...

式中、Ar、R1 、R2 、R3 、R4 、R5

by user

on
Category: Documents
7

views

Report

Comments

Transcript

式中、Ar、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(57)【要約】
本発明は、一般式(I)
(式中、Ar、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、
R7 、R8 、R9 、R1 0 、W、a、b、m、n、o及
びpは、請求項1に定義された通りである。)の化合物
及びこの全てのエナンチオマーに関する。この活性成分
は、有利な病虫害防除特性を有する。これらは、温血動
物に於ける寄生虫を駆除するために特に適している。
(2)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】
10
[式中、Arは、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリール又はヘテロアリ
ールであり、
R1 は、水素、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −C6 アルキル
カルボニル、C1 −C6 アルコキシカルボニル、アリル、C1 −C6 アルコキシメチル、
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、C1 −C6 アルキル
スルホニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルスルホニルであり
、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、互いに独立して、水素、ハロゲン、置換されてい
ない又は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルキル、置換されていない又は一若しくは
20
多置換されたC2 −C6 アルケニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたC2
−C6 アルキニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルコキシ
(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −C
6
アルコキシ及びハロ−C1 −C6 アルコキシからなる群より選択される。)、置換され
ていない又は一若しくは多置換されたC3 −C6 シクロアルキル(但し、それぞれの場合
に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン及びC1 −C6 アルキルからなる群
より選択される。)又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル(但し、
それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、ニトロ、シアノ、
C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −
C6 アルコキシ、C1 −C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6
30
アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルス
ルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキルスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノ及びジ−C
1
−C6 アルキルアミノからなる群より選択される。)であり又はR2 及びR3 は、一緒
に、C2 −C6 アルキレンであり、
R7 及びR1
0
は、互いに独立して、NH2 、OH、SH、カルボキシ、アミノカルボ
ニル、アミノチオカルボニル、アミノチオカルボニルオキシ、ウレイル、チオウレイル、
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルチオカルバミド、置換されていな
い又は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルキルチオカルバミド、置換されていない又
は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルコキシチオカルバミド、置換されていない又は
一若しくは多置換されたフェニルオキシチオカルバミド、置換されていない又は一若しく
40
は多置換されたフェニルアミノチオカルボキシ、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニルオキシチオカルボキシ、置換されていない又は一若しくは多置換されたフ
ェニルアミノチオカルボキサミド、置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −
C6 アルキルアミノチオカルボニル、(C1 −C6 アルキル)2 アミノチオカルボニル、
フェニルアミノチオカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル
スルファニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたベンジルスルフ
ァニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルスルファニル
−C1 −C6 アルキル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル−C1 −
C6 アルキルスルファニル、C1 −C6 アルキルスルファニルカルボニル、C1 −C6 ア
ルキルカルボニルスルファニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル
50
(3)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
カルボニルスルファニル、ハロ−C2 −C6 アルキニル、C1 −C6 アルキルアミノチオ
カルボキシ、C1 −C6 アルキルオキシチオカルボキシ、C1 −C6 アルキルアミノチオ
カルボキサミド、(1,3)−オキサチオリル、2−ハロ−(1,3)−オキサチオリル
、(1,3)−ジオキソリル、2−ハロ−(1,3)−ジオキソリル、スルホニル、アミ
ノスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノスルホニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノス
ルホニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリールアミノスルホニル、置
換されていない又は一若しくは多置換されたアリールスルホニルオキシ、置換されていな
い又は一若しくは多置換されたアリールスルホニルアミノ、置換されていない又は一若し
くは多置換されたアリールオキシスルホニル、C1 −C6 アルキルオキシスルホニル、C
1
−C6 アルキルアミノカルボニルスルファニル、置換されていない又は一若しくは多置
10
換されたフェニルアミノカルボニルスルファニル、置換されていない又は一若しくは多置
換されたフェノキシチオカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェ
ニルスルファニルチオカルボニル又はC1 −C6 アルキルオキシチオカルボニル(但し、
それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群
より選択される。)であり、
R8 は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
20
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルホニルオキシ、ハロ−C
1
−C6 アルキルスルホニルオキシ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −C
6
アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキルス
ルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチオ、C2 −C6 ア
ルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C2 −C6 アルケニ
ルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ
−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6 アルキルスルホニルアミノ、ハロ−C1 −C6
アルキルスルホニルアミノ、C1 −C6 アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキル
カルボニル、C1 −C6 アルコキシカルボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、
ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換され
30
たフェニルアミノ、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルメトキシイミノ、置換されていな
い又は一若しくは多置換されたフェニルヒドロキシメチル、置換されていない又は一若し
くは多置換された1−フェニル−1−ヒドロキシエチル、置換されていない又は一若しく
は多置換されたフェニルクロロメチル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフ
ェニルシアノメチル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル、置換され
ていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ、置換されていない又は一若しくは多置
換されたフェニルアセチレニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたピリジル
オキシ又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルスルファニル(但し、
それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群
40
より選択される。)であり、
R9 は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルホニルオキシ、ハロ−C
1
−C6 アルキルスルホニルオキシ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −C
6
アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキルス
ルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチオ、C2 −C6 ア
50
(4)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
ルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C2 −C6 アルケニ
ルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ
−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6 アルキルスルホニルアミノ、ハロ−C1 −C6
アルキルスルホニルアミノ、C1 −C6 アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキル
カルボニル、C1 −C6 アルコキシカルボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、
ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換され
たフェニルアミノ、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリールスルホニル、
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、置換されていない又
は一若しくは多置換されたフェニルメトキシイミノ、置換されていない又は一若しくは多
置換されたフェニルヒドロキシメチル、置換されていない又は一若しくは多置換された1
10
−p−フェニル−1−ヒドロキシエチル、置換されていない又は一若しくは多置換された
フェニルクロロメチル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルシアノメ
チル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル、置換されていない又は一
若しくは多置換されたフェノキシ、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニ
ルアセチレニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ又はピリジル
オキシ(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロ
ゲンからなる群より選択される。)であり、
aは、1、2、3又は4であり、
bは、0、1、2、3又は4であり、
m、n、o及びpは、互いに独立して、0、1、2、3、4又は5であり、
20
Wは、O、S、S(O2 )、N(R1 )、C1 −C6 アルキル又はハロ−C1 −C6 ア
ルキルであり、
Yは、O、S又はN(R1
R1
1
1
)であり、及び
は、C1 −C6 アルキル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェ
ニルであり、但し、m及びpは、同時に0に等しくない。]
の化合物。
【請求項2】
Arが、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリールである、請求項1に記
載の式Iの化合物。
【請求項3】
30
Arが、一又は二置換されたアリールである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項4】
R1 が、水素、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、アリル又はC1 −C
6
アルコキシメチルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項5】
R1 が、水素、C1 −C4 アルキル又はハロ−C1 −C4 アルキルである、請求項1に
記載の式Iの化合物。
【請求項6】
R1 が、水素又はC1 −C2 アルキルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項7】
40
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素、ハロゲン、置換されてい
ない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルキル、置換されていない又は一若しくは
多置換されたC2 −C4 アルケニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたC2
−C4 アルキニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルコキ
シ(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −
C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C6 アルコキシからなる群より選択される。)であり又
はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −C4 アルキレンである、請求項1に記載の式Iの化合
物。
【請求項8】
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素、ハロゲン又は置換されて
50
(5)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
いない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルキル(但し、それぞれの場合に置換基
は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C
6
アルコキシからなる群より選択される。)であり又はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −
C4 アルキレンである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項9】
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素又はハロゲンである、請求
項1に記載の式Iの化合物。
【請求項10】
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、NH2 、OH、SH、カルボキシ、アミノカルボ
ニル、アミノチオカルボニル、アミノチオカルボニルオキシ、ウレイル、チオウレイル、
10
(C1 −C6 アルキル)2 アミノチオカルボニル、フェニルアミノチオカルボニル、C1
−C6 アルキルスルファニルカルボニル、C1 −C6 アルキルカルボニルスルファニル、
ハロ−C2 −C6 アルキニル、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキシ、C1 −C6 ア
ルキルオキシチオカルボキシ、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキサミド、(1,3
)−オキサチオリル、2−ハロ−(1,3)−オキサチオリル、(1,3)−ジオキソリ
ル、2−ハロ−(1,3)−ジオキソリル、スルホニル、アミノスルホニル、C1 −C6
アルキルアミノスルホニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノスルホニル、C1 −C6 アル
キルオキシスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニルスルファニル又はC1 −C
6
アルキルオキシチオカルボニルであり、好ましくは、互いに独立して、カルボキシ、ア
ミノカルボニル、(1,3)−ジオキソリル又は2−ハロ−(1,3)−ジオキソリルで
20
ある、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項11】
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、カルボキシ、アミノカルボニル、(1,3)−ジ
オキソリル又は2−ハロ−(1,3)−ジオキソリルである、請求項1に記載の式Iの化
合物。
【請求項12】
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、カルボキシ又はアミノカルボニルである、請求項
1に記載の式Iの化合物。
【請求項13】
R8 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
30
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 ア
ルケニルチオ、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6
アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル、C1 −C6 アルコキシカル
ボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニ
ル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルアミノ、置換されていない又
は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換
40
されたフェニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ又は置換され
ていない又は一若しくは多置換されたピリジルオキシ(但し、それぞれの場合に置換基は
、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群より選択される。)である
、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項14】
R8 が、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −
C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ(但し、そ
れぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。)である、請
求項1に記載の式Iの化合物。
50
(6)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【請求項15】
R8 が、ハロ−C1 −C6 アルキル又は置換されていない又は一若しくは多置換された
フェノキシ(但し、置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。)である
、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項16】
R9 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
10
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −
C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキル
スルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチオ、C2 −C6
アルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C2 −C6 アルケ
ニルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 アルキルカルボニ
ル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル又はC1 −C6 アルコキシカルボニルである、
請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項17】
R9 が、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −
C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、C1 −
20
C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、
ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル又はハロ−C1
−C6 アルキルスルホニルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項18】
R9 が、ハロ−C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6
アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル又はハロ−C1 −C6 アルキルス
ルホニルである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項19】
aが1、2又は3である、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項20】
30
aが1又は2である、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項21】
aが1である、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項22】
bが0、1、2又は3である、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項23】
bが0、1又は2である、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項24】
bが0である、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項25】
40
m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1、2、3又は4であり、但し、m及びp
は、同時に0に等しくない、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項26】
m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1、2又は3であり、但し、m及びpは、
同時に0に等しくない、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項27】
m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1又は2であり、但し、m及びpは、同時
に0に等しくない、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項28】
m、n、o及びpが、互いに独立して、0又は1であり、但し、m及びpは、同時に0
50
(7)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
に等しくない、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項29】
Wが、O、S、S(O2 )又はN(R1 )である、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項30】
Wが、O又はSである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項31】
WがOである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項32】
Yが、O又はSである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項33】
10
YがOである、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項34】
Arが、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリールであり、
R1 が、水素、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、アリル又はC1 −C
6
アルコキシメチルであり、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素、ハロゲン、置換されてい
ない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルキル、置換されていない又は一若しくは
多置換されたC2 −C4 アルケニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたC2
−C4 アルキニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルコキ
シ(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −
20
C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C6 アルコキシからなる群より選択される。)であり又
はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −C4 アルキレンであり、
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、NH2 、OH、SH、カルボキシ、アミノカルボ
ニル、アミノチオカルボニル、アミノチオカルボニルオキシ、ウレイル、チオウレイル、
(C1 −C6 アルキル)2 アミノチオカルボニル、フェニルアミノチオカルボニル、C1
−C6 アルキルスルファニルカルボニル、C1 −C6 アルキルカルボニルスルファニル、
ハロ−C2 −C6 アルキニル、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキシ、C1 −C6 ア
ルキルオキシチオカルボキシ、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキサミド、(1,3
)−オキサチオリル、2−ハロ−(1,3)−オキサチオリル、(1,3)−ジオキソリ
ル、2−ハロ−(1,3)−ジオキソリル、スルホニル、アミノスルホニル、C1 −C6
30
アルキルアミノスルホニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノスルホニル、C1 −C6 アル
キルオキシスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニルスルファニル又はC1 −C
6
アルキルオキシチオカルボニルであり、
R8 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 ア
ルケニルチオ、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6
40
アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル、C1 −C6 アルコキシカル
ボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニ
ル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルアミノ、置換されていない又
は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ又は置換され
ていない又は一若しくは多置換されたピリジルオキシ(但し、それぞれの場合に置換基は
、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群より選択される。)であり
、
R9 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
50
(8)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −
C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキル
スルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチオ、C2 −C6
アルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C2 −C6 アルケ
ニルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 アルキルカルボニ
ル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル又はC1 −C6 アルコキシカルボニルであり、
aが1、2又は3であり、
10
bが0、1、2又は3であり、
m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1、2、3又は4であり、
Wが、O、S、S(O2 )又はN(R1 )であり、及び
Yが、O又はSであり、
但し、m及びpは、同時に0に等しくない、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項35】
Arが、一又は二置換されたアリールであり、
R1 が、水素、C1 −C4 アルキル又はハロ−C1 −C4 アルキルであり、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素、ハロゲン又は置換されて
いない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルキル(但し、それぞれの場合に置換基
20
は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C
6
アルコキシからなる群より選択される。)であり又はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −
C4 アルキレンであり、
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、カルボキシ、アミノカルボニル、(1,3)−ジ
オキソリル又は2−ハロ−(1,3)−ジオキソリルであり、
R8 が、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −
C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ(但し、そ
れぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。)であり、
R9 が、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −
30
C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、C1 −
C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、
ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル又はハロ−C1
−C6 アルキルスルホニルであり、
aが1又は2であり、
bが0、1又は2であり、
m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1、2又は3であり、
Wが、O又はSであり、及び
YがOであり、
但し、m及びpは、同時に0に等しくない、請求項1に記載の式Iの化合物。
40
【請求項36】
Arが、一又はニ置換されたアリールであり、
R1 が、水素又はC1 −C2 アルキルであり、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素又はハロゲンであり、
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、カルボキシ又はアミノカルボニルであり、
R8 が、ハロ−C1 −C6 アルキル又は置換されていない又は一若しくは二置換された
フェノキシ(但し、置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。)であり
、
R9 が、ハロ−C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6
アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル又はハロ−C1 −C6 アルキルス
50
(9)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
ルホニルであり、
aが1であり、
bが0であり、
m、n、o及びpが、互いに独立して、0又は1であり、
W及びYがOであり、
但し、m及びpは、同時に0に等しくない、請求項1に記載の式Iの化合物。
【請求項37】
名称、4−[2−シアノ−2−(4−トリフルオロメトキシベンゾイルアミノ)−1−
プロポキシ]−3−トリフルオロメチルベンズアミドを有する、請求項1に記載の式Iの
化合物。
10
【請求項38】
請求項1に記載の、それぞれの場合に遊離形又は塩形での、式中、YがOである式Iの
化合物の調製方法であって、式:
【化2】
20
の化合物(この化合物は、公知であるか又は関連する公知の化合物と同様にして調製する
ことができ、式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、W、a、b、m
及びnは、式Iに於いて前記定義された通りである。)と、式:
【化3】
の化合物(この化合物は、公知であるか又は関連する公知の化合物と同様にして製造する
ことができ、式中、Ar、R9 、R1
0
30
、o及びpは、式Iに於いて前記定義された通り
であり、及びQは離脱基である。)との、所望により塩基性触媒の存在下での反応並びに
それぞれの場合に、所望により、この方法に従って又は他の方法で、それぞれの場合に遊
離形又は塩形で得ることができる式Iの化合物の、式Iの他の化合物への転化、この方法
に従って得ることができる異性体の混合物の分離並びにこの方法に従って得ることができ
る式Iの遊離化合物の、所望の異性体の単離及び/若しくは塩への転化又はこの方法に従
って得ることができる式Iの化合物の塩の、式Iの遊離化合物若しくは他の塩への転化を
含む、前記方法。
【請求項39】
請求項1に記載の、それぞれの場合に遊離形又は塩形での、式中、YがSである式Iの
40
化合物の調製方法であって、式中、YがOである式Iの化合物と、スルホン化剤、好まし
くはP4 S1
0
との、所望により塩基性触媒の存在下での反応並びにそれぞれの場合に、
所望により、この方法に従って又は他の方法で、それぞれの場合に遊離形又は塩形で得る
ことができる式Iの化合物の、式Iの他の化合物への転化、この方法に従って得ることが
できる異性体の混合物の分離並びにこの方法に従って得ることができる式Iの遊離化合物
の、所望の異性体の単離及び/若しくは塩への転化又はこの方法に従って得ることができ
る式Iの化合物の塩の、式Iの遊離化合物若しくは他の塩への転化を含む、前記方法。
【請求項40】
それぞれの場合に遊離形又は塩形での、式中、YがNR1
1
である式Iの化合物の調製
方法であって、例えば、式中、YがSである式Iの化合物と、式NHR1
1
の化合物(こ
50
(10)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
の化合物は、公知であるか又は関連する公知の化合物と同様にして調製することができ、
式中、R1
1
は、式Iに於いて前記定義された通りである。)との、所望により塩基性触
媒の存在下での反応並びにそれぞれの場合に、所望により、この方法に従って又は他の方
法で、それぞれの場合に遊離形又は塩形で得ることができる式Iの化合物の、式Iの他の
化合物への転化、この方法に従って得ることができる異性体の混合物の分離並びにこの方
法に従って得ることができる式Iの遊離化合物の、所望の異性体の単離及び/若しくは塩
への転化又はこの方法に従って得ることができる式Iの化合物の塩の、式Iの遊離化合物
若しくは他の塩への転化を含む、前記方法。
【請求項41】
担体及び/又は分散剤に加えて、活性成分として、少なくとも1種の請求項1に記載の
10
式Iの化合物を含有する、寄生虫の駆除用組成物。
【請求項42】
寄生虫を駆除するための、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項43】
有効量の、少なくとも1種の請求項1に記載の式Iの化合物を、寄生虫に対して使用す
ることを含む、寄生虫の駆除方法。
【請求項44】
温血動物に於ける寄生虫の駆除方法に於ける、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項45】
温血動物に於ける寄生虫に対する薬物組成物を調製するための、請求項1に記載の式I
20
の化合物の使用。
【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、式:
【0002】
【化4】
30
[式中、Arは、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリール又はヘテロアリ
ールであり、
R1 は、水素、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −C6 アルキル
カルボニル、C1 −C6 アルコキシカルボニル、アリル、C1 −C6 アルコキシメチル、
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、C1 −C6 アルキル
スルホニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルスルホニルであり
40
、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、互いに独立して、水素、ハロゲン、置換されてい
ない又は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルキル、置換されていない又は一若しくは
多置換されたC2 −C6 アルケニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたC2
−C6 アルキニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルコキシ
(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −C
6
アルコキシ及びハロ−C1 −C6 アルコキシからなる群より選択される。)、置換され
ていない又は一若しくは多置換されたC3 −C6 シクロアルキル(但し、それぞれの場合
に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン及びC1 −C6 アルキルからなる群
より選択される。)又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル(但し、
50
(11)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、ニトロ、シアノ、
C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −
C6 アルコキシ、C1 −C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6
アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルス
ルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキルスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノ及びジ−C
1
−C6 アルキルアミノからなる群より選択される。)であり又はR2 及びR3 は、一緒
に、C2 −C6 アルキレンであり、
R7 及びR1
0
は、互いに独立して、NH2 、OH、SH、カルボキシ、アミノカルボ
ニル、アミノチオカルボニル、アミノチオカルボニルオキシ、ウレイル、チオウレイル、
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルチオカルバミド、置換されていな
10
い又は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルキルチオカルバミド、置換されていない又
は一若しくは多置換されたC1 −C6 アルコキシチオカルバミド、置換されていない又は
一若しくは多置換されたフェニルオキシチオカルバミド、置換されていない又は一若しく
は多置換されたフェニルアミノチオカルボキシ、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニルオキシチオカルボキシ、置換されていない又は一若しくは多置換されたフ
ェニルアミノチオカルボキサミド、置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −
C6 アルキルアミノチオカルボニル、(C1 −C6 アルキル)2 アミノチオカルボニル、
フェニルアミノチオカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル
スルファニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたベンジルスルフ
ァニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルスルファニル
20
−C1 −C6 アルキル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル−C1 −
C6 アルキルスルファニル、C1 −C6 アルキルスルファニルカルボニル、C1 −C6 ア
ルキルカルボニルスルファニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル
カルボニルスルファニル、ハロ−C2 −C6 アルキニル、C1 −C6 アルキルアミノチオ
カルボキシ、C1 −C6 アルキルオキシチオカルボキシ、C1 −C6 アルキルアミノチオ
カルボキサミド、(1,3)−オキサチオリル、2−ハロ−(1,3)−オキサチオリル
、(1,3)−ジオキソリル、2−ハロ−(1,3)−ジオキソリル、スルホニル、アミ
ノスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノスルホニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノス
ルホニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリールアミノスルホニル、置
換されていない又は一若しくは多置換されたアリールスルホニルオキシ、置換されていな
30
い又は一若しくは多置換されたアリールスルホニルアミノ、置換されていない又は一若し
くは多置換されたアリールオキシスルホニル、C1 −C6 アルキルオキシスルホニル、C
1
−C6 アルキルアミノカルボニルスルファニル、置換されていない又は一若しくは多置
換されたフェニルアミノカルボニルスルファニル、置換されていない又は一若しくは多置
換されたフェノキシチオカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェ
ニルスルファニルチオカルボニル又はC1 −C6 アルキルオキシチオカルボニル(但し、
それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群
より選択される。)であり、
R8 は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
40
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルホニルオキシ、ハロ−C
1
−C6 アルキルスルホニルオキシ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −C
6
アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキルス
ルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチオ、C2 −C6 ア
ルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C2 −C6 アルケニ
ルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ
−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6 アルキルスルホニルアミノ、ハロ−C1 −C6
50
(12)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
アルキルスルホニルアミノ、C1 −C6 アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキル
カルボニル、C1 −C6 アルコキシカルボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、
ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換され
たフェニルアミノ、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルメトキシイミノ、置換されていな
い又は一若しくは多置換されたフェニルヒドロキシメチル、置換されていない又は一若し
くは多置換された1−フェニル−1−ヒドロキシエチル、置換されていない又は一若しく
は多置換されたフェニルクロロメチル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフ
ェニルシアノメチル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル、置換され
ていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ、置換されていない又は一若しくは多置
10
換されたフェニルアセチレニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたピリジル
オキシ又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルスルファニル(但し、
それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群
より選択される。)であり、
R9 は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルホニルオキシ、ハロ−C
1
−C6 アルキルスルホニルオキシ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −C
6
アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキルス
20
ルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチオ、C2 −C6 ア
ルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C2 −C6 アルケニ
ルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ
−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6 アルキルスルホニルアミノ、ハロ−C1 −C6
アルキルスルホニルアミノ、C1 −C6 アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキル
カルボニル、C1 −C6 アルコキシカルボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、
ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換され
たフェニルアミノ、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリールスルホニル、
30
置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、置換されていない又
は一若しくは多置換されたフェニルメトキシイミノ、置換されていない又は一若しくは多
置換されたフェニルヒドロキシメチル、置換されていない又は一若しくは多置換された1
−p−フェニル−1−ヒドロキシエチル、置換されていない又は一若しくは多置換された
フェニルクロロメチル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルシアノメ
チル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニル、置換されていない又は一
若しくは多置換されたフェノキシ、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニ
ルアセチレニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ又はピリジル
オキシ(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロ
ゲンからなる群より選択される。)であり、
40
aは、1、2、3又は4であり、
bは、0、1、2、3又は4であり、
m、n、o及びpは、互いに独立して、0、1、2、3、4又は5であり、
Wは、O、S、S(O2 )、N(R1 )、C1 −C6 アルキル又はハロ−C1 −C6 ア
ルキルであり、
Yは、O、S又はN(R1
R1
1
1
)であり、及び
は、C1 −C6 アルキル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェ
ニルであり、但し、m及びpは、同時に0に等しくない。]
の新規なアミドアセトニトリル化合物、これらの調製並びに温血生産家畜、家畜及び植物
内及び上での、内部寄生虫及び外部寄生虫、特に蠕虫の駆除に於ける使用並びにまた、少
50
(13)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
なくとも1種のこれらの化合物を含有する病虫害防除剤に関する。
【0003】
病虫害防除作用を有する置換アミドアセトニトリル化合物は、例えば、欧州特許出願公
開第0,953,565 A2号明細書に記載されている。しかしながら、この明細書に
特別に開示された活性成分は、効き目及び活性スペクトルに関する必要条件を、常に満た
すことができるとは限らない。従って、改良された病虫害防除特性を有する活性成分につ
いての要求が存在する。式Iのアミドアセトニトリル化合物が、特に、生産的家畜、家畜
及び植物内及び上での、内部寄生虫及び外部寄生虫に対する、優れた病虫害防除特性を有
することが見出された。
【0004】
10
アルキルは、基自体として並びに他の基及び化合物、例えば、ハロアルキル、アルコキ
シ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル及びアルキルスルホニルの構造的要素として、
それぞれの場合に、それぞれ個々の場合に関連する基又は化合物が有する炭素原子の数を
考慮して、何れかの直鎖アルキル、即ち、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル
若しくはヘキシル又は分枝鎖アルキル、例えば、イソプロピル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル若しくはイソヘキシルである。
【0005】
アルケニルは、基自体として並びに他の基及び化合物の構造的要素として、それぞれの
場合に、それぞれ個々の場合に関連する基又は化合物が有する炭素原子の数及び共役二重
結合又は孤立二重結合の数を考慮して、何れかの直鎖アルケニル、例えば、アリル、2−
20
ブテニル、3−ペンテニル、1−ヘキセニル若しくは1,3−ヘキサジエニル又は分枝鎖
アルケニル、例えば、イソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、tert−ペンテ
ニル若しくはイソヘキセニルである。
【0006】
アルキニルは、基自体として並びに他の基及び化合物の構造的要素として、それぞれの
場合に、それぞれ個々の場合に関連する基又は化合物が有する炭素原子の数及び共役二重
結合又は孤立二重結合の数を考慮して、何れかの直鎖アルキニル、例えば、プロパルギル
、2−ブチニル、3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1−へプチニル若しくは3−ヘキセ
ン−1−イニル又は分枝鎖アルキニル、例えば、3−メチルブト−1−イニル、4−エチ
ルペント−1−イニル若しくは4−メチルヘキス−2−イニルである。
30
【0007】
シクロアルキルは、基自体として並びに他の基及び化合物の、例えば、ハロシクロアル
キル、シクロアルコキシ又はシクロアルキルチオの構造的要素として、それぞれの場合に
、それぞれ個々の場合に関連する基又は化合物が有する炭素原子の数を考慮して、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。
【0008】
アリールは、フェニル又はナフチル、好ましくはフェニルである。
【0009】
ヘタリールは、ピリジル、ピリミジル、s−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル
、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリ
40
ル、オキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニ
ル、ベンゾチアゾリル、インドリル又はインダゾリル、好ましくはピリジル、ピリミジル
、s−トリアジニル又は1,2,4−トリアジニル、特にピリジル又はピリミジルである
。
【0010】
ハロゲンは、基自体として並びに他の基及び化合物、例えば、ハロアルキル、ハロアル
コキシ、ハロアルキルチオ、ハロアルキルスルフィニル及びハロアルキルスルホニルの構
造的要素として、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特にフッ素、塩素又は臭素、特別にフ
ッ素又は塩素である。
【0011】
50
(14)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
ハロゲン置換炭素含有基及び化合物、例えば、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロア
ルキルチオ、ハロアルキルスルフィニル及びハロアルキルスルホニルは、部分的にハロゲ
ン化されていてよく又は過ハロゲン化されていてよく、多ハロゲン化の場合に、ハロゲン
置換基は同じか又は異なっていることが可能である。ハロアルキルの例は、基自体として
並びに他の基及び化合物の、例えば、ハロアルコキシ又はハロアルキルチオの構造要素と
して、CHF2 又はCF3 のようなフッ素、塩素及び/又は臭素によって3回以下置換さ
れたメチル;CH2 CF3 、CF2 CF3 、CF2 CCl3 、CF2 CHCl2 、CF2
CHF2 、CF2 CFCl2 、CF2 CHBr2 、CF2 CHClF、CF2 CHBrF
又はCClFCHClFのような、フッ素、塩素及び/又は臭素により5回以下置換され
たエチル;CH2 CHBrCH2 Br、CF2 CHFCF3 、CH2 CF2 CF3 又はC
10
H(CF3 )2 のような、フッ素、塩素及び/又は臭素により7回以下置換されたプロピ
ル又はイソプロピル;CF(CF3 )CHFCF3 又はCH2 (CF2 )2 CF3 のよう
な、フッ素、塩素及び/又は臭素により9回以下置換されたブチル又はこの異性体の1種
;CF(CF3 )(CHF)2 CF3 又はCH2 (CF2 )3 CF3 のような、フッ素、
塩素及び/又は臭素により11回以下置換されたペンチル又はこの異性体の1種並びに(
CH2 )4 CHBrCH2 Br、CF2 (CHF)4 CF3 、CH2 (CF2 )4 CF3
又はC(CF3 )2 (CHF)2 CF3 のような、フッ素、塩素及び/又は臭素により1
3回以下置換されたヘキシル又はこの異性体の1種である。
【0012】
アルコキシ基は、好ましくは、1から6個の炭素原子の鎖長を有する。例えば、アルコ
20
キシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシ並びにまたペンチルオキシ及びヘキシルオ
キシ異性体であり、好ましくは、メトキシ及びエトキシである。ハロアルコキシ基は、好
ましくは、1から6個の炭素原子の鎖長を有する。ハロアルコキシは、例えば、フルオロ
メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエト
キシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2−クロロエ
トキシ、2,2−ジフルオロエトキシ及び2,2,2−トリクロロエトキシであり、好ま
しくは、ジフルオロメトキシ、2−クロロエトキシ及びトリフルオロメトキシである。
【0013】
本発明の範囲内の好ましい実施態様は、下記のものである。
30
【0014】
(1)Arが、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリール、好ましくは一
又は二置換されたアリールである、式Iの化合物、
(2)R1 が、水素、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、アリル又はC
1
−C6 アルコキシメチル、好ましくは水素、C1 −C4 アルキル又はハロ−C1 −C4
アルキル、最も好ましくは水素又はC1 −C2 アルキルである、式Iの化合物、
(3)R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素、ハロゲン、置換さ
れていない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルキル、置換されていない又は一若
しくは多置換されたC2 −C4 アルケニル、置換されていない又は一若しくは多置換され
たC2 −C4 アルキニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 ア
40
ルコキシ(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、
C1 −C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C6 アルコキシからなる群より選択される。)で
あり又はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −C4 アルキレンであり、
好ましくは、互いに独立して、水素、ハロゲン又は置換されていない又は一若しくは多
置換されたC1 −C4 アルキル(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であって
よく、及びハロゲン、C1 −C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C6 アルコキシからなる群
より選択される。)であり又はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −C4 アルキレンであり、
最も好ましくは、互いに独立して、水素又はハロゲンである、式Iの化合物、
(4)R7 及びR1
0
が、互いに独立して、NH2 、OH、SH、カルボキシ、アミノ
カルボニル、アミノチオカルボニル、アミノチオカルボニルオキシ、ウレイル、チオウレ
50
(15)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
イル、(C1 −C6 アルキル)2 アミノチオカルボニル、フェニルアミノチオカルボニル
、C1 −C6 アルキルスルファニルカルボニル、C1 −C6 アルキルカルボニルスルファ
ニル、ハロ−C2 −C6 アルキニル、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキシ、C1 −
C6 アルキルオキシチオカルボキシ、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキサミド、(
1,3)−オキサチオリル、2−ハロ−(1,3)−オキサチオリル、(1,3)−ジオ
キソリル、2−ハロ−(1,3)−ジオキソリル、スルホニル、アミノスルホニル、C1
−C6 アルキルアミノスルホニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノスルホニル、C1 −C
6
アルキルオキシスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニルスルファニル又はC
1
−C6 アルキルオキシチオカルボニルであり、
好ましくは、互いに独立して、カルボキシ、アミノカルボニル、(1,3)−ジオキソ
10
リル又は2−ハロ−(1,3)−ジオキソリルであり、
最も好ましくは、互いに独立して、カルボキシ又はアミノカルボニルである、式Iの化
合物、
(5)R8 が、
R8 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 ア
20
ルケニルチオ、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6
アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル、C1 −C6 アルコキシカル
ボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニ
ル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルアミノ、置換されていない又
は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ又は置換され
ていない又は一若しくは多置換されたピリジルオキシ(但し、それぞれの場合に置換基は
、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群より選択される。)であり
、
好ましくは、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C
1
30
−C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、置換されていない又は一若しくは多
置換されたフェニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ(但し
、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。)であり
、
最も好ましくは、ハロ−C1 −C6 アルキル又は置換されていない又は一若しくは多置
換されたフェノキシ(但し、置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。
)である、式Iの化合物、
(6)R9 が、R9 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1
−C6 アルキル、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アル
ケニル、ハロ−C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキ
40
ル、C3 −C6 シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロ
アルキルチオ、C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1
−C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニル
、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1
−C6 アルキルスルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチ
オ、C2 −C6 アルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C
2
−C6 アルケニルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 ア
ルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル又はC1 −C6 アルコキシカル
ボニルあり、
好ましくは、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C
50
(16)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
1
−C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、C
1
−C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニ
ル、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル又はハロ−
C1 −C6 アルキルスルホニルであり、
最も好ましくは、ハロ−C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C
1
−C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル又はハロ−C1 −C6 ア
ルキルスルホニルである、式Iの化合物、
(7)aが1、2又は3であり、
好ましくは、1又は2であり、
最も好ましくは1である、式Iの化合物、
10
(8)bが0、1、2又は3であり、
好ましくは、0、1又は2であり、
最も好ましくは0である、式Iの化合物、
(9)m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1、2、3又は4であり、
好ましくは、互いに独立して、0、1、2又は3であり、
更に好ましくは、互いに独立して、0、1又は2であり、
最も好ましくは、互いに独立して、0又は1であり、
但し、m及びpは、同時に0に等しくない、式Iの化合物、
(10)Wが、O、S、S(O2 )又はN(R1 )であり、
好ましくは、O又はSであり、
20
最も好ましくはOである、式Iの化合物、
(11)Yが、O又はSであり、
好ましくはOである、式Iの化合物、
(12)Arが、置換されていない又は一若しくは多置換されたアリールであり、
R1 が、水素、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、アリル又はC1 −C
6
アルコキシメチルであり、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素、ハロゲン、置換されてい
ない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルキル、置換されていない又は一若しくは
多置換されたC2 −C4 アルケニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたC2
−C4 アルキニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルコキ
30
シ(但し、それぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −
C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C6 アルコキシからなる群より選択される。)であり又
はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −C4 アルキレンであり、
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、NH2 、OH、SH、カルボキシ、アミノカルボ
ニル、アミノチオカルボニル、アミノチオカルボニルオキシ、ウレイル、チオウレイル、
(C1 −C6 アルキル)2 アミノチオカルボニル、フェニルアミノチオカルボニル、C1
−C6 アルキルスルファニルカルボニル、C1 −C6 アルキルカルボニルスルファニル、
ハロ−C2 −C6 アルキニル、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキシ、C1 −C6 ア
ルキルオキシチオカルボキシ、C1 −C6 アルキルアミノチオカルボキサミド、(1,3
)−オキサチオリル、2−ハロ−(1,3)−オキサチオリル、(1,3)−ジオキソリ
40
ル、2−ハロ−(1,3)−ジオキソリル、スルホニル、アミノスルホニル、C1 −C6
アルキルアミノスルホニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノスルホニル、C1 −C6 アル
キルオキシスルホニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニルスルファニル又はC1 −C
6
アルキルオキシチオカルボニルであり、
R8 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 ア
50
(17)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
ルケニルチオ、C1 −C6 アルキルアミノ、ジ−C1 −C6 アルキルアミノ、C1 −C6
アルキルカルボニル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル、C1 −C6 アルコキシカル
ボニル、C1 −C6 アルキルアミノカルボニル、ジ−C1 −C6 アルキルアミノカルボニ
ル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェニルアミノ、置換されていない又
は一若しくは多置換されたフェニルカルボニル、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニル、置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ又は置換され
ていない又は一若しくは多置換されたピリジルオキシ(但し、それぞれの場合に置換基は
、互いに独立であってよく、及びR1 及びハロゲンからなる群より選択される。)であり
、
R9 が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル
10
、C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C2 −C6 アルケニル、ハロ−
C2 −C6 アルケニル、C2 −C6 アルキニル、C3 −C6 シクロアルキル、C3 −C6
シクロアルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルアミノ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、
C2 −C6 アルケニルオキシ、ハロ−C2 −C6 アルケニルオキシ、C1 −C6 アルキル
チオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、ハロ−C1 −
C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル、ハロ−C1 −C6 アルキル
スルホニル、C2 −C6 アルケニルチオ、ハロ−C2 −C6 アルケニルチオ、C2 −C6
アルケニルスルフィニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルフィニル、C2 −C6 アルケ
ニルスルホニル、ハロ−C2 −C6 アルケニルスルホニル、C1 −C6 アルキルカルボニ
ル、ハロ−C1 −C6 アルキルカルボニル又はC1 −C6 アルコキシカルボニルであり、
20
aが1、2又は3であり、
bが0、1、2又は3であり、
m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1、2、3又は4であり、
Wが、O、S、S(O2 )又はN(R1 )であり、及び
Yが、O又はSであり、
但し、m及びpは、同時に0に等しくない、式Iの化合物、
(13)Arが、一又は二置換されたアリールであり、
R1 が、水素、C1 −C4 アルキル又はハロ−C1 −C4 アルキルであり、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素、ハロゲン又は置換されて
いない又は一若しくは多置換されたC1 −C4 アルキル(但し、それぞれの場合に置換基
30
は、互いに独立であってよく、及びハロゲン、C1 −C6 アルコキシ及びハロ−C1 −C
6
アルコキシからなる群より選択される。)であり又はR2 及びR3 が、一緒に、C2 −
C4 アルキレンであり、
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、カルボキシ、アミノカルボニル、(1,3)−ジ
オキソリル又は2−ハロ−(1,3)−ジオキソリルであり、
R8 が、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −
C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、置換されていない又は一若しくは多置換
されたフェニル又は置換されていない又は一若しくは多置換されたフェノキシ(但し、そ
れぞれの場合に置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。)であり、
R9 が、ハロゲン、シアノ、C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルキル、C1 −
40
C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、C3 −C6 シクロアルキルチオ、C1 −
C6 アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルチオ、C1 −C6 アルキルスルフィニル、
ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル、C1 −C6 アルキルスルホニル又はハロ−C1
−C6 アルキルスルホニルであり、
aが1又は2であり、
bが0、1又は2であり、
m、n、o及びpが、互いに独立して、0、1、2又は3であり、
Wが、O又はSであり、及び
YがOであり、
但し、m及びpは、同時に0に等しくない、式Iの化合物、
50
(18)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(14)Arが、一又は多置換されたアリールであり、
R1 が、水素又はC1 −C2 アルキルであり、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 が、互いに独立して、水素又はハロゲンであり、
R7 及びR1
0
が、互いに独立して、カルボキシ又はアミノカルボニルであり、
R8 が、ハロ−C1 −C6 アルキル又は置換されていない又は一若しくは二置換された
フェノキシ(但し、置換基は、互いに独立であってよく、及びハロゲンである。)であり
、
R9 が、ハロ−C1 −C6 アルキル、ハロ−C1 −C6 アルコキシ、ハロ−C1 −C6
アルキルチオ、ハロ−C1 −C6 アルキルスルフィニル又はハロ−C1 −C6 アルキルス
ルホニルであり、
10
aが1であり、
bが0であり、
m、n、o及びpが、互いに独立して、0又は1であり、
W及びYがOであり、
但し、m及びpは、同時に0に等しくない、式Iの化合物。
【0015】
本発明の範囲内で、表1に列挙した式Iの化合物が特に好ましく、合成実施例に於いて
記載したものが最も特別に好ましい。
【0016】
本発明の別の主題は、それぞれの場合に遊離形又は塩形での、式中、YがOである式I
20
の化合物の調製方法であって、例えば、式:
【0017】
【化5】
の化合物(この化合物は、公知であるか又は関連する公知の化合物と同様にして調製する
30
ことができ、式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、W、a、b、m
及びnは、式Iに於いて前記定義された通りである。)と、式:
【0018】
【化6】
の化合物(この化合物は、公知であるか又は関連する公知の化合物と同様にして製造する
ことができ、式中、Ar、R9 、R1
0
40
、o及びpは、式Iに於いて前記定義された通り
であり、及びQは離脱基である。)との、所望により塩基性触媒の存在下での反応並びに
それぞれの場合に、所望により、この方法に従って又は他の方法で、それぞれの場合に遊
離形又は塩形で得ることができる式Iの化合物の、式Iの他の化合物への転化、この方法
に従って得ることができる異性体の混合物の分離並びにこの方法に従って得ることができ
る式Iの遊離化合物の、所望の異性体の単離及び/若しくは塩への転化又はこの方法に従
って得ることができる式Iの化合物の塩の、式Iの遊離化合物若しくは他の塩への転化を
含む方法である。
【0019】
化合物Iの塩について前に述べたことは、また、これらの塩に関して、前に及び後に列
50
(19)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
挙する出発物質に同様に適用される。
【0020】
反応剤は、お互いとこのままで、即ち、溶媒又は希釈剤を添加しないで、例えば、溶融
状態で反応させることができる。しかしながら、殆どの場合に、不活性の溶媒若しくは希
釈剤又はこれらの混合物を添加することが有利である。このような溶媒又は希釈剤の例と
して、芳香族、脂肪族及び脂環式炭化水素並びにハロゲン化炭化水素、例えば、ベンゼン
、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロ
ロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン又はテトラクロロエ
タン;エーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエー
10
テル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン;ケトン、例
えば、アセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトン;アミド、例えば、N
,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン又はヘキサメチルホスホルアミド;ニトリル、例えば、ア
セトニトリル又はプロピオニトリル並びにスルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド
を挙げることができる。
【0021】
好ましい離脱基Qは、OH、ハロゲン、トシラート、メシラート及びトリフラート、特
20
に好ましくはハロゲン、特に塩素である。
【0022】
この反応を容易にするための適切な塩基は、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金
属の水酸化物、水素化物、アミド、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、ジアルキルアミド又
はアルキルシリルアミド、アルキルアミン、アルキレンジアミン、所望によりN−アルキ
ル化された、飽和又は不飽和のシクロアルキルアミン、塩基性複素環、水酸化アンモニウ
ム及び炭素環式アミンである。例として、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、ソーダ
アミド、ナトリウムメトキシド、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、カリウムtert−
ブトキシド、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピル
アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カルシウム、トリエチルアミ
30
ン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチレンジアミン、シクロヘキシルアミン、N−
シクロヘキシル−N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、4−
(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、キヌクリジン、N−メチルモルホリン、ベンジル
トリメチルアンモニウムヒドロキシド並びに1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デク−5−エン(DBU)を挙げることができる。
【0023】
この反応は、約0℃から約+150℃、好ましくは約20℃から約+100℃の温度で
有利に実施される。
【0024】
本発明の別の主題は、それぞれの場合に遊離形又は塩形での、式中、YがSである式I
40
の化合物の調製方法であって、例えば、式中、YがOである式Iの化合物と、スルホン化
剤、好ましくはP4 S1
0
との、所望により塩基性触媒の存在下での反応並びにそれぞれ
の場合に、所望により、この方法に従って又は他の方法で、それぞれの場合に遊離形又は
塩形で得ることができる式Iの化合物の、式Iの他の化合物への転化、この方法に従って
得ることができる異性体の混合物の分離並びにこの方法に従って得ることができる式Iの
遊離化合物の、所望の異性体の単離及び/若しくは塩への転化又はこの方法に従って得る
ことができる式Iの化合物の塩の、式Iの遊離化合物若しくは他の塩への転化を含む方法
である。
【0025】
本発明の別の主題は、それぞれの場合に遊離形又は塩形での、式中、YがNR1
1
であ
50
(20)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
る式Iの化合物の製造方法であって、例えば、式中、YがSである式Iの化合物と、式N
HR1
1
の化合物(この化合物は、公知であるか又は関連する公知の化合物と同様にして
製造することができ、式中、R1
1
は、式Iに於いて前記定義された通りである。)との
、所望により塩基性触媒の存在下での反応並びにそれぞれの場合に、所望により、この方
法に従って又は他の方法で、それぞれの場合に遊離形又は塩形で得ることができる式Iの
化合物の、式Iの他の化合物への転化、この方法に従って得ることができる異性体の混合
物の分離並びにこの方法に従って得ることができる式Iの遊離化合物の、所望の異性体の
単離及び/若しくは塩への転化又はこの方法に従って得ることができる式Iの化合物の塩
の、式Iの遊離化合物若しくは他の塩への転化を含む方法である。
【0026】
10
化合物Iの塩は、それ自体公知の方法で調製することができる。従って、例えば、化合
物Iの酸付加塩は、適切な酸又は適切なイオン交換試薬で処理することによって得られ、
及び塩基との塩は、適切な塩基又は適切なイオン交換試薬で処理することによって得られ
る。
【0027】
化合物Iの塩は、通常の手段で、即ち、酸付加塩を例えば、適切な塩基性試薬又は適切
なイオン交換試薬で処理することにより、及び塩基との塩を、例えば、適切な酸又は適切
なイオン交換試薬で処理することにより、遊離化合物Iに転化させることができる。
【0028】
化合物Iの塩は、それ自体公知の方法で化合物Iの他の塩に転化させることができる。
20
即ち、例えば、塩酸塩のような無機酸の塩を、適切な金属塩、例えば、酸のナトリウム、
バリウム又は銀塩、例えば酢酸銀で、その中で形成される無機塩、例えば塩化銀が不溶性
であり、及びこの理由のために反応混合物から沈殿する適切な溶媒中で、処理することに
よって、例えば酸付加塩を他の酸付加塩に変化させることができる。
【0029】
方法及び/又は反応条件に依存して、塩形成性特徴を有する化合物Iを、遊離形で又は
塩の形で得ることができる。
【0030】
化合物Iは、また、これらの水和物の形で得ることができ及び/又はこれにはまた、例
えば、固体形で存在する化合物の結晶化の際に使用することができた他の溶媒が含有され
30
ていてよい。
【0031】
化合物Iは、可能性のある異性体の1種の形で又はこれらの混合物として存在してよく
、例えば、非対称炭素の数、絶対立体配置及び相対立体配置に従って、純粋の異性体、例
えば、光学異性体及び/若しくはジアステレオマーとして又は異性体の混合物、例えば、
エナンチオマーの混合物、例えば、ラセミ化合物、ジアステレオ異性体の混合物若しくは
ラセミ化合物混合物として存在してよく、本発明は、純粋な異性体及び全ての可能性のあ
る異性体混合物の両方に関連し、及び立体化学の詳細がそれぞれの場合に特別に述べられ
ていない場合でも、これより前及びこれより後で、それぞれの場合に同様に理解されるべ
きである。
40
【0032】
出発物質及び操作方法の選択に依存して、この方法に従って得ることができる又は他の
方法で得ることができる化合物Iのジアステレオ異性体混合物及びラセミ化合物の混合物
は、公知の方法で、これらの成分の物理化学的差異に基づいて、例えば、分別結晶化、蒸
留及び/又はクロマトグラフィーにより、純粋なジアステレオ異性体又はラセミ化合物に
分離することができる。
【0033】
同様に、得ることができるエナンチオマーの混合物、例えばラセミ化合物は、公知の方
法により、例えば、光学的活性溶媒からの再結晶により、キラル吸着剤上でのクロマトグ
ラフィー、例えば、適切な微生物の補助を伴ったアセチルセルロース上での高速液体クロ
50
(21)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
マトグラフィー(HPLC)により、例えば、キラルクラウンエーテル(これにより1種
のみのエナンチオマーが錯体化される)を使用することによる、包接錯体の形成による、
特異固定化酵素での開裂により、光学異性体に分割することができる。
【0034】
対応する異性体の混合物の分離によるものに加えて、本発明に従った純粋のジアステレ
オ異性体又はエナンチオマーを、ジアステレオ選択的又はエナンチオ選択的合成の一般的
に知られている方法により、例えば、対応して適切な立体化学を有する遊離体で本発明に
従った方法を実施することにより、得ることができる。
【0035】
有利には、個々の成分が異なった生物学的活性を有する限り、生物学的に一層活性の異
10
性体、例えばエナンチオマー又は異性体の混合物、例えばエナンチオマーの混合物が、そ
れぞれの時点で単離又は合成される。
【0036】
本発明の方法に於いて、好ましくは、特に有用であるとして最初に記載された化合物I
になるような出発物質及び中間体が使用される。
【0037】
本発明は、特に、実施例中に記載した製造方法に関する。
【0038】
新規である化合物Iの調製のために本発明に従って使用される出発物質及び中間体並び
にこれらの使用及びこれらの調製方法は、同様に本発明の主題を形成する。
20
【0039】
本発明に従った化合物Iは、特に広い活性スペクトルによって特徴付けられ、及び特に
、動物に寄生する内部−及び外部寄生虫を駆除するためを含む、温血種、魚及び植物によ
ってよく耐えられる、害虫駆除の分野に於ける価値のある活性成分である。
【0040】
本発明に関連して、用語「外部寄生虫」は、特に、昆虫、ダニ及びマダニを意味すると
理解される。これらには、目:チョウ目(Lepidoptera)、コウチュウ目(C
oleoptera)、ヨコバイ目(Homoptera)、カメムシ目(Hetero
ptera)、ハエ目(Diptera)、アザミウマ目(Thysanoptera)
、バッタ目(Orthoptera)、シラミ目(Anoplura)、ノミ目(Sip
30
honaptera)、ハジラミ目(Mallophaga)、シミ目(Thysanu
ra)、シロアリ目(Isoptera)、チャタテムシ目(Psocoptera)及
びハチ目(Hymenoptera)の昆虫が含まれる。しかしながら、特に参照するこ
とができる外部寄生虫は、ヒト又は動物に対して厄介者であり、及び病原菌を運ぶもの、
例えば、ハエ、例えば、イエバエ(Musca domestica)、ムスカ・ベツス
チッシマ(Musca vetustissima)、顔バエ(Musca autum
nalis)、姫イエバエ(Fannia canicularis)、サルコファガ・
カルナリア(Sarcophaga carnaria)、ヒツジキンバエ(Lucil
ia cuprina)、ハイポデルマ・ボビス(Hypoderma bovis)、
ハイポデルマ・リネアツム(Hypoderma lineatum)、クリソミア・ク
40
ロロピガ(Chrysomyia chloropyga)、ヒトヒフバエ(Demat
obia hominis)、コクリオミア・ホミニボラックス(Cochliomyi
a hominivorax)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gastero
philus intestinalis)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)
、ストモクシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、ヘマト
ビア・イリタンス(Haematobia irritans)及び蚊類(長角目)、例
えば、蚊科(Culicidae)、ブヨ科(Simuliidae)、チョウバエ科(
Psychodidae)並びに吸血寄生虫、例えば、ノミ、例えば、ネコノミ(Cte
nocephalides felis)及びイヌノミ(Ctenocephalide
s canis)(ネコ及びイヌノミ)、インドネズミノミ(Xenopsylla c
50
(22)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
heopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Dermat
ophilus penetrans)、シラミ、例えば、ダマリナ・オビス(Dama
lina ovis)、ヒトジラミ(Pediculus humanis)、サシバエ
及びアブ(タバニダエ(Tabanidae))、ヘマトポタ(Haematopota
)種、例えば、ヘマトポタ・プルビアリス(Haematopota pluviali
s)、アブ科(Tabanidae)種、例えば、タバヌス・ニグロビッタツス(Tab
anus nigrovittatus)、クリソプシナエ(Chrysopsinae
)種、例えば、クリソプス・カエクチエンス(Chrysops caecutiens
)、ツェツェバエ、例えば、グロシニア(Glossinia)種、刺咬昆虫、特に、ゴ
キブリ、例えば、ブラテラ・ゲルマニカ(Blatella germanica)、ブ
10
ラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメ
リカーナ(Periplaneta americana)、ダニ、例えば、ニワトリダ
ニ(Dermanyssus gallinae)、サルコプテス・スカビエル(Sar
coptes scabiel)、プロプテスオビス(Psoroptes ovis)
及びソレルガテス(Psorergates)種並びに最後であるが最小ではないマダニ
である。後者はダニ目に属する。マダニの公知の代表的なものは、例えば、オウシマダニ
属(Boophilus)、キララマダニ属(Amblyomma)、アノセントル属(
Anocentor)、カクマダニ属(Dermacentor)、チマダニ属(Hae
maphysalis)、イボマダニ属(Hyalomma)、マダニ属(Ixodes
)、リピセンター属(Rhipicentor)、マルガロープス属(Margarop
20
us)、コイタマダニ属(Rhipicephalus)、アーガス属(Argas)、
オトビウス属(Otobius)及びオルニトドロス属(Ornithodoros)等
々であり、これらは、農場動物、例えば、ウシ、ブタ、ヒツジ及びヤギ、家禽、例えば、
ニワトリ、七面鳥及びガチョウ、毛皮獣動物、例えば、ミンク、キツネ、チンチラ、ウサ
ギ等々並びにペット、例えば、ネコ及びイヌ、またヒトを含む温血動物に好んで寄生する
。
【0041】
本発明に従った化合物Iは、また、普通に感受性であるが耐性の動物害虫、例えば、昆
虫及びダニ目の代表の、全ての又は個々の発達段階に対して活性である。本発明に従った
活性物質の殺虫性、殺卵性及び/又は殺ダニ性効果は、プロセスに於いて、直接的に、即
30
ち、直ちに若しくは幾らか時間が経過した後に、例えば、脱皮の間に害虫又はこの卵を殺
す際に明示することができ又は間接的に、例えば、減少した卵産み付け及び/若しくは減
少した孵化率で明示することができる(良好な作用は、少なくとも50から60%の殺害
率(死亡率)に相当する)。
【0042】
化合物Iは、また、特に、ニクバエ科(Sarcophagidae)、アノフィリダ
エ科(Anophilidae)及び蚊科(Culicidae)を含むハエ目;バッタ
目、ジクチオプテラ(Dictyoptera)目(例えば、ブラッチダエ(Blatt
idae)科)及びハチ目(例えば、フォルミシダエ(Formicidae)科)の衛
生害虫に対して使用することができる。
40
【0043】
化合物Iは、また、植物寄生ダニ及び昆虫の場合に持続性活性を有する。ダニ目のハダ
ニの場合に、これらは、テトラニチダエ(Tetranychidae)(テトラニクス
(Tetranychus)種及びパノニクス(Panonychus)種)の卵、若虫
及び成虫に対して活性である。
【0044】
これらは、ヨコバイ目、特に、アフィジダエ(Aphididae)科、デルファシダ
エ(Delphacidae)科、シカデリダエ(Cicadellidae)科、プシ
リダエ(Psyllidae)科、ロッシダエ(Loccidae)科、ジアスピジダエ
(Diaspididae)科及びエリオフィジダエ(Eriophydidae)科(
50
(23)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
例えば、柑橘類サビダニ);カメムシ目(Hemiptera)、半翅目(Hetero
ptera)及びアザミウマ目の吸汁昆虫(sucking insects)の場合に
、並びにレピドプテラ(Lepidoptera)目、コウチュウ目、ハエ目及びバッタ
目の植食昆虫の場合に非常に活性である。
【0045】
これらは、また、土壌中の害虫に対する土壌殺虫剤としても適している。
【0046】
従って、式Iの化合物は、作物、例えば、穀類、綿、コメ、トウモロコシ、ダイズ、ジ
ャガイモ、野菜、果実、タバコ、ホップ、柑橘類、アボカド及び他の作物上の、吸汁昆虫
及び食い虫の全ての発達段階に対して活性である。
10
【0047】
式Iの化合物は、また、メロイドジネ属(Meloidogyne)、ヘテロデラ属(
Heterodera)、プラチレンクス属(Pratylenchus)、ジチレンク
ス属(Ditylenchus)、ラドフォルス属(Radopholus)、リゾグリ
フス属(Rizoglyphus)などの植物線虫に対しても活性である。
【0048】
特に、この化合物は、内部寄生虫線虫及び吸虫が、哺乳動物及び家禽、例えば、ヒツジ
、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、ロバ、イヌ、ネコ、モルモット及び外来鳥の重い疾患の原因
になり得る、蠕虫に対して活性である。この表示の典型的な線虫は、ヘモンカス(Hae
monchus)、毛様線虫(Trichostrongylus)、オステルタジア(
20
Ostertagia)、ネマトジルス(Nematodirus)、クーペリア(Co
operia)、回虫(Ascaris)、ブノストヌム(Bunostonum)、エ
ソファゴストーマム(Oesophagostomum)、チャルベルチア(Charb
ertia)、トリクリス(Trichuris)、円虫(Strongylus)、ト
リコネマ(Trichonema)、ジクチロカウルス(Dictyocaulus)、
カピラリア(Capillaria)、ヘテラキス(Heterakis)、トキソカラ
(Toxocara)、回虫(Ascaridia)、蟯虫(Oxyuris)、鉤虫(
Ancylostoma)、鉤虫(Uncinaria)、トキサスカリス(Toxas
caris)及びパラアスカリス(Parascaris)である。吸虫の中で、特に、
ファスキオリデアエ(Fasciolideae)の科、特に肝蛭(Fasciola 30
hepatica)を挙げることができる。式Iの化合物の特別の利点は、ベンズイミダ
ゾールをベースにする活性成分に対して抵抗性であるこれらの寄生虫に対する、これらの
活性である。
【0049】
ネマトジルス種、クーペリア種及びエソファゴストーマム種のある種の害虫は、宿主動
物の腸管に寄生し、一方、ヘモンカス種及びオステルタジア種の他のものは、胃内に寄生
性であり、及びジクチオカウルス種の他のものは肺組織内に寄生する。フィラリイダエ(
Filariidae)科及びセタリイダエ(Setariidae)科の寄生虫は、内
部細胞組織及び器官、例えば、心臓、血管、リンパ管及び皮下組織の中に見出すことがで
きる。特に、イヌの犬糸状虫、ジロフィラリア・イミチス(Dirofilaria i
40
mmitis)を挙げることができる。式Iの化合物は、これらの寄生虫に対して非常に
有効である。
【0050】
式Iの化合物によって駆除できる害虫には、また、条虫綱(Cestoda)(条虫類
)からのもの、例えば、メソセストイド科(Mesocestoidae)、特にメソセ
ストイド(Mesocestoides)属、特にM.リネアツス(M.lineatu
s);ジレピジデ(Dilepidide)属、特にジピリジウム・カニヌム(Dipy
lidium caninum)、ジョイエウキシエラ種(Joyeuxiella s
pp.)、特にジョイエウキシエラ・パスクアリ(Joyeuxiella pasqu
ali)及びジプロピリジウム(Diplopylidium)種並びに条虫科(Tae
50
(24)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
niidae)、特に扁平条虫(Taenia pisiformis)、セルビ条虫(
Taenia cervi)、ヒツジ条虫(Taenia ovis)、包虫様条虫(T
aenia hydatigena)、ムルチセプス条虫(Taenia multic
eps)、ネコ条虫(Taenia taeniaeformis)、セリアリス条虫(
Taenia serialis)及びエキノクッカス(Echinocuccus)種
、特に好ましくは包虫様条虫、ヒツジ条虫、ムルチセプス条虫、セリアリス条虫;エキノ
クッカス・グラヌロスス(Echinocuccus granulosus)及び単包
条虫(Echinococcus granulosus)及び多包条虫(Echino
coccus multilocularis)並びにムルチセプス・ムルチセプス(M
ulticeps multiceps)が含まれる。
10
【0051】
非常に特別に好ましい方法で、包虫様条虫、扁平条虫、ヒツジ条虫、ネコ条虫、ムルチ
セプス・ムルチセプス、ジョイエウキシエラ・パスクアリ、ジピリジウム・カニヌム(D
ipylidium caninum)、メソセストイド(Mesocestoides
)種、単包条虫及び多包条虫が、ジロフィラリア・イミチス(Dirofilaria immitis)、鉤虫種(Ancylostoma spp.)、トキソカラ種(To
xocara spp.)及び/又はトリクリス・ブルピス(Trichuris vu
lpis)と同時に、イヌ及びネコ上で又は内で駆除される。また、好ましい方法で、ネ
コノミ及び/又はイヌノミが、上記の線虫及び条虫と同時に駆除される。
【0052】
20
また、式Iの化合物は、ヒトに対して病原性である寄生虫を駆除するために適している
。これらの中で、消化管に現れる典型的な代表的なものとして、鉤虫属(Ancylos
toma)、ネカトール属(Necator)、回虫属(Ascaris)、ストロンギ
ロイデス(Strongyloides)属、トリキネラ属(Trichinella)
、カピラリア属(Capillaria)、トリクリス属(Trichuris)及び蟯
虫(Enterobius)属を挙げることができる。本発明の化合物は、また、血液内
、組織内及び種々の器官内に現れる、フィラリイダエ(Filariidae)科からの
糸状虫属(Wuchereria)、ブルジア属(Brugia)、糸状虫属(Onch
ocerca)及びロア糸状虫属(Loa)に対して、並びにまた、特に胃腸管を冒す、
ドラクンクルス(Dracunculus)並びにストロンギロイデス属(Strong
30
yloides)及びトリキネラ属(Trichinella)の寄生虫に対して活性で
ある。
【0053】
更に、式Iの化合物は、また、植物並びにヒト及び動物で疾患を起こす有害な真菌に対
して活性である。
【0054】
本発明に従った式Iの化合物の良好な病虫害防除作用は、前記の害虫の少なくとも50
から60%の殺害率(死亡率)に相当する。特に、式Iの化合物は、並はずれて長い作用
期間によって特徴付けられる。
【0055】
40
式Iの化合物は、このままで又は好ましくは配合技術分野で一般的である補助剤と一緒
に使用され、従って公知の方法で、例えば、乳化性濃縮物、直接希釈可能溶液、希薄エマ
ルジョン、可溶性粉末、顆粒又はポリマー物質中のカプセル化物に加工することができる
。適用方法及び組成物は、意図する目的及び一般的状況に従って選択される。
【0056】
配合物、即ち、式Iの活性成分又はこれらの活性成分と他の活性成分及び所望により固
体若しくは液体添加剤との組合せを含有する組成物、製剤又は組合せ物は、公知の方法で
、例えば、活性成分を、増量剤、例えば溶媒、固体担体及び所望により表面活性化合物(
界面活性剤)と共に、緊密に混合及び/又は粉砕することによって製造される。
【0057】
50
(25)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
溶媒として、下記のもの、即ち、アルコール、例えば、エタノール、プロパノール又は
ブタノール及びグリコール並びにこれらのエーテル及びエステル、例えば、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコールエーテル、エチレングリコール、エチレングリコール
モノメチルエーテル又はエチレングリコールモノエチルエーテル、ケトン、例えば、シク
ロヘキサノン、イソホロン又はジアセトンアルコール、強極性溶媒、例えば、N−メチル
−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド又は水、植物油、例え
ば、セイヨウアブラナ油、ひまし油、ヤシ油又は大豆油並びに所望によりシリコーンオイ
ルが可能である。
【0058】
蠕虫を駆除するために温血動物で使用するための好ましい適用形には、水剤、エマルジ
10
ョン剤、懸濁剤(ドレンチ)、食品添加物、散剤、発泡錠を含む錠剤、大型丸剤、カプセ
ル剤、マイクロカプセル剤及び注ぎ配合物(pour−on formulation)
が含まれ、ここで配合補助剤の生理学的相溶性について留意しなくてはならない。
【0059】
錠剤及び大型丸剤用のバインダーは、水又はアルコール中に可溶性である化学的に変性
されたポリマー性天然物質、例えば、デンプン、セルロース又はタンパク質誘導体(例え
ば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロー
ス、タンパク質、例えば、ゼイン、ゼラチン等々)並びに合成ポリマー、例えば、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン等である。錠剤には、また、充填剤(例えば、デ
ンプン、微結晶性セルロース、砂糖、ラクトース等)、滑剤及び崩壊剤が含有されている
20
。
【0060】
駆虫薬組成物が、飼料濃縮物の形で存在する場合、担体として、例えば、高性能飼料、
飼料穀物又はタンパク質濃縮物が使用される。このような飼料濃縮物又は組成物には、活
性成分に加えて、また、添加物、ビタミン、抗生物質、化学療法剤又は他の病虫害防除剤
、主として静菌剤、静真菌物質、抗コクシジウム剤又はホルモン製剤、同化作用物質又は
成長を促進する、食肉解体処理のための動物からの食肉の品質に影響を与える若しくは他
の方法で生物に有用である物質が含有されていてよい。組成物又はこの中に存在している
式Iの活性成分を、動物用の飼料又は飲料水に直接添加する場合、完成した飼料又は完成
した飲料水には、好ましくは、約0.0005から0.02重量%(5から200ppm
30
)の濃度で、活性成分が含有されている。
【0061】
本発明に従った式Iの化合物は、単独で又は他の殺生物剤と組み合わせて使用すること
ができる。これらは、例えば、作用を増強するために、作用の同じ方向を有する病虫害防
除剤を組み合わせることができ又は活性スペクトルを拡大するために作用の他の方向を有
する物質と組み合わせることができる。また、忌避剤として知られている撃退する物質を
添加することも意義があろう。内部寄生虫、例えば、蠕虫に関して活性スペクトルを拡大
することを望む場合、式Iの化合物は、殺内部寄生虫特性を有する物質と適切に組み合わ
せられる。これらは、また、当然に、抗菌組成物と組み合わせて使用できる。式Iの化合
物は殺成虫剤であるので、即ち、これらは標的寄生虫の成虫段階に対して特に有効である
40
ので、寄生虫の幼虫段階を一層攻撃すると思われる病虫害防除剤を添加することが非常に
有利であろう。この方法に於いて、大きい経済的損害をもたらすこれらの寄生虫の大部分
がはっきり含まれる。更に、耐性の形成を回避するための実質的な寄与も同様にある。幾
つかの組合せも、相乗効果に至るであろう。即ち、消費される活性物質の全量を減少させ
ることができ、これは生態学的観点から望ましい。組合せ仲間の好ましいグループ及び特
に好ましい組合せ仲間を、下記に記載し、組合せ物には、式Iの化合物に加えて、これら
の仲間の1種又は2種以上が含有されていてよい。
【0062】
混合物に於いて適切な仲間には、殺生物剤、例えば、下記に記載し、及び当業者に十分
に公知である、作用の異なった機構を有する殺虫剤及び殺ダニ剤、例えば、キチン合成阻
50
(26)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
害剤、成長調節剤;幼虫ホルモンとして作用する活性成分;殺成虫剤として作用する活性
成分;広帯域殺虫剤、広帯域殺ダニ剤、広帯域殺線虫剤並びに公知の寄生虫駆除剤及び該
忌避剤又は分離剤として知られている、昆虫及び/又はダニの員を撃退する物質が含まれ
る。
【0063】
適切な殺虫剤及び殺ダニ剤の非限定例は、下記のものである。
【0064】
【表1】
10
20
30
40
(27)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(28)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(29)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(30)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(31)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
【0065】
適切な寄生虫駆除剤の非限定例を下記に示す。この中で幾つかの代表は、寄生虫駆除活
性に加えて、また、殺虫及び殺ダニ活性を有し、上記のリストに既に含まれている。
50
(32)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【0066】
(A1)プラジカンテル(Praziquantel)=2−シクロヘキシルカルボニ
ル−4−オキソ−1,2,3,6,7,11b−ヘキサヒドロ−4H−ピラジノ[2,1
−α]イソキノリン
(A2)クロサンテル(Closantel)=3,5−ジヨード−N−[5−クロロ
−2−メチル−4−(α−シアノ−4−クロロベンジル)フェニル]サリチルアミド
(A3)トリクラベンダゾール(Triclabendazole)=5−クロロ−6
−(2,3−ジクロロフェノキシ)−2−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール
(A4)レバミソール(Levamisol)=L−(−)−2,3,5,6−テトラ
ヒドロ−6−フェニルイミダゾール[2,1b]チアゾール
10
(A5)メベンダゾール(Mebendazole)=(5−ベンゾイル−1H−ベン
ズイミダゾール−2−イル)カルバミン酸メチルエステル
(A6)オムファロチン(Omphalotin)=国際特許出願公開第97/208
57号明細書に記載されている真菌オムファロツス・オレアリウム(Omphalotu
s olearius)の大環状発酵生成物
(A7)アバメクチン=アベルメクチンB1
(A8)イベルメクチン=22,23−ジヒドロアベルメクチンB1
(A9)モクシデクチン=5−O−デメチル−28−デオキシ−25−(1,3−ジメ
チル−1−ブテニル)−6,28−エポキシ−23−(メトキシイミノ)−ミルベマイシ
ンB
20
(A10)ドラメクチン(Doramectin)=25−シクロヘキシル−5−O−
デメチル−25−デ(1−メチルプロピル)−アベルメクチンA1a
(A11)ミルベメクチン=ミルベマイシンA3及びミルベマイシンA4の混合物
(A12)ミルベマイシンオキシム=ミルベメクチンの5−オキシム
適切な撃退物質(忌避剤及び分離剤)の非限定例は、下記のものである。
【0067】
(R1)DEET(N,N−ジエチル−m−トルアミド)
(R2)KBR3023 N−ブチル−2−オキシカルボニル−(2−ヒドロキシ)−
ピペリジン
(R3)シミアゾール=N,−2,3−ジヒドロ−3−メチル−1,3−チアゾール−
30
2−イリデン−2,4−キシリデン
【0068】
挙げられたこの混合物中の仲間は、当業者に非常に周知である。殆どのものは、病虫害
防除剤マニュアル(the Pesticide Manual)、英国作物保護会議(
The British Crop Protection Council)、ロンド
ンの種々の版及びメルク・インデックス(The Merck Index)、メルク社
(Merck & Co., Inc.)、米国ニュージャージー州ローウェー(Rah
way)の種々の版に於ける他のもの又は特許文献に記載されている。従って、下記のリ
ストは、実施例によって見出すことができる僅かな参照に限定される。
【0069】
40
(I)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロンド
ン、第26頁から、2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド−O−メチル
カルバモイルオキシム(アルジカルブ)、
(II)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第67頁から、S−(3,4−ジヒドロ−4−オキソベンゾ[d]−[1,2,3
]−トリアジン−3−イルメチル)O,O−ジメチル−ホスホロジチオアート(アジンホ
ス−メチル)、
(III)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第96頁から、エチル−N−[2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラ
ン−7−イルオキシカルボニル−(メチル)アミノチオ]−N−イソプロピル−β−アラ
50
(33)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
ニナート(ベンフラカルブ)、
(IV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第118頁から、2−メチルビフェニル−3−イルメチル−(Z)−(1RS)−
シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロップ−1−エニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(ビフェントリン)、
(V)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロンド
ン、第157頁から、2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−
1,3,5−チアジアジアン−4−オン(ブプロフェジン)、
(VI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第186頁から、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル−
10
メチルカルバマート(カルボフラン)、
(VII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第188頁から、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル
−(ジブチルアミノチオ)メチルカルバマート(カルボスルファン(Carbosulf
an))、
(VIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第193頁から、S,S−(2−ジメチルアミノトリメチレン)−ビス(チオ
カルバマート)(カルタプ)、
(IX)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第213頁から、1−[3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロ
20
メチル−2−ピリジルオキシ)フェニル]−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−ウ
レア(クロルフルアズロン)、
(X)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロンド
ン、第235頁から、O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル−
ホスホロチオアート(クロルピリホス)、
(XI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第293頁から、(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベンジル
−(1RS,3RS;1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
−メチルシクロプロパンカルボキシラート(シフルトリン)、
(XII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
30
ンドン、第300頁から、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(Z)−(1
R,3R)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペニル)−2,2−ジメ
チルシクロプロパンカルボキシラート及び(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
−(Z)−(1R,3R)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペニル)
−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートの混合物(ラムダ−シハロトリン)
、
(XIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第308頁から、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(Z)−(
1R,3R)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカル
ボキシラート及び(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(1S,3S)−3−
40
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラートからな
るラセミ化合物(アルファ−シペルメトリン)、
(XIV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第314頁から、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(1RS,3
RS,1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプ
ロパンカルボキシラートの立体異性体の混合物(ジータ−シペルメトリン)、
(XV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第344頁から、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(1R,3R)
−3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート
(デルタメトリン)、
50
(34)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(XVI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第395頁から、1−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベン
ゾイル)ウレア(ジフルベンズロン)、
(XVII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第459頁から、(1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−8,9,10−
トリノルボルン−5−エン−2,3−イレンビスメチレン)−スルファイト(エンドスル
ファン)、
(XVIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第479頁から、α−エチルチオ−o−トリル−メチルカルバマート(エチ
オフェンカルブ)、
10
(XIX)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第514頁から、O,O−ジメチル−O−4−ニトロ−m−トリル−ホスホロチ
オアート(フェニトロチオン)、
(XX)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第516頁から、2−sec−ブチルフェニル−メチルカルバマート(フェノブカ
ルブ)、
(XXI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第539頁から、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル−(RS)−
2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチラート(フェンバレラート)、
(XXII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
20
ロンドン、第625頁から、S−[ホルミル(メチル)カルバモイルメチル]−O,O−
ジメチル−ホスホロジチオアート(ホルモチオン)、
(XXIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第813頁から、4−メチルチオ−3,5−キシリル−メチルカルバマート
(メチオカルブ)、
(XXIV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第670頁から、7−クロロビシクロ[3.2.0]ヘプタ−2,6−ジエン
−6−イル−ジメチルホスファート(ヘプテノホス)、
(XXV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第706頁から、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダ
30
ゾリジン−2−イリデンアミン(イミダクロプリド)、
(XXVI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第729頁から、2−イソプロピルフェニル−メチルカルバマート(イソプロ
カルブ)、
(XXVII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第808頁から、O,S−ジメチル−ホスホルアミドチオアート(メタミド
ホス)、
(XXVIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会
議、ロンドン、第815頁から、S−メチル N−(メチルカルバモイルオキシ)チオア
セトイミダート(メトミル)、
40
(XXIX)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第844頁から、メチル 3−(ジメトキシホスフィノイルオキシ)ブト−2
−エノアート(メビンホス)、
(XXX)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第926頁から、O,O−ジエチル O−4−ニトロフェニル−ホスホロチオア
ート(パラチオン)、
(XXXI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第928頁から、O,O−ジメチル O−4−ニトロフェニル−ホスホロチオ
アート(パラチオン−メチル)、
(XXXII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
50
(35)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
、ロンドン、第963頁から、S−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1,3
−ベンゾオキサゾール−3−イルメチル−O,O−ジエチル−ホスホルジチオアート(ホ
サロン)、
(XXXIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会
議、ロンドン、第985頁から、2−ジメチルアミノ−5,6−ジメチルピリミジン−4
−イル−ジメチルカルバマート(ピリミカルブ)、
(XXXIV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第1036頁から、2−イソプロポキシフェニル メチルカルバマート(プ
ロポクスル)、
(XXXV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
10
ロンドン、第1158頁から、1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア(テフルベンズロン)、
(XXXVI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第1165頁から、S−tert−ブチルチオメチル O,O−ジメチル−
ホスホロジチオアート(テルブフォス)、
(XXXVII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会
議、ロンドン、第1224頁から、エチル (3−tert−ブチル−1−ジメチルカル
バモイル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル−チオ)−アセタート(トリアザ
マート)、
(XXXVIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護
20
会議、ロンドン、第3頁から、アバメクチン、
(XXXIX)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第516頁から、2−sec−ブチルフェニル メチルカルバマート(フェ
ノブカルブ)、
(XL)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第1147頁から、N−tert−ブチル−N−(4−エチルベンゾイル)−3,
5−ジメチルベンゾヒドラジド(テブフェノジド)、
(XLI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第545頁から、(±)−5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−α,α,α−
トリフルオロ−p−トリル)−4−トリフルオロメチル−スルフィニルピラゾール−3−
30
カルボニトリル(フィプロニル)、
(XLII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第295頁から、(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベン
ジル(1RS,3RS、1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート(ベータ−シフルトリン)、
(XLIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第1105頁から、(4−エトキシフェニル)−[3−(4−フルオロ−3
−フェノキシフェニル)プロピル](ジメチル)シラン(シラフルオフェン)、
(XLIV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第530頁から、tert−ブチル (E)−α−(1,3−ジメチル−5−
40
フェノキシピラゾール−4−イル−メチレンアミノ−オキシ)−p−トルアート(フェン
ピロキシマート)、
(XLV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
ンドン、第1161頁から、2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチルベンジ
ルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−オン(ピリダベン)、
(XLVI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第507頁から、4−[[4−(1,1−ジメチルフェニル)フェニル]エト
キシ]−キナゾリン(フェナザキン)、
(XLVII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議
、ロンドン、第1073頁から、4−フェノキシフェニル (RS)−2−(ピリジルオ
50
(36)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
キシ)プロピル−エーテル(ピリプロキシフェン)、
(XLVIII)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会
議、ロンドン、第1070頁から、5−クロロ−N−{2−[4−(2−エトキシエチル
)−2,3−ジメチルフェノキシ]エチル}−6−エチルピリミジン−4−アミン(ピリ
ミジフェン)、
(XLIX)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、
ロンドン、第880頁から、(E)−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エ
チル−N−メチル−2−ニトロビニリデンジアミン(ニテンピラム)、
(L)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロンド
ン、第9頁から、(E)−N
ノ−N
1
1
−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N
2
−シア
10
−メチルアセトアミジン(NI−25,アセタミプリド)、
(LI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第3頁から、アベルメクチンB1 、
(LII)植物からの昆虫活性抽出物、特に、病虫害防除剤マニュアル、第11版(1
997年)、英国作物保護会議、ロンドン、第1097頁から、(2R,6aS,12a
S)−1,2,6,6a,12,12a−へキシヒドロ−2−イソプロペニル−8,9−
ジメトキシ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6−オン(ロテノン(Rote
none))、及び病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会
議、ロンドン、第59頁から、アザジラクタ・インデ(Azadirachta ind
ica)からの抽出物、特にアザジラクチン(azadirachtin)、
20
(LIII)昆虫活性線虫、好ましくは、病虫害防除剤マニュアル、第11版(199
7年)、英国作物保護会議、ロンドン、第671頁から、ヘテロラブディティス・バクテ
リオフォラ(Heterorhabditis bacteriophora)及びヘテ
ロラブディティス・メギディス(Heterorhabditis megidis)、
病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロンドン、第1
115頁から、スタイナーネマ・フェルチアエ(Steinernema feltia
e)並びに病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロン
ドン、第1116頁から、スタイナーネマ・スカプテリッシ(Steinernema scapterisci)を含有する製剤、
(LIV)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロ
30
ンドン、第72頁から、バチラス・サブチリス(Bacillus subtilis)
から又はGC91から若しくはNCTC11821から単離された化合物を除いてバチラ
ス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の株から得
ることができる製剤、病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護
会議、ロンドン、第73頁、
(LV)昆虫活性真菌、好ましくは、病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年
)、英国作物保護会議、ロンドン、第1266頁から、バーティシリウム・レカニ(Ve
rticillium lecanii)、病虫害防除剤マニュアル、第11版(199
7年)、英国作物保護会議、ロンドン、第85頁から、昆虫病原糸状菌(Beauver
ia brogniartii)及び病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)
40
、英国作物保護会議、ロンドン、第83頁から、天敵糸状菌(Beauveria ba
ssiana)を含有する製剤、
(LVI)昆虫活性ウイルス、好ましくは、病虫害防除剤マニュアル、第11版(19
97年)、英国作物保護会議、ロンドン、第1342頁から、ネオジプリドン・サーティ
ファー(Neodipridon Sertifer) NPV、病虫害防除剤マニュア
ル、第11版(1997年)、英国作物保護会議、ロンドン、第759頁から、ヨトウガ
(Mamestra brassicae) NPV及び病虫害防除剤マニュアル、第1
1版(1997年)、英国作物保護会議、ロンドン、第291頁から、キジア・ポモネラ
・グラヌロシス(Cydia pomonella granulosis)ウイルスを
含有する製剤、
50
(37)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(CLXXXI)病虫害防除剤マニュアル、第11版(1997年)、英国作物保護会
議、ロンドン、第1094頁から、N−tert−ブチル−N′−(3,5−ジメチルベ
ンゾイル)−3−メトキシ−2−メチルベンゾヒドラジド(RH−2485、メトキシフ
ェノジド(Methoxyfenozide)):
(CLXXXII)ブライトン作物保護会議(Brighton Crop Prot
ection Conference)、1996年、第487−493頁から、(N′
−[4−メトキシ−ビフェニル−3−イル]−ヒドラジンカルボン酸イソプロピルエステ
ル(D2341)、及び
(R2)抄録本、第212回ACS全国会議フロリダ州オーランド(212th AC
S National Meeting Orlando, FL)、8月25−29日
10
(1995年)、AGRO−020。発行者:アメリカ化学会、ワシントン,D.C.C
ONEN;63BFAF。
【0070】
上記詳細の結果として、本発明の更なる本質的な面は、温血動物に於ける寄生虫の駆除
のための組合せ製剤であって、これらに、式Iの化合物に加えて、少なくとも1種の、同
じか又は異なる活性の領域を有する別の活性成分及び少なくとも1種の生理学的に許容さ
れる担体が含有されていることを特徴とする製剤に関する。本発明は、2成分組合せに限
定されない。
【0071】
本発明の式Iの化合物のための特に好ましい組合せ相手は、更に最近の天然の又は化学
20
的に変性された大環状ラクトン(マクロライド)、例えば、アベルメクチン、ミルベマイ
シン及びこれらの誘導体であり、これには、イベルメクチン、ドラメクチン、モクシデク
チン、セラメクチン(Selamectin)、エマメクチン、エプリノメクチン(Ep
rinomectin)、ミルベメクチン、アバメクチン、ミルベマイシンオキシム、ネ
マデクチン(Nemadectin)及びこれらの誘導体のような主な代表が、遊離形で
又は生理学的に許容される塩の形で含まれる。
【0072】
これらの二つの異なった種類の化合物の組合せ物は、幾つかの有利な効果に至る。第一
に、内部寄生虫に関する活性スペクトルの拡大が観察される。この組合せ製品は、商業的
に重要な蠕虫の全種類に対して非常に活性であり、及び本当に驚くべきことであるが、代
30
謝活性幼虫段階に対しても非常に活性である。抑制された幼虫段階に関する研究は、なお
進行中であるが、この組合せ製品が、これらの段階に対しても有効であることがよくわか
った。
【0073】
この組合せ製品の別の利点は、害虫耐性管理であり、式Iの化合物に対する耐性の発生
を、式Iの化合物のみを適用する代わりに、組合せ製品の投与によって劇的に遅延させる
ことができることを意味する。他の利点は、蠕虫集団が、既に、大環状ラクトンに対する
発達した耐性を有する場合でも、この組合せ製品を成功裏に使用できることである。
【0074】
この他に、式Iの化合物の主な利点は、大環状ラクトンの代表、例えば、イベルメクチ
40
ン又はモクシデクチンのような普通に使用される製品に対して並びにレバミソール又は駆
虫薬のベンズイミダゾール種類の代表に対して耐性である蠕虫に対して、これらが完全な
効能を示すことである。
【0075】
大環状ラクトンは、活性の広いスペクトルを示すので、これらが最も好ましい。これら
の大部分は、外部寄生虫駆除活性及び並行して内部寄生虫駆除活性を示す。従って、これ
らは、また、エンデクトサイド(endectocide)と呼ばれる。大環状ラクトン
は、グルタミン酸塩素チャンネル(glutamated chlorine chan
nel)に結合し、初めに寄生虫の麻痺を起こし、続いてこれらの死になる。
【0076】
50
(38)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
本発明の関連で、大環状ラクトンの好ましいグループは、遊離形で又は生理学的に許容
される塩の形で、式:
【0077】
【化7】
10
[式中、Xは、−C(H)(OH)−、−C(O)−又は−C(=N−OH)−であり、
Yは、−C(H2 )−、=C(H)−、−C(H)(OH)−又は−C(=N−OCH3
)−であり、R1 は、水素又は基:
【0078】
20
【化8】
30
の1種であり、R4 は、ヒドロキシル、−NH−CH3 又は−NH−OCH3 であり、R
2
は、水素、−CH3 、−C2 H5 、−CH(CH3 )−CH3 、−CH(CH3 )−C
2
H5 、−CH(CH3 )=CH−CH(CH3 )2 又はシクロヘキシルであり、及び原
子22と原子23との間の結合が二重結合を表す場合、23位の炭素原子は、Yが=C(
H)−であるように不飽和であるか又は原子22と原子23との間の結合が単結合である
場合、23位の炭素原子は、Yが、−C(H2 )−、−C(H)(OH)−若しくは−C
(=N−OCH3 )−であるように、置換されていない若しくはヒドロキシにより若しく
は基=N−OCH3 により置換されている。]
の化合物によって表される。
【0079】
式Aの化合物の典型的で特に好ましい代表は、下記のものである。
【0080】
1)イベルメクチンは、22,23−ジヒドロアバメクチン、22,23−ジヒドロア
ベルメクチンB1又は22,23−ジヒドロ−C−076B1(式中、Xは−C(H)(
OH)−であり、Yは−C(H2 )−であり、R1 は基:
【0081】
40
(39)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【化9】
であり、R2 は、−CH(CH3 )−CH3 又は−CH(CH3 )−C2 H5 であり、及
び原子22と原子23との間の結合は単結合を表す)である。イベルメクチンは、米国特
10
許第4,199,569号明細書から公知である。
【0082】
2)ドラメクチンは、25−シクロヘキシル−5−O−デメチル−25−デ(1−メチ
ルプロピル)アベルメクチンA1a(式中、Xは−C(H)(OH)−であり、Yは=C
(H)−であり、R1 は基:
【0083】
【化10】
20
であり、R2 はシクロヘキシルであり、及び原子22と原子23との間の結合は二重結合
を表す)である。ドラメクチンは、米国特許第5,089,480号明細書から公知であ
る。
【0084】
3)モクシデクチンは、[6R,23E,25S(E)]−5−O−デメチル−28−
デオキシ−25−(1,3−ジメチル−1−ブテニル)−6,28−エポキシ−23−(
30
メトキシイミノ)ミルベマイシンB(式中、Xは−C(H)(OH)−であり、Yは−C
(=N−OCH3 )−であり、R1 は水素であり、R2 は−CH(CH3 )=CH−CH
(CH3 )2 であり、及び原子22と原子23との間の結合は単結合を表す)である。モ
クシデクチンは、欧州特許第0,237,339号明細書及び米国特許第4,916,1
54号明細書から公知である。
【0085】
4)セラメクチンは、25−シクロヘキシル−25−デ(1−メチルプロピル)−5−
デオキシ−22,23−ジヒドロ−5−(ヒドロキシイミノ)アベルメクチンB1モノサ
ッカリドであり、従って、式中、Xが−C(=N−OH)−であり、Yが−C(H2 )−
であり、R1 が基:
40
【0086】
【化11】
であり、R2 が、シクロヘキシルであり、及び原子22と原子23との間の結合が単結合
50
(40)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
を表す、式Aの化合物である。セラメクチンは、例えば、下記のものから公知である。セ
ラメクチンの外部寄生虫活性(ECTOPARASITE ACTIVITY OF S
ELAMECTIN);イヌ及びネコ用の新規なエンデクトサイド。第17回獣医寄生虫
学の進歩のための世界協会の国際会議(The 17th International
Conference of the World Association for
the Advancement of Veterinary Parasitol
ogy)、1999年8月19日、デンマーク国、コペンハーゲンと連係して開催された
ファイザー・シンポジウム(Pfizer Symposium)から知られている。
【0087】
5)エマメクチンは、(4”−R)−5−O−デメチル−4”−デオキシ−4”−(メ
10
チルアミノ)アベルメクチンA1a及び(4”−R)−5−O−デメチル−25−デ(1
−メチルプロピル)−4”−デオキシ−4”−(メチルアミノ)−25−(1−メチルエ
チル)アベルメクチンA1a(式中、Xは−C(H)(OH)−であり、Yは=C(H)
−であり、R1 は
【0088】
【化12】
20
であり、R2 は、−CH(CH3 )−CH3 又は−CH(CH3 )−C2 H5 であり、及
び原子22と原子23との間の結合は二重結合を表す。)である。エマメクチンは米国特
許第4,874,749から公知である。
【0089】
6)エプリノメクチンは、(4”−R)−4”−エピ−(アセチルアミノ)−4”−デ
オキシアベルメクチンB1(式中、Xは−C(H)(OH)−であり、Yは=C(H)−
であり、R1 は基:
30
【0090】
【化13】
であり、R2 は、−CH(CH3 )−CH3 又は−CH(CH3 )−C2 H5 であり、及
40
び原子22と原子23との間の結合は二重結合を表す。)である。エプリノメクチンは、
米国特許第4,427,663号明細書から公知である。
【0091】
7)ミルベメクチンは、(6R,25R)−5−O−デメチル−28−デオキシ−6,
28−エポキシ−25−メチルミルベマイシン(式中、Xは−C(H)(OH)−であり
、Yは−C(H2 )−であり、R1 は水素であり、R2 は、−CH3 又は−C2 H5 であ
り、及び原子22と原子23との間の結合は単結合を表す。)である。ミルベメクチンは
、米国特許第3,950,360号明細書から公知である。
【0092】
8)アバメクチンは、また、5−O−デメチルアベルメクチンA1aと命名されるアベ
50
(41)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
ルメクチンB1及び5−O−デメチル−25−デ(1−メチルプロピル)−25−(1−
メチルエチル)アベルメクチンA1a(4:1)(式中、Xは−C(H)(OH)−であ
り、Yは=C(H)−であり、R1 は基:
【0093】
【化14】
10
であり、R2 は、−CH(CH3 )−CH3 又は−CH(CH3 )−C2 H5 であり、及
び原子22と原子23との間の結合は二重結合を表す。)である。アバメクチンは、米国
特許第4,310,519号明細書から公知である。
【0094】
9)ミルベマイシンオキシムは、ミルベマイシンA4 5−オキシム、ミルベマイシン
A3 5−オキシム(式中、Xは−C(H)(OH)−であり、Yは−C(H2 )−であ
り、R1 は水素であり、R2 は、−CH(CH3 )−CH3 又は−CH(CH3 )−C2
H5 であり、及び原子22と原子23との間の結合は単結合を表す。)である。ミルベマ
20
イシンオキシムは、米国特許第4,547,520号明細書から公知である。
【0095】
10)式中、Xが−C(H)(OH)−であり、Yが−C(H2 )−であり、R1 が基
:
【0096】
【化15】
30
であり、R2 が、−CH3 又は−C2 H5 であり、及び原子22と原子23との間の結合
が単結合を表す、式Aの化合物。この化合物は、国際特許出願公開第WO01/8350
0号明細書から公知である。
【0097】
11)ネマデクチンは、また、[6R,23S,25S,(E)]−5−O−デメチル
−28−デオキシ−25−(1,3−ジメチル−1−ブテニル)−6,28−エポキシ−
23−ヒドロキシミルベマイシンBと命名される、抗生物質S−541A(式中、Xは=
CH−OHであり、Yは−C(H2 )−であり、R1 は水素であり、R2 は、−CH(C
40
H3 )=CH−CH(CH3 )2 であり、及び原子22と原子23との間の結合は単結合
を表す)である。ネマデクチンは、米国特許第4,869,901号明細書から公知であ
る。
【0098】
上記の項目1から11で特別に記載した化合物は、本発明の好ましい実施態様であり、
及び単独で又は他の内部寄生虫駆除剤、外部寄生虫駆除剤又はエンデクトサイドと組み合
わせて使用することができる。
【0099】
特に好ましい組合せパターンは、イベルメクチン、アバメクチン及びモクシデクチンで
ある。
50
(42)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【0100】
本発明に従った駆虫組成物には、一般的に、0.1から99重量%、特に0.1から9
5重量%の式Iの活性成分又はこれらの混合物、99.9から1重量%、特に99.8か
ら5重量%の、0から25重量%、特に0.1から25重量%の界面活性剤を含有する固
体又は液体添加物が含有されている。
【0101】
本発明に従った組成物は、治療すべき動物に、局所的に、経口的に、非経口的に又は皮
下的に適用することができ、この組成物は、水剤、エマルジョン剤、懸濁剤(ドレンチ)
、散剤、錠剤、大型丸剤、カプセル剤及び注ぎ配合物の形で存在する。
【0102】
10
注ぎ方法又はスポットオン(spot−on)方法は、式Iの化合物を、有利には動物
の首又は背中で、皮膚又は毛皮の局所的に制限された部分に適用することに存する。これ
は、例えば、注ぎ配合物又はスポットオン配合物の少量を、毛皮の比較的小さい面積に適
用することによって行われ、この場所から、活性物質が、配合物中の展開成分のために及
び動物の動きによって助けられて、毛皮の広い領域に亘って殆ど補助無しに展開する。
【0103】
注ぎ配合物又はスポットオン配合物について、宿主動物の皮膚の表面の上への又は毛皮
の中への迅速な付与を促進し、一般的に展開油として記載される担体が含有されているこ
とが有利である。適切な担体は、例えば、油性溶液;アルコール性及びイソプロパノール
性溶液、例えば、2−オクチルドデカノール又はオレイルアルコールの溶液;モノカルボ
20
ン酸のエステル、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウ
リン酸オキサルエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル
、C1
2
−C1
8
の鎖長を有する飽和脂肪アルコールのカプリン酸エステル中の溶液;ジ
カルボン酸のエステル、例えば、フタル酸ジブチル、イソフタル酸ジイソプロピル、アジ
ピン酸ジイソプロピル若しくはアジピン酸ジ(n−ブチル)の溶液又は脂肪族酸のエステ
ル、例えば、グリコールの溶液である。薬物又は化粧品産業から公知である分散剤が追加
的に存在するならば有利であろう。例は、2−ピロリドン、2−(N−アルキル)ピロリ
ドン、アセトン、ポリエチレングリコール並びにこのエーテル及びエステル、プロピレン
グリコール又は合成トリグリセリドである。
【0104】
30
油性溶液には、例えば、植物油、例えば、オリーブ油、グラウンドナッツ油、ごま油、
松根油、亜麻仁油又はひまし油が含まれる。植物油は、また、エポキシ化された形で存在
していてもよい。パラフィン油及びシリコーンオイルも使用することができる。
【0105】
一般的に、注ぎ配合物又はスポットオン配合物には、1から20重量%の式Iの化合物
、0.1から50重量%の分散剤及び45から98.9重量%の溶媒が含有されている。
【0106】
注ぎ方法又はスポットオン方法は、全ての動物を経口で又は注射により治療することが
困難であるか又は時間が掛かる、群れ動物、例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ又はブタで、特
に有利に使用することができる。この簡単さのために、この方法は、自然に、個々の家畜
40
又はペットを含む全ての他の動物のために使用することができ、これは獣医の専門的補助
がなくても、しばしば実施することができるので、動物の飼育者によって非常に好まれる
。
【0107】
市販製品として濃縮組成物が一層好ましいけれども、最終ユーザーは一般的に希薄組成
物を使用する。
【0108】
このような組成物には、更に、他の添加物、例えば、安定剤、消泡剤、粘度調節剤、結
合剤、デポジットビルダー(deposit builder)及び特別の効果を得るた
めの他の活性成分が含有されていてよい。
50
(43)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【0109】
最終ユーザーによって使用される、このような駆虫組成物は、本発明の一部を同様に形
成する。
【0110】
害虫を駆除するための本発明に従った方法のそれぞれに於いて又は本発明に従った病虫
害防除剤のそれぞれに於いて、式Iの活性成分を、これらの立体配置の全てで又はこれら
の混合物で使用することができる。
【0111】
本発明には、また、温血動物、特に生産的家畜、家畜及びペットを、寄生蠕虫に対して
予防的に保護する方法であって、式Iの活性成分又はこれから製造された活性成分配合物
10
を、飼料添加物若しくは飲料水添加物として又は固体若しくは液体形で、経口で、注射に
より又は非経口で、動物に適用することを含む方法が含まれる。本発明には、また、上記
の方法の一つで使用するための、本発明に従った式Iの化合物が含まれる。
【0112】
下記の実施例は、単に、本発明を限定することなく本発明を例示するために機能し、用
語「活性成分」は、表1に列挙した物質を表す。
【0113】
特に、好ましい配合物は下記の方法で構成される。(%=重量パーセント)
(配合物実施例)
【0114】
20
【表2】
30
【0115】
活性成分を、塩化メチレン中に溶解させ、担体上にスプレーし、続いて溶媒を減圧下で
蒸発させる。このような顆粒は、動物飼料に添加することができる。
【0116】
【表3】
【0117】
微細に粉砕した活性成分を、混合器内で、ポリエチレングリコールで湿らせたカオリン
に均一に適用する。この方法で、ダストの無い被覆された顆粒が得られる。
【0118】
40
(44)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【表4】
10
【0119】
【表5】
20
【0120】
I メチルセルロースは、水の中に攪拌する。物質が膨潤した後、シリカを中に攪拌し
、この混合物を均一に懸濁させる。活性成分及びトウモロコシデンプンを混合する。この
水性懸濁液をこの混合物の中に含有させ、ドウにまで混練する。このようにして得られた
物質を、12M篩に通して粒状化し、乾燥させる。
【0121】
II 4種の賦形剤の全部を緊密に混合する。
【0122】
III I及びIIに従って得られたプリミックスを混合し、及びプレスして、錠剤又
は大型丸剤を得る。
30
【0123】
【表6】
【0124】
製剤:活性成分を、攪拌しながら、所望によりゆっくり加熱して、油の一部に溶解し、
次いで冷却後に必要な体積にし、及び0.22μmのサイズを有する適切な膜フィルター
に通して滅菌濾過する。
【0125】
40
(45)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【表7】
10
【0126】
製剤:活性成分を、攪拌しながら、溶媒の一部に溶解し、必要な体積にし、及び0.2
2μmのサイズを有する適切な膜フィルターに通して滅菌濾過する。
【0127】
【表8】
20
【0128】
製剤:活性成分を、溶媒及び界面活性剤中に溶解し、水で必要な体積にする。0.22
μmの細孔直径を有する適切な膜フィルターに通して滅菌濾過を行う。
【0129】
30
(46)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【表9】
10
【0130】
この水性系は、好ましくは、経口及び/又は前胃内投薬のために使用することができる
20
。
【0131】
この組成物には、また、更なる添加物、例えば、安定剤、例えば、エポキシ化された若
しくはエポキシ化されていない植物油(エポキシ化されたヤシ油、セイヨウアブラナ油又
は大豆油)、消泡剤、例えば、シリコーンオイル、保存剤、粘度調節剤、結合剤、デポジ
ットビルダー及び肥料又は特別の効果を得るための他の活性成分が含有されていてよい。
【0132】
式Iの化合物に対して中性であり、治療すべき宿主動物に有害な影響を有しない別の生
物学的活性物質又は添加物並びにミネラル塩又はビタミンを、上記の組成物に添加するこ
ともできる。
30
【0133】
下記の実施例は、本発明を明瞭にする機能を果たす。これらは本発明を限定しない。記
号「h」は時間を示す。
製造実施例
【実施例1】
【0134】
4−[2−シアノ−2−(4−トリフルオロメトキシベンゾイルアミノ)−1−プロポ
キシ]−3−トリフルオロメチルベンズアミド
【0135】
【化16】
40
【0136】
a)30mLのテトラヒドロフラン中に、1.13gの4−フルオロ−3−トリフルオ
ロメチルベンゾニトリル及び1.87gの(2−メチル−2−ヒドロキシメチル−[1,
50
(47)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
3]ジオキソランを希釈し、及び0℃まで冷却する。次いで、テトラヒドロフラン中の0
.73gのカリウムt−ブトキシドの冷たい溶液を、滴下により添加する。0℃で30分
間攪拌した後、反応混合物を50mLの酢酸エチルで希釈し、及び塩化アンモニウムの飽
和溶液、水及び食塩水で2回洗浄する。有機相を最後に硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
し、及び真空下で濃縮する。次いで、残渣をヘキサンと共に攪拌し、濾過し、及び乾燥し
て、4−(2−メチル−[1,3]ジオキソラン−2−イルメトキシ])−3−トリフル
オロメチルベンゾニトリルの無定形結晶を得る。
【0137】
b)30mLのエチレングリコール及び25mLの水酸化カリウムの8N水溶液中に、
862mgの4−(2−メチル−[1,3]ジオキソラン−2−イルメトキシ])−3−
10
トリフルオロメチルベンゾニトリルを溶解させ、及び65℃で22時間攪拌する。次いで
、この黄色混合物を0℃まで冷却し、2N塩酸の水溶液で中和し、50mLの酢酸エチル
で希釈し、及び水及び食塩水で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、
及び蒸発させて、粗製4−(2−メチル−[1,3]ジオキソラン−2−イルメトキシ]
)−3−トリフルオロメチルベンズアミドを得る。
【0138】
c)15mLのアセトン及び7.5mLの2N塩酸の水溶液中に、916mgの粗製4
−(2−メチル−[1,3]ジオキソラン−2−イルメトキシ])−3−トリフルオロメ
チルベンズアミドを溶解させ、還流温度で24時間攪拌し、次いで室温にまで冷却し、及
び蒸発させる。残渣を30mLの酢酸エチル中に希釈し、及び炭酸ナトリウムの飽和溶液
20
及び水で洗浄する。分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、及び蒸発
させて、4−(2−オキソプロポキシ)−3−トリフルオロメチルベンズアミドを得る。
【0139】
d)5mLのエタノール中に、260mgの4−(2−オキソプロポキシ)−3−トリ
フルオロメチルベンズアミドを溶解させ、次いで、73.5mgのシアン化ナトリウム、
80.2mgの塩化アンモニウム及び15mLの25%アンモニアの水溶液を添加し、こ
の混合物を室温で24時間攪拌する。溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチル中に再溶解
し、攪拌し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、及び蒸発させて、4−(2−アミノ−
2−シアノプロポキシ)−3−トリフルオロメチルベンズアミドを得る。
【0140】
30
e)4mLのジクロロメタン中に、171mgの4−(2−アミノ−2−シアノプロポ
キシ)−3−トリフルオロメチルベンズアミドを溶解させ、次いで108mgのエチルジ
イソプロピルアミン及び160mgの4−(トリフルオロメトキシ)−ベンゾイルクロリ
ドを添加する。この混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、30mLのジクロロメタンで希
釈し、及び重炭酸の飽和水溶液、水、1N塩酸の水溶液及び最後に食塩水で続けて洗浄す
る。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、及び蒸発させる。この粗製残渣をフラ
ッシュクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得る。
【0141】
下記の表に記載した物質もまた、上記の方法と同様にして製造することができる。融点
値は℃で示す。
【0142】
40
(48)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
【表10】
10
20
30
(49)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(50)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(51)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(52)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(53)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(54)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(55)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(56)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(57)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(58)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(59)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(60)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(61)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(62)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(63)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(64)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(65)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(66)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(67)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(68)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(69)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(70)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(71)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(72)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(73)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(74)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(75)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(76)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(77)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(78)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(79)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
(80)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(81)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(82)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(83)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(84)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(85)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(86)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
20
30
40
(87)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
10
【0143】
生物学的実施例
20
1.経口投薬による、モンゴリアンジャービル(Meriones unguicul
atus)でのコルブリフォルミス毛様線虫(Trichostrongylus co
lubriformis)及び捻転毛様線虫(Haemonchus contortu
s)に対するインビボ試験
6から8週齢のモンゴリアンジャービルを、それぞれの場合に、約2000個の、コル
ブリフォルミス毛様線虫及び捻転毛様線虫の第三齢の幼虫を含有する製造した給餌を使用
して感染させる。感染後6日に、ジャービルにN2 Oによって軽く麻酔をかけ、100、
32及び10−0.1mg/kgの量で、2部のDMSO及び1部のポリエチレングリコ
ール(PEG300)の混合物中に溶解させた試験化合物で経口適用することによって治
療する。日9(治療後3日)に、なお存在している捻転毛様線虫の大部分が、後第四齢幼
30
虫であり、コルブリフォルミス毛様線虫の大部分が未熟成虫であるとき、蠕虫をカウント
するためにジャービルを殺す。活性は、8匹の感染させ及び治療しないジャービルからの
蠕虫の数の幾何平均と比較することによる、それぞれのジャービルに於ける蠕虫の数の減
少%で計算する。
【0144】
この試験で、線虫寄生に於ける大きい減少が、特に表1からの式Iの化合物で得られる
。即ち、化合物1.392及び1.1058は、線虫蠕虫の数を95%以上ほど減少させ
た。
【0145】
動物及び植物上での式Iの化合物の殺虫及び/又は殺ダニ作用を研究するために、下記
40
の試験方法を使用することができる。
【0146】
2.ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)のL1 幼虫に対する作用
試験すべき活性物質の水懸濁液1mLを、3mLの特殊幼虫生長用媒体と約50℃で混
合して、250又は125ppmの活性成分含有量のホモジェネートを形成するようにす
る。約30匹のヒロズキンバエ幼虫(L1 )を各試験管サンプル中に導入する。4日後に
、死亡率を決定する。
【0147】
3.オウシマダニ(Boophilus microplus)(ビアラ(Biarr
a)系統)に対する殺ダニ作用
50
(88)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
粘着テープをPVC板に水平に取り付けて、10匹のこれ自体十分に血を吸った雌オウ
シマダニ(ビアラ系統)を、これらの背中で、列にして並べてテープに接着剤で付着させ
ることができるようにする。注射針を使用して、1μLの液体(これは、ポリエチレング
リコールとアセトンとの1:1混合物であり、これには、マダニ当たり選択的に1、0.
1又は0.01μgの一定量の活性成分が溶解されている)をそれぞれのマダニに注射す
る。対照動物には、活性成分を含有しない注射を与える。処理後に、動物を、昆虫飼育室
内で、産卵が起こり、対照動物の卵から幼虫が孵化するまで、約28℃及び80%相対湿
度の標準条件下で保持する。試験物質の活性は、IR9
0
を使用して決定する。即ち、3
0日後に、10匹のマダニの内の9匹(=90%)が、繁殖力のない卵を産む、活性成分
の用量を確認する。
10
【0148】
4.血を吸った雌オウシマダニ(ビアラ)に対するインビトロ活性
4×10匹の、OP−耐性ビアラ系統の血を吸った雌マダニを、粘着テープに接着させ
、それぞれの場合に、500、125、31及び8ppmの濃度で試験化合物のエマルジ
ョン又は懸濁液中に浸漬させた原綿の小塊で、1時間覆う。死亡率、産卵及び孵化した幼
虫を、28日後に評価する。
【0149】
試験化合物の活性の指標は、
−卵を産む前に急速に死ぬ、
−卵を産まないで或る時間生き残る、
20
−胚子が発現されない卵を産む、
−胚子が発現するが、これから幼虫が孵化しない卵を産む及び
−胚子が発現し、26から27日以内に幼虫が正常に孵化する卵を産む
雌の数である。
【0150】
5.アムブリオマ・ヘブラエウム(Amblyomma hebraeum)の若虫に
対するインビトロ活性
約5匹の飢えた若虫を、2mLの溶液、懸濁液又はエマルジョン中の試験化合物を含有
するポリスチレン試験管の中に入れる。
【0151】
30
10分間浸漬し、2×10秒間渦巻きミキサーで振盪させた後、試験管を原綿の堅い小
塊で塞ぎ、ひっくり返す。全ての液体が原綿の小塊に浸み込んでまもなく、この小塊を、
ひっくり返したままの試験管の中に半分まで押し込んで、液体の大部分が原綿の小塊から
絞り出され、下に置かれたペトリ皿の中に流れるようにする。
【0152】
ここで、試験管を、評価するまで、昼光の当たる室内で周囲温度で保存する。14日後
に、試験管を沸騰水のビーカーの中に浸ける。熱に対して反応してマダニが動き始める場
合、試験物質は試験濃度で不活性であり、そうでない場合はマダニは死んだと考えられ、
試験物質は試験濃度で活性であると考えられる。全ての物質は、0.1から100ppm
の濃度範囲内で試験する。
40
【0153】
6.ニワトリダニ(Dermanyssus gallinae)に対する活性
10ppmの活性成分を含有する溶液2から3mL及び約200匹の種々の発達段階に
あるダニ(ニワトリダニ)を、頂部が開いているガラス容器内に入れる。次いで、この容
器を、原綿の小塊で栓をし、ダニが完全に濡れるまで10分間振盪し、次いでしばらくの
間ひっくり返して、残りの試験溶液が原綿によって吸収され得るようにする。3日後に、
死んだ個体を数えることによってダニの死亡率を確認し、パーセントで示す。
【0154】
7.イエバエ(Musca domestica)に対する活性
角砂糖を、砂糖中の試験物質の濃度が、一晩乾燥した後、250ppmであるように、
50
(89)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
試験物質の溶液で処理する。この処理した角砂糖を、濡らした原綿の小塊及び10匹のO
P−耐性系統の成虫イエバエと一緒に、アルミニウム皿の上に置き、ビーカーで覆って、
25℃でインキュベーションする。死亡率は、24時間後に決定する。
(90)
【国際調査報告】
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(91)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(92)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(93)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
(94)
JP 2008-501761 A 2008.1.24
フロントページの続き
(51)Int.Cl.
FI
テーマコード(参考)
A01N 37/34
(2006.01)
A01N 37/34
107 A01P
7/02
(2006.01)
A01P
7/02
A01P
7/04
(2006.01)
A01P
7/04
A01N 47/02
(2006.01)
A01N 47/02
(81)指定国 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),
EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,
CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,
CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L
T,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SY,TJ,TM,TN
,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW
(74)代理人 100124855
弁理士 坪倉 道明
(72)発明者 ゴブリ,ノエル
フランス国、エフ−68680・カン−ロエクル、リユ・デ・ビユイソン、8・エフ
(72)発明者 ドユクレイ,ピエール
フランス国、エフ−68128・ビラージユ−ヌフ、リユ・デ・ザリエ、8
(72)発明者 ゲーベル,トーマス
ドイツ国、79539・レーラツハ、レツテンベーク・28・ベー
(72)発明者 カーミンスキー,ロナルド
スイス国、ツエー・ハー−1789・リユニオユヨール、ジヨレサン
Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 AA03 AA04 HA11 KA01 MA01 MA04 NA14 ZB37
ZB39
4H006 AA01 AA03 AB02 BP30 QN30 TA04
4H011 AC01 AC04 BB06 DD07
Fly UP