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認知科学(認知心理学)

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認知科学(認知心理学)
2014/5/16
認知科学(認知心理学)
http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~morita.hir
omi.gm/ug_psychology
• 来週から平賀先生の担当になります
– 授業資料は下記からダウンロードしてください
http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~hiraga/cogsci
7.感覚と知覚
1.感覚受容器のしくみ
5感(官)の性能
視覚(眼):50km先のろうそくの炎
視覚の受容器
聴覚(耳):6m先の腕時計の音
嗅覚(鼻):3部屋のスペースに1滴の香水
味覚(舌):8lの水に砂糖小匙1杯
触覚(皮膚):1cmの高さからの
ミツバチの羽の落下
視野内の光配列の網膜、視覚皮質上への投射
凝視点
2次元的配列
右眼視野
左眼視野
レティノトピック
マッピング
物体の視覚情報と脳内表現の関係
★視線を向けている位置
の空間分解能が最も高い
上下左右反転
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光
聴覚の受容器
網膜上の視細胞
電気信号
脳の神経細胞
線分、色、奥行き、動き、形
経験的知識
物体認知
適切な行動
音
基底膜上の
有毛細胞
電気信号
脳の神経細胞
周波数分析
経験的知識
音楽・話ことばの理解
物の位置や動きの知覚
嗅覚の受容器
嗅覚は,化学感覚
・オルソネーザル
・レトロネーザル
嗅細胞の受容体
匂い分子
2.精神物理学ー感覚の世界で成り立つ法
則を調べる
• 嗅覚受容体と匂い分子は多対多対応
– ヒトの嗅覚受容体の種類は350種
– 匂いの原因となる分子の種類は40万種
• このうち,何十から何百種の分子が混合して一つの匂
いを知覚させる
• 嗅細胞から電気信号が発生する
• 甘み+酸味+イチゴの香り=イチゴ味
物理的世界と精神的世界との対応関係の
解明をめざす
物理量
感覚量
関係
閾値(絶対閾、弁別閾など)の測定
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ウェーバーの法則
ΔI / I = 一定
(I:刺激強度、ΔI:弁別閾 JND)
物理量
感覚の最小の増分
に対応する
dφ = k x dI/I
絶対閾
フェヒナーの法則
φ = k log(I/I0)
感覚量
物理量
フェヒナーの法則
3.知覚とは何か
視覚の基本特徴の抽出
感覚(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)
視覚の基本要素:
形,色、模様、動き、
空間内位置...
作業記憶
様々な情報を統合して
• 視細胞は,限られた領域からの反射光を受
け取る⇒微小な面の明るさ,色
周囲の状況など
長期記憶
(知識、過去の経験)
目的を達する
色の知覚
G錐体の応答特性
奥行きの知覚―両眼立体視
R錐体の応答特性
B錐体の
応答特性
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①左右眼の網膜像の微妙な差
左からの写真 右からの写真
②外界の物体の奥行き関係との対応
θl
θr
運動の知覚
θl θr
視覚機能の局在
• 視細胞は,限られた領域からの反射光を受
け取る⇒微小な面の明るさ,色⇒表面の模
様,奥行き,動き⇒面の輪郭の形
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視覚による物体認知とは、
文脈手がかり
視覚的手がかり
長期記憶
ゾウね。動物園に
いて子供に大人
気な。踏みつぶさ
れる。。。
壁のように堅くて広
い体、槍のようにと
がったキバ、ヘビの
ようなくねくねした
しっぽ。。。
それらの位置関係
http://www.nature.com/ki/journal/v62/n5/fig_tab/4493262f1.html
知覚機能の特徴
感覚受容器で受け入れた情報を
積極的に解釈する
A)明るさの対比効果ーどの小正方形が最も明るい?
物理的刺激と知覚像は必ずしも等しくない
錯視
遮蔽関係が知覚され、背後で正
方形の角が補完される。
知覚の恒常性
環境の変化によらず,物体本来の性質を知覚できる
こと.世界の安定した知覚を可能にしている
主観的輪郭
カニッツァの三角形
遮蔽関係の知覚
b)知覚における補完の役割
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知覚機能の特徴
刺激の物理的性質と知覚が異なる理由
A) 周囲の文脈の中でとらえる(対比,恒常性)
B) 直接的な感覚手がかりが無くても知覚する(遮蔽
関係の知覚と補完)
C) 現実的にありそうな解釈をする(自然制約条件)
図地反転図形
多義図形
D) 経験や知識の影響を受ける(トップダウン情報の役
割)
E) 一意に決まる(多義図形)
e)一方を知覚する時,他方は知覚していない
4.ゲシュタルト心理学
全体は部分の寄せ集め以上のものである
ケーラー
ゲシュタルト(形態):要素に還元できない
まとまりをもつ全体の性質⇒体制化
群化の法則:ものをまとめて知覚する際の
隠れた法則
①近接の要因
プレグナンツ(簡潔)の原理:より安定した簡
潔な体制になる傾向
②類同の要因
⑥共通運命の要因
③良い連続の要因
④対象性の要因
⑤閉合の要因
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5.人は知覚することを求めている
6.見えることとわかること
ヘロンの感覚剥奪(sensory deprivation)実験
(知覚)
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