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ASフォーム(P)の概要

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ASフォーム(P)の概要
ASフォーム(P)の概要
高耐久性埋設型枠
レジンコンクリートパネル
ASフォーム(P)の概要
「ASフォーム(P)
」は、レジンコンクリートを構成材料とし、プレス成形された高耐久性埋設型枠
材です。レジンコンクリートとは、セメントや水を一切使用せず、熱硬化性樹脂(レジン)を結合材とし
て、骨材および充填材を強固に固化させたコンクリートであり、早強かつ高強度で、耐酸性・耐摩耗性・
遮塩性・凍結融解抵抗性などに優れた機能性建設材料です。このレジンコンクリートをプレス成形するこ
とで、加熱による熱硬化と加圧を同時に実行し、短時間で高品質・高精度のレジンコンクリートパネルを
大量生産することが可能となります。また、
「ASフォーム(P)
」は、パネル裏面に均一に配列された複
数の球状突起が、打設コンクリートに対してアンカー効果を発揮するため、パネル全面がほぼ均一な接着
性を有します。
「ASフォーム(P)
」を新設のコンクリート構造物の保護、あるいは劣化したコンクリート構造物の
補修に埋設型枠として使用することで、コンクリートの耐久性を大幅に高め、構造物の長寿命化、ライフ
サイクルコストの低減に大きく寄与します。
図1 ASフォーム(P)の表面
図2 ASフォーム(P)の裏面
表1 ASフォーム(P)の諸物性
項 目
寸 法
t
h
Φd
図3 ASフォーム(P)の突起形状
h
t
特 性 値
※
1800(Max)×900(Max)×10(18)mm
質 量
24 kg/㎡
密 度
22 kN/m3
圧縮強度
80
MPa 以上
曲げ強度
20
MPa 以上
静弾性係数
15 ~ 25 GPa
※パネル寸法は任意に調整可能。t : 板厚 h : 突起高 d : 突起径
表の寸法・重量は、t = 10、h = 8、d = 10 とした仕様
ASフォーム(P)の品質性能
ASフォーム(P)の品質性能
「ASフォーム(P)」を埋設型枠として使用したコンクリート構造物の耐久性を評価するため、日
本下水道事業団「シートライニング工法」に要求される品質性能(項目1~4)に加え、沿岸部での塩
化物イオンの浸入、寒冷地での凍結融解、水路などでの土砂による摩耗、耐候性、中性化(項目5~9)
に対する抵抗性について、性能確認試験を行った。
表1 ASフォーム(P)の性能確認試験結果
試 験 項 目
日本下水道事業団シートライニング工法
の品質規格(D2種)
試験結果
1.コンクリートとの固着性
2.97MPa
0.24MPa 以上
2.耐 酸 性
被覆にふくれ、われ、軟化、
溶出を認めない。
10%の硫酸水溶液に 60 日間浸漬しても被
覆にふくれ、われ、軟化、溶出がないこと。
2-1 シート部
硫黄の侵入は 1%(=0.1 ㎜) 10%の硫酸水溶液に 120 日間浸漬した時の
以下である。
侵入深さが設計厚さに対して 1%以下であ
(シート表面の微細な凹凸部 ること。
に 0.05 ㎜=0.5%付着)
2-2 目 地 部
硫黄の侵入を認めない。
10%の硫酸水溶液に 120 日間浸漬した時の
侵入深さが設計厚さに対して 5%以下であ
ること、かつ 100μm 以下であること。
3.耐アルカリ性
被覆にふくれ、われ、軟化、
溶出を認めない。
水酸化カルシウム飽和水溶液に 60 日間浸
漬しても被覆にふくれ、われ、軟化、溶出
がないこと。
4.透 水 性
0.00g
透水量が 0.15g 以下。
5.遮 塩 性
塩分の侵入を認めない。
10%の塩化ナトリウム水溶液に 91 日間
浸漬した時の侵入深さが設計厚さに対し
て 1%以下であること。
(自社規格)
6.凍結融解抵抗性
質量変化率
相対同弾性係数
:-0.35%
: 105%
(相対同弾性係数 80%以上)
〔土木学会基準〕
7.耐 摩 耗 性
普通コンクリートの約 9.4 倍
(普通コンクリートと比較)
8.耐 候 性
色差(ΔE=3.49)
、曲げ強度
(残存率 98%)は、ほとんど
変化を認めない。
2000 時間照射後の色差(ΔE)が6以下で
あること、曲げ強度残存率は 80%以上であ
ること。
(自社規格)
9.中性化に対する抵抗性
中性化深さ 0.0mm
中性化が認められないこと。
硫黄侵入
深
さ
※試験項目5~9は、日本下水道事業団シートライニング工法の要求性能以外の耐久性試験。
1
ASフォーム(P)の品質性能
1.固 着 性
1.1 試験目的
日本下水道事業団「シートライニング工法(D2 種)の品質規格」に適合していることを確認する。
1.2 試験体
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に基づいて、試験体
の寸法が 500×500×200mm となるように型枠の一面にASフォーム(P)を設置した後、コンク
リートを打設して作製する。
1.3 試験方法
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に準じて行う。
固着性試験箇所は、図4のように各辺の端部から 50 mm の4箇所および中央1箇所の合計5箇所
とし、下地材のコンクリートに達するまで切込みを入れ、鋼製ジグ(40×40 mm)を貼り付けた後、建
研式引張試験機により固着強さを測定する。
No.5
No.2
No.3
No.1
No.4
図4 固着性試験箇所
1.4 試験結果
シートライニング工法(D2 種)の固着性の品質規格(0.24 MPa 以上)に適合する品質を有するこ
とを確認した。
表2 固着性試験結果
試験体 No
最大荷重
(N)
固着強さ
(MPa)
1
4640
2.90
2
4710
2.94
3
5360
3.35
4
4190
2.62
5
4900
3.06
平 均
-
2.97
破壊状態
B部破断
AB界面剥離
B部破断
AB界面剥離
B部破断
AB界面剥離
B部破断
AB界面剥離
B部破断
AB界面剥離
-
備考)破壊状態の記号
A:ASフォーム(P)
B:打設コンクリート
2
: 100%
:
0%
: 100%
:
0%
: 100%
:
0%
: 80%
: 20%
: 70%
: 30%
ASフォーム(P)の品質性能
2.耐 酸 性
2.1 試験目的
日本下水道事業団「シートライニング工法(D2 種)の品質規格」に適合していることを確認する。
2.2 試験体
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に基づいて、複合試
験体の寸法が 100×100×200mm となるように、6面をASフォーム(P)で覆われた試験体の内
部にコンクリートを打設して作製する。
2.3 試験方法
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に準じて行う。
耐酸性の性能確認は、ASフォーム(P)複合供試体を 10wt%硫酸水溶液に浸漬し、60 日間浸漬
後、被覆のふくれ、割れ、軟化および溶出の有無を目視により確認し、引き続き 120 日間浸漬後、E
PMAを用いて硫黄侵入深さを測定する。
2.4 試験結果
シートライニング工法(D2 種)の耐酸性の品質規格に適合する品質を有することを確認した。
表3 耐酸性試験結果
試 験 項 目
耐
試験結果
シートライニング工法の品質規格
10%の硫酸水溶液に 60 日間浸漬して
被覆にふくれ、われ、軟化、
も被覆にふくれ、われ、軟化、溶出が
溶出は認められなかった。
ないこと。
酸 性
シート部
硫黄の侵入は 1%以下(=0.1
10%の硫酸水溶液に 120 日間浸漬した
㎜)であった。
時の侵入深さが設計厚さに対して 1%
(シート表面の微細な凹凸
以下であること。
部に 0.05 ㎜=0.5%付着)
目 地 部
10%の硫酸水溶液に 120 日間浸漬した
硫黄の侵入は、認められなか 時の侵入深さが設計厚さに対して 5%
った。
以下であること、かつ 100μm 以下で
あること。
硫黄侵入
深
さ
ASフォーム(P)複合試験体
普通コンクリート試験体
図5 120 日間浸漬後の試験体状況
3
ASフォーム(P)の品質性能
表4 EPMA 分析内容
マッピングエリア
分析元素
試験片スケール
パネル表面(A部)
S(硫黄)
1.0×1.0mm
目地(B部)
S(硫黄)
10×10mm
B
図6 マッピングエリア
図7 パネル表面(A部)EPMA 分析結果
図8 目地(B部)EPMA 分析結果
4
A
ASフォーム(P)の品質性能
3.耐アルカリ性
3.1 試験目的
日本下水道事業団「シートライニング工法(D2 種)の品質規格」に適合していることを確認する。
3.2 試験体
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に基づいて、複合試
験体の寸法が 100×100×200mm となるように、6面をASフォーム(P)で覆われた試験体の内
部にコンクリートを打設して作製する。
3.3 試験方法
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に準じて行う。
耐アルカリ性の性能確認は、ASフォーム(P)複合供試体を水酸化カルシウム飽和水溶液に浸漬
し、60 日間浸漬後、被覆のふくれ、割れ、軟化および溶出の有無を目視により確認する。
3.4 試験結果
シートライニング工法(D2 種)の耐アルカリ性の品質規格に適合する品質を有することを確認し
た。
表5 耐アルカリ性試験結果
試 験 項 目
耐アルカリ性
試験結果
シートライニング工法の品質規格
水酸化カルシウム飽和水溶液に 60 日間
被覆にふくれ、われ、軟化、
浸漬しても被覆にふくれ、われ、軟化、
溶出は認められなかった。
溶出がないこと。
図9 60 日間浸漬後の試験体状況
5
ASフォーム(P)の品質性能
4.透 水 性
4.1 試験目的
日本下水道事業団「シートライニング工法(D2 種)の品質規格」に適合していることを確認する。
4.2 試験体
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に基づいて、複合試
験体の寸法が直径 150×厚さ 40mm になるようにコンクリートを打設して作製する。
4.3 試験方法
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」に準じて行う。
透水性の性能確認は、ASフォーム(P)複合試験体に 0.29MPa の水圧を1時間かけた後、透水
量を測定する。
4.4 試験結果
シートライニング工法(D2 種)の透水性の品質規格に適合する品質(透水量 0.15g 以下)を有す
ることを確認した。
表6 透水試験結果
試験体 No.
試験前の質量(g)
試験後の質量(g)
透水量(g)
1
1543.91
1543.91
0.00
2
1487.14
1487.14
0.00
3
1490.93
1490.93
0.00
平 均
-
-
0.00
図10 透水試験状況
6
ASフォーム(P)の品質性能
5.遮 塩 性
5.1 試験目的
ASフォーム(P)の遮塩性を確認する。
5.2 試験体
日本下水道事業団「シートライニング工法による防食被覆層の品質試験方法」の耐酸性試験、耐ア
ルカリ性試験と同様に複合試験体の寸法が 100×100×200mm となるように、6面をASフォーム
(P)で覆われた試験体の内部にコンクリートを打設して作製する。
5.3 試験方法
JSCE-G572-2003〔浸漬によるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数試験方法(案)〕
に準じて、ASフォーム(P)複合試験体(耐酸性試験参照)を濃度 10%の塩化ナトリウム水溶液
に 91 日間浸漬した後、複合供試体の外観変化、質量変化率およびEPMAによる切断面分析により
塩分の侵入深さを測定する。
5.4 試験結果
91 日間浸漬後のASフォーム(P)複合供試体は、被覆のふくれ、割れ、軟化および溶出は認め
られず、質量変化率も 0.09%と、ほとんど認められなかった。また、EPMAによる切断面の面分析
においても、ASフォームには塩分の侵入は全く認められなかった。
現状試験体
No.1
図11
No.2
91 日間浸漬後の試験体状況
表7 塩害促進試験結果(質量変化率)
浸漬時間
試験体 No.
質量(g)
質量変化率(%)
外観観察
浸 漬
開始前
1
2
平均
4492.8
4568.2
-
-
-
-
-
-
-
30 日
1
2
平均
4493.3
4575.0
-
0.01
0.15
0.08
被覆にふくれ、われ、軟化、溶
出は認められなかった。
60 日
1
2
平均
4493.3
4575.6
-
0.01
0.16
0.09
被覆にふくれ、われ、軟化、溶
出は認められなかった。
91 日
1
2
平均
4493.3
4575.6
-
0.01
0.16
0.09
被覆にふくれ、われ、軟化、溶
出は認められなかった。
7
ASフォーム(P)の品質性能
表8 EPMA 分析内容
マッピングエリア
分析元素
試験片スケール
パネル表面および目地部
CL(塩素)
10×10mm
図12 マッピングエリア
ASフォーム(P)複合試験体
普通コンクリート試験体
図13 91 日間浸漬後のEPMAによる塩分測定結果
8
ASフォーム(P)の品質性能
6.凍結融解抵抗性
6.1 試験目的
ASフォーム(P)の凍結融解抵抗性を確認する。
6.2 試験体
複合試験体の寸法が 100×100×400mm となるように、6面をASフォーム(P)で覆われた試
験体の内部にコンクリートを打設して作製する。
6.3 試験方法
JIS A 1148〔コンクリート中の凍結融解試験方法〕の水中凍結融解試験方法に準じて行い、凍結融
解の1サイクルは4時間で5℃から-18℃に下がり、または、-18℃から5℃に上がるものとし、
300 サイクル終了後の質量変化率および相対同弾性係数を測定する。
6.4 試験結果
300 サイクル経過後、ASフォーム(P)複合供試体には重量変化は、ほとんど認められなかった
が、コンクリート試験体は凍結融解作用による劣化のために、重量が減少し(約 3%)、全体にスケ
ーリングが見られた。また、相対動弾性係数も全く低下が認められず、優れた耐凍結融解抵抗性を有し
ていることが確認された。
表9 相対動弾性係数測定結果
サイクル数
試験体 No.
0
100
200
300
1
100
102
104
105
2
100
101
100
104
3
100
100
107
105
平 均
100
101
104
105
表10 ASフォーム(P)複合試験体質量変化率(%)
サイクル数
試験体
No
0
100
200
300
1
0
-0.13
-0.23
-0.36
2
0
-0.24
-0.39
-0.59
3
0
-0.04
-0.05
-0.12
平 均
0
-0.14
-0.22
-0.36
ASフォーム(P)複合供試体
表11 コンクリート試験体質量変化率(%)
サイクル数
試験体
No
0
100
200
300
1
0
0.53
1.56
2.75
2
0
0.80
1.99
3.32
3
0
0.68
2.00
3.26
平 均
0
0.67
1.85
3.11
普通コンクリート試験体
図14 300 サイクル経過後の試験体状況
9
ASフォーム(P)の品質性能
7.耐摩耗性
7.1 試験目的
レジンコンクリートの耐摩耗性を確認し、普通コンクリートのそれと比較する。
7.2 試験体
試験体は、鉄板(厚さ 1.2mm)を試験ドラムに取り付けられるように加工した型枠内(長さ 297
×幅 143×高さ 32.5 mm)に、レジンコンクリートおよび普通セメントコンクリート(σ28 = 31.2N
/㎜ 2)を打設して作製する。
7.3 試験方法
図15に示す奥田式スリヘリ試験機を用いて耐摩耗性試験を行い、スリヘリ係数を求める。
長さ 297×幅 143×高さ 32.5 mm の鉄板製の型枠中に供試体を、電力中央研究所 奥田式スリヘリ
試験機のドラム状の回転保持部に取り付け、内部に直径 19 mm、長さ 40 mm、質量 95g のロッドを
20 個入れ、毎分 20 リットルの水を供給しながら、ドラムを回転させ、ロッドの衝撃および摩耗作用
により減ずる供試体の質量を測定し、スリヘリ係数を求めて比較する。
【断面図】
【正面図】
図15 奥田式スリヘリ試験機概要
7.4 試験結果
スリヘリ係数Ac は、衝撃摩耗質量を単位面積あたりの摩耗損失容量として(1)で表される。
Ac = V/A …………………… (1)
ここにおいて、
Ac : スリヘリ係数(mm3/cm2)
V
: 摩耗損失容量(mm3)
A
: 摩耗を受けた面積(cm2)を表す
スリヘリ係数と試験時間の関係を図16に示す。図16より試験時間 8 時間でのスリヘリ係数(試
験体 3 本の平均)は、普通コンクリート 809.3(mm3/cm2)に対して、レジンコンクリートは 86.3
(mm3/cm2)と、約 9.4 倍の高い耐摩耗性を有していることが確認できた。
10
ASフォーム(P)の品質性能
スリヘリ試験結果(奥田式)
1,000.0
レジンコンクリート①
900.0
レジンコンクリート②
レジンコンクリート③
800.0
コンクリート①
スリヘリ係数(mm3/cm2)
700.0
コンクリート②
コンクリート③
600.0
500.0
400.0
300.0
200.0
100.0
0.0
-100.0
0
2
4
6
8
10
試験時間(hr)
図16 スリヘリ試験結果
試験時間(hr)
0
2
4
8
レジンコンクリート①
0.0
1.1
19.4
75.7
レジンコンクリート②
0.0
-10.3
11.6
93.1
レジンコンクリート③
0.0
-15.1
8.1
90.1
普通コンクリート①
0.0
183.2
396.2
782.8
普通コンクリート②
0.0
202.0
435.7
882.3
普通コンクリート③
0.0
181.4
387.2
762.9
※表中の数値は、スリヘリ係数(mm3/cm2)
11
ASフォーム(P)の品質性能
8.耐 候 性
8.1 試験目的
ASフォーム(P)の耐候性を確認する。
8.2 試験体
試験体は、200×50×10mm のASフォーム(P)を使用する。
8.3 試験方法
JIS A 1415〔高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法〕のキセノンアーク光源による暴
露試験方法(WX-A 法)に準じて、キセノンアーク光源を 500、1000、1500 および 2000 時間照射
後(10 年相当)
、色差と曲げ強度を確認する。なお、試験体片面への水噴霧サイクルは、102 分照射
後、18 分間噴霧する。
8.4 試験結果
2000 時間照射後の色差ΔEは、ΔE=3.49<ΔE0=6(JAPAN COLOR 2000 ベタ色許容色差)
と色ムラの範囲に入る程度の色調変化であり、曲げ強度も低下は認められなかった。
表12 促進耐候性試験結果(色差ΔE)
試験体 No
サイクル数
500h
1000h
1500h
2000h
1
3.08
4.26
4.30
3.93
2
3.25
3.85
5.03
3.18
3
3.23
3.49
3.39
3.37
平 均
3.19
3.87
4.24
3.49
表13 促進耐候性試験結果(曲げ強度 MPa)
試験体 No
0h
500h
1000h
1500h
2000h
1
21.5
21.7
22.7
23.2
21.7
2
22.9
22.1
23.9
23.4
22.1
3
23.8
22.8
25.0
23.7
23.1
平 均
22.7
22.2
23.9
23.4
22.3
図17 キセノンアーク光源、WX-A法
図18
12
2000 時間照射後の外観
ASフォーム(P)の品質性能
9.中性化に対する抵抗性
9.1 試験目的
ASフォーム(P)の中性化に対する抵抗性を確認する。
9.2 試験体
複合試験体の寸法が 100×100×400mm となるように、6面をASフォーム(P)で覆われた試
験体の内部にコンクリートを打設して作製する。
9.3 試験方法
JIS A 1153〔コンクリートの促進中性化試験方法〕に準じて行い、試験体を温度 20±2℃、相対湿
度 60±5%、二酸化炭素濃度 5±0.2%の条件に設定した中性化促進装置内に 4 週、13 週、26 週間放
置した後、フェノールフタレイン着色法により中性化深さを測定する。
9.4 試験結果
ASフォーム(P)複合供試体は、中性化の兆候は全く認められなかったが、コンクリート試験体
は、26 週間後には、表面より 21.7mm まで中性化されていることが確認された。
表14 ASフォーム(P)複合試験体 中性化深さ(mm)
促進期間
試験体
No
0週
4週
13 週
26 週
1
0.0
0.0
0.0
0.0
2
0.0
0.0
0.0
0.0
3
0.0
0.0
0.0
0.0
平 均
0.0
0.0
0.0
0.0
表15 コンクリート試験体 中性化深さ(mm)
ASフォーム(P)複合供試体
促進期間
試験体
No
0週
4週
13 週
26 週
1
0.0
7.2
15.4
21.5
2
0.0
6.3
15.4
21.4
3
0.0
6.6
12.0
22.3
平 均
0.0
6.7
14.3
21.7
普通コンクリート試験体
図19
13
26 週間経過後の試験体状況
Fly UP