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木質系バイオマスを原料としたペレット燃料の製造・販売
木質系バイオマスを原料としたペレット燃料の製造・販売 (沖縄県うるま市) 基本情報 実施場所・・・・・・・・・・・・・・・・・ 沖縄県うるま市 原料(木質系廃棄物):・・・・・・・25,860t/年 稼働開始年月・・・・・・・・・・・・・ 平成21年10月 (H26年度実績) 設備導入費・・・・・・・・・・・・・・・ 1,025百万円 成果物(木質ペレット)・・・・・・・23,610t/年 (衝撃式粉砕乾燥装置:スチールプランテック(株)製、他) うち補助制度の利用・・・・・・・・ 512百万円 (H26年度実績) 施設視察人数・・・・・・・・・・・・・170人/年(H26年度) (農林水産省 平成20年度うるま市バイオマス利活用交付金) 雇用創出人数・・・・・・・・・・・・・18人(H27年12月現在) 概要説明 <事業概要図> 〈 木質ペレット製造施設 〉 〈 石炭火力発電所 〉 製材所・企業 建設会社 異物除去 販売 水分除去 中間処理業者等 トラックスケール ペレット化 (株)バイオマス再資源化センター 沖縄電力株式会社 ・(株)バイオマス再資源化センターにおいて、沖縄県内の製 材所や建設会社などから建築廃材等の木質系廃棄物を受 け入れている。 ・その後、金属等の異物を除去し、水分調整を行った後、木 質ペレットに加工して化石燃料である石炭の代替燃料として 電力会社に販売している。 (株)バイオマス再資源化センターの外観全景 1 取り組むきっかけ 平成18年1月、県内の産業廃棄物処理企業が加盟する沖縄県環境管理センター協同組合の調査 (沖縄県から委託)により、「沖縄県内において最も利用価値があるバイオマス資源は、建設廃材であ る」との評価結果を得た。 そこで同組合は、平成19年9月に(株)バイオマス再資源化センターを設立し、木質系廃棄物の利用 に係る事業化の検討を開始した。 また、当時は、松食い虫被害が拡大しており、松食い虫対策と併せて被害木の処理が課題となって いたこと、沖縄本島の中央部に位置していることから原料を集め易いこと、更に石炭火力発電所にも 近い等の理由から、木質ペレット製造施設の建設予定地にうるま市が選定された。 一方、電力会社は、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法により二酸化炭 素の排出削減を図る必要があったことから、沖縄電力(株)と共同で取り組むこととなった。 ・平成19年9月 (株)バイオマス再資源化センター設立 ・平成21年10月 木質ペレット製造施設建設 成功のポイント・今後の展望 沖縄県内の木質系廃棄物は、管理型最終処分場が 満杯状態となっているため、処分が困難な状況にあり ました。 輸送費をかけて県外へ持ち出すか、または処理費を かけてゴミ焼却炉で処理するかしかなく、処分費の増 加は避けることが出来ません。 ㈱バイオマス再資源化センター 代表取締役の前堂社長 一方で、電力会社では、地球温暖化対策の一環とし てバイオマスエネルギー利活用のニーズがあります。 (株)バイオマス再資源化センターでは、電力会社の発電設備に不具合を与えないレベルまで異物 を除去し、水分調整などにより燃料品質を確保して電力会社に木質ペレットの安定供給を図ることで、 木質系廃棄物の有効利用を実現しました。 今まで廃棄物は、扱いにくいというイメージがありましたが、本取組により新たな資源として注目され、 有効利用する方向に動いています。経済活動を続けている限り、廃棄物はなくなりません。焼却処分 すればただのゴミですが、再利用すれば資源になります。 (株)バイオマス再資源化センターでは、露地であった原料ヤードを屋内化して、これらの資源を更 に有効利用するよう努力を重ねていきます。 2