自然環境や過去の災害の特性、防災体制の仕組みなどについての理解を深める。
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風水害・雪害対策編
第 2 章第 3 節
「防災知識の普及及び訓練」
エ 教職員(市職員を含む。)用に災害発生時の対応要領を作成し、教職員研修の充実を図る。
オ 防災訓練においては、学校生活の様々な場面を想定し実施するとともに、消防本部等の
協力を得て、避難行動などによる減災を目指した訓練を行う。
カ 校長は、学校安全計画及び危険等発生時対処要領(危機管理マニュアル)を策定し、
冷静かつ迅速な行動が取れるよう、的確な対応を確保するとともに、年一回以上防災訓
練を実施する。
(5)応急手当方法の指導
災害発生時において、負傷者の第 1 救護者は住民となることが多く「一人でも多くの命を救
う」ため、市、医師会及び日本赤十字社山形県支部等は、互いに協力し、市民に対する応急手
当方法の指導を積極的に推進するものとする。
指導推進の対象
・市職員
指導推進の役割分担
鶴岡市
防災訓練等の企画、開催
・地域住民(自主防災組織) 鶴岡市消防本部
普通救命講習会の推進
・中・高校生、教師
鶴岡市医師会
講習会への援助、協力
・防災関係機関職員
日本赤十字社山形県支部
救命法講習会の推進
(6)防災上重要な施設における防災教育
①防災教育
ア 関係機関の指導
消防本部及び関係機関は、防火管理者、統括防火管理者及び危険物取扱者等防災上重要
な施設の管理者に対し、講習会、現地指導等の防災教育を実施し、緊急時に対処できる自
衛防災体制の確立を図るよう指導する。また、一般企業の管理者に対しても安全管理及び
災害時の対応について知識の普及に努める。
イ 危険物等施設における防災教育
危険を及ぼす可能性のある施設の管理者は、関係法令、予防規程等災害時の応急対策に
ついて従業員に周知、徹底を図る。
ウ 病院及び福祉施設等における防災教育
病院及び福祉施設は、災害要援護者が多く利用していることから、施設の管理者は、日
頃から通院・入院者及び入所者の状況を把握しておくとともに、職員及び施設利用者に対
し避難誘導訓練など十分な防災教育を行い、さらに、付近住民から避難時の協力が得られ
るよう連携の強化に努める。
エ ホテル及び旅館等における防災教育
ホテル及び旅館は、宿泊客の安全を図るため、従業員に対し消防設備、避難誘導、救出・
救護等に重点をおいた教育を実施する。また、宿泊客に対しても避難経路等災害時の対応
方法を明示する。
オ 高層建築物、ターミナルビル、大規模小売り店舗及びレクリエーション施設等不特定多
数の者が利用する施設における防災教育
当該施設の管理者は、災害時の避難誘導、情報伝達のほか、各施設の特徴に応じた対策
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風水害・雪害対策編
第 2 章第 3 節
「防災知識の普及及び訓練」
を迅速に実施できるよう従業員に対する防災教育、訓練を行うとともに、利用者が速やか
な対応がとれるよう避難経路等の表示を行う。
②訓練
防災上重要な施設の管理者は、災害が発生した場合の職員の対策を定めた防災計画に基づ
き、避難誘導や初期消火活動の訓練を実施する。
(7)市民・企業(事業所)等の役割
①市民の役割
ア
市の災害に関する広報、ハザードマップ等による防災知識及び技術の習得
イ
コミュニティセンター等の防災に関する講演会、学習会等への積極的参加
ウ
次世代への災害被災経験の伝承
エ
各家庭での事前対策及び災害発生時の行動に関する話し合い
オ
各団体の行う防災訓練への積極的参加
②地域の役割
ア
町内会や自主防災会による、地域の防災に関する学習の推進
イ
地域住民による、地元の災害危険箇所の把握・点検・確認
ウ
自主防災組織の設立や、自主防災会の活動、訓練の実施
③企業(事業所)等の役割
ア
市の災害に関する広報、ハザードマップ等による、防災知識及び技術の習得
イ
社内での事前対策及び災害発生時の行動に関する検討
ウ
BCP(事業継続計画)の策定
エ
社内における防災訓練の実施や、市等防災関係機関の実施する訓練への参加
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