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テクニカル ルール (TR)
2012.11.11 日本学生ライフル射撃連盟 ㈳日本ライフル射撃協会 競技規則 テクニカル ルール 6.2 (TR) 安全規定 安全は最重要課題である。 ※6.2.1 ISSFルールはISSF公認競技会/選手権大会に必要とする基本的な 安全規定のみを定めたものである。それぞれの国には異なる射場の状況が あり、それに準じた特別安全規定が必要である。そのため、このルールで は基本的事項の記述のみにとどめている。射場の安全はその地域性や状況 で異なり、組織委員会は追加の安全に関するルールを設けることができる。 組織委員会は射場の安全の基本原理に精通しており、これに必要な手段を 全て尽くさなければならない。射場の安全確保は組織委員会の責任である。 各射場で守るべき特別規定はジュリー、射場役員、チーム役員および選手 に通知されなければならない。 ※6.2.2 射手、射場役員および観衆に対する安全を期するために射場内での銃器の 運搬、行動等には常時細心の注意を払わなければならない。これには全員 の自己規律を必要とする。この自己規律が不十分である場合は、ただちに 正すように促すことは射場役員の義務である。また射手やチーム役員も射 場役員による注意を実施することを補佐する義務を負う。 6.2.2.1 安全確保のためにはジュリーまたは射場役員はいつでも射撃を中止させる ことができる。射手やチーム役員は、危険な行為や事故につながる事態を 発見した場合はただちに射場役員またはジュリー報告しなければならない。 ※6.2.2.2 用具検査係、射場役員またはジュリーは射手の用具(銃器を含む)を許可な く本人の立会のもとに手に取ることができる。しかしながら、安全の問題 がかかわる時には、その行動は即座に取られなければならない。 6.2.2.3 安全確保のため、すべての銃器はいついかなる時でも最大限の注意をもっ て取り扱われなければならない。競技中は射場役員の許可なしに銃器を射 座から持ち出してはならない。 6.2.2.4 射座において銃器は常に安全な方向に向けられていなければならない。実 際に撃発を行わないときには、銃器は抜弾され、ボルトまたは機関部は開 放されていなければならない。機関部、ブリーチ、装填装置は銃器が標的 やバックストップのような射場内の安全な方向に向けられるまで閉じられ てはならない。 6.2.2.4.1 弾倉付きのライフルや50mピストルであっても、装填は一発ずつ行うこ と。 1 2012.11.11 日本学生ライフル射撃連盟 ㈳日本ライフル射撃協会 競技規則 6.2.2.4.2 射座以外の射場内では、射場役員の指示による場合を除き、銃器は銃ケー スに入れておかなければならない。 6.2.2.5 射手は、射座を離れる前に、機関部が開放され、薬室または弾倉内に残弾 のないことを自ら確認し、さらに射場役員の確認を受けなければならない。 射場役員の確認を受けずに、銃器を格納したり射座から持ち出した場合、 その射手は失格となる場合がある。 6.2.2.6 空撃ち、照準練習は許されるが、射場役員の許可を得た上で、射撃線また は指定された場所で行わなければならない。射撃線の前方に作業員がいる ときは銃器の取り扱いは許されない。 6.2.2.6.1 “空撃ち”とは弾が装填されてない銃器の引金機構を解き放つこと、また は空撃ち機構が付いているエアガンで空気などを出すことなく撃発動作を することを意味する。 6.2.2.7 銃器や弾倉には、射座において“START”または“LOAD”の号令 の後にのみ装填できる。これ以外のときには銃器や弾倉は抜弾されていな ければならない。 6.2.2.7.1 射手が“LOAD”または“START”の号令の前、“STOP”または “UNLOAD”の号令の後に弾を発射した場合、その安全性が問われる ならば、その射手は失格になる場合がある。 6.2.2.7.2 競技中、銃器を手から離して置くときは、抜弾し、弾倉を取りはずし、機 関部を開けてからのみ置くことができる。エアおよびガスガンにあっては、 安全のため蓄気レバーまたは装填口を開けたままにしなければならない。 6.2.2.7.3 “STOP”の号令か信号があった場合、射手はただちに射撃を中止しな ければならない。 “UNLOAD”の号令があった場合、全射手は弾を抜き、 安全な状態にしなければならない(エアガンを抜弾するときは、射場役員の 許可を得ること)。“START”の号令や信号が再び出されたときのみ射 撃は再開できる。 6.2.2.7.4 射場長または他の適切な射場役員は“LOAD”、“START”、“STO P”、“UNLOAD”や他の必要な号令を出す責任がある。射場役員は射 手が号令に従っているか、銃器を安全に取り扱っているかを確認しなけれ ばならない。 6.2.2.7.5 競技中、射手が“STOP”の号令があった後に、弾を抜く場合や、射場 役員の許可がある場合を除いて銃や弾倉に触れた場合は失格となる場合が ある。 6.2.2.8 エアまたはCO 2シリンダーが保証期間内であり安全であると保証するこ とは射手の責任である。 2 2012.11.11 日本学生ライフル射撃連盟 ㈳日本ライフル射撃協会 競技規則 国内適用規定 ※6.2.1 安全に関してはスポーツ射撃の精神の高揚の原点としてとらえる。銃器に 対する我が国の環境条件に合致した各種の安全規定には射手のみならず、 役員、観客に対してもその目的達成のための努力の継続を要請する。当規 定は競技規則の一部として『付則1(社)日本ライフル射撃協会危害予防 規則』を定める。 ※6.2.2 安全確保のためには、誰でも射撃を中止させる権利を当規定は保証する。 また、その権利を行使した者に対して、いかなる中傷も当規定は認めない。 ※6.2.2.2 我が国には独自の銃砲刀剣類所持等取締法があり、ゆえに他人の銃器に対 する不用意な扱いは厳にこれを慎まなければならない。用具検査、安全に 関する限り、規則を尊重する。 付則 1 (社)日本ライフル射撃協会国内危害予防規則 本規則は危害予防上、銃器、弾薬の所持、保管並びに取り扱いについて守 らなければならない事項について定める。 射撃にたずさわるものは競技役員を含めて本規則を完全に理解、吸収し、 危害予防に立脚した優れた競技人たることを本分とする。 当規則に関する規則違反に対してはTRならびにDRの該当事項を適用す る。 2.1 銃器の所持、保管、携行及び使用並びに火薬類の譲り受け、保管にあたっ ては「銃砲刀剣類所持取締法」および「火薬類取締法」またはその関係法 令に定められた諸条項を確実に遵守しなければならない。 2.2 銃器、弾薬の取り扱い 射手は当項を反復、復習、実行し第二の天性とするまでにならなければな らない。 2.2.1 射撃をする場合のほか、銃を手にしたときは必ず「抜弾してあること」を 確認すること。 2.2.2 銃はたとえ「抜弾してあること」を確認しても、絶対に人または人のいる 方向に銃口を向けてはならない。 2.2.3 弾を装填する場合は標的の方向に向けて行わなければならない。 2.2.4 銃を置く場合は必ず銃を「安全な状態」にしなければならない。 3 2012.11.11 日本学生ライフル射撃連盟 ㈳日本ライフル射撃協会 競技規則 安全な状態とは、 ①エアガンでは装填ラッチを上げるか、蓄気レバーを開放するか或いは蓄 気ボンベを外す。 ②ボルト式にあってはボルトを開放する。 ③自動式にあってはスライドを後部で固定する。 ④弾倉付きの銃の場合は弾倉を外す。 ⑤その他の場合は物理的に弾が発射できないことが外観から明瞭に識別で きる。 以上の状態と定義する。 2.2.5 銃を人に渡すときは、必ず抜弾してあることを確認し、「安全な状態」にし て手渡さなければならない。 2.2.6 許可なく他人の銃に触れてはならない。 2.3 射撃場における遵守事項。 2.3.1 当該射撃場で定める管理規定(使用規定)を遵守すること。 2.3.2 酒気を帯びて射撃場内に入ってはならない。 2.3.3 常に危害予防に細心の注意を払い、射座においては銃口は常に標的の方向 に向けておかなければならない。 2.3.4 銃声等で射場長や射場役員の号令が聞こえなかった場合、これを正しく確 認してから、次の行動に移るのは射手の義務である。 2.3.5 他の射手の注意をそらし、または射場長の指示、号令の徹底を結果的に妨 害する言動を行ってはならない。 2.3.6 銃を置いたまま射座を離れるときは、銃を「安全な状態」にし、射場役員 の許可を得なければならない。また競技中、競技終了後、射場役員の許可 なく銃を射座から持ち出してはならない。 2.3.7 銃の手入れまたは修理は必ず射座或いは定められた場所で行うこと。 2.3.8 整備不良、機能不良の銃または危害予防上疑念のある弾薬を用いて射撃を してはならない。 2.3.9 監的壕のない射撃場において2名以上の射手が射撃をする場合は必ず射場 長を定め、射場長のもとに射撃を行うこと。射場長は射場備え付けの射場 長章を着用すること。射撃線より前方に出る場合に際して、射場長は“S TOP”(射撃止め)の号令を発し、全射手はただちに銃を「安全な状態」 にして、置かなければならない。射場長はそれを確認したあと“標的交換” 等の号令を発し、その後、射撃線の前に出るものは“出ます”と合図をし てから前に出ること。作業終了後の安全が確認された後に、射場長の行う “START” (射撃始め)の号令があるまで射手は射撃を再開してはなら ない。 4