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ふじさわ 子ども・若者計画 2014
ふじさわ 子ども・若者計画 2014 藤沢市次世代育成支援行動計画後期計画別冊版 2013年(平成25年)1月 藤沢市青少年対策本部 ふじさわ子 ふじさわ子ども・若者計画 ども・若者計画 2014 目 次 次 Ⅰ 青少年育成の 青少年育成の基本方針の 基本方針の改定 1 基本方針改定の 基本方針改定の趣旨 3 2 計画のねらいと 計画のねらいと重点的 のねらいと重点的な 重点的な取組 4 3 計画の 計画の位置付け 位置付け 6 4 計画の 計画の期間 6 5 計画の 計画の対象 6 Ⅱ 社会生活を 社会生活を円滑に 円滑に営む上で困難を 困難を有する子 する子ども・若者 ども・若者の 若者の育成支援 8 1 子ども・若者 ども・若者の 若者の困難な 困難な状況 2 困難を 困難を有する子 する子ども・若者 ども・若者への 若者への支援 への支援 14 3 課題解決に 課題解決に向けて取 けて取り組む方向性 20 Ⅲ ふじさわ子 ふじさわ子ども・若者計画 ども・若者計画 2014 基本方針 22 基本目標 23 推進項目 24 主要な 主要な事業 30 成果指標 34 Ⅳ 子ども・若者計画 ども・若者計画の 若者計画の推進体制と 推進体制と進行管理 用語の説明 36 37 <資料> 藤沢市青少年問題協議会委員名簿 平成23・24年度任期青少年問題協議会討議内容 39 41 <参考> 藤沢市青少年対策本部設置規程 藤沢市青少年問題協議会条例 藤沢市青少年問題協議会条例施行規則 地方青少年問題協議会法 子ども・若者育成支援推進法 子ども・若者ビジョン 1 43 46 49 52 56 63 Ⅰ 青少年育成の基本方針の改定 1 基本方針改定の趣旨 子ども・若者をめぐる環境と課題 昭和30年代以降の高度経済成長と急速な都市化は、青少年の健全育成に様々な影響 をもたらし、それ以降非行防止対策と健全育成のための対策が行われてきました。 経済的豊かさと生活の便利さの進展など子どもたちが成長していく環境条件が変化して いく中で、平成元年版「青少年白書」は、青少年の犯罪行為や不良行為に加えて、はじめ ていじめや登校拒否等の問題を取り上げています。 一方、平成14年にはニートと呼ばれる若者が64万人、平成15年にはフリーターが過去 最高の217万人を数えるなど、若者の社会的・経済的自立をめぐる問題が大きく取り上げら れるとともに、ひきこもりの問題についても広く認識されるようになりました。 ニート、ひきこもり、不登校等の子ども・若者は、社会とのつながりが希薄となり孤立化する 課題を抱えています。 子ども・若者育成支援推進法および子ども・若者ビジョンの推進 このような子ども・若者を取り巻く状況や抱える課題に対して、従来の個別分野での縦割り 的な対応では限界があることから、平成22年4月新たに「子ども・若者育成支援推進法」が 施行されました。また7月には同法に基づき、「青少年育成施策大綱」に代わる「子ども・若 者育成支援推進大綱(子ども・若者ビジョン)」が制定されました。 これまで国の青少年対策は、児童からおおむね30歳未満を対象としていましたが、新しい 法律とビジョンでは概ね30歳代までを対象とし、名称も「子ども・若者」としました。その内容 は、これまでの健全育成と非行防止も含めて、子ども・若者一人一人の自立を促進するため の総合的な育成支援を目指すものとなっています。そのために必要な施策として、就労支援 および社会生活を円滑に営む上で困難を有する子ども・若者に対する支援が加わりました。 また、新しい法律では、育成支援施策を推進するための枠組み作りとして「子ども・若者計 画」の作成、および困難を有する子ども・若者を地域において支援するために「子ども・若者 支援地域協議会」の設置を地方公共団体の努力義務と定めています。 青少年育成の基本方針から子ども・若者計画へ 藤沢市には、子ども・若者の育成に関する基本計画として、青少年の健全育成の推進を目 的に「参加と共生」を基本的な考え方とする「青少年育成の基本方針」、および児童の育成を 支援するためにあらゆる分野の環境整備を図ることを目的とした「次世代育成支援行動計画」 の二つの計画があります。計画期間はともに2014年度(平成26年度)までとなっています。 この度は、「子ども・若者育成支援推進法」や「子ども・若者ビジョン」が制定されたことを受 3 けて、子ども・若者をめぐる環境や課題に対応するため、計画期間満了を待たずに「青少年 育成の基本方針」を改め、新たに「子ども・若者計画」として策定いたします。 「子ども・若者計画2014」は、現行の「青少年育成の基本方針」を継承しつつ、就労支援と 社会生活を円滑に営む上で困難を有する子ども・若者に対する支援を加え、総合的な育成 支援を図ることを目的とし、「次世代育成支援行動計画」の中に含まれている子ども・若者の 育成支援に関する項目も取り込み、「次世代育成支援行動計画」別冊版と位置付けます。 これは、「子ども・若者計画2014」を「次世代育成支援行動計画」の計画期間満了までの暫 定的な計画とし、2015年度(平成27年度)からは、子育てから子ども・若者の育成支援まで を一貫して行うことにより、すべての若者を自立へとつなぐことができる基本計画の策定を予 定しているためです。その内容は、国の「子ども・若者ビジョン」および「子ども・子育てビジョ ン」を反映し、さらに子ども・子育て支援の新制度に対応することを想定しています。 2 計画のねらいと重点的な取組 「子ども・若者計画2014」は、すべての子ども・若者を対象として、健全育成を含めた総合的 な育成支援を図るための方針と目標を定めるものです。その中でも特に、ニート・ひきこもり等 の社会生活を円滑に営む上で困難を有する若者への自立支援、および、すべての子ども・ 若者の社会参加をさらに進めるため、2014年度(平成26年度)までの2年間で重点的に取り 組む項目を次のとおり定めます。 ◎重点的な取組◎ めざす方向性 →子どもの社会性を育み、若者の自立を支援する 子どもの自己表現能力や人間関係を築く力を育成し、若者が就労や社会参加により自立できるよう支援します。 1 困 難 を 有 する 若 者 の 自 立 を 支 援 し ます (1) 義務教育修了後の困難を有する若者を対象としたサポート相談事業を実施します。 困難を有する若者が分野を問わず気軽に相談でき、適切な支援を受けて自立を目指すことができる ように、湘南・横浜若者サポートステーションと連携したサポート相談事業を実施します。 (2) サポート相談を中心とした支援のネットワークを整備します。 福祉、保健、教育、雇用等の若者の自立支援に必要な分野に関わる機関や団体等によるネット ワークを整備します。 4 2 子 ど も ・ 若 者 の 社 会 参 加 を すすめ ま す (1) 青少年健全育成事業において社会性を育む取組を推進します。 各地区青少年育成協力会や(公財)みらい創造財団青少年事業部などが青少年を対象として実施 する事業に社会性を育む視点を取り入れます。 (2) 子ども・若者の現状と社会参加の必要性を広く市民へPRします。 子どもたちを取り巻く環境の変化と影響および課題について、子ども・若者の状況と社会参加の 必要性を健全育成に関わる人を含め広く市民へ周知します。 3 子 育 てか ら 子 ど も ・ 若 者 の 育 成 支 援 ま で 一 貫 した 取 組 を 目 指 しま す (1) 一貫して取り組むための計画と体制を整備します。 次世代育成支援行動計画の期間が満了する2014年度(平成26年度)までに、すべての若者の 自立をめざして、子育てから子ども・若者の育成支援までを一貫して行うための計画と執行体制を 整備します。 ●子ども・若者計画の重点的な取組と目指す方向性 対象 困難を有する 子ども・若者と その家族 ●サポート相談事業の実施 ●支援ネットワークの構築 ●体験活動と社会参加推進事業 ●啓発活動 すべての子ども・若者 社 会 全 体 ●2015年に向けた 計画と体制づくり 5 3 計画の位置付け 2007年(平成19年)に策定された「藤沢市青少年育成の基本方針」を改定して、子ども・若 者育成支援推進法に基づく「子ども・若者計画」と位置付けるとともに、「藤沢市次世代育成支 援行動計画後期計画」別冊版としても位置付けます。 同時に、国の「子ども・若者ビジョン」、県の「かながわ青少年育成指針」、さらに藤沢市の「新 総合計画」、「教育振興基本計画」、「生涯学習ふじさわプラン」、「ふじさわ障がい者計画」など 関連する諸計画との整合を図りながら、子ども・若者の育成支援を行っていくための計画として 定めます。 4 計画の期間 「子ども・若者計画」の期間は、2013年度(平成25年度)と2014年度(平成26年度)の2年 間とします。2015年(平成27年)には、「次世代育成支援行動計画」を継承した子育てから子 ども・若者の育成支援まで一貫して行うための新しい計画を定める予定です。 5 計画の対象 「藤沢市青少年育成の基本方針」では、対象年齢を小学校就学時から25歳位までとしてい ました。今回の計画策定にあたっては、国の「子ども・若者ビジョン」を基に、特にニート・ひき こもり等の問題に取り組むことから、小学校就学時から30歳代までを対象とします。 ●国の子ども・若者の育成に関する法律および大綱 法律 子ども・若者育成 支援推進法 少子化社会対策 基本法 法律 次世代育成支援 対策推進法 大綱 子ども・若者 ビジョン (子ども・若者育成 支援推進大綱) 策定 計画年 対象 概要 所管 2010 (H22) 5年を 目途に 見直し 学童期以降 に重点 (30歳代ま で) 子ども・若者の健やか な育成、子ども・若者 が社会生活を円滑に 営むことができるよう にするための大綱 内閣府 共生社会 政策担当 子ども・子育て ビジョン 2010 (H22) 5年を 目途に 見直し 子どもと 子育て家庭 大綱 施行 時限 対象 総合的かつ長期的な 少子化に対処するた めの施策の大綱 ※大綱に基づき子ど も・子育て支援の新制 度を検討 概要 内閣府 共生社会 政策担当 所管 次代を担う子どもを育 成する家庭を社会全 体で支援するため、 2015.3.31 子どもと 地方公共団体及び企 厚生労働省 (H27) 子育て家庭 業における10年間の 集中的・計画的な取 組を促進することをね らいとした法律 2003.7 (H15) 6 ●藤沢市の子ども・若者の育成に関する基本計画 <現行> 計画名 根拠法令 次世代育成支援 行動計画 次世代 育成支援 対策推進法 策定時期 計画年 対象 概要 主管課 児童の育成を支 2003~2004 (H15~H16) 2005~2014 (H17~H26) 概ね18歳まで 援するためのあ らゆる分野の環 の子どもと 境整備を図るた 子育て家庭 子育て 支援課 めの計画 青少年育成の 基本方針 2005~2006 (H17~H18) 2007~2014 (H19~H26) 策定時期 計画年 小学生から 25歳位まで 青少年の健全育 成を推進するた 青少年課 めの基本方針 <2013年~2014年> (H25年~H26年) 計画名 根拠法令 次世代育成支援 行動計画 次世代 育成支援 対策推進法 対象 概要 主管課 児童の育成を支 2003~2004 (H15~H16) 2005~2014 (H17~H26) 概ね18歳まで 援するためのあ らゆる分野の環 の子どもと 境整備を図るた 子育て家庭 子育て 支援課 めの計画 子ども・若者計画 (次世代育成支援 行動計画別冊) 子ども・若者 育成支援 推進法 2011~2012 (H23~H24) 2013~2014 (H25~H26) 根拠法令 策定時期 計画年 2013~2014 (H25~H26) 2015~ (H27~) 小学生から 30歳代まで 子ども・若者の健 やかな育成と社 会生活を円滑に 青少年課 営むことができる ようにするための 計画 <2015年~ > (H27年~ ) 計画名 後継 次世代育成 支援行動計画 (子ども・若者計画) (子ども・子育て支援 事業計画) ・少子化社会対策 基本法 ・子ども・若者育成 支援推進法 ・子ども・子育て 支援法等を想定 対象 概要 主管課 子育てと子ども・ 子育て家庭と 若者の育成を支 子ども・若者 援するための計 画 7 子育て 支援課 青少年課 Ⅱ 社会生活を円滑に営む上で困難を有する子ども・若者の 育成支援 子ども・若者育成支援推進法では、ニート・ひきこもり・不登校等の社会生活を円滑に営む上 で困難を有する子ども・若者への支援を推進することを大きな柱として掲げています。 藤沢市の計画改定にあたり、新たな項目を追加し、そうした社会生活を円滑に営む上で困難 を有する子ども・若者への支援に取り組むため、子ども・若者の困難な状況、および藤沢市の 取り組み状況と課題を把握し、今後取り組むべき方向性を示します。 1 子ども・若者の困難な状況 (1) 若年無業者(ニート) 若年無業者とは、15~34歳までの若者のうち、職に就いておらず、また通学も家事も職探しもして いない人を指します。いわゆるニートとは、イギリスで雇用対策の対象として使われている言葉です。 全国の若年無業者数は、平成13年度49万人から平成14年度64万人へ急増して以来、毎年60 万人を超える状況で、人口に対する割合も毎年2%を超えています。平成22年度は、若者の人口が 減少していることもあり、前年度に比べ3万人減少しました。 藤沢市の若年無業者数は、平成22年国勢調査によると、対象人口の1%である961人で、平成 17年調査時に比べ416人減少しました。 単位:万人 ○全国 年度 人口に対する 割合 15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 計 H12年度 9 12 13 10 44 13年度 8 13 15 13 49 14年度 12 17 18 17 64 15年度 11 16 18 18 64 16年度 10 18 19 18 64 17年度 9 16 20 19 64 18年度 10 17 18 18 62 19年度 9 16 18 18 62 20年度 9 16 18 19 64 21年度 10 16 18 18 63 2.17% 22年度 9 15 17 17 60 2.12% 1.28% 2.00% 労働力調査より 単位:人 ○藤沢市 年度 20~24歳 25~29歳 30~34歳 H17年 244 347 358 428 1,377 1.29% 22年 205 222 244 290 961 1.00% 国勢調査より 8 計 人口に対する 割合 15~19歳 (2) ひきこもり ひきこもりとは ひきこもりとは、厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」では、様々な要因の結 果として社会参加を回避し、原則的には6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態 を指す現象と定義しています。同ガイドラインによると、平成18年3月末時点でひきこもり状態にあ る子どものいる世帯数は、全国で約26万世帯と推計しました。 内閣府「ひきこもりに関する実態調査」 一方、平成22年には内閣府による「ひきこもりに関する実態調査」が行われ、全国の15~39歳 までのひきこもり群は約1.8%70万人と推計しました。この割合から藤沢市の対象年齢人口12万 8千人(平成23年4月1日)で推計すると約2,300人となります。 ひきこもり群は男性が66%を占め、年齢別では10代15%、20代39%、30代46%の割合です。 現在の状態になったきっかけは、仕事や就職に関することが44%と最も多く、次いで病気24%、 不登校12%、人間関係がうまくいかなかった12%といった割合になっています。最後に卒業した (または在学中の)学校は、4年生大学・大学院が最も多く33.9%となっています。 内閣府「ひきこもり支援者読本」 内閣府が発行した「ひきこもり支援者読本」では、「ひきこもり」とは不登校や就労の失敗をきっか けに何年もの間自宅に閉じこもり続ける青少年の状態像を指す言葉であり、長期に及ぶひきこもり の問題は、本人や家族だけの自助努力だけで解決することは極めてまれで、ほぼ第三者による 支援が必須であると書かれています。 平成22年2月調査 15~39歳5,000人対象 有効回収率65.7% ○全国 区分 推計数 有効回収率に 占める割合 狭義のひきこもり 23.6万人 ・自室からほとんど出ない 0.60% ・自室からは出るが、家からは出ない ・ふだんは家にいるが、近所のコンビニなどには出かける 準ひきこもり 46.0万人 1.19% 合計(広義のひきこもり) 69.6万人 1.79% 155万人 3.99% ひきこもり親和群 ・ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事の ときだけ外出する ・家や自室に閉じこもっていて外に出ない人たちの気持ちがわかる ・自分も、家や自室に閉じこもりたいと思うことがある ・嫌な出来事があると、外に出たくなくなる ・理由があるなら家や自室に閉じこもるのも仕方がないと思う 内閣府ひきこもりに関する実態調査より 9 (3) 不登校 不登校児童生徒とは 不登校児童生徒とは、文部科学省「児童・生徒の問題行動等調査」によると、年間に連続または 断続して30日以上欠席した児童生徒のうち、登校しない理由が何らかの心理的、情緒的、身体的、 社会的要因・背景によるもの、あるいはしたくともできない状況にあるもの(ただし、病気や経済的 理由による者を除く)と定義しています。 全国および藤沢市の不登校の状況 全国の中学校における不登校生徒数率は、平成3年度1.04%から平成13年度2.81%まで徐々 に上昇し、それ以降は緩やかに増減を繰り返し、平成21年度は2.77%となっています。 小学校から中学校まで学年が上がるほど不登校児童生徒数は多くなり、性別では小学校は男子 がやや多く、中学校はほぼ同じ割合です。また、不登校となったきっかけと考えられる状況は、中学 校では、「その他本人に関わる問題」43%を除くと、友人関係(いじめを除く)19%が最も多く、学業 の不振11%、いじめは2.7%となっています。 藤沢市の不登校生徒数率は、中学校では平成22年度368人3.62%、前年度に比べて37人増 加しました。小学校では、平成22年度61人0.27%で前年度より4人減少しました。 なお、神奈川県は全国でも不登校児童生徒数率が高い県となっています。 全国不登校児童生徒数率の推移 % 3.0 2.5 中学校 2.0 1.5 1.0 小学校 0.5 0.0 1 ※H22年度全国の数値は福島・宮城・岩手県を含まない。 ○小学校 藤沢市(公立) 児童数 不登校 児童数 率 神奈川県(公立) 不登校 児童数 児童数 単位:人 全国(国公私立) 率 児童数 不登校 児童数 率 H20年度 22,434 50 0.22% 475,205 2,047 0.43% 7,121,781 22,652 0.32% 21年度 22,569 65 0.29% 475,693 2,146 0.45% 7,063,606 22,327 0.32% 22年度 22,700 61 0.27% 474,156 2,246 0.47% 6,674,858 21,675 0.32% ○中学校 藤沢市(公立) 生徒数 不登校 生徒数 率 神奈川県(公立) 不登校 生徒数 生徒数 全国(国公私立) 率 生徒数 単位:人 不登校 生徒数 率 H20年度 9,973 369 3.70% 199,652 7,992 4.00% 3,603,220 104,153 2.89% 21年度 10,114 331 3.27% 202,448 7,673 3.79% 3,612,747 100,105 2.77% 22年度 10,153 368 3.62% 203,132 7,556 3.72% 3,406,844 93,296 2.74% 児童・生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査より 10 (4) 高等学校中退・不登校 全国の高等学校中途退学者数は、平成8年度の112,150人2.5%をピークに、増減を繰り返し ながらも減少を続け、平成21年度は56,948人1.7%でした。 神奈川県内公立高等学校の状況は、全日制課程の中途退学率は平成18年度以降毎年減少し、 平成22年度は1,395人1.16%でした。一方定時制課程では、減少傾向ではあるものの毎年10 %以上の退学率が続き、平成22年度は1,139人13.12%となっています。 県内公立高等学校における不登校生徒数は増加傾向で、平成22年度は3,311人2.56%と、 昨年度に比べて916人の増加、特に定時制課程においては62%の増加となっています。 なお、藤沢市の平成22年度高等学校等への進学率は99%で、全日制へ3,960人93.4%、 定時制へ89人2.1%、通信制へ165人3.9%といった状況です。 全国中途退学者数の推移 人 60000 40000 1 ※平成16年度までは公・私立高等学校の数値, 平成17年度からは国・公・私立高等学校の数値 ○神奈川県公立高等学校 中途退学者数 全日制 定時制 年度 人数 率 人数 率 20年度 1,865 1.61% 1,279 16.44% 21年度 1,426 1.17% 1,134 16.06% 22年度 1,395 1.16% 1,139 13.12% 不登校生徒数 全日制 定時制 年度 人数 率 人数 率 20年度 1,617 1.39% 772 9.89% 21年度 1,464 1.24% 931 11.47% 22年度 1,802 1.50% 1,509 17.29% 児童・生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査より 11 (5) 学卒者の就職・離職状況 全国の平成23年3月新規学卒者の就職率は、中学校では前年と同じ0.4%でした。高等学校 と大学では、経済悪化の影響を受けて大きく就職率が低下した平成22年と比べて、それぞれ0.5 ポイントと0.8ポイントの微増となりましたが、いずれも平成21年を下回っています。 一方学卒者の就職後3年間の離職率を見てみると、平成20年採用者のうち中学校卒業者64.7 %、大学卒業者30%と学歴が上がるほど離職率は下がっています。 就職率 就職後3年間の離職率 平成23年3月卒業者 平成20年採用者 中学校卒業者 0.4% 64.7% 高等学校卒業者 16.3% 37.6% 大学卒業者 61.6% 30.0% 平成24年版子ども・若者白書より (6) フリーター フリーターとは、厚生労働省「労働経済白書」によると、15~34歳までの既卒者(女性は未婚の 人)で、次のように定義される人を指します。 ①現在就業している人については、勤め先における呼称がアルバイトまたはパートである雇用者 ②現在無業の人については、家事も通学もしておらず、アルバイト・パートの仕事を希望する者 全国のフリーター数は、平成15年の217万人をピークに年々減少していましたが、平成20年秋 のリーマンショック以降増加に転じています。 フリーター数の推移 万人 150 100 1 フリーター数(万人) 208 217 214 201 187 181 170 178 183 176 労働力人口に対す る割合 9.3% 9.9% 9.9% 9.4% 8.9% 8.9% 8.6% 9.2% 9.8% 10.1% 平成24年版子ども・若者白書より ※H23年は福島・宮城・岩手県を含まない。 12 (7) 地域若者サポートステーションの状況 地域若者サポートステーションとは 地域若者サポートステーション(通称サポステ)は、ニート状態にある若者の職業的自立を支援する 施設として厚生労働省が平成18年から開所し、専門的な相談から職場体験などの就労支援メニュー を提供しています。神奈川県内には横浜、川崎、相模原、湘南・横浜、小田原の5カ所に設置されて います。 湘南・横浜若者サポートステーション 湘南・横浜若者サポートステーションは、大船駅近くに平成22年6月に開所され、平成23年度末 までの登録者数1,041人、うち藤沢市在住者が12%を占めています。相談の主な内容は、ひきこも りからの回復期における就労に向けた準備、働くうえでのつまづきや長期失業による自信喪失、障が いや疾患により社会参加が困難なことによるものなどです。就労支援メニューには、大学中退や大学 卒の若者が多く参加しており、知的能力は高くてもコミュニケーションが苦手なため、在学中から社会 的に孤立した状態の人が多い状況です。 公的支援と民間支援の間に位置する中間的な支援の必要性 利用者のほとんどが相談だけで解決できず、セミナーや就労体験への参加を通して、時間をかけ て自信を取り戻したり、小さな成功体験を積み上げることで自信をつけて一歩を進めることができて いる状況です。困難を有する若者の職業的自立には、下図Step②のように、公的支援と民間支援 のあいだに位置付けられる中間的な支援が必要です。 湘南・横浜若者サポートステーション提供資料より 13 2 困難を有する子ども・若者への支援 (1) 藤沢市の支援状況 藤沢市における子ども・若者の支援については、乳幼児期まではこども健康課および こども青少年相談課が中心となって、発育・発達状況等の確認・相談・指導を行ってい ます。義務教育期については、学校教育相談センターが中心となって就学時の相談や 学校に通えない子ども達等の相談支援を行っています。また、家庭児童相談について は、こども青少年相談課が児童相談所と連携して行っています。 未就学期 小中学校期 こども健康課 こども健康課 藤沢市学校教育相談センター 藤沢市学校教育相談センター 母子の 母子の健康、 健康、乳幼児 健診等 南保健センター 南保健センター内 センター内 北保健センター 北保健センター内 センター内 対象 対象 市内小中学生、 市内小中学生、保護者、 保護者、教職員 ・不登校 ・学業不振 ・対人関係 ・いじめ、不適応 ・問題行動の相談 センター相談 スクールカウンセラーによる学校内相談 相談支援教室 他 子育て 子育て支援センター 支援センター 子育ての心配、悩みの相談 子育て情報の提供 ※藤沢子育て支援センター ※湘南台子育て支援センター ※辻堂子育て支援センター こども青少年相談課 こども青少年相談課 総合相談 総合相談 こども虐待相談 こども虐待相談 子どもの虐待や虐待を発見したときの相談専用電話 ・18歳未満の児童家庭相談 子 ども青少年 ども青少年の 青少年の相談 ~20歳ぐらいまでの青少年 ・ひとり親家庭の相談 こども青少年相談課 こども青少年相談課 青少年相談課 こども発達相談 こども発達相談( 発達相談(南保健センター1 南保健センター1 階) ・ことばや発達の遅れ・偏りの相談 ・保育園等巡回相談 ・未就学児童の個別相談 児童発達支援相談 14 就職にとまどいを覚える若者に対しては、勤労市民課が「Let'sしごと塾」において、カウン セリングやセミナーを実施し、ひきこもりに関する相談は保健予防課(保健所)が担当して います。下の図は年代ごとの主な相談内容と担当する課名等を記したものです。 平成24年4月現在 後期中等教育期 18歳 神奈川県 総合教育センター 総合教育センター( センター(亀井野庁舎) 亀井野庁舎) 総合教育相談 発達教育相談 いじめ110 いじめ110番(24時間365日 いじめ110番(24時間365日) 番(24時間365日) 不登校ほっとライン 不登校ほっとライン 神奈川県立青少年相談センター 神奈川県立青少年相談センター 青少年 青少年サポートプラザ 青少年サポートプラザ ひきこもり・ ひきこもり・不登校 ひきこもり・不登校・ 不登校・非行など 非行など かながわ かながわ子 かながわ子ども・若者総合相談 ども・若者総合相談センター 若者総合相談センター Let’ Let’sしごと塾 しごと塾 働くことに戸惑いがある若 者、フリーターおよびその家族 へのキャリアカウンセリング (予約制) 勤労市民課 集団不適応、性格、問題行動について、必要な情報提供や 助言、適切な相談機関の紹介 ・障がい児通所支援利用調整 ・機関紹介 ・障がい福祉サービス利用案内 精神保健福祉相談 ひきこもりを含む精神保健 福祉相談 保健予防課 15 (2) 各課の取組状況 子ども・若者を対象とした相談支援や就労支援について、担当各課の取組状況は次のとおりです。 こども青少年相談課 項目 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 新規 176 165 223 288 継続 423 211 87 81 子育て相談(延べ) 123 126 123 176 青少年相談(延べ) 1,728 1,811 1,571 1,173 ひとり親家庭相談(人数) 2,685 2,938 2,491 2,560 246 218 282 306 1,021 1,000 954 1,496 165 407 489 601 児童虐待相談(対応件数) 総合相談 新規 こども発達相談(対応件数) 継続支援 巡回相談等 主に18歳未満の児童を対象に、児童虐待、子育て、ひとり親家庭などの児童福祉法に基づく相 談を行っています。こども発達相談については、未就学児童や発達に心配のある児童を対象として いましたが、児童福祉法の改正に伴い、平成24年度から学齢期までの障がい者の制度利用や発 達支援に関する相談も行っています。 平成22年度以降児童虐待の新規相談件数が増加している理由としては、近隣からの通告の増 加、こんにちは赤ちゃん事業の実施、関係機関からの紹介の増加などがあげられます。 保健予防課(保健所) 平成23年度 精神保健福祉相談(ひきこもり関連) 項目 ケース数 電話・面接 訪問 延べ件数 108 236 ※うち医師による相談は6ケー ス延べ6件 15 33 ※うち医師による訪問は2ケー ス延べ2件 平成23年度 ひきこもり関連事業 項目 家族教室 家族セミナー 開催回数 実人数 延べ人数 内容 毎月1回 24 130 家族の話し合い 年4回 75 237 家族向け学習の場 保健予防課では精神保健福祉相談の一環としてひきこもり相談を行っています。平成23年度は 108ケースを扱ったほか、ひきこもりが長期化している家族のための教室や家族セミナーなどを、 関係する部署や機関とも連携しながら取り組んでいます。 しかし、家族教室のステップアップや社会的ひきこもりに対する支援などを保健所として実施する のは難しい状況です。 16 学校教育相談センター 項目 H20年度 H21年度 H22年度 ※H23年度 延べ件数 H23年度 就学相談 ケース数 118 126 165 174 580 相談支援教室 ケース数 59 34 34 46 988 市スクールカウンセラー ケース数 884 832 974 1,028 18,734 電話 延べ相談件数 307 185 146 178 来所 延べ相談件数 93 184 506 785 市スクールカウンセラーが対応しているケースの相談内容(主訴) 学習面 行動面 対人面 登校について 非行 平成23年度 進路 その他 小学校 21.20% 30.23% 18.15% 14.00% 0.30% 0.02% 16.10% 中学校 3.00% 6.00% 24.20% 45.40% 0.17% 1.23% 20.00% 支援を必要とする子どもが就学する時は、こども発達相談から就学相談へ支援を引継ぎ、学校の 選択や支援内容などを決めて学校やスクールカウンセラーへつないでいます。 学校に通えない子ども達への支援としては、相談支援教室において小グループ活動やカウンセリ ング、教室外での体験活動等を行っています。 スクールカウンセラーは、全小中学校に週1回在駐して相談を受けています。平成23年度1,028 ケースのうち、小学校では行動面や学習面に関する相談が多く、中学校では登校に関する相談が 約半数を占めています。なお、中学校へは県派遣のカウンセラーも週1回在駐しています。 90%以上の不登校生徒が進学している状況の中で、サポート校等に比べて、県の管轄となる高 等学校等へ進学した場合は、カウンセラーが支援を引き継ぐことは難しく、課題となっています。 勤労市民課 平成23年度 ニート・フリーター支援事業「Let'sしごと塾」 項目 講演会 ハートフルカウンセリング 開催回数 実人数 延べ人数 年2回 92 毎月1回 43 - 内容 就職や自立に関する講演会 126 働くことに戸惑いがある若者等の相談 平成17年度からニート・フリーター支援として「Let'sしごと塾」を開始し、働くことにとまどいがある 若者や、正規雇用を希望しながらもアルバイトを続けている若者を対象に、カウンセリングや講演 会を実施しています。 しかし、就職そのものに向き合うまでに長い期間を要し、それ以前に社会参加が必要な若者が 増加している状況から、幼少期から若者の就労期までの一貫した育成支援が必要と思われます。 17 (3) 現状と課題 藤沢市では、義務教育期までの困難を抱えた子どもへのサポートには積極的に取り 組んでいますが、中学校卒業後の若者へのサポート体制が不足している状況です。 特に困難さが明らかでなく、中学校卒業後に社会との関係が途切れてしまった若者の ための相談窓口や居場所、あるいは社会参加活動等を行える場所が不足していると 言えます。また、中学校を卒業して高等学校等へ進学する際に、それまで学校教育 相談センター等が行ってきた支援を高校側へつなぐ方法も課題となっています。 また、若者の就労支援についても取り組んでいますが、すぐに就労することが困難 な若者に対する自立支援事業や支援をコーディネートする機能が不足しています。 (明らかでない) 義務教育期 (小中学校) 乳幼児期 困 難 さ こども健康課 学校教育相談センター こども青少年相談課 こども青少年相談課 教育指導課 支援をつなぐしくみ ・就学相談 ・サポートファイル※1 さまざまな支援 (明らか) 18 の ●藤沢市の困難を有する子ども・若者支援の現状 不登校・ひきこもり・ニート未相談群 18歳 地域若者サポート ステーション・NPO等 後期中等教育期 (高等学校等) 高等教育期 (大学、短大等) 県相談機関 県相談機関 センター 就労相談機関 青少年相談課 こども青少年相談課 自立 勤労市民課 就労または 社会参加 保健予防課 障がい福祉課 支援をつなぐしくみ ・支援シート※2 ・サポートファイル さまざまな支援 ネットワーク ※1 サポートファイルとは、障がい児や特別な支援を必要とする子どもたちが、ライフステージに応じ た適切な支援を受けられるように、保護者に配付している情報共有ファイルです。 ※2 支援シートとは、特別な支援を必要とする児童生徒一人ひとりのニーズを正確に把握し、就学 前から学校卒業後まで一貫して的確な支援を行うことができるように、保護者と先生が協力して 支援計画をたてるためのシートです。 19 3 課題解決に向けて取り組む方向性 (1) 義務教育修了後の若者を対象としたネットワーク機能を備えた サポート相談窓口の設置 社会生活を円滑に営むことが難しいニート・ひきこもり等の若者が分野を問わず気軽に 相談でき、ひとりひとりが自立に向かって一歩踏み出せるように最適な支援方法をガイド する機能を持った相談窓口の設置を目指します。 相談窓口は、相談業務とともに居場所となる機能や、社会参加活動や就労体験等の 事業にも取り組むことから、若者支援のノウハウを持っているNPO等へ委託して運営す ることを想定します。 (2) サポート相談窓口を中心としたネットワークの整備 自立へとつなげる支援を行うためには、福祉、保健、教育、更生保護、雇用等の関係 する機関・団体等で構成するネットワークが不可欠です。相談窓口を中心としたネットワ ークの整備と調整機能は行政が担います。 ネットワークとしては、関係機関・団体等の実務者レベルのケース会議や困難を有する 子ども・若者の支援状況を把握し必要な方策を検討する代表者レベルの会議(子ども・ 若者支援地域協議会等)が想定されます。 乳幼児期から義務教育期においては、課題を抱えた子どもをなるべく早く、確実に支 援へつなぐことが将来の自立にとって有効であり、こども健康課・こども青少年相談課・ 学校教育相談センターの役割は大きく、さらに充実させることが必要です。 また、学校教育相談センターから高校等へ支援を引き継ぐ方法については、同様の 課題を抱える近隣市や県域における会議での検討を要します。 (3) 子どもの社会性を育む視点 困難な状況にならないように、すべての若者が社会参加や就労などの自立へ向かえる るように、子ども達の社会性を育むことの重要性を、子どもにかかわる大人はもとより社会 全体で再認識する必要があります。家庭・学校・地域・企業・行政は、困難な状況を理解 するとともに、子どもの自己表現能力や人間関係を築く力などを育む視点を持って、子ど もや若者を育成支援していくことを目指します。 (4) 子育てから子ども・若者の育成まで一貫した育成支援 家庭や地域の教育力の低下、急激な情報化と消費化社会の進展、グローバル化に伴 うさらなる雇用状況の厳しさ等、子ども・若者を取り巻く環境が悪化し、ニートやひきこもり 等の抱える問題が深刻化している状況の中で、すべての子ども・若者が希望を持って社 会へ参加・自立していくことができるように、乳幼児期から青年期まで一貫して社会全体 で育成支援できる環境整備を進めます。 20 ●義務教育修了後の若者を対象としたサポート相談窓口の設置 調整機関=こども青少年部 相談・ネットワークを活かしたコーディネート、居場所事業等実施 藤沢市役所 児童相談所 福祉部門 民生委員児童委員協議会 保健部門 県立総合教育センター 教育部門 県立高等学校長会 鎌倉湘南地区 就労部門 藤沢市私立小中高校長会 フリースクール 非行・更生保護 保護司会 その他NPO等支援団体 藤沢・藤沢北警察署 湘南横浜若者サポートステーション 青少年サポートプラザ その他NPO等支援団体 よこはまユースプラザ 21 その他NPO等支援団体 Ⅲ ふじさわ子ども・若者計画 2014 すべての子ども・若者の育成支援を推進するため、青少年育成の基本方針と次世代育成 支援行動計画の一部を合わせて、新たに2年間の「子ども・若者計画」を定めます。 ◎将来像◎ 「未来を担う子ども・若者を育成支援するまち」 ◎基本方針◎ 子ども・若者ビジョンの3つの基本方針に沿って子ども・若者の育成支援を推進します。 1 すべての子ども・若者の健やかな成長を支援します 2 困難を有する子ども・若者やその家族を支援します 3 社会全体で支えるための環境整備をすすめます ●基本方針・ 基本方針・基本目標と 基本目標と関係する 関係する計画 する計画 関係する藤沢市の諸計画と整合性を図り、個別分野についてはそれぞれの計画を優先します。 関係する計画 藤沢市新総合計画 2 困難を 困難を有する 子ども・若者 ども・若者と 若者と その家族 その家族を 家族を支援 ふじさわ障がい者計画 1 すべての子 すべての子ども・若者 ども・若者の 若者の 健やかな成長 やかな成長を 成長を支援 藤沢市教育振興基本計画 生涯学習ふじさわプラン 3 社会全体で 社会全体で支えるための 環境整備 22 ◎基本目標◎ 1 すべての子ども・若者の健やかな成長を支援します (1) 青少年の自立と社会参加への支援 (2) コミュニティー意識の形成と青少年の活動支援 (3) 青少年のボランティア活動への支援 基本目標 (4) 青少年の異世代交流・多文化共生への支援 (5) 思春期保健対策の強化と健康教育の推進 (6) 若者の職業的自立、就労等支援 <新規> 2 困難を有する子ども・若者やその家族を支援します (1) ニート、ひきこもり、不登校等の子ども・若者への支援<新規> (2) 障がいのある子どもとその家庭への支援 基本目標 (3) 非行防止活動と青少年相談体制への支援 (4) 児童虐待防止対策の推進 (5) ひとり親家庭等の自立支援 3 社会全体で支えるための環境整備をすすめます (1) 多様な主体による取組の推進と地域における多様な担い手の育成 基本目標 <新規> (2) 健全な社会環境づくり (3) すべての人による青少年育成と仕組みづくり ●基本方針・ 基本方針・基本目標はつぎの3つの 基本目標はつぎの3つの計画 はつぎの3つの計画を 計画を合わせたものです。 わせたものです。 藤沢市青少年育成の基本方針 (基本計画) + 藤沢市次世代育成支援行動計画 後期計画 の一部 23 + 子ども・若者ビジョン の一部 + ◎推進項目◎ 基本方針・基本目標を達成するための推進項目を次のとおり定めます。 基本方針1 すべての子ども・若者の健やかな成長を支援します 基本目標(1) 青少年の自立と社会参加への支援 1 青少年の自立の基礎を培う家庭の重要性 他者への信頼感や、自己への肯定感の形成に必要な親子の愛情を基礎に、居場所や共同生活 の場として家庭をとらえ直します。 併せて、親子・家族関係の再生、基本的な生活習慣の確立、 食育の推進、家族と地域との結び付きなどを通して青少年の育成を支援します。 2 多様な人との交流と多種多様な体験機会の充実 自然体験を含む、豊かで多様な直接経験や趣味・スポーツなどの仲間づくりを通しての社会性の 形成、規範意識の醸成など、多様な人との交流や多種多様な体験機会の充実を通して、青少年の 自立への支援をします。 3 青少年が自ら学び自己決定と共同決定ができる力を育てる チャレンジする意欲、未来を切り開く力、生きる力の形成を図るとともに、基礎的な知識・技能の習 得などの学力の向上を図り、実際に活用できる実力を育て、青少年が自ら学び自己決定できる力の 育成と、思いやりに基づく共同決定ができる力を育てるための支援をします。 4 青少年の社会参加・社会参画を促進する 藤沢市のまちづくりにおいて青少年が参加・発信・協働する場をできる限り用意するなど、青少年 が自己決定・自己責任と共同決定の感覚や公平・公正な精神を養うための社会参加・参画を促進し ます。 5 コミュニケーション能力の育成 相手を思いやる力や、自分と異なる意見を持つ者との意思の疎通能力を高めるなど、コミュニケー ション能力の向上を図るため、自己を主張し、またコントロールする力を養成する機会の充実を図る とともに、コミュニケーションの基本であるあいさつする心を養っていきます。 6 情報リテラシー(情報活用能力)の向上 インターネットや携帯電話等の情報取得手段の活用を通じて、主体的に情報を取捨選択できる情 24 報活用能力向上を図ります。また中傷行為や個人情報の流出、誤った情報の氾濫(はんらん)、情 報操作、インターネットを使った犯罪など、高度情報化社会の負の部分への意識を高め、モラルの 向上を図っていきます。 基本目標(2) コミュニティー意識の形成と青少年の活動支援 1 子育て文化の伝承 核家族化の進行によって、多くの家庭が高齢者から子育てを学ぶ機会が少なくなってきている現 在、地域とのかかわりの中での子育てを見直すとともに、子育て文化の伝承を支援していきます。 2 コミュニティー意識の形成 地域における人間関係の希薄化などコミュニティー意識の低下の中で、藤沢のまちを愛する心と 地域と積極的にかかわる心をはぐくむなど、コミュニティー意識の形成を進めます。 3 青少年との協働による地域の行事・イベント等の企画と実行 地域を担う若き人材としてその知力とパワーを積極的に活用し、青少年とともに地域の行事やイベ ント等を企画・実行して、青少年の地域への参加・参画を支援していきます。 4 地域における青少年の活動の場の充実 地域における青少年活動の場の提供として開かれた学校づくり、開かれた地域施設づくりなどを 行い、地域における青少年活動の場づくりを推進していきます。 基本目標(3) 青少年のボランティア活動への支援 1 多様な人とかかわるボランティア活動の推進 青少年の社会参加や自分探しとしての活動として、乳幼児・高齢者・障害者・外国人等多様な人と かかわるボランティア活動に対する支援をするとともに、こうした活動に対する家庭の理解を深めて いきます。 2 ボランティア活動の環境づくりの推進 青少年が多様な人とかかわるボランティア活動を支援するために、公民館・公共施設等における 中学・高校・大学生の活用等、青少年が参加できるボランティア活動の環境づくりを推進します。 25 基本目標(4) 青少年の異世代交流・多文化共生への支援 1 異世代との交流 青少年に広い視野と豊かな体験による成長をもたらす乳幼児・高齢者等多様な人との交流と体験 機会の充実を進めます。 2 多文化共生 国際化の進展の中で、多様な文化を持ったさまざまな国の人たちと、共に生きていく意識を育てる とともに、語学教育の推進や多様な文化と自国文化への理解を深めるなど多文化共生への支援を します。 基本目標(5) 思春期保健対策の強化と健康教育の推進 1 思春期の健康と性の問題への取組の推進 思春期の子どもたちへの性に関する正しい知識の普及や相談体制の充実をはじめ、その保護者 も対象に加えた保健指導の充実を図るとともに、赤ちゃんや小さな子どもとふれあう場の提供など、 次代の親づくりの観点に立った効果的な事業に取り組みます。 基本目標(6) 若者の職業的自立、就労等支援 1 キャリア教育の推進と就労への支援 青少年が早くから職業意識を持てるように、生産活動経験の場や、多様な職業体験の場の提供な どキャリア教育の推進・職業能力開発・就業支援の充実を図ります。 基本方針2 困難を有する子ども・若者やその家族を支援します 基本目標(1) ニート、ひきこもり、不登校等の子ども・若者への支援 1 サポート相談体制の整備と自立支援のための取組 障がい福祉等の法的な支援を受けることが難しいニート・ひきこもり等の社会生活を円滑に営む上 26 で困難を有する若者が分野を問わず気軽に相談でき、自立に向かって一歩踏み出すための最適 な支援方法をガイドできる体制を整備するとともに、自立のための社会参加活動や就労体験等の 充実を図ります。 2 支援ネットワークの整備 福祉、保健、教育、雇用、更生保護など様々な機関・団体等によって形成するネットワークを整備 し、社会生活を円滑に営むことが難しいニート・ひきこもり等の子ども・若者の支援に取り組みます。 基本目標(2) 障がいのある子どもとその家庭への支援 1 障がい児や発達に支援が必要な子どもとその家庭への支援 障がいのある子どもたちが地域の一員として心豊かに地域生活を送ることができるよう、地域の理 解と協力を求めながら「障害者計画」などに基づく施策の総合的な推進に取り組みます。 基本目標(3) 非行防止活動と青少年相談体制への支援 1 青少年の非行防止活動の推進 青少年自身や家庭・地域・学校・関係機関・関係団体・企業等と連携し、街頭指導やキャンペーン 活動をはじめとする青少年の非行防止や非行を繰り返させないための活動の充実を図るとともに、 大人と青少年の規範意識をともに高めながら活動を進めます。 2 相談体制の充実と関係機関との連携 虐待・いじめ・不登校・ひきこもりなど青少年が抱えるさまざまな悩みについて、青少年自身や保護 者等から電話や面接、その他の方法によって相談を受け、援助支援をしていくとともに、地域におけ る声かけや見守りの活動の推進、関係機関・関係団体等との連携を進めます。 基本目標(4) 児童虐待防止対策の推進 1 要保護・要支援児童への支援と児童虐待防止対策の充実 児童虐待の増加が社会問題化していることをふまえ、藤沢市子育てネットワークを通じて関係機 関や地域との連携を強化し、虐待の予防からアフターケアまでの切れ目のない子育て支援体制づ くりに取り組みます。 27 基本目標(5) ひとり親家庭等の自立支援 1 ひとり親家庭等への相談支援体制等の充実 ひとり親家庭などの自立促進のため、今後の国の動向にも留意し、経済的支援体制や就業支援 制度の充実を国・県に要請しながら、引き続きひとり親家庭などへの総合的、計画的な支援に取り 組みます。 基本方針3 社会全体で支えるための環境整備をすすめます 基本目標(1) 多様な主体による取組の推進と地域における多様な担い手の育成 1 民間団体等との協働による取組の推進 ニート・ひきこもり等の社会生活を円滑に営む上で困難を有する若者をサポートするための相談を はじめ、社会参加活動や就労体験事業など、多様な主体とともに自立に向けた支援に取り組みます。 2 青少年活動を支援する人材の育成 充実した青少年の活動を支援するための人材の育成を進めるとともに、青少年にかかわる組織・ 団体の支援をしていきます。 基本目標(2) 健全な社会環境づくり 1 青少年を取り巻く有害環境への取り組み 青少年自身や家庭・地域・学校・関係機関・関係団体・企業等の理解と協力の下に、携帯電話・ インターネット等による有害情報、人間関係のトラブル、犯罪などに巻き込まれる危険性や薬物など、 青少年の健全育成を阻害する要因への取り組みを進めるとともに、青少年への啓発活動をしていき ます。 2 青少年を犯罪から守る防犯体制の整備 青少年を犯罪の被害から守るまちづくりを進めるとともに、青少年が被害者とならないための意識 啓発や、家庭・地域・学校・関係機関・関係団体・企業等との連携と防犯意識の向上を図ります。 28 基本目標(3) すべての人による青少年育成と仕組みづくり 1 青少年育成への連携の取り組み 青少年と大人が共生する社会の下、青少年自身をはじめ、家庭・地域・学校・関係機関・企業・ 行政等すべての組織と個人が、その役割と責任を自覚し連携して、健全育成への取り組みを推進 します。 2 青少年の意見反映の仕組みづくり 青少年育成にかかわる情報の公開を行い、青少年とともに健全育成を進めるため、青少年自身の 意見を積極的に聞き、反映させる機会を充実させていきます。 3 社会参加・社会参画を進めるための情報提供システムの充実 青少年が積極的に社会参加や社会参画できるように、青少年にも分かりやすい活動情報などの 提供と情報提供システムの充実を図っていきます。 4 活動拠点等の整備 青少年が活動するための既存施設の活用を推進するとともに、青少年のための新たな施設の整 備など、青少年の活動拠点や居場所の整備を図っていきます。 5 調査と計画立案 青少年育成の企画・立案・実施に必要な調査と情報収集を行うとともに、基本方針など青少年育 成の長期的な計画を作成します。 6 総合調整 青少年の健全育成、非行防止に掛かる総合的な調整を図るため、藤沢市青少年問題協議会や 藤沢市青少年対策本部などの充実を進めていきます。 29 ◎主要な事業◎ 基本目標ごとに主要な事業を定め、事業実施後に満足度調査と実績評価を行い、次年度の事業 計画へ反映して、PDCAサイクルを効果的に実施することにより基本目標の達成を目指します。 <評 価> <事業実施> <事業計画への反映> 事業実施 → 満足度調査 実績評価 → 青少年問題協議会 意見取りまとめ 次年度取組方針へ反映 (事業計画) 当年度 翌年度 翌々年度 ※次の主要な事業は平成24年度計画事業に基づき記載しています。平成25年度以降の事業は青少年対策本部で 決定します。 ※ は青少年問題協議会提案事業です。 基本方針・基本目標 推進項目 主要な事業 1 すべての子ども・若者の健やかな成長を支援 (1)青少年の自立と社会参加への支援 青少年海洋体験事業 青少年の自立の基礎を培う家庭の重要性/ 多様な人との交流と多種多様な体験機会の 充実/青少年が自ら学び自己決定と共同決 自然ふれあい教室 定できる力を育てる/青少年の社会参加・社 会参画を促進する/コミュニケーション能力 の育成/情報リテラシーの向上 藤沢ダンスMIX事業 青少年育成協力会活動の支援 (2)コミュニティー意識の形成と青少年の 活動支援 子育て文化の伝承/コミュニティー意識の形 成/青少年との協働による地域の行事・イベ 思春期青少年の居場所づくり ント等の企画と実行/地域における青少年 の活動の場所の充実 放課後子どもプラン推進事業 小学生リーダー研修事業 (3)青少年のボランティア活動への支援 多様な人とかかわるボランティア活動の推進 中学生コミュニティーリーダー研修事業 /ボランティア活動の環境づくりの推進 高校生コミュニティーリーダー研修事業 (4)青少年の異世代交流・多文化共生への支援 異世代との交流/多文化共生 青少年のための国際化推進事業 (5)思春期保健対策の強化と健康教育の推進 <次世代育成支援行動計画より> 思春期保健講演会 思春期の健康と性の問題への取組の推進 教育課程推進事業 キャリア教育の推進と就労への支援 (6)若者の職業的自立、就労等支援 ①藤沢しごと相談システム(無料職業紹介事業) ②職人版インターンシップ <新規> 新規> 30 目的・内容等 対象 主管課等 帆船でのセイルトレーニング等を通して小中学生が異年齢集団における連帯 小・中学生 感や協調性を養う。 青少年課・(公財)みらい創造 財団 雪上レクリエーション等の雪遊びを仲間とともに挑戦することで、チャレンジ精 神を養うとともに協調性を育む。 小学生 (公財)みらい創造財団 青少年の企画・運営・参加によるダンスコンテスト 小学生から30歳まで (公財)みらい創造財団 各地区で青少年の健全育成を図ることを目的に組織された団体の活動を支援 青少年 する。 青少年課・(公財)みらい創造 財団 人との関わりが少ない青少年に地域の多様な人と交流する機会を提供するた 中・高校生 め、市民ボランティアの参画による居場所づくりをすすめる。 青少年課 放課後に子ども達が安心して活動できる遊び場・生活の場を確保し、児童の 健全育成を図る。 小学生 青少年課・(公財)みらい創造 財団 体験活動を通じてリーダー的素養や豊かな人間性を形成する。 小学生 青少年課・(公財)みらい創造 財団 中学生がテーマを設定した上で、自ら企画、準備を行い事業を展開する。 中学生 青少年課・(公財)みらい創造 財団 高校生がテーマを設定した上で、自ら企画、準備を行い事業を展開する。 高校生 青少年課・(公財)みらい創造 財団 青少年が地域で様々な外国の人々と交流し、相互に理解を深め、互いの人権 青少年と外国人市民 を尊重するとともに国際的視野を持つことをすすめる。 青少年課・(公財)みらい創造 財団 思春期保健に関わる啓発・支援 思春期の青少年と保護者 こども健康課 各学校における職場体験学習への支援 小・中・特別支援学校の児童生徒 教育指導課 ①相談業務、セミナー、カウンセリングを実施し、求人開拓した情報に基づい た無料職業紹介事業 ②職業選択の機会拡大を図る。 ①市内在住または在勤の就職・転職希望者 勤労市民課 ②15~30歳未満で、現在求職活動をしている方 31 基本方針・基本目標 推進項目 主要な事業 2 困難を有する子ども・若者やその家族を支援 個別相談、精神保健福祉相談、ひきこもり家族 教室 (1)ニート、ひきこもり、不登校等の 子ども・若者への支援 社会生活を円滑に営む上での困難を有する Let'sしごと塾ハートフルカウンセリング、講演会 子ども・若者を地域において支援するための 取組/ニート等の若者への支援/ひきこもり への支援/不登校の子ども・若者への支援 相談支援教室の運営 <新規> 新規> サポート相談体制の整備と支援ネットワークの構 築 ①障がい児通所支援 ②就労移行支援事業 乳幼児健康診査、乳幼児健康診査事後フォ ロー こども発達相談 (2)障がいのある子どもとその家庭への 支援 障がい児や発達に支援が必要な子どもとそ の家庭への支援 ・湘南東部障害保健福祉圏域就労支援ネット ワーク ・障がい者合同面接会 <次世代育成支援行動計画より> 特別支援教育整備事業 特別支援教育推進事業 街頭指導活動 青少年夏期特別街頭指導パトロール (3)非行防止活動と青少年相談体制への 支援 青少年の非行防止活動の推進/相談体制 の充実と関係機関との連携 こども青少年相談業務 学校教育相談センターの運営 こんにちは赤ちゃん事業 (4)児童虐待防止対策の推進 要保護・要支援児童への支援と児童虐待防 止対策の充実 <次世代育成支援行動計画より> (5)ひとり親家庭等の自立支援 児童虐待防止対策事業 ①母子家庭自立支援給付金事業 ②児童扶養手当の支給 ③ひとり親家庭等医療費助成事業 ひとり親家庭等への相談支援体制等の充実 ④母子父子家庭児童育成事業 ひとり親家庭相談 <次世代育成支援行動計画より> 32 目的・内容等 対象 家族の悩み・気持ちの分かち合いや助言者から対応方法などを学ぶことで家 主に成人 族を支援する。 働く意欲を高め、主体的に就職活動に取り組み、就職できるよう支援する。 概ね18~39歳で働くことに戸惑いがある方、脱 フリーター志望の方、及びその保護者 主管課等 保健予防課 勤労市民課 不登校の児童生徒に対し、社会生活に適応できるよう本人及び保護者への相 小・中・特別支援学校の児童生徒及び保護者 談・支援を行う。 教育指導課 困難を有する若者の自立を支援するため、サポート相談事業を行うとともに、 関係機関や団体による支援のネットワークを構築する。 社会生活を円滑に営む上で困難を有する若者 こども青少年部門 ①集団生活への適応訓練や生活能力向上のための訓練等を行う。 ②企業等への就労を希望する障がい者に対し作業や実習、職場探し等の支 援を行う。 ①原則18歳までの児童 ②一般(青年含む) 障がい福祉課 発育・発達状況の確認、疾病の早期発見、適切な育児指導 乳幼児 こども健康課 発達に心配のある児童の相談支援、個別巡回、サポート巡回 発達に心配のある児童 こども青少年相談課 障がい者の就労・雇用の促進を図るため、公共職業安定所及び県等の関係 機関と連携を密にしながら、情報収集、情報提供及び制度の啓発事業等を実 就労を希望する障がい者及び市内事業所 施する。 勤労市民課 特別な教育的支援を必要とする児童・生徒への教育的ニーズに応じた教育環 小・中学生 境を整え、教育的支援を行う。(介助員派遣、特別支援学級の開設等) 教育指導課 青少年の問題行動を早期に発見して非行防止を図るため、青少年指導員、街 主に20歳未満の青少年 頭指導員、特別街頭指導員が巡回し青少年に声をかけて指導する。 青少年課 青少年の深夜外出や喫煙等の非行防止のため、夏休み期間中に警察・青少 主に20歳未満の青少年 年団体等と協力して夜間パトロールを実施し、啓発指導していく。 青少年課 青少年の悩みについて、本人や保護者からの相談を、電話や来所により専門 主に20歳未満の青少年 の相談員が受け、必要な助言や援助を行う。 こども青少年相談課 学校生活や学校教育に関する悩みについて、各小中学校でのスクールカウン 小・中・特別支援学校の児童生徒及び保護者 セラーによる相談、センターでの電話や来所による相談を行う。 教育指導課 健康管理などの必要な保健指導、育児情報の提供を行い、児童虐待の未然 防止を図る。 産後4か月までの産婦とその乳児 こども健康課 児童虐待の予防、早期発見及び発見後の迅速かつ適切な対応を行う。 18歳に満たない者及びその監護者 こども青少年相談課 ①看護師や介護福祉士等の資格を取得するために養成機関で修業する場合 等の給付金の支給 ②父または母と生計を同じくしていない児童を監護する母、父または養育者に 対する児童扶養手当の支給 ③18歳までの児童がいるひとり親家庭等に対する入通院に係る医療費助成 ④義務教育を終了する児童を養育している母子・父子家庭に対し育成金を支 給 ①母子家庭の母 ②父、母または養育者 ③ひとり親家庭等 ④父、母または養育者 子育て支援課 ひとり親家庭の日常生活や子育て、経済的支援についての相談に応じ、必要 ひとり親家庭 な情報を提供する。 33 こども青少年相談課 基本方針・基本目標 推進項目 主要な事業 3 社会全体で支えるための環境整備 民間団体等との協働による取組 (1)多様な主体による取組の推進と地域に おける多様な担い手の育成 <新規> 民間団体等との協働による取組の推進/青 少年活動を支援する人材の育成 (2)健全な社会環境づくり 青少年を取り巻く有害環境への取り組み/ 青少年を犯罪から守る防犯体制の整備 青少年サポーター養成講座 社会環境浄化活動 「藤沢市防犯ガイドライン」実行促進、防犯灯設 置費・補修費補助、防犯カメラ設置費補助 若者発!!ふじさわ未来プロジェクト (3)すべての人による青少年育成と仕組み づくり 青少年育成への連携の取り組み/青少年の 意見反映の仕組みづくり/社会参加・社会 参画を進めるための情報提供システムの充 実/活動拠点等の整備/調査と計画立案 青少年指導員育成事業 /総合調整 青少年施設の運営 ◎成果指標◎ 子ども・若者計画の基本目標に対する成果指標は次のとおりです。 1 主要な事業の実績評価と事業参加者の満足度 主要な事業と定める事業について、参加者の満足度と主催者の実績評価を向上させて、 基本目標の達成を目指します。 2 青少年対象事業における企画運営等への青少年の参加割合 各地区青少年育成協力会や(公財)みらい創造財団などが実施する青少年の社会参加を 推進することを目的とした事業について、企画運営等へ青少年自身が参加する割合のアップ を目指します。 34 目的・内容等 対象 主管課等 社会生活を円滑に営む上で困難を有する子ども・若者を対象とした相談や自 子ども・若者 立のための社会参加活動等を多様な主体とともに取り組みます。 こども青少年部門 思春期青少年の居場所等に関わるボランティアの養成 青少年課 大学生以上 青少年の健全育成を阻害する恐れのある環境要因の浄化活動を実態調査な 青少年 どにより進めるとともに、街頭キャンペーン等の啓発活動を行う。 青少年課 犯罪機会論に基づく安全で安心なまちづくり 小・中・高校生 市民自治推進課 小・中学生が、大学生サポーターの支援を受けながら、地域で活動する市民 や団体等の見学・取材を行い、地域の魅力や課題を発見し、多様な主体に よって「未来のふじさわ」を元気にするアイデア事業を提案発表する。 小・中学生 青少年課・(公財)みらい創造 財団 青少年の健全育成と非行防止を進めるために、青少年の置かれている現状や 環境を理解した上で側面的に援助・指導を行う、地域活動推進の担い手であ 成人 る青少年指導員の養成を図る。 青少年課 青少年の交流と活動の場である青少年会館や児童のあそび場である地域子 供の家・児童館などの青少年施設の運営 青少年課・(公財)みらい創造 財団 青少年 1 事業参加者の満足度 平成23年度実績 4.4点 → 平成26年度目標 4.8点 2 企画運営等への青少年の参加割合 (1) 青少年の自立と社会参加を支援する事業 平成23年度実績 18.4% → 平成26年度目標 22% (2) コミュニティー意識の形成と青少年の活動を支援する事業 平成23年度実績 29.8% → 平成26年度目標 36% (3) 青少年のボランティア活動を支援する事業 平成23年度実績 69.2% → 平成26年度目標 80% (4) 青少年の異世代交流・多文化共生を支援する事業 平成23年度実績 20.0% → 平成26年度目標 24% 35 Ⅳ 子ども・若者計画の推進体制と進行管理 1 推進体制 (1) 藤沢市青少年対策本部 青少年対策の基本計画策定や青少年健全育成に関する市関係機関との連絡調整等 を行う藤沢市青少年対策本部を中心に、関係各課との連携協力を進め、この計画の総 合的効果的な推進を図ります。 (2) 藤沢市青少年問題協議会 市議会議員、関係行政機関、市民委員、各青少年関係団体等で構成され、青少年の 総合的施策の樹立につき必要な重要事項の調査審議等を行う藤沢市青少年問題協議 会を中心に、関係機関・団体等との連絡調整を図り、この計画の効果的な推進を図りま す。 2 進行管理 (1) 藤沢市青少年対策本部 藤沢市青少年対策本部はこの計画の基本方針・基本目標ごとに主要な事業を定め、 成果指標および重点目標に基づき具体的な推進を図り、毎年計画の進捗状況を把握 します。 また、その結果を藤沢市青少年問題協議会に報告し、必要に応じて関係機関・団体、 関係各課等との意見交換を行いながら基本方針の進行を管理していきます。 (2) 進行状況の公開 市民に対して、進行状況等に関する情報を公開していきます。 (3) 計画の改定 本計画の計画期間である2013・2014年度(平成25・26年度)の2年間で、計画の 進行状況を確認するとともに、社会状況の変化等を勘案しながら、2015年度(平成 27年度)からの新しい計画の検討を行っていきます。 36 ●本計画における用語の説明 子ども 乳幼児期、学童期および思春期の者(生まれてからおおむね18歳まで) 若者 思春期および青年期の者(中学生からおおむね30歳未満まで) 施策によっては、40歳未満までのポスト青年期の者も対象とします。 青少年 乳幼児期から青年期までの者(生まれてからおおむね30歳未満まで) 乳幼児期 義務教育年齢に達するまでの者 学童期 小学生の者 思春期 中学生からおおむね18歳までの者 ※思春期は子どもから若者への移行期として、施策により子ども、若者それ ぞれに該当する場合があります。 青年期 おおむね18歳から30歳未満までの者 ポスト青年期 青年期を過ぎ、大学等において社会の各分野を支え、発展させていく資質・ 能力を養う努力を続けている者や円滑な社会生活を営む上で困難を有する、 40歳未満の者 ●各種法令等による青少年等の呼称と年齢区分 法律の名称 呼 称 年 齢 少年 満20歳未満の者 乳児 満1歳未満の者 幼児 満1歳から小学校就学の始期に達するまでの者 少年 小学校就学の始期から満18歳に達するまでの者 児童 満18歳未満の者 学齢児童 満6歳に達した日の翌日以後における 最初の学年の初めから、 満12歳に達した日の属する学年の終わりまでの者 学齢生徒 小学校(または盲学校、聾学校もしくは養護学校の小学部)の 課程を修了した日の翌日以後における最初の学年の初めから 満15歳に達した日の属する学年の終わりまでの者 民法 未成年者 満20歳未満の者 労働基準法 年少者 満18歳未満の者 神奈川県青少年 保護育成条例 青少年 満18歳に達する までの者(婚姻により成年に達したものとみな される 者を除く) 乳幼児含む 少年法 児童福祉法 学校教育法 青少年が安全に安心してイ ンターネットを利用できる 環 青少年 境の整備等に関する 法律 満18歳未満の者 37