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海洋大気エアロゾル組成の変動と影響予測

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海洋大気エアロゾル組成の変動と影響予測
研究テーマ
(1)研究領域
:地球変動のメカニズム
(2)研究総括
:浅井冨雄
(3)研究代表者
:東京大学海洋研究所、助教授、植松光夫
(4)研究課題名
:海洋大気エアロゾル組成の変動と影響予測
(5)研究期間
:平成10年12月1日~平成15年11月30日
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1. 研究実施の概要
北太平洋は自然起源と人為起源エアロゾルが混在し、その変質過程が顕著に現れる特徴
ある重要な海域である。この北太平洋での国際戦略的研究を優位に推進できる我が国が中
心となり、地球表層における陸、大気、海洋間を生成、循環、消滅するエアロゾルの物理、
化学的特性と生物地球化学的物質循環の変化を把握することを目的とした。我々研究グル
ープ(VMAP: Variability of Marine Aerosol Properties)は 国際共同観測の日本の中心的
な役割を果たした。本研究では、(1)外洋域での極めて低濃度の大気化学成分を測定可能
とする自動採取や自動分析システムの開発、(2)それらを搭載する船舶や島嶼での観測手
段、体制を確立し、国際的な共同観測に参加、
(3)得られる観測結果をもとに現象を把握
し、モデルによる再現、そして予測へと結びつけることを目標とした。膨大な化学分析結
果をもとに東アジア域の 3 次元大気化学輸送モデルを他の国際研究グループに先駆けて高
度化し、高精度に東アジア域でのエアロゾル化学成分の再現とそれをもとにした化学天気
図による予測への実用化の道を実現した。
無人で動く観測艇ができる
大気エアロゾルや気体成分と海洋表層の物理・生物パラメターを無人で自動航走あるい
は定点保持をして連続測定するプラットフォームとして世界初の無人海洋大気観測艇「か
んちゃん」を開発した。全長 8m、幅 2.8m の単艇体ヨットをベースとしている。デッキは完
全に密閉され、艇内部に大気・海洋観測測定装置、制御コンピュータ、衛星通信設備など
を装備している。
本体は 2000 年 4 月に完成し、2001 年 5 月 23 日−26 日に清水−八丈島間無人回航観測を
実施し、その後八丈島周辺海域での観測航海後を行った。2002 年には駿河湾での観測後、6
月 10 日に清水港から三陸沖の観測のため、基地とする東京大学海洋研究所大槌臨海研究セ
ンター(現、国際沿岸海洋研究センター)へ 520 海里の観測航海を行った。引き続き三陸
沖での 6 回の定線観測を含め、2003 年 10 月 5 日に再び清水港に帰港するまで、2 年半計 13
回、2500 海里近い観測航海(エンジン稼働時間 2080 時間)を終了した。汎用プラットフォ
ームとして利用するための改善は、まだ残されているが、
「かんちゃん」の利用希望の問い
合わせが相次いで来ている。
「かんちゃん」による海洋大気観測によって、三宅島の火山噴煙から大量のアンモニア
ガスが放出され、海洋生物への栄養塩としての供給が無視できない可能性を見出し、衛星
画像解析から夏季の西部北太平洋の生物生産が増加していることを確かめた。また黒潮横
断時のクロロフィル濃度の鉛直微細構造から黒潮直下での植物プランクトンのパッチを検
出したり、三陸沖での二重拡散現象を捉えたり、「かんちゃん」ならではの成果がまとまっ
73
てきている。
「春霞」に多国籍包囲網
春霞をつくっているエアロゾルはアジア大陸で巻き上げられた砂漠の鉱物粒子が偏西風
で日本に運ばれる黄砂や、東アジア域で排出される人為起源物質など、さまざまな物質が
含まれている。この春霞を 2001 年春、陸海空から集中的に観測する国際共同研究プロジェ
クト(ACE-Asia)の陸と海の観測に我々は大きく関与した。VMAP 地上観測網として、大気の
物質輸送パターンを明確にするため、東経 140 度線に沿って北緯 45 度の利尻島から、佐渡
島、八丈島、そして、北緯 27 度に位置する父島までの 4 観測点でエアロゾルと気体成分の
観測を 2001 年 3 月から 5 月まで連続集中的に行い、その後、一年間、継続した。2001 年は
例年に比べて、大規模な黄砂が数多く発生した。これらの物質が前線を伴う低気圧などの
移動により、アジア大陸の広い範囲から大量に運び出されていることや黄砂粒子と窒素酸
化物との不均一反応が硫黄酸化物よりも重要であることなどを明らかにした。特に近年ア
ジア大陸で排出量が増えつつある窒素酸化物の海洋への降下は、西部北太平洋の海洋生物
生産への影響評価に重要な要因となりうる。我々の成果は Jour. Geophys. Res.の特集号に
まとめて掲載される予定である。
汚染物質到来「化学天気予報」でピタリ
VMAP 地上観測網によって得られた化学成分測定結果は、統一された手法により信頼性の
高いものであった。この実測値をもとに VMAP で用いられた「化学天気予報システム」
(CFORS:
Chemical weather FORecast System)は、最新の知見にもとづく地域気象モデルとオンライ
ン結合した物質輸送モデルを用いて構成し、気象の変化に伴う人為起源・自然起源の物質
の輸送を高い精度で予測することが可能となった。
CFORS による予測は ACE-Asia の観測期間中には米国の航空機観測や米国、日本の船舶観
測に対して 72 時間の予報を行った。その結果から化学成分や輸送パターンを把握し、観測
場所や時間を設定した観測体制を確立することができた。実測値とポスト解析から、アジ
ア大陸で新たな黄砂発生源となる地帯を検出したことや、黄砂が硫酸塩に数時間の遅れを
持って日本に飛来することや、従来知られていなかった東南アジアの焼畑に伴うススや一
酸化炭素が日本上空に輸送されることが明らかにされた。
以上の VMAP での成果は、国際学術雑誌に公表されつつあるが、同時に、月刊「海洋」に各
研究成果の概要を取りまとめ、2004 年 2 月特集号として刊行し、成果の全貌を国内におい
ても公にする予定である。
74
2. 研究構想
大気エアロゾルは太陽光の散乱や凝結核としての雲の生成、粒子表面での気体の不均一
反応などを通して大気化学成分の変動や気候変化の原因物質として重要な役割を果たして
いる。特に北半球におけるヨーロッパ、北米東部、東アジア域でのエアロゾルの直接的・
間接的冷却効果は、温室効果気体による温暖化傾向を緩和している可能性が示されている。
またエアロゾルによる冷却効果は地域的に強く現れ、例えば降水分布なども変化させる可
能性を持っている。しかし、気体成分に比べ、エアロゾルの平均滞留時間は数日から数週
間と短いため、エアロゾルの化学組成や濃度変動が大きく、地球規模での気候への影響評
価の見積りには過大な不確定要素が伴う。
一方、大気中から陸上や洋上へ降下する物質は、生物活動を酸性物質として抑制、ある
いは栄養源として促進するように影響し、生物起源のエアロゾル前駆体を通して生成する
エアロゾル量を左右する。硫酸塩と有機物エアロゾルはそれらの起源が自然界にも人為的
にも存在し、雲核形成などの間接的温暖化抑制にも作用し、気候変化にかかわっている。
地球表面積の約 7 割を占める海洋において、エアロゾルの主要成分である海塩粒子は、ハ
ロゲンラジカルの生成を通して海洋大気中の酸化過程に強く影響を与える。また陸起源の
鉱物粒子は海洋への輸送過程で窒素化合物、硫黄化合物、オキシダントの生成消滅に大き
くかかわっていることが指摘されはじめた。
アジア大陸では人為起源エアロゾルとその前駆体の排出量の年々の増加が顕著になり、
自然現象である黄砂とともに北太平洋へ長距離輸送される。北太平洋上は他の大洋には見
られない鉱物粒子と人為起源物質との変質過程や雲形成過程の重要な反応の場である。東
南アジアで頻発する森林火災はアジア・太平洋域のエアロゾルの化学組成や濃度を変化さ
せる一因となっている。成層圏における航空機の排気ガスによるエアロゾルや窒素酸化物
の増加が注目され始めた。同様に船舶からの排気ガス放出は外洋域において大気組成のバ
ックグラウンド濃度を上昇させ、硫黄化合物については海洋生物起源の放出量を上回って
いる可能性が考えられる。
本研究ではアジア大陸と北太平洋を中心とする海洋大気エアロゾルの基礎的研究の確立
と将来的な大気組成変動予測が不可欠と考え、次の 2 つの研究課題を設定した。
(A) 海洋大気エアロゾルの科学的特徴と放射への影響評価
北太平洋西部海域を中心に主要エアロゾル成分の物理、化学、放射、雲核形成の性質を
測定し、形成、変質、除去を支配している物理、化学過程を定量することにより、これら
の過程がエアロゾルの粒子数分布、化学組成、放射特性、雲核形成に与える影響を明らか
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にする field における process study である。
[観測手法について]
地球化学におけるエアロゾル化学や物質循環研究は、今まで、化学成分を定量すること
により、物質の量的なフラックスの見積もりを中心に取り組まれてきた。しかし、エアロ
ゾルの放射強制力や微量気体との不均一反応を考える場合、化学成分の濃度だけではなく
粒子数、粒径、表面積などとの関係が重要となってくる。エアロゾル粒径分布は広い粒径
範囲にわたって計数する。化学分析用にはエアロゾルを粒径別に採取する従来型のインパ
クター方式から脱却しなければならない。採取可能粒径も 0.nµm までの採取が限界であっ
たが、0.0nµm まで拡げ、野外においても使用可能な粒子数を粒径別に計測、捕集した試料
を化学分析できる採取装置を製作する必要がある。この装置はエアロゾルを荷電し、イン
パクターステージごとに電荷量を計測する原理を用い、リアルタイムで情報が入手でき、
その後、化学分析に供することができる。
エアロゾルの化学分析方法については、フィルターに捕集した試料の全分析を化学的前
処理後、濃度として算出していた。一気圧下での X 線分析顕微鏡による非破壊で多試料を
多元素同時自動分析できる測定法を確立する。
近年、電子顕微鏡による個々の粒子について形状分析後、X 線マイクロアナライザーによ
る化学分析が試みられている。しかし、個々のサブミクロン粒子について C, P, S など親
生物元素を分析するには、試作開発中の He マイクロ波誘導結合プラズマによる励起による
発光分析測定装置の実用化が有効と考えられる。
測定項目は、スカイラジオメターによる放射観測、パーティクルカウンターによる粒径
分布観測、化学分析用エアロゾルサンプラー、時間高分解能エアロゾルサンプラー、エレ
クトリカルロープレッシャーインパクターによる粒径別化学分析用試料採取、オゾンおよ
びオゾン前駆体測定、大気ハロゲン化合物測定などを船舶での集中観測計画として予定し
た。
[実施計画]
国際共同観測期間と重なる 2000 年と 2001 年春期に予定されている海洋地球研究船「み
らい」 MR-00-K3 と MR-01-K2 次航海に乗船し、観測を行う予定である。この時期に日本の
空港を基地とした NCAR C-130 や NASA P-3 による航空機による鉛直分布の観測、NOAA の海
洋調査船、韓国の海洋調査船などがあわせて西部北太平洋で集中観測を行う計画
(ACE-Asia)が進んでいる。またアジア諸国では統一した地上大気観測網を設置し、長期の
観測(APARE)を進めるよう呼びかけられた。
◎海洋観測では、プロセス研究として大規模な黄砂多発時にアジア大陸からの黄砂と人為
起源物質を含む気塊を発生時から地上大気観測網により追跡し、エアロゾルとその前駆体
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物質の粒径変化や化学的変質を観測する。
◎いままで測定例のほとんどない有機エアロゾル組成の粒径分布と分子レベルの解析を行
い、硫酸塩エアロゾルに匹敵する放射強制力を有するか評価する。
◎これらのエアロゾル物理・光学的観測と化学分析結果などの 3 次元的実測分布と TOMS や
AVHRR によるエアロゾル衛星観測結果を放射モデルに組み込み、北太平洋上でのエアロゾル
の放射強制力の見積もりと人為起源物質の増加による将来予測を行う。とくにアジア特有
の黄砂現象が気候変化に放射強制力だけではなく、海洋生物活動への影響も含めて評価す
る。
(B) 大気-海洋間の生物地球化学的手法による物質循環過程の解明
大気エアロゾルは大気中での振る舞いが放射や気体の反応の場としてだけではなく、物
質循環からみても重要である。エアロゾル物質の降下に伴う北太平洋の生物生産への影響
と海洋から大気へ放出される物質など、大気-海洋間の物質循環過程を明らかにするための
手法開発を目的とする。
[観測手法について]
洋上での時空間的に密で継続した長期大気観測が要求される。研究船による観測や洋上
の島での観測は、それぞれ、時間的、空間的に、海洋ブイでの観測はコスト面から制限が
生じる。
近年、無人の自動帆走できるヨットの製作が試みられている。技術的には太平洋横断も、
時間さえかければ太平洋往復も可能である。定点でとどまる設定もできる。船体の一定基
準までは無人でも漂流物として見なされることから、洋上での長期にわたる大気の移動あ
るいは定点観測用への利用は十分可能である。船舶自身からの大気汚染もなく、大気観測
や海洋表層の温度、塩分などの鉛直分布測定も可能である。搭載スペースには特に制限は
なく、洋上での観測装置の作動信頼性の向上、保守点検の軽減、測定データやコントロー
ル信号の送受信、採取試料の保存、電源の確保などを技術的に確立できれば、将来的には
海洋のフリードリフティングブイに匹敵する手法として各分野から利用されることが期待
される。
「無人観測艇」による海洋大気のオゾン、硫黄化合物や海面のクロロフィル濃度の自動
連続測定などは、生物活動による大気への放出量の見積もりや衛星データの検証に大きな
役割を果たすものと考えられる。
[実施計画]
アジア・太平洋地域を物質循環の観点からみると、アジア大陸から縁辺海へ運び込まれ
る陸起源物質は、黄海などでは大気からの降下量が主ではあるが、大部分が河川を経由し
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ていると見なせる。しかし、縁辺海から外洋域への河川経由の物質輸送量は、大気を経由
する過程に比べ、時間的、量的にも占める割合が小さいことが考えられる。
一方、地球全体での鉱物粒子の大気から洋上への降下量は 910Tg/yr であり、北太平洋全
域で 480Tg/yr という見積もられている。これらの陸起源物質の海洋環境に与える影響とそ
の生態的なバランスは定量的に把握されていない。
大気の季節変動によるこれらの物質の放出量や輸送パターンの変動によって、海洋環境
がどのような反応を示しているか定量的に把握する。
そのため、地上大気観測網と船舶による観測に加え、無人観測艇による定期的な時空間
変動の観測を中高緯度を中心に行う。海洋表層への大気物質の降下、下層からの鉛直混合、
水平移流などによる物質のフラックス測定が課題である。これは CREST の時系列観測の成
果との共通する課題となる。
アジア・太平洋地域では、今後 10 年単位で、洋上においては船舶から、陸上においても
耕作地の拡大、自動車の普及など、めざましい人為起源物質の放出量の増加が予想され、
これらの変化が大気や海洋がどのように反応していくか継続的な観測手法や測定が必要と
考える。
◎海洋基礎生産の大きく異なる海域での海洋生物起源のエアロゾルとその前駆体物質の循
環過程の比較と海洋全域にわたるフラックスの見積もりを明らかにする。また大気降下物
による基礎生産の変化を観測する。
◎大気からの物質循環機構として、降水現象、海霧現象、海塩粒子の生成、海面薄膜内で
の化学物質の濃縮機構など除去と生成の過程を大気と海水境界面の微小スケールで測定す
る。
[将来展望]
アジア・太平洋地域におけるエアロゾルの観測結果をもとに高い精度の気候モデルが構
築され、将来的には衛星による大気観測により現在の天気図のように化学天気予報図が適
宜作製されることになるであろう。それをもとにしたアジア・太平洋地域の人為起源物質
の放出量の増加による将来予測図から国別の排出規制や全域での排出量の制限に明確な指
針を与えることができるであろう。人類活動によるものだけではなく、自然の現象である
黄砂や森林火災などによる変動に対してもその影響が適確に評価されることになるであろ
う。
無人観測艇の実用化が成功すれば、大気、海洋観測が飛躍的に容易となり、ルーテ
ィン観測項目について、衛星では得ることのできない鉛直分布などがリアルタイムでの無
人自動計測として可能となる。
78
3.研究成果
3. 1
無人観測艇グループ
(1)研究内容及び成果
3.1.1
観測艇開発
陸上での大気科学研究に比べ、海洋大気、特に外洋域での研究はきわめて少数の事例解析にと
どまっている。洋上の島における観測定点の設置は大気中物質の時間変動の測定に有効であるが、
地理的な分布や変動に対応するためには島の存在場所による制限がある。島の存在しない北緯 30
度から 50 度にかけての北太平洋中緯度帯では、船舶による観測とサンプリングや係留ブイに頼
るしかない。しかし、船は複数の研究分野による共同航海が多く、また運行計画が一年以上前か
ら決められるため、航海中に出現する現象に対応して独立した大気観測はあまり期待できない。
そこで、大気エアロゾルや気体成分と海洋表層の物理・生物パラメターを無人で自動航走ある
いは定点保持をして連続測定するプラットフォームとして無人海洋大気観測艇「かんちゃん」
(観
測の「観ちゃん」、環境の「環ちゃん」、還っておいでの「還ちゃん」、地球を看病する「看ちゃん」、
勇敢な「敢ちゃん」、肝いりの「肝ちゃん」、汗かく「汗ちゃん」・・・)を開発した。
図3-1-1に「かんちゃん」の概観を示す。全長 8m、幅 2.8m の単艇体ヨットをベースとしてい
る。デッキは完全に密閉され、艇内部に大気・海洋観測測定装置、制御コンピュータ、衛星通信
設備などを装備している(図3-1-2)。推力や観測装置の電力は搭載したジーゼルエンジンによ
る発電により供給した(図3-1-3)。
通信には日本沿岸域 200 海里内ではワイドスター(船舶衛星電話)、そのバックアップや全世
界航海用にインマルサット国際衛星電話を用い、地上局より針路変更の指示、YOYO 観測の指示、
大気および海洋表層観
測データ、航走関連デ
ータの読み出しなどを
行う。なんらかの障害
ですべてのシステムが
稼働できなくなった場
合は、独立したオーブ
コム衛星通信システム
が立ち上がり、現在地
が 30 分毎に確認できる。
マストには気象観測
機器(気温、湿度、降
図3-1-1
「かんちゃん」の外観装備
79
雨量、風向・風速測定用)が備え付けら
れている。大気試料は海面から 6m 上に
あるマスト上端から吸引され、大気観測
コンパートメントへ取り込まれる。大気
中ガス成分の計測には紀本電子工業
(株)と共同開発したマイクロフローシ
ステムを使用した SO2 計、NH3 計と O3 計
(OA-681、紀本電子工業(株))を用い
た。SO2 計は、吸収液として蟻酸ナトリ
図3-1-2
「かんちゃん」の装備見取り図
ウムと硫酸セリウムを用い、6 分間隔で
測定を行った。NH3 計は、吸収液に蟻酸
ナトリウムと o-フタルアルデヒドを用い、10 分間隔で測定を行った。これらの吸収液は目的物
質と反応し、蛍光物質を生成するため、蛍光検出器にて定量した。O3 計は、1 分間隔で測定を行
った。 エアロソルの観測には、粒子個数計(OPC)
(KC-18、
(株)リオン社製)、TSP 計(PM2.5、
Optical Black Carbon を含む、SPM-613、紀本電子工業(株)製)を用いた。粒子個数濃度は 3
分毎に、TSP 計は 1 分毎に測定を行った。また、TSP 計で 4 時間毎に捕集したエアロゾル試料は、
微小粒子(<2.5 µm; fine)、粗大粒子(>2.5 µm; coarse)をそれぞれ個別に超純水(<18.3MW)で抽
出し、イオンクロマトグラフィにて水溶性イオン成分を測定した。
船底には水温、塩分、濁度、クロロフィル蛍光センサが取り付けられ、海洋表層のデータを1
分毎に収集する。船底キール部には直径 25cm の貫通穴があり、ここに昇降式 CTDF センサ
(YOYO)が収められている。このセンサ
は指定した観測点で最大水深 120m まで
の鉛直測定を行うことができる(図31-4)。
本体は 2000 年 4 月に完成し、2000 年
12 月 22 日及び 23 日の奥浜名湖におけ
る最終航行試験を行った。相模湾奥へ
回航後、2001 年 3 月 1−4 日に無人航行
観測実験を行った。2001 年 5 月 23 日−
26 日に清水−八丈島間無人回航観測を
実施し、その後八丈島周辺海域での観
図3-1-3
測航海を行った。2002 年には駿河湾での観
「かんちゃん」発電システム
80
測後、6 月 10 日に清水港から
三陸沖の観測のため、基地と
する東京大学海洋研究所大槌
臨海研究センター(現、国際
沿岸海洋研究センター)へ 520
海里の観測航海を行った。引
き続き三陸沖での 6 回の定線
観測を含め、2003 年 10 月 5 日
に再び清水港に帰港するまで、
2 年半計 13 回、2500 海里を越
える観測航海(エンジン稼
図3-1-4
表層水質センサーと YOYO センサー
による観測システム
働時間 2080 時間)を終了した。
観測航海の概要を表1にまと
めた。いろいろなトラブルとそれに対応した改善なども特記事項として記録した。大槌での定期
定線観測では 5 日間に YOYO による 68 回の鉛直分布計測を行い、二時間毎での連続測定などが
可能となった。
表3-1-1
81
3.1.2
3.1.2.1
三宅島噴火による海洋環境への影響
「かんちゃん」による大気観測結果
無人海洋大気観測艇を用いて 2001 年 5 月 23 日から 26 日まで 4 日間、大気と海水の総合観測
航海を行った(SCOOP-0101)。この観測航海は、静岡県清水市を出航後、伊豆半島に沿って南下し
松崎港に一旦入港、その後、東経 138 度 40 分線に沿って南下し、北緯 33 度 15 分を東進し、東
京都八丈支庁八丈島に接岸するまでものである。図3-1-5a に観測航海の航路を示した。
硝酸塩(NO3-)濃度は nss-SO42-が NH4+と比べて濃度が低い場合、NO3-は、NH4+と結合して存在す
る確率は少なく、むしろ(NH4)2SO4 などの化学形態である。SCOOP-0101 及び-0102 で測定された NH4+
の濃度は、nss-SO42-と比べて低く、nss-SO42-濃度との関連が強いので、微小粒子中の NH4+と nssSO42-を取り上げた。さらに、微小粒子中の nss-SO42-の粒径分布から通常は、0.1-1.0 mm の間に
濃度のピークを持つため、これと関連した粒径を OPC で測定している。
5 月 24 日と 25 日に二つの大きな大気中の粒子体積濃度ピークが観測された。粒子体積濃度は、
粒子の体積を表し、機器の計測範囲の平均粒径を持つ体積に OPC で計測した個数濃度を乗じたも
のである。5 月 24 日の粒子体積濃度の上昇は、これと同時に測定した無機炭素成分(OBC; Optical
Black Carbon)と同様に上昇を伴う挙動をしていた。これは、汚染物質とともに運ばれてきたこ
とを意味している。しかしながら、25 日の体積濃度のピーク時には OBC との関連はなく、汚染
物質以外の由来のものであることが考えられた。上記と同じ期間の SO2 については、5 月 24 日の
濃度ピーク時には、SO2 濃度は低いままである。それに対して、25 日の濃度ピーク時には SO2 濃
度が高くなっていることが分かる(図3-1-5b)。25 日の SO2 濃度ピークは、粒子体積濃度との
関係が強い。
SO2 の発生源について、濃度が 40 ppbv 程度検出されていることから、化石燃焼などが発生源
として通常が考えられる。無人海洋大気観測艇である「かんちゃん」自体も燃料に軽油を使用し
ているが、海水中へ排ガスを排出するため、船体からの影響はほとんどないと考えられた。また、
観測艇の近くにある発生源としては、静岡、横浜や東京などの都市部であるが、2000 年 8 月以
前には東京においては 50ppbv 以下であり、また、静岡などの都市部でも 10ppbv 以下であること
から、5 月 25 日においては非常に高い SO2 濃度が検出されたことが分かる。ここで考えられるこ
とは、前述した OBC 濃度変動の結果からも都市の影響が少ないといえるので、2000 年に噴火し
た三宅島の火山である雄山からの火山ガスの影響であると考えられる。
実際、三宅島の影響は非常に大きく、気象庁・火山地震月報より 5,000∼20,000t程度の SO2
の放出量があると見積もられており、三宅島火山からの影響が強いことが分かる。このことから、
無人海洋大気観測艇が三宅島の『火山』噴出ガスを観測したと考えられる。
さらに、NH3 ガスが三宅島火山ガス影響下において SO2 ガスと同じ挙動をしていた。NH3 の発生
82
源は通常は、土壌などと考えられている。高濃度の NH3 が検出された地点は、海洋上であるため、
通常では高濃度は期待できない。よって、三宅島火山ガス影響下における NH3 の起源を火山ガス
に求めることができる。
以上のことから、SCOOP-0101 観測航海において、三宅島近海において三宅島火山からの火山
ガス由来の SO2 および NH3 を検出することができた。また、火山ガスの成分中には SO2 ばかりでな
く、高濃度の NH3 が存在していることが考えられた。火山噴煙から生成される窒素化合物を含む
エアロソルの海洋への降下は、表層の生物生産に長期にわたり影響を与える可能性が示唆される。
この仮説を基に海色衛星データを用いて、三宅島の噴火前と噴火後の黒潮の南側海域における
クロロフィル-a 濃度の比較を行った。
図3-1-5
3.1.2.2
(a) SCOOP0101 航海航跡と(b)二酸化硫黄、アンモニア、硫酸塩粒子濃度
衛星データを用いた海洋生物生産量の変化
本研究で使用した衛星データは、
1997 年 NASA が打ち上げた海色センサー
(SeaWiFS: Sea-viewing
Wide Filed-of-view Sensor)である。1997 年 9 月より全球のデータ取得を開始し、現在も稼働
している。三宅島の噴火活動がはじまった 2000 年 6 月をまたぐ期間の 1997 年 9 月∼2001 年 8
月の4年間における北緯 19 度−33 度、東経 133 度−155 度を含む全データ(3154 シーン、約 300GB)
について処理を行った。各月の1度メッシュで区切られた範囲内のデータを平均化して、48 ヶ
月間の各月の月平均のクロロフィル-a 濃度マップを作成した。
また、作成した 48 ヶ月のクロロフィル-a 濃度マップから次のような3つの条件に合う海域の
データを抽出した。3つの条件とは、貧栄養である黒潮の南側の海域、シミュレーションによっ
83
て SO2 の沈着があった海域、そして衛星データが得られている海域である。
黒潮の南側海域では表層の栄養塩が一般に枯渇している。このような海域では、栄養塩の供給
による生物生産の変化を確認しやすいと考えた。黒潮より北側では沿岸水による栄養塩供給も考
えられるため、今回の解析には適さない。黒潮の経路を確認するにあたって、NOAA より入手し
た月平均値の海表面水温を用いた。1℃毎の等温線を引き、等温線間隔の狭い領域の南端より南
側を対象海域とした。閾値となる水温は、季節変化し、19-29℃となった。
三宅 島の 影響を 受け ている 範囲 を特定 する ために 、噴 出した SO2 の沈着 に関 する MSSP
(regional-scale Eulerian Model System for Soluble Particles)によるシミュレーション結
果を用いた。MSSP は、ガスとエアロゾルに関する光化学変化や移動、沈着などを含んだモデル
である。シミュレーション結果において、二酸化硫黄の沈着が見られた海域のみを対象とした。
シミュレーションの結果によれば、三宅島から噴出した二酸化硫黄は三陸沖において最も多く沈
着している。しかしながら、三陸沖は高生産海域であり、三宅島からの影響を見る上で適当では
ない。なお、ここでは SO2 は NH3 と反応して(NH4)2SO4 となって、沈着することを仮定している。
衛星データについては、雲などによって観測できない場合があるため、観測値が得られた海域
図3-1-6 衛星画像による月平均のクロロフィル分布図、
(a)噴火前の 1999 年 8 月と(b)噴火後の 2001 年 8 月
84
のみを対象とした。また、月平均値におけるノイズの影響を除くため、平均値を算出するときに
用いたクロロフィル-a 濃度の標準偏差が閾値 0.03 より小さいことと、2サンプル以上あること
を条件とした。
これらのスクリーニングにより残ったデータの分布は、おおむね北緯 16−25 度, 東経 129−155
度の範囲内にあった。
3.1.2.3
噴火前後におけるクロロフィル-a 濃度の比較
噴火前後におけるクロロフィル-a 濃度画像の一例を図3-1-6に示す。図3-1-6a は噴火前
の 1999 年 8 月、図3-1-6b は噴火後の 2001 年 8 月である。2001 年 8 月クロロフィル-a 濃度
は、三宅島周辺で上昇しているように見えるが、これは 2001 年の方は黒潮が沖合にあったため
沿岸水が流入したものと考えられる。黒潮の南側におけるクロロフィル-a 濃度の変化について
は、画像を見る限り定かではない。
図3-1-7 衛星海色データより得られた黒潮南方海域における月平均クロロフィル-a 濃度。
1997 年 9 月から 2001 年 8 月の 48 ヶ月。
図3-1-7に黒潮の南側で SO2 の沈着が見られた海域におけるクロロフィル-a 濃度の月平均値
を示す。大量の火山性ガスの噴出は 2000 年 8 月中旬以降のため、噴火活動の開始の時期とずれ
た 2000 年 8 月までのデータとそれ以降のデータを色分けして、1997 年 9 月から 2000 年 7 月ま
での月平均値を灰色で、噴出後は黒で示している。1 月から7月までの3本の噴出前のバーは、
1998 年から 2000 年までの各年のクロロフィル-a 濃度の平均値を表している。8 月について、噴
85
出前は 1998 年と 1999 年、9 月以降は、噴出前の3本のバーは 1997−1999 年の各年の値である。
噴出後はそれら以降の年を示している。この図に示されるように、火山性ガス噴出以前と比べて、
2001 年 4 月、7 月、8 月のクロロフィル-a 濃度の上昇が見られる。特に、7,8 月は、噴出前に比
べ 20%以上の増加がみられる。一方、その他の月は、4 月を除いて顕著な増加が見られない。
図3-1-8において明白に示すように、夏にのみ濃度の増加が顕著な理由であるが、夏の海表
面水温の上昇による成層が発
達するため、栄養塩が枯渇し
ているところに三宅島より栄
養塩が供給されたと考えられ
る。それ以外の月は、混合層
深度が夏よりも深くなり下層
からの栄養塩の供給が行われ
たため、三宅島からの影響が
不明瞭になったと考える。2001
年 4 月におけるクロロフィルa 濃度の増加の原因は、大規模
図3-1-8
クロロフィル濃度と水温との関係
な黄砂が発生した時期であり、
黄砂が影響していると考える。
3.1.3
「かんちゃん」による海洋微細構造の観測
「かんちゃん」の YOYO システムでは、センサーの下げ降ろしは一回につき、約 15 分程度で完
了する。バッテリーの動力の関係からほぼ二時間毎の鉛直分布の連続測定が可能である。2002
年 9 月から 2003 年 6 月までの大槌沖での定期定線観測の測点を図3-1-9に示す。これらの微
細な時空間変動については、現在解析中である。一例として図3-1-10と図3-1-11に大槌
から清水に向かう SCOOP-0305 航海において、台風 15 号接近による小名浜へ避難するまでの各成
分の鉛直分布を示す。図3-1-12に示
すようにクロロフィル濃度と濁度に水塊
による明白な違いが明らかになった。ク
ロロフィル濃度は南北でほぼ同じ濃度範
囲であったが、濁度が北では高く、南で
は低いという傾向を示している。北の方
では懸濁物量が多いのかまたは大型植物
プランクトンや動物プランクトンの存在
図3-1-9
大槌沖定期観測定線
86
量が大きいことを示し、南の方では小型の植物プランクトンが多いことを示している。また水温
躍層直下の水深 25m 付近でクロロフィル濃度が急増している。これらの植物プランクトンの鉛直
分布の構造から、より正確な海色衛星画像によるクロロフィル濃度分布の正確な見積もりが可能
となる。
(2)研究成果の今後期待される効果
「かんちゃん」の開発によって、従来研究船
へ乗船して観測しないと得られなかったデータ
が無人で、しかも希望する測点で連続して取得
できることを可能にした。また大気観測装置と
海洋観測装置の同時測定による大気から海洋へ
の物質の降下現象の把握、海洋から大気へ放出
する生物起源気体などの過程の解明が可能とな
った。
「かんちゃん」への利用として、定点保持の
図3-1-10
の鉛直分布
SCOOP0305 航海での塩分、水温
性能を生かした外洋でのブイの替わりとなるよ
うな海洋表層と海洋大気の定点観測、水中での
測定データを「かんちゃん」で受信し、衛星を
通してデータを転送する機能、すなわち、魚類
などを追跡する場合や無人潜水艇をコントロー
ルする場合への利用が可能となる。また、XCTD
など投下型測定器を積み込み、自動的に投下し、
データを得るなど、一隻ではなく、多数の無人
観測艇を展開すれば、現在行われている
Operational Oceanography の分野に相当な貢
献をすることが期待される。
図3-1-11 SCOOP0305 航海でのクロロ
フィル蛍光、濁度の鉛直分布
図3-1-12 SCOOP0305 航海でのクロロ
フィル蛍光、濁度の鉛直分布
87
3.2
観測測定グループ
(1)研究内容及び成果
3.2.1
VMAP 海洋大気島嶼観測網
3.2.1.1
VMAP 観測網による海洋大気エアロゾル組成
(a) はじめに
二酸化炭素の増加による地球温暖化が懸念されているが、これを定量的に見積もる上で、大気
エアロゾルの冷却効果の影響は無視できない。そのため、その化学組成と粒径分布、そして時空
間分布などに関する精度良い情報が必要となる。
西部北太平洋海域は、急速な経済発展を遂げる東アジア地域に隣接し、硫黄酸化物をはじめと
する大気汚染物質の影響に強くさらされている。海洋上へ輸送された人為起源エアロゾルは、太
陽放射の散乱・吸収体として機能し、雲粒核として雲の形成に関わるなど、海洋大気における放
射収支や水循環などの大気物理過程、そして気候システムに大きな役割を果たしている。また、
大陸から海洋への物質輸送を担うと同時に、大気中における各種化学反応の場を提供するなど、
物質循環や大気化学過程に与える影響も大きい。春季を中心に中国内陸部で発生し東アジア地域
から北太平洋上へ展開する黄砂現象は、鉱物粒子の海洋への供給路として重要視されているが、
人為起源エアロゾルや汚染物質の挙動に与える影響についても高い関心が持たれている。
東アジア地域から西部北太平洋上へ輸送される大気エアロゾルの化学的性状とその輸送経路、
輸送機構を解明するため、2000 年より日本列島近海に位置する4島(利尻、佐渡、八丈、父島)
を用いて VMAP(Variability of Marine Aerosol Properties)海洋大気観測網を設置し、大気エ
アロゾル及びその関連物質の広域
60 o N
的な連続観測を行った。2001 年春
季には、この海域において行われ
50 o N
た Asian Pacific Regional Aerosol
Rishiri
40 o N
Characterization
Beijing
Dunhuang
Sado
Seoul
Tango
Zhenbeitai
Qingdao
Kosan
30 o N
Fukue
Experiment
(ACE-Asia)に呼応する形で集中観
Hachijo
Midway
測も行った。
Linan
この島嶼観測の成果の一部とし
Chichijima
Amami
Hong Kong
Lan-yu
20 o N
て、2001 年 3−5 月に行われた集中
観測に焦点をあて、春季における
10 o N
西部北太平洋海域での大気エアロ
100 o E
120 o E
140 o E
160 o E
180 o
図 3 - 2 - 1 ACE-Asia 国 際 集 中 観 測 網 で の
ACE-Asia Ground Station Network over East Asia
VMAP
大気観測点、利尻、佐渡、八丈島、父島
88
ゾルの化学的性状と、東アジア地
域からの人為起源エアロゾルの輸
表3-2-1
送経路、輸送機構、輸送中における化学的変質過程について、得られた成果を述べる。
(b) 大気エアロゾル及びその関連物質の観測
図3-2-1には ACE-Asia 国際集中観測での地上観測点と VMAP 観測網の4つの観測点の位置を
示した。4 島ともほぼ東経 140 度線に沿った北緯 25−45 度の範囲に位置し、東アジア地域から
西部北太平洋上への大気エアロゾ
ルの輸送現象を捉えるのに適した
観測網である。表3-2-1には、
各観測点に関する情報と観測項目、
観測期間をまとめた。本稿では大
気エアロゾル中主要イオン成分及
び炭素成分、エアロゾル個数濃度
の結果をまとめて述べる。
(c) 海洋大気エアロゾルの化学的
性状
図3-2-2 各観測点の各成分の平均濃度の違い
89
表3-2-2
本研究では主要イオン成分の観
測は佐渡を除く3島で行った。2001
年 3−4 月に得られたエアロゾル中
化学成分濃度を表3-2-2にまとめ
た。また、図3-2-2に各観測点の
平均濃度の違いを示す。なお、主要
イオン成分の測定は粗大粒子(d>2.5
μm)と微小粒子(d<2.5μm)の二
段分級で行った。また炭素成分の観
測は、微小粒子(d<2.5μm)のみを
対象として行った。この海域でのエ
アロゾル中化学成分濃度の報告値と
しては、例えば春季の札幌で非海塩起源硫酸塩(nss-SO42-)が 2.69μg/m3、硝酸塩(NO3-)が 1.86
μg/m3、父島の南 50kmの母島で大陸空気塊が輸送される時で nss-SO42-が 2.44μg/m3、硝酸塩
(NO3-)が 0.87μg/m3 などが挙げられる。本研究で得られた濃度はいずれも既報値に近い値であ
ったが、この海域で多成分を多地点で同一手法により同時観測した報告例は極めて少なく、春季
における西部北太平洋海域の大気エアロゾル中主要化学成分濃度の地理的分布を捉えることがで
きたと考えられる。
エアロゾル中のEC(Elemental Carbon:元素状炭素)は、燃焼過程を主たる起源とし化学的
に不活性であるため、人為起源エアロゾルの指標物質と考えられている。いずれの島においても、
大陸空気塊の流れ出しに対応した断続的な濃度の増加が認められる。EC濃度の平均値は佐渡で
最も高く、父島で最も低かった。佐渡は日本列島や朝鮮半島などに囲まれており、人為起源エア
ロゾルの発生源地域の影響を最も強く受けていたと考えられる。父島は日本列島の南 1000km に
位置する離島であり、人為起源エアロゾルの影響は小さく、外洋大気に近い特徴を示していると
考えられる。利尻は平均濃度こそ比較的低かったが、濃度変動が大きい傾向が確認された。利尻
は極東シベリアやオホーツク海などから流入する清浄大気の影響を恒常的に受けている一方、ア
ジア大陸に近いため発生源の直接的影響も受け易く、大陸空気塊の流れ出しに伴い高濃度の人為
起源エアロゾルが観測される傾向を示した。主要イオン成分の粒径別濃度をみると、nss-SO42-及
びアンモニウム塩(NH4+)はその殆どが微小粒子に含まれていた。いずれの地点においても両成分
濃度には非常に高い相関関係が認められた。非海塩起源硫酸塩はアンモニウム塩として微小粒子
を形成して存在し、輸送されていることを示している。微小粒子中の NH4+/nss-SO42-の等量濃度
比は、利尻、八丈及び父島でそれぞれ 0.77、0.61 及び 0.61 であった。利尻と比較し、八丈及
び父島では、エアロゾル中の nss-SO42-はあまり中和されずに存在していたといえる。日本列島に
90
近い八丈では nss-SO42-が高い濃度で存在していたこと、外洋上の父島では陸域に起源を持つ NH4+
の濃度が相対的に低かったことが、その原因と考えられる。一方、NO3-は主に粗大粒子中に含ま
れていた。海洋上において NO3-が主に粗大粒子中に存在することは、これまでの観測からも報告
されている。利尻と八丈では NO3-と非海塩起源カルシウム(nss-Ca2+)との間に良い相関が認め
られる。nss-Ca2+は鉱物粒子の指標と考えることができる。これらの結果は、利尻や八丈などの
日本列島近海では、大陸から洋上への NO3-の輸送の担い手として鉱物粒子が重要な役割を果たし
ていることを示唆している。一方、父島では両者の相関は低くなる。父島に到達する空気塊は、
比較的長い時間海洋上を輸送されるため、鉱物粒子の除去が進んでいると考えられる。八丈にお
ける NO3-と nss-Ca2+の平均濃度の父島におけるそれらとの割合が、それぞれ 2.59、4.19 である
ことがわかる。この割合は、微小粒子として存在する nss-SO42-及び NH4+ではそれぞれ 1.66 及び
1.65 であり、粗大粒子中に含まれる NO3-と nss-Ca2+が輸送中に除去されやすいことを示してい
る。興味深いことに、nss-Ca2+に比べて NO3-はこの割合が顕著に低い。陸上より排出され海洋上
に流れ出た窒素酸化物は、輸送中に光化学酸化を受け硝酸ガスとなり、豊富に存在する海塩粒子
に取り込まれることによりエアロゾル中硝酸塩となると考えられる。父島が位置する外洋上では、
硝酸塩の輸送への鉱物粒子の量的寄与は相対的に小さく、ガス成分として流れ出た窒素酸化物或
いは硝酸の海塩粒子との不均質反応が生成経路として重要になると考えられる。
(d) 人為起源エアロゾルの輸送経路
本観測では面的に広がりのある 4 点で同時観測を行ったため、東アジア地域から運ばれるエ
アロゾルの輸送経路の特徴を明らかにすることができた。本研究では 4 時間間隔と高い時間分
解能で EC 濃度の計測を行ったため、人為起源エアロゾル濃度の時間変動を議論する上で最も適
当な成分であると考えられる。4島における EC 濃度の時間変動を比較するために、以下の式に
より規格化された濃度を求めた。
N=(X-M)/σ
ここでは、N は規格化された濃度、X
は観測された濃度、M 及びσは各島
におけるこの期間の平均濃度及び標
準偏差である。図3-2-3に規格化
された EC 濃度の4島における時系列
変動を示した。EC の濃度変動は、利
尻と佐渡で非常によく似たパターン
を示した。一方、八丈と父島での濃
図3-2-3 規格化されたEC濃度の4島における時
系列変動
91
度変動も同調していることがわかる
が、利尻及び佐渡の変動パターンとは同調していない。これらの結果から、東アジア地域から西
部北太平洋上への人為起源エアロゾルの輸送経路には、日本列島の北部を経る経路と、南海上を
経る経路の2つがあり、それぞれの輸送は別個の気象場によって引き起こされていると推察され
る。人為起源エアロゾルの輸送は、日本列島東海上での低気圧の発達、寒冷前線の通過、移動性
高気圧の東進などにより引き起こされる。
(e) まとめ
本稿では、VMAP 観測の一環として行われた島嶼観測網における海洋大気エアロゾル観測の成
果の一部を紹介した。この観測により、春季における西部北太平洋海域の大気エアロゾル中主要
化学成分濃度の地理的分布を捉えることができたと同時に、その輸送メカニズムや輸送経路、発
生源地域の特徴を明らかにすることができた。例えば、1)日本列島周辺海域では NO3-の輸送の
担い手として黄砂粒子が重要な役割を担っている、2)海洋上を輸送中に生成される硝酸ガスの
海塩粒子などへの取り込みにより外洋上に存在する NO3-が生成される、
3)森林火災によるバイオマス燃焼起源と推察される炭素成分がシベリア方面から到達する空気
塊中に豊富に含まれている、4)同じ人為起源物質である nss-SO42-、NO3-、炭素成分は、その発
生源地域や輸送メカニズムに差異があり挙動は必ずしも一致していない、5)炭素成分はエアロ
ゾル個数濃度に大きな寄与を及ぼしている、6)東アジア地域から西部北太平洋上への人為起源
エアロゾルの輸送経路には日本列島の北部を経る経路と南海上を経る経路の2つがある、など、
幾つかの興味深い知見を得ることができた。
3.2.1.2
VMAP 海洋大気地上観測網によるラドンの計測
(a) はじめに
ラドンは地殻の割れ目から大気内へ常時逸出している不活性気体でその散逸量は大陸地殻の方
が海洋より 2−3 桁高いことが知られている。日本列島は太平洋、オホーツク海、日本海及び東
シナ海に周囲を囲まれその西方にはアジア大陸を望む北東アジア地域に位置している。日本列島
に到達する気団は夏期には太平洋から湿った南東風、冬期にはアジア大陸から乾燥した北西風が
卓越し、主風向は暖候期と寒候期では正反対である。ラドンは大陸性気団の良いトレーサーであ
るが測定場所の地表からも常時放出しているため、その濃度には陸上大気境界層内の鉛直拡散特
性の日周期変化に依存する大きな振幅変化が観測される。
ラドン濃度測定は陸上接地境界層内では微量大気汚染物質の挙動解明や大気の鉛直拡散特性を
トレースする目的で頻繁に行なわれているが、長距離輸送ラドンの検出にはラドン濃度の低い、
鉛直拡散特性の時間変化も少ない海上境界層内の方が有利である。ACE-Asia 集中観測に合わせ
て、日本海北部の利尻島、南部の隠岐島および日本から約 1000km 南方にある父島で大気中ラド
ン濃度を 2001 年 1 月から 2002 年 12 月まで 2 年間、連続測定し、その時間変化特性を解析した。
92
(b) 測定方法
(b)-1 測定地点
利尻島は 45.07N、141.12E、約 182km2 の火山島で、島の中央に利尻山(標高 1721m)が聳え立
ちその周囲の海岸縁が僅かに平地である。測定地点は島の南西、海岸線から約 1km、標高約 28m
である。地表ガンマ線強度は 26∼27nGyh-1 で低いが、利尻島の基盤岩はラジウムなどの天然放射
性核種含有量の少ない火山岩であることと良く符合している。
隠岐島は 36.15N、133.15E、約 240km2 の島で、測定地点は島の西部、海岸線から約 4km にあ
る横尾山(標高 600m)の山頂である。測定地点の地表ガンマ線強度は約 42∼45nGyh-1 でラジウ
ム含有量の多い変成岩と火成岩を基盤岩とする土壌の地質に良く符合している。
父島は日本列島から約 1000km 南方の 27.07N、142.22E、約 24km2 の火山島で、測定地点は島
のほぼ中央の標高 240mである。
(b)-2 ラドン濃度連続測定器
ラドン濃度測定用試料空気は始めにメンブレンフィルター(ポアサイズ:0.8μm)を用いてエ
アロゾルを、次に P2O5 を用いた除湿器によって湿分を除去してからアルファ線検出器(ZnS(Ag)
シンチレータ)を内蔵している約 16.8L のチェンバーにダイアフラムポンプを用いて 1Lmin-1 で
送り込まれる。正に帯電している
218
Po、214Po は水蒸気分子に付着すると負電位の電極への捕集
効率が低下するため、試料空気柱の湿分はチェンバー内へ入る前にすべて除去しなければならな
い。試料空気中の
222
Rn から壊変した
218
Po、214Po は高電界を印加された捕集電極に集められ、そ
図 3 - 2 - 4 2001 年 1 月 か ら 2002 年 12 月 ま で の 利 尻 、 隠 岐 、 父 島 で の ラ ド ン 濃 度
の時間変動
93
のアルファ線を連続計数してラドン濃度を1時間ごとに評価計算している。
環境大気内では
218
Po、214Po などのラドン短寿命娘核種はほとんどエアロゾルに付着している
がフィルターを通過する時に全て除去される。また、220Rn は超短半減期により大気内では地表面
付近に偏在しているため試料空気中では
222
Rn 濃度の 10%以下であること、また採気口からチェ
ンバーまでの流路内で放射性壊変によってほとんど減衰する。
(c) 大気中ラドン濃度の時間変化
3観測地点でのラドンの時間変化を図3-2-4に示す。利尻島のラドン濃度は隠岐島、父島に
比べ高い値で長時間変化量も大きく、寒候期(9月下旬から2月下旬)の濃度は暖候期(6月中
旬から9月中旬)に比べ高い値を示している。そして時々、非常に大きなピークが観測されてい
るが、この時の風向は南寄りで中国大陸あるいは日本の本州からの気団であった。隠岐島のラド
ン濃度には大きなピークは観測されなかったが安定した状態は長続きせず短日数で周期的に変動
することが多く、寒候期と暖候期の濃度差は少なかった。父島の大気中ラドン濃度はほかの2島
に比べ全体的に低い値で変化量も非常に小さかったが冬期の濃度は夏期より明らかに高い値を示
し、観測されるピークは日本列島からの気団によるものであった。3島のラドン濃度の極大極小
時期は地理分布による気団の季節変化に依存している。利尻島ではそれぞれ2月と8月、隠岐島
では1月と9月、父島では3月と6月であった。
(d) 後方流跡線法による気団分布とラドン濃度の季節変化
後方流跡線は NOAA AIR RESOURCES LABORATORY の HYSPLIT4 MODEL を用いて利尻島と隠岐島は
5日前から、父島は10日前から気塊の通過ルートを整理し、3島に到達する気団は周辺の海陸
分布を考慮して海洋性気団と大陸性気団にまとめてラドン濃度との関係を解析した。
利尻島での気団分布によるラドン濃度は流跡線の数にばらつきはあるものの年間を通して大陸
性気団の時に海洋性気団の時より高い値であった。また、気団分布の季節変化は11∼4月には
大陸性気団が卓越していたが5−10月にはほとんど同程度であった。
父島の場合は日本列島を含むアジア大陸からの大陸性気団のラドン濃度が太平洋からの海洋性
気団より高い値であった。大陸性気団のラドン濃度は1−9月までほとんど同じ値で季節変化は
ほとんど無かったが、海洋性気団は寒候期に高い濃度であった。気団分布の季節変化は1−3月
には大陸性気団、6−10月には海洋性気団が卓越していた。
隠岐島の場合は大陸性気団のラドン濃度が海洋性気団より高い値であったが、日本列島の西南
部はラジウム濃度の高い地域であるためこの地域を通過した海洋性気団のラドン濃度も比較的高
い数値であった。また、気団の頻度分布の季節変化は5−9月には海洋性気団、10−4月には
大陸性気団が卓越していた。
94
3.2.2
大気エアロゾル化学成分の長期変化
(a) はじめに
太平洋上でのエアロゾルの定点長期観測については、1981 年から 2000 年の 20 年間において
ミッドウェイ島の観測結果が報告されている。また、日本でも大阪の堺市において 1986 年から
1995 年の 10 年間の観測結果が報告されている。本研究では札幌郊外で採取した 1991 年から 2002
年までの 12 年間のフィルター試料の分析を行い、その特徴によって土壌粒子、海塩粒子、硫酸
塩粒子、硝酸塩粒子、アンモニウム粒子に分類し、考察した。
(b) 試料採取および分析方法
北海道東海大学屋上(43。05、N、141。21、E、標高 236m、地上 51m)にハイボリウムエアサンプ
ラ−を設置し、1991 年から 2002 年の 12 年間エアロゾルを 1 週間毎に採取した。なお、フィル
タ−は Whatman41(20×25 cm)を使用した。
(c) 土壌粒子
地表面の土壌粒子が風によって舞い上げられた粒子で、主に半径 0.4 から 10μm のシルト粒
子である.その化学組成は発生源の土壌によって異なる場合が多い。一般に nss-Ca2+、Mg2+およ
び K+などがその指標として用いられている。大気中の nss-Ca2+濃度は毎年春季に高い傾向を示し
た。これは大陸から黄砂の影響と考えられるが、札幌管区気象台(2001)の報告では 1983 年以
降は 18 年間札幌では黄砂現象は観測されていない。すなわち目視観測などでは見いだせない黄
砂飛来をエアロゾル主要成分の分析によって明らかにすることができたと考えられる。nss-Ca2+
最大値(2.38μg/m3)は 2002 年 3 月末に観測されたもので、これは明らかに黄砂現象であった。
Mg2+は夏季に低く、春季および冬期に高い傾向を示し、春季の nss-Ca2+のピ−クとは一致するが、
傾向としては主要成分である Na+および Cl-と同様な傾向を示し、海塩の影響も受けている可能性
があると考えられる。K+については他の2イオンと高濃度時のピ−クは合うものの濃度変化が大
きく、季節変動は明確でない。したがって、大気中の土壌粒子の起源が大きく異なるか、あるい
は K+の発生源が土壌だけではなくバイオマスの燃焼などによる可能性も考えられる。一例ではあ
るが 2003 年 5 月に北海道全域において“赤い太陽”が観察され、シベリアの森林火災により上
空に運ばれた“ちり”による影響が示唆されている。
(d) 海塩粒子
Na+および Cl-は主に海塩粒子に多く含まれるイオンである。この粒子には微細なフィルム粒子
(乾燥粒径が 0.1−2.0μm)と粗大粒子のジェット液滴(乾燥粒径 2−40μm)がある。なお、海
塩粒子のうち質量比で 90%以上が粗大粒子として存在しているとの見積もりがある。札幌にお
ける Na+および Cl-は冬季から春季にかけて高濃度を示し、春季から夏季にかけては低濃度を示し
た。冬季から春季は北西風が卓越する季節であり、海洋上で発生した海塩粒子の多くが風により
運ばれたためであると考えられる。同様の季節変化は雨水についても観察されている。なお、札
95
図3-2-5 札幌での硫酸塩濃度の経年変化
幌のエアロゾル中の Na+および Cl-は海水組成とほぼ一致し、2002 年の 3 月末のように Na+が極め
て高濃度(最大値 8.43μg/m3)を示す場合は海水組成より大きく外れることが明らかとなった。
(e) 硫酸塩粒子
厳密には大気中に存在する SO42-粒子は硫酸粒子と硫酸塩粒子に分けられる。更に SO42-粒子は
その生成機構の違いにより 5 種類程の粒子にも分けられる。本研究ではその内の特に海塩粒子以
外の粒子(nss-SO42-)について考察する。nss-SO42-は化石燃料の燃焼、火山および植物プランク
トン起源などがある。なお、札幌のエアロゾル中の 12 年間の平均値より算出した SO42-中の nssSO42-の割合は 94%にもなり、札幌の大気中には海塩起源 SO42-極めて少ないことがわかった。ま
た、nss-SO42-の平均値は 3.26μg/m3 で測定した全ての主要成分の中で最も高濃度を示した。図3
-2-5に示すように nss-SO42-の季節変動は春季から夏季にかけて高濃度になることがわかった。
また、札幌におけるエアロゾルおよび雨水中の nss-SO42-の平均値は徐々に増加する傾向にあるこ
ともわかった。
(f) 硝酸塩粒子およびアンモニウム粒子
硝酸塩粒子の起源は主に化石燃料の燃焼、バイオマスの燃焼や土壌から放出された窒素酸化物
96
表3-2-3 各エアロゾル成分の経年濃度増加率
(NOx )である。また、アンモニウム粒
Sapporo
子はほとんどがアンモニア(NH3 )と硫
Ionic spacies
Concentration gradient
(μg/m 3 /year)
1991
2002
(μg/m 3 )
(μg/m 3 )
2002/1991
Na +
0.0307
0.64
0.98
1.52
-
Cl
0.0389
1.33
1.75
1.32
nss-Ca2+
0.0090
0.21
0.31
1.47
NH 4 +
0.0253
1.21
1.48
1.23
NO3 -
0.0714
1.36
2.15
1.58
nss-SO4 2-
0.0888
2.77
3.75
1.35
Concentration gradient
3
(μg/m /year)
nss-SO4 2-
アンモニア(NH3 )の主な起源は燃焼過
程、人体や動物の呼吸および発汗、動
植物遺骸の微生物分解などがあげられ
る。札幌におけるエアロゾル中の NO3-お
よび NH4+は、nss-SO42-の季節変動よりも
Sakai
Ionic spacies
酸粒子との反応によって生じたもので、
0.2218
1986
1997
3
(μg/m )
3.68
1997/1986
明確に春季から夏季にかけて高い傾向
3
(μg/m )
6.12
1.66
Ito and Mizohata(1998)
を示すことがわかった。NO3-および NH4+
の関係をみてみると、正の相関
( R2=0.716 ) が み ら れ た 。 ま た 、 NO3-
/nss-SO42-比は 12 年間の平均で 0.54 となり、どちらのイオン濃度も低濃度である場合を除くと
大きな変化は見られない。NO3-、NH4+および nss-SO42-の三成分ダイヤグラムを作成したところ、
多少のバラツキはあるが 1 点に集中し、その発生源が同じである可能性が示唆された。
(g) 札幌および堺の主要化学成分の組成とその変動傾向
札幌(1991 年から 2002 年)と堺(1986 年から 1995 年)におけるエアロゾル中主要成分の全
濃度を比べると堺の方が 1.4 倍も高かった。また、札幌の方が Na+の割合が高く、Ca2+は低い傾向
を示したが、その他のイオンの割合は良く一致していることがわかった。札幌(1997 年から 2002
年)の雨水中には同時期のエアロゾルの組成と比べ Na+や Cl-の割合が極めて高く、大陸や日本海
上空において雲核形成時に海塩粒子を取り込むレインアウト(雲内洗浄)が活発に起こっている
と考えられる。エアロゾルおよび雨水の NO3-/nss-SO42-比はそれぞれ 0.62、0.56 となりそれ程変
化はないが、NH4+/ NO3- は 0.31、0.71 となり、NH4+および NO3-の 雨水への取り込まれ方が異な
るか、あるいは取り込まれた後に起こった化学変化やバクテリアなどの生物的な影響が異なった
と考えられる。黄砂の影響が最も顕著であった 2002 年の 3 月 18 日から 25 日まで採取した試料
の組成は、12 年間の平均組成とは大きく異なり、SO42-、 Na+ および Ca2+の割合が高く、Cl-およ
び NH4+の割合が小さくなることがわかった。SO42-中の nss-SO42-の割合も 83%程度になり海塩起
源の SO42-が増加していた。したがって、黄砂現象に伴って海塩や Na+および Ca2+の割合が高い粒
子が大陸から運ばれてきたことが明らかとなった。表3-2-3より札幌のエアロゾル中の各主要
イオンは少しずつ増加傾向にあることがわかった。また、 SO42-は主要成分の中で最も増加して
おり、1 年間で 96.8ng/m3 増加していることがわかった。NO3 も 71.4ng/m3 増加していた。なお、
堺は札幌に比べて SO42-で約 2.4 倍、 NO3-についても約 1.4 倍の速さで増加していることがわか
った。
97
3.2.4
ライダー観測によるエアロゾルの鉛直分布と光学特性
(a) はじめに
海洋上のエアロゾルは海面から発生する海塩粒子や生物起源のエアロゾルの他、海洋混合層よ
り上方の自由対流圏では大陸起源のエアロゾルが多く輸送されていることが知られている。沿岸
から離れた海域上でエアロゾルがどのように全球規模で変化しているかを観測することが、今後
の影響予測をする上では重要であろう。そのような意味では、衛星観測が最も広域に海洋上のエ
アロゾルを観測できる点で有利であるが、その放射影響やエアロゾルのフラックス・寿命・雲へ
の間接的影響にも関与する高度分布を得ることが受動型のセンサーではできない。エアロゾルの
鉛直分布を得るのには、ライダー(Lidar=Light Detection and Ranging の頭文字)が用いられて
おり、現在、CARIPSO など衛星搭載ライダーの計画が進行中でもある。地上検証としても海洋上
は船舶を使ったライダー観測の展開は重要であるが、地上の定点での長期モニタリング及び陸域
においてネットワーク化したとき、地上ライダーは今後も有用なデータを提供しうる。特に、高
機能なライダーの運転は地上でなければ運用が難しい。本稿では、主に 2001 年春の ACE-Asia 集
中観測期間中の東アジア域でのライダーネットワーク観測の取り組み、航空機観測との比較によ
って得られた知見、黄砂の放射収支への影響を述べ、最後に、多波長ラマンライダー観測により
最近、得られた詳細なエアロゾルの光学的特性と性格付けについて述べる。
(b) ACE-Asia 中のライダー観測
(b)-1 東アジアのライダーネットワーク
2001 年春季の ACE-Asia 集中観測期間 3
月∼5 月において、1997 年から行ってきた
東アジアのライダーネットワーク観測を中
心とした日本・中国・韓国・米国などの研
究者間での黄砂速報などの情報交換活動を
「黄砂ネットワーク」(Asian Dust Network;
AD-Net;
http://info.nies.go.jp:8094/AD-Net/) と
称して国立環境研究所と共同で立ち上げた。
黄砂に興味のあるライダー、大気モデル、
衛星観測の研究者間で黄砂に関する速報を
含む情報を交換して、この分野での国際協
図3-2-6 東京近郊におけるライダー観測と航
空 機 観 測 と の 比 較 (2001 年 4 月 23 日
14:30-15:25JST)、波長532nmにおける
a. 後方散乱係数、b. 粒子偏光解消度、FMF、
単散乱アルベド(SSA)
力や共同研究の促進を目指している。
98
ACE-Asia 期 間 中 は 頻 繁 な ラ イ ダ ー 観 測 速 報 を 速 報 デ ー タ も 含 め て も 含 め た 公 開 し
(http://info.nies.go.jp:8094/AsiaNet)、航空機観測の計画立案にも有用な情報を提供した。
このときに主に参加した大学、研究機関は国立環境研究所(NIES)、長崎大学、東京商船大学(現
東京海洋大学)、福山大学、名古屋大学太陽地球環境研究所、千葉大学環境リモートセンシング
研究センター、安徽精密機械光学研究所、ソウル国立大学、慶煕(Kyung Hee)大学であった。特
に、NIES のグループはコンパクトな Nd:YAG レーザーを用いライダーを小型化し、ガラス天窓付
きコンテナ内に収め自動化を図り、北京、つくば、長崎の3地点で連続観測を可能にした。
(b)-2 東京近郊での航空機観測との相互比較
ACE-Asia 観測では、米国の国立大気研究センター(NCAR)所有の航空機 C-130 が、大気中のガ
ス・粒子成分に関する最新の物理及び化学測定器を搭載して日本及び韓国周辺の大気を観測した。
このような大規模な野外観測においては、地上、航空機、衛星観測がお互いに矛盾なく観測結果
を記述できるかを試すいわゆるクロジャー観測が行われることが多い。ライダーはリモートセン
シングであって、エアロゾルの光学的性質(例えば減衰係数に相当する消散係数)を導くのには
後述のラマンライダーなどの分光技術を用いない限りは、ライダー比(=消散係数と後方散乱係
数の比)などの仮定が入ってしまう。そこで、ライダー観測と航空機観測との相互比較実験ので
きる機会を伺っていたが、2001 年 4 月 23 日に東京付近の 4 地点のライダーと C-130 による相模
湾沖での航空機観測との比較を実現することができた。幸いこのときの偏光ライダーによる観測
図 3-2-7 航空機観測 (岡山付近 )とラマンライダー観測(東京)による 黄砂層の光
学特性の比較(2001年4月23日) 、波長532nmにおけるa. 消散係数、b. 粒子偏光解
消度、FMF、単散乱アルベド、c. ライダー比
99
では、黄砂エアロゾルがより微小な粒子と混合している様相を呈しており、この混合状態を in
situ 観測によって確認する絶好の機会となった。4 地点のライダー観測及び航空機観測の結果か
ら、エアロゾルの水平方向の一様性は比較的良く、図3-2-6にライダー観測と航空機観測によ
る測定結果の比較を示す。地上から高度約 1.2km の混合層(A)、
1.2km から 3.5km まで(B)及び 3.5km
以上(C)の高度方向に3つの領域に粒子偏光解消度の値及びその後方散乱係数との相関関係から
区別できることがわかった。A では微小粒子(粒径約1ミクロン以下)が多く偏光解消度が小さ
いのに対し、C では黄砂による大粒子(粒径約1ミクロン以上)が支配的でその結果、粒子偏光
解消度は黄砂の典型的な値 30%でほぼ一定の値を示している。中間の B 領域では微小粒子と黄
砂が混合しているため、粒子偏光解消度は中間的な値を取ると共に両者の割合に応じて後方散乱
係数と反相関を示しながら振動的な振る舞いを示している。その解釈の妥当性は航空機観測での
粒 径 1 ミ ク ロ ン 以 下 の 粒 子 に よ る 光 散 乱 係 数 を 全 粒 子 に よ る そ れ で 割 っ た 比 (Fine Mode
Fraction: FMF)によって、明らかに示されており(図3-2-6b)、エアロゾルの化学分析の結果
とも矛盾しない。このように今まで偏光ライダーからの類推でしかなかった事柄を航空機観測に
よって確認できたのは大きな成果であった。さらにこの日の夕方には濃い黄砂層が日本列島の中
部を横断し、C-130 が岩国基地に戻る際に偶然遭遇した 4-7km にあった黄砂層とその夜に東京で
行ったラマンライダー観測でみた黄砂層とはほぼ同じ黄砂層を観測したと考えられたので、その
光学的性質の比較を行った結果を図3-2-7に示す。黄砂層内では FMF が小さくなるのは図32-6と同じであるが、この層内でのライダー比に注目するとラマンライダーからは 46.5±10.5sr、
in situ による観測では 50.4±9.4sr の値が得られており、誤差内で良く一致する。また、これ
らの値は今までに報告された値とも一致し、一つの黄砂エアロゾルの典型値と考えられる。ライ
ダー比はワシントン大学のグループの開発したネフェロメーターによって精力的に測られており、
エアロゾルの特徴を表す量とし
て注目されている。しかし、
ACE-Asia 観測ではライダー比の
値は黄砂が支配的な場合と微小
粒子が支配的な場合で大きな差
がみられておらず、散乱理論等
の比較から非球形効果によって
後方散乱が抑制された結果であ
ると考えられる。また、偏光ラ
図3-2-8 積雲の上の黄砂層(2001年4月10日、東京で
のライダーによるエアロゾル雲の高度−時間断面図)
a. 距離補正した後方散乱強度 b. 全偏光解消度
100
イダーの観測によって微小粒
子(人為起源エアロゾルのほ
とんどはこのモードに含まれる)はほとんど 2-3km 以下の大気境界層に含まれるのに対し、黄砂
は地表付近から高いときは高度 10kmの圏界面付近まで達することがわかってきた。
(b)-3 ライダーネットワーク観測からみた黄砂の輸送
ライダーネットワークによる黄砂の輸送の研究事例としては 1998 年 4 月の大規模黄砂の事例
があるが、ACE-Asia ではより多数の地上設置ライダーによって共通のダストストーム起源と考
えられる特に浮いた黄砂事象が観測された。最も顕著な例として、2001 年 4 月 10 日の例が挙げ
られる。このとき、日本海にあった NOAA の観測船 R/V Ronald H. Brown に搭載されたマイクロ
パルスライダーも含めほぼ全ての地点で約 3.5-6.5km に浮いた黄砂層が観測された。このときの
東京における鉛直分布の時系列データを図3-2-8に示す。ライダー観測からこの浮いた黄砂だ
けによる光学的厚さは約 0.3 にも達する。大気輸送モデル CFORS によればこの黄砂の起源はタク
ラマカン砂漠と推察され、ほぼ 2 日で偏西風によって日本上空まで運ばれたことになる。しかし、
日本上空では低気圧によって地上から中部対流圏まで珍しく東風となっており、一度太平洋上に
出た黄砂が低気圧によって東に輸送され、日本の長崎も含めた広域で翌日までに渡って浮いた黄
砂が観測されたことがモデルや流跡線解析の結果わかった。偏光ライダーネットワークによって
黄砂エアロゾルの特定がほぼ確実にできるので、大気輸送モデルの検証として有用であり、その
結果、黄砂の2大起源であるゴビ砂漠とタクラマカン砂漠からの黄砂の輸送高度の違いなどがわ
かってきた。
4月10日の東京での観測では切れ間のある積雲の上に黄砂層が観測されている。黄砂はその
色からわかるように紫外領域で光吸収を起こす。従って、積雲のようにアルベドの高い面の上に
吸収性の高いエアロゾルがあると大気上端での反射率が下がり、全体として地球を加熱する方向
に寄与する(放射強制力は正となる)。この事象についての解析が SeaWiFS の観測データとも合
わせて進んでいる。このようにライダーによって雲・エアロゾルの鉛直構造がわかると放射伝達
計算による放射影響の評価が可能になる。また、黄砂は非常に有効な氷晶核として働くことが知
られていたが、我々の偏光ライダーによる連続観測から初めて黄砂が巻雲に遷移する過程を明確
に捉えることができ、同様な事象は頻繁に観測されることもわかってきた。
3.2.5
船舶観測
大気エアロゾルは、いずれどこかに沈着するが、それが外洋域の場合、エアロゾル中の化学成
分が、海水中の成分組成に変化をもたらすことになる.海洋表層では植物プランクトンによる光
合成、つまり一次生産が活発に行われているが、これには海水中の化学成分である栄養塩類(リ
ン、窒素、ケイ素)が必須である。ここで、海洋表層に沈着したエアロゾルは、海水中へと栄養
塩類を供給する一つの経路と考えられている。最近は栄養塩類だけでなく、エアロゾル中に含ま
101
表3-2-4 VMAP project における船舶観測実績
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
1999年度
みらい
白鳳丸
淡青丸
凌風丸
れる微量金属元素(鉄など)も、表
3月
層での生物活動に深く関わっているこ
とが認知されつつある。
このように大気エアロゾル中の微量
2000年度
みらい
白鳳丸
淡青丸
凌風丸
元素は、海洋上においても重要な役割
を果たしている。したがって連続的に
2001年度
みらい
白鳳丸
凌風丸
開洋丸
観測することは、地球環境の変化を生
物地球化学の視点から推測する上でも、
2002年度
みらい
白鳳丸
淡青丸
凌風丸
開洋丸
Melville
必須となってきている。しかしながら、
海洋上への輸送過程や微量元素の構成
比などは、季節風の変化や周辺大陸の
2003年度
白鳳丸
土壌成分反映しやすく、局所的かつ短
矢印は航海期間を表す
期間の研究では、その全容を把握する
ことはできない。したがって継続的な観測と、より広範囲でのエアロゾル観測が望まれる。ここ
では、船舶上でのエアロゾル観測方法と、分析方法について述べる。
表3-2-4に VMAP project における船舶観測実績を示す。観測航海は、日本海、相模湾、オ
ホーツク海、北西太平洋、南極海近海、東部太平洋、赤道太平洋、東シナ海と太平洋広範囲にわ
たって行ってきた。海洋上でエアロゾルを観測するには大きく二つの方法がある。第一の方法と
して、大気を連続的に吸引し、エアロゾル中に含まれる成分をリアルタイムで分析する方法(連
続モニタリング)である。この方法の利点は、測定結果を速やかに得ることができることと、時
間分解能(いわゆる分析間隔)が短く、多くのデータを得ることができるなどが挙げられる。も
う一つの方法は、連続的に大気を吸引し、特定のフィルター上にエアロゾルを捕集する方法であ
る。この方法では、大気中での存在量が少ない物質の検出や、捕集したエアロゾルの形状ならび
に化学反応性を考察できる、などの利点がある。
次に、船舶観測において実際に搭載した機器を列挙しておく。連続モニタリングできる観測機
器として、粒子個数濃度を測定するオプティカルパーティクルカウンター(OPC)、炭素質エアロ
ゾル(元素態炭素と有機炭素)濃度を一定時間間隔で測定するカーボンモニター、硫酸塩エアロ
ゾル濃度を測定するサルフェイト計、硝酸塩エアロゾル濃度を測定するナイトレイト計、さらに
オゾン(O3)計がある。一方、フィルター上にエアロゾルを捕集する観測機器には、ハイボリュ
ームエアーサンプラーとロープレッシャーインパクターエアーサンプラーに代表される。これら
の観測機器の設置状況を白鳳丸の例を用いて説明する。図3-2-9は、白鳳丸における観測機器
の配置状況である。船舶によるエアロゾル観測は、しばしば船からの排煙を取り込む可能性があ
る。そのため、図3-2-9中の(1)風向風速制御器によって、(2)ウインドセクターから得た
102
風向きの情報から、排煙の影響がある方角か
ら風が来る場合、アッパーデッキにある全て
のサンプラーの吸引ポンプを停止するように
設定している。アッパーデッキ後部の大気取
込口は、階下にある白鳳丸第 1 研究室につな
がっている。研究室内には、(6)OPC、(7)カ
ーボンモニター、(8)二酸化硫黄計、(9)ナ
イトレイト計、(10)サルフェイト計、(11)
オゾン計を連続運転で測定している。これら
の機器は乗船研究員が一日数回チェックを行
い、日中の細かな濃度変化を把握するように
している。
観測で使用したハイボリュームサンプラー
は、1 時間に約 14−18m3 吸引することが可能
で、24 時間連続で稼働させると 300m3 以上の
大気を吸引することができる。またこのサン
プラーは Coarse 粒子と Fine 粒子とを同一フ
ィルター上に捕集する、いわゆる Dichotomous
Virtual Impactor を装着している。装着した
テフロンフィルターを一定時間毎に回収・交
換し、無汚染状態にして(陸上の)研究室に持ち帰った後、微量元素の分析に呈している。捕集
したエアロゾル中の微量金属元素は、混酸による分解を行った後、ICP-AES 装置によって定量す
る。水溶性主要イオン成分は、エアロゾルを捕集したフィルターから直接純水で抽出後、イオン
クロマトグラフで定量する。
3.2.5.1
海洋大気有機エアロゾル組成 (R/V Ronald H. Brown 航海)
(a) はじめに
大気エアロゾル中に存在する有機物はエアロゾル粒子の主要な構成成分の1つであり、その物
理・化学的特性に強く関与していると考えられている。地球の表面の7割を覆う海洋上の大気に
は、海塩粒子、硫酸塩粒子などいくつかの種類のエアロゾル粒子が存在するが、その多くにも有
機物が混合している。このような海洋エアロゾル中の有機態炭素の供給源としては、海洋からの
放出および陸上からの輸送があり、更にそれぞれ、大気への直接放出と大気中の反応(多くは酸
化反応と考えられる)による気相での二次的な生成という2つの供給過程がある。海洋表面から
103
表3-2-5 西部北太平洋,東アジア沿岸海域のジカルボン酸,脂肪酸とレボグルコサン濃度(ng m-3)
太平洋 (>140°E), n=18
太平洋(<140°E), n=8
範囲
平均
範囲
ジカルボン酸
34-690
200
330-730
C16+C18 脂肪酸
1.2-14
5.5
>C20 脂肪酸
0.2-13
レボグルコサン
計
平均
東シナ海, n=9
日本海, n=15
範囲
平均
範囲
平均
540
410-1500
850
480-2100
1200
4.2-28
10
6.0-16
9.7
8.3-31
18
3.3
5.5-15
10
7.9-41
18
10-68
32
BDL-22
3.6
1.5-34
14
1.6-36
15
BDL-91
29
36-720
220
350-780
580
430-1500
890
520-2200
1300
データは Mochida et al. (2003) による.BDL: 検出限界以下(0.02-1 ng m-3).
の供給としては、海面のマイクロレイヤーに濃縮された有機物が海塩と共に大気中に放出される
経路と、気体として放出された有機物が大気中の酸化反応により凝縮する経路が知られている。
ただし、一般的に外洋大気中のエアロゾル粒子中有機態炭素の濃度は低く、バックグラウンド濃
度は 0.4 µg m-3 程度と言われている。このことは、海洋以外のもう1つの重要な供給源、すなわ
ち陸上で放出された粒子状有機物もしくはその前駆体の洋上大気への輸送も、海洋有機エアロゾ
ルの濃度および組成に多大な影響を与える要因である事を示唆している。
大気エアロゾルは、太陽光を散乱もしくは吸収する効果(直接効果)に加えて、雲凝結核とし
て雲粒の形成に寄与する効果(間接効果)により、地球の放射収支に強く影響を与えると考えら
れている。有機物は、質量比でエアロゾル中の重要な画分であることに加え、その粒径分布が数
濃度の高いサブミクロン粒子に偏っている事から、エアロゾルの雲凝結核としての能力に寄与す
る可能性は潜在的に大きい。実際これまでの実験的研究では、いくつかの極性有機化合物が無機
塩と同程度に高い雲凝結核能をもたらす性質を持つことが示されている。雲凝結核能に関与する
機構としては、水溶性の成分が無機塩と共に粒子中の水の活量(揮発性)を規定する溶質効果(ラ
ウール効果)に加え、界面活性を持つ有機物質が表面張力を下げることで、表面の曲率の大きい
微小粒子からの水の蒸発を抑制する効果(ケルビン効果)も近年注目されている。しかしながら、
粒子中の有機組成がはっきりしないことなどから、その実大気における効果についての議論は充
分ではないのが現状である。
2001 年春季に行われた Aerosol Characterization Experiment (ACE) - Asia 観測期間中、ア
メリカ海洋大気局(NOAA)保有の観測船 R/V Ronald H. Brown における西部北太平洋および東ア
ジア沿岸域上のエアロゾル採取と、その有機組成分析により得られた研究成果を中心に紹介する。
(b) 海洋エアロゾルの有機組成と分布
エアロゾル粒子中に存在する有機物の組成は多岐に渡り、化合物群により異なった抽出、分離、
検出法が求められる点から、その化学組成の理解が十分に進んでいるとは言い難いのが現状であ
104
る。ACE-Asia 観測期間中に採取したエアロゾル試料に対して、複数の抽出、誘導体化法を適用
する事により、直鎖及び分岐アルカン、多環芳香族、直鎖脂肪酸、直鎖アルコール、ジカルボン
酸、ヒドロキシカルボン酸、オキソカルボン酸、糖類やグリセロールなどのポリオール類、フタ
ル酸エステルなどの検出、定量に成功した。しかしながら、これらの総和は全有機態炭素質量の
数分の一にとどまっており、これまでの多くの先行研究と同じく有機物の全体像を捕らえるには
至っていない。今回の観測で未測定の、より揮発性の高い成分であるギ酸、酢酸等の低分子モノ
カルボン酸や、低分子カルボニル、あるいは分子量数百∼数千の極性有機化合物(フミン酸状物
質などと呼ばれる)の同定、定量も、今後の課題として残されている。
表3-2-5に、北西太平洋上で捕集し定量されたエアロゾル中有機成分の内、エアロゾル質量へ
の寄与の比較的大きい成分(炭素数 2-10 のジカルボン酸、炭素数 16 および 18 の直鎖飽和脂肪
酸、炭素数 20 以上の直鎖飽和脂肪酸、レボグルコサン)の濃度範囲を示す。ジカルボン酸は極
性官能基であるカルボキシル基(-COOH)を 1 分子内に2つ含む構造を持ち、分子中の炭素数が少
ないものでも蒸気圧が非常に低く、大気中で凝縮して粒子成分になりやすい特徴を持っている。
また、有機物の中では非常に水溶性が高く、粒子を親水性に保ちやすいという働きが考えられる。
その発生源としては、自動車の排気ガスやバイオマス燃焼等、大気中に直接放出されるものに加
え、大気中での光化学反応による二次的な生成が考えられている。ジカルボン酸の光化学的生成
を調べた実験研究はいくつかあるが、実際の大気環境中においてその主要な生成経路が何である
のかははっきりせず、いくつかの仮説が提唱されているのに留まっている。
直鎖脂肪酸は、発生源として、植物、土壌、また海洋生物がある。また、有機物の加熱、燃焼を
伴う様々な人間活動によっても放出される。海洋生物起源のものは、炭素数 16 および 18 の脂肪
酸濃度が突出しているのに対し、陸上に発生源を持つ場合は炭素数 20 以上のものが比較的多い。
脂肪酸は代表的な界面活性剤であ
り、エアロゾル粒子の表面に偏在
し、表面張力を下げる働きや、界
面の物質移動に影響することなど
から、エアロゾル粒子の特性を変
える可能性が指摘されている。
レボグルコサンは、セルロースの燃
焼過程により生成する無水糖類
の1つであり、木材の燃焼で放出
図3-2-10 ジカルボン酸、脂肪酸、およびレ
ボグルコサンの空間分布
105
される煙の分析では有機物中の約
15-30% 程度がレボグルコサンであ
るとの報告がある。R/V Ronald H. Brown 航海の試料以外の ACE-Asia 観測期間中に採取したエ
アロゾル試料についても、ほとんどの試料においてその存在が検出された。東アジア域における
発生源としては、東南アジアやシベリアにおける森林火災に加え、農業や燃料としてのバイオマ
ス燃焼が寄与していると考えられる。
図3-2-10に、上記のジカルボン酸、脂肪酸、およびレボグルコサンの空間分布を示す。いず
れの成分についても、沿岸部分で濃度が高く、アジア大陸から東方に離れるほど濃度が下がる傾
向が見られる。試料採取地点の空気塊の起源について後方流跡線解析を行ったところ、エアロゾ
ルを採取した北西太平洋上のほとんどの空気塊が東アジア上空を経由していることが確かめられ
た。したがって、図3-2-10に示される濃度分布は、いずれの成分も陸上もしくは沿岸海域に
主な発生源/生成源があり、外洋上へ輸送されていることを示唆している。炭素数の比較的短い
ジカルボン酸については、これまでの研究から汚染地域における一次放出/二次的生成と、洋上
への輸送が、北西太平洋における主要な供給源であると推定されており、今回の観測結果はこの
仮説と調和的である。脂肪酸も、陸上からの輸送の影響が強いと思われるが、C16+C18 脂肪酸の
場合には海洋生物からの寄与も考えられる。後者の影響は、沿岸域から外洋にかけて濃度減少の
程度が比較的小さい事からも推察される。また、沿岸部における高濃度の C16+C18 脂肪酸は、沿
岸海域における高い海洋生物生産を部分的に反映している可能性がある。レボグルコサンは、一
次放出のみが供給源と考えられるため、陸上からの長距離輸送に伴い拡散、沈着し、また、大気
酸化反応により除去され、濃度が減少していると考えられる。
前述したように、外洋における有機態炭素のバックグラウンド濃度は、様々な海域で比較的一
様な値が報告されているのに対して、
今回定量した化合物群は北西太平洋
全域において強い濃度勾配が認めら
れた。このことは、東アジア域から
流出する空気塊が粒子態の有機物に
富み、少なくとも春季においては北
西太平洋全域におけるこれら有機成
分の濃度レベルを強く規定している
事を示している。
(c) エアロゾル中有機成分の粒径分
布
エアロゾル粒子の粒径分布は、そ
の多くの特性に直結した因子で
図3-2-11 沿岸海域および外洋における非海塩
性 硫 酸 塩 お よ び シ ュ ウ 酸 の 粒 径 分 布 . 4-6: 沿
岸海域の試料. 1-3: 外洋の試料.
106
ある。例えば、有機物はそのかなりの割合がサブミクロンの粒径に存在する事から、大気中の滞
留時間が長く、長距離まで運ばれるという特性を持つ。また、有機物の組成は粒子の吸湿特性に
影響し、粒子の雲凝結核としての能力に関与していると考えられるが、雲凝結核能はその粒径が
重要な因子となる。エアロゾルの特性に関与する有機物の特性は成分ごとに異なる事から、化学
成分ごとの粒径分布の情報が、エアロゾル特性の解明には重要であると考えられる。
図3-2-11に、Micro-orifice Uniform Deposit Impactor (MOUDI)
を用いた粒径別のエアロ
ゾル捕集により得られた、北部中央太平洋(試料1−3)から東アジア沿岸海域上(試料4−6)
にかけての非海塩性硫酸塩および炭素数2のジカルボン酸であるシュウ酸の粒径分布を示す。シ
ュウ酸については、すべての試料についてはっきりとした2モードの分布が認められた。東アジ
ア沿岸海域(試料4−6)におけるシュウ酸の粒径分布は、非海塩性硫酸塩と同様に 1 µm 以下
の粒径における極大で特徴付けられ、シュウ酸が大気中において二次的に生成しているという説
と調和的である。また、沿岸域においては全体の 11-25 % が粗大粒子に存在しているのに対し
て、外洋においてはその割合が 29-42 % と大きくなっている。一方、非海塩性硫酸塩の場合は、
外洋においてもほとんどがサブミクロン粒子中に存在しており、スーパーミクロン粒子に存在す
る割合は少ない。
外洋におけるスーパーミクロン粒子の大部分は海塩であり、1 µm 以上のモードに比較的多く確
認されたシュウ酸は、海塩粒子中に存在している可能性が高い。そこで、1 µm 以上の粒径にお
けるシュウ酸の粒径分布を見てみると、海塩の質量分布よりもその極大が小粒径側にシフトして
いる)。もしシュウ酸が、海塩の発生と共に海水中から放出されたのであれば、海塩の質量(体
積)分布に近くなるはずであり、また、サブミクロン粒子と海塩粒子の衝突併合によるものであ
れば、非海塩性硫酸塩についても 1 µm 以上の粒径にピークが見られるはずである。従ってこの
傾向は、海塩粒子が大気中に放出された後で、気相のシュウ酸が取り込まれるか、あるいは表面
で新たに生成していることを示唆している。この場合、その取り込み/生成過程自体が、表面積
の影響を受ける上、海塩粒子の滞留時間に粒径依存性があることから、粒径分布の極大が小粒径
側にシフトすると考えられる。このような特徴的な粒径分布は、硝酸塩においても報告されてお
り、硝酸ガスの海塩への取り込みとの関係が指摘されている。エアロゾル粒子は、粒径ごとに異
なる乾性、湿性沈着速度を持つため、このように化合物の粒径分布が大気輸送に伴い変化すると、
その大気寿命に影響すると考えられる。また、シュウ酸のような水溶性有機化合物の粒径分布の
再分配は、スーパーミクロン粒子およびサブミクロン粒子の吸湿特性を変化させ、雲凝結核とし
ての能力を変える可能性がある。
(d) まとめ
ACE-Asia 観測では、全有機態炭素の測定に加えて、いくつかの主要な含酸素有機化合物を含
む時空間分布の詳細なデータを得ることができ、大陸及び沿岸海域から外洋(北部中央太平洋)
107
への輸送の様子が明らかになった。有機態炭素濃度との比較からは、ジカルボン酸、脂肪酸、レ
ボグルコサン等の含酸素有機物の酸素原子が有機物質量に大きく寄与していることが示された。
更に、炭素数2のジカルボン酸であるシュウ酸の粒径分布は、その生成過程あるいは半揮発性を
反映した硫酸塩とは異なる特徴的な傾向が見られ、有機物の粒径分布の解明の重要性が示唆され
た。
東アジアから流出する硫酸エアロゾル濃度は、前駆体である SO2 放出のコントロールが進み、頭
打ちから減少傾向にあると指摘されている一方で、粒子に占める有機物の相対的な寄与は今後大
きくなる可能性がある。一方、物質循環という観点から大気圏を越えた有機エアロゾルの影響も
研究対象として近年注目されつつある。一例を挙げれば、海洋エアロゾル中の含窒素有機物由来
の窒素が、無機態窒素(アンモニア及び硝酸態)の濃度に匹敵するほどであるとの報告もあり)、
海洋生態系への窒素供給という意味で興味深い。このように、放射影響、物質循環など、地球表
層の様々な重要な事象においてエアロゾル粒子中の有機物質の果たす役割は潜在的に大きい。そ
の多彩な化学組成に依存した環境中の特性・役割の発現を解明する上で、今後の有機組成研究の
進展が期待される。
3.2.5.2 海洋エアロゾルの寿命と変質過程(
「みらい」研究航海)
(a) はじめに
エアロゾルの気候への影響を調べるためには、海洋大気エアロゾルの濃度分布、化学組成、光
学特性などを知る必要がある。これらの特性を調べるため、VMAP の一環として船舶による観測
を行った。この時期はちょうど、国際共同観測プロジェクト ACE-Asia に一致し、その集中観測
が 2001 年と 2003 年春に計画され、日本の観測船として海洋科学技術センター地球観測船「みら
い」が選ばれた。ACE-Asia における我々の研究の特徴は、以下の通りである。
(1) 4.4nm∼5000nm にわたる粒径分布を 3 種類の計測器
(走査型移動度粒径測定器 (SMPS 3936N25、
TSI : 4.4<d<168nm)、光散乱式粒子計数器(OPC RION KC18 : d>100nm、RION KC01D : d>300nm))
で同時に測定する。
(2) 半減期の異なる複数のトレーサーRn(3.824 日)、
ThB(10.64 時間)、CO(30 日)、C2Cl4(142 日)濃度から
輸送時間を求め、エアロゾルの平均寿命を求める。
(3) 船上にて係留気球観測を行う。10m3 の金魚型気球
にラジオゾンデ、OPC ゾンデ(RION KR12 : d>300nm)、
CPC ゾンデ(TSI 3007、 d>10 nm)、インパクターを
図3-2-12 粒子の輸送過程
交互に係留し、粒径分布の測定とともに試料を採集し、
108
個別粒子の元素分析(EDX)、混合状態の観察を行う。ライダーとの比較により屈折率を推定
する。
(4) 化学天気予報モデル(CFORS)の予報により係留気球の観測、フィルターの交換などの実験
計画を立てる。
これらの目的を達成するために船舶による観測を行った。
(b) エアロゾルの平均寿命
MR01-K02 航海では、5 月 14 日に横須賀を出港し、定点(32˚09’N、 152˚29’E)に向かい東進し
た。陸を離れるにつれ粒子濃度の減少が見られ、特に 100nm より小さい粒子は、最初の一日で一
桁下がっており、減少率が著しい。これらのデータに対し、エアロゾルの粒径別平均寿命を推定
した。
今、粒子は境界層内で輸送されるとすると、
dN/dt = Q(ws)dt-λdecN-λdilN+λdilNb
(1)
ここで、N は境界層内の濃度、Nb は自由対流圏の濃度、Q(ws)は生成率、λdil、λdec はそれぞれ希
釈率、その他の原因による減衰率である(図3-2-12)
。もしも Nb<<N であれば、第 4 項を無
視できる。Λ=λdec+λdil とおくと、
dN/dt≒ Q-ΛN
(2)
となり、t=0 で N=N0 の初期条件で解くと、
N = Q/Λ {1-exp(-Λt)}+N0exp(-Λt)
(3)
また、t→∞では N∞=Q/Λとなることがわかる。さらに N∞を差し引き片対数グラフで表すと、
N - N∞ = (N0-N∞) exp(-Λt)
(4)
より、回帰直線の傾きからΛが求まる。
(4)式からΛを求める場合、輸送時間 t を正確に求める必要がある。半減期の異なる 4 種類のト
レーサー、Rn、ThB、CO、C2Cl4 濃度を用い、Rn
との組み合わせから輸送時間を求めた。発生源
近傍では Rn と ThB、長距離輸送では Rn と CO、
Rn と C2Cl4 の組み合わせを用いた。以下、Rn と
ThB の例を示す。
Rn, ThB に対し、(4)式を適用すると、
NRn - NRn∞ = (NRn0-NRn∞) exp(-ΛRnt) (5)
NThB - NThB ∞ = (NThB0-NThB ∞ ) exp(-ΛThBt)
(6)
ここで、ΛRn=λdecRn+λdil、ΛThB=λdecThB+λdil であり、λdecRn、
109
図3-2-13
寿命の比較
エアロゾルの平均
λdecThB はそれぞれ Rn、ThB の壊変定数である。両者の比を取ると、
(NThB - NThB∞) / (NRn - NRn∞) =
(NThB0-NThB∞) / (NRn0-NRn∞) exp{-(λdecRn-λdecThB)t}
より、Ratio = Ratio0 exp{-(λdecRn-λdecThB)t}とおくと、輸送時間は
t = ln (Ratio/Ratio0)/(λdecThB-λdecRn)
と求めることができる。
Rn と ThB をトレーサに使った場合、ThB は急激に減少するので、22時間までの輸送時間に対
する濃度変化しか調べることができなかったが、Rn-COでは180時間、Rn-C2Cl4では80時間までの
輸送時間に対する濃度変化を調べることができた。まず、それぞれの回帰直線の傾きからみかけ
の減衰率が求まる。次にトレーサーのみかけの減衰率から壊変による減衰率を差し引き、希釈率
を求める(λdil = ΛRn - λdecRn )。最後にエアロゾルのみかけの減衰率から希釈率を差し引き(λdec.aer=
Λaer-λdil)、エアロゾルの平均寿命を求めた。
図3-2-13に求めた平均寿命を示す。Rn-ThB から求めた平均寿命τ(ThB)は、三崎ら、伊藤
らの結果とは大部異なり、特に、80nmより小さい粒子の寿命がとても短い。この理由は、τ(ThB)
を求めるのに発生源付近のデータしか使われておらず、粒子濃度が多いので、凝集効果により小
さい粒子は急激に減少するためと考えられる。τ(CO)、τ(C2Cl4)は100時間オーダーと、過去の報
告に近い値となった。また、大きい粒子の寿命が短いという粒径依存は見られないが、乾性沈着
は自由落下ではなく渦動拡散によることを示している。
希釈時間、τdil(ThB)=34.5 時間は過去の研究結果と同じオーダーであるが、τdil(CO)=526 時間
や τdil(C2Cl4)= 1540 時間はとても大きい。上述の解析では Nb<<N と仮定したが、この仮定は N
が大きい発生源付近では成立するが、外洋では成立しないためと思われる。そこで、自由対流圏
の濃度は境界層内の濃度に依存するとして、
Nb = αN とおいて解析した。 (1) 式は
dN/dt = Q(ws) -λdecN-λdil(1-α)N
となる。つまり、λdil’=λdil(1-α)とおけば、
上述の方法を使用できる。発生源付近では
α=0と仮定すると、τdil=τdil’(ThB) = 34.5時
間と求まる。Rn とCO, Rn とC2Cl4,に対し
て
α を 求 め る と 、
α(CO)=0.93,
α(C2Cl4)=0.98となる。これは、外洋上では、
Nb ∼N であることを意味し、エアロゾルの
長距離輸送は自由対流圏で行われることを
図 3 - 2 - 1 4 MR01-K02 航 海 に 係 留 気 球 で
測定した粒子濃度(d>300nm)の鉛直分布
110
示している。
(c) 係留気球観測
最高高度 1300m までの鉛直分布の測
定は4つの航海で計 43 回行なった。
このうち、顕著な濃度変化が観測され
たのが 13 回あり、そのうち 5 回は上
空で増加していた。また、雲内の分布
も2回測定することができた。図32-14に MR01-K02 航海に係留気球で
測定した粒子濃度(d>300nm)の鉛直分
図3-2-15 CFORS による硫酸塩の鉛直分布
布を示す。5 月 20 日のデータは 600-700m で雲の中に入った。雲低高度はライダーで測定した値
と良く一致している。その他のデータを見ると、ほとんどの例が 1000m まで一様か上空で減少し
ていたが、5 月 26 日の例は 500m 以上で増加した。CFORS の予想では、500m より上空に硫酸塩(図
3-2-15)
、2∼5km にダストの高濃度が見られ、この粒子は硫酸塩と思われる。また、ライダ
ーで測定した後方散乱係数と粒径分布から計算した値を比較することにより屈折率を推定した。
(d) EDX による個別粒子の元素分析
MR01-K02 航海中、黄砂と考えられる大陸からのダストが 5 月 18 日と 5 月 26 日に観測された。
EDX による粒子組成の定量分析より、採集された粒子を「鉱物」、「鉱物+海塩」
、「鉱物+変質海
塩」、
「鉱物+硫酸塩」、
「海塩」、
「変質海塩」、
「その他」の 7 種類に分類した。ここで、
「鉱物」と
「海塩」は Si を含むか含まないかで分類し、「鉱物+海塩」と「鉱物+変質海塩」は、Na と Cl
が検出されるかあるいは Na/Si の相対重量比が 0.25 以上であるものとした。さらに、Cl/Na 相
対重量比が 1.0 以下のものを「変質海塩」とした。鉱物に付着している海塩が変質しているもの
は「鉱物+変質海塩」と分類され、海
塩のみのものは「変質海塩」と分類さ
れる。これらの分類に入らない粒子を
「その他」とした。
図3-2-16は、5 月 18 日と 26 日の
午前 9 時 30∼40 分に船上と上空 600m(18
日)または 1000m(26 日)において同
時に採集された試料について、全粒子
に対する個別粒子の存在割合を種類別
に示したものである。ここでは主に半
図3-2-16 EDX から推定した化学組成の割合
111
径が 1∼2μm の粒子を対象とした。両日とも
10
3
10
2
10
1
10
0
2003.2.28
船上、上空ともに全粒子に対する鉱物の割合が 20
∼40%と多い。18 日は船上の方が鉱物の割合が多
いのに対し、26 日では上空の方が多い。
サンプルは硫酸塩と混合している粒子の割合が
多く、残りのサンプルでは 70∼90%が海塩の付着
dN/dlogD
また、その鉱物に注目すると、26 日の上空の
による変質を起こしている。以上のことから鉱
物エアロゾルの約 60∼90%は、物理的あるいは化
11% (SMPS)
78% (SMPS)
<10% (1.55)
80% (1.40)
学的変質を生じ、雲核能力が増すことが示唆さ
れた。また 26 日の上空では、「その他」に分類
される粒子が多いが、約半分は硫酸塩だった。
これらの結果は、CFORS による予報を裏付けるも
10
-1
10
-2
10
-1
10
0
10
1
diameter (um)
図3-2-17 海洋大気エアロゾル
の温度特性
のである。
(e) 湿度特性
大気エアロゾルの湿度特性は、雲核として活性か不活性かという点と、粒径が変化する点から、
気候への影響を評価する上で大変重要である。特に、海洋大気エアロゾルの粒径分布を船内で測
定する場合、船外の湿度のまま測定することが難しいので、湿度特性を知る必要がある。そこで、
2組の走査型モビリティ粒径分析器(SMPS; TSI 3936N25、TSI 3936L25)と光散乱式粒子計数器
(KC01D)を組み合わせて、直径 4∼5000nm にわたる粒径分布を測定した。これらを設置したラ
ック内を約 30℃に保ち、サンプルエアーの湿度を 20%以下に制御した。1組はそのまま乾燥状態
で測定し、もう一組は加湿器を用いて約 90%から 20%まで湿度を徐々に減少させて測定した。
図3-2-17に MR03-K01 航海においてラドン濃度が最低レベルを記録し、海洋大気と考えら
れる 2 月 28 日に測定した湿度特性を示す。OPC の測定では、湿度が変化すると屈折率も変化し、
それに伴いしきい値も変わるので、粒径分布の補正を行った。相対湿度 80%になると、粒径によ
らず約 1.6 倍の成長が見られた。この値は、冬季東京で測定した成長率(1.2-1.5 倍)より若干
大きい。SMPS で測定した粒径分布は対数正規分布で近似することができ、幾何平均径の変化を
見ると、湿度約 40%から成長し始め、80%では約 1.4 倍となった。成長率はエアロゾルの化学
組成に依存するので、この結果は場所や粒径による組成の違いを反映させたものである。
(f) おわりに
エアロゾルの物理特性は粒径に依存するので、平均寿命も粒径に依存すると思われたが、長距
離輸送では渦動拡散に支配されるので粒径に依存せず、自由対流圏を輸送されるという結果が得
112
られた。さらに、係留気球観測により地上と上空で同時に採集した粒子を元素分析した結果、自
由対流圏を輸送される黄砂を捉えることができ、CFORS による予想結果を裏付けた。
海洋大気エアロゾルの中には海洋から発生するものもある。生物起源硫黄化合物による粒子生
成を捉えるためには、ナノオーダーまでの粒径分布を測定する必要がある。また、もう一つの海
洋起源エアロゾルである海塩粒子は、生物起源硫黄化合物を除去する作用もあるため、気候への
影響を評価する上でも重要視されてきた。我々は、フォアマストのフラッグラインや多関節クレ
ーンを利用して海面付近の鉛直分布を測定する試みをした。これらは次の国際プロジェクト SOLAS
のテーマとなる。
ここに示した成果は他機関との共同観測によるところが大きい。VMAP、ACE-Asia を通じて、
日本の船舶における大気エアロゾルの実質的な共同観測が今、やっと始まったといえよう。
113
3.3
アジア域の化学物質輸送モデルの高精度化
3.3.1 はじめに
アジア域は、人為起源の大気汚染物質(硫酸塩、炭素性エアロゾル(微粒子)など)や、自然
起源の砂塵ダストの飛来など、多くのエアロゾルの発生が環境問題となっている。例えば、砂塵
ダストの全球での発生量は年間 1000-2000Tg と推定されており[IPCC,2001]、アジア域ではその
概ね 1/10 の発生量があると見られている。しかし、アジア域の砂塵ダストには季節性が大きく、
その大部分は春季に発生し、大気放射の変化や視程の悪化、健康影響などの大きな経済的・人的
影響を与えている。
一方、アジア域での SO2 排出量は Streets らによる 2000 年推計で 34.3Tg であり、その増加率
は、北米や欧州のそれを上回っている。更に、アジア域では、人間活動や焼き畑・森林火災に伴
い大量の炭素系エアロゾル(黒色炭素 BC と、有機炭素 OC)の発生が知られている。また、アジ
ア域での年間排出量は BC で 2.54Tg、OC で 10.42Tg に達している。BC については、年間値の 18%
が焼き畑、64%が生活系から発生しているが、ここで特筆すべきは、春季に焼き畑起源の BC,OC
に寄与が人為起源の発生量に匹敵することである。
これらの大量に大気中に浮遊するエアロゾルは地球温暖化や大気環境評価に重要である。CO2
などの温暖化ガスによる放射強制力は比較的良く理解されているのに対して、エアロゾルによる
放射強制力の見積もりの不確実性は非常に大きく、それは IPCC 第3次報告書でも指摘されてい
る。更に、これらのエアロゾルの多くは、大気中を輸送され、地上に乾性・湿性作用により沈着
する。特に、土壌性ダストは、カルシウム、鉄等の微量重金属を含むため、酸性降下物の中和作
用とともに、施肥効果を通じて、海洋生態系に大きなインパクトを与えている。
これらの物質の大気中の振舞は、人為・自然起源の発生強度・地域分布、総観スケールの大気
運動による輸送、大気境界層内の鉛直拡散、化学反応、沈着除去等の多くの物理・化学的要因で
決まっている。そのため流体・気象要素を含む化学輸送モデルを用いて予測や解析することが大
気環境の理解と温暖化評価に重
FTP server
CFORS main server
NCEP 1 deg
Global Analysis
JMA 1.25 deg
Asia Analysis
operational FTP
要である。アジア域は熱帯から
RAMS & CFORS run
3 days forecast
Boundary Datasets
SST, NDVI, Snow cover
Land Use Category
Output files
(Meteorology and CTM)
Emission Inventory
NOx, SO2, HC
CO&BC-anthropogenic
CO&BC-Biomass
Volcano SO2 etc
Restart
Data
亜寒帯までの広緯度にわたり、
チベットやヒマラヤに代表され
る複雑な地形的背景を持ち、ア
ジアモンスーンのよる明瞭な雨
期と乾期の気候的な特徴を示す
地域や日本のように四季の変化
post processors
が特徴的な地域が混在している。
CFORS Web server
そのため、各地域の気候・気象
Weather/Chemical Forecast view
Vis5D plot & file on web server
変化を反映した精密な気象モデ
ルを用いることが化学輸送モデ
図3-3-1 RAMS/CFORS 物質輸送モデルの計算の流れ
114
ルの高精度化のキーになる。
以上の背景をもとに、我々は
表3-3-1 RAMS/CFORS モデルで取扱う化学成分と反応速度定数、乾性沈着速度、洗浄係数
CTM Species
First order
reaction(%/hr)
Deposition
(sea/land)
(m/s)
3E-3/3E-3
1E-3/2E-3
1E-4/1E-3
2E-4/2E-3
0/0
0/0
0/0
0/0
Wet
scavenging
(s-1)
2.0E-5×Pr
5.5E-5×Pr0.88
1E-6×Pr
-
Emission
reference
Web
Site*)
SO2
-1.0 (to SO4)
S
O
SO4
+1.0 (from SO2)
O
Black Carbon
S
O
Organic Carbon
S
O
CO-anthropogenic
-0.08
S
O
CO-Biomass
-0.08
S
O
Slow HC (Ethane)
-0.045
S
O
Fast HC (Ethene)
-1.44
S
O
Sea Salt
on-line(G)
fine (<2.5 µm)
1E-3/1E-3
5E-5×Pr
O
O
coarse (> 2.5µm)
5E-3/5E-3`
6E-5×Pr0.83
222
Rn
-0.7
0/0
on-line(J)
O
-3.3
1E-3/1E-3
on-line(P)
O
Lightning NOx
-3.3
1E-3/1E-3
S
NOx
on-line
Dust
O
Dp < 1µm
5E-4/5E-4
1E-5×Pr
1 µm < Dp < 2.5 µm
3E-3/3E-3
1E-5×Pr
2.5 µm < Dp < 10 µm
1E-2/1E-2
6E-5×Pr0.83
10 µm < Dp
6E-5×Pr0.83
1E-1/1E-1
Volcano Tracer
0/0
F
O
Megaciy Tracer
0/0
S
O
Pr: precipitation rate in mm/h
S: Streets et al. [2002], F: Fujita et al. [1992], G: Gong et al. [1997], P: Pickering et
al. [1998], J: Jacob et al. [1997]
*) ○印は RAMS/CFORS web に掲載された成分
大気中に漂う黄砂や汚染物質である硫酸塩粒子などの物質の流れを予測できる化学輸送モデルの
研究・開発を行った。開発された輸送モデルは、人為起源汚染物質(一酸化炭素, 二酸化硫黄、硫
酸塩粒子、燃焼による炭素性エアロゾル)と自然起源物質(黄砂, 海塩粒子、ラドン、火山ガス)
等の大気中の約20の化学成分の流れを、アジア域を対象としてシミュレーションするものであ
り、本論文では、モデル構成、VMAP 地上観測データを用いた検証について報告する。
3.3.2
物質輸送モデルの高精度化
3.3.2.1 モデルの概要
上記の観点から、地域気象モデルとオンライン結合した化学輸送モデル(Chemical Transport
Model ; CTM)を人為起源・自然起源の物質の輸送を予報・解析するために開発した。ここで、気
象モデルには、コロラド州立大学で開発された地域気象モデリングシステム RAMS[Pielke et al.,
1992]を用い、3次元の気象成分(温度、水蒸気、風速・風向、降水、降雪、雲など)の時間変
化をシミュレートする。モデルは、これらの気象情報をモデル内でオンラインに利用して、化学
物質の輸送、拡散、反応、除去過程を計算する CTM であり、CFORS(Chemical weather FORecasting
System)と命名された。CFORS の概要は以下の通りである。
CTM の基本方程式は
115
∂

qa + div (qa ⋅ v) = Fdiff + Fgrav + Freact + Femis + Fdry + Fwet
 ∂t

ρ air 
(1)
であり、ρair は空気の密度、qa はトレーサーの重量混合比、v は3次元の風速ベクトル、Fdiff, Fgrav,
Freact, Femis, Fdry and Fwet はそれぞれ、乱流拡散、重力沈降、化学反応、発生、乾性・。湿性沈
着を意味する。重力沈降はエアロゾルの質量収支に重要な土壌ダストと海塩について考慮した。
エアロゾルはすべて外部混合を仮定し、粒子の凝集・併合による成長は無視している。
トレーサーの格子点配置には、Arakawa C グリッドを用い、移流拡散の計算は、RAMS に組み込
まれたスキームで行い、正定符合の移流スキームが用いられている。水平拡散計算係数は数値的
な拡散を最小にするように気象変数とは別に設定した。積雲対流は物質の鉛直輸送・拡散に大き
な効果がある。そのため、RAMS の Kuo 積雲スキームで診断された雲底・雲頂間の拡散係数を擬
似的に大きく設定し、鉛直混合を調整した。
化学反応を伴う成分は表3-3-1に示した通りである一次反応速度で近似できる成分を対象と
している。また、乾性沈着速度、降水による洗浄係数は、成分毎に一定値を用いた。トレーサー
濃度の初期値はゼロとし、流出境界条件はゼロ勾配で与えた。モデル内へのトレーサー排出は、
境界層内部に混合比が一定になるように行った。ここで、境界層高度は RAMS の温位の鉛直プロフ
ァイルから診断した。
CTM は、エアロゾル濃度だけでなくて、500nm の光学的な厚さと(AOD)単散乱アルベド(SSA)も
Takemura et al. [2000]に従って算出している。
3.3.2.2 自然起源エアロゾルの取り扱い
自然起源のエアロゾルとしては、土壌性ダスト(黄砂)と海塩があげられる。ダスト計算は、CFORS
の一つの特徴である。ダストは 12 粒径を考え、半径で 0.1-0.16, 0.16-0.25, 0.25-0.40, 0.40-0.63,
0.63-1.00,
1.00-1.58,
1.58-2.51,
2.51-3.98,
3.98-6.31,
6.31-10.0,
10.0-15.85,
15.85-25.12µm の粒径区分を用いた。有効粒径は 0.13, 0.21, 0.33, 0.52, 0.82, 1.27, 2.01, 3.19,
4.06, 8.01, 12.7, 20.1µm に相当する。
ダストの発生源強度は、土地利用区分、地上の摩擦風速、大気安定度、地表面での積雪の有無
を気象モデル内で診断して与える。即ち、ダスト鉛直輸送フラックス Fdust(Kg/m2/sec)は砂漠域・
半砂漠域で、積雪と降水が無く、地上の摩擦風速 u*が設定値 u*,th を超えたときに、Gillette and
Passi [1988]の定式化をもとに、
 u 
Fdust = C ⋅ Cs ⋅ CW ⋅ u*4 1− *th  ( u* > u*th ),
u* 

(2)
で与える。ここで、u*は RAMS の陸面モデルで計算する値を毎時間ステップ毎に用いた。C は次
元定数でここでは、7.5x105 に設定した。Cs は積雪被覆率による係数(0-1 の範囲)、Cw が土壌
水分量の係数である。
海塩は粗粒子の代表であり、海洋上で広範囲に発生することから大気放射に大きな寄与を有す
116
る。海塩の発生は、Gong et al. [1997]に
従 っ て 、 発 生 は 12 粒 径 (0.005-20.5µm
半径)を風速の関数として与え、発生した
海塩粒子を 0.005-2.5µm と 2.5µm 以上の
2つの粒径に集約して輸送・拡散計算を
行った。
3.3.2.3 その他の成分の取り扱い
輸送成分の地域的な発生源強度の推定
が CTM の正否に関わる重要な課題である。
人為起源汚染物質の発生源は、米国アル
ゴンヌ国立研究所 D. Streets とアイオア
大学 G.R. Carmichael の作成した緯度経
度
1 ° × 1 ° 分 解 能 の 推 計 値
( http://www.cgrer.uiowa.edu /ACESS )
図 3 - 3 - 2 RAMS/CFORS 物 質 輸 送 モ デ ル の 計 算 領
域 と 2001 年 3 , 4 月 に ダ ス ト と 焼 き 畑 に 伴 う B C の
全発生量の水平分布
の集計結果を用いた。
焼き畑に伴う大量の BC, OC 等の発生はアジア域のエアロゾルの輸送解析に不可欠である。Woo et
al.[2003]は AVHRR の hot spot データをもとに、焼き畑に伴う CO, BC, OC の日単位の発生量を
ACE-Asia 観測期間について求めている。CFORS を用いた ACE-Asia 観測期間の解析には Woo et al.
の結果を用いた。
CFORS は陸上起源のトレーサーとして Radon の発生・輸送をモデル化している。Radon の発生は
表1に記したとおり積雪のない陸上から一定の発生割合で発生させ、半減期 3.8 日で減衰させて
いる。
3.3.2.4 RAMS/CFORS の計算領域との計算フロー
RAMS は領域型の気象モデルであるため、初期・境界条件には、気象庁アジア域モデル(JMA-ASM)、
全米環境予測センターNCEP (National Center for Environmental Prediction)の AVN モデルの
予報結果や ECMWF の全球再解析データを用いる。これらの気象データを RAMS モデルの外側の境
界条件として用いているが、主計算領域については、RAMS の物理過程が計算している。そのた
め、気象庁や NCEP などの結果は時間(6時間)と水平方向(約1度)と鉛直方向(1000m程度)
の比較的荒い分解能しかもたないのに対して、RAMS/CFORS は、時間・空間分解能の両者におい
て高分解になっている。
境界条件データの与え方で、予報モード(JMA や NCEP の予報値を用いる場合)・と過去の再
現モード(ECMWF の再解析データを用いる場合)があり。図3-3-1に予報モードでの RAMS/CFORS
の計算の流れを示す。これは、ACE-Asia 観測期間の実際に毎日運用されたフローである。
117
モデルの範囲は図3-3-2に示し
Rishiri Island
た東アジア域をすべて含む東西
(µg/m3)
a) Dust
Al x 12.5 (µg/m3)
8000km、南北 7200km(80km 格子)
の範囲で構成されている。鉛直方向
には対流圏をすべて含む上空 23km
までを鉛直層 23 層で分割し、アジ
b) nss-SO4 (µg/m3)
ア域の対流圏内の物質輸送の特徴を
網羅する。図3-3-2には、2001 年
春についてのダストと焼き畑起源の
BCの発生量の分布、VMAP 観測点も
同時に示す。図3-3-3では、
c) Radon (Bq)
RAMS/CFORS を ECMWF 再解析データ
(1
度分解能、6時間毎)と SST の週平
均解析値で事後解析(計算期間は
2001 年2月 20 日から 4 月 30 日)し
た結果を示す。
d) CO (ppb)
3.3.3 RAMS/CFORS モデルの VMAP
観測への応用
3.3.3.1 VMAP 測定網の観測結果を
Julian Day (Year 2001; JST)
用いたモデルの検証
図3-3-3 2001 年4月についての利尻島での VMAP 観測
と CFORS モデルの比較(●が観測結果、実線がモデルの
結果)
植松らによって展開された戦略基
礎研究 VMAP の地上測定局は、概ね東
経 140 線にそって、北緯 25˚N の父島、
八丈島、佐渡、北緯 45˚N 利尻島まで4島に設置されている。これらの4島は直線距離で約 2000km
あり、それぞれが異なる気候帯に属し、越境汚染の程度も大きく異なっている。ここでは、
222
Matsumoto et al. [2003]が報告していように、BC, OC, nss-SO4, トレース金属、CO,
Rn な
どの成分が連続して測定されている。これらの観測データは、開発された RAMS/CFORS CTM の妥
当性の検証の大きな試金石と判断できる。ここでは、CFORS モデルで再現された VMAP 観測点で
のエアロゾル濃度分布と観測結果の比較を示す。
図3-3-3と-4に、それぞれ、利尻島と八丈島で 2001 年4月の Dust 濃度(観測は Al)、nss-SO4,
Rn, CO(利尻のみ)での観測とモデル結果の比較を示す。図中の黒丸が観測値、実線がモデル濃
度、Al はダスト中の重量濃度8%を仮定して変換してプロットしている。モデルでは
222
Rn や CO
について初期濃度と境界濃度が重要であり、Uno et al. [2003a]に示された方法で補正している。
図3-3-5には、2001 年3,4月の4地点(利尻、佐渡、八丈、父島)での BC の測定結果と
モデルの比較を示す[Uno et al., 2003b]。ここで、実線は BC の全ての発生源を含む結果、点線
は焼き畑起源の BC の発生をオフにした結果であり、一点破線は RAMS で計算された風向を示して
いる。
118
図から RAMS/CFORS によるエア
ロゾル濃度の再現性が非常に優
れていることが判る。
Hachijo Island
a) Dust x 0.4 (µg/m3)
Al x 12.5 (µg/m3)
Al は、土壌性ダストのトレー
サーであり、CFORS は利尻も八
丈の両島について、その流れ出
しのタイミングを正確に再現し、
b) nss-SO4 (µg/m3)
利尻については濃度レベルもほ
ぼ一致している(八丈島につい
ては、モデルが2倍程度過大評
価になっている)。より広範囲の
ダストとモデルの一致性と3次
c) Radon (Bq)
元輸送構造についての詳細な議
論は、Uno et al. [2003c]を参
照されたい。
図に示されたように nss-SO4
Julian Day (Year 2001; JST)
の再現性も良いが、ダストとの
相関性はケース毎に異なってい
る。大きなダストの輸送は、利
尻で 99 日に、八丈では 103 日に
図 3 - 3 - 4 2001 年 4 月 に つ い て の 八 丈 島 で の VMAP
観測と CFORS モデルの比較(●が観測結果、実線がモ
デルの結果)
捕らえられている(観測もモデルも)。これらの大規模な黄砂の輸送時には、nss-SO4 の越境大気
汚染の影響を受けて、濃度の上昇がシミュレートされている。しかし、nss-SO4 濃度のみの上昇
は、日本国内の人為汚染や三宅島などの火山排出ガスの影響を受け、必ずしもダスト濃度と同期
はしない。
図3-3-5に示した BC 濃度についても、CFORS の結果は観測された濃度の時間変動を再現し
ている。しかし、幾つかの不一致も見られる。例えば利尻での 107 日(4 月 17 日)の BC のピー
ク濃度がモデルでは表現されていない点である。同様なことは、CO,
Rn にも見られが、SO4 に
は見られていない。モデルではこの期間に沿海州方面からの清浄な気塊の輸送をシミュレートし
ている。BC, CO の高濃度の原因は依然として正確にわかっていないが、SO4 の濃度の上昇がない
ことから、極東ロシアの森林火災の影響が考えられ今後の課題である。BC については、モデル
が幾つかのケースについて過大評価している。例えば、93-95 日、96 日、104 日の利尻であり、
その前後には降水が観測されていることから、モデルで仮定している BC の洗浄係数の設定に再
検討の必要性が考えられる。図中に点線で示した焼き畑起源をオフにした感度解析は非常に重要
である。各観測点における焼き畑起源の BC の寄与は地上濃度で、南から父島、八丈、佐渡、利
尻でそれぞれ、32、21、14、16%で東南アジアに近い低緯度ほどのその影響を受けていることが
明瞭に示されている[Uno et al., 2003b]。
陸上起源の Radon についても、濃度変動を極めて正確に再現できている。その一致性は八丈島
で特に高い。現在は、モデル内で陸上からどこでも一定の発生強度を仮定しているが、今後は発
119
BC (µg/m3) and Precipiration (x100 mm/day)
WD
a) Rishiri
生強度の緯度依存性、土壌種の
360
依存性も加味したモデル化が必
180
要かもしれない。
0
図3-3-4と-5の濃度時系
b) Sado
360
列から 99 日から 102 日には日
180
本域に大規模な黄砂と硫酸塩な
0
どの越境輸送が考えられる。図
3-3-6には、同期間の越境輸
c) Hachijo
360
送の水平分布を示す。図中のカ
180
ラートーンは境界層中の平均ダ
0
スト濃度、コンター線は平均硫
酸塩濃度、ベクトルは地上 500
360
d) Chichijima
mの風向・風速を示す。また、
180
図中のMは三宅島起源の硫酸塩
0
の寄与の大きな領域を示す。図
から、非常に大きな黄砂の気塊
が寒冷前線の背後に広く分布し、
Day of Year 2001 (JST)
図 3 - 3 - 5 2001 年 3 、 4 月 に つ い て の 黒 色 炭 素 B C の
VMAP 観測と CFORS モデルの比較。●が観測結果、実線が
モデルの結果、点線は焼き畑起源の発生をオフにした結果、
一点鎖線は気象モデルによる風向、青い線は AMeDAS 観測
の日積算降水量を示す。CFORS モデルの比較(●が観測結
果、実線がモデルの結果)
低気圧と前線の東進に伴い大陸
から順に朝鮮半島、日本列島に
流れ出し様子が明瞭に把握でき
る。黄砂の気塊の東進は高緯度
ほど早く、西日本ではその到来
が利尻よりも 1-2 日程度遅いことが判る。
黄砂の高濃度域の前面に硫酸塩の高濃度域の存在がシミュレートされ、観測とモデルの結果を
解析することで、黄砂が硫酸塩に数時間の遅れを持って日本に飛来することが鮮明に示された。
図中のMで示された領域は、三宅島からの SO2 排出に起因する硫酸塩高濃度域であり、日本南部
を東進する低気圧に巻き込む東風域に入り、日本海を西進していく様子が明らかである。この火
山性の硫酸塩の高濃度は長崎県の福江島でも観測され、三宅島の火山性ガスの影響が気象条件に
よっては非常に広範囲に及ぶことが示される。
図には示さないが、同期間の BC の輸送も SO4 と極めて類似しており、低気圧と寒冷前線の東
進が、大規模な越境大気汚染のトリガーになっていることが確認された。
3.3.3.2
春季アジアの物質収支解析
緒言で述べたようにアジア域には様々なエアロゾルの発生ソースがあり、エアロゾルの輸送は
前節で示したように複雑である。ここでは、土壌性ダスト、炭素性エアロゾルについての収支に
ついて示す。
120
図3-3-7には、2001 年3,
a) day 99 (April 9, 2001)
b) day 100 (April 10, 2001)
4月の ACE-Asia 特別観測期間の
エアロゾルの収支を図3-3-2
の RAMS/CFORS 計算領域について
M
M
示す。
土壌性ダストについては、期間
中半径 40µm 以下の粒子につい
て、105Tg (105Mton)の発生があ
り、そのうち 33%が乾性沈着、27%
c) day 101 (April 11, 2001)
d) day 102 (April 12, 2001)
が重力沈降、9%が湿性沈着で除
去されている。湿性沈着量が少
ないのは、期間中のダスト発生
域と含む中国北東部にかけて、
降水が少ないためである。計算
領域を超えて 9%のダストが東側
の境界を超えて北西太平洋に輸
Dust (µg/m3)
40 m/s
20
送されている(RAMS/CFORS の
計算領域を超えて全発生量の
31%が流れ出している!)
。
炭 素 性 エ ア ロ ゾ ル
50
100
200
500 1000 2000
10000
図 3 - 3 - 6 2001 年 4 月 9 日 か ら 1 2 日 の ダ ス ト と 硫 酸 塩
エアロゾルの濃度分布。カラートーンは境界層中の平均ダ
スト濃度、コンター線は平均硫酸塩濃度、ベクトルは地上
500mの風向・風速を示す。
(TC=BC+OC)については、発生
量が 3.07Tg (人為起源で 1.63Tg、焼き畑で 1.44Tg)があり、乾性沈着で 16%が、湿性沈着で 5%が
除去される。乾性沈着量が少ないのは、発生量の 47%を占める焼き畑起源の TC が自由大気に
流入し上空を輸送されるためである。そのため、東側の境界を超えて北西太平洋に 50%の TC が
輸送されている。
これらの輸送パスを把握するために、図3-3-8に、境界層内、全層積算(カラム)の水平輸
送フラックス、東経 130 度断面を通過する平均輸送フラックスを示す(ベクトルは輸送の方向、
長さはその大きさで、カラーで大きさも示している)。ここで、水平輸送フラックスは、濃度に
風速成分をかけ空間・時間積分を行ったものである。
図3-3-8(a)から、ダストの発生域はタクラマカン砂漠とゴビ砂漠にあり、境界層内ではタ
クラマカン砂漠のダスト輸送フラックスは西向きである。カラム積算されたダスト輸送フラック
スは概ね東向きで、高緯度側にピークを持ち、東経 130 度の断面分布からその輸送高度の中心が
北緯 40-45 度の高度 2-5km の範囲に位置することが判る。つまり、黄砂の輸送は高緯度の自由大
気を中心に行われ、日本域への輸送は間欠的に生じ、北緯 30 度程度にまで達していることも示
されている。
TC についての輸送フラックスのパターンは境界層中とカラム積算で大きく異なる。境界層内
では、輸送フラックスの中心は中国揚子江流域に位置し、時計回りに吹き出している。日本海で
は北東向きに、九州では南東向きに輸送されていることが示されている。これに対して、カラム
121
積算では東南アジアからの TC が偏西風で輸送されることから、北緯 20-30 度にかけて大きな東
向きの流れが形成されている。東経 130 度断面の輸送フラックスもそれの伴い、高緯度ほど、BC
は境界層内部を、低緯度ほど自由大気に輸送されることが判る。これは、それぞれ、化石燃料燃
焼と焼き畑起源の BC の輸送過程が異なることを示している。
ここで示した結果は、発生源の位置と気象パターンで輸送の方向と高度が大きく異なることを
示しており、今後、モデルの結果を観測を通じて詳細に検討する観測ネットワークの確立が必要
と考えられる。
3.4
まとめと今後の展望
領域気象モデルとオンラインで結合した化学輸送モデル CFORS の概要と VMAP 観測結果を用い
た検証結果を示した。CFORS は、VMAP 測定網で観測されたエアロゾルの時間・空間変動を極め
て正確に再現していることが明らかにされた。
CFORS を用いたモデル研究から、東南アジアの焼き畑に伴う炭素性エアロゾルや一酸化炭素が
日本域に輸送されることが明らかにされた。特に、黄砂と同時にアジア域の人間活動に伴って
排出される大気汚染物質が流れてくることは意外と知られなかった事実であり、アジア域の大
気環境の把握に重要な結果である。
今回開発された CFORS モデルの予報モードは大きな意義を持つ。つまり、1990 年代には、気
象モデルの結果を利用しながらも、CTM
Mineral dust
は過去の事例の再現・解析を主な目的
Mass loading in the atmosphere 6.7Tg( 6%)
Dry
Wet Gravitational
deposition deposition
settling
34.4Tg
9.4Tg
26.4Tg
(33%)
( 9%)
( 27%)
として用いられていた。2000 年代に
なると、気象予報の結果の公開(数日
先予報)も伴って、CTM で汚染予測を
outflow from
simulation domain
East 9.02Tg( 9%)
West 3.30Tg( 2%)
Emission
105Tg
South 0.93Tg( 1%)
North 15.2Tg(13%)
行う試みが開始され、これらの情報を
もとに観測計画の立案が積極的に行わ
れ る よ う に な っ た 。 ACE-Asia や
TRACE-P はその先駆けである。CTM に
よる汚染予測は、見方によっては、CTM
Carbonaceous aerosols (BC+OC)
モデルが野外観測をリードするという
Mass loading in the atmosphere 0.22 Tg ( 7.0%)
奇妙な結果をもたらしている。即ち、
Dry
Deposition
0.50 Tg
( 16.0 %)
Total emission
3.07 Tg
Anthropogenic
1.63 Tg
Biomass burning
1.44 Tg
Wet
deposition
0.15 Tg
( 5.0 %)
CTM 予報は、観測とモデルのリンクを
密にして、大気組成観測の遂行の基本
outflow from
simulation domain
East 1.49 Tg ( 49.0%)
West 0.20 Tg ( 7.0%)
South 0.009 Tg ( 0%)
North 0.44 Tg ( 14.0%)
図3-3-7 2001 年3,4月のダストと全炭素性エアロゾルの
収支(図2の RAMS/CFORS 計算領域について計算)。
を変える可能性を持っている。越境大
気汚染の野外観測には、多額の費用と
マンパワーが必要となるが、CTM を予
報モードで活用することで汚染濃度
の上昇が予想される日時と地点に細
かな観測を展開し、越境汚染のおこ
122
らない時には、測定頻度を減らす観測に切り替えることが可能になる。そのため、従来の観測
体制を根本的に変えるような利用が考えられる。また、開発された CFORS モデルの具体的な用
途としては、越境大気汚染研究・観測、黄砂による環境影響の事前把握、航空機・船舶等への
視程等の情報の提供なども考えられる。
最近、アジア大陸での窒素化合物の大気への放出量が増加し、硝酸塩エアロゾルの挙動とその
影響を評価すべきであると言われている。特に日本海、東シナ海などへの大気からの降下量は河
川からの流入よりも大きいと予想される。そのため、大気環境が大きく変化しつつあるアジア域
の人為起源物質をはじめ、乾燥地域からの鉱物粒子の放出量をモデルに組み入れて、現状に対応
していく必要があり、CFORS はそれに対応可能なモデルとして設計されており、窒素系の動態把
握と将来予測は、今後の重要な研究課題である。
境界層中の平均水平輸送
フラックス
平均水平輸送フラッ
クスの東経 130度断面
分布
鉛直カラム平均水平輸送
フラックス
(鉱物粒子エアロゾル)
Height (km)
12
360
6
0
100
3000 10
: 5x103 [µg/m2/s]
779
: 5x102 [µg/m2/s]
240
0 10 20 30 40 50
25
Height (km)
12
40
:
5x101
[µg/m2/s]
120
60
10
Latitude
(全炭素質エアロゾル)
5
577
480
1
21
15
6
0
0 10 20 30 40 50
9.48
1
2
Latitude
: 1x10 [µg/m /s]
9
3
1
図3-3-8 ダストと全炭素性エアロゾルについて、(左)境界層内、(中央)全層積算(カ
ラ ム ) の 水 平 輸 送 フ ラ ッ ク ス 、 ( 右 ) 東 経 130 度 断 面 を 通 過 す る 平 均 輸 送 フ ラ ッ ク ス を 示
す(ベクトルは輸送の方向、長さはその大きさで、カラーで大きさも示す)
123
4. 研究実施体制
観測測定グループ
東京大学海洋研究所
北海道大学低温研究所
東京理科大学理学部
地上・船舶観測解析を担当
モデル化グループ
研究代表者
総括
九州大学応用力学研究所
モデルによる解析を担当
無人観測艇グループ
東海大学海洋学部
ヤマハ発動機
紀本電子
観測艇の運航と観測を担当
124
(2)メンバー表
研究グループ名:
氏名
植松光夫
天川裕史
笹川基樹
大木淳之
中村篤博
観測測定グループ
所属
東大海洋研
東大海洋研(H13時)
東大海洋研(H14時)
東大海洋研(H14時)
東大海洋研
役職
助教授
専任講師
博士課程3年
博士課程3年
博士課程2年
研究総括
微量重金属の分析
無人観測艇による観測
硫黄の循環
船舶の連続化学成分測定
参加時期
H10.12-H15.11
H10.12-H14.03
H10.12-H15.03
H12.04-H15.03
H14.04-H15.11
宇井剛史 東大海洋研(H14時)
修士課程2年
地上観測点の微量元素分析
H13.04-H15.03
宇山悠紀子 東大海洋研(H14時)
修士課程2年
修士課程2年
修士課程2年
修士課程2年
修士課程1年
CREST研究員
CREST研究員
CREST研究員
CREST研究員
CREST技術員
CREST技術員
助教授
教授
助教授
地上観測点の主要イオン分析
地上観測点のデータ分析
気象データ計測
マイクロアナライザ分析
陸上観測網と無機物分析
無人観測艇データ解析
観測試料の微量元素分析
重金属分析の開発
観測網維持と主要成分分析
無人観測艇の保守・運用
降下物の海洋への影響評価
有機物分析
船舶での放射測定
H13.04-H15.03
H13.04-H15.03
H11.04-H13.03
H11.04-H13.03
H15.04-H15.11
H11.01-H15.11
H14.04-H15.11
H14.06-H15.11
H12.07-H13.04
H11.06-H14.05
H13.04-H15.11
H13.04-H15.11
H10.12-H15.11
H12.01-H15.11
持田陸宏 北大低温研
助手
エアロゾル生成過程
H12.04-H15.11
斉藤拓也
村山利幸
三浦和彦
児島 紘
永井尚生
飯田孝夫
長田和雄
CREST技術員
助教授
講師
教授
教授
教授
助教授
H13.04-H14.03
H11.04-H15.11
H10.12-H15.11
H11.04-H15.11
H12.04-H13.03
H12.04-H15.11
H12.04-H15.11
早野輝朗
神宮花江
松葉亮子
遠藤真紀
松本 潔
成田 祥
服部裕史
宮田佳樹
太田一岳
鈴木隆生
武田重信
河村公隆
遠藤辰雄
東大海洋研(H14時)
東大海洋研(H12時)
東大海洋研(H12時)
東大海洋研
事業団
事業団
事業団
事業団
事業団
事業団
東大大学院農学生命科学
北大低温研
北大低温研
事業団
東京商船大
東京理科大理学部
東京理科大理工学部
日本大学理学部
名大大学院工学研究科
研究項目
永尾一平 名大大学院環境学研究科
助手
南 秀樹 北海道東海大学工学部
虎谷充浩 東海大学開発工学部
講師
講師
有機同位体分析
ライダーによる鉛直分布
船舶上での物理計測
放射能モニター
天然放射核種の測定
地上ラドン測定
陸上観測網の物理計測
船舶での生物起源エアロゾル計
測
エアロゾルの長期モニタリング
衛星画像解析
皆川昌幸 中央水産研究所
室長
海洋生物への放射性核種
H11.04-H15.11
古賀聖治
兼保直樹
時枝隆之
原 宏
向井人史
谷本浩志
吉岡勝廣
速水 洋
中林成人
主任研究官
研究官
研究官
主任研究官
研究官
研究官
主任研究員
研究員
研究員
海洋生物起源エアロゾル計測
観測網での物理計測
エアロゾルの同位体分析
沿岸域観測網と降水解析
エアロゾルの安定同位体
陸上観測網の気体測定
ラドン測定
窒素化合物の測定
船舶上での海水,大気の計測
H11.04 -H15.11
H12.04-H15.11
H11.04 -H15.11
H10.12-H15.11
H12.04-H15.11
H13.04-H15.11
H13.01-H15.11
H12.04-H15.11
H11.04-H12.03
名大大学院環境学研究科
産業技術総合研究所
産業技術総合研究所
気象研究所
保医科院
国立環境研究所
国立環境研究所
島根県環境科学研究所
電力中央研究所
海洋科学技術センター
125
備考
CREST研究員
CREST研究員
CREST研究員
CREST研究員
CREST技術員
CREST技術員
∼H12.12
CREST研究員
CREST技術員
H13.04-H15.11
H14.01-H15.11
H14.04-H15.11
∼H12.03
CREST研究員
研究グループ: モデル化グループ
氏名
鵜野伊津志
Marina Baldi
尾関 徹
中島映至
所属
九大応力研
事業団
兵庫教育大
東大気候センター
役職
教授
研究員
助教授
教授
担当する研究項目
物質輸送モデル解析
物質輸送モデル開発
発生源推定モデル
放射モデル解析
参加時期
H10.12-H15.11
H11.10-H12.03
H11.04-H15.11
H10.12-H14.03
備考
参加時期
H11.04-H15.11
H13.01-H13.03
H11.04-H15.11
H11.04-H15.11
備考
研究グループ: 無人観測艇グループ
氏名
所属
役職
千賀康弘 東海大海洋学部
教授
平田智一 東海大海洋学部(H12時) 学部4年
永海義博 ヤマハ発動機
技師
紀本岳志 紀本電子工業
社長
担当する研究項目
観測艇と観測機器の総括
観測艇と機器開発補助
観測艇製作
自動分析機器開発
126
5. 研究期間中の主な活動
(1)
ワークショップ・シンポジウム等
年月日
名称
場所
参加
人数
概要
37
航海観測成果、資料捕集上等
の問題点、改善点、次回への
豊富等議論。共同利用が可能
な「白鳳丸」、「みらい」など
の研究船の具体的な大気サン
プリングに適した改造案、測
定項目のルーチン化、サンプ
リング手法の統一などについ
て具体的な提案をまとめた。
VMAP (Variability of Marine
Aerosol Properties)計画概要
の説明。1999 年度の成果報告
と各グループの来年度の研究
計画、計画見直し方向性につ
いての意見交換を目的とし
た。観測網の観測点の設置や
観測項目など、また船舶での
観測計画の来年度の具体的な
提案をまとめた。
VMAP (Variability of Marine
Aerosol Properties)計画概要
の説明。2000 年度の成果報告
と各グループの来年度の研究
計画、計画見直し方向性につ
いての意見交換を目的とし
た。観測網の観測点の設置や
観測項目など、また船舶での
観測計画の来年度の具体的な
提案をまとめた。
年に一度の総会的なことであ
りプロジェクトの全体的な方
向性の確認,今後の指針を検
討。ACE-Asia 集中観測のデー
タ解析結果に関する議論,か
んちゃんの見学等行った。
VMAP プロジェクト終了を控
え、総合的な成果をまとめは
票社の報告書や一般への公表
内容の指針となることを目指
したワークショップを開催し
た。
VMAP の終了後の将来構想と研
究航海について具体的提案を
話し合った。
1999.2. 10
船舶を用いた海洋大気 東京大学
観測の現状と将来
海洋研究所
2000.1.21-22
H11 戦略的基礎研究・ 熱海
植松チーム合同会議
25
2001.1.30-31
H12 戦略的基礎研究・ 熱海
植松チーム合同会議
26
2002.1.29-31
H13 戦略的基礎研究・ 東海大学
植松チーム合同会議
三保研修会館
2003.7.24.-25
H15VMAP Meeting
2003.11.18.19
海洋・大気間の物質相 東京大学海洋
互作用計画 (SOLAS)の 研究所
立案
東京大学海洋 13
研究所
127
年月日
1998.12.1-4
1998.12.1718
1999.3.23
1999.6.28-30
名称
"Aerosol and Rain
Chemistry over the
Western North Pacific"
Future planning Workshop
for Marine Sciences
"SOLAS related activity in
Japan" SOLAS planning
committee
場所
Bangkok,
Thailand
概要
アジア諸国で船舶を用いた海
洋大気の観測手法を話し合う
ために開催した。
Norwich,
UK,
"Japan-Korea-China joint
project of shipboard
measurements under
ACE-Asia" with KORDI
group,
APARE Planning
Workshop
Seoul,
Korea
SOLAS を立ち上げるための会
議で日本の現状を紹介し、国
際対応できる研究題目につい
て議論を行った。
日本、韓国、中国の三カ国で
船舶を使った共同観測計画や
情報交換を行った。
1999.11.11-13
ACE-Asia
Meeting,
1999.11.15
Influence of Aerosols
Originated From Lands to
the Surrounding Marine
Environment A View From
Biogeochemical Cycles
SOLAS Open Science
Conference
2000.2.20-24
2000.6.6-8
2000.10.2-4
2000.10.31-11
.3
2000.12.15-18
2001.2.19-24
2001.8.8-11
Science
Honolulu,
U.S.A.
Team Kunming,
China
The Joint Workshop of the
9th APARE/ACE-Asia SSC in
Tokyo
The
ACE-Asia
Planning
Meeting
Xiamen,
China
Damp,
Germany
Tokyo,
Japan
Honolulu,
U.S.A.
Atmospheric Sciences and Taipei,
Applications
to
Air Taiwan
Quality (ASAAQ)
AGU Fall Meeting 2000
San
Francisco,
U.S.A.
海洋生物地球化学パラメー Honolulu,
ターの自動計測に関する国 U.S.A
際ワークショップ
2001 The 10th APARE
Xinning,
Meeting
China
128
東アジアでの集中観測に対応
できるよう、米国とアジア諸
国の代表が集まり、意見交換
をした。
ACE-Asia の観測計画について
中国を中心にアジアでの計画
について議論した。
中国での沿岸域における海洋
大気の観測について物質循環
の面から共同研究の可能性を
議論した。
SOLAS を立ち上げる前にこの
分野の研究の現状を各国から
発表して、最終的サイエンス
プラン作製の議論を行った。
ACE-Asia の集中観測について
東アジアの研究者を中心に米
国からも参加があった。
ACE-Asia の集中観測のデータ
品質や化学分析の相互検定に
ついて取り決めをした。
海洋大気におけるエアロゾル
の挙動についてのセッション
を開催した。
PreACE-Asia の我が国での成
果を発表した。
VMAP で開発した SCOOP につい
てや搭載分析装置について議
論した。
東アジアの関係国の大気化学
研究者が ACE-Asia 集中観測期
間のデータ解析と将来計画に
ついて議論した。
2001.8.27-31
The 5th IOC/WESTPAC
International Scientific
Symposium –Atmospheric
Input to the Marine
Environment
2001.10.26
An Ocean Odyssey,
IAPSO-IABO
2001.12-10-13
AGU Fall Meeting 2001
2001.12.14-15
SOLAS Meeting
2002.4.4-5
The data workshop of
ground base measurement in
East Asia
2002.6.13-15
SOLAS
Executive
Meeting
2002.9.8-13
6th International Aerosol
Conference
2002.9.18-25
10th Symposium of the
IAMAS,
Commission
on
Atmospheric Chemistry
and Global Pollution
(CACGP) and 7th
Scientific Conference of
the International Global
Atmospheric Chemistry
Project (IGAC)
Group
Seoul,
Republic
Korea
大気海洋間の物質循環を研究
of している日本,韓国,中国,
ロシアの研究者が集まり,船
舶による大気観測結果につい
て,また化学分析の相互検定
について議論した。
Mar del
SOLAS 関係についての研究発
Plata,
表と 2003 年に札幌で開催され
Argentina
る IUGG で SOLAS シンポジウム
を植松が主催することを決定
した。
San
ACE-Asia 集中観測結果を中心
Francisco,
としたセッションが開かれ,
U.S.A.
130 件近い発表があった。日本
からは VMAP 関係 13 件を含め
30 件近い発表があった。
San
SOLAS の SSC meeting が開催さ
Francisco,
れ,Science Plan の作成に参
U.S.A.
加した。
「かんちゃん」や長期
観測についての提案を行っ
た。
Beijing,
中国、日本、韓国、米国、オ
ーストラリアなどの
China
ACE-Asia 集中観測に参加した
地上観測での化学測定結果と
モデルとの比較、情報交換を
行った。
Amsterdam,
海洋・大気間の物質相互作用
Netherland
研究計画のサイエンスプラン
と各国の活動状況について、
話し合った。特に、東アジア
諸国での共同研究の必要性を
日本、中国、韓国の研究者が
集まり議論する場を作った。
Taipei,
ACE-Asia の集中観測の成果発
Taiwan
表を東アジア諸国中心に呼び
かけ、特別セッションを開催
した。
Crete,
米国、アジア(特に日本、韓
Greece
国)の ACE-Asia 集中観測の成
果のまとめをシンポジウムで
消化し、SOLAS についての動き
を紹介するナイトセッション
を開催した。
129
2002.
10.31-11.2
2002.11.24-27
2002.12.6-10
2003.3.10
2003.3.11-13
2003.4.12-18
2003.6.18-26
2003.7.1-6
2003.9.7-14
2002 International
Beijing,
Workshop on Dust Storm China
(IWDUST 2002)
中国が中心となり、国際的な
プロジェクトを立ち上げると
いうことで、その設立に VMAP
として協力して欲しいとの要
請があり、ワークショップを
開催した。
The Second Meeting of the Gif-sur-Yvett, SOLAS 実施計画について、話し
Scientific Steering
France
合い、環太平洋諸国間での研
Committee for the SOLAS
究観測について、取りまとめ
ることになった。
2002 AGU Fall Meeting, San San
2002 年 5−6 月に行われた IOC
Francisco
Francisco,
航海についての特別セッショ
U.S.A.
ンを米国のグループとともに
開催し、大気関係の測定結果
の速報を報告した。
2nd Workshop on Air Quality Tsukuba,
九大鵜野教授が中心となり、
Modeling
Japan
化学輸送モデルを中心にモデ
Challenges
ルの相互比較や観測グループ
との情報交換の場として開催
した。
8th International
Tsukuba,
日本での ACE-Asia の研究成果
Conference on
Japan
を中心に発表を行い、特別講
Atmospheric Sciences and
演としてエアロゾルを取り上
Applications
to
Air
げ 、 ACE-Asia の リ ー ダ ー 、
Quality
Barry Huebert ハワイ大学教授
を招いた
GEOSECSⅡ
Planning Toulouse,
海洋の微量元素と同位体につ
workshop
France
いての大規模観測についての
計画を議論した。
3rd SOLAS SSC Meeting and 3rd Banff,
SOLAS についてサイエンスプ
IGBP Congress
Canada
ランと他のコアプロジェクト
との連携を議論した。
IUGG
International Sapporo,
SOLAS のシンポジウムを開催
Conference
Japan
し、VMAP の一連の成果を公表
した。
13th Goldshmidt Conference Kurashiki,
VMAP の観測網、船舶観測など
Japan
の成果を発表した。
130
年月日
名称
場所
1998.12.10
1999.2.1
1999.5.18
1999.7.22
2000.3.21
2001.2.26-3.4
2001.3.22
2001.4.24
2001.5.9-10
2001.5.22
2001.7.16
2001.7.17
2001.8.9
2001.9.13
2001.9.27
2001.11.26-28
2001.12.19
2002.3.11
2002.4.6
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
かんちゃん
2002.5.13
かんちゃん運 清水
用合同会議
2003.4.25
かんちゃん運 清水
用計画
かんちゃん運 清水
用計画
2003.8.23
清水
浜松
浜松
浜松
蒲郡
相模湾
清水
清水
八丈島
清水
神戸
大阪
清水
清水
清水
八丈島
清水
大槌
清水
参加
人数
概要
6
8
10
11
10
9
13
5
3
10
7
10
11
4
9
10
11
2
5
無人海洋大気観測艇計画打ち合わせ
観測艇仕様書原案作成会議
無人海洋大気観測艇計画打ち合わせ
無人海洋大気観測艇計画打ち合わせ
無人海洋大気観測艇検収と来年度計画
無人海洋大気観測艇無人航走観測実
無人海洋大気観測艇検収と来年度計画
画像通信、衛星通信信頼度試験、航海計画
地元関係者かんちゃん協力依頼
航海計画 海上試験
搭載測器検討
搭載測器検討、航海計画
無人海洋大気観測艇自動航行試験立会い
ヤマハ故障原因報告
航海計画、搭載測器検討
地元協力機関と打ち合わせ
航海計画、船体改良の検討、搭載測器の検討
作業場所検討
衛星通信が不安定なため、「かんちゃん」衛
星通信の状況確認
11 「かんちゃん」システム構成の確認
衛星通信の通信不良について
オーブコムの通信不良について
かるがもちゃん計画について
今後の運用計画について
観測日程、観測海域、観測航路等
観測日程、観測海域、観測航路等
131
(2)招聘した研究者等
氏名(所属,役職)
招聘の目的
Soon-Chang Yoon
Japan-Korea-China Joint
(ソウル大学大気科学
Aerosol Workshop in Sapporo, August
部・教授)
‘99 に参加しエアロソル研究に関連した
滞在先
滞在期間
北海道大学
H11.8.18∼
8.21
意見交換をするため
Gi-Hoon Hong
Japan-Korea-China Joint
(韓国海洋研究所・
Aerosol Workshop in Sapporo, August
主任研究員)
‘99 に参加し Ace-Asia 観測計画について
北海道大学
H11.8.18∼
8.21
の情報交換を行うため
Marina Baldi
気象モデル RAMS を用い,東アジア∼太
九州大学応用
H11.10.2
(Inst. of Atmospheric
平洋にかけての地域気象シミュレーシ
力学研究所
∼H12.3.14
東京大学
H12.6.4∼6.9
Physics, C.N.R・研究員)
ョン及び物質輸送モデリングの開発に
従事するため
Ninong Komala
APARE/ACE-Asia 合同会議で発表依頼し
(LAPAN 大気研究所・
意見交換をするため
海洋研究所
主任研究員)
Guang-Yu Shi
APARE/ACE-Asia 合同会議で発表依頼し
(中国科学院大気物理
意見交換をするため
東京大学
H12.6.5∼6.9
海洋研究所
研究所・教授)
Mingxing Wang
APARE/ACE-Asia 合同会議で発表依頼し
(中国科学院大気物理
意見交換をするため
東京大学
H12.6.5∼6.9
海洋研究所
研究所・所長)
Xiao Ye Zhang
APARE/ACE-Asia 合同会議で発表依頼し
(中国科学院地球環境
意見交換をするため
東京大学
H12.6.5∼6.9
海洋研究所
研究所・教授)
Jie Tang
APARE/ACE-Asia 合同会議で発表依頼し
(中国気象科学研究院・
意見交換をするため
東京大学
H12.6.4∼6.9
海洋研究所
副研究員)
Daewon W. Byun
ア ジ ア 域 で の 大 気 質 モ デ ル MODELS
九州大学応用
H14.5.27∼
(アメリカ合衆国ヒュー
-3/CMAQ の適用に関する研究を行う氏が
力学研究所
H14.5.29
ストン大学・教授)
鵜野教授と共同研究を進めるため
Robert A. Duce
IUGG 総会にシンポジウムコンビナーと
札幌市
H15.6.28∼7.8
(テキサス A&M 大学・教
して出席
授)
132
6.論文・特許・学会発表リスト
(1) 論文発表(国内 29 報、国外 104 報)
(H10)
1) Holben, B. N., T. F. Eck, I. Slutsker, D. Tanre, J. P. Buis, A. Setzer, E. Vermote,
J. A. Reagan, Y.J. Kaufman, T. Nakajima, F. Lavenu, I. Jankowiak, and A. Smirnov,
“AERONET - A federated instrument network and data archive for aerosol
characterization”, Remote Sens. Environ., 66, 1-16, (1998)
2) Nakajima, T., and A. Higurashi, “A use of two-channel radiances for an aerosol
characterization from space”, Geophys. Res. Lett., 25, 3815-3818, (1998)
3) Uematsu, M., "Distribution and characterization of Asian aerosols over the western
North Pacific region" Global Environ. Res., 2, 39-45, (1998).
(H11)
1) Ikehara, M., Kawamura, K., Ohkouchi, N., Murayama, M., Nakamura, T. and Taira, A,
"Variations of terrestrial input and marine productivity in the Southern Ocean (48。
S) during the last two deglaciations", Paleoceanography , 15, 170-180, (2000).
2) Kawamura, K. and Sakaguchi, F., "Molecular distributions of water soluble
dicarboxylic acids in marine aerosols over the Pacific Ocean including tropics",
J. Geophys. Res., 104, 3501-3509, (1999).
3) Kawamura, K., "Organic composition of the aerosols in the arctic troposphere", In
(ed. M. Fukuda): Special Reports on the Regional Studies of North-East Eurasia and
North Pacific in Hokkaido University, 39-47, (1999).
4) Kawamura, K., Yokoyama, K., Fujii, Y. and Watanabe, O., "Implication of azelaic acid
in a Greenland ice core for oceanic and atmospheric change in high latitudes", Geophys.
Res. Lett., 26, 871-874, (1999).
5) Matsunaga, S., Kawamura, K., Yamamoto, Y., Azuma, N., Fujii, Y. and Motoyama, H.,
"Seasonal changes of low molecular weight dicarboxylic acids in snow samples from
Dome-Fuji", Antarctica, Polar Meteorol. Glaciol., 13, 53-63, (1999).
6) Nakajima, T., Higurashi, A., Aoki, K., Endoh, T., Fukusihma, H., Toratani, M., Mitomi,
Y., Michell, B.G. and Frouin, R., "Early phase analysis of OCTS radiance data for
aerosol remote sensing", IEEE Trans. Geosci. and Remote Sens., 37, 1575-1585, (1999).
7) Narukawa, M., Kawamura, K., Takeuchi, N. and T. Nakajima, "Distribution of
dicarboxylic acids and carbon isotopic compositions in aerosols from 1997 Indonesian
forest fires", Geophys. Res. Lett., 26, 3101-3104, (1999).
8) Ohkouchi, N., Kawamura, K. and Kawahata, H., "Distributions of three- to seven-ring
polynuclear _aromatic hydrocarbons on the deep sea floor in the Central Pacific",
Environ. Sci. & Technol., 33, 3086-3090, (1999).
9) Ohkouchi, N., Kawamura, K., Kawahata, H. and Okada, H., "Depth ranges of alkenone
production in the Central Pacific Ocean", Global Biogeochem. Cycles, 13, 695-704,
(1999).
10) Ohkouchi, N., Kawamura, K., Takemoto, N., Ikehara, M. and Nakatsuka, T., "Implication
of carbon isotope ratios of C31 alkane and C37 alkenes from the sources of organic
matter in the Southern Ocean surface sediments", Geophys. Res. Lett., 27, 233-236.
11) Uematsu, M. and Arimoto, R., "The East Asian/North Pacific Regional Experiment
(APARE)" , IGACtivities Newsletter, No. 20, 2-3, (2000).
12) Uematsu, M., Kinoshita, K. and Nojiri, Y., "Scavenging of insoluble particles from
133
the marine atmosphere over the sub-Arctic North Pacific", J. Atmos. Chem., 35,
151-164, (2000).
13) Watanabe, O., Fujii, Y., Kamiyama, K., Motoyama, H., Furukawa, T., Igarashi, M.,
Kohno, M., Kanamori, S., Kanamori, N., Ageta, Y., Nakawo, M., Tanaka, H., Satow,
K., Shoji, H., Kawamura, K., Motoba, S. and Shimada. W., "Basic analyses of Dome
Fuji deep ice core. Part 1: Stable oxygen and hydrogen isotope ratios, major chemical
compositions and dust concentration", Polar Meteorol. Glaciol., 13, 83-89, (1999).
1) 植松光夫「大陸起源エアロゾルの海洋への影響 −物質循環に関連して−」エアロゾル研
究, 14, 209-213 (1999).
2) 長田和雄・木戸瑞佳・飯田肇・矢吹裕伯・幸島司郎・川田邦夫・中尾正義,「立山・室堂平
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EOS, vol. 81, No. 48, p. F151, (2000).
21) December 2000, “Particle Size of Biogenic Sulfate Aerosol in the Marine Atmosphere
Over the High Productive Region” The 2000 AGU Fall Meeting at Moscone Convention
Center,San Francisco, U.S.A., (Uematsu, M., Ooki, A. and Miura, K.), December 19,
146
EOS, vol. 81, No. 48, p. F152, (2000).
1) 永井尚生「10Be 測定の宇宙地球科学への応用」第48回質裏分析総合討論会, 名古屋, 2000
年 5 月 10-12 日, p.270-271.
2) 預幡哲也・岡村朋子・猪爪淳子・菊地良栄・梶川正弘・小川信明・尾関徹「制限斜交回転
因子分析法及び後退流跡線を用いた秋田八幡平における酸性霧の解析」第61回分析化学
討論会, 長岡, 2000 年 5 月 17-18 日, 1B15.
3) 植松光夫「海洋エアロゾルとその環境影響」海洋未来技術研究会平成 12 年度総会, 東京,
2000 年 5 月 22 日.
4) 原 壮史・三浦和彦・佐藤 藍・星野倫子・日方昭宏・山崎泰典・中江 茂・児島 紘・
上田厚志・植松光夫「海洋大気境界層内エアロゾルの係留気球観測」日本気象学会 2000
年春季大会, つくば, 2000 年 5 月 24 日, (予稿集 131).
5) 村山利幸・杉本伸夫・松井一郎・劉兆岩・青木一真・荒生公雄・酒井哲・五百旗頭健吾・
古賀隆治・阿保真・三浦和彦・周軍「黄砂の地上ネットワーク観測」日本気象学会, 春季
大会, つくば, 2000 年5月 24-26 日, p.44.
6) 村山利幸「東京商船大学における対流圏エアロゾルの総合観測」第 6 回大気化学討論会, 鳥
羽, 2000 年 5 月 31 日-6 月 2 日, p.34.
7) 斉藤拓也・角皆潤・河村公隆・中塚武・吉田尚弘「北太平洋上で観測された低分子炭化水
素の安定炭素同位体比の変動について」第6回大気化学討論会, 鳥羽, 2000 年 5 月 31 日
-6 月 2 日, p.4.
8) 門間兼成・河村公隆・成田英器・渡辺興亜「南極氷床コア試料中の微量有機物分析法の検
討と含ハロゲンアルデヒドの検出」第6回大気化学討論会, 鳥羽, 2000 年 5 月 31 日-6 月
2 日, p.23.
9) 松永壮・河村公隆「降水・降雪およびエアロゾル中のカルボニル化合物およびヒドロキシ
カルボニル化合物の測定」
第6回大気化学討論会, 鳥羽, 2000 年 5 月 31 日-6 月 2 日, p.23.
10) 北森康之・河村公隆・野尻幸宏「北部北太平洋大気エアロゾルの脂質化合物の時間的、空
間的分布」第6回大気化学討論会, 鳥羽, 2000 年 5 月 31 日-6 月 2 日, p.24.
11) 小川信明・預幡哲也・岡村朋子・猪爪淳子・菊池良栄・梶川正弘・尾関徹「制限斜交回転
因子分析法と後退流跡線解析による秋田八幡平の酸性霧の生成過程の類別」 第6回大気
化学討論会, 鳥羽, 2000 年 5 月 31 日-6月 2 日.
12) 三浦和彦・植松光夫「ACE-Asia におけるエアロゾル船上観測」第 6 回大気化学討論会, 鳥
羽, 2000 年 5 月 31 日, (要旨集 2).
13) 三浦和彦・原 壮史・山崎泰典・中江 茂・児島 紘・植松光夫「係留気球による海洋大
気境界層内エアロゾルの鉛直分布の測定」第 6 回大気化学討論会, 鳥羽, 2000 年 5 月 31
日, (要旨集 27).
14) 古賀聖治「小笠原父島におけるエアロゾル粒子数濃度の変動」第 6 回大気化学討論会, 鳥
羽, 2000 年 5 月 31 日‐6 月 2 日, p.2.
15) 神宮花江・植松光夫「海洋大気エアロゾルの分布、濃度変動に関する数値シミュレーショ
ン」第 6 回大気化学討論会, 鳥羽, 2000 年 5 月 31 日‐6 月 2 日
16) 三浦和彦・原 壮史・宇井剛史・岸田岳士・宇山悠紀子・早野輝朗・中江 茂・児島 紘・
植松光夫・大木淳之・松本 潔「pre ACE-Asia 観測航海について」日本大気電気学会第
63 回研究発表会, 秋田, 2000 年 7 月 13 日, (大気電気研究、57, 21).
17) 三浦和彦・原 壮史・山崎泰典・中江 茂・児島 紘・植松光夫「観測船「みらい」によ
る海洋大気エアロゾル観測」第 17 回エアロゾル・科学技術研究討論会, 広島, 2000 年 8
月 2 日, (予稿集 125-127).
18) 三浦和彦・宮下春奈・鈴木興司・中江 茂・植松光夫「都市および海洋大気中の炭素質粒
子の連続測定」第 17 回エアロゾル・科学技術研究討論会, 広島, 2000 年 8 月 2 日, (予稿
147
集 128-130).
19) 岡田年史・尾関徹・山下伸典「環境教育のための簡易分析法の開発と酸性雨の現状調査,
データベース作成,及び,教育実践案の考案」日本理科教育学会第50回全国大会, 宇都
宮, 2000 年 8 月 9-10 日, 1F08.
20) 河村公隆・今西克也「海洋エアロゾル中のハロゲン化アルデヒドの同定と大気化学的意味」
日本地球化学会, 山形, 2000 年 9 月 25-27 日, p.253.
21) 川端 暁・河村公隆「西部北太平洋(父島)海洋エアロゾル中の低分子ジカルボン酸の季
節変動」日本地球化学会, 山形, 2000 年 9 月 25-27 日, p.347.
22) 持田陸宏・成川正広・河村公隆「西部北太平洋及び西部熱帯太平洋海域における海洋境界
層内の低分子ジカルボン酸の分布」日本地球化学会, 山形, 2000 年 9 月 25-27 日, p.346.
23) Fang, Jiasong・河村公隆・松本公平「Stable carbon isotope ratios of individual fatty
acids in marine aerosols from Chichijima Island,western North Pacific」日本地球
化学会, 山形, 2000 年 9 月 25-27 日, p.197.
24) 松本公平・河村公隆・内田昌男・柴田康行「分取キャピラリーガスクロマトグラフィー
(PCGC)による分子レベル 14C 年代測定の地球化学的試料への応用」日本地球化学会, 山
形, 2000 年 9 月 25-27 日, p.345.
25) 永井尚生・小林貴之・多田 亘「海洋表層における Be-7, Be-10 の分布」日本地球化学会
第 47 回年会, 山形, 2000 年 9 月 25-27 日, p.193.
26) 多田 亘・永井尚生・小林貴之「海洋大気中における 7Be,10Be 及び 210Pb の分布」日本地
球化学会第 47 回年会, 山形, 2000 年 9 月 25-27 日, p.349.
27) 植松光夫・神宮花江・笹川基樹・鵜野伊津志「海洋性大気エアロゾルの分布・濃度変動に
関する数値シミュレーション」日本海洋学会, 秋季大会, 福岡, 2000 年 9 月 26-30 日,
p.161.
28) 松本潔・植松光夫・太田一岳「北太平洋上における炭素質エアロゾルの濃度分布」日本気
象学会, 秋季大会, 京都, 2000 年 10 月 18 日.
29) 原 壮史・三浦和彦・宇井剛史・岸田岳士・早野輝朗・宇山悠紀子・中江 茂・児島 紘
「海洋大気境界層内エアロゾルの係留気球観測(2) - 「みらい」MR00-K-4 航海の観測結果
-」日本気象学会 2000 年秋季大会, 京都, 2000 年 10 月 18 日, p.330.
30) 古賀聖治「小笠原父島におけるエアロゾル粒子の粒径分布」日本気象学会秋季大会, 京都,
2000 年 10 月 18-20 日, p.228.
31) 三浦和彦・原 壮史・宇井剛史・岸田岳士・中江 茂・児島 紘・植松光夫・大木淳之・
松本 潔「pre ACE-Asia 航海での物理計測について」日本気象学会 2000 年秋季大会, 京
都,2000 年 10 月 20 日, (予稿集 397).
32) 村山利幸「近距離用ライダー受信系の製作と活用法」第7回大気ライダー観測研究会, 八
王子, 2000 年 11 月 30 日, p.8-10.
33) 松本潔・植松光夫・太田一岳・笹川基樹「北太平洋上における炭素質エアロゾルの地理的
分布」第 11 回大気化学シンポジウム, 豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日.
34) 三浦和彦・原壮史・宇井剛史・岸田岳士・中江茂・児島紘・植松光夫・杉本伸夫「pre ACE-Asia
航海における大気エアロゾルの物理計測」第 11 回大気化学シンポジウム, 豊橋, 2001 年
1 月 11-12 日.
35) 宇井剛史・早野輝朗・原壮史・三浦和彦・中江茂・児島紘・植松光夫・大木淳之・横内陽
子「白鳳丸 KH-00-3 航海で捕集した個別粒子の元素組成」第 11 回大気化学シンポジウム,
豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日.
36) 大木淳之・植松光夫・三浦和彦「海洋大気における硫酸塩エアロソルの粒径分布特性」第
11 回大気化学シンポジウム, 豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日.
37) 松本潔・植松光夫・太田一岳・笹川基樹「西部北太平洋上における大気エアロゾルの化学
148
組成」第 11 回大気化学シンポジウム, 豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日.
38) 原 壮史・三浦和彦・宇井剛史・岸田岳士・宇山悠紀子・中江 茂・児島 紘・横内陽子
「みらい MR00-K04 航海で捕集した個別粒子の元素組成」第11回大気化学シンポジウム,
豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日.
39) 宇山悠紀子・三浦和彦・原 壮史・宇井剛史・岸田岳士・中江 茂・児島 紘・横内陽子
「みらい MR00-K04 航海で捕集したバルク試料の化学組成」第11回大気化学シンポジウ
ム, 豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日.
40) 岸田岳士・三浦和彦・原 壮史・宇井剛史・中江 茂・杉本伸夫・松井一郎・米山邦夫「み
らい MR00-K04 航海で測定した大気境界層内エアロゾルの鉛直分布」第11回大気化学シ
ンポジウム, 豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日.
41) 河村公隆・Jiasong Fang・松本公平「海洋大気中の脂肪酸の個別安定炭素同位体比:父島
における同位体比の分布と季節変動」第 11 回大気化学シンポジウム, 豊橋, 2001 年 1 月
11-12 日, p.75.
42) 持田陸宏・成川正広・河村公隆「西部北太平洋及び西部熱帯太平洋域の粒子状極性有機化
合物の測定:Pre ACE-Asia キャンペーンにおける観測結果」第 11 回大気化学シンポジウ
ム, 豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日, p.82.
43) 松永壮・河村公隆・持田陸宏・中塚武「アンニュラー・デニューダーを用いた大気中有機
成分の採取」第 11 回大気化学シンポジウム, 豊橋, 2001 年 1 月 11-12 日, p.129.
44) 植松光夫「北太平洋上における海洋大気エアロゾル組成の変動」第 4 回みらいシンポジウ
ム, 品川, 2001 年 1 月 18-19 日, p.63-64.
45) 三浦和彦・河村公隆・植松光夫・杉本伸夫・児島 紘・横内陽子・米山邦夫「pre ACE-Asia
航海における大気エアロゾルの観測」海洋気象学会 2000 年度第 2 回例会, 神戸, 2001 年
2 月 14 日.
46) 永井尚生「東京における雨水中の宇宙線生成核種 7Be,10Be」第2回環境放射能研究会, つ
くば, 2001 年 3 月 15-16 日, 2P13.
47) 多田 亘・永井尚生・小林貴之「海洋大気における宇宙線生成核種 Be-7,Be-10 の分布」
第2回環境放射能研究会, つくば, 2001 年 3 月 15 日-16 日, 2P15.
48) 笹川基樹・植松光夫「北西部北太平洋における海霧の化学的特徴と発生機構」日本海洋学
会, 春季大会, 東京, 2001 年 3 月 27-31 日, p117.
49) 松葉亮子・植松光夫「北太平洋における懸濁物の粒径及び化学組成による解析」日本海洋
学会, 春季大会, 東京, 2001 年 3 月 27-31 日, p126.
50) 尾関徹「簡易分析法の検討と教員ネットワークによる酸性雨の現状調査並びに環境教育へ
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月 28 日-31 日, 2E128.
(H13)
1) June 2001,“Chemical assessment of oceanic and terrestrial sulfur in the marine
boundary
layer
over
the
subarctic
North
Pacific
during
summer
GEIA-IGAC,International Workshop “Emissions of chemical species and aerosols into
the atmosphere”, Paris, France, (Aranami, K., Watanabe, S., Tsunogai, S., Ohki,
A., Miura, K. and Kojima H.), June 21, (2001).
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3) July 2001,“Relationship among the Element Ratio of Insoluble Substances”Second
International Conference on Fog and Fog Collection,St.John's, Newfoundland, Canada,
149
(Kikuchi, R., Adzuhata, T., Okamura, T., Ozeki, T., Kajikawa, M., Ogawa,N.), July
15-20,(2001).
4) August 2001,“Chemometrical Evaluation of Acidity and Contribution of Ionic
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Analysis”International Congress on Analytical Sciences 2001, Tokyo, (Ozeki,T.),
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5) August 2001,“Distributions of aerosol and their deposition over the western North
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August 29, (2001).
6) August 2001,“Removal process of nitrogen compounds by oceanic rain and sea fog over
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7) August 2001, “Potential solubilities of trace metals in Asian mineral dust and China
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8) September 2001, “Observation of aerosols by using kytoon on R/V MIRAI in the Japanese
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K., Hara, T., Ui, T, Kishida, T., Sugimoto, N., Matsui, I., Kojima,H., Uematsu, M.,
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Paleoceanography, Sapporo, Japan, (Kawamura, K., Seki, O., Ikehara, M. and Nakatsuka,
T.), September 16-22, (2001).
10) September 2001, “Glacial-Interglacial surface nutrient variation in the Sea of
Okhotsk as revealed by isotopic signals of sedimentary organic carbon and nitrogen”,
7th International Conference on Paleoceanography, Sapporo, Japan, (Ternois Y.,
Nakatsuka T., Kawamura K. and Keigwin L.), September 16-22, (2001).
11) September 2001,“ Glacial-interglacial variations in the denitrification on the
continental shelf of the Sea of Okhotsk as recorded by 15N in sediment cores”, 7th
International Conference on Paleoceanography, Sapporo, Japan, (Ohnishi K.,
Nakatsuka T., Ikehara M., Kawamura K., Oba T., Murayama M. and Wakatsuchi M.),
September 16-22, (2001).
12) September 2001,“Milenial scale oscillations of sea surface salinity in the Sea of
Okhotsk during the late Quaternary”, 7th International Conference on
Paleoceanography, Sapporo, Japan, (Ikehara M., Kawamura K., Nakatsuka T. Wakatsuchi
M., Oba T. and Murayama M.), September 16-22, (2001).
13) September 2001, “Compound-specific radiocarbon ages from bathyal sediments in the
southern Okhotsk Sea”, 7th International Conference on Paleoceanography, Sapporo,
Japan, (Uchida M., Shibata Y., Kawamura K., Kumamoto Y., Harada N., Yoneda M., Mukai
H., Morita F. and Hoshi F.), September 16-22, (2001).
14) October 2001,“Organization of Asian dust network and Asian lidar observation
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Models: Closure, Reconciliation and Evaluation”, by Air & Waste Management
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150
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T., Shimizu, A., Sugimto, N., Yabuki, M., Kuze, H., Livingston, J.M., Redemann, J.,
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23) December 2001, “Chemical Characteristics of nitrate and mineral aerosols over the
western North Pacific during the Asian dust episode (ACE-Asia experiment)”, AGU
Fall Meeting 2001, San Francisco, U.S.A., (Ooki, A. and Uematsu, M), December 10-13,
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Francisco, U.S.A., (Arimoto, R., Sugimoto, N., Shimizu, A., Kim, J.Y., Oh, S.N.,
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Northwestern Pacific and the sea off east Asia during the ACE-Asia campaign”, AGU
Fall Meeting 2001, San Francisco, U.S.A., (Mochida, M., Uemoto, N., Matsunaga, S.,
Kawamura, K., Uematsu, M. and Bates, T.S.), December 10-13, p.F91, (2001).
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collected during ACE-Asia aircraft campaign”, AGU Fall Meeting 2001, San Francisco,
U.S.A., (Saito, T., Kawamura, K., Tsunogai, U., Chen, T.Y., Matsueda, H., Nakatsuka,
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T., Gamo, T., Uematsu, M. and Huebert, B.J.), December 10-13, p.F92, (2001).
28) December 2001, “Atmospheric input of mineral dust to the western North pacific based
on direct measurements and a regional chemical transport model”, AGU Fall Meeting
2001, San Francisco, U.S.A., (Uematsu, M., Minakawa, M., Wang, Z. and Uno, I.),
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Redemann, J., Eilers, J.A. Ramirez, Kahn, R., Hegg, D., Pilewskie, P., Anderson,
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1) 中江 茂・山崎泰典・三浦和彦「OCS 濃度の経年変化」第 19 回空気清浄とコンタミネーン
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2) 中江 茂・鈴木興司・三浦和彦「エアロゾルによる光吸収スペクトル」第 19 回空気清浄と
コンタミネーションコントロール研究大会,東京,2001 年 4 月 18 日.
3) 鵜野伊津志・石原浩二・佐竹晋輔・王自発「化学天気予報システムの開発と東アジア域へ
の応用」日本気象学会春季大会, 東京, 2001 年 5 月 8-10 日.
4) Wang, Z., UNO, I., Zhang, M. and Akimoto, H.,“A modeling study of long-range transport
of yellow sand in spring 2000”, 日本気象学会春季大会, 東京, 2001 年 5 月 8-10 日.
5) Zhang, M., Uno, I., Wang, Z., Hatakeyama, S. and Akimoto, H.,“Intercomparison of
chemical mechanisms in the Models-3 Community Multi-scale Air Quality (CMAQ)
modeling system”,日本気象学会春季大会,東京,2001 年 5 月 8-10 日.
6) 鈴木興司・三浦和彦・中江 茂・原 健児「光音響法と黒色炭素粒子濃度から求めた大気
エアロゾルの複素屈折率虚数部」日本気象学会 2001 年春季大会,東京,2001 年 5 月 10
日.
7) 千賀康弘・植松光夫・末森 勝・紀本岳志・小梨昭一郎「無人海洋大気観測艇かんちゃんの
開発」海洋理工学会平成 13 年度春季大会,東京,2001 年 5 月 17-18 日,p.33-34.
8) 尾関 徹「酸性雨の測定から見えること」日本分析化学会近畿支部シンポジウム『グリイー
ンケミストリー』,京都,2001 年 5 月 19 日.
9) 吉岡勝廣「乗鞍岳の大気中ラドン濃度の観測」日本保健物理学会第 35 回研究発表会,仙台,
2001 年 5 月 24-25 日,p.28.
10) 宇井剛史・早野輝朗・原 壮史・三浦和彦・中江 茂・児島 紘・植松光夫・大木淳之・
横内陽子「海塩粒子の変質の地理的分布」第 7 回大気化学討論会,滋賀,2001 年 5 月 30
日, p.6.
11) 植松光夫・笹川基樹・太田一岳「北太平洋北西海域で観測された極東ロシアでの森林火災
の影響」第 7 回大気化学討論会,滋賀,2001 年 5 月 30 日.
12) 河村公隆・川端暁・持田陸宏「西部北太平洋における海洋大気エアロゾル中の低分子ジカ
ルボン酸の季節変化」第7回大気化学討論会,滋賀,2001 年 5 月 30 日-6 月 1 日.
13) 松永壮・斉藤拓也・持田陸宏・河村公隆「みらい動作確認航海(4/30-5/4)および MR01-K02
航海におけるイソプレンとその分解生成物の測定(ACE-Asia 速報)」第7回大気化学討論会,
152
滋賀, 2001 年 5 月 30 日-6 月 1 日.
14) 斉藤拓也・角皆 潤・河村公隆・Tai-Yih Chen・ 松枝秀和・Barry J. Huebert・中塚 武・
蒲生俊敬「東アジアにおける炭化水素の炭素安定同位体比の鉛直分布:ACE-Asia 速報」第
7回大気化学討論会,滋賀,2001 年 5 月 30 日-6 月 1 日.
15) 預幡哲也・岡村朋子・猪爪淳子・菊池良栄・尾関 徹・梶川正弘・小川信明「秋田八幡平
の酸性霧・雨の化学組成と風速の関係」第 62 回分析化学討論会,信州,2001 年 6 月 1 日
-2 日,p.197.
16) 池内絢子・井原聡博・水谷裕之・岡田年史・尾関 徹・小川信明,
「教員ネットを用いた高
知・兵庫・鳥取における酸性雨の共同調査(1999-2000)
」第 62 回分析化学討論会,信州大
学,2001 年 6 月 1-2 日,p.175.
17) 三浦和彦「海洋大気エアロゾルの挙動と分布」,「南極大気エアロゾルのグローバル物質
循環への影響」第 4 回研究会,国立極地研,2001 年 6 月 25 日.
18) 三浦和彦「みらいの観測の概要とハイライト」第 2 回東アジア域の地域気象と物質輸送モ
デリングの総合化に関する研究会 -TRACE-P & ACE-Asia 期間のモデル・観測・衛星データ
を眺める会-,九州,2001 年 6 月 30 日.
19) 三浦和彦・芦川 亮・稲葉貴人・児島 紘・植松光夫・大木淳之・鵜野伊津志・杉本伸夫・
松井一郎「みらい ACE-Asia 航海における大気エアロゾル観測」 日本大気電気学会第 65
回研究発表会, 大阪, 2001 年 7 月 17 日, p.59.
20) 三浦和彦・芦川 亮・稲葉貴人・児島 紘・植松光夫・大木淳之・鵜野伊津志・杉本伸夫・
松井一郎「
「みらい」ACE-Asia 航海における海洋大気エアロゾル観測」第 18 回エアロゾル
科学技術研究討論会,東京,2001 年 7 月 26 日, p.49-50.
21) 斎藤拓也「非メタン炭化水素の炭素安定同位体比(Stable carbon composition of
nonmethane hydrocarbons)
」第一回 PEACE Workshop, 北大低温研, 2001 年 8 月 3 日
22) 村山利幸「東京における黄砂現象時の可視ラマンライダー観測」 第 8 回大気ライダー観
測研究会, 名古屋, 2001 年 8 月 6 日.
23) 植松光夫・笹川基樹・鈴木隆生・紀本岳志・千賀康弘「無人海洋大気観測艇「かんちゃん」
による大気化学測定−清水∼八丈島間の測定結果から−」2001 年度日本海洋学会秋季大会,
清水,2001 年 9 月 23−26 日, p.217.
24) 千賀康弘・植松光夫・鈴木隆生「無人海洋大気観測艇「かんちゃん」の開発と海洋表層観
測」2001 年度日本海洋学会秋季大会,清水,2001 年 9 月 23-26 日,p.216.
25) 鵜野伊津志「化学天気予報システム CFORS による 2001 年春の黄砂シミュレーション」大
気環境学会年会,北九州市,2001 年 10 月 6-8 日.
26) 片山 学・大原利眞・鵜野伊津志・村野健太郎「RAMS/HYPACT による東アジア域における
ソース・リセプター解析」大気環境学会年会, 北九州市, 2001 年 10 月 6-8 日.
27) 大原利眞・坂田智之・鵜野伊津志「STEM/RAMS を用いた化学天気解析システムの構築と運
用」大気環境学会年会, 北九州市, 2001 年 10 月 6-8 日.
28) 鵜野伊津志・田代永史・張 美根・菅田誠治「RAMS/CMAQ による ACE-Asia 観測期間の対
流圏オゾンシミュレーション」大気環境学会年会, 北九州市, 2001 年 10 月 6-8 日.
29) 秋元 肇・王 自発・鵜野伊津志「地域スケール化学輸送モデルによる北東アジアにおけ
る降水の pH 及びイオン濃度分布マッピング—黄砂土壌エアロゾルによる中和反応の影響—」
大気環境学会年会, 北九州市, 2001 年 10 月 6-8 日.
30) 松本 潔・植松光夫・太田一岳・兼保直樹「日本近海における粒子状炭素成分濃度及びそ
の関連物質の観測」第 42 回大気環境学会年会,北九州市,2001 年 10 月 6 日.
31) 佐竹晋輔・鵜野伊津志「ACE-Asia 特別観測期間におけるエアロゾルの地域分布と輸送解
析」日本気象学会秋季大会,岐阜市,2001 年 10 月 10-12 日.
32) 三浦和彦・芦川 亮・稲葉貴人・児島 紘・植松光夫・大木淳之・鵜野伊津志・杉本伸夫・
153
松井一郎「ACE-Asia MR01-K2 航海における大気エアロゾルの物理計測」 日本気象学会 2001
年秋季大会, 岐阜, 2001 年 10 月 10 日,p.154.
33) 永尾一平・田中浩・植松光夫「西部北太平洋上のDMS分布−「みらい」MR01-K02 航
海の観測結果−」,日本気象学会秋季大会,岐阜,2001 年 10 月 10 日,p.155.
34) 松本 潔・植松光夫「ACE-Asia 集中観測期間中の地上観測網における大気エアロゾルの時
空間変動」日本気象学会 2001 年秋季大会,岐阜,2001 年 10 月 10 日.
35) 河村公隆・石村 豊・鈴木啓助・山崎孝治「アジア域から西部北太平洋への陸起源物質の
大気輸送:父島におけるエアロゾルの長期観測」日本気象学会秋季大会, 岐阜,2001 年
10 月 10-12 日.
36) 持田陸宏・梅本延彦・松永 壮・河村公隆・ T.S.Bates「NOAA Ronald H. Brown RB01-02
公開における海洋大気エアロゾル観測:低分子ジカルボン酸の分布」日本気象学会秋季大
会,岐阜,2001 年 10 月 10−12 日.
37) 斉藤拓也・河村公隆・角皆 潤・Tai-Yih Chen・ 松枝秀和・Barry J. Huebert・中塚 武・
蒲生俊敬「東アジアにおける炭化水素の炭素安定同位体比の高度分布:ACE-Asia 速報」日
本気象学会秋季大会,岐阜,2001 年 10 月 10 日-12 日.
38) 植松光夫・鈴木隆生・紀本岳志・千賀康弘「無人海洋大気観測艇による伊豆諸島周辺海域
の大気成分測定」日本地球化学会年会,東京,2001 年 10 月 18-19 日.
39) 大木淳之・三浦和彦・植松光夫「大気中に存在する微小粒子中のナトリウムの起源」日本
地球化学会年会,東京,2001 年 10 月 18 日.
40) 成川正広・河村公隆・S.M. Li・ J.W. Bottenheim「北極で採取されたエアロゾルと積雪
中のジカルボン酸:冬と春の組成変化」
,地球化学会年会, 東京,2001 年 10 月 18−20 日.
41) 河村公隆・持田陸宏・梅本延彦・Barry Huebert「ACE-Asia/C-130 航空機観測で採取され
たエアロゾル中の低分子ジカルボン酸の分布」地球化学会年会,東京,2001 年 10 月 18-20
日.
42) 持田陸宏・梅本延彦・松永壮・T.S.Bates「ACE-Asia 観測における海洋大気エアロゾル研
究:NOAA R/V Ronald H. Brown 上における低分子ジカルボン酸の測定」地球化学会年会,
東京,2001 年 10 月 18-20 日.
43) 松本公平・河村公隆・内田昌男・柴田康行「分子レベル放射性炭素年代測定並びに 分子
レベル安定炭素同位体比分析から推察される大気エアロゾル中の脂肪酸の起源について
-II」地球化学会年会,東京,2001 年 10 月 18-20 日.
44) 内田昌男・柴田康行・河村公隆・熊本裕一郎・米田穣・大串健一・向井人史・原田尚美・
森田昌敏「北西部北太平洋表層堆積物中有機分子(アルケノン、脂肪酸、炭化水素)の分
子レベル放射性炭素年代決定」地球化学会年会,東京,2001 年 10 月 18-20 日.
45) 関 宰・河村公隆・中塚 武・池原 実「バイオマーカーを用いたオホーツク海における過
去3万年の環境変動の解析」地球化学会年会,東京,2001 年 10 月 18−20 日.
46) 水谷裕之・尾関 徹・山下伸典・小川信明「琵琶湖北西部の安曇川の水質に対する酸性降
水の影響調査と教材化」第 9 回世界湖沼会議,滋賀,2001 年 11 月 11-16 日,p.30.
47) 村山利幸・仲尾龍馬・佐藤正幸「シーロメーターによるエアロゾル・雲・降水の連続モニ
タリング」 第 21 回レーザセンシングシンポジウム予稿集, 松山, 2001 年 11 月 21 日,
p.124-127.
48) 笹川基樹、植松光夫「北西部北太平洋における海霧発生時のエアロソル粒径変化と霧水中
イオン成分の特徴」第 12 回大気化学シンポジウム,豊橋,2001 年 12 月 3-5 日.
49) 吉岡勝廣・長田和雄・飯田孝夫「乗鞍岳の大気中ラドン濃度の連続観測」第 12 回大気化
学シンポジウム,豊橋,2001 年 12 月 3-5 日,p.137-140.
50) 三浦和彦・児島 紘・植松光夫・加藤俊吾・梶井克純「大気エアロゾルの粒径別平均寿命」
第 12 回大気化学シンポジウム,豊橋,2001 年 12 月 4 日.
154
51) 宇井剛史・大木淳之・植松光夫「黄砂時におけるエアロゾル微量元素の特徴−2001 年 3
月の淡青丸航海結果報告」第 12 回大気化学シンポジウム,豊橋,2001 年 12 月 4 日.
52) 植松光夫・鈴木隆生・紀本岳志・千賀康弘「無人海洋大気観測艇による伊豆諸島周辺海域
の大気成分測定−三宅島の噴煙を横切って−」第 12 回大気化学シンポジウム,豊橋,2001
年 12 月 4 日.
53) 三浦和彦・児島 紘・植松光夫・鵜野伊津志・杉本伸夫「みらい ACE-Asia 航海における
海洋大気エアロゾルの観測」第 5 回みらいシンポジウム,東京,2001 年 12 月 20 日.
54) 舘野繁彦・大平智章・桜井達也・三浦和彦・速水 洋・高橋 章・藤田慎一「東アジアに
おける主要化学成分の湿性沈着量の推定」日本大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,
2002 年 1 月 7 日.
55) 大平智章・舘野繁彦・桜井達也・三浦和彦・速水 洋・高橋 章・藤田慎一「関東地方の
大気中における塩化物の動態解析」日本大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年
1 月 7 日.
56) 角 紳一・仲野みのる・三浦和彦「長ギャップ放電による窒素酸化物の生成-2 報-」日本
大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2001 年 1 月 7 日.
57) 芦川 亮・坂本匡弘・三浦和彦・原 健児「透過型電子顕微鏡による海洋大気エアロゾル
の観察」日本大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年 1 月 7 日.
58) 坂本匡弘・芦川 亮・三浦和彦・原 健児「透過型電子顕微鏡による都市大気エアロゾル
の観察」日本大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年 1 月 7 日.
59) 稲葉貴人・芦川 亮・三浦和彦・原 健児「海洋大気エアロゾルの鉛直分布−MR01-K2 航
海における係留気球観測−」日本大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年 1 月 7
日.
60) 竹内広和・稲葉貴人・三浦和彦・原 健児「都市大気エアロゾルの光学特性」日本大気電
気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年 1 月 7 日.
61) 小熊健太郎・藤原弘幸・三浦和彦・原 健児「都市域における光学的厚さの長期変動」日
本大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年 1 月 7 日.
62) 藤原弘幸・小熊健太郎・三浦和彦・原 健児「都市域における光学的厚さの日変動」日本
大気電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年 1 月 7 日.
63) 児島 紘・永野勝裕・松本英夫・三浦和彦「ラドンの地球規模輸送モデル(3)」日本大気
電気学会第 66 回研究発表会,前橋,2002 年 1 月 7 日.
(H14)
1) April 2002, “Outflow of aerosols from the Asian continent over the VMAP network sites
in Japan during the ACE-Asia field campaign” ACE-Asia Data Workshop of Ground Base
Measurement, At Sudi Hotel/Beijing Education Center for Environment, Beijing, China,
(Uematsu, M. and Uno. I.), April 4-5, (2002).
2) April 2002,“Atmospheric impact of dust storm on the chemical composition of
aerosol(ions and trace metal at Rishiri, a northern remote island in Japan” ACE-Asia
Data Workshop of Ground Base Measurement, At Sudi Hotel/Beijing Education Center
for Environment, Beijing, China, (Uematsu, M. Uyama, Y. and Ui, T.), April 4-5,
(2002).
3) April 2002,“Temporal and spatial variation of particulate carbonaceous substances
around Japan -Results from the VMAP Network in 2001-” ACE-Asia Data Workshop of
Ground Base Measurement, At Sudi Hotel/Beijing Education Center for Environment,
Beijing, China, (Uematsu, M., Hayano, T. and Matsumoto, K.), April 4-5, (2002).
4) September 2002, “Atmospheric chemical composition at the VMAP network sites in Japan
155
during the perfect dust storm in 2001”, 6th International Aerosol Conference, Taipei,
Taiwan, (Uematsu, M., Ui, T., Uyama, Y., Hayano, T., Matsumoto, K. and Uno, I.),
September 8-13, (2002). P.77-78
5) September 2002,“Dicarboxylic acids in the marine atmosphere over the western North
Pacific, the Eas China Sea and the Sea of Japan during the ACE-Asia campaign”, 6th
International Aerosol Conference, Taipei, Taiwan, (Mochida, M., Umemoto, N.,
Matsunaga, S., Kawamura, K., Uematsu, M. and Bates, T.S.), September 8-13, 2002).
P.121-122
6) September 2002, “Estimation of refractive index of marine aerosols by simultaneous
observation with kytoon and lidar on R/V MIRAI”, 6th International Aerosol
Conference, Taipei, Taiwan, (Miura, K., Inaba, T., Ashikawa, R., Sugimoto, N., Matsui,
I., Shimizu, A., Kojima, H., Uno, I. and Uematsu, M.) September 8-13, (2002).
P.217-218
7) September 2002, “Chemical characteristics of atmospheric aerosols transported from
the East Asian region to the Northwestern Pacific in the springtime”, 6th
International Aerosol conference, Taipei, Taiwan, (Matsumoto, K., Hayano, T., Uyama,
Y., Yoshioka, K., Tanimoto, H., Iida, T., Ookura, T. and Uematsu, M.), September
8-13, (2002). p.377-378
8) September 2002, “Dicarboxylic acids and related compounds in the marine aerosol
samples collected from western North Pacific and the Japan Sea during ACE-Asia
campaign”, 6th International Aerosol Conference, Taipei, Taiwan, (Mochida, M.,
Kawamura, K., Umemoto, N., Uematsu, M. and Bates, T.), September 8-13, (2002).
9) September 2002,“Levoglucosan, other saccharides and tracer compounds in the Asian
dust and marine aerosols collected during the ACE-Asia campaign”, 6th International
Aerosol Conference, Taipei, Taiwan (Kobayashi, M., Simoneit, B.R.T., Kawamura, K.,
Mochida, M., Lee, M. and Lee, G.), September 8-13, (2002).
10) September 2002,“Water-soluble dicarboxylic acids and total organic carbon in the
Asian aerosols : Results from Cheju and Hokkaido Islands during the ACE-Asia
campaign”, 6th International Aerosol Conference, Taipei, Taiwan, (Kawamura, K.,
Kobayashi, M, Tsubonuma, N., Mochida, M., Lee, M. and Lee, G.), September 8-13,
(2002).
11) September 2002,“ Characteristics f springtime Asian dust transport in 2001
simulated by chemical weather forecasting system CFORS”, The Sixth International
Aerosol Conference, Taipei, (Uno, I., Satake, S., Sugimoto, N., Shimizu, A. and
Carmichael, G.R.), September 9-13, (2002).
12) September 2002,“Regional simulation of sulfur compounds over East Asia during TRACE
-P and ACE-ASIA campaigns”, The Sixth International Aerosol Conference, Taipei,
(Zhang, M., Uno, I., Wang, Z. and Akimoto, H.), September 9-13, (2002).
13) September 2002, “A modeling investigation of soil dust, sea- salt, black- carbon
and sulfate aerosols over East Asia in spring 2001”, The Sixth International Aerosol
Conference, Taipei, (Wang, Z., Uno, I., Gong, S., Zhang, M. and Akimoto, H.),
September 9-13, (2002).
14) September 2002, “Chemical composition of aerosol measured at Fukue, Japan, during
ACE-Asia” The Sixth International Aerosol Conference, Taipei, (Hayami, H),
September 9-13, (2002).
15) September 2002, “Episode study of multi-scale tracer transport in East Asia during
156
the TRACE-P experiment”, 7th Scientific Conference of the International Global
Atmospheric Chemistry Project (IGAC), Crete, Greece, (Zhang, M., Uno, I., Wang, Z.
and Akimoto, H.), September 15-25, (2002).
16) September 2002,“Shipboard measurement of dicarboxylic acids in the marine
atmosphere over the Western North Pacific; Results from the ACE-Asia campaign”,
10th Symposium of the IAMAS, Commission on Atmospheric Chemistry and Global Pollution
(CACGP) and 7th Scientific Conference of the International Global Atmospheric
Chemistry Project (IGAC), Crete, Greece, (Mochida, M., Tsubonuma, N., Matsunaga,
S., Kawamura, K., Uematsu, M., Bates, T.S.), September 18-25, (2002).
17) September 2002, “Levoglucosan and lipid class compounds in the Asian dusts and
marine aerosols collected during ACE-ASIA campaign”, 10th Symposium of the IAMAS,
Commission on Atmospheric Chemistry and Global Pollution (CACGP) and 7th Scientific
Conference of the International Global Atmospheric Chemistry Project (IGAC), Greece,
(Kobayashi, M., Kawamura, K., Simoneit, B.R.T., Mochida, M., Lee, M., Lee, G.),
September 18-25, (2002).
18) September 2002,“Factors governing concentrations of fatty acids in the marine
atmosphere and evaluation of their role as film-forming materials on sea-salt
particles”, 10th Symposium of the IAMAS, Commission on Atmospheric Chemistry and
Global Pollution (CACGP) and 7th Scientific Conference of the International Global
Atmospheric Chemistry Project (IGAC), Greece, (Mochida, M., Kitamori, Y., Kawamura,
K., Nojiri, Y., Suzuki, K.), September 18-25, (2002).
19) September 2002,“Ground-based observations of PAN, PPN, and APAN at Rishiri Island
in northern Japan”, 10th Scientific Conference of the International Association
of Meteorology of Atmospheric Sciences (IAMAS) Commission for Atmospheric Chemistry
and Global Pollution (CACGP) and 7th Scientific Conference of the International
Global Atmospheric Chemistry Project (IGAC), Atmospheric Chemistry within the Earth
System: From Regional Pollution to Global Climate Change, Crete, (Tanimoto, H., Kato,
S., Akimoto, H. and Yamano, H.), September 18-25, (2002).
20) September 2002, “Dust emission estimate with advanced deflation module of yellow
sand in spring 2001”, 7th Scientific Conference of the International Global
Atmospheric Chemistry Project (IGAC), Crete, Greece, (Wang, Z, Uno, I., Zhang, M.,
Akimoto, H.), September 18-25, (2002).
21) September 2002,“Springtime Asian aerosol transport simulated by Chemical Weather
Forecasting System CFORS during TRACE-P and ACE-Asia period”, 7th Scientific
Conference of the International Global Atmospheric Chemistry Project (IGAC), Crete,
Greece, (Uno, I., Satake, S., Zhang, M., Wang, Z., Uematsu, M., Matsumoto, K.,
Sugimoto, N., Shimizu, A. and Carmichael, G.R.), September 18-25, (2002).
22) September 2002, “Chemical interactions on the surface of the mineral dust particle
with the acid gasses during the ACE-Asia intensive experiment”, The Joint CACGP/IGAC
International Symposium, Crete, Greece, (Ooki, A., and Uematsu, M.), September 24,
(2002).
23) September 2002, “Amino acids in size-fractionated marine aerosols over the western
North Pacific Ocean”, The Joint CACGP/IGAC International Symposium, Crete, Greece,
(Matsumoto, K. and Uematsu, M.), September 20-21, (2002).
24) September 2002, “Aerosol size distribution during sea fog and its scavenge process
of chemical substances over the northwestern North Pacific”, The Joint CACGP/IGAC
157
International Symposium, Crete, Greece, (Sasakawa, M., Ooki, A. and Uematsu, M..),
September 24, (2002).
25) September 2002, “Atmospheric impact of dust storm on the chemical composition of
aerosol over the VMAP Network sites in Japan during ACE-Asia intensive field
campaign”, The Joint CACGP/IGAC International Symposium, Crete, Greece, (Uematsu,
M., Matsumoto, K., Ui, T., Uyama, Y. and hayano, T.), September 24, (2002).
26) September 2002, “Physical Properties of Marine Aerosols Measured on the R/V Mirai
During ACE-Asia”, The Joint CACGP/IGAC International Symposium, Creta, Greece,
(Miura, K., Kojima, H., Uematsu, M., Uno, I., Sugimoto, N. and Kato S.), September19,
(2002).
27) September 2002, “Springtime distributions of DMS and related species in the surface
seawater and atmosphere over the western North Pacific”, Third International
Symposium on Biological and Environmental Chemistry of DMS(P) and related compounds,
Quebec, Canada, (Nagao, I., Kato, S., Uyama, Y., Uematsu, M., Kajii, Y. and Tanaka,
H.), September 26-28, (2002).
28) September 2002,“Application of RAMS/HYPACT and RAMS-on-line tracer model
(RAMS/CFORS) for Asian yellow sand and volcano plume transport”, Atmospheric
Modeling From Microscale to Global 5th RAMS Workshop and Related
Applications”Santorini, Greece,(Uno, I., Satake, S. and Yoshida, Y.), September
29-October 3, (2002).
29) October 2002,“Water soluble dicarboxylic acids in the aerosols from Asian regions”,
Annual Meeting of The Geological Society of America, Kaplan Symposium, Denver,
Colorado, (Kawamura, K., Kobayashi, M., Tsubonuma, N., Mochida, M.and Lee. M.),
October 27-30, (2002).
30) December 2002,“Regional-Scale Modeling and Emissions Analyses in Support of the
IGAC Spring 2002 ITCT Field Experiment in the Eastern Pacific and Western US”,
AGU2002 Fall Meeting, San Francisco , (Carmichael, G.R., Tang, Y., Streets, D., Uno,
I., Woo, J., Levy H., Horowitz, I.), December 6-10,(2002), F77.
31) December 2002,“Investigation and quantification of regional emissions of aerosols
and trace gases during Ace-Asia, N. Thongboonchoo”, AGU2002 Fall Meeting, San
Francisco ,(Carmichael, G.R., Kurata, G., White, A., Guttikunda, S., Woo, J., Tang,
Y., Streets, D.G., Uno, I., Clarke, A.D., Blomquist, B.W., McNaughton, C.),
December 6-10, (2002) F130.
32) December 2002, “Asian dust transport during the springtime of year 2001 and 2002
with a nested version of dust transport model”AGU2002 Fall Meeting, San Francisco,
(Uno, I., Satake, S., Hara, Y., Takemura, T., Wang, Z., Carmichael, G.R.), December
6-10, (2002), F148.
33) December 2002, “Horizontal and vertical distributions of SO2 observed during the
PEACE missions”, American Geophysical Union 2002 Fall Meeting, San Francisco
(Tanimoto, H., Hatakeyama, S., Takami, A. and Kita, K.), December 6-10, (2002), F84.
34) December 2002, “Measurements of atmospheric trace gases over NW Pacific during IOC
2002 cruise _Pollutants transported from east Asia and biogenic species emitted from
ocean”, 2002 AGU Fall Meeting, San Francisco, USA, (Kato, S., Ui, T., Uematsu, M.
and Kajii, Y.), December 6-10, (2002), F755
35) December 2002, “Atmospheric transport of natural and anthropogenic substances from
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158
Francisco, USA, (Uematsu, M., Ui, T., Uyama, Y., Hattori, H. and Narita, Y.), December
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36) December 2002, “Asian aerosol transport simulated with regional scale chemical
transport model CFORS during ACE-Asia period”, 2002 AGU Fall Meeting, San Francisco,
USA, (Satake, S., Uno, I., Takemura, T., Carmichael, G.R., Streets, D.G., Uematsu,
M. and Sugimoto, N.), December 6-10, (2002), F129
37) March 2003, “Chemical Composition of Aerosols in the VMAP Network over Japan during
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carbon particulate monitor”, Eighth International Conference on Atmospheric
Sciences and Applications to Air Quality, Tsukuba, Japan, (Matsumoto, K., Hayano,
T. and Uematsu, M.), March 11-13, (2003). P239.
43) March 2003,“Regional simulation of sulfur transport and transformation over East
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applications to air quality, Tsukuba, (Zhang, M., Uno, I., Wang, Z. and Akimoto,
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44) March 2003, “Regional simulation of HOX over East Asia during TRACE-P”, 8th
International conference on atmospheric sciences and applications to air quality,
Tsukuba, (Akimoto, H., Zhang, M. and Uno, I.), March 11-13, (2003), p.173.
45) March 2003,“Biomass and biofuel emissions and their impact on trace gas
distributions in Asia during spring, 2001”, 8th International conference on
atmospheric sciences and applications to air quality, Tsukuba, (Woo, J. Streets,
G. Carmichael, Y. Tang, N. Thongboonchoo, G. Kurata, and I. Uno), March 11-13, (2003),
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conference on atmospheric sciences and applications to air quality, Tsukuba, (Wang,
159
Z., Akimoto, H., Zhang, M. and Uno, I.), March 11-13, (2003), p.205.
47) March 2003, “Observational implications for the source of APAN observed at Rishiri
Island”, 8th International Conference on Atmospheric Sciences and Application
to Air Quality (ASAAQ), Tsukuba, (Tanimoto, H., Kato, S., Akimoto, H. and Yamano,
H.), March 11-13, (2003), p.195.
48) March 2003, “Monitoring network of atmospheric radon-222 concentration as a tracer
for long-range transport in East Asia”, The 8th International Conference on
Atmospheric Sciences and Applications to Air Quality (ASAAQ), Tsukuba, (Ohkura, T.,
Yoshioka, K., Moriizumi, J., Komura, K., Matsumoto, K., Mukai, H., Inoue, G., Tohjima,
Y., Kim, Y.S., Guo, Q., Yamazawa, H. and Iida, T.), March 11-13, (2003).
1) 佐竹晋輔・鵜野伊津志・竹村俊彦「東アジア域の対流圏エアロゾル地域分布とその輸送機
構」日本気象学会 2002 年度春季大会, さいたま市, 平成 14 年 5 月 22 日−24 日
2) 三浦和彦・稲葉貴人・芦川 亮・児島 紘・杉本伸夫・松井一郎・清水 厚・鵜野伊津志・
植松光夫「OPC ゾンデとライダー観測による海洋大気エアロゾルの複素屈折率の推定」
、日
本気象学会 2002 年春季大会、大宮ソニックシティ、2002 年 5 月 24 日.
3) 植松光夫「春霞と地球環境」, 日本エアロゾル学会 20 周年記念市民講座「暮らしの中の微
粒子エアロゾル」, 東京, 2002 年 5 月 25 日, p. 27-36.
4) 植松光夫「海洋・大気間の物質相互作用研究計画について(SOLAS: Surface Ocean-Lower
Atmosphere Study)
」第 8 回大気化学討論会,北海道,2002 年 6 月 6 日−8 日.
5) 大木淳之・植松光夫「黄砂現象時における大気エアロソルと酸性ガスの反応」,第 8 回大気
化学討論会,北海道,2002 年 6 月 6 日−8 日.
6) 河村公隆・小林実・持田陸宏・坪沼宣行・B. R. T. Simoneit・ M. Lee・ T. Bates ・B. Huebert
「ACE- Asia 観測における有機エアロゾルの分布:有機溶媒抽出/GC-MS 法による組成解
析」第 8 回大気化学討論会, 北海道, 2002 年 6 月 6 日−8 日
7) 小林実・河村公隆・持田陸宏・B. R. T. Simoneit・ M. Lee「東アジア(済州島及び札幌)
における大気エアロゾル中の低分子ジカルボン酸の季節変動」第 8 回大気化学討論会, 北
海道, 2002 年 6 月 6 日−8 日
8) 角皆 潤・五十嵐義貴・小松大祐・中川書子・蒲生俊敬・斉藤拓也・河村公隆・植松光夫・
T.Y. Chen・ B. J. Huebert「ACE-Asia 航空機観測における一酸化炭素の炭素、酸素安定
同位体比と起源」第8回大気化学討論会,北海道,2002 年 6 月 6−8 日
9) 坪沼宣行・河村公隆・持田陸宏・M. Lee「札幌及び済州島におけるエアロゾルの全炭素、
窒素濃度と安定同位体比の測定」第 8 回大気化学討論会, 北海道, 2002 年 6 月 6 日−8 日
10) 成田 祥・笹川基樹・植松光夫・鈴木隆生・紀本岳志・千賀康弘「無人海洋大気観測艇に
よる伊豆諸島周辺海域の大気成分測定 −三宅島の噴煙の影響について−」,第 8 回大気化
学討論会,北海道,2002 年 6 月 6 日−8 日.
11) 成川正広・河村公隆「北極エアロゾル中の低分子ジカルボン酸、無機イオンとオゾン」第
8 回大気化学討論会, 北海道, 2002 年 6 月 6 日−8 日
12) 松本 潔・植松光夫「炭素粒子モニターによる粒子状炭素成分の測定へのガス状有機成分
の影響」,第 8 回大気化学討論会,北海道,2002 年 6 月 6 日−8 日.
13) 笹川基樹・大木淳之・植松光夫「北西部北大西洋における海霧発生時のエアロゾル粒径変
化と霧水中イオン成分の特徴」第 8 回大気化学討論会,北海道,2002 年 6 月 6 日−8 日.
14) 持田陸宏・梅本延彦・河村公隆・植松光夫・Timothy S. Bates「西部北太平洋域における
エアロゾル中有機成分の粒径分布とエアロゾル光学特性の評価:NOAA R/V Ronald H. Brown
RB01-02 航海の結果から」
,第8回大気化学討論会,北海道,2002 年 6 月 6−8 日
15) 持田陸宏・北森康之・河村公隆・野尻幸宏・鈴木啓助「海洋大気に存在する脂肪酸:その
濃度の規定要因および海塩粒子上の表面膜の評価」第 8 回大気化学討論会, 北海道, 2002
160
年 6 月 6 日−8 日
16) 大木淳之、植松光夫「南太平洋上における大気エアロソルの科学的特徴」東大海洋研シン
ポジウム「南太平洋における物質循環」, 東京, 2002 年 6 月 27−28 日.
17) 三浦和彦・児島 紘・植松光夫・杉本伸夫・鵜野伊津志・梶井克純「みらい ACE-Asia 航
海で測定した大気エアロゾルの物理特性」日本大気電気学会第 67 回研究発表会,高知大
学,2002 年 7 月 17 日.
18) 駒崎雄一、曹仁秋、本間克典、白井忠、中村篤博、笹川基樹、植松光夫「加熱気化方式を
用いた大気中硝酸塩・硫酸塩自動連続測定装置の評価」大気環境学会,
19) 三浦和彦・児島 紘・植松光夫・杉本伸夫・鵜野伊津志・梶井克純「「みらい」ACE-Asia
航海で測定した海洋大気エアロゾルの特性」第 19 回エアロゾル科学・技術研究討論会,
京都大学,2002 年 8 月 6 日.
20) 原圭一郎、長田和雄、西田千春、大木淳之、植松光夫、三浦和彦、兼保直樹、小林拓、塩
原匡貴、山内恭「2001/2002 年南極海複船時系列観測:大気エアロゾルの挙動と変化」日
本海洋学会秋季大会シンポジウム「2001/2002 南極海複船時系列観測ー南極海の生物生産
過程と地球温暖化ガス生成過程の研究」, 札幌, 2002 年 10 月 5 日.
21) 南秀樹、植松光夫「海洋における懸濁粒子の化学組成について」日本海洋学会秋季大会, 札
幌, 2001 年 10 月 5 日.
22) 兼保直樹、古賀聖治、松本潔、植松光夫「島嶼における大気エアロゾルの長距離輸送の観
測—小笠原父島と八丈島での BC 測定結果の比較—」日本気象学会、札幌、2002 年 10 月 9
日−11 日.
23) 原由香里・佐竹晋輔・竹村俊彦・鵜野伊津志「春季東アジア域における土壌性粒子の発生、
輸送過程の年々変動解析」日本気象学会秋季大会, 札幌市, 平成 14 年 10 月 9 日−11 日
24) 吉田保衡・佐竹晋輔・鵜野伊津志・小山田恵「木下紀正ラグランジェ粒子モデル
(RAMS/HYPACT)を用いた三宅島・桜島起源の SO2 輸送拡散シミュレーション」日本気象学会
秋季大会, 札幌市, 平成 14 年 10 月 9 日−11 日
25) Wang, Z., Uno, I., Gong, S., Zhang, M. and Akimoto, H., “Modeling Mixing Aerosols
of Soil Dust, Sea-Salt, Black-Carbon and Sulfate over East Asia”, 日本気象学会
秋季大会, 札幌市, 平成 14 年 10 月 9 日−11 日
26) 植松光夫「日本における海洋・大気間の物質相互作用研究計画(SOLAS)の現状と将来」
第 13 回大気化学シンポジウム,豊川,2003 年 1 月 8 日.
27) 河村公隆・小林実・坪沼宣行・持田陸宏・M. Lee・B. R. T. Simoneit「2001/2002 年に
おける済州島と札幌におけるエアロゾル中の有機物の組成解析」大気化学シンポジウム,
豊川, 2003 年 1 月 8 日−10 日
28) 成田 祥・松本 潔・宇山悠紀子・植松光夫「海洋環境(VMAP 観測 2001.2002)における
大気エアロソル中水溶性成分の挙動」 第 13 回大気化学シンポジウム,豊川,2003 年 1
月 9 日.
29) 服部裕史・宇井剛史・宇山悠紀子・成田 祥・植松光夫「VMAP 海洋大気観測:2002 年 IOC
航海における洋上エアロソル中の微量金属の挙動とその解析」第 13 回大気化学シンポジ
ウム,豊川,2003 年 1 月 9 日.
30) 松本 潔・宇山悠紀子・早野輝朗・植松光夫「黄砂現象に伴う人為期限エアロゾルの輸送
の特徴と化学的性状—利尻島における春季の観測から—」第 13 回大気化学シンポジウム,
豊川,2003 年 1 月 9 日.
31) 鵜野伊津志・竹村俊彦・菅田誠治・若松伸司「東アジア域の物質輸送モデリング」文部科
学省科学研究費補助金特定領域研究「東アジアにおけるエアロゾルの大気環境インパク
ト」平成14年度研究発表会、つくば、2003 年 1 月 23 日−25 日
32) 菅田誠治・若松伸司・鵜野伊津志「大阪地域における立体分布観測の数値モデルによる解
161
析」文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「東アジアにおけるエアロゾルの大気環境
インパクト」平成14年度研究発表会、つくば、2003 年 1 月 23 日−25 日
33) 鵜野伊津志「黄砂輸送モデルと黄砂シミュレーション」2002 年度日本気象学会九州支部
発表会, 福岡市, 2003 年 3 月 8 日
34) 植松光夫・平啓介「飛行艇が新しい海洋観測時代を切り開く」日本海洋学会, 春季シンポ
ジウム, 東京, 2003 年 3 月 27 日, p.318-9.
35)大城淳之・植松光夫・中村篤博・宇山悠紀子「西部北太平洋の梅雨期における大気エアロ
ソルの化学的特徴」日本海洋学会, 春季大会, 東京, 2003 年 3 月 27-31 日, p.252.
36)千賀康弘・鈴木隆生・植松光夫「無人海洋大気観測艇「かんちゃん」による清水−大槌観
測」日本海洋学会, 春季大会, 東京, 2003 年 3 月 27-31 日, p.274.
37) 中村篤博・植松光夫・松本潔「秋季におけるアジア大陸から東シナ海上への大気物質輸送」
日本海洋学会, 春季大会, 東京, 2003 年 3 月 27-31 日, p.185.
38) 服部裕史・宇井剛史・宇山悠紀子・成田 祥・植松光夫「VMAP 海洋大気観測—2002 年 IOC
航海における洋上エアロソル中の微量元素」日本海洋学会, 春季大会, 東京, 2003 年 3
月 27-31 日, p.186.
39) 植松光夫「大気海洋物質輸送」日本海洋学会, 春季シンポジウム「海洋地球観測船「みら
い」の成果と将来」, 東京, 2003 年 3 月 31 日.
40) 谷本浩志「対流圏オゾンとその前駆物質の観測研究:現状と方向性」日本化学会第 83 春
季年会, 東京, 2003 年 3 月.
(H15)
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3) 河村公隆・小林実・坪沼宣行・持田陸宏・M. Lee・B. R. T. Simoneit「東アジア域におけ
る有機エアロゾルの組成解析」 第9回大気化学討論会、群馬県伊香保温泉、2003 年 5 月
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4) 持田陸宏・河村公隆「エアロゾル吸湿特性の解明を目的とした H-TDMA システムの開発」第
9回大気化学討論会、群馬県伊香保温泉、2003 年 5 月 28 日−30 日.
5) 谷本浩志,・向井人史「オゾンの標準較正スケール策定の検討と国際相互比較実験」第 9
回大気化学討論会, 伊香保, 2003 年 5 月
6) 谷本浩志「気相 PAN 較正装置の開発と性能評価」第 9 回大気化学討論会, 伊香保, 2003 年
5 月.
7) 三浦和彦・岡田 誠・児島 紘・植松光夫「海面付近のエアロゾルの鉛直分布の測定」第9
回大気化学討論会、ホテル木暮、2003年5月28日
8) 横内陽子・和田 誠・稲垣敏博・三浦和彦・笹川基樹・野尻幸宏・向井人史・P. Frase・ D.
Toom-Sauntry「大気中クロロホルムの分布と発生源について」第9回大気化学討論会、ホ
テル木暮、2003年5月29日
9) 村山利幸「多波長ラマンライダーによる対流圏エアロゾルの観測、第 22 回レーザセンシン
グシンポジウム」戸倉山温泉(長野)、2003 年 6 月 5 日−6 日
10) 三浦和彦・新村典子・児島 紘・植松光夫・杉本伸夫・鵜野伊津志「係留気球で測定した
海洋大気エアロゾルの鉛直分布」日本大気電気学会第69回研究発表会、九州大学大学院総
合理工学部、2003年7月17日
11) 三浦和彦・岡田 誠・新村典子・児島 紘・加藤俊吾・中村篤博・植松光夫「みらいMR03-K01
航海における海洋エアロゾルの物理特性の測定」第20回エアロゾル科学・技術研究討論会、
産業総合研究所共用講堂、2003年7月31日
12) 新村典子・三浦和彦・植松光夫「西部北太平洋の海洋境界層における鉱物エアロゾルと海
塩の変質について」第20回エアロゾル科学・技術研究討論会、産業総合研究所共用講堂、
2003年7月31日
13) 鵜野伊津志「化学天気予報ー黄砂と越境大気汚染のシミュレートー」大気電気学会第69
回研究発表会、春日市、2003 年 7 月、p5-10.
14) 松本公平・内田正男・河村公隆・柴田康之・森田昌敏「表層土壌中の個別脂肪酸の炭素
14
C 年代」第 21 回有機地球化学シンポジウム、札幌、2003 年 8 月 4 日−5 日.
15) 伊澤祐輔・河村公隆・白岩孝行「カムチャツカ半島・ウシュコフスキーアイスコア中の有
機物」第 21 回有機地球化学シンポジウム、札幌、2003 年 8 月 4 日−5 日.
16) 鵜野伊津志「対流圏物質輸送モデルとその大気汚染観測への応用」第44回大気環境学会
年会、京都市、2003 年 9 月 24 日−26 日.
17) 鵜野伊津志「東アジアスケールのエアロゾル輸送モデルでわかること」第44回大気環境
学会年会、京都市、2003 年 9 月 24 日−26 日.
18) 鵜野伊津志「ネスティングダストモデルの開発とアジア域への応用」第44回大気環境学
会年会、京都市、2003 年 9 月 24 日−26 日.
19) 鵜野伊津志・菅田誠治・大原利眞・古橋規尊「統合化大気環境モデル RAMS/CFORS/CMAQ
の開発」第44回大気環境学会年会、京都市、2003 年 9 月 24 日−26 日.
20) 谷本浩志,・高橋章・松田和秀・藍川昌秀・大泉毅・野口泉・林健太郎・皆巳幸也・原宏
「酸性雨対策調査 20 年間の総合的解析 (JADS20): 日本における地表オゾンの季節変動と
年々変動」第 44 回大気環境学会年会, 京都, 2003 年 9 月 24 日−26 日.
165
21) 谷本浩志・高橋章・松田和秀・藍川昌秀・大泉毅・野口泉・林健太郎・皆巳幸也・原 宏
「酸性雨対策調査 20 年間の総合的解析 (JADS20): 日本における窒素酸化物および二酸化
硫黄の濃度変動」第 44 回大気環境学会年会, 京都, 2003 年 9 月 24 日−26 日.
22) 松本 潔・宇山悠紀子・早野輝朗・植松光夫「西部北太平洋上における大気エアロゾルの
化学的性状と輸送の特徴」日本地球化学会年会, 倉敷, 2003 年 9 月 7 日, p2.
23) 成田 祥・服部裕史・鈴木隆生・植松光夫・紀本岳志・千賀康弘「VMAP 観測における無人
海洋大気観測艇による日本周辺海域の大気成分測定」日本地球化学会年会, 倉敷, 2003 年
9 月 7 日, p51.
24) 原由香里・佐竹晋輔・鵜野伊津志・竹村俊彦「黄砂の発生・輸送過程の年々変動のモデル
シミュレーションと気象因子の解析」日本気象学会秋季大会、仙台市、2003 年 10 月 15 日
−17 日.
25) 鵜野伊津志・江守正多・山崎昇・吉川実「ネスティングダストモデルの開発とアジア域へ
の応用」日本気象学会秋季大会、仙台市、2003 年 10 月 15 日−17 日.
26) 佐竹晋輔・鵜野伊津志・竹村俊彦「対流圏物質輸送モデルと C130 観測データ解析から示
されたダストの3次元輸送構造」日本気象学会秋季大会、仙台市、2003 年 10 月 15 日−17
日.
27) 大倉毅史・山澤弘実・飯田孝夫・森泉 純・平尾茂一・吉岡勝廣「洋上の孤島における大
気中 Radon-222 濃度変動の後方流跡線解析」日本気象学会 2003 年度秋季大会、仙台市、
20003 年 10 月 15-17 日.
28) 平尾茂一・山澤弘実・飯田孝夫・大倉毅史「広域大気輸送モデルの開発と東アジア域ラド
ン濃度による検証」日本気象学会 2003 年度秋季大会、仙台市、20003 年 10 月 15-17 日.
29) 三浦和彦・新村典子・児島 紘・植松光夫「MR03-K01航海で測定した海洋大気エアロゾル
の湿度特性」日本気象学会2003年度秋季大会、勾当台会館、2003年10月16日.
30) 新村典子・三浦和彦・植松光夫「海洋大気における鉱物エアロゾルと海塩の変質について」
日本気象学会2003年度秋季大会、勾当台会館、2003年10月16日.
166
(2)特許出願(国内 1 件)
国内特許 1 件(申請中)
整理番号
0106-050 国際特許分類 GO1IN 1/22 特願 2001-363253
発明者
紀本電子工業㈱
名称
大気微量成分の連続濃縮装置および濃度測定装置
出願人
紀本電子工業㈱ 紀本岳志,科学技術振興事業団
出願日
H13.11.28
(3)新聞報道等
①新聞報道
2000 年 5 月 10 日 朝日小学生新聞
無人で動く観測艇ができる
2001 年 2 月 21 日 朝日新聞
黄砂くっきり化学天気予報
2001 年 4 月 1 日、2 日 北海道新聞、秋田さきがけ新聞、佐賀新聞、日本海新聞、高知新聞、茨
城新聞
大気中の微粒子アジアで国際観測 気候への影響探る
2001 年 4 月 13 日 南日本新聞
黄砂と酸性物質−日本を挟み撃ちに
2001 年 4 月 13 日 熊本日日新聞
同上
2001 年 4 月 18 日 秋田さきがけ新聞 同上
2001 年 4 月 14 日、15 日 北日本新聞、北海道新聞、東奥日報、茨城新聞、室蘭民報、千葉日報、
山陽新聞、秋田さきがけ
大規模黄砂北海道覆う
2001 年 5 月 21 日 東京新聞
自力移動の無人艇かんちゃん船出へ
2001 年 5 月 23 日 朝日新聞
同上
2001 年 5 月 24 日 静岡朝日新聞
同上
2001 年 8 月 31 日 南海タイムス
無人観測艇かんちゃん八丈島西方海域で初の実験航海
2002 年 7 月 17 日 朝日新聞
温暖化技術で超える(環境開発サミット)
2003 年 1 月 8 日 朝日新聞
「LaboLabo 探偵団」で黄砂の予報が紹介
2003 年 5 月 9 日 読売新聞九州版
「黄砂のなぞに迫る」
2003 年 11 月 5 日 日本経済新聞
弟 13 回地球環境技術賞の記事(九大・鵜野教授)
②受賞
2002 年 10 月 10 日 日本気象学会
日本気象学会2002年度堀内賞 (北大・河村教授)
「大気中の有機エアロゾルの化学に関する研究」
167
2003 年 9 月 7 日
日本地球化学会
奨励賞 (CREST・松本潔研究員)
「大気エアロゾルとその気候への影響予測に関する地球化学的研究」
2003 年 11 月 5 日 日本経済新聞
第13回地球環境技術賞(九大・鵜野教授)
「大気化学物質の飛来予測システムの開発」
168
7. 結び
幸いなことに、VMAP プロジェクトにおいて、いままで技術的に困難な測定を
新しい装置で可能にした発見、いままで無視していた地域からの発生源の発見、
そして、いままで見落としていた現象の発見などを相次いで成果として公表し
てきた。これらの発見は、改めて自然現象の未知なる世界を垣間見たように感
じる。我々の解明しつつある自然現象は、VMAP プロジェクトの目標である地球
規模の大気、海洋間の物質循環を通した環境を予測するモデルの構築にも不可
欠な情報であった。論理的な展開に基づくプロジェクトもあれば、やってみな
いとわからない自然界探求のプロジェクトも科学のブレイクスルーには必要で
あると意を強くした次第である。
世界的にもこの分野では日本の研究貢献が急増し、またいくつかの国際共同
研究においても、プロジェクト立案時点からの参画を求められるようになって
いる。船舶による国際共同大気・海洋観測はもちろんのこと、実験海域での継
続的な観測が不可欠になっている状況下で、各方面から現在の最新の技術を既
存の技術と融合させたユニークな無人海洋大気観測艇「かんちゃん」による観
測への期待が寄せられている。少しでも早く、
「かんちゃん」がなんらかの形で
実用化され、研究や観測に利用されることを願ってやまない。
我々の観測に必要であった「かんちゃん」の開発、運航を始め、遠隔地観測
網の設置、保守、点検など、5 年間に渡る計画の遂行は、多くの企業の技術者、
観測に協力してくださった皆さん、VMAP メンバーの緊密な連携なしには不可能
であった。ここに深く感謝の意を表したい。そして、潤沢な研究費とその使用
について従来の予算体系での研究システムを越えた柔軟な対応をしていただい
た戦略的創造研究推進事業「地球変動のメカニズム」の浅井冨雄研究総括をは
じめ、事務所の皆さんには心から感謝するのみである。CREST は日本で最も成功
した研究費配算プログラムのひとつではないだろうか。
我々の VMAP プロジェクトが戦略基礎研究に採択されて以来、東アジアでのエ
アロゾル研究関係の大型プロジェクトが各省庁で次々と立ち上げられ、アジア
大陸内部での黄砂観測や人為起源物質の長距離輸送などの研究が現在も進めら
れている。最後に、この分野の重要性をいち早く認められ、他に先駆けて我々
の研究を採択してくださった審査委員の先生方にも深くお礼を申し上げたい。
169
大槌港にて引き揚げ
大槌港から定期観測へ
SC0203 航海 (清水−大槌)
2002 年 6 月 10−21 日
風速 20m/s 下での「かん
ちゃん」からの映像
「かんちゃん」の冬眠、大槌にて
「かんちゃん」への出迎え
2003 年 11 月 27 日夜、最終報告シンポ
ジウム終了後の東京湾、屋形船にて
170
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