Comments
Description
Transcript
開発・普及 - コープこうべ
E C O R E P O R T 2 0 0 7 環境配慮商品と環境統一マーク 限られた資源を有効に活用し、商品の ンプー、 リンス3品目の詰替え商品に関して、 本体商品の供給を中止し、代わって複数の詰 日用品を中心と 替え商品に対応可能な「そのまま詰め替えよ 2002年度に食品分野の環境配慮基準と した環境配慮商品 う器」を供給しました。 して以下の考え方をまとめ、2003年度からこ の基準を運用しています。 は1990年に誕生 使用による環境への影響や家庭から出 また、新たに無漂白コットンパフを環境配慮 しました。2001年 商品として開発し、供給を開始しました。 るゴミの量を少なくするためには、私た 度には環境配慮商品の選定基準の見直しを 環境配慮商品の品目数は、レンジ食品ラッ ち一人ひとりがより環境に配慮した商品 行ない、再生原料の配合率など商品群ごとに プやゴム手袋などが日生協コープ商品へと切 を選ぶ必要があります。 クリアすべき数値基準を明確にしました。 り替えが行なわれたこともあり、2005年度の コープこうべは環境に配慮した商品 また、2002年度には食品分野の環境配慮 120アイテムから84アイテムへと減少し、供 群を独自に選定し、組合員とともに普及 活動を行なうことによって、環境に配慮 したくらしを提案しています。 食品分野の環境配慮商品 商品の基準を定めました。住居関連の環境 給金額も前年比88.8%となりました。 配慮商品の包装には「見つめよう暮らしと地 2006年度環境配慮商品の供給実績 球」の環境統一マークをつけて、環境に配慮 ●住居関連の環境配慮商品の供給実績 環境月間に週替わりで環境配慮商品の特 売企画を展開し、家計応援の対象商品にも 設定するなど、6、10月を中心に環境配慮商 品への組合員の利用結集をはかりました。 住居関連の環境配慮商品に関しては、シャ コープこうべが1991年から人と自然にやさ 供給金額 供給点数 (千個) 前年比(%) (百万円) 前年比(%) した商品であることを示しています。 省資源やゴミの減 3,364 101.0 1,163 量化のための商品 99.6 水質汚濁の緩和の ための商品 80.0 有害化学物質の 低減のための商品 合計 ●農薬などをできるだけ使用しない栽培 ●医薬品などをできるだけ使用しない養 殖と飼育 ●農薬や医薬などの使用を減らした原 材料を使用した加工食品 ●不要な包装材をカットしたり、無漂白の 包装材を使用した商品 しい食べ物を求めて開発している「フードプラ ン商品」も、食品分野の環境配慮商品として 位置づけられています。フードプランは食べる 697 227 79.7 24.6 191 44 26.4 83.6 1,398 88.8 人とつくる人と自然にとって、安全で安心でき る食べ物をつくりたい、 という願いからはじまっ たコープこうべ独自の取り組みです。農薬使 4,287 ※水質汚濁の緩和のための商品には、せっけん関連商品も含まれて います。 用を一般の1/2以下に抑え、栽培管理や出荷 管理などきっちりとした管理のしくみを構築す ることで、組合員に安心して利用していただけ る商品です。 農産部門では新しくフードプラン商品となっ た岐阜県産トマト、 水産部門では長崎 県産大いけす育ち ぶり、畜産部門で は薩摩元気豚など が好調で、生鮮3部 門は前年比100% 以上となりました。 14 環境に配慮した商品の 開発・普及に努めます ECO REPORT 2007 プロローグ 事業分野での活動 組合員の活動 エピローグ 薩摩元気豚(鹿児島県) E C O R E P O R T 2 0 0 7 一方、米が好調な一般食品も前年以上の供給 実績を下回りました。 ●フードプラン管理規範の産地での構築支援 や品質劣化などの商品事故による商品の大 高でしたが、牛乳と加工品については前年度 また、2006年度はナス (岡山県) 、柿(奈良県) 、 フードプラン管理規範は、生産者同士が互 量廃棄を未然に防ぎます。 コシヒカリ (富山県)などのフードプラン商品 いにルールを守られているか点検する「内部 コープこうべでは商品の品質管理システム の産地見学会、組合員学習会、 レインボースクー 監査」など、生産プロセスの管理を強化する仕 を、総合品質保証室という専門部署が事務局 ルなど、フードプランに関する学習を年間を通 組みです。フードプランの生産地15カ所に対 になり、外部の有識者も入った品質保証シス して、この仕組み構築の支援を実施しました。 テム監査委員会で監査を受けながら、推進し また、フードプラン全産地を対象に導入の経過 ています。 フードプラン商品の品目数と産地数の推移 品目数 産地数 163 95 176 175 96 95 173 172 173品目 162 して実施しました。 96産地 98産地 101 91 フードプラン管理規範の構築 と実践事例紹介の報告会を開催しました。 管理規範導入・確認風景 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2006年度フードプラン供給実績表 品 目 供給金額 農 産 3,428 101.9 10,655 水 産 1,115 103.2 畜 産 日 配 食 品 加工品 合 計 (百万円) 前年比(%) 物量 (t) 前年比(%) 98.4 ●取引先点検と評価 世界各国で取り組まれている適正農業規 製造委託先点検を継続し、取引先208社を 範(GAP)や管理システムの国際標準である 訪問し実施しました。 ISO規格等を参考にフードプランの管理規範 取引先評価では、周辺環境への配慮を評価 を作成しました。生産地での危害分析や栽培 項目に入れて、総合的な評価を実施しています。 管理、農薬や肥料等の購買品管理、出荷管理、 2006年度の点検により問題は発生していま 検査等をポイントにした管理の仕組みです。 せん。 この規範に沿って、各産地での仕組みの構築 949 110.0 をすすめています。 580 106.3 これは、組合員の安全や生産地での労働 生産事業部の品質保証システムを構築し 284 93.1 1,416 93.4 1,795 121.3 3,781 121.3 − − 327 86.5 7,686 105.0 17,393 101.9 安全及び環境配慮を目的としたもので、生産 ています。マニュアルの前提となる工程管理 736 103.3 工程のプロセスを、生産者自らが管理してい くことで、達成しようとするものです。 ●コープこうべの事業所での管理 商品事故による廃棄物発生の未然防止 商品の品質管理を高めることで、異物混入 の帳票の再棚卸しを実施し、3部門の帳票改 善を実施しました。また、店舗の生鮮3部門の 管理状況などの点検を全店実施しました。 大いけす育ちぶり (長崎県) 果肉しっかりトマト (岐阜県) ぶりはもともと大海原を自由に回遊する魚。自然に近い環境でのびのび 岐阜県高山市で、有機質肥料を 泳ぐことで健康で丈夫なぶりに育ちます。フードプランのぶりは玄界灘の美 使い、土づくりを行なって作ったトマ しい環境、通常の約50倍のサイズの大いけすで、速い潮流にもまれながらゆ トです。化学合成農薬の使用回数 うゆうと泳ぎまわっています。もちろん、抗生物質の使用回数は通常の半分 を一般栽培の2分の1以下に抑え、 以下という厳しい基準が定められています。 1匹が病気になるといけす中に 農薬削減のため防虫ネットを使用 広まってしまうため、 ダイバーがしけの時以外は毎日海に潜って健康状態をチェッ したり、マルハナバチを利用した受 ク。さらに2カ月に一度の抜き取りで体重の計量や血液検査を行なっています。 精を行なうなどの工夫をしています。 15 プロローグ 事業分野での活動 組合員の活動 エピローグ ECO REPORT 2007