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2.8MB - 地学団体研究会
編集・発行:地学団体研究会北海道支部 URL http://www.agch.cside.ne.jp/ 167 第167 号 2005年8月30日 目 次 星野 フサ「札幌海牛報告会(2005.3.5)に参加しました」…………………………………………………… 1 篠原 暁「札幌海牛報告会(2005.3.5)に参加しました」……………………………………………………… 2 出た !! Newton 8 月号に雁沢・櫻井会員の名前が !!! ………………………………………………………… 2 石井正之「公開シンポジウム 北海道の地震・津波 - 最近の知見と近未来予測 - 」に行きました . ……… 3 中嶋 久「HP「渡島半島の自然を訪ねて」を作ることになったわけ」 ……………………………………… 4 2004 年度第2回全国運営委員会 ………………………………………………………………………………… 8 中川 充「そしてGSJは遠くなった」…………………………………………………………………………… 9 事事務局からのお知らせ(2005 地団研北海道支部総会報告・会費・書籍・編集後記) ………………… 9 札幌海牛報告会(2005.3.5)に参加しました 星 野 フ サ 一般庶民に親切な素晴らしい内容の報告会でした. 各専門の先生方の報告も素晴らしかったですが,休憩 後に一般の質問に各専門家が分かりやすさを配慮して一 生懸命答える構成になっていたのが良かったです. 木村先生が浜口倉之助作詞・作曲の「恐竜の子守唄」 をうたって始まった報告会に最後まで参加した庶民は満 足して家路についたと思います.帰りの電車中で,参加 者と思われる中年男性が満足できる内容であったと話し ているのを小耳に挟みました .... 会場は小学校の体育館ほどの広い会場でしたが,お客 は満席で最後まで熱心に耳を傾けていました.このよう に参加者が感動できる報告会でした. 洪水が何回かやってきて岩盤が流されていたら化石も 流されて小金湯温泉のちょっと上流が海であったという ことを誰れに知られることもなく過ぎ去っていたかも知 れませんね. 大きな衝撃を今回の発見は北海道民に与えてくれまし た !! 写真上:発掘の様子のスライド. 写真下:説明をする松枝 座長. -1- 地学団体研究会北海道支部 支部報 Borealopithecus no. 167 札幌海牛報告会(2005.3.5)に参加しました 篠原 暁(沼田町化石館) 3 月の声を聞いたとたん,雪解けが一気に加速した 5 日土曜日,表題の研究会に参加してきましたので,その 様子を簡単にご紹介いたします. 会場となった中央図書館は,私個人的には元教育大学 跡地という懐かしい場所でもありました.当時の面影は ほとんどなくなり,そこには立派な建物が建っていまし た. 会場内に入ると,まだ開会には少し間があったにもか かわらず,すでにたくさんの人が来ていました.なかに は支部の会員をはじめ,各地で化石の研究などに取り組 んでいる顔見知りの姿も見られ,挨拶などを交わしてい るうちに開会となりました. 博物館活動センター製作の DVD による「札幌の生い 立ち」を鑑賞したあと,いよいよ第 1 部の始まりです. まずはおなじみの教育大学名誉教授である木村先生が北 海道の化石 100 年の研究史について講演をしてくださ いました. 木村先生の講演といえば,ご存じの方も多いと思いま すが, 「ハローナイス滝川」をはじめ,自作の曲などを 自慢ののどで披露するというのがお約束のパターン.そ して,今回は先に若くして亡くなられた三笠の早川さん を偲んで,鎮魂歌「恐竜の子守歌」を会場のみなさんと が明らかにされました. いっしょに歌いました. 最後は札幌市博物館活動センターの古沢さんが,札幌 第 2 部は地質,微化石,花粉,貝など各方面の研究結 海牛について発表されましたが,海牛研究の先進地であ 果が発表され,札幌海牛が生息していた環境は火山島に るアメリカをも驚かせるような大発見であったことを聞 できた浅瀬で,その先は海が急激に深くなっていたこと き,会場内からは感嘆の声が漏れていました. ! ! 出た Newton 8 月号に 雁沢・櫻井会員の名前が !!! なにげなく書店で取り上げた「Newton 8 月号 2005 て怒られたなどの「裏話」も紹介されている. [( 株 ) ニュートンプレス ]」 を眺めていると, 122-123 ペー 「ところで他には載っていないのかな?」と目次をみ ジの "OUR FIELDWORK" に「函館」の文字が. .,あっ! ると,「櫻井」の文字が!なんと 100-101 ページの「白 いつもの顔が! 雁沢夏子会員が教え子である地学部部 亜紀の海を制した海棲爬虫類 ティロサウルス」の協力 員とゴミを記載している写真が目に飛び込む. 者に櫻井和彦会員の名前が...「Newton に2人も北海 " 今月のフィールドワーカー " として,7年にわたる 長期間,函館大森浜の漂着物を観察し続けてきた雁沢夏 道支部会員が載っている!!」 ある種の感動を禁じ得 ない! 子教諭が紹介されている.ここでは漂着物の素性を確か めようと,漂着物に書かれていた電話番号に電話をかけ -2- 実物をご覧になりたい方は,書店にて購入ください. (事務局) 石井正之「北海道の地震・津波最近の知見と近未来予測」にいきました 公開シンポジウム 「北海道の地震・津波‐最近の知見と近未来予測‐」に行きました . 石井 正之(明治コンサルタント) 2005 年 3 月 8 日に北海道大学地震火山研究観測セン 津波ほどの規模ではないが浸水域は最大 5km に及んで ターの主催で開かれたシンポジウムです.午前中は内陸 いる.また,これらの巨大地震発生時に陸側地盤の上昇 地震についての報告で, 「2004 年 12 月 14 日に発生し があったと考えられる.この巨大地震の最新発生年代は た留萌支庁南部地震」 (高橋浩晃氏) , 「北海道の活断層, 17 世紀前半であるので満期が近づいている(平川一臣 特に石狩低地東縁断層帯」 (岡孝雄氏) , 「石狩低地東縁 氏). 断層帯の強震動評価」 (笹谷努氏)の報告でした.午後 (7) 2004 年 12 月 26 日のスマトラ沖地震で発生した津 は,海溝型地震の報告で「根室半島沖地震の再来」(笠 波はスマトラ島北端のアチェ州では壊滅的な被害をもた 原稔氏) , 「北海道太平洋側の巨大津波」 (平川一臣氏), らし,観測された最大津波到達高さは 30m であった. 「スマトラ沖地震に伴う巨大津波」 (西村裕一氏),「巨大 その中でも,日本で津波について学んでいた人や 100 津波の浸水予測図」 (谷岡勇一郎氏) , 「行政・メディア・ 年前の津波の経験が伝えられていて避難マニュアルがで 科学者の連携と住民の安全」 (岡田弘氏)がありました. きていた村では被害が少なかった(西村裕一 氏). 参加者は約 120 人でした. (8) 津波浸水予測図は岩手県の太平洋岸ですでに作成さ いくつか注目する点を列記すると次のようになります. れている.しかし,繰り返し発生する地震にも個性があ ることや海岸の状況が変化するので継続的に更新してい (1) 北海道の内陸型地震では留萌以北の道北の地震活動 く必要がある(谷岡勇一郎 氏). が活発で,マグニチュード 6.5,最大震度 6 強の地震が (9) 有珠山噴火での経験から住民,科学者,行政,マス 今後も発生する可能性がある.この中には津波を伴う可 メディアの4者の連携機構が重要である(岡田 弘 氏) . 能性を持つものもある.これらの地震発生の東縁は,ほ 討論では札幌市,北海道,北海道開発局などの人たち ぼ神居古潭帯に一致している(高橋浩晃 氏) . (2) 石狩低地東縁断層帯は,東側が上昇しているが活断 も発言しました.予知に期待するよりもまず耐震化を先 層トレンチでは西側が上昇している変位が観察された. 行させること,津波に関しては情報伝達がきちんと行わ 地質的には岩見沢断層から栗沢断層までのセグメントと れれば人的被害を 0 にすることも可能であるという科 泉郷断層から剣淵断層までのセグメントに分けられる. 学者からの発言がありました.各機関が持っている情報 岩見沢から早来までの延長 66km の断層が一度に動く を公開するシステム作りの必要性も参加者の共通の認識 ことは考えにくい(岡 孝雄 氏) . となったと思います. 会場一階ロビーでは道立地質研究所の留萌支庁南部地 (3) 札幌付近では地下に伏在する活断層に関連して震度 6 強の地震発生の可能性がある(岡 孝雄 氏) . 震の報告や活断層調査の報告,火山観測センターの進め (4) 石狩低地東縁断層帯の強震動予測は美唄市から早来 ている研究のポスターセッションがありました. 町までの延長 66km の断層が動くとして行った(笠原 なお,帰りに「かでる2・7」の 9 階で開かれている「化 実 氏) .結果の詳細は以下のページで見ることができる. http://www.jishin.go.jp/main/kyoshindo/04nov_ishikari/f05.pdf 石王国沼田町∼地下に広がる太古の海∼」を見に行きま (5) 根室半島沖地震は 1894 年と 1973 年に起きている. した.こじんまりした展示ですが,モササウルスの恐ろ この間,釧路沖ではすべり残りがあると考えられ,今後 しげな歯の化石などを見ることができました.篠原暁氏 起きる根室半島沖地震は,根室沖と釧路沖が連動しより 主演のビデオも上映しており楽しそうな雰囲気が伝わっ 大きな地震(津波も大きい)で発生間隔が短くなる可能 てきました. 性がある.中期的な地震の準備過程の進行は「見えてき た」 (笠原 実 氏) . (6) 北海道の太平洋沿岸では過去 6500 年の間,約 500 年間隔で巨大津波が発生していることが津波堆積物の研 究から分かってきた.2004 年 12 月のスマトラ沖地震 -3- 地学団体研究会北海道支部 支部報 Borealopithecus no. 167 HP「渡島半島の自然を訪ねて」を作ることになったわけ 中 嶋 久 何とか改訂版を出すことはできたのですが,10 年後, 1. 「道南の自然を歩く」作成に参加 北海道大学図書刊行会から出ている「○○の自然を歩 く」 シリーズは, みなさんよく知っていらっしゃるでしょ さらに新版を出す力は道南班には残っていないのではな いかとひしひしと感じていました. う.かなり古い話になりますが,私も, 「道南の∼」の 編集に関わらせていただきました. 3.岩間氏の企て∼地学 CD 計画 私は地学出身とはいえ,専門は天文だったので,地質 そんな中,一緒に本作りをやってきた知内町立知内小 岩石のことはほとんど何もわからず,毎回の巡検会につ 学校の岩間氏(現 七飯町立東大沼小学校)が,私に言 いていっては, 「へー,そうなんだ. 」 「こんなところに いました. 「中嶋君,地学の CD を作らないか?」 こんなものが見られるんだ. 」 と, 目を丸くしていました. 岩間氏も,上記の問題点を感じていたのでした. どこへ行っても,いろいろな見所があり,地域の成り立 「世の中は,もうコンピューターの時代だ.本だと 10 ちについて,認識を新たにしていきました. そんな巡検会を繰り返し,1989 年「道南の∼」は, 年に 1 回くらいしか改訂できないので,情報が古くなり, 初めて本屋さんに並んだのでした.売れ行きは好調で, 数年で使えなくなる.本を改訂するといえば,今回みた なんと 3 刷りまで出ました. いに大変なことになる.でも,パソコンなら,あっとい それはそれでうれしかったのですが,問題も見えてき う間だ.露頭がなくなったら,その場所だけ直せば,い ました.せっかく紹介したポイントも,たった数年で見 つも情報は新鮮だ.もしもインターネットに載せられれ られなくなってしまうところが次々と出てきたのです. ば,いつでもどこでも誰でも使える.まだ,そんな公開 また,書籍という形態であれば致し方がないことなの できる形にはなっていないから,とりあえずは,地学の ですが,ページ数の制限,字数の制限,写真の制限があ CD を作って,先生方へ実費で配布したらどうだろう. 」 りました.さらに,せっかく取り集めた写真も,グラビ 「将来はインターネットに載せられるように,ホー アページを除けば白黒印刷になってしまい,もったいな ムページの形で作っておけば,使い勝手もいいし,2 い感じがしていたのも事実です. 度手間にならなくてもいいだろう.いつも使っている WORD で,HTML 形式で保存すれば,インターネット で見られるようになるんだ.専用のソフトを使わなく 2. 「道南の自然を歩く改訂版」作成に参加 そして,2002 年に改訂版が出ましたが,上記の点に たって,インターネットに載せられる時代なんだぞ. 」 ついては,そのまま問題点として残りました.特にペー 「小学校中学校の先生方の話を聞いていると,どこへ ジ制限と字数制限については, 改訂版ということもあり, 行けば何が見られるのか知らないようだし,露頭へ行っ 前回の本の体裁をそのまま維持することになっていまし ても,何をどう見たらいいのかわからないようだ.そん たから,非常につらいものになりました. な時,その CD を持っていれば,実際に子どもたちを露 新たな問題点として,メンバーの高齢化があげられま 頭の前に連れて行ってもらえるだろう.」 す.前回は私も 20 代後半でフットワークも軽かったの 「道南の自然∼の地図,全部オレ(岩間)が描いたけ ですが,今回はすでに 40 代.何かと使われる年代のた ど,あの地図だけで,本当にポイントにたどり着ける めに,じっくり取り組む暇をひねり出すのが難しくなっ と思うか?オレたちなら行けるけど,普通の先生がたど ていました.しかも,途中に大病を患ったこともあり, り着けると思うか?ましてや,一般の人がたどり着ける 体力的に無理ができなくなっていました.一緒に本を か? CD に行き方の地図を詳しくのせて,きちんと説明 作った先輩たちも,それぞれ責任ある立場になってしま してやれば,行けるようになるぞ.地図だって,パソコ い,そう簡単に身動きできなくなっていました.中には ン使えばぱっぱと描ける時代だ.なにも 2 本口の烏口 すでに亡くなってしまった方もいました.若手が補充で で線を引かなくてもいいんだ.特殊技能ももういらない きていればよかったのですが,残念ながら 2 名の増加 んだ.」 にとどまり,若返ったとは言えない状態でした. 「オレたちは,道南の自然を歩くの編集で,道南をく -4- 中嶋久「HP『渡島半島の自然を訪ねて』を作ることになったわけ」 まなく回って,それなりの知識や情報を手に入れた.写 ・似たような地質のところでブロック別にまとめてみる. 真も撮ってある.本に書ききれなかったことも,CD な (これはやってみたのですが,うまくまとまらず,年代 らいくらでも書ける.写真だって,全部カラーで載せら 別のまとめになりました) れるぞ.なんだったら動画だって可能だ. 」 ・目的別にまとめてみる.(化石を取りたい時はどうす 「検索するようなソフトを組み込めば,索引だって完 るのかなど.) 璧だ. 瀬棚層なら瀬棚層と入れるだけで, ずらずらずらっ ・資料編は当初の計画にはなかったのですが,あった方 と瀬棚層関連の記事が出てくるようになる. 」 が親切かと思い,後で付け足しました. 岩間氏は,次々と,地学 CD を作れば, 「道南の自然∼」 でできなかったことが簡単にできると,私を誘惑しまし 5.メンバー集め まずは道南の自然∼を一緒に作った仲間に声をかけて た.岩間氏は,さらに追い打ちをかけました. 「周りを見渡してみろ.道南で,地学をやっていて, どこかで発表したりして活動しているのが何人いる?授 みることにしました.しかし,何もなしでは説得力に欠 けると思い,プロトタイプを作ることにしました. 業実践で,地学をちゃんとやって,レポート書いている とりあえず,岩間コレクションから上磯町の細小股 人がいるか?指折るくらいしかいないだろう.パソコン 沢 川 の 化 石 の 写 真 を 撮 り,WORD で 文 書 を 作 成 し, もそれなりに使えないとならないし,大学の先生たちは HTML ファイルにしてみました.(CD で見る分にはそ 自分の研究で忙しすぎるんだから,こんなことをできる れはそれでそれなりにうまくいったのですが,あとで試 のはオレとお前くらいしかいないだろ?オレたちがやら しにインターネットに上げようとした時,フォルダ名に ないで,このまま 10 年たってみろ,せっかく道南の自 漢字を使っていたのでうまく上がらず,挫折しました. ) 然で集めた情報も資料も,バラバラになって何も残らな それはともかく,プロトタイプを道南の自然∼の仲間 に見せて,参加を呼びかけました.見た仲間はその意義 い.そうなったら,道南の地学はどうなるんだ?」 (おお,岩間氏は道南の地学全体を考えているのだ. を感じてくれ,参加を申し出てくれたのですが,長期の これは大義だ.そうか,オレたちがやらないとならない 研修に出てしまったり,パソコンのスキルが不足してい 仕事なんだ.そりゃ,がんばらなくては・・・.) たりと,戦力にはなりませんでした.結局,今も岩間氏 単純な私は,まんまと岩間氏の計画に乗ってしまった と 2 人だけで続けている状態です. のです.まあ,私ももともとそういうことが好きな方だ というのもあったのでしょうが,私一人では,そういう 6.地図作り 考えにはなりませんでした.こうして岩間氏の発案で, 地学 CD 計画は発動されたのです. 公開している HP を見ていただくとわかるのですが, 編集方針にある通りに,地図をできるだけつけるように しています.この地図つくりにも紆余曲折がありました. 地図には著作権がありますから,買ってきた地図をそ 4.どんな情報をどんなふうに−編集方針− 地学 CD を具体化するにあたり,いくつかの点を確認 しました. のままスキャンして使うわけにはいきません.地図は作 らなくてはならないのです. まずは地図を作るために,「まっぷっぷ」というソフ ・地図を必ずつける.できれば,曲がり角の様子や目印 などは写真で載せて,迷子が出ないようにする. トを手に入れました.そして,買ってきた地図をスキャ ・地学に触れたことのない人でも理解できるような,平 ンして,元画像を手に入れます.それをまっぷっぷの下 易な表現を心がける. 書きとして取り込み,レイヤーを使って,手で,地図を ・写真をたくさん使って,見ただけでわかるものを目指 なぞっていったのです.始めてみると,これがえらい作 す. 業であることがわかりました.試しに作り始めたのが, ・化石などの写真も載せるが,クリックしたら大きな写 今金町というのもまずかったようです.なぜなら今金町 真が出てきて,細かいところも見えるようにする.でき は,面積が広く,川も多く,非常に複雑な地図を作る必 れば同定にも使えるものにしたい. 要があったからです. ・学校の授業でも使えるものにする.特に,先生がその 意欲に燃えて作り始めた地図ですが,完成までに 1 週 場へ行って,子どもに何を説明するべきなのかをはっき 間以上かかりました.だんだんと疲れてきて,完成した りさせる. ころには,意欲ももう消えかけていました.地図はでき ・道南の自然∼に習い,市町村別から辿れるようにする. たものの,そこから先へは,しばらくの間進みませんで -5- 地学団体研究会北海道支部 支部報 Borealopithecus no. 167 した. 地図は手間がかかりすぎです. 簡単にできるといっ ト(50M まで)に上げてみました.そして,地団研北 た岩間氏の言葉は違っているぞと思っていました. 海道支部ニューズグループにアナウンスし,会員のみ しばらくして, 「ゼンリン ZIII」という地図ソフトを なさんに不都合な点を指摘していただきました.その結 手に入れました.この地図を下敷きにして,地図を作ろ 果,様々な不都合が多発して,MAC 環境ではフリーズ うと思いました.ふと見るとメニューの中に「まっぷっ を繰り返すとか,写真や図が表示されないとか,リンク ぷ」という項目がありました.やってみると,選択した がごちゃごちゃに重なっているとか,大変な状態である 部分の地図が自動的にまっぷっぷへ送られ,まっぷっぷ ことがわかりました.WORD で作ったのが間違いだっ 形式の地図になるのです.これは便利です.地図作りの たようです.ソースを見ると,かなりごちゃごちゃとわ 手間が一気に省けました. できた地図を細かく修正して, けのわからないことになっていて,それが原因で不具合 オリジナルな地図とすることができるようになりまし になっていたようです.また,作った環境が IE5.0 だっ た.1 週間かかっていた地図が,ものの数分で作れるよ たのもまずかったらしく,IE を 6.0 にしたとたん,自 うになったのです. とはいえ, いろいろな修正をまっぷっ 分の環境でもまともに見られなくなってしまいました. ぷ上で加えたり, ファイル形式を gif にした上で,PSP(ペ 仕方なく,ホームページビルダーで,また作り直しで イントショッププロ・・・フォトショップみたいなソフ した.うんざりする作業になりましたが,見られないこ トです)上で,さらにトリミングしたり,塗りつぶした とにはどうしようもありません.WORD で簡単にすぐ りという作業を繰り返して,やっと使える地図になるも 作れるぞと言った岩間氏の言葉は違っているぞと思いま ので,それが何枚にもなれば,だんだん具合悪くなる作 した. 業ではあります. そんな中,ニューズグループを管理していた北大の川 ともあれ, ゼンリンの Z シリーズの地図ソフトと,まっ 村氏が,自分のサーバーにスペースを提供してくれると ぷっぷというソフトの組み合わせで,地図を手軽に使え 言ってくれたのです.CD を目指すとすれば 650MB は るようになり,作業は進みやすくなりました. 必要というわけで,そこを 50M の無料サーバーでやっ ていくというのはつらいものがありましたので,まさに 渡りに船でした.地学仲間に見てもらい,解釈の間違い, 7.入院 そんな折り,なぜか体調を崩し,入院の憂き目にあい ました.2003 年の 1 月初めのことです.病名は,初め 字句の間違いなどを教えてもらいながら,だんだんと目 指す CD に近づければいいという考えでした. はわからなかったのですが,成人型スチル病という 10 万人に一人の奇病でした.13 年前に死にかけた病気も, 8.取材 この病気だったようです.今では成人型スチル病はステ 雪のないシーズンは,岩間氏と取材です.土日で都合 ロイドの大量投与によって押さえることができます.し が合えば,二人でお出かけです.家族サービスもどこへ かし,ステロイドを大量に使うということは,抵抗力を やらです.朝,函館を出発し,天気の様子を見ながら, 下げることになり,感染症にかかると大変まずいことに どこへ行くかを決めます.あちこちの露頭へ行き,デジ なります.そのため,ステロイドの量が減るまで,退院 カメで写真を撮り,サンプルを採集し,露頭の解釈をし させてもらえません. ます.解釈は,ほとんど岩間氏の独壇場で,私は解釈を ステロイドで病気の症状が治まっても,病院から出し メモして,はあはあとわかった振りをするのです.写真 てもらえないのですから,暇で暇でたまらないことにな さえ撮っておけば,あとでページを作っていけます.と ります.医者の許可をもらい,病室にノートパソコンを にかく写真を撮っておこうというのが合い言葉になって 持ち込み,途中まで作りかけだった CD 作りに着手しま いました. した. 岩間氏が言っていたように,WORD で文書を作り, 9.また入院 HTML 形式で保存することで,HP の形にすることがで 2003 年の 11 月,体にジンマシンが出始め,再入院 きます.入院中に厚沢部,今金,黒松内,大野,鹿部, となりました.何と 1 年に 2 回,年度でいえば,2 年度 恵山,南茅部,戸井を手がけました.写真を多用するた 連続の入院です.さすがに 2 回目の入院は恥ずかしかっ めに,容量を必要とし,あっという間に 45M ほどになっ たのですが,しかたがありません.また,ノートパソコ ていました. ンを持ち込んで,シコシコと HP 作りにいそしみました. 3 月に無事退院し,試しにインフォシークの無料サイ この入院は,今までの入院では最も軽く,作業もはかど -6- 中嶋久「HP『渡島半島の自然を訪ねて』を作ることになったわけ」 りました.HP としての体裁は,入院しなければ作れな 若くなっていて,そのために何人かの同級生からは, 「お かったかも知れません.夏の間に写真を撮りためていた 前,年サバ読んでいるだろう」とおしかりを受けました. ので,かなりの町村を網羅できました. (これは一緒に取材された岩間氏が間違って伝えたに違 何とか 1 月に退院し, その後 1 か月の自宅療養を経て, いない.私は年なんか聞かれていないぞ.) 現場へ復帰しました.自宅での 1 ヶ月間も,HP 作りを していたようなものでした. 11.心配 初めは地学関係だけという話でスタートしたのです このようなわけで,HP が公開になったわけですが, が,作っている私が何でも好きなもので,植物やら虫や 心配事があるのです.それは,インターネットという誰 ら生物関係のものや遺跡など,何でも詰め込みになって でもアクセスできる環境に地学情報を載せ,誰でも行け いきました.岩間氏のイメージとはちょっと違ったもの るように地図まで載せていることについてです. になってしまったかも知れません. 鉱物マニアの方からのメールでは,本州地方の鉱物産 地は,無法者に荒らされてひどいことになっているとい うのです.実際,知内川の砂金の産地では,川にユンボ 10.HP 公開 そのような経緯で,地学 CD を作るために HP 作りを していたのですが,ある時,全く知らない会社からメー を入れたり,圧搾機で崩したりする人が出たこともあっ たという話も聞きました. ルが来ました.間違っているので訂正してくださいとい HP では,八雲鉱山や銭亀鉱山など,すぐに行ける鉱 う内容でした.どうしてばれたんだろうというのが,最 山跡を紹介しました.ほとんど知られていない状態で, 初に思ったことです.ところが,また少しすると,今度 荒らされたような跡もありませんでした.その状態がこ は今金町の学芸員さんから,訂正してくださいメールが れからも続くのでしょうか.節度のある採集をしてもら 届いたのです.いよいよ変だと思い,Google などの検 えるのでしょうか. 索サイトで「渡島半島」 「自然」と検索をかけてみると, 元々この HP は,学校の先生方に配布する CD 作りか なんと作業場のはずの HP が引っかかってしまったので らスタートしたものです.そこには暗黙の了解として, した. 検索サイトのロボットに引っかけられたようです. 学校の先生だから,良識を持って採集してもらえるだろ そんなわけで,なし崩し的に HP を公開する羽目になっ うと考えていました. しかし,なし崩し的にインターネットで公開になった てしまいました. CD を作るはずだったのに,そこを飛ばしてインター ために,その前提が崩れています.自然破壊につながる ネットで公開ということになりましたが,作業している ようであれば,その場所の情報は削除しなくてはならな 間にブロードバンド化が進み,写真がいっぱい貼られた いかもと,一抹の不安がよぎります. ページでも苦もなく見られるようになってきました.今 となってはこれでよかったのだろうなあと感じていま す. 2005 年の 1 月には,ネットワーク 2000 という自然 関係団体のポスターセッションで,この HP のことを発 表しました.その場に,北海道新聞の記者さんが来てい *北海道支部事務局より*** て取材されたところ,数日後には道南の地方紙にでかで 中嶋久さんのホームページ「渡島半島の自然を訪ねて」 かと紹介されてしまいました. は,以下の URL に掲載されています. マスメディアの力というのはすごいもので,アクセス http://strati.sci.hokudai.ac.jp/nature-oshima/ が集中しました.川村氏の薦めもあり, HP にカウンター をつけてみたところ,1 日で 200 件以上のアクセスが ありました.そんな状態はほんの 2 3 日で終わりまし たが,今もコンスタントに 20 件 / 日くらいのペースで カウンターが進んでいます. そして知らない方や,昔の知り合いなどからも,励ま しのメールやハガキ,そして訂正してくださいメールな どいただきました.記事の中で,なぜか私の年が 1 才 -7- 地学団体研究会北海道支部 支部報 Borealopithecus no. 167 2004 年度 第2回 全国運営委員会報告 大津 直(北海道立地質研究所) 去る 2005 年 5 月 21 日 (18:00 ∼ 21:00) ∼ 22 日(9:00 宮地委員が,対応できることとして,防災マニュアル・ ∼ 12:00)の 2 日間,鶴見大学会館に於いて,第 2 回 ハザードマップ・災害地へ行く人への案内人(アドバイ 全国運営委員会(委員 21 日 19 名,22 日 21 名)が行 ザー?)などの,アイデアが提案された.その他,意見 われたので,その概要を報告する. がでて,議論にもなったが,最終的に集約できる形とは なお,本部事務局からの事務報告については,7 月 1 ならなかった.清水総会において,災害関連のシンポジュ 日のそくほう 602 号に簡潔にまとめられているので, ウムが多数開催されることや,これまでの意見を踏まえ そちらを参照のこと. て議論を整理する必要から,秋の全国運営委員会までに, まとめる方向で決着した. (1)各支部報告 北 海 道 支 部 は,2004 年 度 の 活 動 と し て,4 月 に 特 (5)地球科学賞 選考委員会で 6 月中に受賞候補を推薦し,清水総会前 別講演・支部総会,7 月に支部巡検,10 月に共催の巡 検,1 月に事務局会議を行っており,電子支部報は 162 日の全国運営委員会で決定することになった. 号から 165 号の 4 号発行したことを報告した.また, (6)2005 年清水総会準備状況 担当の静岡支部から,総会の準備状況について報告が web の充実に力を入れていること,ML の活用状況を報 告した.他の委員にとっては,レンタルサーバーという のが聞き慣れない言葉のようであり,レンタル料を伝 あった. (7)2006 年総会開催地 つくば市で開催されることになった.8 月 18 日∼ 20 えるとコストの低さに驚きの声もあがった.大阪支部で は, 地震に関する講演会「おおさかはどれだけゆれる?」 日の日程で調整中.つくばで行うことから,人的資源が に 550 名もの参加があったことが報告された.内容は, 足りないことが予想され,全国運営委員会が全面的に協 産総研活断層センターの研究成果を中心としたもので 力することとなった.07 年は大阪,08 年は東京を交渉 あり,近年の地震災害に対する市民の関心の高さを示す 中と,すでに「そくほう」で伝えられている. ものと言える.埼玉支部は,事故の教訓から,主催者側 (8)その他 の責任賠償保険について検討を行っていると報告があっ ・ 那須会員の追悼シンポ:9月に他学会と合同で開催 た.北海道支部でも,同様の検討をすでに行ってきた. 北海道支部は, 本部が「普及活動」として「巡検・地ハイ」 を予定. ・ 次回の全国運営委員会:8 月 5 日 東海大学三保研修館. の開催を推奨している以上,団体の総責任者として,本 部事務局が責任賠償保険の加入を検討するのが筋と考え ※ 支部会員の皆様へのお願いです.地元の図書館に「シ ている.これについては,以前の委員会でも議論になっ リーズ・自然だいすき」を「希望図書」として申し込ん たのだが,否定的な意見がでたまま,うやむやになって でいただけませんか? 「普及」に協力願います. いる.本部では,保険加入などの実態調査は行っている ※ 清水総会への参加もよろしくお願いします. が,保険そのものの調査は行っていないと思われる.今 ※ これで最後です.皆さん,短い間で,かつ不十分な 後も,埼玉支部の動きに注目していく必要がある. 働きぶりだったと思いますが,私の報告もこれが最後で す.次回からは,金川和人 全国運営委員が報告します. (2)入退会 入会 12 名,退会 56 名(うち 5 名北海道支部)が承 お楽しみに.それでは,皆さん,さようなら. 認された.除籍については,次回に検討となった. (3)総括案検討 別紙において総括案が示された.修正案を後日,委員 に送付することになった. (4)災害時の対応 この件については,本来は,ワーキンググループ(宮 地・川端・卜部・大津)内で議論した結果を,本委員会 で出す予定であった.が,結局,なにもしてこなかった. -8- 中川 充「GSJ は遠くなった?」 GSJ は遠くなった ? 中川 充(独立行政法人産業技術総合研究所) 「地質調査所は消え,GSJ は残った」と支部報(159 ではあるが,GSJ へのシンパを持ちつつ大通サテライ 号 ;2001)に記してから 4 年.産総研の第 1 期中期が トを運営している太田英順(最後の支所長で最初の体 この春終わり, 第 2 期中期(5 年間)に入った.そもそも, 長)を見ても,なかなか難しいだろうと感じている.彼 大変大きくてわかり(説明し)難い組織であったが,そ は,この春唯一残っていた GSJ(地圏資源環境研究部門) れを少しでも(形式的に)解消しようという意図があっ との兼任を解かれた. たのか,組織の整理・統合が行われ,それに伴い「地質 薄片の技官だった佐藤卓見はつくばへ転出.製図の技 調査所北海道支所」の流れを汲む「北海道地質調査連携 官だった羽坂なな子は北海道産学官連携センターで図書 研究体」の看板を降ろすことになった.担ってきた業務 の業務を本務としつつ地質調査情報センター(GSJ)に は在つくばの「地質調査総合センター(GSJ) 」と「産 兼任(3 割)し,資料管理の仕事をする.したがって, 総研北海道産学官連携センター」が引き継ぐ.とは書い GSJ 北海道は関連者が 2 人で,0.7 人分の仕事というこ たものの,事実上の出先撤退である. とになる.所詮 GSJ はバーチャルな括りだから,我々 ご参考までに,辞令の中身を披露すると「地質情報研 も北海道産学官連携センターの下に括弧付きで地質連絡 究部門統合地質情報研究グループ主任研究員を免ずる. 室を名乗り,窓口機能を果たすことができればと考えて 産学官連携部門北海道産学官連携センター北海道地質調 いる(下記署名ご笑覧).超非力ですが,お見限りなく 査連携研究体長の兼務を免ずる.産学官連携推進部門北海 今後ともよろしくお付き合いいただければ幸いです. 道産学官連携センターシニアリサーチャーを命ずる.地質 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 情報研究部門統合地質情報研究グループ付の兼務を命ず 中 川 充 (NAKAGAWA Mitsuru) 独立行政法人 産業技術総合研究所 る. 」 .これでは何のことか,やはり相変わらずわからない. 北海道産学官連携センター シニアリサーチャー そもそも,産総研ではフラットといいながら研究ユ ニットと研究関連・管理部門が厳然と分けられていて(傑 E-Mail: [email protected] 作なのは,管理関連部門の予算でパソコンやソフトを買 地質情報研究部門統合地質情報研究グループ併任 えない,< 専門部署から支給される >・ ・) ,指揮(・評価) 系統が異なる.シニアリサーチャー (SeniorResearcher) -- 異動しました -- ( 概 : 月・火・水 ) は独特のポストで,平たく言えば,研究管理・関連部門 〒 060-0042 札幌市中央区大通西 5 丁目 昭和ビル 1 階 産総研 北海道センター 札幌大通サイト に所属する研究職で 40 歳以上のポスト.厳密に言えば, Tel: 011-219-3359,Fax: 011-219-3351 リサーチャーだが, 「研究しない人」ということである. --and/or-- ( 概 : 木・金 ) 明確な分限は無く,現場でボスから沙汰がある. 〒 062-8517 札幌市豊平区月寒東 2 条 17-2-1 で,個人的には産学官連携推進の仕事が 6 割,GSJ の仕事が 4 割となっている.これを物理的に表現すると, 産総研 北海道センター内 D1-325( 地質連絡室 ) 週 3 日札幌大通サテライト,週 2 日月寒の北海道セン Tel: 011-857-8454, 8533,Fax: 011-857-8536 産総研内広域内線 : 9-11-78454 ター勤務ということになる.まあ,なんとお役所的・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 地域で,地質分野も含めた産学官連携推進を目指すもの 2005 年北海道支部総会報告 地団研北海道支部事務局 4 月 17 日札幌市教育文化会館において,北海道支部 在田一則会員と箕浦名知男会員のお二人による記念講演 総会が開催されました.総会には,42 名が参加し,昨 がおこなわれました.「日高とヒマラヤそのテクトニ 年に引き続き盛況な総会となりました. クスと上昇過程」と題した在田会員の講演は,長く研究 総会の前半は,3 月に北海道大学を退官されました, を続けてきた日高山脈とヒマラヤ山脈の形成過程につい -9- 地学団体研究会北海道支部 支部報 Borealopithecus no. 167 ての集大成といえるものでした.ヒマラヤのテクトニク 号に掲載されておりますので,支部 Web サイト(http:// ス研究の最前線の様子を概観することができました.ま www.agch.cside.ne.jp/borealo.html)より pdf 形式の た,デラミネーションモデルによって説明される日高と ファイルをダウンロードして読むことが可能です.参加 ヒマラヤも,上昇過程には相違があるということです. できなかった方は,是非,入手されて読まれることをお その基礎となる地質断面図の作成には,伝統的な地表踏 すすめいたします. 講演終了後,総会議事となりました.能條 歩支部長 査に加えて,反射法地震探査が地質構造の解明に大きく の挨拶で始まった総会は,雁沢夏子議長による議事進行 寄与していることもわかりました. 次に, 「古生物(化石)多様性」と題した,箕浦会員 のもと,予定された議案が討論されました.野外巡検に の講演がおこなわれました.私達の目にする化石は,こ ついて,昨年の経緯から保険加入をおこなっていること, れまで記載されたのが数 10 万種程度であることから, また,要領を変えた事による経費負担を軽減する目的で, 地質時代に生きた生物のほんの一部(0.001% 程度)を 巡検補助金を支出する方針を提案しました.最終的には, 見ているに過ぎないこと,にも関わらず化石には様々な 他の提案も含め,今年度の方針が採択されました.最後 多様性が見られることを,サンプルと写真で紹介してい に,支部 ML に未登録の北海道支部会員が,まだまだ多 ただきました.丸い胴体のまま保存された魚類化石や糞 い現状が話題となりました.なお,支部 ML の登録は事 の化石など,貴重で珍しい化石を実際に手にして見るこ 務局([email protected])までご連絡ください. 会員の協力で成り立っている支部活動ですので,よろ とが出来ました. 講演を行っていただいた両先生には感謝申し上げま しくお願いします. す.なお,講演の要旨につきましては,既に支部報 166 会費納入のお願い 北海道支部の在庫書籍 今年度の会費を納入していない方は,支部費の納入 ●地団研ブックレットシリーズ 2 をお願いいたします.年会費は 1,000 円(夫婦会員は 井尻正二「理論の勉強と自然保護問題」 1,500 円)です.会費の納入状況が不明の方は,支部事 ●地団研ブックレットシリーズ3 務局(本ページ右下参照)までお問い合わせ下さい.振 工藤 晃「日本経済の現状と将来」 り替え先は下記の通りです. ●地団研専報21 「 北日本中生代以降の造山運動の諸問題」 (本部絶版) ●地団研専報44「地震と地質」 郵便振替 口座番号 02780-0-53971 ●地学教育と科学運動24「開発・災害と地質」 (本部絶版) 加入者名 地学団体研究会北海道支部 ●地学教育と科学運動25「開発・災害と地質2」 なお,所属機関の変更や住所変更などがある方は,通 信欄もしくは公式 Email([email protected])にて お知らせください. ●郷土と科学(創刊 30 周年記念 (No.93 ∼ 96)) 「 続 北海道 5 万年史」 ●牛来正夫「火成論への道 上・下」 *本部絶版:本部ホームページで絶版扱い ∼編集後記∼ 私が支部 Web サイトと支部報を担当してから,2005 年 4 月の支部総会が終了して,丸2年が経過したこと になる.最近は,投稿文章はかなり自由度が高いことが 認識されてきたのか,気楽に行う投稿が増えてきたよう に思う. 「会員による自由な投稿」 ,これこそがインター ネット係が望んできた傾向である. 今後は,支部 Web サイトと支部報が「論文誌の討論」 のような状態になることを,インターネット係としてサ ポートしたい. (インターネット係) - 10 - 編集・発行 地学団体研究会北海道支部 URL http://www.agch.cside.ne.jp/ 公式 Email [email protected] 連絡先 〒 060-0819 札幌市北区北 19 条西 12 丁目 北海道立地質研究所内 垣原 宛 TEL 011-747-2458 FAX 737-9071